JP3001944B2 - 酸素又は硫黄を含有する非環式テルペン化合物及びこれを含有するフレグランス組成物及びフレーバー組成物 - Google Patents

酸素又は硫黄を含有する非環式テルペン化合物及びこれを含有するフレグランス組成物及びフレーバー組成物

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JP3001944B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はフレグランス組成物及びフレーバー組成物中
で有用な、新規の酸素又は硫黄含有化合物に関する。本
発明は、これら化合物の新規製法並びにこれら化合物を
含有するフレグランス及びフレーバー組成物をも包含す
る。
人工フレグランス及びフレーバー成分は、従来から、
香料組成物、製剤及び医薬製品及び広範囲の食料品及び
消耗品中での芳香又はフレーバーを強化、改良又は変性
するために使用されている。人工フレグランス又はフレ
ーバリング成分は、天然成分よりも多数のかつ重大な利
点例えば芳香及びフレーバーの均一性を有し、貯蔵の間
の品質劣化の低下された傾向を有している。従って、花
様、果実様及び野菜様芳香及びフレーバーの近似再生
が、従来からかつ連続的な研究及び努力の対象になって
いる。
この分野での研究は、所望の芳香及びフレーバー特性
を有する、酸素又は硫黄を含有する多くの化合物を開発
することに向けられている。例えば、3,7−ジメチル−
オクタ−2,4−ジエチルメルカプタンの賦香剤及びフレ
ーバラントとしての使用は、米国特許第38961785号及び
同第3996387号明細書に記載されている。この化合物
は、イチゴ及びグレープフルーツ様の香りのする芳香を
有する。
英国特許第1546283号明細書には、グレープフルーツ
様香りを有するシクロゲラニルメルカプタンが記載され
ている。
米国特許第4600576号明細書は、グレープフルーツ及
びレモン様フレーバー特性を有する食料品フレーバラン
トとしてのジメチルオクタジエニルメルカプトエステル
に関する。
欧州特許第0054847A2号明細書には、チオール置換さ
れており、特定の食品にフレーバーを与えるために使用
されている特定の環式テルペンが記載されている。
モリソン(Morrison)は、“Synthesis of 4−and 5
−Benzothiazol−2−Yldithio−2,6−dimethylocta−
2,6−diene and Other Models for Pendent Groups in
the Sulfur Vulcanization of Natural Rubber"、J.Che
m.Soc.Perkin Trans.Ipp.101〜106(1984)に、天然ゴ
ムの加硫のために使用される特定のチオアセテート、チ
オール及び関連化合物を記載している。官能刺激剤とし
ては香料又はフレーバー中での有用性に関しては内も記
載していない。
ガウティア(Gauthier)等による、“A Mild and Eff
icient Synthesys of Thiolesters from Alcohols"、Te
t.Lett.27巻、No.1、ppl5〜18(1986)は、多数のチオ
エーテルの合成に関し、これら化合物の最終用途は記載
されていない。
ボランテ(Volante)は、“A New Highly Efficient
Method for the Conversion of Alcohols to Thioester
s and Thiols"、Tett.Let.22巻、No.33、p3119〜3122
(1981)に、3Bコレステリル化合物中の3個の位置でア
ルコールをチオール及びチオエステルに変換することを
記載している。
米国特許第2993857号明細書は、官能刺激特性を有す
る特定の環状チオール置換テルペンに関する。
米国特許第4478865号明細書には、果実様、殊にグレ
ープフルーツ様特性の官能刺激特性を有する硫黄含有シ
クロテルペンが記載されている。これら化合物に関する
研究は、E.デモール(Demole)等による“176.1−p−M
ethene−8−thiol:A Powerful Flavor Impact Constit
uent of Grapefruit Juice(Citrus papadisi MacFayde
n)"Helv.Chim.Acta.65:1785〜1794(1982)にも記載さ
れている。
香料及びフレーバリング剤としての1.3−オキサチア
ン及び1.3−オキサチオラン誘導体の使用は、米国特許
第4220561号及び同第4262030号明細書に記載されてい
る。
パッションフルーツ様及びグレープフルーツ様官能刺
激特性を有するいくつかの硫黄含有化合物の単離及び同
定は、W.ピッケンハーゲン(Pickenhagen)及びE.デモ
ール(Demole)によるNatural Trace Sulfer Compounds
and their Contribution to Fruit Flavors,Ixth Inte
rnational Congress of Essential Oils,Singapore(Bo
ok # 3p.1〜7)March,1983に記載されている。
これらの純粋な状態では、前記化合物のいくつか、殊
