JP3001702B2 - 両面粘着テープ、この積層構造体およびこれらの使用方法 - Google Patents

両面粘着テープ、この積層構造体およびこれらの使用方法

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JP3001702B2
JP3001702B2 JP3-359235A JP35923591A JP3001702B2 JP 3001702 B2 JP3001702 B2 JP 3001702B2 JP 35923591 A JP35923591 A JP 35923591A JP 3001702 B2 JP3001702 B2 JP 3001702B2
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sensitive adhesive
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adhesive tape
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正章 荒川
直満 田中
貞二 阪下
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、剥離紙を不要とする両
面粘着テープに関し、粘着剤同士が接着してもその後容
易に剥離脱着することのできる両面粘着テープに関す
る。 このテープは、例えば、紙オムツやナプキンなど
の吸収性物品の固定に好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】剥離紙(セパレーター)を用いない両面
粘着テープとしては、これまで支持体の片面にアクリル
系粘着剤を、他面にゴム系粘着剤を塗布したものが知ら
れている。 しかし、これは適用被着体が限定された
り、積層した際粘着剤同士の剥離性が粘着剤の弾性率な
どで一義的に決まってしまい変化をもたせることができ
なかったり、さらに例えばアクリル系粘着剤では保存性
が悪いため長時間使用する物品には使用できないなどの
欠点があった。 また、アクリル系粘着剤とゴム系粘着
剤とでは、粘着力、耐熱性、耐溶剤性などの特性の差が
著しく、例えばゴム系粘着剤はアクリル系粘着剤に比べ
て耐熱性に劣り、粘着テープで接着後、加熱処理したり
樹脂加工したり長時間使用する場合にゴム系粘着剤の使
用は不適当であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】また、剥離紙の不要な
両面粘着テープとして、支持体の片面に、側鎖にカルボ
キシル基を有するアクリル樹脂をイソシアネートで部分
架橋した粘着剤を塗布し、他面には側鎖に水酸基を有す
るアクリル樹脂をメラミン樹脂で部分架橋した粘着剤を
それぞれ塗布したものが知られている(例えば、特開昭
54─108833号公報)。 しかし、これは粘着剤
の主成分がアクリル樹脂に限定されているため、おのず
から被着体が限定され、ポリオレフィンなどの被着体と
の接着に劣るという欠点があり、また、メラミン樹脂に
よる架橋のためホルマリンの発生が懸念され、衛生用品
などへ使用するのは好ましくなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる問題点
を解決するためになされたものであって、片面に特定組
成の粘着剤層を用いることにより、剥離紙を用いる必要
がなく、かつテープ同士を積層した際にも粘着剤層間で
剥離脱着が容易な両面粘着テープを提供する。
【0005】即ち本発明は、基材の片面に、アクリル系
またはゴム系粘着剤組成物100重量部に対して0.0
1〜30重量部のシリコーン系ポリマーを配合してなる
第1粘着剤層が設けられ、他面に第2粘着剤層としてア
クリル系またはゴム系粘着剤層が設けられてなる両面粘
着テープを提供する。
【0006】
【実施例】以下、本発明を実施例の図面にしたがって説
明する。図1は、本発明の両面粘着テープAの一例を示
す断面図であり、基材1の片面に第1の粘着剤層2、他
面に第2の粘着剤層3が設けられている。
【0007】ここで第1粘着剤層は、アクリル系または
ゴム系粘着剤組成物100重量部に対して0.01〜3
0重量部のシリコーン系ポリマーを配合してなる粘着剤
層である。
【0008】この第1粘着剤層の構成主成分であるアク
リル系粘着剤組成物を構成するアクリル系ポリマーとし
ては、特に限定されず従来公知のものをそのまま適用で
き、一般に、アルキル基の炭素数が2〜14個のアクリ
ル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル
の1種又は2種以上を主モノマーとして少なくとも50
重量%含み、残部を前記エステル類と共重合可能な不飽
和カルボン酸の如き官能基含有モノマーやスチレン、酢
酸ビニル、アクリロニトリルなどの改質用モノマーとを
共重合させてなるものが挙げられ、これらの1種又は2
種以上の混合物を適宜選択して用いることができる。。
