JP2826754B2 - シクロオレフィンの開環重合法およびそれに用いる触媒 - Google Patents
シクロオレフィンの開環重合法およびそれに用いる触媒Info
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- Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、メタセシス触媒とメタセシス共触媒の存
在下にノルボルネン基含有シクロオレフィンモノマーを
開環重合する方法、およびこの重合に使用する触媒系に
関する。
在下にノルボルネン基含有シクロオレフィンモノマーを
開環重合する方法、およびこの重合に使用する触媒系に
関する。
メタセシス触媒系を用いるシクロオレフィンの開環重
合はよく知られている。ここで、「シクロオレフィン」
とはノルボルネン基を有するモノマーをいい、一般にノ
ルボルネン化合物、ジシクロペンタジエン、これらに類
似な多環シクロオレフィンを含む。メタセシス触媒系は
触媒と共触媒とを含み、触媒は一般的にモリブデン及び
タングステン化合物から選択され、共触媒はアルキルア
ルミニウムやアルキルアルミニウムハライドなどの有機
金属化合物から選択される。
合はよく知られている。ここで、「シクロオレフィン」
とはノルボルネン基を有するモノマーをいい、一般にノ
ルボルネン化合物、ジシクロペンタジエン、これらに類
似な多環シクロオレフィンを含む。メタセシス触媒系は
触媒と共触媒とを含み、触媒は一般的にモリブデン及び
タングステン化合物から選択され、共触媒はアルキルア
ルミニウムやアルキルアルミニウムハライドなどの有機
金属化合物から選択される。
クロジヴィッツらの米国特許第4,400,340号はタング
ステンハライドやタングステンオキシハライドのような
タングステン含有触媒を開示している。この触媒は溶剤
に懸濁させることによってモノマーのプレ重合を防止
し、アルコールやフェノール化合物を添加することによ
ってモノマーへの可溶化を促進し、ルイス塩基やキレー
ト化剤を添加することによってタングステン化合物を含
むモノマー溶液の早すぎる重合を防止している。タング
ステン化合物の量は溶剤1当り0.1〜0.7モルであり、
アルコール又はフェノール化合物に対するタングステン
化合物の重量比は1:1〜1:3であり、ルイス塩基又はキレ
ート化剤の量はタングステン化合物1モル当り1〜5モ
ルである。タングステン化合物は、その触媒活性の失活
を防ぐために、水分や空気の不存在下に取扱われる。触
媒をシクロオレフィンモノマーに可溶化するためには上
記のごとき方法で処理することが必要である。
ステンハライドやタングステンオキシハライドのような
タングステン含有触媒を開示している。この触媒は溶剤
に懸濁させることによってモノマーのプレ重合を防止
し、アルコールやフェノール化合物を添加することによ
ってモノマーへの可溶化を促進し、ルイス塩基やキレー
ト化剤を添加することによってタングステン化合物を含
むモノマー溶液の早すぎる重合を防止している。タング
ステン化合物の量は溶剤1当り0.1〜0.7モルであり、
アルコール又はフェノール化合物に対するタングステン
化合物の重量比は1:1〜1:3であり、ルイス塩基又はキレ
ート化剤の量はタングステン化合物1モル当り1〜5モ
ルである。タングステン化合物は、その触媒活性の失活
を防ぐために、水分や空気の不存在下に取扱われる。触
媒をシクロオレフィンモノマーに可溶化するためには上
記のごとき方法で処理することが必要である。
上記米国特許には共触媒としてテトラブチル錫及びア
ルキルアルミニウムジハライド、ジアルキルアルミニウ
ムハライドのごときアルキルアルミニウム化合物(アル
キル基の炭素数は1〜10)を開示している。好ましいア
ルキル基はエチル基であり、ジエチルアルミウニムクロ
ライドが最も好ましい共触媒である。これらの共触媒は
空気や水分に敏感であるが、シクロオレフィンモノマー
には容易に溶解する。
ルキルアルミニウムジハライド、ジアルキルアルミニウ
ムハライドのごときアルキルアルミニウム化合物(アル
キル基の炭素数は1〜10)を開示している。好ましいア
ルキル基はエチル基であり、ジエチルアルミウニムクロ
ライドが最も好ましい共触媒である。これらの共触媒は
空気や水分に敏感であるが、シクロオレフィンモノマー
には容易に溶解する。
ミンチャックらの米国特許第4,380,617号はシクロオ
レフィン重合用のメタセシス触媒系を開示している。こ
こで用いられる触媒は有機アンモニウムイソポリモリブ
デート及び有機アンモニウムイソポリタングステートで
あり、これらはシクロオレフィンに可溶性でかつ空気や
水分に対して敏感でない。この特許で用いられる共触媒
は前記米国特許4,400,340号に記載されたものとほゞ同
様であり、一般に有機金属化合物、とくにアルキルアル
ミニウムハライドから選択される。多少、効果は劣る
が、アルミニウムに代えてリチウム、マグネシウム、ホ
ウ素、鉛、亜鉛、錫、珪素及びゲルマニウムを用いるこ
とができ、また、有機金属化合物の全部又は一部に代え
て金属ハイドライドを用いることもできる。アルキルア
ルミニウム及びこれに対応する有機金属化合物もまた共
触媒として使用することができる。
レフィン重合用のメタセシス触媒系を開示している。こ
こで用いられる触媒は有機アンモニウムイソポリモリブ
デート及び有機アンモニウムイソポリタングステートで
あり、これらはシクロオレフィンに可溶性でかつ空気や
水分に対して敏感でない。この特許で用いられる共触媒
は前記米国特許4,400,340号に記載されたものとほゞ同
様であり、一般に有機金属化合物、とくにアルキルアル
ミニウムハライドから選択される。多少、効果は劣る
が、アルミニウムに代えてリチウム、マグネシウム、ホ
ウ素、鉛、亜鉛、錫、珪素及びゲルマニウムを用いるこ
とができ、また、有機金属化合物の全部又は一部に代え
て金属ハイドライドを用いることもできる。アルキルア
ルミニウム及びこれに対応する有機金属化合物もまた共
触媒として使用することができる。
米国特許4,426,502号はアルコキシアルキルアルミニ
ウムハライド又はアリールオキシアルキルアルミニウム
ハライドを共触媒とするメタセシス触媒系を用いたシク
ロオレフィンモノマーの重合について開示している。シ
クロオレフィン、すなわちノルボルネン系モノマーの重
合に当たって、これらの共触媒を有機アンモニウムイソ
