JP3005015U - 携帯用荷物運搬車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 前後に折り畳み可能な荷物収容部６を設けた
携帯用荷物運搬車の左右の折り畳み可能な周壁３，４の
上端に、蝶着部3a,4a を回動不能に固定する断面コの字
形の枠体９，９を被せた。 【効果】 左右の折り畳み可能な周壁３，４の上端に断
面コの字形の枠体９を被せて、蝶着部3a,4a を回動不能
に固定するようにし、蝶着部3a,4a を補強しているの
で、重量の重い荷物、例えばビールケース等、を荷物収
容部６の上に載せても壊れることがない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、買い物、旅行、キャンプ等に際して荷物を運搬するときに使用さ れる折り畳み可能な荷物収容部を設けた携帯用荷物運搬車の改良に関するもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

折り畳み可能な荷物収容部を設けた携帯用荷物運搬車として、出願人は図６に 示す携帯用荷物運搬車を考案した。

【０００３】 この携帯用荷物運搬車は、左右の周壁３，４の中央に蝶着部3a,4a を設けて二 つに折り曲げ可能としており、荷物収容部６を前後に折り畳むと薄型になるので 携帯に便利であるという効果があった。しかし、左右の周壁３，４に蝶着部3a,4 a を設けているため、蝶着部3a,4a の強度が弱いという構造上の弱点があった。

【０００４】 そのため、左右の周壁３，４の下部を底板と係着できるようにして補強したが 、上部は支えるところがないため、補強できなかった。

【０００５】 荷物が多くて荷物収容部６内に入りきらないときや、荷物が大きくて荷物収容 部６内に入りきらないときには、荷物を荷物収容部６の上に乗せて運ぶことがあ り、左右の周壁３，４の上端に力がかかることがあり、左右の周壁３，４の上端 を補強することが要望されていた。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、この考案は上記従来の問題点を解決するためになされたもので、左右 の周壁３，４の蝶着部3a,4a を強化し、左右の周壁３，４の上端に力がかかるよ うな荷物の乗せ方をしても、蝶着部3a,4a が壊れにくいようにした携帯用荷物運 搬車を提供することを課題とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

そのため、この考案では、中央に蝶着部3a,4a を設けて二つに折り曲げ可能な 左右の周壁３，４を有する前後に折り畳み可能な荷物収容部６を設けた携帯用荷 物運搬車であって、前記左右の折り畳み可能な周壁３，４の上端に、蝶着部3a,4 a を回動不能に固定する断面コの字形の枠体９，９を被せたものとした。

【０００８】 荷物収容部６の底板５の内側面に、枠体９を収納する凹溝10を設けてもよいし 、枠体９の長さを左右の周壁３，４と略等しい長さとしてもよい。

【０００９】

【作用】

左右の折り畳み可能な周壁３，４の上端に断面コの字形の枠体９を被せて、蝶 着部3a,4a を回動不能に固定するようにしたので、蝶着部3a,4a が補強されて丈 夫になる。

【００１０】 荷物収容部６の底板５の内側面に枠体９を収納する凹溝10を設ければ、枠体９ を使用しないときには収納しておくことができる。

【００１１】 枠体９の長さを左右の周壁３，４と略等しい長さとすれば、左右の周壁３，４ の上端がさらに補強されるようになる。

【００１２】

【実施例】

以下、この考案の携帯用荷物運搬車の構成を、実施例として示した図面に基づ き説明する。

【００１３】 この考案の携帯用荷物運搬車は、前面の周壁１と、後面の周壁２と、左右の周 壁３，４と、底板５とからなる合成樹脂製の荷物収容部６と、ハンドル７と、キ ャスター８と、枠体９からなる。

【００１４】 前面の周壁１は、両端が後面の周壁２側に少し折れ曲がった略コの字形のもの であり、両端には、左右の周壁３，４の一端を蝶着している。

【００１５】 後面の周壁２は、両端が前面の周壁１側に少し折れ曲がった略コの字形のもの であり、両端には、左右の周壁３，４の他端を蝶着している。

【００１６】 左右の周壁３，４は、横方向に連設した２枚の板体からなり、内側に折れ曲が りできるようにした蝶着部3a,4a を中央に設けている。

【００１７】 底板５は、後面の周壁２の下部に蝶着されており、水平位置から垂直位置まで 回動できるようになっている。

【００１８】 従って、この考案の携帯用荷物運搬車は、底板５を後面の周壁２に添うよう垂 直位置まで回動し、左右の周壁３，４を蝶着部3a,4a から折り曲げると、図２に 示すように前後に折り畳むことができる。

