JP2999216B2 - カルバペネム誘導体 - Google Patents

カルバペネム誘導体

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JP2999216B2
JP2999216B2 JP2075848A JP7584890A JP2999216B2 JP 2999216 B2 JP2999216 B2 JP 2999216B2 JP 2075848 A JP2075848 A JP 2075848A JP 7584890 A JP7584890 A JP 7584890A JP 2999216 B2 JP2999216 B2 JP 2999216B2
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真 竹村
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  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、カルバペネム骨格を有する新規な抗生物質
に関する。
従来の技術 ペニシリンおよびセファロスポリン形の抗生物質は安
全性に優れており感染症治療に広く用いられてきた。し
かし、これらは全ての菌種に有効とはいえず、また、耐
性を獲得した菌株の出現により適用範囲が制限されつつ
ある。この耐性化は、薬剤の細胞透過性を妨げること、
または、β−ラクタマーゼを産生して薬剤を不活性化す
ることによることが報告されている。
1976年に発見されたカルバペネム骨格を有するチエナ
マイシンはそれまでの抗生物質に対する耐性菌にも有効
であり、かつ、優れた抗菌活性を示した。
解決しようとする問題点 チエナマイシンおよびその後数多く報告された他のカ
ルバペネム誘導体は、物理化学的に不安定であること
と、腎臓のデヒドロペプチダーゼ等の酵素によって簡単
に分解される欠点がある。
本発明者は、これらの欠点のないカルバペネム誘導体
を見出すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成し
た。
問題点を解決するための手段 <発明の構成> 本発明は一般式I で表される化合物およびその塩。式中、R1は低級アルキ
ル基、ヒドロキシ低級アルキル基または保護されたヒド
ロキシ低級アルキル基を意味し、COOR2はカルボキシル
基、カルボキシレートアニオンまたは保護されたカルボ
キシル基を意味し、R3は水素原子または低級アルキル基
を意味し、R4は次の式で表される複素環基を意味する。
本明細書でカルバペネムとは次の骨格を有する化合物
を意味し、本発明はこの骨格に種々の置換基を有するカ
ルバペネム誘導体に関する。
式Iにおける置換基について説明する。
R1としてはヒドロキシル基を有することもあるメチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基等の炭素数1〜6個(C1−C6)のアルキル基が
挙げられ、1−ヒドロキシエチル基、特に1−ヒドロキ
シエチル基が6位炭素原子にS配置の立体配置であって
そのヒドロキシル基がこのエチル基の1位(一般にカル
バペネム8位といわれる)にR配置に結合している場合
が好適例として挙げられる。
R2としては水素原子またはメチル、エチル、イソブチ
ル、第三ブチル等の直鎖状もしくは分岐鎖状C1−C6アル
キル基、メトキシメチル、メトキシエチル等のC1−C6
ルコキシC1−C6アルキル基、ピバロイルオキシメチル基
等のC1−C6脂肪族アシルオキシメチル基およびフタリジ
ル基を挙げることができる。更に、カルボキシル基の保
護基を兼ね、温和な条件で容易に除去し得るエステル残
基として、例えばo−ニトロベンジル、ベンズヒドリル
もしくは2−ナフチルメチル等のアラルキル基、アリル
基またはトリメチルシリルなどのC1−C6アルキルシリル
基等が挙げられる。
また、COOR2がR4の四級化窒素の対イオンとしてのカ
ルボキシレートアニオンの形で存在する場合がある。さ
らに、本発明の化合物が強酸との塩である場合、すなわ
ち、四級化窒素の対イオンが強酸のアニオンである場
合、COOR2はカルボン酸の状態で存在することもあり、
いわゆるベタイン化合物の特性を有しており、このよう
な酸付加塩は次の如く記載することもできる。
(式中、X-は酸のアニオンを意味する。) さらに、R4が塩基性基である場合、本発明の化合物が