【0009】また、ゴム系粘着剤組成物を構成するゴム
系ポリマーも特に限定されず、例えば、天然ゴム、スチ
レン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレ
ン−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−エチレ
ン−ブタジエン−スチレン共重合体などが挙げられ、こ
れらの1種又は2種以上の混合物を適宜選択して用いる
ことができる。
【0010】これらの主成分に配合してなるシリコーン
系ポリマーとしては、ポリジメチルシロキサン、ポリオ
ルガノシロキサンやこれらの混合変成物が挙げられ、通
常シリコーンオイルを主成分とし、適宜シリコーン樹脂
を剥離コントロール剤として添加することもできる。
【0011】かかるシリコーン系ポリマーの配合量は、
前記アクリル系またはゴム系粘着剤組成物100重量部
に対して0.01〜30重量部、好ましくは0.5〜1
0重量部である。 0.01重量部未満の場合は、後述
の第2粘着剤層との剥離脱着の効果が得られず、また3
0重量部を超えると、接着性、保持性の点で劣り好まし
くない。
【0012】かかるシリコーン系ポリマーを配合するこ
とにより、シリコーンが経日的に粘着剤層の表面にブリ
ードしてシリコーン被膜を形成するためと推測され、か
かるシリコーン被膜は粘弾性を有するため、粘着力を有
する。
【0013】本発明において第2の粘着剤層は、特に限
定されず、通常の粘着剤である前記アクリル系やゴム系
粘着剤組成物を用いることができる。
【0014】図2は、本発明の両面粘着テープの他例を
示す断面図であり、図1の両面粘着テープが2つ積層さ
れてなる複合両面粘着テープである。 ここで両面粘着
テープAの第2粘着剤層3と他の両面粘着テープBの第
1粘着剤層2とはその層間で剥離可能なように対向して
積層されてなる。 ここではもちろん、同一のテープを
積層するだけでなく、各粘着剤組成の異なる両面粘着テ
ープを2つあるいはそれ以上積層して複合両面粘着テー
プとすることもできる。
【0015】図3は、本発明の両面粘着テープの他例を
示す断面図であり、基材1の片面の片側部に第1粘着剤
層2、残部に第2粘着剤層3aが形成され、、そしてそ
れと対応する他面側にそれぞれ第2粘着剤層3b及び第
1粘着剤層2が形成されている。
【0016】図4は、本発明の両面粘着テープの他例を
示す断面図であり、基材1の片面の片側部に第1粘着剤
層2が設けられ、この片面の残部に第2粘着剤層3a
が、前記第1粘着剤層2と対向する他面側の部位に第2
粘着剤層3bが形成されている。また、図3および図4
に示した両面粘着テープにおいて、第2粘着剤層3aと
3bは同一でも異なる組成の粘着剤であってもよい。
【0017】図5及び図6は、図2の両面粘着テープA
を紙オムツのリリーステープとして使用した例を示す説
明図であり、例えば、両面粘着テープAの第2粘着剤層
3を紙オムツ4の後身部内面側に接着固定し、外面側に
ファスナーテープとして通常の粘着テープCを接着固定
し、使用前は図5の如く、この粘着テープの粘着層5
と、両面粘着テープAの第1粘着剤層2とが、層間にて
剥離可能な状態で貼り合わされている。 そして使用時
は、図6の如く、粘着テープCを粘着剤層間で剥離し
て、紙オムツ4の前身部へ接着固定することにより、オ
ムツを装着することができる。
【0018】図7は、ナプキン6の裏側に図1の両面粘
着テープAを設けた例を示す説明図であり、図8に示す
ごとく、これを折り畳んでポリエチレンなどのプラスチ
ック袋7に収納することができる。
【0019】図9は、本発明の両面粘着テープAをロー
ル状に巻装した状態を示す説明図であり、第1粘着剤層
2と第2粘着剤層3が異なる組成よりなるため、両粘着
剤層の層間で容易に剥離脱着が可能となり、従って剥離
紙は不要となる。
【0020】また、本発明においては、図10及び図1
1に示すごとく、基材1のエッジ部を、対向する少なく
とも一方の粘着剤層が設けられていない所謂ドライエッ
ジ部8とすることにより、粘着剤層間で剥離をより容易
にすることもできる。
【0021】実施例1 ブチルアクリレートとアクリル酸(重量比=97:3)
とを共重合してなるアクリル系粘着剤100重量部に、
付加型シリコーンポリマー(ポリオルガノシロキサンを
10重量%含有するポリジメチルシロキサン)1重量部
を添加し、白金触媒0.02重量部を加えて130℃で
60秒間加熱して、第1の粘着剤組成物を得た。
【0022】この第1粘着剤組成物を、25μm厚のポ
リエチレンテレフタレートフィルムの片面に塗布し、他
面には第2の粘着剤としてポリブチルアクリレートを主
成分とするアクリル系粘着剤を塗布し、乾燥して、本発
明の両面粘着テープを得た。
【0023】得られた両面粘着テープを、図9のごとく
ロール状に巻装した後、巻き戻したところ、剥離紙がな
くてもスムーズに巻き戻しができ、実用上何ら問題はな
かった。
【0024】実施例2 スチレン含有量が14重量%のスチレン−イソプレン−
