JP3000752B2 - ピッチ系炭素繊維束の製造方法 - Google Patents

ピッチ系炭素繊維束の製造方法

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ピッチ系炭素繊維束の
紡糸方法に関するものであり、より詳しくは改善された
物性のピッチ系炭素繊維を工業的に安定して製造する方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】炭素繊維、黒鉛繊維は比強度、比弾性率
が非常に高いことから、種々の複合材料の強化材とし
て、釣り竿、ゴルフシャフト等のスポーツ用具、義手、
義足等の医療用器具などから航空機の翼、スペースシャ
トルのドア等の航空・宇宙飛翔体の部材さらにはカーテ
ンウォール等の建材まで幅広く使用されている。
【0003】高特性の炭素繊維、黒鉛繊維の種類として
はポリアクリロニトリル(PAN)系、ピッチ系とに大
別されるが、一般にピッチ系炭素繊維、黒鉛繊維は比強
度、比弾性率が高い材料で高性能複合材料のフイラー繊
維として最も注目されており、中でもピッチ系炭素繊維
は原料が潤沢である、炭化工程の歩留が大きい、繊維の
弾性率が高い、等PAN系炭素繊維に比べて様々な利点
を持っている。
【0004】この様なピッチ系炭素繊維は、工業的に
は、光学的異方性を有する石炭ピッチ、石油ピッチ、低
分子量芳香族化合物をルイス酸や超強酸を触媒として重
縮合した合成ピッチ、又は芳香族樹脂と呼ばれる物質等
を、複数の吐出口を有する紡糸口金から紡出し、牽引
し、束し、次いで不融化、炭化及び/又は黒鉛化し、
炭素繊維が束された炭素繊維束として製造されてい
る。一般に製造される炭素繊維の直径は、およそ10〜
30μm程度である。
【0005】従来直径7.5μm以下の炭素繊維は紡糸
が困難で切断しやすいため、ほとんど製造されておら
ず、製造されても、長繊維束と言えるものは無く、せい
ぜい短繊維の集合体としてフェルト状又は綿状に集積し
たものがあるのみで500フィラメント以上の炭素繊維
が一方向に束した50m以上の長さを有するピッチ系
炭素繊維束は製造されていない。実験室的にはピッチ繊
維を円筒に回転させながら巻きつけ500フィラメント
以上の束とし、円筒から束を切り取り、不融化、炭化及
び/または黒鉛化し炭素繊維束を製造しうるか円筒の円
周長程度の長さのものしか得られず、せいぜい1〜10
m程度の長さにすぎなかった。
【0006】従って当然ながら直径が7.5μmより細
いピッチ系炭素繊維をプリプレグ等の形態にしてから複
合材料を効率的に作成することもできなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来の直径10
〜30μmのピッチ系炭素繊維から釣り竿やゴルフシャ
フト等の曲率半径の小さい複合材料を作成する際屈曲率
が悪く、破断をきたしたり、作成できても曲げの内側に
残留応力が残り、僅かなひずみを与えても破断に至る場
合があった。かつ従来のピッチ系炭素繊維から熱硬化性
樹脂で複合材を作っても大きな欠陥を取り込み易く、そ
れが破断の開始点となり、高特性に成り難いという課題
があった。一方、PAN系炭素繊維では、その直径が7
ミクロン程度の連続直繊維束が得られていたがPAN系
炭素繊維の場合にはそもそも弾性率の高いものが得られ
ておらず、ピッチ系炭素繊維で得られる様な引張弾性率
が70ton/mm2 〜90ton/mm2 のものは存在していない
ので、高剛性のFRP複合材は得られていない。
【0008】又、十分な強度を持つピッチ系炭素繊維に
おいても、繊維の直径が細径品でも約10ミクロンある
為にうすい厚さのプリプレグや、大きな屈曲率を有する
形状の複合材が出来ないという課題があった。従って高
弾性率で細径のピッチ系炭素繊維を製造すればよいこと
はわかっていた。しかしながら、炭素繊維束からプリプ
レグを作る際には500フィラメント以上、好ましくは
1000フィラメント以上の繊維束で、かつ長さ50
m、好ましくは400mの長さを有するものが必要であ
る。そしてこれら炭素繊維束の前駆物質であるピッチ繊
維束を得るには、吐出孔が複数個以上、通常100個以
上の吐出孔を有する口金を単独、又は2個以上同時に用
いて紡糸し、ピッチ繊維を束する必要がある。
【0009】ところがこのように吐出口の数を増すと、
必然的に口金が大型化し、口金の露出面からの放熱や紡
糸された走行糸からの放熱と、走行糸に随伴する気流
が、温度と風速に幅を持つ乱気流を引き起こす。この乱
