JP3002249B2 - 海棲生物付着防止効果を有する水産資材 - Google Patents

海棲生物付着防止効果を有する水産資材

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JP3002249B2 JP2270775A JP27077590A JP3002249B2 JP 3002249 B2 JP3002249 B2 JP 3002249B2 JP 2270775 A JP2270775 A JP 2270775A JP 27077590 A JP27077590 A JP 27077590A JP 3002249 B2 JP3002249 B2 JP 3002249B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、ロープや網あるいは灯浮標・係留用ブイ・
汚濁防止膜等の、主として長期間海水に接触することと
なる繊維製品に関し、海棲生物の付着が極めて少ない繊
維を用いた水産資材に関する。
<従来の技術> ロープや網などの長期間海水中で使用される繊維製品
には、例えば漁業用定置網・養蓄魚介類用いけす網等の
水産用と、航路浮標・灯浮標・係留用ブイ等の船舶用、
及び汚濁防止膜等の土木用がある。これら繊維製品は、
長期間海水に接触するうちにその表面に付着性海棲生
物、例えばアオサ・ケイソウ等の藻類、イソギンチヤク
等の腔腸動物、イソカイメン等の海面動物、ウズマキゴ
カイ等の環形動物、コケムシ等の触手動物、ムラサキイ
ガイ等の軟体動物、フジツボ等の節足動物、ホヤ等の原
索動物などが付着・生息し、これによつて例えば定置網
においては重量増加に伴う沈下や水流抵抗増大による流
失、接触・屈曲による破損、また、いけす網においては
海水の流動性損失による酸素欠乏や、接触による養蓄魚
介類への被害などの大きな障害をきたすこととなる。こ
のような長期間海水に接触する繊維製品に対する海棲生
物の付着を阻止する対策として、従来以下のような方法
が採用されていた。
はじめに、従来効果があるとしてごく一般的に用いら
れてきたものはトリブチルスズオキサイド・トリフエニ
ルスズハイドロオキサイド・トリフエニルスズアセテー
ト・トリフエニルスズクロライド等の有機スズ化合物で
繊維製品を処理する方法である。しかしながらこれら薬
物を使用する方法は、処理作業時に激しい不快臭や刺激
臭を伴う弊害があり、またそれだけでなくこれら薬物が
養蓄魚介類の体内に異常に蓄積し、魚介類の奇形・死滅
などの重大な障害をまねき、さらにはそれを摂取する人
体への悪影響も多大なものであることが近年明らかにさ
れ、漁業関係者間では自主規制に入つており全面禁止と
なる傾向にある。
従つて、このようた多大な弊害を伴う有機スズ化合物
に代わりうる新たな技術が求められている。
このような新しい技術の一つとして、尿素系化合物・
ベンズイミダゾール系化合物・ベンゾチアゾール系化合
物・チオフタルイミド系化合物・スルホニルピリジン系
化合物等の有機硫黄窒素系化合物で繊維製品を処理する
方法がある。この方法は、有機硫黄窒素系化合物が従
来、農薬・殺菌剤・防黴剤として広く用いられているこ
とをもとに、これを海棲生物に対して用いようという試
みである。また、これらの化合物は人体・魚類に対して
極めて低毒であり、かつ海棲生物付着防止作用完了後さ
らに完全無毒の物質に分解することが明らかとなつてい
る。
このように安全性が高く、かつ海棲生物付着防止効果
の高い有機硫黄窒素系化合物を用いた具体的な方法とし
て、以下のような方法が提案されている。
例えば、油樹脂性バインダーとして、あまに油・きり
油・大豆油・脱水ひまし油・紅花油もしくは魚油等の乾
性油、あるいはフエノール樹脂・油樹脂性ワニス、多価
アルコールとジカルボンサンとの反応生成物であるアル
キド樹脂等を用い、これに有機硫黄窒素系化合物を混合
して塗料としたものを、繊維表面に塗装・硬化させる方
法である。しかし、この方法の場合には繊維が硬くなる
ため撚糸・整経・製織・製網等の加工性及び使用時の取
り付け等の作業性が劣ること、また表面の粗さが原因で
養蓄魚介類を損傷することなどの不都合を生じる。さら
に、この方法の致命的な欠点としては、海中に投入した
当初は効果を発揮するものの、塗装膜の強度が弱いため
に摩耗等によつて比較的短期間に有効成分及び塗装樹脂