ポリタングステート及びイソポリモリブデートと組み合
わせて使用することがとくに好ましいと記載されてい
る。アルキルアルミニウムハライド共触媒をアルコキシ
又はアリールオキシアルキルアルミニウムハライドに変
性することによって、共触媒の還元力は低下し、室温で
種々の成分を混合したり作業の中断に必要に充分なポッ
トライフを与えるようになる。
ウムハライド又はアリールオキシアルキルアルミニウム
ハライドを共触媒とするメタセシス触媒系を用いたシク
ロオレフィンモノマーの重合について開示している。シ
クロオレフィン、すなわちノルボルネン系モノマーの重
合に当たって、これらの共触媒を有機アンモニウムイソ
ポリタングステート及びイソポリモリブデートと組み合
わせて使用することがとくに好ましいと記載されてい
る。アルキルアルミニウムハライド共触媒をアルコキシ
又はアリールオキシアルキルアルミニウムハライドに変
性することによって、共触媒の還元力は低下し、室温で
種々の成分を混合したり作業の中断に必要に充分なポッ
トライフを与えるようになる。
本発明の目的は、シクロオレフィンモノマーに可溶性
であって、空気や水分に対して敏感ではなく、メタセシ
ス触媒と組み合わせてシクロオレフィンモノマーの重合
に用いるとき、ポットライフに優れた触媒系を与える共
触媒を提供するにある。
であって、空気や水分に対して敏感ではなく、メタセシ
ス触媒と組み合わせてシクロオレフィンモノマーの重合
に用いるとき、ポットライフに優れた触媒系を与える共
触媒を提供するにある。
本発明は、メタセシス触媒とメタセシス共触媒の存在
下にノルボルネン基を有するシクロオレフィンモノマー
を開環重合するに際し、メタセシス共触媒としてシロキ
サラン、スタノキサラン、ゲルモキサラン、プラムボキ
サラン、及びアルミノキサンから選ばれた少なくとも一
種の化合物を使用することを特徴としている。
下にノルボルネン基を有するシクロオレフィンモノマー
を開環重合するに際し、メタセシス共触媒としてシロキ
サラン、スタノキサラン、ゲルモキサラン、プラムボキ
サラン、及びアルミノキサンから選ばれた少なくとも一
種の化合物を使用することを特徴としている。
本発明においては、ノルボルネン基を有するシクロオ
レフィンの重合が、メタセシス触媒及び特定のメタセシ
ス共触媒、すなわち、シロキサラン、スタノキサラン、
ゲルモキサラン、プラムボキサラン、アルミノキサンか
ら選択されるメタセシス共触媒とから成るメタセシス触
媒系の存在下に行われる。これらの共触媒は一般に不活
性溶剤及びシクロオレフィンモノマーに可溶性である。
これらの共触媒はメタセシス触媒、とくにモリブデン及
びタングステン化合物から選ばれたメタセシス触媒と組
み合わせることによってシクロオレフィンの溶液重合又
はバルク重合に用いられる。
レフィンの重合が、メタセシス触媒及び特定のメタセシ
ス共触媒、すなわち、シロキサラン、スタノキサラン、
ゲルモキサラン、プラムボキサラン、アルミノキサンか
ら選択されるメタセシス共触媒とから成るメタセシス触
媒系の存在下に行われる。これらの共触媒は一般に不活
性溶剤及びシクロオレフィンモノマーに可溶性である。
これらの共触媒はメタセシス触媒、とくにモリブデン及
びタングステン化合物から選ばれたメタセシス触媒と組
み合わせることによってシクロオレフィンの溶液重合又
はバルク重合に用いられる。
用いられる好ましい共触媒は次式によって示される。
(RnMO)aR1 bAlXc 式中、Mは珪素(Si)、錫(Sn)、ゲルマニウム(G
e)、鉛(Pb)又はアルミニウム(Al)であり、R及びR
1は各々炭素数1〜18のアルキル基、アルキレン基、ア
ルキニル基、アリール基、アラルキル基、アラルキレン
基及びアラルキニル基から選択され、好ましくは炭素数
1〜3のアルキル基及びフェニル基から選択される。M
がアルミニウムの場合にはRの一つはハロゲンであって
もよい。
e)、鉛(Pb)又はアルミニウム(Al)であり、R及びR
1は各々炭素数1〜18のアルキル基、アルキレン基、ア
ルキニル基、アリール基、アラルキル基、アラルキレン
基及びアラルキニル基から選択され、好ましくは炭素数
1〜3のアルキル基及びフェニル基から選択される。M
がアルミニウムの場合にはRの一つはハロゲンであって
もよい。
Xは塩素、弗素、臭素又は沃素、好ましくは塩素であ
り、aは1/2〜2・1/2、好ましくは1〜1・3/4であ
り、bは1/4〜2、好ましくは1/2〜1であり、cは0〜
2、好ましくは3/4〜1・1/4であり、a,b,cの合計は3
である。nは3であるが、Mがアルミニウムの場合には
2である。
り、aは1/2〜2・1/2、好ましくは1〜1・3/4であ
り、bは1/4〜2、好ましくは1/2〜1であり、cは0〜
2、好ましくは3/4〜1・1/4であり、a,b,cの合計は3
である。nは3であるが、Mがアルミニウムの場合には
2である。
ミンチャックの米国特許第4,426,502号には、ノルボ
ルネン基を有するシクロオレフィンの重合においてアル
コール類やフェノール類で変性された共触媒が開示され
ている。これらの共触媒は(RO)aR1AlXcで示される。
式中の記号は上記のものと同じである。式中の(OR)基
をシロキシ基(OSiR3)で置換した場合にも、メタセシ
ス触媒成分と組み合わせると活性な触媒系を生成する。
好ましい共触媒であるシロキサランは適当なシリルアル
コールとアルキルアルミニウムを反応することによって
得られる。例えば、トリエチルアルミニウムとトリメチ
ルシリルアルコールからシロキサラン共触媒を合成する
反応は下記式によって示され、生成する共触媒はジエチ
ルアルミニウムトリメチルシロキサランである。
ルネン基を有するシクロオレフィンの重合においてアル
コール類やフェノール類で変性された共触媒が開示され
ている。これらの共触媒は(RO)aR1AlXcで示される。
式中の記号は上記のものと同じである。式中の(OR)基
をシロキシ基(OSiR3)で置換した場合にも、メタセシ
ス触媒成分と組み合わせると活性な触媒系を生成する。
好ましい共触媒であるシロキサランは適当なシリルアル
コールとアルキルアルミニウムを反応することによって
得られる。例えば、トリエチルアルミニウムとトリメチ
ルシリルアルコールからシロキサラン共触媒を合成する
反応は下記式によって示され、生成する共触媒はジエチ
ルアルミニウムトリメチルシロキサランである。
