JP3000725B2 - ノルボルネン系ポリマーの製造法 - Google Patents
ノルボルネン系ポリマーの製造法Info
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Description
ボルネン系モノマーをメタセシス触媒系の存在下で塊状
重合することによりノルボルネン系ポリマーを製造する
方法に関する。本発明に係るノルボルネン系ポリマーの
製造法は、重合活性を損なうことなく反応原液のポット
ライフを任意に制御することができる活性調節剤を用い
ることを主特徴としている。
剤)とからなるメタセシス触媒系(複分解触媒系)を用
いてジシクロペンタジエン(DCP)やメチルテトラシ
クロドデセンなどのノルボルネン系モノマーを塊状重合
させる方法は公知である。例えば、特開昭58−129
013号公報には、反応射出成形法(以下「RIM法」
ということがある。)により、またメタセシス触媒系を
使用するジシクロペンタジエン(DCP)ホモポリマー
の製造方法が開示されており、このホモポリマーは、触
媒と共触媒との二つの部分からなるメタセシス触媒系の
各部分をそれぞれ別個に含む二種類のモノマー混合溶液
(反応体流)を反応射出成形機(RIM機)のミキシン
グ・ヘッドで混合し、次いで成形金型中へ注入すること
によって製造される。好ましい実施態様では、これら二
つの部分の一方はタングステン系のメタセシス触媒とモ
ノマー(DCP)を含有し、他方にはハロゲン化アルキ
ルアルミニウムのような共触媒とモノマー(DCP)、
さらに活性調節剤としてエーテル、エステルまたはケト
ンが含まれている。
つの反応体流を混合すると直ちに重合反応が進行するた
め(混合した反応原液のポットライフは、室温で数十秒
以下である)、反応体流を金型へ充填するために比較的
長い時間を要する大型成形品は成形し難いという問題点
があった。
開昭61−1208145号公報、および特開昭64−
81818号公報には、ノルボルネン系モノマーのRI
M法による塊状重合において、ポットライフを延長する
ための活性調節剤としてアルコールの使用が提案されて
いる。この方法によれば、特開昭58−129013号
公報の方法に比較してポットライフはかなり長期化させ
ることは可能である。しかしながら、従来のアルコール
系調節剤は、多量に使用しなければならないこと、およ
び、本質的にメタセシス重合してポリマーとなる化合物
でないため、ノルボルネン系ポリマーからの揮発成分の
増加、ガラス転移温度の低下、臭気の発生などの問題が
あった。
は、重合活性を損なわずにポットライフの延長効果の大
きな活性調節剤を見出すべく鋭意研究した結果、ノルボ
ルネン系モノマーを、メタセシス触媒、共触媒および活
性調節剤とから本質的になるメタセシス触媒系の存在下
に塊状重合させるノルボルネン系ポリマーの製造方法に
おいて、活性調節剤として5−アルキニル−2−ノルボ
ルネン類を用いることにより、反応原液のポットライフ
が大巾に延長され、かつポリマーの物性低下や臭気の発
生を伴うことなく、重合が行われることを見出し、本発
明を完成するに至った。
ば、メタセシス触媒、共触媒および活性調節剤とから本
質的になるメタセシス触媒系の存在下に、重合活性を有
するノルボルネン系モノマーを塊状重合させてノルボル
ネン系ポリマーを製造する方法において、活性調節剤と
して5−アルキニル−2−ノルボルネン類を用いること
を特徴とするノルボルネン系ポリマーの製造法が提供さ
れる。
る。(ノルボルネン系モノマー)本発明の製造法にした
がって塊状重合されるノルボルネン系モノマーは、置換
および未置換の二環もしくはそれ以上の多環ノルボルネ
ンであり、具体的なモノマーとして、例えば、2−ノル
ボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5,6−ジ
メチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボル
ネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−ヘキシル−
2−ノルボルネン、5−オクチル−2−ノルボルネン、
