JP3000991B2 - 光ディスク装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は光ディスク装置に関する
発明である。

【０００２】

【従来の技術】従来の装置は、例えば実開平１−１０９
８９４号公報、実開昭６３−５２１６３号公報、実開昭
６３−７２７５５号公報に記載されているものが知られ
ている。しかし、これらは塵埃侵入による信号読取り不
能に対する配慮はなされていない。また光ピックアップ
の温度が上昇した時のレーザーダイオードの寿命が短く
なることに対しての防護については論じられていない。
即ち従来は光ピックアップ部に対して塵埃侵入防止は特
に配慮されてないのが実状である。またレーザダイオー
ドの温度上昇防止としては他の発熱源に対して配慮が不
足しておりレーザダイオードの故障の要因や寿命低下の
要因となっていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は防塵の
点について配慮されておらず、塵埃による光ピックアッ
プの信号検出不良等の問題があった。即ち光ディスク装
置は光学系レンズを使用するので空気中の塵埃によりレ
ンズ汚れを生じ、光信号レベルの低下をきたし、光ディ
スクの信号読取り不能を起こす問題があった。

【０００４】本発明は、塵埃の多い所でも使用出来る光
ディスク装置を提供することを目的とする。さらに他の
目的として光ピックアップの温度上昇を小さくすること
により、レーザーダイオードの寿命低下をなくすことに
ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明では光ピックアップを含む駆動部を外部より遮
蔽密閉し、併せてその振動防止対策として、該駆動部を
弾性体で支持する。また温度上昇を少なくするために発
熱源からも遮蔽したものである。

【０００６】

【作用】光ピックアップ部をおおうメカカバーはシャー
シ内部で塵埃や熱の遮へい材として働き、扉は挿入孔を
光ディスク挿入後密閉させるようになっており、塵埃が
侵入しにくい。そのため装置の光学レンズが塵埃で汚れ
ることが少なくなる。更に、密閉された駆動部は弾性体
で支持されていることから外部からの振動に対し、ピッ
クアップを振動から防止することができる。またレーザ
ーダイオードにも熱が加わりにくくなるので誤動作や寿
命低下がなくなる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１〜図１０によ
り説明する。光ディスク１を保持し回転する回転部と光
ディスクの信号を光を使用し読み取る光ピックアップ部
２及び該光ディスク１を内装するディスクカートリッジ
３を外部よりディスク回転部迄移送する移送機構部４が
メカシャーシ５に取付けられている。メカシャーシ５は
図１，図３のようなゴムクッションあるいは、図６，７
のようにバネなどの弾性体６を介してメカカバー７にネ
ジ止めされており、外部からの振動が伝わらない構造と
なっている。図６，図７のように弾性体６をメカカバー
７の内側に設けると図８，図９のように、メカカバー７
の外側に設けた時に比し、防振効果がある。メカカバー
７は、上側８と下側９に分割され互いに爪１０で組合せ
られている。メカカバーは光ピックアップ部２の制御用
線材部１１の最小面積の引出口１２と前面のディスクカ
ートリッジ挿入孔部１７以外は密閉されている。メカカ
バー７は図１，図３，図７の実施例では、フロントパネ
ル１４に前面を密接させシャーシ１５に固定されており
メカカバー７とシャーシ１５の間に電気部品等を装着し
た制御回路を形成した基板１６が配置されている。尚、
メカカバー７、上述のような構造に限らず、図６のよう
に前面を扉１８に密接させるような構造でもよい。又、
図１，図３においては扉１８をフロントパネル１４の外
側に設けたが、図７のように内側設けることも可能であ
る。

【０００８】フロントパネル１４は、ディスクカートリ
ッジ挿入孔１７を有し、シャーシ１５に取付けられてお
り、シャーシ１５により装置全体は略密閉構造となって
いる。さらにシャーシ１５の前面外側に扉１８が挿入孔
１７をふさぐように密接しており、該扉１８は、軸受を
メカカバーの外側でフロントパネル１４の内側に軸支さ
れバネ１９で挿入孔１７に密接方向に付勢され回動可能
に取付けられている。又光ピックアップ部２はレーザダ
イオード（図示せず）、光学レンズ等を使用し信号を読
取るようになっている。特に光ディスク１に対する面に
対物レンズ２０が設けられている。

