JP3000501U - 収納容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 キャスター付きの収納容器が敷居等の段差を
乗り越える際に、床面に底面側の角が接触するのを防止
する。 【構成】 容器本体２ａの底面６に設けられた補強リブ
７ａの、キャスター９の進退方向に対応する部分に切欠
部２０を設けたことにより、引き回しの際や、敷居等の
段差を乗り越える場合等に、補強リブ７ａが床面６に接
触するのを防止する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えば押し入れ収納等に利用されるキャスター付きの収納容器に関 する。

【０００２】

【従来の技術】

実開平４−４５２３０号公報に示されるように、一般的な押し入れ収納のため の収納容器は図８及び図９に示されるような構造になっている。収納容器１の容 器本体２は透明な合成樹脂からなり、上部に収納品を出し入れするための開口部 ３が形成されている。この開口部３の縁には外側に折り返されることで剛性を高 める補強枠４が形成されている。

【０００３】 容器本体２は下側に向けて水平断面の面積が縮小するように傾斜された側壁面 ５をもち、この側壁面５に続く底面６の輪郭を形成する縁には鉛直下方向に延長 された所定幅の補強リブ７が形成されている。

【０００４】 底部６の四隅近傍に対応する補強リブ７には、それぞれ４箇所の凹部８が形成 されており、この内側には車輪９（以下キャスターと記す）が装着されるように なっている。

【０００５】 そして、前記開口部３には、容器本体２同様の透明又は着色された合成樹脂か らなる蓋１０が装着されるようになっている。蓋１０のキャスター９の進行方向 に位置する対向辺のほぼ中央部にはバックル１１がそれぞれ設けられている。

【０００６】 バックル１１は前記開口部３の補強枠４に嵌合して、本体容器２にロックでき るようになっている。

【０００７】 なお、前記キャスター９は、図１０及び図１１に示されるように補強リブ７の 内側に連続して形成されたキャスター９を支持するための支持フレーム部１２に よって回転自在に支持されている。この支持フレーム部１２の軸受け部分は、キ ャスター９を押し込むことによって弾性変形してワンタッチで取り付けることが できるようになっている。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

このように構成された収納容器１は、キャスター９を利用して、床面１４上を 引いて移動させる場合に、図１２に示すように敷居等の段差１３を乗り越える場 合に、補強リブ７が床面１４に干渉して、円滑な搬送に支障をきたすばかりでな く、床面１４に傷をつける恐れもあった。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上部に開口部を有する容器本体を設け、前記容器本体の底部の少な くとも四隅に車輪を設け、容器本体の下側角部を切欠いた形状とした収納容器に ある。

【００１０】 また、上部に開口部を有する容器本体を設け、開口部を開閉する蓋体を設け、 蓋体にバックルを設け、容器本体下部に補強リブを設け、容器本体下部の少なく とも四隅近傍にそれぞれ一方向に進退自在な車輪を設け、車輪の進退方向に対応 する容器本体の補強リブを切欠いた収納容器にある。

【００１１】 また、上部に開口部を有する容器本体を設け、開口部を開閉する蓋体を設け、 蓋体にバックルを設け、容器本体底部の少なくとも四隅にそれぞれ一方向に進退 自在な車輪を設け、車輪の進退方向に対応する容器本体の底部の角を切欠いた収 納容器にある。

【００１２】

【作用】

本考案によれば、収納容器の下側角部を切欠いたことにより、車輪を利用して 引き回した際に、段差部を乗り越えても、下側角部が床に接触することを防止で きる。

【００１３】 また、収納容器の下側角部の車輪の進退方向に対応する補強リブのみを切欠い たことにより、容器本体の補強リブの効果を発揮しながら、引き回しの際には補 強リブが床に接触することを防止できる。

【００１４】 さらに、収納容器の底部の車輪の進退方向に対応する底部の角のみを切欠いた ことにより、容器本体の容量を大きく減少することなく、引き回しの際には底部 が床に干渉することを防止できる。

【００１５】

【実施例】

本考案における第１実施例を図１および図２を参照して説明する。図中に示さ れる収納容器１の基本的構成は、前述した従来例と同様のため、同一構成部分に 関しては同一符号を付して説明を省略し、要部についてのみ説明する。

【００１６】 前記キャスター９は補強リブ７の内側に連続して形成された支持フレーム部１ ２によって回転自在に支持されている。この支持フレーム部１２の軸受け部分は 、キャスター９を押し込むことによって弾性変形してワンタッチで取り付けるこ とができるようになっている。

【００１７】 そして、前記補強リブ７のキャスター９の進行方向に対応する部分には斜めに 切欠た形状の切欠部２０が形成されている。この切欠部２０はキャスター９の進 行方向に対応する収納容器１の前後部にそれぞれ形成されている。