5−ドデシル−2−ノルボルネンなどの二環ノルボルネ
ン、ジシクロペンタジエン(DCP)、ジヒドロジシク
ロペンタジエンなどの三環ノルボルネン、テトラシクロ
ドデセン、メチルテトラシクロドデセン、エチルテトラ
シクロドデセン、ジメチルテトラシクロドデセンなどの
四環ノルボルネン、トリシクロペンタジエン、テトラシ
クロペンタジエンなどのごとき五環以上の多環ノルボル
ネンが挙げられる。これらのノルボルネン系モノマーの
中でも、三環ないし五環ノルボルネンが好ましい。特に
好ましくはDCPである。
れる触媒系において充分な重合活性を示すように精製さ
れていることが必要である。具体的には、塊状重合によ
る転化率が94%以上、好ましくは97%となるように
精製される。メタセシス重合を阻害する化合物としてノ
ルボルネン化合物の過酸化物やエポキシ化合物のような
含酸素化合物を含む場合には、その含量を5ppm 以下、
特に2ppm 以下に制御することが好ましい。
素数5の留分(C5と略す)中に含まれるシクロペンタ
ジエンを二量化させてDCPにし、蒸留にて他のC5 留
分と分離したもので、エンド異性体、エキソ異性体また
はこれらの混合物からなる粗DCPを、さらに精製して
得られる。得られるDCP中には炭素数4ないし6の炭
化水素、シクロペンタジエンとブタジエン、イソプレ
ン、ピペリレン、4−ペンテン−1−イルなどの共役ジ
オレフィンとの共二量体化物(ビニルノルボルネン、イ
ソプロペニルノルボルネン、プロペニルノルボルネン、
メチルビシクロノナジエン、5−プロピン−2−ノルボ
ルネンなど)、シクロペンタジエンの三量体などを含ん
でいる。これらのなかで、5−アルキニル−2−ノルボ
ルネン以外の重合阻害性を有する物質(例えば、ノルボ
ルネンの含酸素化合物)を極力除去することが必要であ
る。
以上と開環重合し得るシクロブテン、シクロペンテン、
シクロオクテン、シクロドデセンなどのモノまたはジシ
クロオレフィンなどを、本発明の目的を損なわない範囲
で併用することができる。
媒系は、タングステン系またはモリブデン系の触媒成
分、共触媒および活性調節剤とから本質的に成るメタセ
シス触媒系である。メタセシス触媒 メタセシス触媒成分としては、タングステンまたはモリ
ブデンのハロゲン化物、オキシハロゲン化物、酸化物、
有機アンモニウム塩などが挙げられるが、適当な例とし
ては、六塩化タングステン、オキシ四塩化タングステ
ン、酸化タングステン、トリドデシルアンモニウムタン
グステート、メチルトリカプリルアンモニウムタングス
テート、トリ(トリデシル)アンモニウムタングステー
ト、トリオクチルアンモニウムタングステートなどのタ
ングステン化合物;五塩化モリブデン、オキシ三塩化モ
リブデン、トリドデシルアンモニウムモリブデート、メ
チルトリカプリルアンモニウムモリブデート、トリ(ト
リデシル)アンモニウムモリブデート、トリオクチルア
ンモニウムモリブデートなどのモリブデン化合物などが
ある。なかでも、反応に使用するノルボルネン系モノマ
ーに可溶性の触媒を用いることが好ましく、その見地か
ら有機アンモニウム塩が賞用される。
ル系化合物やフェノール系化合物で事前に処理すること
により、触媒を可溶化することができる。また、必要に
よりベンゾニトリルやテトラヒドロフランなどのごとき
ルイス塩基やアセチルアセトン、アセト酢酸アルキルエ
ステルなどのごときキレート化剤を併用することがで
き、それにより早期重合を予防することができる(例え
ば、特開昭58−129013号公報参照)。
物、有機錫化合物、有機亜鉛化合物、有機鉛化合物、有
機ケイ素化合物などから選択される。有機アルミニウム
化合物としては、トリアルキルアルミニウム、アルキル
アルミニウムハイドライド、アルキルアルミニウムハラ
イド、アルコキシアルキルアルミニウムハライド、アリ
ールオキシアルキルアルミニウムハライド、メタロキシ
アルキルアルミニウムハライドなどが挙げられる。
ミニウムハライドから選択される。 (RO) a R1 b AlXc 式中、Rはアルキル基及びフェニル基から選択され、R
1 はアルキル基から選択される。Xはハロゲンであり、
a,b及びcは共触媒中の各構成部分の当量を表わし、
a=0〜2,b=1〜2,c=1〜2,(a+b+c)