(C2H5)3Al+(CH3)3SiOH→(C2H5)2Al−O −Si(CH3)3 また、トリエチルアルミニウムとオクタメチルシクロ
テトラシランを反応するとジエチルアルミニウムジメチ
ルエチルシロキサランが得られる。その他の好ましい共
触媒の例はトリメチルジエチルシロキサラン、ジメチル
エチルジエチルシロキサラン、メチルエチルジエチルシ
ロキサラン、メチルイソブチルシロキサランなどであ
る。シロキサランの合成法は米国特許第3,969,332号に
開示されている。
テトラシランを反応するとジエチルアルミニウムジメチ
ルエチルシロキサランが得られる。その他の好ましい共
触媒の例はトリメチルジエチルシロキサラン、ジメチル
エチルジエチルシロキサラン、メチルエチルジエチルシ
ロキサラン、メチルイソブチルシロキサランなどであ
る。シロキサランの合成法は米国特許第3,969,332号に
開示されている。
同様に、スタノキサラン共触媒はトリメチル錫ハイド
ロオキサイド、トリフェニル錫ハイドロオキサイドなど
の有機錫ハイドロオキサイドとトリエチルアルミニウム
などのアルキルアルミニウムとを反応することによって
下記式に従って得られる。
ロオキサイド、トリフェニル錫ハイドロオキサイドなど
の有機錫ハイドロオキサイドとトリエチルアルミニウム
などのアルキルアルミニウムとを反応することによって
下記式に従って得られる。
R3SnOH+(C2H5)3Al→(C2H5)2Al−O−SnR3 ゲルマニウムや鉛を含む共触媒はシロキサランやスタ
ノキサランと同様の方法で得られる。別にアルミニウム
原子を有する共触媒(アルミノキサン)の合成法は異な
っており、アルキルアルミニウム又はアルキルアルミニ
ウムハライドを下式のごとく反応することによって得ら
れる。
ノキサランと同様の方法で得られる。別にアルミニウム
原子を有する共触媒(アルミノキサン)の合成法は異な
っており、アルキルアルミニウム又はアルキルアルミニ
ウムハライドを下式のごとく反応することによって得ら
れる。
この新規な共触媒はとくに効果的であり、ハロゲンを
含まない共触媒の使用を可能とする。
含まない共触媒の使用を可能とする。
本発明で用いる触媒はメタセシス触媒であり、例え
ば、モリブデン、タングステン及びタンタルのハライ
ド、オキシハライド及びオキサイド、有機アンモニウム
モリブデート、有機アンモニウムタングステートなどが
例示される。なかでも有機アンモニウムモリブデート及
びタングステートは周囲の酸素や水分に対し敏感でない
という利点を有する。
ば、モリブデン、タングステン及びタンタルのハライ
ド、オキシハライド及びオキサイド、有機アンモニウム
モリブデート、有機アンモニウムタングステートなどが
例示される。なかでも有機アンモニウムモリブデート及
びタングステートは周囲の酸素や水分に対し敏感でない
という利点を有する。
好ましい触媒は有機アンモニウムイソポリモリブデー
ト及びタングステートであり、それらは次式で示され
る。
ト及びタングステートであり、それらは次式で示され
る。
〔R4N〕(2y-6x)MxOy又は〔R1 3NH〕(2y-6x)MxOy ここで、Oは酸素を表わし、Mはモリブデン又はタン
グステンを表わし、x及びyは、それぞれ分子中のM原
子及び酸素原子の数であり、M原子に対しては原子価+
6、酸素原子に対しては原子価−2が与えられる。R及
びR1は同一でも異なっていてもよく、水素、炭素数1〜
20のアルキル基及びアルキレン基、炭素数5〜16の脂環
式基から選択される。R及びR1の全てが水素であったり
炭素数の合計が少なすぎると、炭化水素や多くの有機溶
剤に溶解しなくなる。好ましい具体例はRが炭素数1〜
18のアルキル基から選ばれかつ全てのRの炭素数の合計
が20〜72、より好ましくは25〜48のものであり、またR1
が炭素数1〜18のアルキル基から選ばれかつ全てのR1の
炭素数の合計が15〜54、より好ましくは21〜42のもので
ある。
グステンを表わし、x及びyは、それぞれ分子中のM原
子及び酸素原子の数であり、M原子に対しては原子価+
6、酸素原子に対しては原子価−2が与えられる。R及
びR1は同一でも異なっていてもよく、水素、炭素数1〜
20のアルキル基及びアルキレン基、炭素数5〜16の脂環
式基から選択される。R及びR1の全てが水素であったり
炭素数の合計が少なすぎると、炭化水素や多くの有機溶
剤に溶解しなくなる。好ましい具体例はRが炭素数1〜
18のアルキル基から選ばれかつ全てのRの炭素数の合計
が20〜72、より好ましくは25〜48のものであり、またR1
が炭素数1〜18のアルキル基から選ばれかつ全てのR1の
炭素数の合計が15〜54、より好ましくは21〜42のもので
ある。
本発明で用いるノルボルネン系モノマー、すなわちシ
クロオレフィンは下式(I)で示されるノルボルネン基
を有するものである。
クロオレフィンは下式(I)で示されるノルボルネン基
を有するものである。
好ましいノルボルネン系モノマーの具体例としては、
例えば、ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、ジヒド
ロジシクロペンタジエン、シクロペンタジエン三量体、
シクロペンダジエン四量体、テトラシクロドデセン、こ
れらのアルキル、アルケニル、アルキリデンおよびアリ
ール置換体(例えば、炭素数1〜6の低級アルキル基を
有するノルボルネンやテトラシクロドデセンなど)が例
示される。
例えば、ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、ジヒド
ロジシクロペンタジエン、シクロペンタジエン三量体、
シクロペンダジエン四量体、テトラシクロドデセン、こ
れらのアルキル、アルケニル、アルキリデンおよびアリ
ール置換体(例えば、炭素数1〜6の低級アルキル基を
有するノルボルネンやテトラシクロドデセンなど)が例
示される。
好ましいノルボルネン系モノマーは下式(II)及び
(III)で示される。
(III)で示される。
式中、R及びR1は各々独立に水素、炭素数1〜20のア
ルキル基、R及びR1が環中の2個の炭素原子とともに形
成する炭素数4〜7の飽和及び不飽和の炭化水素環状基
から選択される。好ましいR及びR1は各々独立に水素、
炭素数1〜3のアルキル基、R及びR1と環中の2個の炭
素原子とで形成する炭素数5のモノ不飽和炭化水素環状
基から選択される。式(III)のR2及びR3は各々独立に
水素、炭素数1〜20、好ましくは1〜3のアルキル基か