に硫黄含有化合物は、非常に強力で不快な臭気を有す
る。悪臭を有する硫黄含有物質の例は、t−ブチルチオ
ール又はメルカプト酢酸である。従って、臭覚の化学的
メカニズムは一般に良好に理解されていない事実に基づ
き、特定のフルーツ様及び花様の香りの再現は困難であ
り、予言できない。従って、このような香りに極めて似
させる物質が所望されている。
このような人工の成分の利用性は、フレーバー及び芳
香を改良することにより、より魅力的かつ味の良い代用
食品例えば加工食品及び非ミート源の蛋白質を提供する
ことが予期されている。従って、種々のトロピカルで、
シトラスフルーツ及び花様香気の芳香及びフレーバーを
近似又は再現させる化合物が極めて所望されている。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の1つの目的は、果実又は花様香気を有する新
規化合物を開発することである。
本発明のもう1つの課題は、有用な官能特性を有する
硫黄含有炭化水素化合物の製法を開発することである。
本発明のもう1つの課題は、フレグランス及びフレー
バリング成分として使用するための酸素及び硫黄含有化
合物を提供することである。これら化合物は、香料、香
料製品のフレグランス特性及び食料品、飲料品、ガム、
マウスウオッシュ、歯みがきペースト、製剤、医薬品、
タバコ又はタバコ製品のフレーバー特性を、これらに前
記式の化合物有効量を添加することにより、強度、改
良、変更又は変性することができる。
本発明は、構造式I: [式中Xは酸素又は硫黄原子を表わし、RはH、低級ア
ルキル基又はC−原子数1〜3を有するアシル基を表わ
し、〜HはE又はZ二重結合配置を示している]で表わ
される化合物を包含する。
前記目的及び他に依り、次の発明は、構造式I: [式中Xは酸素又は硫黄原子を表わし、Rは水素、低級
アルキル基又はC−原子数1〜3を有するアシル基を表
わし、〜HはE又はZ二重結合配置を表わす]で表わさ
れる果実様、花様又は木様香気を有する化合物を目的と
している。
本質的に、純粋なE又はZ異性体並びにこれらの混合
物がこれに包含される。
本発明は、有効量の式Iの化合物を認容性の担体と共
に含有する香料組成物をも包含する。
本発明は、有効量のI式の化合物を認容性の担体と組
み合わせて含有するフレーバリング組成物をも提供す
る。このフレーバー組成物は、種々の食料品例えばアイ
スクリーム、ヨーグルト、キャンディ等又は飲料例えば
フルーツジュース内に含有されて、花様,トロピカルフ
ルーツ、果実又はマンゴ様芳香又はこれらの中に含有さ
れる味を提供又は強化することができる。前記式の化合
物の新規製法も提供される。
本発明は、消耗品のフレーバーを増大又は強化するた
めに有用な酸素又は硫黄含有非環式テルペンを提供す
る。これら消耗品には、食料品、飲料、ガム、マウスウ
オッシュ、歯みがきペースト、医薬品、製剤及びタバコ
又はタバコ製品が包含される。これら化合物は、香料組
成物、コロン及び香気付け製品中でフレグランス組成物
又は製品の改変、変性又は強化のためにも有用である。
ここで用いられている「官能刺激性」とは、臭覚又は
味覚を刺激し、従って特徴的な香り及び/又はフレーバ
ーを有するように知覚される本発明の化合物に関連して
いる。
用語「香気(odor)」、「フレグランス(fragrac
e)」及び「臭い(smell)」は、化合物が臭覚を刺激す
る官能刺激性に関連する場合に用いられている。
用語「フレーバー(flavor)」、「フレーバリング
(flavoring)」及び「フレーバラント(flavorant)」
は、官能刺激化合物が味覚の刺激を目的とするものに関
する場合に用いられてもいる。
次の化学用語は、この明細書全体で用いられており、
他の指示がないかぎり次のように定義される: アルキル−炭素原子数1〜12を有する分枝又は非分枝の
飽和炭素連鎖、低級アルキルは炭素原子1〜6を有する
連鎖を表わす。
アシル−有機酸からヒドロキシル基を除くことにより誘
導された有機残基。
本発明の化合物は、消耗品及び非消耗組成物中での官
能刺激剤として使用することができる。付加的に、これ
ら化合物は、少なくとも1種の他の官能刺激剤と組み合
せて使用することができる。
本発明の化合物及び少なくとも1種の他の官能刺激剤
を含有するフレグランス組成物は、種々の芳香付け製品
例えば石けん、洗剤、エアーフレッシュナー(air fres
hener)、デオドラント(deodorant)、繊維柔軟化剤、
コロン及び他の製品を包含する。
本発明の範囲の化合物の例及びそれらの官能刺激特性
を次の第I表に示す: 酸素又は硫黄を含有する本発明のテルペンは、相応す
るケトンエステル 7−メチル−3−カルボアルキコキ
シ−6−オクテン−2−オン(II)から、次の反応式I
に従って製造できる: ケトエステルIIは、Cl.ディスル(Deassle)、H.ファ
ブレ(Favre)及びH.シンツ(Schinz)によるHelv.Chi
m.Acta.40:2278(1957)の記載に従って製造できる。ケ
トエステルIIは、有利に、ハロゲン化金属還元剤との接
触により還元して2−(4−メチル−3ペンテニル−)
−3−ヒドロキシ酪酸アルキルIII(ここでR′は低級
アルキル)によることができる。例えばH.O.ハウス(Ho