おかれている環境(pH)により、COOR2はカルボキシル
基の場合とカルボキシレートアニオンの場合のいずれか
の状態にあり、またそれらの平衡混合物として存在する
場合もあり、これはいわゆるアミノ酸のような双性イオ
ン(Zwitter ion)構造で存在する場合を意味し、一般
式Iはこのような双性イオン構造の化合物をも意味して
いる。
代謝されうるエステル残基の好ましい例としては、ピ
バロイルオキシメチル基、フタリジル基、アセトキシカ
ルボニルオキシメチル基が挙げられる。
また、合成に際し、カルボキシル基の保護基として好
適なエステル残基はp−ニトロベンジル基、アリル基等
がある。
R3としては水素原子またはメチル、エチル、プロピル
などの炭素数1〜4個を有する直鎖状もしくは分岐鎖状
低級アルキル基、メトキシメチル、メトキシエチル等の
C1−C6アルコキシC1−C6アルキル基、アミノメチル基、
アシルアミノメチル基等が挙げられ、好適なものとして
は、低級アルキル基が、特にメチル基が好適である。こ
の際1位の不斉炭素原子に関する立体配置としてはR配
置のものが適当である。
置換基R4としては以下の如き三環性複素環基を例示す
ることができる。
すなわち、 2,3,6,7−テトラヒドロ−1H,5H−ジピロロ−[1,2−
a:1′,2′−c]イミダゾリウム−1−イルまたは−2
−イルまたは−3−イル、 2,3,7,8−テトラヒドロ−1H,6H−ジピロロ−[1,2−
b:1′,2′−d][1,2,4]−トリアゾリウム−1−イル
または−2−イルまたは−3−イル、 2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[1′,2′:
3,4]イミダゾ[1,2−a]ピリジニウム−1−イル、ま
たは−2−イルまたは−3−イル、 1,2,3,4,8,9−ヘキサヒドロ−7H−ピロロ[1′,2′:
3,4]イミダゾ[1,2−a]ピラジニウム−7−イルまた
は−8−イル、ならびにそれらの置換体特に2−メチル
および/または3−オキソ置換体、 2,3,6,7−テトラヒドロ−1H,5H−ジピロロ−[1,2−
a:1′,2′−c]イミダゾリウム−5−イルまたは−2
−6−イルまたは−7−イル、 2,3,7,8−テトラヒドロ−1H,6H−ジピロロ−[1,2−
b:1′,2′−d][1,2,4]−トリアゾリウム−7−イル
または−8−イル、 1,2,3,4,7,8−ヘキサヒドロ−6H−ピロロ[1′,2′:
1,2]イミダゾ[3,4−a]ピラジニウム−6−イルまた
は−7−イルまたは−8−イルならびにそれらの置換体
特に2−メチルおよび/または3−オキソ置換体、 2,3,6,7,8,9−ヘキサヒドロ−1H−ピロロ[1′,2′:
1,2]イミダゾ[3,4−a]ピリジニウム−1−イルまた
は−2−イルまたは−3−イル等を例示することができ
る。
なお、置換基R4がその中に不斉炭素原子を有する場
合、一般式Iで表わされる本発明の化合物には立体異性
体が存在することになる。例えば、不斉炭素原子が1個
の場合2種の立体異性体が生ずるので、便宜上以下の記
載においては一方を[異性体A]、他方を[異性体B]
とした。
なお、本発明の化合物およびその製造中間体のあるも
のは互変異性体の構造をとることも考えられる。本明細
書ではこれらを一種類の構造式で表すが、これは限定を
意味するものではない。
本発明の化合物は、薬理学的に許容される塩として用
いてよいが、その例としては次のようなものがある。
すなわち、カルボン酸の無毒性塩、例えば、ナトリウ
ム、カリウム、アルミニウム、マグネシウム等の金属
塩、アンモニウム塩およびトリエチルアミン、プロカイ
ン、ベンジルアミンとの塩ならびにペニシリン類、セフ
ァロスポリン類の塩形成に用いられる他のアミン類のよ
うな無毒性のアミン類との塩を包含する。特に好適な塩
としてはナトリウム塩、カリウム塩を挙げることができ
る。
本発明のカルバペネム誘導体には塩基性基が存在する
ので、医薬として許容される酸付加塩、例えば、塩酸、
臭化水素酸、リン酸、硫酸等の鉱酸あるいは酢酸、クエ
ン酸、コハク酸、アスコルビン酸、メタンスルホン酸等
の有機酸との塩類とすることもできる。特に好適な塩と
しては、塩酸塩および硫酸塩を挙げることができる。ま
た、式Iの化合物は種々の溶媒和物でもよく、例えば、
水和物として用いてもよい。