気流は紡出されたピッチが牽引される際の紡糸張力を変
動せしめ、従来以上に走行糸の延伸を必要とする細いピ
ッチ繊維の安定紡糸を困難ならしめていた。そして吐出
孔数が多くなる程、この傾向は顕著である。
【0010】この乱気流は口金周辺の吐出孔付近では特
に強い。この乱気温は走行糸を冷却し、紡糸張力を増大
せしめるため従来以上に走行糸の延伸を必要とする細い
ピッチ繊維の紡糸では、特に乱気流の発生下で、しかも
口金周辺部の吐出孔からの安定な紡糸は困難であった。
また紡糸口金を大型化した場合、例えば1000ホール
以上の口金の場合露出面の放熱や、口金の伝熱速度の影
響で、口金の中央部と周辺部で僅かな温度差が発生する
場合があり、ときにはその温度差が10%近い吐出量の
変化を起こす場合もあり、糸切れ等を起こしやすい要因
となっていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等はか
かる課題を解決すべく鋭意検討した結果、複数の吐出孔
を有する口金特有の乱気流発生下でも紡糸口金の全ての
吐出孔において吐出量と、紡糸速度と、口金温度をある
一定範囲の条件下にすることにより、細いピッチ繊維束
の紡糸ができ、次いで不融化、炭化及び/または黒鉛化
することにより、糸切れをおこすことなく、直径が7.
5ミクロン以下の長尺の炭素繊維束が得られることを見
い出し本発明に到達した。
【0012】すなわち、本発明の目的は、直径が7.5
ミクロン以下で50m以上の好ましくは400m以上の
長さの連続ピッチ系炭素繊維束を製造し得る紡糸方法を
提供することにあり、かかる目的は、ピッチを複数個の
吐出孔から溶融紡糸し、次いで不融化、炭化及び/また
は黒鉛化してピッチ系炭素繊維束を製造する方法におい
て、複数個の吐出孔を有する口金を単独又は2個以上同
時に用いて紡糸し、その時の紡糸条件が全ての吐出孔に
おいて下記式(I)〜(III) の条件を全て満足する様に
紡糸し、次いで不融化、炭化及び/または黒鉛化するこ
とを特徴とする、直径7.5ミクロン以下の炭素繊維が
500フィラメント以上束した長さが50m以上のピ
ッチ系炭素繊維束の製造方法、 y≧9300x (I) y≦2330x+460 (II) Tη=300P−30℃≦T≦Tη=300P+30℃ (III) y…紡糸速度(m/分), x…1吐出孔当りの吐出速度(g/分) Tη=300P…ピッチが剪断粘度300ポイズを示す温度(℃) T…吐出孔近傍の口金温度(℃) より好ましくは、紡糸条件が全ての吐出孔において下記
式(IV) を満足する様に紡糸することを特徴とする上記
製造方法、 y≦2330x+270 (IV) よって容易に達成される。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。本発明者
等は吐出孔より紡出されたピッチが牽引された時に走行
糸が破断されるメカニズムを鋭意検討し、以下の結論に
達した。紡糸張力が大きい場合に走行糸はそれに抗す
ることができずに破断する。よって吐出ピッチの粘度を
ある一定値以下にする必要があり、紡糸速度には吐出速
度みあいの上限が存在すること及び吐出ピッチの粘度
がある一定値以下になった場合に、溶融紡糸特有の細径
化過程に脈動状態が発生し、走行糸は切断される。
【0014】この2点に注目し、紡糸条件を検討する
と、まず、直径が7.5ミクロン以下のピッチ系炭素繊
維を製造するためには吐出孔当りのピッチ吐出速度と紡
糸速度の関係を次式の範囲内で紡糸することが必要条件
である。 y≧9300x (I) 但しyは紡糸速度(m/分)、xは1吐出孔当りの吐出
速度(g/分)である。この条件で紡糸することができ
れば10ミクロン以下のピッチ繊維が得られ、次いで不
融化、炭化及び/または黒鉛化して直径が7.5ミクロ
ン以下の炭素繊維を製造することが可能となる。そして
紡糸速度yは上述のの理由により、吐出速度みあいの
上限が存在し、そして本発明者らの検討によれば、それ
は y≦2330x+460 (II) の不等式を満足させる必要がある。さらに y≦2330x+270 (IV) の不等式を満足する条件を選択することが好ましい。
【0015】さらに上述のの条件について検討する
と、吐出孔近傍の口金温度はピッチの剪断粘度300ポ
イズを有する温度付近±30℃以内が良く〔式(III)
〕、その下限より低温では紡糸張力が増大し紡糸でき
ない。またその上限を超えると溶融紡糸特有の細径化過
程に脈動状態が発生し安定した紡糸が困難となる。要す