成分が溶出または脱落し、海棲生物付着防止効果が短期
間に消失してしまうことである。
以上のように、有機硫黄窒素系化合物を用いたもの
で、海棲生物付着防止効果が高くかつ十分な永続的効果
を有する繊維は現在まで得られていなかつた。
<発明が解決しようとする課題> 本発明は、海水に長期間接触する繊維製品を構成する
繊維として極めてすぐれている繊維、すなわち有機硫黄
窒素系化合物を含有し、その脱落及び海棲生物の付着が
長期間にわたつて極めて少なく、また実用的強度と形態
安定性・耐久性を有した繊維を用いた水産資材を提供す
ることを目的とする。
<課題を解決するための手段> 即ち、本発明は、下記一般式(1)で表される化合物
またはその金属塩またはアミン塩のコンプレックスを含
有する熱可塑性ポリマーからなる繊維を用いた海棲生物
付着防止効果を有する水産資材である。
但し、式中、Yは水素原子、アルキル基、アルケニル
基又はアラルキル基を示し、Rは水素原子、ハロゲン原
子又はアルキル基を示し、R′は水素原子、ハロゲン原
子又はアルキル基を示し、またRとR′とは結合してベ
ンゼン環を形成することもある。
本発明に用いられる有機硫黄窒素系化合物の好適な具
体例としては、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−
オン 2−メチル−5−クロロ−4−イソチアゾリン−3−オ
1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン 4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリ
ン−3−オン 等が挙げられ、これらは塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜
鉛、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛、塩化銅、臭化銅、硝酸銅、塩
化ニツケル、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化
鉄、塩化マンガン、塩化ナトリウム、塩化バリウム等の
金属塩、塩化アンモンやその他のアミンクロライド等の
アミン塩と一体化して錯化合物を形成していてもよい。
熱可塑性ポリマーとしては、ポリオレフイン、ポリエ
ステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル等が挙げられる
が、なかでもポリエステルとポリアミドが繊維物性およ
び効果の耐久性の点で好ましい。
本発明に言うポリエステルとは、ポリエチレンテレフ
タレート系、ポリブチレンテレフタレート系、ポリヘキ
サメチレンテレフタレート系のポリマーを主成分とする
ポリエステルであり、具体的にはテレフタール酸、イソ
フタール酸、ナフタレン2,6ジカルボン酸、フタール
酸、α,β−(4−カルボキシフエノキシ)エタン、4,
4′−ジカルボキシジフエニル、5−ナトリウムスルホ
イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸もしくはアジピ
ン酸、セパシン酸などの脂肪族ジカルボン酸、またはこ
れらのエステル類と、エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリ
コール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ポリエ
チレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなど
のジオール化合物とから合成される繊維形成性ポリエス
テルであり、その構成単位の70モル%以上が、特には80
モル%以上がエチレンテレフタレート単位、ブチレンテ
レフタレート単位、ヘキサメチレンテレフタレート単位
であるポリエステルが好ましい。
またポリアミドとは、ナイロン6、ナイロン66、ナイ
ロン12、ナイロン4又はメタキシレンジアミンナイロン
を主成分とするポリアミドであり、少量の第3成分を含
む共重合ポリアミドでも良い。
なお、有機硫黄窒素系化合物を繊維表面に常に長期間
放出させる為に、流動性ポリマー、パラフイン、及び界
面活性剤等の徐放性物質を熱可塑性ポリマーに対して0.
