JP3002120B2 - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP3002120B2
JP3002120B2 JP7276277A JP27627795A JP3002120B2 JP 3002120 B2 JP3002120 B2 JP 3002120B2 JP 7276277 A JP7276277 A JP 7276277A JP 27627795 A JP27627795 A JP 27627795A JP 3002120 B2 JP3002120 B2 JP 3002120B2
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直司 野田
東志一 神谷
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サンクス株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イメージセンサか
ら出力される画像データを処理する画像処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】工場の自動化ラインにおいて、イメージ
センサを用いた画像処理装置が利用されることがある。
例えば、IC等のチップ部品を基板にマウントする工程
において、その基板の種類を判別するために利用され
る。判別対象である基板1には、図11に示すように、
その右端部に基準孔Aが開けられており、さらにその基
準孔Aから左方向に所定の距離を隔てた位置に判別孔B
が開けられている。この判別孔Bは3個形成された判定
孔のうち2個を塞いだ残りのものであり、これにより基
準孔Aから判定孔Bまでの距離を基板1の種類に応じて
異ならせることができるようになっている。
【0003】一方、基板1が搬送される搬送ライン2の
下方には光源3が設置されており、その上方には受光口
4aを搬送ライン2に向けた姿勢でイメージセンサ4が
取付板に固定されている。このイメージセンサ4は、受
光素子が一列状態に配列されたいわゆるラインセンサと
呼ばれているものであり、その走査ラインXは搬送ライ
ン2を横切る向きであり、走査方向は図中基板1の右側
から左側方向となっている。また、イメージセンサ4に
は画像処理装置5が接続されており、イメージセンサ4
から出力されるクロック信号及び画像信号に基づいて基
準孔Aと判別孔Bとの距離が算出され、これによって基
板1の種類が判別されるよになっている。
【0004】基板1の種類を判別する方法について具体
的に述べる。基板1が測定位置に搬送されるとイメージ
センサ4は走査ラインX上を右側から左側方向に走査を
開始する。そして、基板1の右縁部から基準孔Aに至る
までの間はイメージセンサ4は非入光状態にあり、この
時間から基板1の右縁部と基準孔Aとの間の距離を求め
て基準孔Aが正規の位置にあることを確認する。さら
に、その基準孔Aから判別孔Bに至るまでの間も非入光
状態にあり、この時間から基準孔Aと判定孔Bとの間距
離を求めて、これによって基板1の種類を判別する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、チップ部品
のマウント工程では、両面実装を行う場合がある。その
場合には、表面を実装した後、図12に示すように、基
板1を裏返して再度マウント工程に送り出すのである
が、基板1を裏返すことにより基準孔A及び判別孔Bは
表面における基準孔A及び判定孔Bの位置とは対称位置
(基準孔Aは基板1の左縁部よりに位置し、判定孔Bは
その基準孔Aから右方向に所定の距離を隔てた位置)と
なる。そのため、基板1の右側から左側方向に走査をし
た場合には、基準孔Aにおいて入光状態となるより先に
判定孔Bにおいて入光状態となり基準孔Aの位置を正確
に確認することができない。従って、基板1を裏返した
場合にはその種類を誤ってしまうことになる。
【0006】そのため、従来では基板が裏返された場合
にはイメージセンサを反対向きに付け直し、走査方向の
向きを変える(従来例では基板の左側から右側方向とす
る。)ことがなされていた。しかし、これでは面倒であ
るばかりか、付け直すことにより誤差を生じ正確に基板
の種類を判別することができないことがあった。本発明
は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、線
状の走査領域に対する走査方向を疑似的に切り換えるこ
とができる画像処理装置を提供するところにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
