JP3000588B2 - ゴルフボール - Google Patents

ゴルフボール

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JP3000588B2
JP3000588B2 JP1135580A JP13558089A JP3000588B2 JP 3000588 B2 JP3000588 B2 JP 3000588B2 JP 1135580 A JP1135580 A JP 1135580A JP 13558089 A JP13558089 A JP 13558089A JP 3000588 B2 JP3000588 B2 JP 3000588B2
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golf ball
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ball surface
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久 山岸
伸一 垣内
誠介 冨田
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ブリヂストンスポーツ 株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ディンプル配列を改良したゴルフボールに
関し、更に詳述すると、空気力学的対称性に優れ、安定
した飛行特性を示すゴルフボールに関する。
従来の技術及び発明が解決しようとする課題 ゴルフボールには、日本ゴルフ協会規則の付属規則II
I球(C)で規定される空気力学的対称性が要求されて
いる。即ち、ボールのどこを打撃しても飛距離や弾道に
差が生じないことが要求されている。
従来、市販されているゴルフボールは、上記規則にお
いて規定された範囲においては空気力学的対称性を有す
るボールと言えるものであるが、ボールの打撃位置によ
り飛距離や弾道に若干の差が生じるものである。このよ
うに多少ではあるが、空気力学的に非対称なボールを使
用した場合には、特に上級者やプロのゴルファーのレベ
ルにおいては、この非対称性がショットの不安定化につ
ながりかねない。
ゴルフボールが空気力学的に非対称となる原因として
は、シームラインの存在が挙げられる。これは、ゴルフ
ボールを製造する際に、半球状の成形面を持つ二つの金
型で圧縮成形するため、その金型と金型との合せ目に形
成されるディンプルが交叉することのない大円であり、
ゴルフボールにはその製造上やむを得ず存在するもので
ある。
ここで、上記の規則III球(C)では、第8図
(A),(B)Bに示したように、ゴルフボールaのシ
ームラインb上の互いに対向する2点c,c、及び中心d
の3点を結ぶ直線eを回転軸とするバックスピンを生じ
るようにボールaを打撃Fした場合((A)図)と、ボ
ールaのシームラインbを円周線とする円形平面gと直
交し、かつボールaの中心dを通る直線hを回転軸とす
るバックスピンを生じるようにボールaを打撃iした場
合((B)図)との飛距離、ピークアングル(ボールの
最高点と打撃地点とを結んだ直線の水平線に対する角
度)、フライトタイムの差により空気力学的対称性を評
価するように規定しており、上記(A)図で示した打撃
方法をポール打撃、(B)図で示した打撃方法をシーム
打撃と呼んでいる。このようなボール打撃試験を上述し
たようなシームラインを有するゴルフボールについて行
うと、ポール打撃によるボールの弾道はシーム打撃によ
るボールの弾道に比べてピークアングルが大きくなるこ
とが知られており、このために飛距離がフライトタイム
も変化してくる。
そこで、従来シームラインと同様のディンプルが交叉
しない大円をボール表面に多数形成してボールの空気力
学的対称性を向上させることが提案されている。例えば
ボール表面を正20面体として20個の三角形に等分割し、
ディンプルを配列する所謂20面体配列などがそうで、こ
のように幾何学的にユニフォミティーの高いボールが種
々提案されている。
しかし、この様に幾何学的にユニフォミティーの高い
ゴルフボールであっても、まだ改良の余地を残している
のが現状である。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、空気力学
的対称性を向上させ、安定した飛行特性を示すゴルフボ
ールを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明は、上記目的を達成するため、互いに直径の異
なる3種以上のディンプルを有するゴルフボールにおい
て、ボール表面上に互いに直交する3本の仮想大円線を
画き、該3本の大円線の1本がシームラインとなると共
に、これら3本の大円線により囲まれる8個の球面正三
角形にボール表面を分割し、更にこれら球面正三角形そ
れぞれにその3つの頂点からそれぞれ対辺に仮想垂線を
下して該球面正三角形を6等分することにより、ボール
表面を球面直角三角形で48等分し、ディンプルを互いに
隣接する2つの上記球面直角三角形間でその共通辺を対
称軸とする線対称となるように配設すると共に、上記仮
想垂線上にはディンプルが交叉し、かつ上記3本の大円
線上にはディンプルが交叉しないように構成し、ディン
プルの総数が360〜560個であり、これらディンプルのボ
ール表面占有率が70%以上であることを特徴とするゴル
フボールを提供する。
以下、本発明のゴルフボールにつき、図面を参照して
更に詳しく説明する。
本発明のゴルフボールは、第1図に示したように、ボ
ール1の表面に互いに直交する3本の仮想大円線2,2,2
を画いてこれら大円線2,2,2により囲まれた8個の球面
正三角形3,3…によりボール1の表面を8等分し、更に
この球面正三角形3,3…の3つの頂点4,4,4から各対辺へ
仮想垂線5,5,5を下ろすことにより、各球面正三角形3,3
