JP3000127B2 - グロメットおよびその装着方法 - Google Patents
グロメットおよびその装着方法Info
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Description
ーハーネスの装着部の液密性が要求される自動車などに
適用して好適なグロメットおよびその装着方法に関す
る。
室内にワイヤーハーネスを引き込む場合、エンジンルー
ムと乗車室とを仕切る隔壁に貫通孔が設けられ、この貫
通孔を通してワイヤーハーネスが引き込まれる。そし
て、この貫通孔とワイヤーハーネスとの隙間を通してエ
ンジンルーム内の水や排気などが乗車室内に侵入するの
を防止するため、隔壁の貫通孔にグロメットが装着され
ているのが普通である。このグロメットの液密性を高め
るため、図4に示すようなグロメット1が提案されてい
る(実開平1−58222号公報)。
取り付けられるもので、グロメット1の外周側に設けら
れた取り付け溝4が貫通孔3に密着して係止される。そ
して、ワイヤーハーネス5がグロメット1のチューブ6
に挿入されて例えばビニールテープ7などで固着され
る。このとき、グロメット1のシール材充填部8内に配
置されるワイヤーハーネス5は、予め曲げ加工されてい
る。最後にシール材充填部8内にシール材9が充填され
る。このグロメット1は、シール材9が充填される部分
のワイヤーハーネス5が予め曲げ加工されており、各電
線10の間に比較的大きな隙間11が形成されている。
したがって、各電線10の間にシール材9が十分に行渡
るので液密性が確実に確保されるようになる。
ロメット1においては、ワイヤーハーネス5を予め曲げ
加工した状態でグロメット1内に挿入しなければならな
いので、ワイヤーハーネス5の成形に手間がかかると共
に、ワイヤーハーネス5をグロメット1に挿入し難くな
るという問題があった。本発明は、上記課題に鑑みてな
されたものであり、液密性等の密封性を確実に確保する
ことが可能で、しかも成形が容易なグロメット及びその
装着方法を提供することを目的とするものである。
隔壁に形成された貫通孔に係合する第1係止部を外周縁
に備えると共に前記貫通孔を貫通するワイヤーハーネス
に係合する第2および第3係合部を有する第1および第
2側壁部により画成されたシール材充填部が形成され、
前記シール材充填部にシール材を充填することにより前
記ワイヤーハーネスを前記隔壁に隙間無く固定保持する
ように構成されたグロメットにおいて、前記第1側壁部
と前記第2側壁部との間を懸け渡すように前記ワイヤー
ハネスが配置されており、前記第2側壁部に比べて前記
第1側壁部を薄肉に構成することにより、前記第2係合
部および前記第3係合部の間隔が短くなるように、前記
第1側壁部が前記ワイヤーハーネスの各電線に隙間を形
成するべく撓ませるようにハーネス挿通方向に略沿って
変形可能に構成されたことを特徴とするグロメットによ
り達成される。さらに、本発明のかかる目的は、隔壁に
形成された貫通孔に係合する第1係止部を外周縁に備え
ると共に前記貫通孔を貫通するワイヤーハーネスに係合
する第2および第3係合部を有する第1および第2側壁
部により画成されたシール材充填部が形成され、前記シ
ール材充填部にシール材を充填することにより前記ワイ
ヤーハーネスを前記隔壁に隙間無く固定保持するように
構成されたグロメットにおいて、前記第1側壁部と前記
第2側壁部との間を懸け渡すように前記ワイヤーハネス
が配置されており、前記第1側壁部が階段状に形成され
て変形自在に構成することにより、前記第2係合部およ
び前記第3係合部の間隔が短くなるように、前記第1側
壁部が前記ワイヤーハーネスの各電線に隙間を形成する
べく撓ませるようにハーネス挿通方向に略沿って変形可
能に構成されたことを特徴とするグロメットよっても達
成される。
された貫通孔に係合する第1係止部を外周縁に備えると
共に前記貫通孔を貫通するワイヤーハーネスに係合する
第2および第3係合部を有する第1および第2側壁部に
より画成されたシール材充填部が形成され、前記シール
材充填部にシール材を充填することによりワイヤーハー
ネスを前記隔壁に隙間無く固定保持するグロメットの装
着方法において、前記第2係止部および前記第3係止部
に前記ワイヤーハーネスを固定した後に、前記第2係合
部および前記第3係合部の間隔が短くなるように、前記
第1側壁部と第2側壁部のうち少なくとも一方を前記シ
ール材充填部の内部方向に変形させることにより、前記
ワイヤーハーネスを撓ませて各電線間に隙間を形成させ
た状態としたのち、前記前記シール材充填部にシール材
を充填して電線間にシール材を導くことを特徴とするグ
ロメットの装着方法により達成される。
れる係止部とワイヤーハーネスに係止される第1側壁部
と適宜な間隔で配置された第2側壁部が設けられてシー
ル充填部が形成され、例えばこの第1側壁部が階段状に
形成されていたり、あるいは第2側壁部よりも薄肉化さ
れていることにより、内側に変形可能になっている。そ
して、このグロメットに一部分の被覆を取り除いたワイ
ヤーハーネスを挿入し、第1側壁部及び第2側壁部の両
チューブ(第2及び第3係止部)をビニールテープなど
で固着した後、第1側壁部の側のワイヤーハーネス又は
チューブを所定距離だけ押込むと、第1側壁部が内側に
変形してた状態となる。