use)のModern Synthetic Reactions;2nd ed.W.A.Benja
min,Inc.Menlo Park.(A1972)の第2章参照。一般に、
ホウ水素化アルカリ、シアノホウ水素化ナトリウム及び
ナトリウムビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウム
ヒドリドが有利であり、水素化ホウ素が最も有利であ
る。
広範囲の溶剤及び反応温度がこの反応で使用されう
る。この方法で用いられる溶剤には、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノール及び水、トルエン及びテトラ
ヒドロフランが包含される。有利な溶剤は、使用還元剤
に依り決まる。従って、還元剤が特定されれば、有利な
溶剤は、当業者にとっては明白になる。反応式Iの方法
は、約−10℃〜80℃の範囲の温度、有利に−10℃〜60℃
及び最も有利には−10℃〜10℃の範囲の温度で実施でき
る。
溶剤及び反応温度は、使用金属水素化物に依り決ま
る。−10℃〜25℃の温度範囲での低級アルカノール(例
えばメタノール、エタノール又はイソプロパノール)中
のホウ水素化ナトリウムは、最も有利な反応条件であ
る。
ケトエステルIIをアルコールIIIに変換する他の方法
も利用できる。例えばC.A.ビュラー(Buehler)及びD.
E.ピアソン(Peason)のSurvey of Organic Synthesis
:200〜204(1970)及び:228〜237(1970)参照。
アルコールIIIは、脱水して、ジエンIVを生じること
ができる。この脱水は、種々の方法で、例えばC.A.ビュ
ラー及びD.E.ピアソンのSurvey of Organic Synthesis
1:71〜75、85〜88(1970)及び2:80〜83、92〜95(197
7)に記載の方法で達成できる。アルコールIII中のヒド
ロキシル基は、アセテート、メタンスルホネート、p−
トルエンスルホネート又はハライドを包含する中間離脱
気に変えることができる。この中間化合物は、典型的に
単離できないが、むしろ、塩基での処理により直接的に
ジエンに変えられる。この変換のための有利な試薬には
無水酢酸、メタンスルホニルクロリド、p−トルエンス
ルホニルクロリド及びナフタリンスルホニルクロリドが
包含される。より有利な試薬は、無水酢酸及びメタンス
ルホニルクロリドであり、最も有利な試薬は無水酢酸で
ある。
この脱水反応のための有利な塩基には、ピリジン、ト
リエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、キノリン、
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン、1,
5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネ−5−エン、エチルジ
イソプロピルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オ
クタン及びこれらの混合物が包含される。より有利な塩
基は、ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアミノピ
リジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−
エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネ−5−エン及
びこれらの組み合せ物が包含される。最も有利な塩基
は、ジメチルアミノピリジン、1,8−ジアザビシクロ
[5.4.0]ウンデセ−7−エン及びこれら塩基2種の混
合物である。この脱水反応のために有用な不活性溶剤に
は、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、テトラ
ヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサン又はジク
ロルエタンが包含される。より有利な溶剤は、ベンゼ
ン、トルエン及びキシレンであり、最も有利な溶剤はト
ルエンである。この脱水反応は約80℃〜175℃の範囲の
温度で実施でき、より有利な温度範囲は80℃〜160℃で
あり、最も有利な範囲は90〜160℃である。
ジエンIVは、種々の金属水素化物を用いて還元してア
ルコールI(X=O、R=H)にすることができる。有
利な金属水素化物は、水素化アルミニウム、リチウムア
ルミニウムヒドリド、ナトリウムビス(2−メトキシエ
トキシ)アルミニウムヒドリド、ジイソブチルアルミニ
ウムヒドリドである。より有利な試薬はリチウムアルミ
ニウムヒドリド及びジイソブチルアルミニウムヒドリド
であり、最も有利な試薬はジイソブチルアルミニウムヒ
ドリドである。
適当な溶剤には、エーテル、テトラヒドロフラン、ジ
メトキシエタン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン及びジ
クロルメタンが包含される。この反応は−100℃〜60℃
の温度範囲で実施できる。有利な温度範囲は、−90℃〜
40℃であり、最も有利な温度範囲は−78℃〜30℃であ
る。
その後、アルコールIII(X=O、R=H)は、C.A.
