JP2999710B2 - ワイドレンジ型環境試験装置 - Google Patents
ワイドレンジ型環境試験装置Info
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Description
冷媒で冷却される冷却器と前記加熱器を含む第1気体循
環系と前記冷却器を含む第2気体循環系とを備え広範囲
に温度又は温度及び湿度を制御できるワイドレンジ型環
境試験装置に関する。
る環境試験装置としては、例えば、試験室と、循環ダク
ト部分を共用した高温空気循環系と低温空気循環系とを
この順に並設し、出入口ダンパーによって高温空気循環
系を開閉できるようにした装置が提案されている(特開
昭59−145949号公報参照)。この装置では、高
温条件でダンパーを開いて高温空気循環系のみを使用
し、低温条件でダンパーを閉じて低温空気循環系のみを
使用する。そして、気密性の高いダンパー機構により、
耐熱面で上限温度に制限のある冷却器の冷媒が高温運転
時に高温雰囲気に曝されないようにしている。
側と高温側とが正圧を持つ吹出側を共用しているので、
ダンパー機構部のガスケットが劣化して気密性がなくな
ると、高温空気が低温側に直接流れ込み、冷媒を流す冷
却器部分が高温雰囲気に曝されることになり、冷媒の劣
化を招くという問題がある。又、ダンパー機構を信頼性
の高いものにしなければならないため、部品点数が多く
なってコストアップにもなる。
室を含まない独立の自己循環経路を備えなければならな
いこと、試験室と低温空気循環系との間に位置する高温
空気循環系の両側を断熱壁で覆う必要があること、等の
ため装置が複雑且つ大型化している。
系のうちの何れかのみが運転条件に合わせて選択的に使
用されるため、高温運転条件から低温運転条件への切換
時に冷却器を使用することができない。そのため、冷媒
が劣化するおそれのある100°C程度までは冷却器を
使用しないで自然放熱によって温度を下げなければなら
ず、高温−低温の切換時間が長くかかり、温度制御性が
良くなかった。
ける上記問題を解決し、ダンパー機構部の構造が簡素化
され、温度制御性が良く、全体構造が小形簡素化された
ワイドレンジ型環境試験装置を提供することを課題とす
る。
するために、試験室と加熱器と冷媒で冷却される冷却器
と第1送風機と第2送風機と前記加熱器及び前記第1送
風機を含む第1気体循環系と前記冷却器及び前記第2送
風機を含み前記第1気体循環系に隣接して設けられた第
2気体循環系とを備えたワイドレンジ型環境試験装置に
おいて、前記試験室の一方側の面に設けられた気体吹出
口と、前記一方側の面に対向する他方側の面の一部分を
残して相当部分を形成する仕切部材と、を有し、前記第
1気体循環系は順次前記気体吹出口と前記試験室の内部
と前記一部分とを経由して気体を前記第1送風機で循環
させ、前記第2気体循環系は前記冷却器への気体の入口
側及び出口側にダンパーを備え前記仕切部材を境として
前記試験室とは反対側の方向に前記一部分を経由して気
体を前記第2送風機で循環させる、ことを特徴とする。
ンジ型環境試験装置の一例を示す。本装置は、試験室1
と加熱器21と冷媒で冷却される冷却器31と加熱器2
1を含む第1気体循環系としての高温側空気循環系2と
冷却器31を含む第2気体循環系としての低温側空気循
環系3とを備えている。試験室1の一方側の面である図
において右側には空気吹出口11が設けられ、これに対
向する他方側の面である図において左側の面にはその一
部分である下部開口12を残して相当部分を形成する仕
切部材としての風導板13が設けられている。
順次空気吹出口11と試験室1の内部と下部開口12と
を経由して空気を循環させるように、経路中に第1送風
機としての高温側送風機22を備えている。なお、図示
の例では、送風機22が空気吹出口11の全体に対面す
るように配置されているが、送風機22を図において下
方の空気通路部分に配置し、吹出口の面には多孔板等の
抵抗体を設けて空気をこれからほぼ直角方向に吹き出さ
せるようにしてもよい。
2と隣接して設けられ、冷却器31への空気の入口側及
び出口側にダンパー32を備え、風導板13を境として
試験室1とは反対側の方向に下部開口12を経由して空
気を循環させるように、経路内に第2送風機としての低
温側送風機33を備えている。図1の他の符号は、それ
ぞれ、4は冷却器31に冷媒液を供給して冷媒蒸気を回
収する冷凍機ユニット、5は低温側空気循環系3を形成