…をそれぞれ6個の球面直角三角形6a,6b…6fに分割し
て、ボール1表面を48個の球面直角三角形に分割する。
そして、ディンプルをこれら球面直角三角形に配するも
のであるが、この場合ディンプルは互いに隣接する球面
直角三角形(例えば6aと6b,6aと6cなど)の共通辺(例
えば6aと6bにおいては共通辺7a、6aと6cにおいては共通
辺7b)を対称軸とする線対称となり、かつ大円線2,2,2
に相当しない球面直角三角形の各辺(上記仮想垂線5,5,
5)上はディンプルが交叉すると共に、上記3本の大円
線2,2,2上にはディプルが交叉しないように互いに直径
が異なる3種類以上のディンプル(図示せず)を配設し
たものである。なお、上記大円線2,2,2の内の1本は、
ゴルフボールの製造上形成されるシームラインとするこ
とができる。このようなディンプル配列パターンとして
は、第2図〜第6図に示した配列パターンを例示するこ
とができる。
即ち、第2図は3種類のディプル1,2,3を互いに隣接
する上記球面直角三角形にその共通辺を対称軸とする線
対称となるように、大円線に相当しない球面直角三角形
の各辺上にはディンプルが交叉し、上記大円線上にはデ
ィンプルが交叉しないように配列した一例、第3図は4
種類のディプル1,2,3,4を、同様に配列した一例であ
る。
ここで、本発明ゴルフボールに形成されるディンプル
は、上述したように互いに直径の異なる3種類以上とさ
れるが、特に3〜5種類とすることが好ましい。この場
合、これらディンプルの相違点は直径以外に、深さが相
違していてもよい。また、ディンプルの総数は360〜560
個であり、これらディンプルのボール表面占有率が70%
以上であり、特に70〜90%であることが好ましく、これ
により空気力学的対称性を更に向上させることができ
る。なお、ここで表面占有率とは、公知の方法に従って
求めることができるゴルフボールの球状表面にディンプ
ルが全くないと仮定した球体(ゴルフボールの仮想球)
の表面積に対する個々のディンプルの縁部によって囲ま
れる仮想球面の面積の総和の割合を示す指標である。
なお、本発明のゴルフボールは、ワンピースボール、
ツーピースボール等のソリッドゴルフボールとしても糸
捲きゴルフボールとしてもよく、またその製造方法は通
常の方法とすることができる。
作用 本発明のゴルフボールは、上述したディンプル配列パ
ターンとしたことにより、空気力学的対称性が向上し、
ボールの打撃箇所、即ちバックスピンの回転軸の違いに
より生じる飛距離や弾道の差を可及的に減少させること
ができ、従っていつでも安定した飛行特性を示すもので
ある。
発明の効果 以上説明したように、本発明のゴルフボールは、ディ
ンプルの配列を改良したことにより、空気力学的対称性
が向上し、安定した飛行特性を示すものである。
以下、実施例、比較例を示し、本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記実施例に制限されるものではな
い。
〔実施例1〜3及び比較例〕 第1表に示す性状のディンプルを有するラージサイズ
(直径42.67mm)のツーピースゴルフボールを製造し
た。なお、ディンプルの性状以外はどれも同じ構成とし
た。
これらのゴルフボールについて、前述した日本ゴルフ
協会規則・付属規則III球(C)で規定された評価方法
に従い、空気力学的対称性を評価した。結果を第1表に
併記する。
*キャリー、トータル距離(キャリー+ラン)、ピーク
アングルにおいてポール打撃時の値とシーム打撃時の値
との差で示した。
第1表の結果より、本発明のゴルフボールは、優れた
空気力学的対称性を有し、安定した飛行特性を示すこと
が確認された。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明ゴルフボールのディンプル配列を説明
する説明図、第2図及び第3図はそれぞれ本発明に係る
ディンプル配列の一例を示す平面図、第4図乃至第6図
はそれぞれ異なる本発明の実施例を示す平面図、第7図
は比較例のゴルフボールを示す平面図、第8図(A),
(B)は、空気力学的対称性の評価方法を説明する説明
図である。 1……ゴルフボール、2……大円線、3……球面正三角
形、4……頂点、5……垂線、6a〜6f……球面直角三角
形、7a、7b……共通辺。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−22871(JP,A) 特開 昭60−111665(JP,A) 特開 昭63−238883(JP,A) 特開 昭57−107170(JP,A) 特開 昭63−309282(JP,A) 実開 昭63−3856(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに直径が異なる3種以上のディンプル
    を有するゴルフボールにおいて、ボール表面上に互いに
    直交する3本の仮想大円線を画き、該3本の大円線の1
    本がシームラインとなると共に、これら3本の大円線に
    より囲まれる8個の球面正三角形にボール表面を分割
    し、更にこれら球面正三角形それぞれにその3つの頂点
    からそれぞれ対辺に仮想垂線を下して該球面正三角形を
    6等分することにより、ボール表面を球面直角三角形で
    48等分し、ディンプルを互いに隣接する2つの上記球面
    直角三角形間でその共通辺を対称軸とする線対称となる
    ように配設すると共に、上記仮想垂線上にはディンプル
    が交叉し、かつ上記3本の大円線上にはディンプルが交
    叉しないように構成し、ディンプルの総数が360〜560個
    であり、これらディンプルのボール表面占有率が70%以
    上であることを特徴とするゴルフボール。
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