ビュラー及びD.E.ピアソンのSurvey of Organic Synthe
sis 1:296〜305、802〜818(1970)及び2:301〜319、71
5〜724(1977)に記載のような標準的条件下でのアルキ
ル化及びアシル化により、誘導体I(X=O、R=炭素
原子数1〜3の低級アルキル又はアシル基)に変えるこ
とができる。
アルコールIは、種々の方法でチオールに変えること
もできる。例えば、G.C.バレット(Barrett)のCompreh
ansive Organic Chemi−stry;D.H.R.Barton and W.D.Ol
lis eds.Pergamon Press 1979 6〜12頁のチオール(Thi
ols)及びJ.L.ローデル(Wardell)のThe Chemistry of
the Thiol Group Part I、163〜169頁の第4章The Pre
paration of thiols参照。
特に有用であるチオール変換は、III(X=O、R=
H)のヒドロキシル基を中間的離脱基例えばハライド、
p−トルエンスルホネート又はメタンスルホネートに変
え、引続き硫化ナトリウム、チオ酢酸ナトリウム又は関
連する硫黄含有試薬で処理することにより成る。他の変
換法は、アルコールをチオ酢酸及びルイス酸例えば沃化
亜鉛で処理することによりチオアセテートI(X=S、
R=COCH3)を生じさせることを包含する。例えばJ.X.
ガウティア(Gauthier)のTetrahedron Lett.27:15〜18
(1986)参照。
チオールは、アルコールをチオ酢酸、トリフェニルホ
スフィン及びジイソプロピルアゾジカルボキシレートの
化合物で処理し、引続き生じるチオールアセテートの加
水分解又は還元によっても製造できる。N.J.モリソン
(Morrison)によるJ.Chem.Soc.Perkin Trans I.101〜1
06頁(1984)、及びR.P.ボランテ(Volante)によるTet
rahedron Lett.(1981)、22:3119〜3122参照。
チオアルカノエートI(X=S、R=炭素原子数1〜
3のアシル基)は、アルコールIII(X=O、R=H)
を不活性溶剤中のトリアリールホスフィン、炭素原子数
1〜3の低級ジアルキルアゾジカルボキシレート及びチ
オアルカン酸で処理することにより製造することができ
る。トリフェニルホスフィン及びトリ(p−メチルフェ
ニル)ホスフィンが有利であり、トリフェニルホスフィ
ンが最も有利である。有利なアゾジカルボキシレート
は、メチル、エチル、イソプロピル及びブチルエステル
である。ジエチル及びジイソプロピルアゾジカルボキシ
レートが最も有利である。
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメト
キシエタン又はt−ブチルメチルエーテルはチオアルコ
ネート反応のための溶剤として使用することができる。
エーテル、テトラヒドロフラン又はジメトキシエタンが
より有利であり、最も有利な溶剤はエーテル又はテトラ
ヒドロフランである。
この反応は、約−20℃〜40℃の温度範囲で実施するこ
とができる。より有利な温度範囲は−10℃〜30℃であ
り、0℃〜25℃が最も有利な範囲である。
チオールI(X=S、R=H)は、チオアルカノエー
トI(X=S、R=炭素原子数1〜3のアシル基)か
ら、加水分解又は還元により製造することができる。加
水分解は、プロトン溶剤中でチオアルカノエートを金属
水酸化物又は炭酸塩及び水での処理することよりなる。
I群又はII群の金属水酸化物は加水分解反応で使用する
ことができ、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシ
ウム、バリウム及びマグネシウム水酸化物及び炭酸塩が
有利な試薬である。リチウム、ナトリウム、カリウム及
びバリウム炭酸塩又は水酸化物はより有利であり、最も
有利な試薬はナトリウム及びカリウム炭酸塩及び水酸化
物である。
水と組み合された種々の低級アルカノールが試薬とし
て使用されうる。メタノール、エタノール、イソプロパ
ノール及びt−ブタノールと水は、より有利な溶剤であ
り、最も有利な溶剤は水と混合されたメタノール及びエ
タノールである。この反応は、約−10℃〜80℃の温度範
囲で実施することができる。より有利な範囲は0〜70℃
であり、最も有利な範囲は25℃〜65℃である。
チオアルカノエートは、金属水酸化物還元剤例えばリ
チウムアルミニウムヒドリド、水酸化アルミニウム、ナ
トリウムビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムヒ
ドリド又はジイソブチルアルミニウムヒドリドを用いる
還元によりチオールI(X=S、R=H)に変えること
ができる。より有利な還元剤は、リチウムアルミニウム
ヒドリド、ナトリウムビス(2−メトキシエトキシ)ア
ルミニウムヒドリド及びジイソブチルアルミニウムヒド