するためのガイド構造体、22aは送風機22のモー
タ、そして33aは送風機33のモータである。なお、
断熱壁、扉、センサ類や制御盤等も設けられるが、図で
は省略している。
は、高温側空気循環系が試験室を含む単一の循環系にな
っていること、及び、高温側と低温側とが1枚の風導板
のみで仕切られていることから、全体構造が小形簡素化
されている。又、冷却器を高温側から離れた位置に配置
することができるので、配置的にも冷却器に対する高温
側の熱影響が最小になっている。
1内を高温状態に制御するときには、図1に示すように
低温側空気循環系のダンパー32を閉にし、低温側送風
機33を停止し、高温側空気循環系の加熱器21及び高
温側送風機22を運転する。そして、試験室1内を目的
とする温度に制御するために、加熱器21の出力を図示
しない温度制御系によって制御する。送風機22から吹
き出された空気は、試験室1内を平行に流れ、風導板1
3に当たって整流され、下部開口12から排出され、加
熱器21部分を経由して再び送風機22に吸い込まれ、
矢印で示すように循環される。
風機22から吹き出された熱風は風導板13に当たって
方向を変え、ダンパー32に直接当たることがない。
又、下部開口12から出た所は、送風機22の吸い込み
側になるため負圧になっていて、熱風は送風機22側に
吸い込まれるため、ダンパー32方向に流れ込むことも
ない。従って、ダンパー32は、図示のような軸に羽根
を取り付けただけの簡単な構造のものでよい。そして、
従来の装置のようにダンパーのガスケットの劣化等の問
題も一切発生せず、熱的安全性が確保される。なお、低
温側空気循環系3のダンパー32から冷却器31の側
は、高温側の輻射熱によって多少温度上昇する傾向にな
るが、冷却器31内の冷媒が僅かに蒸発し、その低熱源
によって輻射熱を吸収するので、冷媒が高い温度に曝さ
れることはない。
に示す如くダンパー32を開にして低温側送風機33を
運転すると共に、高温側送風機22の運転を継続した状
態で加熱器21をオフにする。このときには、高温側及
び低温側の循環系はそれぞれ独立した空気流れを形成す
るが、両循環系が下部開口12を共用するため、この部
分では両方の空気流れが混合する。その結果、低温側及
び高温側は互いに相手側の空気従って熱量の一部分を取
り込み、低温側では冷却器31でこの熱量を処理し、高
温側では試験室1内の温度が下がることになる。この場
合、部分的な熱量の交換であるため、冷却器31が高温
空気に曝されることはない。
持ち込まれるため、従来の自然放熱に依存する方法より
も十分速い速度で温度を下げて目的とする試験室温度に
到達させることができる。この場合、従来の装置では1
50°C〜100°C程度の温度でも冷却器を使用でき
ず自然放熱に依存していたため、外界との温度差の縮小
による放熱量の減少によって温度降下に長い時間を要し
ていたが、本発明の装置では、このような範囲も極めて
短時間で通過することができる。又、200°C〜10
0°C程度の冷媒の耐熱温度以上の温度域においても、
冷却器を使用した温度制御が可能になり、制御性が良く
なる。
と、冷凍機の能力制御や送風機33の風量制御等によっ
て冷却器の冷却能力を制御したり、加熱器22の加熱量
を制御することにより、試験室1内の温度を制御する。
この場合、低温乃至常温の温度制御範囲において、例え
ば低温側送風機33の送風量を制御することにより、試
験室1内に入れられた試料の熱負荷に対応して下部開口
12で低熱源を取り込むことができるので、制御性が良
くなり、省エネも図られる。更に、低温空気が直接試験
室内に入ることなく予め混合され、送風機22によって
一様に試験室に吹き出されるので、試験室内の温度分布
も良くなる。
明のワイドレンジ型環境試験装置では、例えば−70°
C〜300°C程度の広範囲の温度域において、熱的安
全性が確保されると共に良好な制御性が得られる。な
お、図1の装置には加湿器が示されていないが、加湿器
を備えていて、温度制御に加えて湿度制御できる装置に
対しても本発明を適用できることは勿論である。
環系を試験室を含む単一の循環系にすると共に、第1気
体循環系と第2気体循環系とを1枚の仕切部材で仕切っ
ているので、従来技術のように高温側及び低温側のそれ
ぞれが独立の循環系を備えると共に高温側が本体断熱壁
とは別の断熱壁で仕切られている装置に較べて、全体構
造を小形簡素化することができる。又、冷却器を試験室
とは反対側の離れた位置に配置することができるので、