ら選択される。
ルキル基、R及びR1が環中の2個の炭素原子とともに形
成する炭素数4〜7の飽和及び不飽和の炭化水素環状基
から選択される。好ましいR及びR1は各々独立に水素、
炭素数1〜3のアルキル基、R及びR1と環中の2個の炭
素原子とで形成する炭素数5のモノ不飽和炭化水素環状
基から選択される。式(III)のR2及びR3は各々独立に
水素、炭素数1〜20、好ましくは1〜3のアルキル基か
ら選択される。
好ましいモノマーの具体例としては、ジシクロペンタ
ジエン、シクロペンタジエン三量体、シクロペンタジエ
ン四量体、メチルテトラシクロドデセン、2−ノルボル
ネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5,6−ジメチル
−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、
5−ブチル−2−ノルボルネン、5−ヘキシル−2−ノ
ルボルネン、5−オクチル−2−ノルボルネン、5−ド
デシル−2−ノルボルネン、ビニルノルボルネン、エチ
リデンノルボルネンなどが挙げられる。
ジエン、シクロペンタジエン三量体、シクロペンタジエ
ン四量体、メチルテトラシクロドデセン、2−ノルボル
ネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5,6−ジメチル
−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、
5−ブチル−2−ノルボルネン、5−ヘキシル−2−ノ
ルボルネン、5−オクチル−2−ノルボルネン、5−ド
デシル−2−ノルボルネン、ビニルノルボルネン、エチ
リデンノルボルネンなどが挙げられる。
ノルボルネン系モノマー又はモノマー混合物は約20重
量%までの範囲内で少なくとも一つ以上の他の重合可能
なモノマーを含んでいてもよい。これらの重合可能な他
のモノマーは炭素数4〜12、好ましくは4〜8のシクロ
オレフィンから選択され、その具体例として、シクロブ
テン、シクロペンテン、シクロペンタジエン、シクロヘ
プテン、シクロオクテン、1,5−シクロオクタジエン、
シクロデセン、シクロドデセン、シクロドデカジエン、
シクロドデカトリエンなどが挙げられる。しかし、開環
重合性のないシクロオレフィン、すなわちシクロヘキセ
ン及びその誘導体は溶剤として用いることはできるが、
モノマーとしては用いることができない。
量%までの範囲内で少なくとも一つ以上の他の重合可能
なモノマーを含んでいてもよい。これらの重合可能な他
のモノマーは炭素数4〜12、好ましくは4〜8のシクロ
オレフィンから選択され、その具体例として、シクロブ
テン、シクロペンテン、シクロペンタジエン、シクロヘ
プテン、シクロオクテン、1,5−シクロオクタジエン、
シクロデセン、シクロドデセン、シクロドデカジエン、
シクロドデカトリエンなどが挙げられる。しかし、開環
重合性のないシクロオレフィン、すなわちシクロヘキセ
ン及びその誘導体は溶剤として用いることはできるが、
モノマーとしては用いることができない。
溶液重合を行う場合、まずシクロオレフィンモノマー
と炭化水素反応溶剤とを混合し、その混合物を反応器に
装入する。次いで非共役非環式オレフィンから選ばれる
分子量調節剤を加えて、続いて本発明の共触媒と少なく
とも一つのモリブテート又はタングステート化合物触媒
を加える。これらの触媒は共触媒とモノマーに可溶性で
ある。反応は通常0〜100℃、好ましくは20〜80℃、又
は室温で行われ、2時間以内に終了する。重合はアルコ
ールを添加することによって停止される。生成物は滑ら
かで粘稠なポリマー溶液であり、溶剤を除去することに
よって熱可塑性の固形ポリマーが得られる。
と炭化水素反応溶剤とを混合し、その混合物を反応器に
装入する。次いで非共役非環式オレフィンから選ばれる
分子量調節剤を加えて、続いて本発明の共触媒と少なく
とも一つのモリブテート又はタングステート化合物触媒
を加える。これらの触媒は共触媒とモノマーに可溶性で
ある。反応は通常0〜100℃、好ましくは20〜80℃、又
は室温で行われ、2時間以内に終了する。重合はアルコ
ールを添加することによって停止される。生成物は滑ら
かで粘稠なポリマー溶液であり、溶剤を除去することに
よって熱可塑性の固形ポリマーが得られる。
溶液重合に使用する好ましい溶剤の具体例としては、
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキ
サン、シクロヘキセン、シクロオクタンなどのごとき炭
素数4〜10の脂肪族及び脂環族炭化水素溶剤;ベンゼ
ン、トルエン、ナフタレンなどのごとき炭素数6〜14で
液状もしくは容易に液化しうる芳香族炭化水素溶剤;ジ
クロロメタン、クロロホルム、クロロベンゼン、ジクロ
ロベンゼンなどのごとき不活性な置換基を有する置換炭
化水素溶剤などが挙げられる。これらのなかでシクロヘ
キサンは優れた溶剤であることが見い出された。溶剤の
添加時期はとくに制限はないが、溶剤の一部、好ましく
は全体の0.1〜10重量%は触媒を溶解するために用いら
れ、残部は触媒溶液の添加に先立って加えられる。一般
に、溶剤の使用量はモノマー100g当り1/2〜2であ
る。
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキ
サン、シクロヘキセン、シクロオクタンなどのごとき炭
素数4〜10の脂肪族及び脂環族炭化水素溶剤;ベンゼ
ン、トルエン、ナフタレンなどのごとき炭素数6〜14で
液状もしくは容易に液化しうる芳香族炭化水素溶剤;ジ
クロロメタン、クロロホルム、クロロベンゼン、ジクロ
ロベンゼンなどのごとき不活性な置換基を有する置換炭
化水素溶剤などが挙げられる。これらのなかでシクロヘ
キサンは優れた溶剤であることが見い出された。溶剤の
添加時期はとくに制限はないが、溶剤の一部、好ましく
は全体の0.1〜10重量%は触媒を溶解するために用いら
れ、残部は触媒溶液の添加に先立って加えられる。一般
に、溶剤の使用量はモノマー100g当り1/2〜2であ
る。
溶液重合の活性化剤を加えることもできるが、一般的
には必要でない。活性化剤の具体例としては、水、メタ
ノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ベンジ
ルアルコール、フェノール、エチルメルカプタン、2−
クロロエタノール、1,3−ジクロロプロパノール、p−