リドであり、最も有利な還元剤はチリウムアルミニウム
ヒドリドである。溶剤及び反応温度の選択は、使用還元
剤に依り決まる。エーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン又はジメトキシエタンは、リチウムアルミニウム
ヒドリドに対する有利な溶剤である。より有利な溶剤は
エーテル、テトラヒドロフラン及びジメトキシエタンで
あり、エーテル及びテトラヒドロフランが最も有利な溶
剤である。
リチウムアルミニウムヒドリドの存在でチオアルカノ
エートを還元してチオールにする有利な温度範囲は約0
℃〜80℃である。より有利な範囲は0℃〜65℃であり、
最も有利な範囲は0℃〜40℃である。
チオールI(X=S、R=H)は、適当なアルキル化
試薬での処理によりチオアルキル化合物I(X=S、R
=低級アルキル)に容易に変換できる。
式Iの化合物は、E異性体又はZ異性体として存在し
うる。本発明ではE及びZ異性体の双方が純粋形でかつ
混合物として包含される。
本発明の化合物は、官能刺激特性を有し、従って、フ
レーバー及びフレグランス組成物中で有用である。これ
ら化合物は単独で、物質にフレーバー又はフレグランス
を与えるために有効量で使用することができる。しかし
ながら、より一般的に、これら化合物を他のフレーバー
又はフレグランス成分と所望のフレーバー又はフレグラ
ンス特性を与えるのに充分な量で混合される。所望の総
合的作用を生じるために必要な量は、選択される特別な
化合物、それが使用される製品及び所望の特別な作用に
依り変動する。例えば、この化合物の有効量は約0.005p
pm〜500ppmで変動しうる。より一般的には、本発明の化
合物は、約0.01〜10ppmの有利な範囲で、殊に約0.1ppm
の量で使用される。
これら化合物は種々の溶剤、担持剤、ガム、乳化剤及
びフレーバリングの製造に通例使用される類似物と混合
することができる。
本発明の化合物と他のフレーバリング物質との混合に
より得られるフレーバー組成物は、食料品、消耗品、ガ
ム、マウスウオッシュ、歯みがきペースト、製剤、医薬
品及びタバコ又はタバコ製品のフレーバー付けのために
使用することができる。
本発明の化合物は、香料組成物中で使用される際に、
フレグランス組成物又は製品を変更、変性又は強化す
る。官能刺激作用を与えるために使用される化合物の量
は、0.001〜25重量%で変動可能である。より一般的に
は0.01〜10重量%の使用量範囲は殊に約2重量%であ
る。本発明の化合物は、これら調整物中に一般に含有さ
れる多数の成分例えばジエチルフタレート、エタノー
ル、ジプロピレングリコール又は他の溶剤、担持剤及び
乳化剤と混合することができる。本発明の化合物及び少
なくとも1種の他の官能刺激剤を含有するフレグランス
組成物は、種々の香気付け製品例えば石けん、洗剤エア
ーフレッシュナー、デオドラント、繊維柔軟剤、コロン
及び他の製品中で使用することができる。
[実施例] 本発明の特定の有利な態様を説明するために次の実施
例を示す。これら実施例は、説明のためであり、本発明
は、これらのみに限定されるものではない。
ここで使用されている「部」、「割合」、「%」及び
「比」は特にことわりのないかぎり全て重量に関連す
る。
製造例1 2−(4−メチル−3−ペンテニル)−3−ヒドロキシ
酪酸エチル ホウ水素化ナトリウム(22.9g、0.605ml)を、エタノ
ール(420ml)中の7−メチル−3−カルボエトキシ−
6−オクテン−2−オン(42.4g、0.2モル、これは、C
l.Deassle、H.Favre及びH.SchinzによるHelv.Chim.Act
a.40:2278(1957)に記載のようにして製造できる)の
冷溶液(0℃)に、1時間にわたって少量宛添加した。
この混合物を0.5時間かかって25℃まで上昇させた。混
合物を25℃で3.5時間撹拌の後に、アセトン(50ml)を1
5分かかって滴加した。混合物を15分間撹拌の後に、25
%酢酸水(200ml)を慎重に添加した。混合物を減圧下
に約250mlまで濃縮させた。残分を水(150ml)で稀釈
し、塩化メチレン(3×250ml)で抽出した。抽出物を
水(2×100ml)、食塩水(100ml)で洗浄し、硫酸ナト
リウム上で乾燥させた。溶剤の蒸発後に、粗生成物45.5
gが生じた。この粗生成物の試料を球管蒸溜(0.5mmHg、
浴温150℃)し、分析用試料2−(4−メチル−3−ペ
ンテニル)−3−ヒドロキシ酪酸エチルを得た(GLC純
度:2異性体;50.9%及び43.1%)。NMR(CDCl3、60MHz)
δ1.2(3H、d、J=7Hz)、1.23(3H、t、J=7H
z)、1.58(3H、s)、1.67(3H、s)、1.0−2.8(5
H、m)、3.6−4.1(1H、m)、4.17(2H、q、J=7H
z)、4.9〜5.3(1H、m)、IR(膜)Vmax330、2960、29
10、1730、1450cm-1;MS m/e214、199、181、143、99、8
2。