=3.0である。この型の共触媒のなかで好ましいもの
は、ジアルキルアルミニウムクロライド、ジアルキルア
ルミニウムアイオダイド、モノアルキルアルミニウムク
ロライド、モノアルキルアルミニウムアイオダイド、ア
ルキルアルミニウムセスキクロライド、アルキルアルミ
ニウムセスキアイオダイド、アルコキシアルキルアルミ
ニウムクロライド、アルコキシアルキルアルミニウムア
イオダイド、フェノキシアルキルアルミニウムクロライ
ド、フェノキシアルキルアルミニウムアイオダイドであ
る。
ニウムハライドも好ましい共触媒である。 (RnMo) a R1 b AlXc 式中、Mは錫、鉛及びアルミニウムから選ばれた金属で
あり、R及びR1は各々有機残基、とくに低級アルキル
基及びフェニル基から選択され、nは金属の種類に依存
するが2又は3であり、Xはハライドであり、a,b及
びcは共触媒中の各構成部分の当量を表わし、その合計
は3.0である。
の具体例としてテトラエチル錫、テトラブチル錫などの
ように低級アルキル基を有するテトラアルキル錫、トリ
ブチル錫ハイドライド、トリフェニル錫ハイドライド、
トリメチル錫ハイドライド、トリエチル錫ハイドライ
ド、トリプロピル錫ハイドライドなどのような低級アル
キル基を有するトリアルキル錫ハイドライド及びトリア
リール錫ハイドライドなどが挙げられる。有機亜鉛化合
物としては、ジエチル亜鉛、ジイソブチル亜鉛、ジ−n
−ブチル亜鉛のようなジアルキル亜鉛、ジフェニル亜
鉛、およびアルキル亜鉛クロライドのようなアルキル亜
鉛ハライドが挙げられる。有機鉛化合物としては、テト
ラエチル鉛のようなアルキル鉛が挙げられる。有機ケイ
素化合物としてはメチルケイ素トリクロライドのような
アルキルケイ素ハライドおよび水素化トリエチルシラン
が挙げられる。これらの共触媒は空気及び湿気に対して
敏感でなく、アルコキシ及びアリールオキシアルキルア
ルミニウムハライドやその他のメタセシス共触媒の場合
に必要な特別な注意を払うことなしに空気中で取り扱う
ことができる。
ン類を用いる。その具体例としては、ビニルアセチレン
とシクロペンタジエン(CPD)のディールスアルダー
付加物である5−エチニル−2−ノルボルネン,2−ペ
ンテン−4−イルとCPDの付加物である5−(1−プ
ロピニル)−2−ノルボルネンなどが挙げられる。これ
らのエンド異性体、エキソ異性体、それらの混合物のい
ずれも使用できる。
ルキニル−2−ノルボルネン類を用いることにあり、重
合活性を損なうことなく反応原液のポットライフを任意
に制御することができる。ここで、ポットライフとは、
反応原液を形成するための各成分を混合した後、室温条
件下でモノマーが重合を開始するまでの時間を意味す
る。5−アルキニル−2−ノルボルネン類はアセチレン
基を有するノルボルネンであって、このアセチレン基が
存在するために、少量使用するのみで反応調節剤として
有効に作用する。活性調節剤は触媒溶液、触媒溶液、共
触媒溶液のいずれか一方、または双方に添加することが
できる。或いは、モノマー精製特に蒸留条件を制御する
ことにより、モノマー中の5−アルキニル−2−ノルボ
ルネン類の含有量が所望水準になるように調製してもよ
い。5−アルキニル−2−ノルボルネン類の他に、必要
に応じて、従来公知の活性調節剤を併用することができ
る。併用される活性調節剤としては、例えば、アルコー
ル、エーテル、エステル、ニトリルなどの化合物が挙げ
られる。
〜1モル、好ましくは0.03〜0.8モルの範囲で用
いられる。その使用量が多くなるにつれてポットライフ
の延長効果が大きくなるので、添加割合を調節すること
などにより任意にポットライフの長さを調整することが
できる。しかしながら、過度に添加すると、重合反応性
を阻害する傾向が見られるので好ましくない。メタセシ
ス触媒は、ノルボルネン系モノマー1モルに対し、通
常、約0.01〜50ミリモル、好ましくは0.1〜1
0ミリモルの範囲で用いられる。共触媒は、メタセシス
触媒成分に対して、通常、0.1〜200(モル比)、
好ましくは2〜10(モル比)の範囲で用いられる。
に加えてクロロホルム、四塩化炭素、ヘキサクロロシク
ロペンタジェンなどのごときハロゲン化炭化水素(例え