【0008】上記目的を達成するために、本発明の画像
処理装置は、クロック信号に同期して線状の領域を一定
の方向に走査するイメージセンサから順次出力される画
像信号に基づいて画像処理を行う画像処理装置におい
て、イメージセンサの走査位置における画像信号に関連
づけられた位置情報を格納する記憶手段と、クロック信
号に同期してアップカウントする位置情報を記憶手段に
対してアドレスを変化させつつ格納する第1の書き込み
手段と、クロック信号に同期してダウンカウントする位
置情報を記憶手段にアドレスを第1の書き込み手段とは
逆方向に変化させつつ格納する第2の書き込み手段と、
記憶手段に格納された位置情報をアドレスを所定方向に
変化させつつ読み出して処理する読み出し手段と、第1
の書き込み手段と第2の書き込み手段とを切り換える切
り換え手段とを備え、切換手段を切り換えることにより
イメージセンサの走査方向を疑似的に逆転させることに
特徴を有する(請求項の発明)。
【0009】さらに、クロック信号に同期して線状の領
域を一定の方向に走査するイメージセンサから順次出力
される画像信号に基づいて画像処理を行う画像処理装置
において、イメージセンサの走査位置における画像信号
に関連づけられた位置情報を格納する記憶手段と、クロ
ック信号に同期してアップカウントする位置情報を記憶
手段に対してアドレスを所定の方向に変化させつつ格納
する書き込み手段と、記憶手段に格納された位置情報を
アドレスを変化させつつ読み出して処理する第1の読み
出し手段と、記憶手段に格納された位置情報をアドレス
を第1の読み出し手段とは逆方向に変化させつつ読み出
すとともに読み出した位置情報をイメージセンサの走査
領域に対応した値から減算して処理する第2読み出し手
段と、第1の読み出し手段と第2の読み出し手段とを切
り換える切換手段とを備え、切換手段を切り換えること
によりイメージセンサの走査方向を疑似的に逆転させる
ことに特徴を有する(請求項の発明)。
【0010】
【0011】
【作用】
【0012】請求項の発明によれば、第1の書き込み
手段と第2の書き込み手段とは切換手段によって切り換
えられるようになっており、第1の書き込み手段に切り
換えられている場合には、クロック信号によってイメー
ジセンサの走査位置が一定方向に変位する毎に記憶手段
に対するアドレス指定が一定方向に変化する。そして、
クロック信号が出力される毎にイメージセンサの走査位
置に対応してアップカウントする位置情報が上記アドレ
ス指定された番地に格納される。さらに、走査が終了す
ると、読み出し手段が記憶手段に対するアドレスを一定
方向に変化させつつ格納された位置情報が読み出されて
処理される。
【0013】一方、第2の書き込み手段に切り換えられ
ている場合には、クロック信号によってイメージセンサ
の走査位置が一定方向に変位する毎に記憶手段に対する
アドレス指定が上記第1の書き込み手段とは逆方向に変
化する。そして、クロック信号が出力される毎にイメー
ジセンサの走査位置に対応してダウンカウントする位置
情報が上記アドレス指定された番地に格納される。さら
に、走査が終了すると、読み出し手段が記憶手段に対す
るアドレスを第1の書き込み手段に切り換えられている
場合と同様に一定方向に変化させつつ格納された位置情
報が読み出されて処理される。
【0014】請求項の発明によれば、クロック信号に
よってイメージセンサの走査位置が一定方向に変位する
と、その走査位置に対応してアップカウントする位置情
報が記憶手段に格納される。そして、走査が終了すると
記憶手段に格納された位置情報が読み出されて処理され
るのであるが、この場合に切換手段によって第1の読み
出し手段に切り換えられている場合には、上記格納方向
と同一方向にしたがって位置情報が読み出されて処理さ
れる。また、第2の読み出し手段に切り換えられている
場合には、上記第1の読み出し手段による読み出し方向
とは逆方向、即ち、書き込み手段によって格納した方向
とは逆方向に位置情報が読み出される。さらに、その後
読み出した位置情報を所定の値から減算することにより
座標変換を行い、そしてその値を処理する。
【0015】
【0016】
【発明の効果】
【0017】請求項の発明によれば、記憶手段への格
納方向を切り換えることができかつ読み出し方向は一定
であるから、イメージセンサの走査方向にしたがって位
置情報を処理又はイメージセンサの走査方向とは逆方向
にしたがって位置情報を処理することができ、イメージ
センサの走査方向が疑似的に切り換えられるという効果
を奏する。
【0018】請求項の発明によれば、記憶手段への格