5〜30重量%の割合で該ポリマーに含有させると、さら
に優れた効果が得られる。
次に本発明の繊維の製造例について一例を説明する。
製造方法としては前記有機硫黄窒素系化合物と徐放性物
質の混合物をポリエステルポリマーの重量完了後紡糸直
前までに添加し、その後混練した後ノズル孔より押出し
繊維化する方法がポリマーの粘度低下、副反応、可塑剤
の分解等の問題を発生させないことから、好ましい。重
合完了後一旦ペレツトの形状に成形する工程を経る場合
は、重合完了後重合釜中へ前記有機硫黄窒素系化合物と
徐放性物質の混合物を添加し、混練攪拌後ペレツト化し
ても良いが、好ましくは滞留時間を短かくして添加剤の
熱分解をおさえることが可能となることより紡糸時にポ
リマー溶融流体流れ中に、該混合物を所定量供給し、そ
の後スタチツクミキサーにより混練した後、紡糸ノズル
孔より押出し、繊維化する方法である。なぜならば、重
合釜へ該嵌合物を添加しその後混練攪拌してペレツト化
する場合には、ポリマー粘度低下が発生したり、該混合
物の均一分散が難しかつたり、薬剤の耐熱性が不十分で
分解が発生したり、更には重合釜のコンタミネーシヨン
の問題等が生ずるからである。
重合完了後ペレツト化する工程を経ず連続的に溶融ポ
リマーを紡糸ノズルへ供給して吐出させるような連続プ
ロセスにおいては、紡糸直前までの段階で溶融ポリマー
流中へ前記有機硫黄窒素系化合物と徐放性物質の混合物
を定量供給し、その後スタチツクミキサーで混練した後
紡糸ノズル孔より吐出させるとよい。
スタチツクミキサーを用いて混練する場合に大切なこ
とは、ある一定エレメント数以上のスタチツクミキサー
を用いて混練するのが好ましいことである。現在、実用
化されている静止型混合器は数種類あるが、例えば、ケ
ーニクス(Kenics)社の180゜左右にねじつた羽根を90
゜ずらして配列したn個のエレメントを通過させると2n
層分割するタイプのスタチツクミキサーを用いた場合
は、エレメント数が最低15エレメント以上のものを用い
るのが好ましい。15エレメントより少なくなると、添加
物とポリマーとの均一混練が十分でないため、紡糸時の
断糸、羽毛捲付の発生が多くなると同時に延伸性も低下
し、工程性上好ましくない。工程性を向上させる点から
もエレメント数は15エレメント以上、すなわち215層以
上に分割するのが好ましく、更に好ましくは20エレメン
ト以上、すなわち220層以上分割することである。
ケーニクス社以外の静止型混合器を用いる場合も、2
15層分割以上に相当するエレメント数に設定した混合器
を使用するのが好ましい。東レ(株)製ハイミキサーや
チヤールスアンドロス(Charless & Ross)社製ロスIS
Gミキサーなどに、nエレメント通過する時の層分割数
は4nであるので、エレメント数は8エレメント以上、更
には10エレメント以上が好ましい。
本発明の繊維製造工程の一例を第1図に示す。溶融押
出機1により押出されたポリマー溶融流は、計量機2に
より所定量計量される。一方、有機硫黄窒素系化合物と
徐放性物質は、添加剤供給機4により供給され、計量機
3により所定量計量された後、計量機2により計量され
たポリマー溶融ライン中へ添加される。その後、所定エ
レメント数を設置したスタチツクミキサー5中で、該混
合物とポリマーが混練され、紡糸口金パツク6より吐出
されて繊維化される。スタチツクミキサーは、ポリマー
流ライン中に設置しても良いし、あるいは紡糸口金パツ
ク内に設置してもよい。あるいはポリマー流ライン中と
紡糸口金パツク中に分割して設置してもさしつかえはな
い。
また、いわゆる二軸混練押出機を用い、有機硫黄窒素
系化合物と、用いる熱可塑性樹脂とを混練後ペレツト化
して再成型し、その後、該ペレツトを用いて紡糸して繊
維化することも可能である。
またさらに、いわゆる芯鞘構造や、背腹構造の複合繊
維とすることもでき、この場合でも、本発明有機硫黄窒
素系化合物と徐放生物質の混合物が添加されているポリ
マー部分が繊維断面占有面積で20%以上であるのが好ま
しく、さらに望ましくは、該ポリマー部分が一部繊維表
面に存在している場合である。
本発明における有機硫黄窒素系化合物を含有する熱可
塑性繊維を用いた繊維製品としては、漁業用定置網、養
畜魚介類用いけす網等の水産資材や、航路浮標・灯浮標
・係留用ブイ等の船舶用,及び汚濁紡糸膜等の土木用な
どがあり、とりうる態様としてはローブ・網・シート等