スチレンブロック共重合体を主成分とするゴム系SIS
粘着剤100重量部に、付加型シリコーンポリマー(ポ
リジメチルシロキサン)5重量部を添加し、白金触媒
0.3重量部を加えて130℃で60秒間加熱して、第
1の粘着剤組成物を得た。
【0025】この第1粘着剤組成物を、図4のごとく、
150μm厚のポリエチレンフィルムの片面の片端部に
塗布し、両面の片端部に第2粘着剤としてスチレン−エ
チレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体よりな
るゴム系粘着剤を塗布し、乾燥して、本発明の両面粘着
テープを得た。
【0026】このようにして得た両面粘着テープを図6
のように紙オムツのファスナー部に貼る付け、10人に
オムツの使用テストをしたところ、全員から肌によくフ
ィットしてオムツのはずれがなく、尿の洩れも少なくな
ったとの回答を得た。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明の両面粘着テープ
は、重ね合わせても粘着剤同士が接着固定することな
く、粘着剤層間にて容易に剥離脱着できるため、剥離紙
を使用する必要がなく、オムツ、ナプキンなどの止着用
テープとして好適に使用できるとういう効果を有する。
【0028】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の両面粘着テープの一例を示した断面図
である。
【0029】
【図2】本発明の両面粘着テープの他例を示した断面図
である。
【0030】
【図3】本発明の両面粘着テープの他例を示した断面図
である。
【0031】
【図4】本発明の両面粘着テープの他例を示した断面図
である。
【0032】
【図5】本発明の両面粘着テープを紙オムツのファスナ
ー部に使用した例を示す説明図である。
【0033】
【図6】本発明の両面粘着テープを紙オムツのファスナ
ー部に使用した例を示す説明図である。
【0034】
【図7】本発明の両面粘着テープをナプキンに使用した
例を示す説明図である。
【0035】
【図8】図7に示したナプキンを収納袋に収納した例を
示す説明図である。
【0036】
【図9】本発明の両面粘着テープをロール状に巻装した
状態を示す説明図である。
【0037】
【図10】本発明の両面粘着テープの他例を示した説明
図である。
【0038】
【図11】本発明の両面粘着テープの他例を示した説明
図である。
【0039】
【符号の説明】 1 基材 2 第1粘着剤層 3 第2粘着剤層 A 両面粘着テープ B 両面粘着テープ 4 紙オムツ C 粘着テープ 5 粘着層 6 ナプキン 7 収納袋 8 ドライエッジ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−128336(JP,A) 特開 昭59−145269(JP,A) 特開 昭60−197780(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 7/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の片面に、アクリル系またはゴム系
    粘着剤組成物100重量部に対して0.01〜30重量
    部のシリコーン系ポリマーを配合してなる第1粘着剤層
    が設けられ、他面に第2粘着剤層としてアクリル系また
    はゴム系粘着剤層が設けられてなる両面粘着テープ。
  2. 【請求項2】 請求項1の両面粘着テープが2以上積層
    されている構造体であって、第1粘着剤層と第2粘着剤
    層とが層間にて剥離可能に対向していることを特徴とす
    る両面粘着テープの積層構造体。
  3. 【請求項3】 請求項1の両面粘着テープが剥離紙を用
    いることなく巻回されてなる両面粘着テープの積層構造
    体。
  4. 【請求項4】 紙オムツのリリーステープとして用いる
    請求項1記載の両面粘着テープ。
  5. 【請求項5】 請求項1の両面粘着テープの第2粘着剤
    層を被着体に貼付け、第1粘着剤層上に他の粘着テープ
    の粘着層を貼付け、かかる粘着層と前記両面テープの第
    1粘着剤層とが層間にて剥離可能としたことを特徴とす
    る両面粘着テープの使用方法。
  6. 【請求項6】 基材の片面の一部にアクリル系またはゴ
    ム系粘着剤組成物100重量部に対して0.01〜30
    重量部のシリコーン系樹脂を配合してなる第1粘着剤層
    が設けられ、同面の他部および他面側の前記第1粘着剤
    層に対向する部位に、第2粘着剤層としてアクリル系ま
    たはゴム系粘着剤層が設けられてなる両面粘着テープ。
JP3-359235A 1991-01-09 1991-12-26 両面粘着テープ、この積層構造体およびこれらの使用方法 Expired - Lifetime JP3001702B2 (ja)

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