納方向は一定でありながら、読み出し方向を切り換え可
能にしたから、イメージセンサの走査方向にしたがって
位置情報を処理又はイメージセンサの走査方向とは逆方
向にしたがって位置情報を処理することができ、イメー
ジセンサの走査方向が疑似的に切り換えられるという効
果を奏する。
【0019】
【発明の実施の形態】
<第一の実施形態>以下、本発明の画像処理装置を具体
化した第一の実施形態について図1〜図5を参照して説
明する。本実施形態の画像処理装置は、電化製品等の製
造ラインにおいてチップ部品のマウント工程で利用され
るものであり、従来同様、図11に示すように、基板1
の搬送ライン2上方にはイメージセンサ4が受光口4a
を搬送ライン2方向に向けた姿勢で設置されている。ま
た、搬送ライン2の下方には光源3が設けられている。
さらに、判定の対象物である基板1には、その右縁部か
ら左方向に所定の距離を隔て位置に基準孔Aが開けら
れ、さらにその基準孔Aから左方向に所定の距離を隔て
位置に判定孔Bが開けられている。そして、図1に示す
ように、本実施形態の画像処理装置11は、この基準孔
Aと判定孔Bとの距離をイメージセンサ4から出力され
るクロック信号a及び画像信号bに基づいて測定するこ
とにより基板1の種類を判別せんとするものである。
【0020】<イメージセンサの構成>イメージセンサ
4は、従来同様、いわゆるラインセンサと呼ばれるもの
であり、図1に示すように、受光部6には一次元素子が
設けられている。即ち、例えば2048個の受光素子が
一列状態で配列されている。また、イメージセンサ4に
はタイミング信号発生回路7が設けられており、ここか
ら出力されるクロック信号Aに同期して各受光素子から
画像信号bが順番に出力されるようになっている。さら
に、タイミング信号発生回路7からは、走査信号Cが出
力されるようになっており、この走査信号Cが出力され
ている間基板1に対して走査が行われる。なお、クロッ
ク信号A及び走査信号Cは、増幅された後画像処理装置
11に出力(以下、この増幅された信号をクロック信号
a及び走査信号cという。)されるようになっており、
また、この増幅された信号は増幅されることにより画像
信号bとの同期がずれないように位相が調整されてい
る。
【0021】<画像処理装置の構成>画像処理装置11
は、上記画像信号bとクロック信号a及び走査信号cの
入力端子を備えており、この画像信号bの入力端子は画
像処理装置11内の2値化回路12に接続されている。
2値化回路12は所定の電圧レベルをしきい値として、
イメージセンサ4から出力されるアナログ信号である画
像信号bを2値化、即ち電圧レベルが0Vと5Vのデジ
タル信号(画像信号fという。)に変換するための回路
である。なお、この2値化回路12が本発明にいう2値
化手段に相当する。
【0022】また、走査信号cとクロック信号aの入力
端子は、画像処理装置11内の計数回路13に接続され
ている。この計数回路13はアップカウンタとダウンカ
ウンタとから構成されており、走査信号cが出力されて
いる状態でクロック信号aが入力される毎にアップカウ
ント又はダウンカウントがなされる。また、切り換え端
子が設けられており、ここに入力される切換信号dによ
ってアップカウント動作とダウンカウント動作とが切り
換えられるようになっている。さらに、リセット端子を
備えており、計数回路13がアップカウンタに切り換え
られている場合にはリセット信号eによりカウント値
が”0”に初期設定され、ダウンカウンタに切り換えら
れている場合には”2048”に初期設定されるように
なっている。即ち、計数回路13の計数値は、イメージ
センサ4の走査位置に対応づけられた値となり、この計
数値が本発明にいう位置情報に相当する。
【0023】2値化回路12でデジタル信号に変換され
た画像信号fは、変化点記憶回路14に出力される。変
化点記憶回路14は記憶部15(本発明の記憶手段に相
当する)とこの記憶部15に対してアドレス指定を行う
アドレスカウンタ16とから構成されており、アドレス
カウンタ16は画像信号fが変化する毎にカウント動作
がなされるようになっている。また、このカウント動作
はアップカウントとダウンカウントの場合があり、切換
信号dによって切り換えられるようになっている。記憶
部15はSーRAMによって構成されており、画像信号
fが変化する毎に、アドレスカウンタ16によって指定
されたアドレスに上記計数回路13の計数値が書き込ま
れる。
【0024】さらに、記憶部15に書き込まれた計数値
はCPU17によって読み出されるようになっている。
この読み出しは、記憶部15に対して下位アドレスから