双方の異性体は、同様な質量スペクトルを示す。ここ
で使用されている略字Etは−CH2CH3を表わす。
製造例2 2−エチリデン−6−メチル−5−ヘプテン酸エチル
(E,Z) 2−(4−メチル−3−ペンテニル)−3−ヒドロキ
シ酪酸エチル(23.0g、0.107モル)、無水酢酸(14.28
g、0.14モル)、ジメチルアミノピリジン(0.714g、0.0
058モル)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ7
−エン(42.5g、0.28モル)及びトルエン(250ml)の混
合物を不銹鋼オートクレーブ中、110℃で4時間加熱
し、次いで150℃で6時間加熱した。混合物を冷却し、
引続き水(50ml)、2NHCl(3×50ml)、重炭酸ナトリ
ウム溶液で中性になるまで洗浄し、乾燥させた(硫酸ナ
トリウム)。溶剤を蒸発させ、残分を蒸溜すると、エチ
リデン−6−メチル−5−ヘプテン酸エチル9.93gが得
られた(GLC純度94%、E:Z異性体の8:1混合物)。NMR
(CDCl3、60MHz)δ1.28(3H、t、J=7Hz、1.62(3
H、s)、1.68(3H、s)、1.80(3H、d、J=7Hz)、
1.6−2.4(4H、m)、4.21(2H、q、J=7Hz)、4.9−
5.3(1H、m)、6.87(1H、q、J=7Hz)、IR2960、29
10、1715、1640、1440、1370、1270cm-1;MS m/e196、16
7、150、69。
例 3 2−エチリデン−6−メチル−5−ヘプテン−1−オー
ル(E,Z) 塩化メチレン(20ml)中の2−エチリデン−6−メチ
ル−5−ヘプテン酸エチル(2.00g、0.0102モル)の冷
溶液(−78℃)に、ジイソブチルアルミニウムヒドリド
(1M塩化メチレン溶液22.4ml)を0.5時間にわたり滴加
した。冷却浴を除き、混合物を25℃で4時間撹拌した。
反応混合物を氷と6N塩酸との2:1混合物(30ml)に添加
した。水相を塩化メチレン(3×15ml)で抽出した。抽
出物を、引続き2N塩酸(20ml)、重炭酸ナトリウム溶液
(中性になるまで)、食塩水で洗浄し、かつ乾燥させた
(硫酸ナトリウム)。溶剤の蒸発により、粗生成物1.48
gが得られた。クロマトグラフィー及び球管蒸溜(浴温:
90℃、0.2mmHg)により、2−エチリデン−6−メチル
−5−ヘプテン−1−オール1.25gが得られた(GLC純
度:98.5%、E及びZ異性体は分離されなかった。NMR
(250MHz、CDCl3)δ1.60及び1.68(6H、2s)、1.64(3
H、d、J=7Hz)、2.00(1H、広幅s)、2.10(4H、広
幅s)、4.01及び4.14(2H、2s、比:85:15;4.01ピーク
はE異性体を示す)、5.14(1H、m)、5.40及び5.51
(1H、2q、J=7Hz);IR(膜)Vmax3300、2930、1440、
1370-1;MSm/e154、139、121、107、93、69、41。
例 4 2−エチリデン−6−メチル−5−ヘプテン−1−チオ
ールアセテート(E,Z) ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(2.63g、0.0
13モル)を、テトラヒドロフラン(20ml)中のトリフフ
ェニルホスフィン(3.40g、0.013モル)の冷混合物(0
℃)に5分間にわたって滴加した。混合物を0℃で0.5
時間撹拌した。テトラヒドロフラン(20ml)中のチオ酢
酸(0.99g、0.065モル)及び2−エチリデン−6−メチ
ル−5−ヘプテン−1−オール(1.00g、0.0065モル)
の溶液を0.5時間かかって冷反応混合物(0℃)に滴加
した。混合物を0℃で1時間かつ、25℃で1時間撹拌し
た。溶剤を減圧下に除去した。ヘキサン(40ml)を加
え、混合物を濾過して固体を除いた。後処理、クロマト
グラフィ及び球管蒸溜(浴温100℃、0.5mmHg)により、
2−エチリデン−6−メチル−5−ヘプテン−1−チオ
ールアセテート1.15gが得られた(GLC純度:94.7%;異
性体は分離されていない)。NMR(60MHz、CDCl3δ1.6
2及び1.68(6H、2s)、1.63(3H、d、J=6Hz)、2.1
(4H、広幅s)、3.57(2H、広幅s)、5.0〜5.3(1H、
m)、5.49(q、J=6Hz);IR(膜)Vmax2920、1685、
1430、1125、940cm-1;MSm/e212、197、169、136、69、4
3。
例 5 2−エチリデン−6−メチル−5−ヘプテン−1−チオ
ール(E,Z) エーテル(30ml)中の2−エチリデン−6−メチル−
5−チオールアセテート(1.00g、0.0047モル)の溶液
を0.5時間にわたり、リチウムアルミニウムヒドリド
(0.17g、0.0047モル)とエーテル(20ml)との冷混合
物(0℃)に添加した。次いで反応混合物を25℃で2.5
時間撹拌した。混合物を−78℃に冷却し、酢酸エチル