がある。また本発明における繊維を海中における用途の
みならず、真菌類・細菌類に対しての抗菌・殺菌性を利
用した、靴下・壁紙等に応用することも可能である。
本発明の原理・実施態様及び効果を以下の実施例によ
りさらに詳しく説明するが、これらの実施例は単に例と
してとりあげたものに過ぎず、これらの実施例は本発明
を何等限定するものではない。
実施例1 〔η〕=0.65dl/g(フエノールとテトラクロルエタン
の等温混合溶媒を用い30℃恒温槽中でウーベローデ型粘
度計を用い測定した極限粘度)でTiO2を0.5wt%添加し
たポリエチレンテレフタレート(融点265℃)を40φ押
出機にて押出し、該ポリマーの溶融ポリマーラインに、
4,5−ジクロロ−2−n−オクチルイソチアゾリン−3
−オンと25℃下での流動性を示す粘度が約100ポイズの
ポリエステル化合物(アデカ・アーガス化学社製のポリ
エステル可塑剤;商品名PN−350)を重量比10:1に混合
し、120℃であらかじめ絶乾したものを、ポリマー流に
対して該混合物が11重量%、つまり4,5−ジクロロ−2
−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンが10重
量%、ポリエステル化合物が1重量%になるように注入
し、その後ケーニクス社製の40エレメントスタチツクミ
キサーで混練し、丸孔ノズルより吐出し紡糸した。該紡
糸原糸をローラープレート方式でホツトローラーを75℃
ホツトプレートを120℃、延伸率3.5倍の条件により延伸
し、75デニール36フイラメントのマルチフイラメントを
得た。
実施例2 宇部興産(株)製ナイロン6(融点230℃)(銘柄101
3B)ポリマーを用い押出機にて溶融押出し、該ポリマー
の溶融ポリマーラインに、4,5−ジクロロ−2−n−オ
クチル−4−イソチアゾリン−3−オンと、25℃下で流
動性を示す粘度が約100ポイズのポリエステル化合物を
重量比10:1に混合し、120℃であらかじめ絶乾したもの
を、ポリマー流に対して該混合物が11重量%、つまり4,
5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン
−3−オンが10重量%、ポリエステル化合物が1重量%
になるように注入し、その後ケーニクス社の40エレメン
トスタチツクミキサーで混練し、丸孔ノズルより吐出し
紡糸し、ひきつづき連続して延伸した後捲取つた。得ら
れた50デニール36フイラメントのマルチフイラメントの
紡汚性能は良好な結果であつた。
実施例3 〔η〕=1.0dl/gのポリブチレンテレフタレート(融
点230℃)を40φ押出機にて押出し、該ポリマーの溶融
ポリマーラインに、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル
−4−イソチアゾリン−3−オンと、25℃下での流動性
を示す粘度が約100ポイズのポリエステル化合物(アデ
カ・アーガス化学社製のポリエステル可塑剤:商品名PN
−350)を重量比10:1に混合し、120℃であらかじめ絶乾
したものをポリマー流に対して該混合物が11重量%、つ
まり4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イソチア
ゾリン−3−オンが10重量%、ポリエステル化合物が1
重量%になるように注入し、その後ケーニクス社製の40
エレメントスタチツクミキサーで混練し、丸孔ノズルよ
り吐出し紡糸した。該紡糸原糸をローラープレート方式
でホツトローラー50℃、ホツトプレート120℃、延伸倍
率2.0倍の条件により延伸し、75d/36fのマルチフイラメ
ントを得た。
実施例4 〔η〕=1.0dl/gのポリヘキサメチレンテレフタレー
ト(融点149℃)を40φ押出機にて押出し、該ポリマー
の溶融ポリマーラインに、4,5−ジクロロ−2−n−オ
クチル−4−イソチアゾリン−3−オンと、25℃下での
流動性を示す粘度が約100ポイズのポリエステル化合物
(アデカ・アーガス化学社製のポリエステル可塑剤:商
品名PN−350)を重量比10:1に混合し、120℃であらかじ
め絶乾したものをポリマー流に対して該混合物が11重量
%、つまり4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−4−イ
ソチアゾリン−3−オンが10重量%、ポリエステル化合