冷却器に対する高温側の熱の影響を配置的に最小限にす
ることができる。
の相当部分を形成する仕切部材とを対向させた配置にし
ているので、気体吹出口から吹き出された気体は仕切部
材に当たって方向を変え、第2気体循環系に設けられて
いる冷却器の出入口側に備えられたダンパーに直接当た
ることがない。又、他方側の面のうちの仕切部材のない
一部分の外側は第1気体循環系の吸い込み側になるの
で、この一部分から出た気体は第1気体循環系側に流れ
て、ダンパーの方向には流れない。従って、高温気体が
直接ダンパーに流れ込むことがないので、ダンパーに複
雑な構造のシール機構を設けることなく、冷却器内の冷
媒の熱による劣化を防止することができる。その結果、
従来の装置のようにダンパーのガスケットの劣化等の問
題が一切発生せず、熱的安全性が確保される。
は仕切部材のない一部分を共有するので、試験室内を高
温から低温に移行させるときには、第2気体循環系を作
動させることにより、一部分において高温気体と低温気
体とが混合して熱交換する。その結果、試験室には低熱
源が持ち込まれ、従来の自然放熱に依存する装置よりも
速い速度で温度を下げことができる。特に、150°C
〜100°C程度の温度域を従来よりも大幅に速く通過
することができる。この場合、第2気体循環系に持ち込
まれる高温側の熱量はその全循環熱量の一部分であるか
ら、これによって冷却器の冷媒が高温に曝されることに
はならない。
器の冷却能力の制御と前記一部分における熱交換とによ
り、試験室内に入れられた試料の熱負荷等に対応して必
要なだけの低熱源を取り込むことができるので、制御性
が良くなり、省エネも図られる。そして更に、低温気体
が直接試験室内に入ることなく前記一部分で予め混合さ
れるので、試験室内には一様な温度の気体を吹き出せる
ことになり、試験室内の温度分布も良くなる。
験装置では、例えば−70°C〜300°C程度の広範
囲の温度域において、熱的安全性が確保されると共に良
好な制御性が得られる。
の一例を示す断面図であり、高温試験時の状態を示す。
Claims (1)
- 【請求項1】 試験室と加熱器と冷媒で冷却される冷却
器と第1送風機と第2送風機と前記加熱器及び前記第1
送風機を含む第1気体循環系と前記冷却器及び前記第2
送風機を含み前記第1気体循環系に隣接して設けられた
第2気体循環系とを備えたワイドレンジ型環境試験装置
において、 前記試験室の一方側の面に設けられた気体吹出口と、前
記一方側の面に対向する他方側の面の一部分を残して相
当部分を形成する仕切部材と、を有し、前記第1気体循
環系は順次前記気体吹出口と前記試験室の内部と前記一
部分とを経由して気体を前記第1送風機で循環させ、前
記第2気体循環系は前記冷却器への気体の入口側及び出
口側にダンパーを備え前記仕切部材を境として前記試験
室とは反対側の方向に前記一部分を経由して気体を前記
第2送風機で循環させる、 ことを特徴とするワイドレンジ型環境試験装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP9314196A JP2999710B2 (ja) | 1996-03-21 | 1996-03-21 | ワイドレンジ型環境試験装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9314196A JP2999710B2 (ja) | 1996-03-21 | 1996-03-21 | ワイドレンジ型環境試験装置 |
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ID=14074256
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP9314196A Expired - Fee Related JP2999710B2 (ja) | 1996-03-21 | 1996-03-21 | ワイドレンジ型環境試験装置 |
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-
1996
- 1996-03-21 JP JP9314196A patent/JP2999710B2/ja not_active Expired - Fee Related
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