本発明化合物は、大腸菌、プロテウス、クレブシェ
ラ、エンテロバクター、サルモネラ、セラチア、ストレ
プトコッカス、スタフィロコッカス等を始め緑膿菌にも
優れた抗菌力を示し、各種感染症、例えば、呼吸器感染
症、外傷・熱湯・手術創による二次感染症、化膿性疾患
の治療に有効である。
本発明の化合物は慣用される製剤用担体、安定化剤、
溶剤補助剤、賦形剤を用いて通常の方法で製剤とするこ
とができる。投与は錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤等
の経口投与あるいは静注剤、筋注剤、坐剤などの非経口
投与の如き種々の方法があるが、通常は静脈注射が適当
である。投与量は通常成人1日250mg〜3,000mgであり、
これを数回に分割投与するが、年令、性別、症状により
適宜増減することができる。
本発明の化合物は、下記の反応式で例示する方法によ
って製造することができる。
第1工程: 公知の方法(特開昭58−26887)およびそれに準ずる
方法で合成できる化合物II(式中、R1およびR3は前記と
同じ、R2′は前記エステル残基を意味する)を適当な溶
媒中で酸化剤、例えば、過安息香酸、m−クロロ過安息
香酸、過酢酸、過酸化水素、二酸化セレン、オゾンまた
はメタ過ヨード酸ナトリウム等、好適にはm−クロロ過
安息香酸、で酸化するとスルホキシド体IIIが高収率で
得られる。ここに得られるスルホキシド体は立体異性体
の混合物である。これは分離することなく第2工程の反
応に使用することができる。
本反応には、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化
炭素等のハロゲン化炭化水素類、メタノール、エタノー
ルなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン
等のケトン類、酢酸、ピリジン、N,N−ジメチルホルム
アミド(以下、DMFと略記する)、アセトアミド、ジメ
チルスルホキシド(以下、DMSOと略記する)、水および
リン酸緩衝液等の、反応原料、生成物に支障をきたさな
い溶媒(混合溶媒も含む)が好適に用いられる。
反応温度は−50℃〜50℃、好適には−30℃〜室温、の
緩和な温度条件が有利である。反応時間は5分乃至4時
間、通常は30分乃至1時間で十分である。
第2工程: 本工程は、第1工程で得られたスルホキシド体IIIと
チオール化合物またはその反応性誘導体IV(式中、R4
前記に同じ。Mはアルカリ金属を意味する。)との置換
反応である。
本反応に用いる溶媒としては、メタノール、エタノー
ル等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等
のケトン類、DMF、アセトアミド、DMSO、テトラヒドロ
フラン(以下、THFと略記する)、アセトニトリル、ヘ
キサメチルホスホトリアミド、水等の反応原料、生成物
に支障をきたさない溶媒(混合溶媒も含む)が好適であ
る。
反応温度は−50℃乃至室温、特に−30℃〜0℃が好適
である。反応時間は通常15分乃至2時間、特に30分〜1
時間が好適である。
チオール化合物の反応性誘導体の例としては、Mはア
ルカリ金属であるチオレート化合物が挙げられる。
この置換反応において、チオール化合物は通常スルホ
キシド体IIIの1〜3当量、特に1〜2当量で使用する
ことが好適である。
一般式IVのチオール体は塩基と共存させると反応性に
富み、良好に反応が進行するが、塩基なしでも勿論進行
する。使用可能な塩基としてはトリエチルアミン、ジイ
ソプロピルエチルアミン等のアルキルアミン類、1,8−
ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン(以下、DBU
と略記する)、N−メチルモルホリン等の脂環状アミン
類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸ナトリウム等の無機塩基、カリウムt−ブトキ
サイド、ナトリウムメトキサイド等の金属アルコラート
類、ナトリウムアミド、水酸化ナトリウム等が挙げら
れ、ジイソプロピルエチルアミン、DBUが好適に使用さ
れ、チオール化合物IVと当量で使用するのが好ましい。
ただし、チオール化合物が酸付加塩である場合は、付加
されている酸を中和するに必要な量の塩基をさらに加え
ることにより良好な結果を得ることができる。