上位アドレス方向に対してなされる。また、画像処理装
置11には、切り換えスイッチ18(本発明の切換手段
に相当する。)が設けられており、このスイッチ18が
切り換えられる毎に、切換信号dが出力される。なお、
CPU17によって処理された結果を表示するために表
示部19も設けられている。
【0025】<作用>次に、本実施形態の作用について
述べる。基板1が表面を実装面として測定位置に運ばれ
てくると走査信号cが出力されて走査が開始される(図
11参照)。走査は基板1に対して右側から左側方向に
行われ、まず基板1の右縁部に至るまでは光源3の光は
入光状態にあるからイメージセンサ4からはクロック信
号aに同期して画像信号bが出力される。そして、基板
1の右縁部に至ると光源3の光は遮られて遮光状態とな
るから、イメージセンサ4からの画像信号bは変化し2
値化回路12の出力である画像信号fはロウレベル(0
V)に変化する(図2中、T1)。即ち、記憶部15に
は計数値、例えば”200”が記憶される。
【0026】続いて、基準孔Aに至ると光源3の光が入
光し、イメージセンサ4からの画像信号bは変化する。
即ち、画像信号fはハイレベル(5V)に変化する(図
2中、T2)から記憶部15には計数回路13の計数
値、例えば”400”が書き込まれる。さらに、その
後、すぐに光源3の光は遮光されるから、画像信号fは
ロウレベルに変化し(図2中、T3)、その計数値、例
えば”401”が書き込まれる。次いで、判定孔Bに至
ると同様に画像信号fが一旦ハイレベルとなった後ロウ
レベルに変化(図2中、T4,T5)して計数値、例え
ば”1200”、”1201”が書き込まれ、その後さ
らに基板1の左縁部で再び入光状態となるから画像信号
fがハイレベルに変化(図2中、T6)し、計数値”1
848”が書き込まれる。したがって、記憶部15に
は、図4に示すように、下位アドレスから上位アドレス
方向に順番に”200”,”400”,”401”,”
1200”,”1201”,”1848”が書き込まれ
る。このように、クロック信号aに同期してアップカウ
ントする計数値を記憶部15に対して順次下位アドレス
から上位アドレス方向に書き込むような構成が本発明の
第1の書き込み手段に相当する。
【0027】そして、2048個のクロック信号aが出
力されると走査信号cが出力されなくなって走査が終了
する。すると、CPU17は、図4に示すように、記憶
部15に対して下位アドレスから上位アドレス方向に順
番に計数値を読み出し、2つ目の値”400”と1つ目
の値”200”を減算した値が所定の値に等しければ、
基準孔Aが正規の位置にあることを確認する。さらに、
4つ目の値”700”と3つ目の値”401”を減算し
た値から基準孔Aから判定孔Bまでの距離を算出し、そ
の値によって基板1の種類を特定する。このように、記
憶部15に記憶された計数値を下位アドレスから上位ア
ドレス方向に順次読み出して処理するような構成が本発
明にいう読み出し手段に相当する。
【0028】一方、裏面の実装を行う場合には、上記基
板1を裏返した後、再度マウント工程に送り出す。さら
に、この場合には切り換えスイッチ18が切り換えられ
て切換信号dが計数回路13及び変化点記憶回路14に
出力される。即ち、計数回路13は”2048”に初期
設定された後、クロック信号aがイメージセンサ4から
出力される毎にダウンカウント動作を行い、変化点記憶
回路14内のアドレスカウンタ16は上位アドレスから
下位アドレス方向にアドレス指定を行うことになる。な
お、基板1が裏返されることにより基準孔Aは基板1の
左縁部から右方向に所定の距離をおいた位置となり、さ
らに判定孔Bは基準孔Aから右方向に所定の距離を隔て
た位置となる(図12参照)。
【0029】さて、基板1が上記同様に測定位置に送ら
れて来ると、走査は右側から左側方向に行われ、裏返さ
れた基板1の右縁部に至るとデジタル信号に変換された
画像信号fはロウレベルに変化(図3中、T7)するか
ら計数回路13の計数値が記憶部15に書き込まれる。
しかし、この場合には、計数回路13は”2048”か
らダウンカウントされているから、例えば計数値”18
48”が記憶部15に書き込まれることになる。また、
アドレスカウンタ16は上位アドレスから下位アドレス
方向にアドレス指定を行うようになっているため、”1
848”は記憶部15の上位アドレスに書き込まれる。
その後、走査位置は、基板1が裏返されたことにより、
基準孔Aではなく判定孔Bに至り、画像信号fが一旦ハ
イレベルとなった後ロウレベルに変化(図3中、T8,
T9)する。その時の計数値、例えば”1201”、続