ブロモフェノール、エピクロルヒドリン、エチレンオキ
サイド、シクロペンテン−2−ハイドロパーオキサイ
ド、クミルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオ
キサイド、ベンゾイルパーオキサイド、空気又は酸素な
どが挙げられる。活性化剤は共触媒1モル当り通常0〜
約3モル、好ましくは0〜約1モルの割合で用いられ
る。活性化剤は反応液調製のどの時点で添加してもよい
が、最後又は触媒とともに添加することが好ましい。
には必要でない。活性化剤の具体例としては、水、メタ
ノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ベンジ
ルアルコール、フェノール、エチルメルカプタン、2−
クロロエタノール、1,3−ジクロロプロパノール、p−
ブロモフェノール、エピクロルヒドリン、エチレンオキ
サイド、シクロペンテン−2−ハイドロパーオキサイ
ド、クミルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオ
キサイド、ベンゾイルパーオキサイド、空気又は酸素な
どが挙げられる。活性化剤は共触媒1モル当り通常0〜
約3モル、好ましくは0〜約1モルの割合で用いられ
る。活性化剤は反応液調製のどの時点で添加してもよい
が、最後又は触媒とともに添加することが好ましい。
分子量調節剤として、炭素数2〜12、好ましくは3〜
8でかつ二重結合を形成する炭素原子の各々が少なくと
も1つの水素を有する非共役非環式オレフィンを用いる
ことができる。好ましい非環式オレフィンの具体例とし
ては、1−オレフィン、2−オレフィン、3−オレフィ
ン、非共役トリオレフィンなどが例示され、より好まし
い非共役非環式オレフィンは1−ブテン、3−メチル−
1−ブテン、2−ペンテン、4−メチル−2−ペンテン
などのごとき炭素数3〜8の1−オレフィン及び2−オ
レフィンから選択される。二重結合を形成する炭素原子
に水素をもたない化合物は分子量調節剤として不活性で
ある。
8でかつ二重結合を形成する炭素原子の各々が少なくと
も1つの水素を有する非共役非環式オレフィンを用いる
ことができる。好ましい非環式オレフィンの具体例とし
ては、1−オレフィン、2−オレフィン、3−オレフィ
ン、非共役トリオレフィンなどが例示され、より好まし
い非共役非環式オレフィンは1−ブテン、3−メチル−
1−ブテン、2−ペンテン、4−メチル−2−ペンテン
などのごとき炭素数3〜8の1−オレフィン及び2−オ
レフィンから選択される。二重結合を形成する炭素原子
に水素をもたない化合物は分子量調節剤として不活性で
ある。
非共役非環式オレフィンはモノマー1モル当り約0.00
01〜約1モルの割合で用いられる。かかる非共役非環式
オレフィンは反応液調製のどの時点で添加してもよい
が、モノマーとともに添加することが好ましい。もし最
後に添加する場合には重合が始まる前に加えることが好
ましい。
01〜約1モルの割合で用いられる。かかる非共役非環式
オレフィンは反応液調製のどの時点で添加してもよい
が、モノマーとともに添加することが好ましい。もし最
後に添加する場合には重合が始まる前に加えることが好
ましい。
モノマーの添加時期もとくに制限されないが、通常は
溶剤及び非共役非環式オレフィンとともに最初に反応器
に装入される。これらの各成分は別々に加えても、混合
物として加えてもよい。次いで、共触媒及び触媒が別々
に加えられる。これらは通常上記のごとき炭化水素溶剤
として用いられる。添加順序を逆にして触媒、共触媒の
順にすることもできる。反応液中のモノマーをガスクロ
マトグラフィーで検出し、それが消失すると重合反応は
完了したことになる。
溶剤及び非共役非環式オレフィンとともに最初に反応器
に装入される。これらの各成分は別々に加えても、混合
物として加えてもよい。次いで、共触媒及び触媒が別々
に加えられる。これらは通常上記のごとき炭化水素溶剤
として用いられる。添加順序を逆にして触媒、共触媒の
順にすることもできる。反応液中のモノマーをガスクロ
マトグラフィーで検出し、それが消失すると重合反応は
完了したことになる。
バルク重合はモリブデート又はタングステート化合物
触媒と本発明の共触媒とから成るメタセシス触媒系を用
いて溶剤の不存在下にシクロオレフィンモノマーを重合
することによって行われる。重合をモールド中で行う反
応射出成形(RIM)によればモノマーから一段階で固形
の成形品が得られる。成形品としては、例えば、事務機
器のハウジング、家具、窓枠、自動車及びレジャー用車
両の部品などである。上記のメタセシス触媒はノルボル
ネン系モノマーに可溶性であるため、溶液重合で用いら
れる溶剤や他の添加剤の不存在下に重合が行われる。共
触媒もモノマー可溶性であり、そのためバルク重合が容
易となり、RIMによるノルボルネン系モノマーの重合が
可能となる。
触媒と本発明の共触媒とから成るメタセシス触媒系を用
いて溶剤の不存在下にシクロオレフィンモノマーを重合
することによって行われる。重合をモールド中で行う反
応射出成形(RIM)によればモノマーから一段階で固形
の成形品が得られる。成形品としては、例えば、事務機
器のハウジング、家具、窓枠、自動車及びレジャー用車
両の部品などである。上記のメタセシス触媒はノルボル
ネン系モノマーに可溶性であるため、溶液重合で用いら
れる溶剤や他の添加剤の不存在下に重合が行われる。共
触媒もモノマー可溶性であり、そのためバルク重合が容
易となり、RIMによるノルボルネン系モノマーの重合が
可能となる。
触媒はモノマー1モル当り通常0.01〜50ミリモル、好
ましくは0.1〜10ミリモルの割合で用いられる。触媒に
対する共触媒のモル比は必ずしも臨界的ではないが、触
媒中のモリブデン又はタングステンに対する共触媒中の
金属の比が通常約200:1〜1:10、好ましくは10:1〜2:1で
ある。
ましくは0.1〜10ミリモルの割合で用いられる。触媒に
対する共触媒のモル比は必ずしも臨界的ではないが、触
媒中のモリブデン又はタングステンに対する共触媒中の
金属の比が通常約200:1〜1:10、好ましくは10:1〜2:1で
ある。
共触媒がハロゲンを含んでいない場合やより多くのハ
ロゲンを含むことが望ましい場合には、ハロゲン供給源
が用いられる。好ましいハロゲン供給源はハロシランで
あり、これはノルボルネン系モノマー1モル当り通常0.