ば、特開昭60−79036号公報)、あるいは四塩化
錫、四塩化ケイ素、塩化マグネシウム、塩化ゲルマニウ
ム、四塩化チタンなどのハロゲン化物などを併用しても
よい。これらの使用量は種類により一様ではないが、共
触媒1モル当り通常5モル以下、好ましくは0.1〜4
モルである。メタセシス触媒、共触媒および活性調節剤
は、いずれもモノマーに溶解して用いることが好ましい
が、生成物の性質を本質的に損なわない範囲であれば少
量の溶剤に懸濁または溶解させて用いてもよい。
の金型内に導入し、金型中でメタセシス触媒系の存在下
に塊状重合せしめる重合方法により、ポリマーを製造す
る。実質的に塊状重合であればよく、少量の不活性溶剤
が存在していてもかまわない。
ネン系モノマーを二液に分けて別の容器に入れ、一方に
はメタセシス触媒を、他方には共触媒および活性調節剤
をそれぞれ添加し、二種類の安定な反応溶液を調製す
る。この二種類の反応溶液を混合し、次いで所定形状の
金型または型枠中に注入し、そこで塊状による開環重合
を行なう。金型温度は、通常、10〜150℃、より好
ましくは30〜100℃である。金型内の圧力は、0.
1〜10kg/cm3 程度である。重合時間は、通常、
20分より短かく、好ましくは5分以内である。
剤、充填材、補強材、顔料、着色剤、エラストマーなど
の添加剤を含有せしめることができる。エラストマーと
しては、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、
スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、スチレン−
ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、ス
チレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、エ
チレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPD
M)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)および
これらの水素化物などが挙げられる。これらのエラスト
マーを塊状重合用反応液に添加すると、得られるポリマ
ーに耐衝撃性が付与されるだけではなく、反応液の粘度
を調節することができる。
ることができる。発泡体とするときは、発泡剤を反応液
に添加する。好ましい発泡剤としては、通常は液体で、
容易に揮発する低沸点有機化合物、例えば、ペンタン、
ヘキサンなどの炭化水素、メチレンクロライド、トリク
ロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタンなどの
ハロゲン化炭化水素など、またはこれらの低沸点有機化
合物を内包した熱膨張性マイクロカプセル、あるいは窒
素、アルゴンなどの不活性ガスが挙げられる。
融点合金、木、鉄など種々の材料で作成されたものが使
用でき、単なる型枠であってもよい。本発明においては
従来からRIM成形装置として公知の衝突混合装置を、
二種類の反応原液を混合するために使用することができ
る。この場合、二種類の反応原液を収めた容器は別々の
流れの供給源となる。二種類の流れをRIM機のミキシ
ング・ヘッドで瞬間的に混合させ、次いで、成形金型中
に注入し、そこで即座に塊状重合させて成形品を得る。
サーやスタチックミキサーなどの低圧注入機を使用する
こともできる。室温におけるポットライフが1時間もあ
るような場合には、ミキサー中で二種類の反応溶液の混
合が完了してから、予備加熱した金型中へ数回にわたっ
て射出あるいは注入してもよく(例えば、特開昭59−
51911号公報、米国特許第4,426,502号公
報明細書参照)、また、連続的に注入してもよい。
して装置を小型化することができ、また、低圧で操作可
能という利点を有するうえ、ガラス繊維などの充填剤の
充填量が多い場合に、注入スピードをゆっくりすること
により、系内に均一に反応原液を含浸させることが可能
となる。本発明の製造方法は二種類の反応原液を使用す
る方法に限定されない。当業者であれば容易に理解しう
るように、例えば第三番目の容器にモノマーと所望の添