るに、乱気流発生下でも紡糸張力を低く保持し、直径
7.5ミクロン以下のピッチ系炭素繊維束の紡糸を可能
にするためには、紡糸速度y(m/分)と吐出孔当りの
吐出量x(g/分)、口金温度Tを(I)(II) (III)
式の全てを満足する範囲で行なうことが必要不可欠で
ある。
【0016】 y≧9300x (I) y≦2330x+460 (II) Tη=300P−30℃≦T≦Tη=300P+30℃ (III) ここで云う紡糸速度は溶融したピッチを延伸し、紡糸す
る際のピッチが固化し段階での走行速度を示す。Tη
=300Pはピッチが剪断粘度300ポイズを示す温度であ
り、Tは吐出孔近傍の口金温度を示す。
【0017】さらに長時間安定に紡糸を行なうためには
好ましくは(IV)式を満足する範囲で行なうとよい。 y≦2330x+270 (IV) かかる方法により紡糸されたピッチ繊維束を、不融化、
炭化及び/または黒鉛化して、直径7.5ミクロン以下
の炭素繊維束を製造することができる。
【0018】
【実施例】以下、実施例により具体的に本発明を説明す
るが、本発明はその要旨を超えない限り実施例に限定さ
れるものではない。 (実施例1) コールタールピッチを加熱処理することにより光学的異
方性相からなり剪断粘度300ポイズを示す温度が34
6℃である紡糸用ピッチを得た。該紡糸ピッチと吐出孔
数が520個を有する口金を用いて紡糸を行なった。孔
の直径が0.1mmである吐出孔を用いた。
【0019】吐出孔近傍の口金温度を349℃に保持
し、1吐出孔当り0.042g/分の速度でピッチを吐
出し、520m/分の紡糸速度で牽引、紡糸でき〔式
(I)〜(III) の条件を満足する〕、ピッチ繊維が52
0本束したピッチ繊維束を得た。このものの長さは2
10mでピッチ繊維直径は8.8μmであった。このピ
ッチ繊維束から60m取り出し、空気中310℃で不融
化し、さらにアルゴン雰囲気下1400℃で炭化し、さ
らに2500℃で黒鉛化して6.3μmの繊維520本
が一方向に束した55mの炭素繊維束を得た。この炭
素繊維の物性は引張強度421kg/mm2、引張弾性率43
ton/mm2 であった。
【0020】 (実施例2) 実施例1と同様に紡糸を行なった。但し、吐出口金近傍
の口金温度を347℃に保持し、1ホール当り0.03
2g/分の速度でピッチを紡出し、牽引、紡糸した。す
なわち、紡糸速度500m/分にて紡糸し〔式(I)〜
(III) の条件を満足する〕、ピッチ繊維が520本
したピッチ繊維束を得た。このものの長さは350mで
あった。ピッチ繊維直径は7.8μmであった。実施例
1と同様に処理し、繊維直径が5.6μmの繊維520
本が一方向に束した炭素繊維束を得た。物性を評価し
たところ単糸引張強度467kg/mm2、引張弾性率41to
n/mm2 であった。
【0021】 (実施例3) 実施例1と同様に紡糸を行なった。但し、吐出口金近傍
の口金温度を347℃に保持し、1ホール当り0.03
5g/分の速度でピッチを紡出し、牽引、紡糸した。す
なわち、ピッチ繊維径が9.3μmになる様に紡糸速度
を380m/分に固定し、31時間の紡糸を行なった
〔式(I)〜(III) の条件を満足する〕。この間に安定
に紡糸出来た。この紡糸したピッチ繊維束を500m取
り出し、実施例1と同様に処理し、繊維径が6.8μm
の繊維520本が一方向に束した炭素繊維束を得た。
物性を評価したところ、引張強度382kg/mm2、引張弾
性率44ton/mm2 であった。
【0022】 (実施例4) 実施例1と同様に紡糸を行なった。但し吐出口金近傍の
口金温度を346℃に保持し、1ホール当り0.028
g/分の速度でピッチを紡出し、牽引、紡糸した。すな
わち、ピッチ繊維径が9.3μmになる様に紡糸速度を
305m/分に固定し、59時間の紡糸を行なった〔式
(I)〜(IV)の条件を満足する〕。この間安定した紡糸
が可能で520本の炭素繊維が一方向に束した長さが
1000m以上で繊維直径が6.8μmの炭素繊維束を
得た。物性を評価したところ、引張強度414kg/mm2
引張弾性率45ton/mm2 であった。
【0023】 (実施例5) 光学異方性相100%からなるナフタレンを重縮合して
得た芳香族樹脂で剪断粘度300ポイズを示す温度が3
20℃である紡糸用ピッチを吐出孔数が1000ホール
を有する口金4個を用いて同時に紡糸を行なった。紡
出、牽引された1000フィラメントのピッチ繊維束4
本を紡糸と同時に束ね4000フィラメントから成るピ