(2ml)を添加した。撹拌後に、混合物を10分間にわた
り、0.25N塩酸溶液(20ml)を添加した。水層をエーテ
ル(2×20ml)で抽出した。エーテル抽出物を、水、重
炭酸ナトリウム溶液で中性になるまで洗浄し、乾燥させ
た(硫酸ナトリウム)。溶剤の蒸発及び球管蒸溜(浴温
100℃、0.5mmHg)により、表題化合物0.75gが得られた
(GLC純度90%;E及びZ異性体は分離されていない)。N
MR(250MHz、CDCl3 δ1.38(1H、t、J=7Hz)、1.61及
び1.69(6H、2広幅s)、1.66(3H、d、J=7Hz)、
2.05−2.40(4H、m)、3.16(2H、d、J=7Hz)、5.1
3(1H、t、J=6Hz)、5.19 and 5.44(2q、J=7H
z)、比15:85);IR(膜)Vmax3500、弱)、2970、292
0、2850、1650、1440、1370cm-1;MSm/e170、(171、17
2、173)、155、141、127、93、81、41。
例 6 2−エチリデン−6−メチル−5−ヘプテン−1−イル
エチルエーテル(E,Z) 水素化ナトリウム(50% 油分散液0.576g、0.012モ
ル)をテトラヒドロフラン(2×10ml)で洗浄した。テ
トラヒドロフラン(2ml)中の2−エチリデン−6−メ
チル−5−ヘプテン−1−オール(1.54g、0.01モル)
の溶液を、テトラヒドロフラン(10ml)中の水素化ナト
リウムの懸濁液に10分間にわたり滴加した。混合物を25
℃で18時間撹拌した。臭化エチル(1ml)を加え、混合
物を50℃で3時間加熱した。混合物を水(10ml)中に注
ぎ、ヘキサン(4×20ml)で抽出した。抽出物を水(2
×10ml)、食塩水(20ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上
で乾燥させた。溶剤の溜去及び残分のクロマトグラフィ
により、球管蒸溜(浴温130、5mmHg)の後に、2−エチ
リデン−6−メチル−5−ヘプテン−1−イルエチルエ
ーテル0.736gが得られた(GLC純度:91.4%、E及びZ異
性体は分離しなかった;NMR分析はE:Z異性体の約8:1−混
合物を示していた)。NMR(CDCl3250MHz)、δ1.19(3
H、t、J=7Hz)、1.61(3H、s)、1.63(3H、d、J
=7Hz)、1.68(3H、s)、2.10(4H、広幅s)、3.42
(2H、q、J=7Hz)、3.86及び3.98(2H、2s、比8:
1)、5.20−5.08(1H、m)、5.54−5.43(1H、q、J
=7Hz)、IR(膜)Vmax2960、2910、2850、1440、1375c
m-1;MS m/e182、167、136、121、13、93、69、41。
例 7 官能刺激溶液の製造 水中で、2−エチリデン−6−メチル−5−ヘプテン
−1−チオール0.1ppmを含有する溶液を製造した。この
溶液は、トロピカルフルーツ、マンゴ型のフレーバー及
び僅かなスモークノートを有した。
例 8 官能刺激溶液の製造 50%クエン酸溶液1.5ml及び高フラクトースコーンシ
ロップ(76brix)98.5mlを混合し、1000mlに稀釈するこ
とにより、標準糖/酸/水溶液を製造した。この標準糖
/酸/水溶液に0.25ppmの濃度で2−エチリデン−6−
メチル−5−ヘプテン−1−チオールを添加すると、ト
ロピカルフルーツ、マンゴ様フレーバーを有する組成物
が得られた。
例 9 官能刺激組成物の製造 標準糖/酸/水溶液に、10ppmの濃度で2−エチリデ
ン−6−メチル−5−ヘプテン−1−チオールアセテー
トを添加することにより、シトラス様ノートを有する果
実様フレーバーを有する組成物が得られた。
例10 果実様フレーバーベースの製造 50%のクエン酸(1.5g)、高フラクトースコーンシロ
ップ(76brix)(98.5g)及び水(900g)の混合により
糖/糖/水溶液を製造した。
次の成分の混合物により果実様フレーバーベース(以
後EX10−Aと表示する)を製造した: 成 分 重量(g) 酪酸エチルFCC 12.50 酢酸エチルFCC 10.00 酪酸ヘキシル 5.00 シス−3−ヘキセノール 0.75 γ−デカラクトン 0.50 ノボビオールB−ヨノンエキス 0.07 リナロールFCC合成 0.50 カプロン酸アリル 1.50 プロピレングリコールFCC 18.48 計 49.30 この果実様フレーバーベースEX10−A4.93gに、2−エ
チリデン−6−メチル−5−ヘプテン−1−チオール
(例5で製造した化合物)0.070gを添加して、フレーバ
ー試料EX10−Bを生じさせた。
果実様フレーバーベースEX10−A9.00gにフレーバーEX
10−B1.00gを添加して、フレーバー試料EX10−Cを生じ
させた。
ベースEX10−A9.90gにフレーバーEX10−B0.10gを添加
してフレーバー試料EX10−Dを生じさせた。
フレーバーEX10−A〜E10−Dの各々の試料(0.05g)