加剤を入れて第三の流れとして使用するなど各種の変形
が可能である。なお、反応原液は通常窒素ガスなどの不
活性ガス雰囲気下で貯蔵され、また操作されるが、成形
金型は必ずしも不活性ガスでシールしなくてもよい。
さらに具体的に説明する。なお、実施例および比較例中
の部および%は、特に断りのない限り重量基準である。
実施例1純度99.5%のジシクロペンタジエン(DC
P)を用いた。このDCPの5−(1−プロピニル)−
2−ノルボルネン(PyN)の含有量および下記の方法
で測定した含酸素化合物の含有量はいずれも2ppm 以下
であった。DCP中の含酸素化合物の含有量は、第一鉄
イオンを含む溶液にDCPを混合し、含酸素化合物によ
り生成する第二鉄イオンにチオシアン酸カリウムを加え
てチオシアン酸第二鉄とし、三塩化チタン溶液で滴定し
て定量した。上記DCPにPyN(エキソ異性体とエン
ド異性体との混合物)を所定量配合したものを100
部、35℃に保温されたガラス製アンプルに入れ、共触
媒としてジエチルアルミニウムクロライド(DEAC)
およびプロポキシエチルアルミニウムクロライド(Pr
OEAC)を、表−1の濃度になるように、よく攪拌し
ながら加えた。次に、四塩化ケイ素を7ミリモル/リッ
トル濃度となるように加えた。次いで、メタセシス触媒
として1モル/リットル濃度のトリ(ドデシル)アンモ
ニウムモリブデートのDCP溶液を用いて、トリ(ドデ
シル)アンモニウムモリブデートが8ミリモル/リット
ル濃度となるようによく攪拌しながら添加し、反応させ
た。
応性とポリマーの物性を調べた結果を表−1に示す。
開始時点から、反応液がプリン状になるまでの時間を測
定し、ポットライフ(PL)とした。また、混合開始時
点から、生成樹脂の表面からわずかな煙が発生するまで
の時間をスモーキングタイム(SMT)とし、反応の終
了の目安とした。これら一連の操作は窒素ガス雰囲気中
で行なった。ポリマーの性状については、ガラス転移温
度(Tg)の測定は、示差走査熱量計によった。また、
転化率は、熱天秤により室温から400℃まで加熱して
求めた重量の残分率に基づく。
る活性調節剤を使用すると、ポットライフは延長され、
かつ、Tgや転化率が高められていることがわかる。な
お、比較例1−6においては、従来公知のn−プロパノ
ールを加えて、PLを本発明例1−3に近い状態にして
実験を行った。
ノルボルネン類を用いる本発明のノルボルネン系ポリマ
ーの製造法によれば、重合活性を損うことなく反応原液
のポットライフを任意に制御することができる。従っ
て、本発明の製造法は、反応原液を金型へ充填するのに
比較的長い時間を要し、成形が困難であった大型成形品
の成形にも有利に適用できる。また、5−アルキニル−
2−ノルボルネン自体も重合して生成するポリマーの一
部となるため、ポリマーのガラス転移温度が低下するこ
ともなく、ポリマーからの揮発成分量が著しく減少し、
臭気の発生もない。
Claims (1)
- 【請求項1】 メタセシス触媒、共触媒および活性調節
剤とから本質的になるメタセシス触媒系の存在下に、重
合活性を有するノルボルネン系モノマーを塊状重合させ
てノルボルネン系ポリマーを製造する方法において、活
性調節剤として5−アルキニル−2−ノルボルネン類を
用いることを特徴とするノルボルネン系ポリマーの製造
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3139780A JP3000725B2 (ja) | 1991-05-15 | 1991-05-15 | ノルボルネン系ポリマーの製造法 |
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JP3139780A JP3000725B2 (ja) | 1991-05-15 | 1991-05-15 | ノルボルネン系ポリマーの製造法 |
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JPH04337318A JPH04337318A (ja) | 1992-11-25 |
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