いて”1200”が記憶部15に書き込まれる。さら
に、その後基準孔Aに至ると同様に画像信号fが一旦ハ
イレベルとなった後ロウレベルに変化(図3中、T1
0,T11)し、計数値”401”,”400”が書き
込まれ、基板1の左縁部でも画像信号fがハイレベルに
変化(図3中、T12)して計数値”200”が書き込
まれる。従って、記憶部15には、図5に示すように上
位アドレスから下位アドレス方向に”1848”,”1
201”,”1200”,”401”,”400”,”
200”が書き込まれる。このように、クロック信号a
に同期してダウンカウントする計数値を記憶部15に対
して上位アドレスから下位アドレス方向に順次書き込む
ような構成が本発明にいう第2の書き込み手段に相当す
る。
【0030】そして、走査が終了すると、CPU17が
記憶部15から計数値を読み出すのであるが、この場合
には図5に示すように、下位アドレスから上位アドレス
方向に順番に読み出すため、”200”,”40
0”,”401”,”1200”,”1201”,”1
848”という順番に読み出されることになる。そし
て、表面同様に2つ目の値”400”と1つ目の値”2
00”を減算した値が所定の値に等しければ、基準孔A
は正規の位置にあることが確認され、4つ目の値”12
00”と3つ目の値”401”を減算した値から基準孔
Aと判定孔Bとの距離が算出され、その値から基板1の
種類が特定される。従って、基板1を裏返した場合であ
っても、基準孔Aから判定孔Bまでの距離が表面と同じ
になり同一の判定結果を得ることができる。
【0031】このように本実施形態では、イメージセン
サ4の走査位置に対応する計数値を異なる方向から記憶
部15に書き込むことができるようし、かつ、読み出し
方向を常に一定方向としたから、イメージセンサ4の走
査方向にしたがって画像信号bを処理又はイメージセン
サ4の走査方向とは逆方向にしたがって画像信号bを処
理することができ、イメージセンサ4の走査方向を疑似
的に切り換えることができるという効果を奏する。ま
た、画像信号fが変化した際の計数値のみを記憶部15
に記憶するようにしたから、記憶容量が少なくてもよい
という効果も奏する。
【0032】<第二の実施形態>以下、本発明の画像処
理装置を具体化した第二の実施形態について図6〜図8
を参照して説明する。本実施形態と第一の実施形態との
相違は、第一の実施形態では記憶部への書き込み方向を
異ならせることにより走査方向を疑似的に切り換えると
する構成のものであったが、本実施形態では記憶部から
の読み出し方向を異ならせることにより走査方向を疑似
的に切り換えるとするものである。
【0033】即ち、画像処理装置21内には計数回路2
2はアップカウント動作のみをなし、変化点記憶回路2
3のアドレスカウンタ24は下位アドレスから上位アド
レス方向にのみアドレス指定を行う構成となっている。
また、CPU25が記憶部26から計数値を読み出す際
には、下位アドレスから上位アドレス方向に順番に読み
出す場合と、上位アドレスから下位アドレス方向に順番
に読み出す場合とがあり、この読み出し方向が切り換え
スイッチ27によって切り換えられるようになってい
る。さらに、上位アドレスから下位アドレス方向に読み
出された場合には、減算手段によって座標変換がなされ
るようになっている。その他の構成は、第一実施例と同
様であるため、同一部分には同一符号を付してここでは
説明を省略する。
【0034】第一の実施形態同様、基板1が表面を実装
面として測定位置に送られてくると、右側から左側に走
査が開始する(図11参照)。そして、基板1の右縁
部、基準孔A、判定孔B、さらに基板1の左縁部という
順番に走査位置が変位し、記憶部15には、図7に示す
ように、下位アドレスから上位アドレス方向にしたがっ
て例えば、”200”,”400”,”401”,”1
200”,”1201”,”1848”という計数値が
順番に書き込まれる。このように、クロック信号aに同
期してアップカウントする計数値を記憶部15に対して
下位アドレスから上位アドレス方向に順次書き込むよう
な構成が本発明にいう書き込み手段に相当する。そし
て、走査が終了すると、CPU17が記憶部15から計
数値を下位アドレスから上位アドレス方向に読み出し、
第一の実施形態と同様にして基準孔Aを確認するととも
に基準孔Aと判定孔Bとの距離を求めて基板1の種類を
特定する。このように、記憶部15に記憶された計数値
を下位アドレスから上位アドレス方向に順次読出して処
理するような構成が本発明にいう第1の読み出し手段に
相当する。
【0035】一方、基板1が裏返された場合(図12参