置換反応は次の反応式で例示する方法によっても行う
ことができる。
公知の方法(Heterocycle(1984)21,29 D.H.Shih e
t al)およびそれに準ずる方法で合成できる化合物V
(式中、R1、R2およびR3は前記に同じ)に、アセトン、
メチルエチルケトン等のケトン類、アセトニトリル、DM
F、ジメチルアセトアミド、DMSO、THF、ジクロルメタ
ン、クロロホルム等の反応原料、生成物に悪影響を及ぼ
さない溶媒中、トリエチルアミン、DBU、ジイソプロピ
ルエチルアミン、N−メチルモルホリン、キヌクリジ
ン、3−キヌクリジノール等の有機塩基類の存在下にジ
フェニルホスホリルクロリドを作用させることにより活
性な中間体VIに導くことができる。
反応温度は−50℃乃至室温、特に−40℃〜0℃が好適
である。反応時間は15分から2時間、特に30分から2時
間が好適である。
中間体VIは、前述したと同様にチオール化合物または
その反応性誘導体IVと反応させて置換反応成績体を得る
ことができる。
置換成績体は通常の後処理により単離することがで
き、必要に応じてシリカゲルを用いたカラムクロマトグ
ラフィに付し、クロロホルム、酢酸エチル、ジクロルメ
タン、メタノールあるいはこれらの混合溶媒を用いて精
製することができる。
この置換反応成績体に保護基がある場合には、所望に
より保護基を脱離させることができる。脱離法として
は、水素添加による還元的分解、化学的還元、酸、塩基
または酵素を用いた加水分解による方法等が挙げられ
る。
一般式Iにおいて、置換基R2がエステル残基、例え
ば、p−ニトロベンジル基、ベンジル基、ベンズヒドリ
ル基もしくは2−ナフチルメチル基である場合には、パ
ラジウム担持炭素、酸化白金、その他の公知の金属触媒
を用いて接触還元することにより脱保護し、一般式Iで
COOR2がカルボキシル基またはカルボキシレートアニオ
ンであるカルバペネム誘導体とすることができる。反応
溶媒としてジオキサン、THF、水、緩衝液(混合溶媒を
も含む)を用い、好適には含水ジオキサン、リン酸緩衝
液とTHFとの混合溶媒等を用い、1乃至4気圧の水素圧
下にて、0℃乃至50℃、好適には10℃〜30℃、で30分乃
至16時間、通常は10分〜1時間反応させることによっ
て、一般式IでCOOR2がカルボキシル基またはカルボキ
シレートアニオンであるカルバペネム誘導体を得ること
ができる。
また、一般式IのR2がp−ニトロベンジル基である場
合には、THF、ジオキサン等の水溶性有機溶媒中で、塩
化アンモニウム水溶液と鉄粉とを反応させることによ
り、さらにR2がアリル基である場合にはTHF、メチレン
クロリド等の非プロトン性溶媒中で、テトラキストリフ
ェニルホスフィンパラジウム(O)、トリフェニルホス
フィまたは2−エチルヘキサン酸と反応させることによ
り、さらにR2が2,2,2−トリクロロエチル基である場合
には、亜鉛末還元により脱保護することによってもそれ
ぞれ一般式IのCOOR2がカルボキシル基もしくはカルボ
キシレートアニオンである目的化合物を得ることができ
る。
上述の置換成績体はその物性によっては単離精製しに
くいものがあり、一般式IのCOOR2がカルボキシル基も
しくはカルボキシレートアニオンである化合物の製造を
目的とする場合には、中間の置換成績体を単離すること
なく、同一反応容器中で、もしくは簡単な通常の後処理
を施した後、保護基を脱離させることにより良好な結果
が得られる場合がある。これは、特に大量の目的物を製
造する際には、繁雑な作業もなく、収率、品質の点でも
優れた簡便な方法である。
一般式Iの目的化合物は通常の単離手段、すなわち、
抽出後濃縮し、さらに必要により再結晶、再沈殿、クロ
マトグラフィ等によって精製することができる。また、
一般式Iの化合物は結晶化することによって高純度のも
のが得られ、この目的のために塩とすることにより好ま
しい結果が得られることがある。その際、塩としては必
ずしも無毒性酸付加塩である必要はなく、毒性のある塩
として結晶化し、精製の後酸を除去するか、もしくは薬
理上許容される塩に変換して目的化合物を純度良く得る
ことができる。
体内で代謝されるエステル類を製造するには、ペニシ
リン類やセファロスポリン類における方法に準じて、一
般式Iにおける置換基R2としてあらかじめ入れておく
か、またはカルボキシル基あるいはカルボキシレートア
ニオンの化合物をエステル化すれば良い。