ッチ繊維束とした。吐出孔のサイズは直径0.1mmであ
った。吐出孔近傍の口金温度は324℃に保持し、1ホ
ール当りの吐出量を0.025g/分とした。ピッチ繊
維径が9.3μmになる様に紡糸速度を270m/分に
固定し、62時間の紡糸を行なった〔式(I)〜(IV)の
条件を満足する〕。この間に極めて安定した紡糸が可能
であった。
【0024】得られた連続ピッチ繊維4000本が
した繊維束から500m分を取り出し、空気中310℃
で不融化し、さらにアルゴン雰囲気下1400℃で炭化
し、さらに2500℃で黒鉛化して繊維径が6.7μm
の繊維4000本以上が束した約500mの長さの炭
素繊維束を得た。この炭素繊維の物性は引張強度399
kg/mm2、引張弾性率44ton/mm2 であった。
【0025】 (比較例1) 実施例1と同様に紡糸を行なった。但し吐出口金近傍の
温度を352℃に保持し、1ホール当り0.062g/
分の速度でピッチを紡出し、紡糸速度610m/分で牽
引紡糸した。この条件は式IIを満足しない。この条件下
では安定に長時間紡糸出来ずに、520本のフィラメン
トが約30mになった状態のものが得られたに過ぎなか
った。又ピッチ繊維直径は9.6ミクロンであった。こ
のピッチ繊維束を実施例1と同様に処理し、520本の
炭素繊維が束した約30mの炭素繊維束を得た。繊維
径は7.5μmであった。この炭素繊維の物性は引張強
度362kg/mm2、引張弾性率44ton/mm2 であった。
【0026】 (比較例2) 実施例5と同じピッチを用い、口金温度を351℃にす
る以外は実施例5と全て同じ条件で紡糸を試みた。この
条件は式III を満足しないものである。しかしトウ切断
のトラブルが多発し安定した紡糸はできなかった。
【0027】 (比較例3) 実施例5と同じピッチを用い、口金温度を289℃にす
る以外は実施例5と全て同じ条件で紡糸を試みた。この
条件は式III を満足しないものである。しかしすぐさま
トウ切断のトラブルが発生し、安定した紡糸は不可能で
あった。
【0028】 (比較例4) 実施例1と同様に紡糸を行なった。但し吐出口金近傍の
温度を349℃に保持し、1ホール当り0.042g/
分の速度でピッチを紡出し、580m/分の紡糸速度で
牽引した。この条件は式IIを満足しないものである。し
かし紡糸できずピッチ繊維が500本以上束した束が
約10m得られたに過ぎなかった。このピッチ繊維直径
は8.3ミクロンであった。
【0029】
【発明の効果】本発明の複数の吐出口を持つ口金を用い
た炭素繊維の製造方法により、従来製造できなかった細
径のピッチ炭素繊維を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蓮井 博 香川県坂出市番の州町1番地 三菱化成 株式会社坂出工場内 (72)発明者 仲西 信二 香川県坂出市番の州町1番地 三菱化成 株式会社坂出工場内 (56)参考文献 特開 平1−229820(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D01F 9/12 - 9/32

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピッチを複数個の吐出孔から溶融紡糸
    し、次いで不融化、炭化及び/または黒鉛化してピッチ
    系炭素繊維束を製造する方法において、複数個の吐出孔
    を有する口金を単独又は2個以上同時に用いて紡糸し、
    その時の紡糸条件が全ての吐出孔において下記式(I)
    〜(III) の条件を全て満足する様に紡糸し、次いで不融
    化、炭化及び/または黒鉛化することを特徴とする、直
    径7.5ミクロン以下の炭素繊維が500フィラメント
    以上束し、長さが50m以上のピッチ系炭素繊維束の
    製造方法。 y≧9300x (I) y≦2330x+460 (II) Tη=300P−30℃≦T≦Tη=300P+30℃ (III) y…紡糸速度(m/分), x…1吐出孔当りの吐出速度(g/分) Tη=300P…ピッチが剪断粘度300ポイズを示す温度(℃) T…吐出孔近傍の口金温度(℃)
  2. 【請求項2】 紡糸条件が全ての吐出孔において下記式
    (IV) を満足する様に紡糸することを特徴とする請求項
    記載の製造方法。 y≦2330x+270 (IV)
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