【０００９】２１は上面カバーでシャーシ１５とフロン
トパネル１４に密接されている。

【００１０】次に動作を説明する。扉１８を手であけデ
ィスクカートリッジ３を挿入すると移送機構（動作は本
件と特に関係しないので省略する）部４により水平引込
み後下降し光ディスク１を回転部２２に装着する。この
時扉１８は図２のバネ１９の力により自動的に閉じシャ
ーシに密接され、光ピックアップ部２は外気より密閉さ
れる。又光ピックアップ部２は動作時発熱する電気部品
を有する基板１６や、図には図示しない電源トランス等
のシャーシ１５の内側の発熱源からメカカバー７により
遮断されるようになっている。以上のように光ピックア
ップは、外気の塵埃から遮断されるので光ピックアップ
２のレンズ汚れによる光信号レベルの低下を防ぐように
なっている。図１０は本発明の効果を実験的に示すもの
で、ある定められた容量の空間に本発明の密閉カバーを
使用した光ディスク装置と、これを使用しない光ディス
ク装置を置き、この空間に砂ぼこり等を定期的に散布し
た場合の、光ピックアップでの読取信号出力レベルを示
すものである。図１０から明らかなように、本発明によ
れば外気の塵埃から光ピックアップを保護していること
がわかる。また、基板１６からの熱もメカカバー７によ
り遮断され、光ピックアップ２のレーザダイオードへ伝
導されないようになっている。

【００１１】なお本発明においてディスク移送機構部や
光ピックアップ部にブラシにより対物レンズを清掃する
クリーニング機構を設けることは容易である。

【００１２】

【発明の効果】本発明によれば、塵埃の多い外気が光ピ
ックアップの対物レンズ部に侵入するのが少なくなる。
従って、対物レンズの汚れが少なくなり、光信号レベル
が少なくなり、従来より数倍以上良くなり長時間使用出
来るとともに、光ピックアップの振動が少なくなり、読
取りエラーを起さないなど信頼性を向上できる効果があ
る。

【００１３】また、発熱部品と光ピックアップ間をメカ
カバーで遮断したことにより空気対流や輻射を起さなく
なり、レーザダイオードに熱が伝導しにくく、レーザー
ダイオードの温度上昇が小さくなり寿命低下を起しにく
くなる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の側面の断面図。

【図２】本発明の一実施例の内部破断図。

【図３】図１のカートリッジ挿入時の動作状態を示す断
面図。

【図４】図２のＩ−Ｉ線の部分断面図。

【図５】本発明の一実施例を示す内部斜視図。

【図６】本発明の一実施例を示す内部断面図。

【図７】本発明の一実施例を示す内部断面図。

【図８】弾性体６をメカカバー７の外側に設けた場合の
内部断面図。

【図９】弾性体６をメカカバー７の外側に設けた場合の
内部断面図。

【図１０】本発明の防塵効果を示す図。

【符号の説明】

１…光ディスク ２…光ピックアップ部 ６…ゴムクッション等の弾性体 ７…メカカバー １５…シャーシ １８…扉

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G11B 33/12 313 G11B 33/14

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】光ピックアップと光ディスクを回転させる
   回転部とを有する駆動部と、 該駆動部を囲う第１のカバー部材と、 光ディスクを出し入れする孔部を形成した前面部材を有
   し、該前面部材に該第１のカバー部材を固定し、該第１
   のカバー部材を囲う第２のカバー部材と、 可動可能な第３のカバー部材と、 該第１のカバー部材と該第２のカバー部材との間に配置
   された回路基板とを備え、 前記駆動部材が弾性体を介して前記第１のカバー部材に
   取り付けられ、 前記第３のカバー部材が前記孔部を覆う場合には、前記
   駆動部が前記第１のカバー部材と前記第３のカバー部材
   とにより略密閉にされ、さらに、前記第１のカバー部材
   が前記第２のカバー部材と前記第３のカバー部材とによ
   り略密閉にされることを特徴とする光ディスク装置。