物が1重量%になるように注入し、その後ケーニクス社
製の40エレメントスタチツクミキサーで混練し、丸孔ノ
ズルより吐出し紡糸した。該紡糸原糸をローラープレー
ト方式でホツトローラー50℃、ホツトプレート120℃、
延伸倍率2.5倍の条件により延伸し、75d/36fのマルチフ
イラメントを得た。
実施例5 〔η〕=0.65dl/g(フエノールとテトラクロルエタン
の等温混合溶媒を用い30℃恒温槽中でウーベローデ型粘
度計を用い測定した極限粘度)でTiO2を0.5wt%添加し
たポリエチレンテレフタレートを40φ押出機にて押出
し、該ポリマーの溶融ポリマーラインに、1,2−ベンズ
イソチアゾリン−3−オンと2−n−オクチル−4−イ
ソチアゾリン−3−オンと25℃下での流動性を示す粘度
が約100ポイズのポリエステル化合物(アデカ・アーガ
ス化学社製のポリエステル可塑剤;商品名PN−350)を
重量比5:5:1に混合し、120℃であらかじめ絶乾したもの
を、ポリマー流に対して該混合物が11重量%、つまり1,
2−ベンズイソチアゾリン−3−オンが5重量%、2−
n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンが5重量
%、ポリエステル化合物が1重量%になるように注入
し、その後ケーニクス社製の40エレメントスタチツクミ
キサーで混練し、丸孔ノズルより吐出し紡糸した。該紡
糸原糸ローラープレート方式で実施例1と同一の条件に
より延伸し、75デニール36フイラメントのマルチフイラ
メントを得た。
実施例6 宇部興産(株)製ナイロン6(銘柄1013B)ポリマー
を用い押出機にて溶融押出し、該ポリマーの溶融ポリマ
ーラインに、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンと
2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンと、
25℃下で流動性を示す粘度が約100ポイズのポリエステ
ル化合物を重量比5:5:1に混合し、120℃であらかじめ絶
乾したものを、ポリマー流に対して該混合物が11重量
%、つまり1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンが5
重量%、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−
オンが5重量%、ポリエステル化合物が1重量%になる
ように注入し、その後ケーニクス社の40エレメントスタ
チツクミキサーで混練し、丸孔ノズルより吐出し紡糸
し、ひきつづき連続して延伸した後捲取つた。得られた
50デニール36フイラメントのマルチフイラメントの紡汚
性能は良好な結果であつた。
実施例7 〔η〕=1.0dl/gのポリブチレンテレフタレートを40
φ押出機にて押出し、該ポリマーの溶融ポリマーライン
に1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンと2−n−オ
クチル−4−イソチアゾリン−3−オンと、25℃下で流
動性を示す粘度が約100ポイズのポリエステル化合物を
重量比5:5:1に混合し、120℃であらかじめ絶乾したもの
をポリマー流に対して該混合物が11重量%、つまり1,2
−ベンズイソチアゾリン−3−オンが5重量%、2−n
−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンが5重量
%、ポリエステル化合物が1重量%になるように注入
し、その後ケーニクス社製の40エレメントスタチツクミ
キサーで混練し、丸孔ノズルより吐出し紡糸した。該紡
糸原糸をローラープレート方式で実施例3と同一の条件
により延伸し、75d/36fのマルチフイラメントを得た。
実施例8 〔η〕=1.0dl/gのポリヘキサメチレンテレフタレー
トを40φ押出機にて押出し、該ポリマーの溶融ポリマー
ラインに1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンと2−
n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンと、25℃
下で流動性を示す粘度が約100ポイズのポリエステル化
合物を重量比5:5:1に混合し、120℃であらかじめ絶乾し