次に、実施例および参考例により本発明化合物の製造
方法をより具体的に説明する。
一般式IVのチオール化合物は特開昭62−149683号公報
に開示された方法および以下に例示する方法で得ること
ができる。
参考例1 (1)6,7−ジヒドロ−3−ヒドロキシメチル−7−
(p−メトキシベンジル)チオ−5H−ピロロ[1,2−
c]イミダゾール 6,7−ジヒドロ−7−(p−メトキシベンジル)チオ
−5H−ピロロ[1,2−c]イミダゾール2.6gと37%ホル
ムアルデヒドの混合物を封管中、外温120℃で15時間加
熱した。反応液をクロロホルムで抽出し、水洗したの
ち、硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を留去した。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィで精製して2.04gの標
記化合物を得た。
NMR(CDCl3)δ: 2.28−2.64(1H,m),2.72−3.16(1H,s),3.72(2H,
s),3.80(3H,s),3.90−4.28(3H,m),4.66(2H,s),
5.58(1H,bs),6.76(1H,s),6.87(2H,d),7.25(2H,
d) (2)6,7−ジヒドロ−3−ホルミル−7−(p−メト
キシベンジル)チオ−5H−ピロロ[1,2−c]イミダゾ
ール 6,7−ジヒドロ−3−ヒドロキシメチル−7−(p−
メトキシベンジル)チオ−5H−ピロロ[1,2−c]イミ
ダゾール6.0gおよび二酸化マンガン18gのジオキサン懸
濁液を外温110℃で170分間反応させた。生じた固定を濾
去したのち、濾液を濃縮乾固した残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィに付し4.81gの標記化合物を得た。
NMR(CDCl3)δ: 2.40−3.24(2H,m),3.82(2H,s),3.90(3H,s),4.08
−4.24(3H,m),6.84(1H,s),7.01(2H,d),7.29(2H,
d),9.72(1H,s) (3)メチル 6,7−ジヒドロ−7−(p−メトキシベ
ンジル)チオ−5H−ピロロ[1,2−c]イミダゾール−
3−プロペノエイト 60%水素化ナトリウム633mgのベンゼン懸濁液にジエ
チルホスホノ酢酸メチルエステル3.256mlを30℃以内に
温度を保ちながら滴下した。50分後6,7−ジヒドロ−3
−ホルミル−7−(p−メトキシベンジル)チオ−5H−
ピロロ[1,2−c]イミダゾール3.93gのベンゼン懸濁液
を30℃以内で滴下した。130分後、5%炭酸ナトリウム
水溶液、酢酸エチルエステルで分液し、有機層を水洗し
たのち、硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を留去、標記化合
物を得た。
NMR(CDCl3)δ: 2.30−3.20(2H,m),3.74(2H,s),3.82(2H,s),3.88
−4.28(3H,m),6.50(1H,d),6.87(2H,d),6.96(1H,
s),7.27(2H,d),7.46(1H,d) (4)メチル 6,7−ジヒドロ−7−(p−メトキシベ
ンジル)チオ−5H−ピロロ[1,2−c]イミダゾール−
3−プロパノエイト メチル 6,7−ジヒドロ−7−(p−メトキシベンジ
ル)チオ−5H−ピロロ[1,2−c]イミダゾール−3−
プロペノエイト710mgのメタノール溶液にマグネシウム2
40mgを80分を要して加えた。3時間後反応液を留去し、
残渣に水、クロロホルムおよび2N塩酸を加えて氷冷下撹
拌した。濃アンモニア水で反応液をアルカリ性とし、ク
ロロホルムで抽出し、有機層を水洗後、硫酸ナトリウム
で乾燥、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルを用いたカ
ラムクロマトグラフィに付しオイル状の標題化合物を56
7mgを得た。
NMR(CDCl3)δ: 2.28−3.08(2H,m),2.88(4H,t),3.72(3H,s),3.76
(3H,s),3.80(3H,s),3.82−4.06(2H,m),4.14(1H,
dd),6.77(1H,s),6.91(1H,d),7.31(2H,d) (5)6,7−ジヒドロ−3−(3−ヒドロキシプロピ
ル)−7−(p−メトキシベンジル)チオ−5H−ピロロ