【００１８】 このように、収納容器１の補強リブ７に切欠部２０を形成することにより、図 ７に示されるように床面１４を引き回し、敷居等の段差１３を乗り越える場合で も、収納容器１が床面１４に干渉することを防止できる。

【００１９】 また、図３に示されるように角形状に切欠部２０を形成してもほぼ同等の効果 を得ることができる。また、図４に示されるＲ形状のような曲面からなる切欠部 ２０で有っても同等の効果を得ることができる。

【００２０】 上述のような構造とすることで、段差１３の乗り越えの際の床１４への干渉の 防止と、キャスター９を保護する保護枠２１を形成することができる。

【００２１】 以下、本考案における第２実施例を図６および図７を参照して説明する。図中 に示される収納容器１ａの容器本体２ａは透明な合成樹脂からなり、上部に収納 品を出し入れするための開口部３が形成されている。この開口部３の縁には外側 に折り返されることで剛性を高める補強枠４が形成されている。

【００２２】 容器本体２ａは下側に向けて水平断面の面積が縮小するように傾斜された側壁 面５をもち、この側壁面５に続く底面６の裏面には鉛直下方に延長された小さい 幅の補強リブ７ａが形成されている。

【００２３】 側壁面５の底部６四隅近傍およびこの四隅間にはそれぞれ６箇所の凹部８ａが 形成されており、この内側には車輪９ａ（以下キャスターと記す）が装着される ようになっている。

【００２４】 なお、前記キャスター９ａは、側壁面５に形成された凹部８ａに対して従来同 様の弾性的な嵌合構造により装着されるようになっている。つまり、容器本体２ ａの底面６は、キャスター９ａの枢支軸９ｂよりも上に位置されている。

【００２５】 このような収納容器１ａにおいても、底面６の前後端面を切欠いた切欠部２０ ａを形成することで、段差１３を乗り越えた場合には図５に示す第１実施例と同 様に床１４に干渉しないという効果が得られる。

【００２６】 つまり、容器本体２ａの下面に形成された補強リブ７のみでなく、容器本体２ ａの底面６に対しても切欠部２０ａを設けることができる。

【００２７】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、車輪が設けられている収納容器を引い て移動させる場合等に、収納容器の下側角部を切欠いた形状としたので、床面に 干渉させることなく移動させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例における第１応用例の要部
を示す側面図。

【図２】本考案の第１実施例における第１応用例の要部
を示す下面図。

【図３】本考案の第１実施例における第２応用例の要部
を示す側面図。

【図４】本考案の第１実施例における第３応用例の要部
を示す側面図。

【図５】本考案の第１実施例における第１応用例の作用
状態を示す要部の側面図。

【図６】本考案の第２実施例の要部を示す側面図。

【図７】本考案の第２実施例の収納容器の底部構造を示
す分解斜視図。

【図８】従来の容器本体を示す分解斜視図。

【図９】従来の収納容器を示す斜視図。

【図１０】従来の収納容器の要部を示す側面図。

【図１１】従来の収納容器の要部を示す下面図。

【図１２】従来の収納容器の使用状態を示す要部の側面
図。

【符号の説明】

１ａ 収納容器 ２ａ 容器本体 ３ 開口部 ６ 底面 ７ａ 補強リブ ９ａ キャスター（車輪） １０ 蓋 ２０ 切欠部 ２０ａ 切欠部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ほぼ矩形状に形成され上部に収納品を出し
   入れするための開口部が形成された容器本体と、 容器本体底部の少なくとも四隅近傍にそれぞれ設けられ
   た車輪と、 を備えた収納容器において、 容器本体の下側角部を切欠いた形状としたことを特徴と
   する収納容器。
2. 【請求項２】透明な合成樹脂からなりほぼ矩形状に形成
   され上部に収納品を出し入れするための開口部が形成さ
   れた容器本体と、 この容器本体の開口部を開閉可能に閉鎖する蓋体と、 容器本体の外側上部に設けられ蓋体を容器本体にロック
   するバックルと、 容器本体下部の縁部に沿って下向きに延長して形成され
   た補強リブと、 容器本体下部の少なくとも四隅近傍にそれぞれ設けられ
   一方向にのみ進退移動可能な車輪と、 を備えた収納容器において、 車輪の進退移動方向に対応する容器本体の下側角部の補
   強リブを切欠いたことを特徴とする収納容器。
3. 【請求項３】透明な合成樹脂からなりほぼ矩形状に形成
   され上部に収容品を出し入れするための開口部が形成さ
   れた容器本体と、 この容器本体の開口部を開閉可能に閉鎖する蓋体と、 容器本体の外側上部に設けられ蓋体を容器本体にロック
   するバックルと、 容器本体底部の少なくとも四隅近傍にそれぞれ設けられ
   一方向にのみ進退移動可能な車輪と、 を備えた収納容器において、 車輪の進退方向に対応する容器本体の底部の角を切欠い
   た形状としたことを特徴とする収納容器。