【００１９】 底板５には、内側面に二条の溝10が刻設されており、溝10内に枠体９が収納で きるようになっている。（図３及び図４参照） ハンドル７は、実施例では伸縮自在としており、後面の周壁２の内側に沿って 設けられているが、折り曲げ自在として荷物収容部６の何れかの個所に着脱自在 に取り付けておくこともできる。

【００２０】 キャスター８は、荷物収容部６の底部に設けられている。この実施例では、ハ ンドル７を設けた後面の周壁２の下部両端に設けられている。そして、このキャ スター８を設けた後面の周壁２に対向する前面の周壁１の下端には、脚部11を下 方に突出形成している。

【００２１】 なお、12はストッパーであり、後面の周壁２に回動自在に取り付けられ、折り 畳んだときに、前面の周壁１の窪部13に係止できるようになっている。

【００２２】 枠体９は、左右の周壁３，４と略等しい長さを持つ合成樹脂で成形されたもの であり、図５に示すように、断面コの字形の溝部14と鍔部15からなり、溝部14の 溝幅は左右の周壁３，４の上端の幅と略等しくなっている。溝部14の内側には突 条16が形成されており、合成樹脂の持つ弾性力により左右の周壁３，４の上端を 挟持するようになっている。鍔部15は、左右の周壁３，４の上端との着脱を容易 にするためのものである。

【００２３】 以上のように構成されたこの考案の携帯用荷物運搬車は、以下に示す状態で使 用される。

【００２４】 先ず、図１は、この考案の携帯用荷物運搬車の使用状態を示しており、折り曲 げ自在とした左右の周壁３，４を伸ばし、他の周壁１，２とにより周壁を四角形 状にし、底板５を後面の周壁２より回動させて引き出す。すると、荷物収容部６ が組立られる。

【００２５】 この状態で、荷物収容部６に任意の荷物を入れることができる。また、ハンド ル７を伸ばし、荷物収容部６を傾ければ、そのままハンドル７を引いて運搬する ことができる。

【００２６】 荷物が多く、荷物収容部６から溢れる場合や、荷物が大きくて荷物収容部６内 に入りきらず、荷物収容部６の上に荷物を載せる場合は、底板５に収納した枠体 ９を溝10内より取り出し、左右の周壁３，４の上端に被せる。

【００２７】 すると、左右の周壁３，４の蝶着部3a,4a が回動不能になり、補強される。さ らに、左右の周壁３，４の上端にかかる力も分散されるので、大きな力がかかっ ても壊れなくなる。

【００２８】

【考案の効果】 この考案の携帯用荷物運搬車は、以上に述べたように構成されており、左右の 折り畳み可能な周壁３，４の上端に断面コの字形の枠体９を被せて、蝶着部3a,4 a を回動不能に固定するようにし、蝶着部3a,4a を補強しているので、重量の重 い荷物、例えばビールケース等、を荷物収容部６の上に載せても壊れることがな い。

【００２９】 荷物収容部６の底板５の内側面に枠体９を収納する凹溝10を設け、枠体９を収 納できるようにすれば、枠体９を紛失することがない。

【００３０】 枠体９の長さを左右の周壁３，４と略等しい長さとすれば、左右の周壁３，４ の上端がさらに補強され、さらに丈夫な携帯用荷物運搬車になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の携帯用荷物運搬車の使用状態を示す
斜視図である。

【図２】この考案の携帯用荷物運搬車の折り畳み状態を
示す斜視図である。

【図３】この考案の携帯用荷物運搬車の荷物収容部を展
開したときの平面図である。

【図４】図３のＡ−Ａ断面図である。

【図５】この考案の携帯用荷物運搬車の枠体を下方から
みた斜視図である。

【図６】この考案の携帯用荷物運搬車の従来例を示す斜
視図である。

【符号の説明】

１ 前面の周壁 ２ 後面の周壁 ３ 右面の周壁 3a 蝶着部 ４ 左面の周壁 4a 蝶着部 ６ 荷物収容部 ９ 枠体 10 凹溝

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 中央に蝶着部（3a,4a ）を設けて二つに
   折り曲げ可能な左右の周壁（３，４）を有する前後に折
   り畳み可能な荷物収容部（６）を設けた携帯用荷物運搬
   車であって、 前記左右の折り畳み可能な周壁（３，４）の上端に、蝶
   着部（3a,4a ）を回動不能に固定する断面コの字形の枠
   体（９，９）を被せたことを特徴とする携帯用荷物運搬
   車。
2. 【請求項２】 荷物収容部（６）の底板（５）の内側面
   に、枠体（９，９）を収納する凹溝（10，10）を設けた
   ことを特徴とする請求項１記載の携帯用荷物運搬車。
3. 【請求項３】 枠体（９）の長さが、左右の周壁（３，
   ４）と略等しい長さであることを特徴とする請求項１記
   載の携帯用荷物運搬車。