05〜10ミリモル、好ましくは0.1〜2ミリモルの割合で
用いられる。好ましいハロゲン供給源としては、例え
ば、ジメチルモノクロロシラン、ジメチルジクロロシラ
ン、ジフェニルジクロロシラン、テトラクロロシランな
どのごとき、クロロシランが挙げられる。RIMのような
バルク重合においては、95%以上の転化率(熱天秤法に
よる測定)、好ましくは98%以上の転化率が得られる。
ロゲンを含むことが望ましい場合には、ハロゲン供給源
が用いられる。好ましいハロゲン供給源はハロシランで
あり、これはノルボルネン系モノマー1モル当り通常0.
05〜10ミリモル、好ましくは0.1〜2ミリモルの割合で
用いられる。好ましいハロゲン供給源としては、例え
ば、ジメチルモノクロロシラン、ジメチルジクロロシラ
ン、ジフェニルジクロロシラン、テトラクロロシランな
どのごとき、クロロシランが挙げられる。RIMのような
バルク重合においては、95%以上の転化率(熱天秤法に
よる測定)、好ましくは98%以上の転化率が得られる。
以下に、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、
本発明はこれらの実施例によって何ら制限されるもので
はない。
本発明はこれらの実施例によって何ら制限されるもので
はない。
実施例1 この実施例は下式をもつと考えられるシロキサラン共
触媒の調製について示している。
触媒の調製について示している。
(C2H5)0.5〔(C2H5)3SiO〕1.5AlCl 用いたモノマー混合物はジシクロペンタジエン(DCP
D)92.5重量部とエチリデンノルボルネン(ENB)7.5重
量部から成っていた。
D)92.5重量部とエチリデンノルボルネン(ENB)7.5重
量部から成っていた。
窒素雰囲気下のボトル中でDCPD/ENBモノマー混合物に
液状のトリエチルシラノール〔(C2H5)3SiOH〕を溶解
し、1モル濃度の溶液を得た(A液)。ジエチルアルミ
ニウムクロライド(DEAC)をDCPD/ENBモノマー混合物に
溶解し、0.5モル濃度の溶液を得た(B液)。次いでA
液0.9mlとDCPD/ENBモノマー混合物25.4mlを混合してC
液とし、これにB液1.2mlを加えて無色の共触媒のモノ
マー溶液を得た。この溶液を混合すると昇温し、反応の
進行とともにエタンガスが発生した。
液状のトリエチルシラノール〔(C2H5)3SiOH〕を溶解
し、1モル濃度の溶液を得た(A液)。ジエチルアルミ
ニウムクロライド(DEAC)をDCPD/ENBモノマー混合物に
溶解し、0.5モル濃度の溶液を得た(B液)。次いでA
液0.9mlとDCPD/ENBモノマー混合物25.4mlを混合してC
液とし、これにB液1.2mlを加えて無色の共触媒のモノ
マー溶液を得た。この溶液を混合すると昇温し、反応の
進行とともにエタンガスが発生した。
実施例2 この実施例は下式をもつと考えられるスタノキサラン
共触媒の調製について示している。
共触媒の調製について示している。
(C2H5)0.8〔(C6H5)3SnO〕1.2AlCl 用いたモノマー混合物はDCPD/ENB=92.5/7.5(重量
比)であった。
比)であった。
この共触媒は実施例1のシロキサラン共触媒と同様に
して調製した。まず、窒素雰囲気下でDCPD/ENB混合物に
固形のトリフェニル錫ハイドロオキサイドを溶解し、1
モル濃度の溶液とした(A液)。次いで、DEACをDCPD/E
NBモノマー混合物に溶解して0.5モル濃度の溶液とした
(B液)。A液の0.9mlとDCPD/ENBモノマー混合物25.4m
lを混合してC液とし、最後にC液とB液1.2mlを撹拌下
に混合して無色の共触媒のモノマー溶液を得た。この溶
液と混合すると昇温し、反応の進行とともにエタンガス
が発生した。
して調製した。まず、窒素雰囲気下でDCPD/ENB混合物に
固形のトリフェニル錫ハイドロオキサイドを溶解し、1
モル濃度の溶液とした(A液)。次いで、DEACをDCPD/E
NBモノマー混合物に溶解して0.5モル濃度の溶液とした
(B液)。A液の0.9mlとDCPD/ENBモノマー混合物25.4m
lを混合してC液とし、最後にC液とB液1.2mlを撹拌下
に混合して無色の共触媒のモノマー溶液を得た。この溶
液と混合すると昇温し、反応の進行とともにエタンガス
が発生した。
実施例3 この実施例はシロキサラン共触媒を用いるDCPD/ENB=
92.5/7.5(重量比)モノマー混合物の重合について示し
ている。
92.5/7.5(重量比)モノマー混合物の重合について示し
ている。
トリエチルシラノール(SiOHと略記)、シリコンテト
ラクロライド(SiCl4)、〔N(C13H27)H〕3Mo8O26で
示されるトリス(トリデシル)アンモニウムモリブデー
ト(AMと略記)及びDEACを用いて三つの重合を行った。
各成分の添加順序及び使用量(ml)は以下のとうりであ
る。
ラクロライド(SiCl4)、〔N(C13H27)H〕3Mo8O26で
示されるトリス(トリデシル)アンモニウムモリブデー
ト(AMと略記)及びDEACを用いて三つの重合を行った。
各成分の添加順序及び使用量(ml)は以下のとうりであ
る。
上記の成分はDCPD/ENBモノマー混合物の溶液として調
製した。最初の三つのステップで本発明の共触媒が調製
されていることは明らかであろう。
製した。最初の三つのステップで本発明の共触媒が調製
されていることは明らかであろう。
注入用キャップを備えた7オンスのボトルに各成分を
所定の順序で添加した。各々の成分は速やかに連続的に
行い、各段階ごとに激しく撹拌した。
所定の順序で添加した。各々の成分は速やかに連続的に
行い、各段階ごとに激しく撹拌した。
ボトルAは室温に保ち、ボトルBは室温で約10分放置
したのち140℃のオーブン中に置いた。ボトルAの内容
物は直ちに重合して暗い褐色のポリマーが生成した。ボ
トルBの内容物は140℃のオーブンに入れた2〜3分後
に重合した。ボトルCは室温で3時間放置しても重合は