たものをポリマー流に対して該混合物が11重量%、つま
り1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンが5重量%、
2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンが5
重量%、ポリエステル化合物が1重量%になるように注
入し、その後ケーニクス社製の40エレメントスタチツク
ミキサーで混練し、丸孔ノズルより吐出し紡糸した。該
紡糸原糸をローラープレート方式で実施例4と同一の条
件により延伸し、75d/36fのマルチフイラメントを得
た。
比較例1 〔η〕=0.65dl/gのポリエチレンテレフタレートを40
φ押出機にて押出し、該ポリマーの溶融ポリマーライン
に2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾールと、25
℃下で流動性を示す粘度が約100ポイズのポリエステル
化合物を重量比10:1に混合し、120℃であらかじめ絶乾
したものをポリマー流に対して該混合物が11重量%、つ
まり2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾールが10
重量%、ポリエステル化合物が1重量%になるように注
入し、その後ケーニクス社製の40エレメントスタチツク
ミキサーで混練し、丸孔ノズルより吐出し紡糸した。該
紡糸原糸をローラープレート方式で実施例1と同一の条
件により延伸し、75d/36fのマルチフイラメントを得
た。
比較例2 〔η〕=0.65dl/gのポリエチレンテレフタレートを40
φ押出機にて押出し、該ポリマーの溶融ポリマーライン
に3−(3,4−ジクロロフエニル)−1,1−ジメチルウレ
アと、25℃下で流動性を示す粘度が約100ポイズのポリ
エステル化合物を重量比10:1に混合し、120℃であらか
じめ絶乾したものをポリマー流に対して該混合物が11重
量%、つまり3−(3,4−ジクロロフエニル)−1,1−ジ
メチルウレアが10重量%、ポリエステル化合物が1重量
%になるように注入し、その後ケーニクス社製の40エレ
メントスタチツクミキサーで混練し、丸孔ノズルより吐
出し紡糸した。該紡糸原糸をローラープレート方式で実
施例1と同一の条件により延伸し、75d/36fのマルチフ
イラメントを得た。
上記10種類の繊維をそれぞれ直径6.7mmの縄状となる
ように撚糸し、瀬戸内海に夏2シーズンを含む季節に海
中投入(水深1〜2m)した。
1、3、6、9、12、18ケ月後に、それぞれ目視によ
り海棲生物の付着状態を、付着無し(5)から著しい付
着有り(1)の間を5段階で評価した。結果を第1表に
示す。
第1表の結果より本発明品の海棲生物付着防止効果と
その持続性が極めて優れていることが明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の繊維を製造することができる紡糸装
置の概略図である。図中の数字は以下のものを示す。 1……溶融押出機 2……計量機 3……計量機 4……添加剤供給機 5……スタチツクミキサー 6……紡糸口金パツク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI D01F 6/92 301 D01F 6/92 301H 301G 11/08 11/08 // D04G 1/00 D04G 1/00 B D06M 13/352 D06M 13/352 (56)参考文献 特公 昭47−14476(JP,B1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1)で表される化合物または
    その金属塩またはアミン塩のコンプレックスを含有する
    熱可塑性ポリマーからなる繊維を用いた海棲生物付着防
    止効果を有する水産資材。 但し、式中、Yは水素原子、アルキル基、アルケニル基
    又はアラルキル基を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子
    又はアルキル基を示し、R′は水素原子、ハロゲン原子
    又はアルキル基を示し、またRとR′とは結合してベン
    ゼン環を形成することもある。
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