がワイヤーハーネスの軸心からそれぞれ異なる方向で外
側に撓んだ状態になる。この状態で、シール材充填部内
にシール材を充填する。これによって、各電線間の隙間
が十分に大きくなり、シール材が各電線の間に確実に行
渡って液密性が確保される。
いて詳細に説明する。図1は、本実施例におけるグロメ
ット1の縦方向の断面を示す。このグロメット1は、例
えば自動車のエンジンルームと乗車室とを仕切っている
ダッシュボードなどの隔壁2に装着されるもので、隔壁
2の貫通孔3にはめ込み可能な取り付け溝4が第1係止
部である係止部12に設けられている。係止部12の内
側には適宜な間隔で第2係止部と第3係止部であるチュ
ーブ6,13が配置されている。そして、例えば片方の
チューブ6はエンジンルーム側に配置され、他方のチュ
ーブ13は乗車室側に配置されている。チューブ6,1
3は同心であり、ここにワイヤーハーネス5が挿入され
てビニールテープ7などで固着される。
6との間には第1側壁部14が設けられ、係止部12と
乗車室側のチューブ13との間には第2側壁部15が設
けられている。第1側壁部14は図示のごとく断面が階
段状に形成され、かつ、第2側壁部15よりも薄肉化さ
れており、後述のように内側に押込むことができる。そ
して、第1側壁部14を押込む前の状態では、チューブ
6,13の両端面の間隔が寸法L1となっている。第1
側壁部14と第2側壁部15との間にはシール材充填部
8が形成されている。このシール材充填部8内に配置さ
れるワイヤーハーネス5は電線10を被覆する被覆材1
6が所定の長さにわたって取り除かれており、電線10
が露出されている。第2側壁部15にはシール材9を充
填するための注入口17が設けられている。
は、図2に示すように例えば第1側壁部14側のチュー
ブ6又はワイヤーハーネス5をワイヤーハーネス5の軸
心に沿って内側に押圧する。そうすると第1側壁部14
の内径側が内側に押込まれ、ある程度以上内側に押込ま
れたときに階段部が波形に変形する。このとき、第1側
壁部14は階段部の復元力がワイヤーハーネス5側に直
角若しくは第2側壁部方向に作用することにより、その
押し込まれた状態に自ら係止することも可能である。そ
して、このときチューブ6,13の端面の間隔は図1よ
り短い寸法L2となっている。また、このときには、シ
ール材充填部8内の各電線10に両側から押圧力が作用
し、各電線10がワイヤーハーネス5の軸心から外側に
撓み、それぞれ異なる方向に膨らんだ状態となる。これ
によって、各電線10の間に比較的大きな隙間11が形
成される。
まれてワイヤーハーネス5の各電線10間に比較的大き
な隙間11が確保された状態で、第2側壁部15の注入
口17からシール材充填部8内にシール材9を注入す
る。そうすると、各電線10の隙間11が十分に大きい
ので各電線10間にシール材9が十分に行渡り、隙間1
1が完全に埋められる。これによって、例えばエンジン
ルーム側のワイヤーハーネス5を伝わって液体や気体が
グロメット1内に侵入しても、各電線10間に隙間がな
くなっているので、侵入した液体もしくは気体などが乗
車室側に漏れるのを防止することが可能になる。
にワイヤーハーネス5又はチューブ6を押圧して第1側
壁部14を内側に押込むだけで、ワイヤーハーネス5の
各電線10の間にシール材9を完全に充填するのに必要
な隙間11が確保される。したがって、従来のようにワ
イヤーハーネス5を予め曲げ加工する必要がないので、
手間を省いて工数を低減することが可能になる。本実施
例では、第1側壁部14が階段状なのでこれを押込んだ
位置に係止することが可能であるので、特に、シール材
の充填作業が容易になる。
階段状にし、かつ、薄肉化した場合について説明した
が、第1側壁部14は内側に変形可能であればよい。ま
た、第1側壁部14だけでなく第2側壁部15も内側に
変形可能にしたり、或いは第2側壁部15だけを内側に
変形可能にしても良い。更に、本発明は自動車用のグロ
メット1に限らず、密封性が要求される各種の機器に適
用することができることは勿論である。
される係止部とワイヤーハーネスに係止される第1側壁
部と適宜な間隔で配置された第2側壁部が設けられてシ
ール充填部が形成され、例えばこの第1側壁部が階段状
に形成されていたり、あるいは第2側壁部よりも薄肉化
されていることにより、内側に変形可能になっているの
で、シール充填部に一部分の被覆を取り除いたワイヤー
ハーネスを挿入し、第1側壁部及び第2側壁部の第2及
び第3係止部をビニールテープ等で固着し、第1側壁部
の側のワイヤーハーネス又はチューブを所定距離だけ押
込むと、第1側壁部が内側に変形してた状態とすること
ができる。このにより、各電線がワイヤーハーネスの軸
心からそれぞれ異なる方向で外側に撓んで各電線間の隙
間が十分に大きくなっているので、シール材充填部内に
シール材を充填したときに、シール材が各電線の間に確
実に行渡って液密性が確保される。したがって、この発
明によれば、従来のようにワイヤーハーネスを予め曲げ
加工する必要がないので、手間を省いて工数を低減する
ことが可能になり、更に、ワイヤーハーネスの挿入も容
易になるなどの効果がある。
である。
だ状態を示す断面図である。
だ状態においてシール材充填部にシール材を充填した状