照)には、切り換えスイッチ18が切り換えられる。そ
して、表面同様に右側から左側に走査が開始し、記憶部
15には図8に示すように、下位アドレスから上位アド
レス方向に上記同様に、”200”,”400”,”4
01”,”1200”,”1201”,”1848”と
いう計数値が順番に書き込まれる。そして、走査が終了
するとCPU17が記憶部15から計数値を読み出すの
であるが、切り換えスイッチ18が切り換えられている
から、この場合には、上位アドレスから下位アドレス方
向に読み出しがなされ、従って、”1848”,”12
01”,”1200”,”401”,”400”,”2
00”という順番に読み出される。さらに、読み出され
た計数値は減算手段によって座標変換が行われる。即
ち、読み出された計数値を”2048”から減算するこ
とにより座標変換がなされ、読み出された計数値は”2
00”,”400”,”401”,”1200”,”1
201”,”1848”という値に変換される。そし
て、第一の実施形態と同様に処理されて基準孔Aが確認
されるとともに基準孔Aと判定孔Bとの距離が求められ
て基板1の種類が特定される。このように、記憶部15
に記憶された計数値を上位アドレスから下位アドレス方
向に読み出し、さらに座標変換した後処理するような構
成が本発明にいう第2の読み出し手段に相当する。
【0036】このように本実施例形態においても、イメ
ージセンサ4の走査位置に対応する計数値を記憶部15
に書き込む際には一定方向に書き込み、読み出す際に読
み出し方向を異ならせることができるようにしたから、
イメージセンサ4の走査方向にしたがって画像信号bを
処理又はイメージセンサ4の走査方向とは逆方向にした
がって画像信号bを処理することができ、イメージセン
サ4の走査方向を疑似的に切り換えることができるとい
う効果を奏する。また、画像信号fが変化した際の計数
値のみを記憶部15に記憶するようにしたから、記憶容
量が少なくてもよいという効果を奏し、さらには第一の
実施形態に比べて計数回路22を簡単化できるという効
果も奏する。
【0037】<第三の実施形態>以下、本発明の画像処
理装置を具体化した第三の実施形態について図9を参照
して説明する。本実施形態と第一の実施形態との相違
は、第一の実施形態では変化点記憶回路はCPUとは別
個に構成されていたが、本実施例では画像処理装置33
内のCPU31と変化点記憶回路32をワンチップで構
成としたところにある。即ち、2値化回路12によって
デジタル信号に変換された画像信号fが変化する毎に計
数回路13の計数値をCPU31が読み込んで変化点記
憶回路32内の記憶部34に記憶させる構成としたとこ
ろにある。その他の構成については、第一の実施形態と
同様であるため、同一部分には同一符号を付してここで
は説明を省略する。
【0038】これにより、上記第一の実施形態同様に、
イメージセンサ4の走査方向を疑似的に切り換えること
ができるという効果に加えて、画像処理装置33内の回
路構成が簡略化され、装置の小型化を図ることができる
という効果も奏する。
【0039】<第四の実施形態>以下、本発明の画像処
理装置を具体化した第二の実施形態について図10を参
照して説明する。本実施例形態と第一の実施形態との相
違は、第一の実施形態では2値化回路は画像処理装置内
に組み込まれていたが、本実施形態では画像処理装置内
には組み込まれずにイメージセンサ内に組み込まれてい
るところにある。その他の構成については第一の実施形
態と同様であるため、同一部分については同一符号を付
してここでは説明を省略する。即ち、図10に示すよう
に、2値化回路41はイメージセンサ42内に設けられ
ており、受光部6から出力されるアナログ信号である画
像信号bが2値化回路41によってデジタル信号に変換
された後、画像信号fとして画像処理装置43に出力さ
れるようになっている。
【0040】これにより、上記第一の実施形態同様にイ
メージセンサ42の走査方向を疑似的に切り換えること
ができるという効果に加えて、イメージセンサ42から
画像処理装置43への画像信号の送信がデジタル信号に
よって行われるから画像信号に対するノイズの影響を少
なくすることができるという効果も奏する。
【0041】なお、本発明は上記各実施形態に限定され
るものではなく、例えば次のように変形して実施するこ
とができ、これらの実施態様も本発明の技術的範囲に属
する。 (1) 上記各実施形態では、タイミング信号発生回路
7はイメージセンサ4,42内に設けられていたが、こ
れを画像処理装置内に設け、画像処理装置からイメージ
センサに対してクロック信号及び走査信号を出力するよ
うにしてもよい。