起こらなかったが、140℃のオーブンに入れると2〜3
分で重合が起こり、固形の生成物が得られた。この実施
例によって本発明の触媒系は優れたポットライフを有す
ることがわかる。
したのち140℃のオーブン中に置いた。ボトルAの内容
物は直ちに重合して暗い褐色のポリマーが生成した。ボ
トルBの内容物は140℃のオーブンに入れた2〜3分後
に重合した。ボトルCは室温で3時間放置しても重合は
起こらなかったが、140℃のオーブンに入れると2〜3
分で重合が起こり、固形の生成物が得られた。この実施
例によって本発明の触媒系は優れたポットライフを有す
ることがわかる。
実施例4 この実施例はスタノオキサラン共触媒を用いるDCPD/E
NB=92.5/7.5(重量比)モノマー混合物の重合について
示している。
NB=92.5/7.5(重量比)モノマー混合物の重合について
示している。
ボトルにDCPD/ENBモノマー混合物25.4mlを加え、次い
で1モル濃度のトリフェニル錫ハイドロオキサイド
〔(C6H5)3SnOH〕0.72ml、0.5モル濃度のDEAC溶液1.2m
lを加えた。この手順は実施例2で示した本発明の共触
媒の調製法と同じである。
で1モル濃度のトリフェニル錫ハイドロオキサイド
〔(C6H5)3SnOH〕0.72ml、0.5モル濃度のDEAC溶液1.2m
lを加えた。この手順は実施例2で示した本発明の共触
媒の調製法と同じである。
続いて、0.25モル濃度のシリコンテトラクロライド溶
液1.2mlと0.1規定のトリス(トリデシル)アンモニウム
モリブデート触媒溶液1.5mlを加えた。DEACに対するト
リフェニル錫ハイドロオキサイドの重量比は1.2/1であ
った。
液1.2mlと0.1規定のトリス(トリデシル)アンモニウム
モリブデート触媒溶液1.5mlを加えた。DEACに対するト
リフェニル錫ハイドロオキサイドの重量比は1.2/1であ
った。
モリブデート触媒を添加すると反応液は直ちに重合
し、暗い褐色の固形物になった。
し、暗い褐色の固形物になった。
実施例5 この実施例はアルミノキサン共触媒の調製と、それを
用いるDCPD/ENB=92.5/7.5(重量比)モノマー混合物の
重合について示している。
用いるDCPD/ENB=92.5/7.5(重量比)モノマー混合物の
重合について示している。
反応用ボトルにDCPD/ENBモノマー混合物28.5gを入
れ、次いで蒸留水6.0mg(0.33ミリモル)を加えた。充
分混合するようによく振とうしたのち0.5モル濃度のDEA
Cのモノマー溶液を加えた。生成したアルミノキサン共
触媒は次式の構造を有するものと考えられる。
れ、次いで蒸留水6.0mg(0.33ミリモル)を加えた。充
分混合するようによく振とうしたのち0.5モル濃度のDEA
Cのモノマー溶液を加えた。生成したアルミノキサン共
触媒は次式の構造を有するものと考えられる。
ボトル中の上記溶液に0.25モル濃度のシリコンテトラ
クロライドのモノマー溶液1.25ml(0.31ミリモル)を加
えた。0.1規定のアミンモリブデート触媒のモノマー溶
液1.6mlを振とうしながら加えると、ほゞ瞬時のうちに
重合が起こった。内容物が暗褐色に変色したこと、激し
い発熱が生じたこと、内容物が増粘したことから重合が
起こったことは明らかであった。内容物は速やかに固形
物に変化した。
クロライドのモノマー溶液1.25ml(0.31ミリモル)を加
えた。0.1規定のアミンモリブデート触媒のモノマー溶
液1.6mlを振とうしながら加えると、ほゞ瞬時のうちに
重合が起こった。内容物が暗褐色に変色したこと、激し
い発熱が生じたこと、内容物が増粘したことから重合が
起こったことは明らかであった。内容物は速やかに固形
物に変化した。
比較のために、未変性のDEACを用いて上記と同様に重
合すると、反応が速すぎるために触媒がポリマーの内部
に閉じ込められ、その結果としてモノマーの転化率は不
充分であった。
合すると、反応が速すぎるために触媒がポリマーの内部
に閉じ込められ、その結果としてモノマーの転化率は不
充分であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−35005(JP,A) 米国特許3969332(US,A) 米国特許4380617(US,A) 独国特許公開3835044(DE,A1) 欧州公開283164(EP,A2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 61/00 - 61/08 CA(STN)
Claims (12)
- 【請求項1】メタセシス触媒とメタセシス共触媒の存在
下にノルボルネン基を有するシクロオレフィンモノマー
を重合することから成るメタセシス触媒系の存在下での
開環重合によってポリマーを製造する方法において、共
触媒としてシロキサラン、スタノキサラン、ゲルモキサ
ラン、プラムボキサラン、及びアルミノキサンから選ば
れた少なくとも一種の化合物を使用することを特徴とす
るシクロオレフィンポリマーの製造法。 - 【請求項2】メタセシス触媒がモリブテン化合物、タン
グステン化合物、ならびにタンタルのハライド、オキシ
ハライド及びオキサイドの中から選ばれる請求項1記載
の製造法。 - 【請求項3】共触媒が下式で示される化合物である請求
項2記載の製造法。 (RnMO)aR1 bAlXc 式中、Mは珪素、錫、ゲルマニウム、鉛又はアルミニウ
ムであり、R及びR1は各々炭素数1〜18のアルキル基、
アルキレン基、アルキニル基、アリール基、アラルキル
基、アラルキレン基及びアラルキニル基から選択され
(但し、MがアルミニウムのときはRの一つはハロゲン
であってもよい)、Xは弗素、臭素、塩素又は沃素であ
り、aは1/2〜2・1/2、bは1/4〜2、cは0〜2であ
り、a,b,cの合計は3である(但し、Mがアルミニウム
のときはnは2である)。 - 【請求項4】R及びR1が各々炭素数1〜3のアルキル基
及びフェニル基から選ばれ、Xは塩素であり、aは1〜