態を示す断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 隔壁に形成された貫通孔に係合する第1
係止部を外周縁に備えると共に前記貫通孔を貫通するワ
イヤーハーネスに係合する第2および第3係合部を有す
る第1および第2側壁部により画成されたシール材充填
部が形成され、前記シール材充填部にシール材を充填す
ることにより前記ワイヤーハーネスを前記隔壁に隙間無
く固定保持するように構成されたグロメットにおいて、 前記第1側壁部と前記第2側壁部との間を懸け渡すよう
に前記ワイヤーハネスが配置されており、前記第2側壁
部に比べて前記第1側壁部を薄肉に構成することによ
り、前記第2係合部および前記第3係合部の間隔が短く
なるように、前記第1側壁部が前記ワイヤーハーネスの
各電線に隙間を形成するべく撓ませるようにハーネス挿
通方向に略沿って変形可能に構成されたことを特徴とす
るグロメット。 - 【請求項2】 隔壁に形成された貫通孔に係合する第1
係止部を外周縁に備えると共に前記貫通孔を貫通するワ
イヤーハーネスに係合する第2および第3係合部を有す
る第1および第2側壁部により画成されたシール材充填
部が形成され、前記シール材充填部にシール材を充填す
ることにより前記ワイヤーハーネスを前記隔壁に隙間無
く固定保持するように構成されたグロメットにおいて、 前記第1側壁部と前記第2側壁部との間を懸け渡すよう
に前記ワイヤーハネスが配置されており、前記第1側壁
部が階段状に形成されて変形自在に構成することによ
り、前記第2係合部および前記第3係合部の間隔が短く
なるように、前記第1側壁部が前記ワイヤーハーネスの
各電線に隙間を形成するべく撓ませるようにハーネス挿
通方向に略沿って変形可能に構成されたことを特徴とす
るグロメット。 - 【請求項3】 隔壁に形成された貫通孔に係合する第1
係止部を外周縁に備えると共に前記貫通孔を貫通するワ
イヤーハーネスに係合する第2および第3係合部を有す
る第1および第2側壁部により画成されたシール材充填
部が形成され、前記シール材充填部にシール材を充填す
ることによりワイヤーハーネスを前記隔壁に隙間無く固
定保持するグロメットの装着方法において、 前記第2係止部および前記第3係止部に前記ワイヤーハ
ーネスを固定した後に、前記第2係合部および前記第3
係合部の間隔が短くなるように、前記第1側壁部と第2
側壁部のうち少なくとも一方を前記シール材充填部の内
部方向に変形させることにより、前記ワイヤーハーネス
を撓ませて各電線間に隙間を形成させた状態としたの
ち、前記前記シール材充填部にシール材を充填して電線
間にシール材を導くことを特徴とするグロメットの装着
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6149914A JP3000127B2 (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | グロメットおよびその装着方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6149914A JP3000127B2 (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | グロメットおよびその装着方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0819143A JPH0819143A (ja) | 1996-01-19 |
JP3000127B2 true JP3000127B2 (ja) | 2000-01-17 |
Family
ID=15485355
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP6149914A Expired - Fee Related JP3000127B2 (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | グロメットおよびその装着方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3000127B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2071688B1 (de) * | 2007-12-14 | 2011-11-30 | Hauff-Technik GmbH & Co. KG | Leitungsdurchführung durch eine Gebäudewand |
JP6486184B2 (ja) * | 2015-04-27 | 2019-03-20 | 株式会社ハイレックスコーポレーション | グロメット |
JP6687577B2 (ja) * | 2017-10-13 | 2020-04-22 | 矢崎総業株式会社 | グロメット |
-
1994
- 1994-06-30 JP JP6149914A patent/JP3000127B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0819143A (ja) | 1996-01-19 |
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