【0042】(2) 上記各実施形態では、画像信号f
が変化した際の計数値のみ記憶部15,26,34に書
き込み構成であったが、記憶部のアドレスをイメージセ
ンサの走査位置に対応して変化させ、各アドレスに走査
位置における画像データを順次書き込む構成であっても
よい。その他、本発明は要旨を逸脱しない範囲内で種々
変更して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施形態の全体を示すブロック図であ
る。
【図2】同実施形態において走査方向と同一方向にした
がって処理する際の画像信号等を示すタイミングチャー
トである。
【図3】同実施形態において走査方向とは逆方向にした
がって処理する際の画像信号等を示すタイミングチャー
トである。
【図4】同実施形態において走査方向と同一方向にした
がって処理する際の書き込み方向及び読み出し方向を示
した図である。
【図5】同実施形態において走査方向とは逆方向にした
がって処理する際の書き込み方向及び読み出し方向を示
した図である。
【図6】第二の実施形態の全体を示すブロック図であ
る。
【図7】同実施形態において走査方向と同一方向にした
がって処理する際の書き込み方向及び読み出し方向を示
した図である。
【図8】同実施形態において走査方向とは逆方向にした
がって処理する際の書き込み方向及び読み出し方向を示
した図である。
【図9】第三の実施形態の全体を示すブロック図であ
る。
【図10】第四の実施形態の全体を示すブロック図であ
る。
【図11】従来において表面を実装する際のマウント工
程を示す斜視図である。
【図12】従来において裏面を実装する際のマウント工
程を示す斜視図である。
【符号の説明】
4,42…イメージセンサ 11,21,33,43…画像処理装置 12,41…2値化回路(2値化手段) 15,26,34…記憶部(記憶手段) 18…切り換えスイッチ(切換手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 1/00,7/00 G01B 11/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クロック信号に同期して線状の領域を一定
    の方向に走査するイメージセンサから順次出力される画
    像信号に基づいて画像処理を行う画像処理装置におい
    て、 前記イメージセンサの走査位置における画像信号に関連
    づけられた位置情報を格納する記憶手段と、 前記クロック信号に同期してアップカウントする位置情
    報を前記記憶手段に対してアドレスを変化させつつ格納
    する第1の書き込み手段と、 前記クロック信号に同期してダウンカウントする位置情
    報を前記記憶手段にアドレスを前記第1の書き込み手段
    とは逆方向に変化させつつ格納する第2の書き込み手段
    と、 前記記憶手段に格納された位置情報をアドレスを所定方
    向に変化させつつ読み出して処理する読み出し手段と、 前記第1の書き込み手段と前記第2の書き込み手段とを
    切り換える切り換え手段とを備え、前記切換手段を切り
    換えることにより前記イメージセンサの走査方向を疑似
    的に逆転させることを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】クロック信号に同期して線状の領域を一定
    の方向に走査するイメージセンサから順次出力される画
    像信号に基づいて画像処理を行う画像処理装置におい
    て、 前記イメージセンサの走査位置における画像信号に関連
    づけられた位置情報を格納する記憶手段と、 前記クロック信号に同期してアップカウントする位置情
    報を前記記憶手段に対してアドレスを所定の方向に変化
    させつつ格納する書き込み手段と、 前記記憶手段に格納された位置情報をアドレスを変化さ
    せつつ読み出して処理する第1の読み出し手段と、 前記記憶手段に格納された位置情報をアドレスを前記第
    1の読み出し手段とは逆方向に変化させつつ読み出すと
    ともに読み出した位置情報を前記イメージセンサの走査
    領域に対応した値から減算して処理する第2読み出し手
    段と、 前記第1の読み出し手段と前記第2の読み出し手段とを
    切り換える切換手段とを備え、前記切換手段を切り換え
    ることにより前記イメージセンサの走査方向を疑似的に
    逆転させることを特徴とする画像処理装置。
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