1・3/4、bが1/2〜1、cが3/4〜1・1/4である請求項
3記載の製造法。 - 【請求項5】触媒が溶剤可溶性の有機アンモニウムイソ
ポリモリブデート及び有機アンモニウムイソポリタング
ステートから選ばれる請求項4記載の製造法。 - 【請求項6】シクロオレフィンモノマーが下式で示され
る化合物又はこれらの混合物である請求項1〜5のいず
れかに記載の製造法。 式中、R及びR1は各々水素、炭素数1〜20のアルキル基
及びアリール基、ならびに、RとR1が環中の2個の炭素
原子とともに形成する炭素数4〜7の飽和及び不飽和の
環状基から選択され、R2及びR3は各々水素、炭素数1〜
20のアルキル基から選ばれる請求項3記載の製造法。 - 【請求項7】シクロオレフィンモノマーがノルボルネ
ン、ジシクロペンタジエン、ジヒドロジシクロペンタジ
エン、テトラシクロドデセン、シクロペンタジエン三量
体、シクロペンタジエン四量体、これらのアルキル置換
体、アルケニル置換体、アルキリデン置換体、アリール
置換体から選択される請求項3記載の製造法。 - 【請求項8】触媒及び共触媒に加えてハロゲン供給源を
用いる請求項3記載の製造法。 - 【請求項9】重合を塊状でモールド中で行い熱硬化性ポ
リマーを得る請求項1〜7のいずれかに記載の製造法。 - 【請求項10】下式 (RnMO)aR1 bAlXc 〔式中、Mは珪素、錫、ゲルマニウム、鉛又はアルミニ
ウムであり、R及びR1は各々炭素数1〜18のアルキル
基、アルキレン基、アルキニル基、アリール基、アラル
キル基、アラルキレン基及びアラルキニル基から選択さ
れ(但し、MがアルミニウムのときはRの一つはハロゲ
ンであってもよい)、Xは弗素、臭素、塩素又は沃素で
あり、aは1/2〜2・1/2、bは1/4〜2、cは0〜2で
あり、a,b,cの合計は3である(但し、Mがアルミニウ
ムのときはnは2である。)〕 で表される化合物からなる、メタセシス触媒との共存下
にノルボルネン基含有シクロオレフィンモノマーを重合
するための共触媒。 - 【請求項11】メタセシス触媒と、下式 (RnMO)aR1 bAlXc 〔式中、Mは珪素、錫、ゲルマニウム、鉛又はアルミニ
ウムであり、R及びR1は各々炭素数1〜18のアルキル
基、アルキレン基、アルキニル基、アリール基、アラル
キル基、アラルキレン基及びアラルキニル基から選択さ
れ(MがアルミニウムのときはRの一つはハロゲンであ
ってもよい)、Xは弗素、臭素、塩素又は沃素であり、
aは1/2〜2・1/2、bは1/4〜2、cは0〜2であり、
a,b,cの合計は3である(但し、Mがアルミニウムのと
きはnは2である)〕 で表される化合物である共触媒とからなる、ノルボルネ
ン基含有シクロオレフィンモノマーを重合するための触
媒系。 - 【請求項12】下式 (RnMO)aR1 bAlXc 〔式中、Mは珪素、錫、ゲルマニウム、鉛又はアルミニ
ウムであり、R及びR1は各々炭素数1〜18のアルキル
基、アルキレン基、アルキニル基、アリール基、アラル
キル基、アラルキレン基及びアラルキニル基から選択さ
れ(但し、MがアルミニウムのときはRの一つはハロゲ
ンであってもよい)、Xは弗素、臭素、塩素又は沃素で
あり、aは1/2〜2・1/2、bは1/4〜2、cは0〜2で
あり、a,b,cの合計は3である(但し、Mがアルミニウ
ムのときはnは2である)〕 で表されるメタセシス共触媒とノルボルネン基含有シク
ロオレフィンモノマーとからなるシクロオレフィンのバ
ルク重合用反応原液。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US29034588A | 1988-12-29 | 1988-12-29 | |
US290345 | 1988-12-29 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02283721A JPH02283721A (ja) | 1990-11-21 |
JP2826754B2 true JP2826754B2 (ja) | 1998-11-18 |
Family
ID=23115566
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3390A Expired - Fee Related JP2826754B2 (ja) | 1988-12-29 | 1990-01-04 | シクロオレフィンの開環重合法およびそれに用いる触媒 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2826754B2 (ja) |
CA (1) | CA2005688A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101573707B1 (ko) | 2014-02-06 | 2015-12-02 | 경상대학교 산학협력단 | p―DCPD 성형품의 고속 압축 성형 방법 |
-
1989
- 1989-12-15 CA CA 2005688 patent/CA2005688A1/en not_active Abandoned
-
1990
- 1990-01-04 JP JP3390A patent/JP2826754B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101573707B1 (ko) | 2014-02-06 | 2015-12-02 | 경상대학교 산학협력단 | p―DCPD 성형품의 고속 압축 성형 방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CA2005688A1 (en) | 1990-06-29 |
JPH02283721A (ja) | 1990-11-21 |
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