を糖/酸/水溶液99.5gと混合して対照試料及び例5の
化合物を種々異なる量で含有する2−エチリデン−6−
メチル−5−ヘプテン−1−チオールの3試料を生じさ
せた。試料の評価結果を、次の第II表にまとめた。
例11 フレグランス組成物の製造 2種のフレグランス組成物を製造した:ゲラニオール
を使用するレッドローズA及びゲラニオールの代りに2
−エチリデン−6−メチル−5−ヘプテン−1−オール
を用いるレッドローズB。レッドローズA及びレッドロ
ーズBに挙げられている各成分は、例3で製造される2
−エチリデン−6−メチル−5−ヘプテン−1−オール
を除いて、市場で入手しうるものである。レッドローズA 成 分 重量部 シトラール・クエンチド507992 2.75 ヒドロキシシトロネラールFCCエクストラ 10.00 ヨノン・アルファ・ホワイト・クール 10.00 ベンズアルデヒドFCCレクチファイド 10.0 (10%DPG) イソオイゲノールFCC 14.00 フェニルエチルアセテートFCC 14.00 ベンジルアステートFCCエクストラ 25.00 フェニルエチルアルコールFCC 25.00 ジプロピレングリコール 49.25 シトロネロールFCCエクストラ96% 70.00 フェニルアセトアルデヒドFCC(50%PEA) 95.00 ゲラニウム油・アルジェリアンFCCエクストラ 285.00 ゲラニオールFCC96〜98% 390.00 計 1000.00レッドローズB 成 分 重量部 シトラール・クエンチド507992 2.75 ヒドロキシシトロネラールFCCエクストラ 10.00 ヨノン・アルファ・ホワイト・クール 10.00 ベンズアルデヒドFCCレクチファイド 10.00 (10%DPG) イソオイゲノールFCC 14.00 フェニルエチルアセテートFCC 14.00 ベンジルアセテートFCCエクストラ 25.00 フェニルエチルアルコールFCC 25.00 ジプロピレングリコール 49.25 シトロネロールFCCエクストラ96% 70.00 フェニルアセトアルデヒドFCC(50%PEA) 95.00 ゲラニウム油・アルジェリアンFCCエクストラ 285.00 2−エチリデン−6−メチル−5−ヘプテン −1−オール 390.00 レッドローズBは、シトラス及びウッデイ調のアンダ
ーストーンを有する、よりフローラルな香気を有した。
このB中のシトラスノートはAにおけるよりも低い調子
である。
当業者にとっては、本発明の詳細なものの多くの変更
及び変性がここでの教示から可能であることは認められ
る。従って、本発明の範囲は、ここに記載の実施例に限
定されるものではない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C11B 9/00 C11B 9/00 S (72)発明者 ポール・ジエイ・リツカー アメリカ合衆国ニユー・ジヤージー・ロ ディ・サウス・メイン・ストリート 44 アパートメント・ナンバー5ジエイ (72)発明者 ブライアン・ジエイ・ドレイク アメリカ合衆国ニユー・ジヤージー・ク リフトン・モントゴメリー・ストリート 18 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 321/08 C07C 327/22 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式I: [式中、RはH又は炭素原子数2のアシル基であり、〜
    HはE又はZ配置の存在を示している]で表される化合
    物。
  2. 【請求項2】式中のRは水素である、請求項1に記載の
    化合物。
  3. 【請求項3】2−エチリデン−6−メチル−5−ヘプテ
    ン−1−チオール アセテート及び2−エチリデン−6
    −メチル−5−ヘプテン−1−チオールの群から選択さ
    れた、請求項1に記載の化合物。
  4. 【請求項4】官能刺激有効量の請求項1に記載の化合物
    を官能刺激的に許容しうる担体と組み合わせて含有す
    る、フレグランス組成物。
  5. 【請求項5】官能刺激有効量の請求項1に記載の化合物
    を官能刺激的に許容しうる担体と組み合わせて含有す
    る、フレーバー組成物。
  6. 【請求項6】前記化合物の濃度は約0.001%〜約25重量
    %である、請求項4に記載のフレグランス組成物。
  7. 【請求項7】前記化合物の濃度は約0.005ppm〜約500ppm
    である、請求項5に記載のフレーバー組成物。
  8. 【請求項8】前記フレグランス組成物は香料又はコロン
    の構成要素となる、請求項4に記載のフレグランス組成
    物。
  9. 【請求項9】前記フレーバー組成物はトロピカルな果物
    様組成物である、請求項7に記載のフレーバー組成物。
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