[1,2−c]イミダゾール メチル 6,7−ジヒドロ−7−(p−メトキシベンジ
ル)チオ−5H−ピロロ[1,2−c]イミダゾール−3−
プロパノエイト1.34gのTHF溶液にリチウムアルミニウム
ハイドライド190mgを加え、室温で110分反応させた。反
応液に水、15%水酸化ナトリウム水溶液を順次加え、生
じた沈殿物を濾去した。濾液を減圧濃縮し残渣をシリカ
ゲルを用いたカラムクロマトグラフィに付しオイル状の
標記化合物を416mg得た。
NMR(CDCl3)δ: 1.96(2H,q),2.24−2.60(1H,m),2.60−3.08(1H,
m),2.76(2H,t),3.72(2H,s),3.80(3H,s),3.60−
4.20(5H,m),6.72(1H,s),6.89(2H,d),7.29(2H,
d) (6)1−p−メトキシベンジルチオ−2,3,6,7−テト
ラヒドロ−1H,5H−ジピロロ[1,2−a:1′,2′−c]イ
ミダゾリウム・アイオダイド 6,7−ジヒドロ−3−(3−ヒドロキシプロピル)−
7−(p−メトキシベンジル)チオ−5H−ピロロ[1,2
−c]イミダゾール893mgのジクロロメタン溶液にメチ
ルトリフェノキシホスホニウム・アイオダイド1.7gを加
え−5℃で75分間、0℃でさらに140分間反応させた。
同温度でメチルトリフェノキシホスホニウム・アイオダ
イドを0.3gを追加し16時間撹拌反応した。反応液にアセ
トンを加え、5日間還流した。反応液を濃縮乾固し、残
渣をシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィで精製
し標記の化合物416mgを得た。
NMR(CDCl3)δ: 2.00−3.48(6H,q),3.76(5H,s),4.00−4.72(5H,
m),6.85(2H,d),6.96(1H,s),7.29(2H,d) (7)1−メルカプト−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H,5H
−ジピロロ[1,2−a:1′,2′−c]イミダゾリウム・ト
リフルオロメタンスルホネート 1−p−メトキシベンジルチオ−2,3,7,8−テトラヒ
ドロ−1H,6H−ジピロロ[1,2−a:1′,2′−c]イミダ
ゾリウム・アイオダイド416mgを6mlのトリフルオロ酢酸
に溶解し、アニソール0.527mlおよびトリフルオロメタ
ンスルホン酸0.189mlを氷冷下加えて、室温で140分間反
応させた。反応液を減圧濃縮し、残渣をイソプロピルエ
ーテルで洗浄し、茶色オイルを得た。
NMR(D2O)δ: 2.00−3.28(6H,m),4.08−4.80(5H,m),7.28(1H,s) 参考例2 (1)6,7−ジヒドロ−3−クロロメチル−7−(p−
メトキシベンジル)チオ−5H−ピロロ[1,2−c]イミ
ダゾール塩酸塩 6,7−ジヒドロ−3−ヒドロキシメチル−7−(p−
メトキシベンジル)チオ−5H−ピロロ[1,2−c]イミ
ダゾール3.17gのベンゼン懸濁液に室温下、塩化チオニ
ル3.5mlを滴下し3時間撹拌した。反応液を減圧濃縮
し、残渣にさらにベンゼンを加えて減圧濃縮する操作を
5度繰り返し、茶色固体を得た。
NMR(D2O)δ: 2.50−3.32(2H,m),3.89(3H,s),3.95(2H,s),4.24
−4.67(3H,m),4.95(2H,s),7.02(2H,d),7.03(1H,
s),7.39(2H,d),7.50(1H,s) (2)6,7−ジヒドロ−3−(メチルアミノ)メチル−
7−(p−メトキシベンジル)チオ−5H−ピロロ[1,2
−c]イミダゾール 6,7−ジヒドロ−3−クロロメチル−7−(p−メト
キシベンジル)チオ−5H−ピロロ[1,2−c]イミダゾ
ール塩酸塩3.0gをTHFに溶解し、40%メチルアミン水溶
液50mlを加えて、室温下17.5時間反応した。反応液を濃
縮乾固し、残渣にクロロホルムおよび炭酸水素ナトリウ
ム水溶液を加え分配し、有機層を水洗したのち、硫酸ナ
トリウムで乾燥し、溶媒を留去して黄色油状物3.117gを
得た。
NMR(CDCl3)δ: 2.20−2.66(1H,m),2.40(3H,m),2.68−3.16(3H,m)
3.72(2H,s),3.76(5H,s),3.84−4.24(3H,m),6.76
(1H,s),6.89(2H,d),7.29(2H,d) (3)6,7−ジヒドロ−3−(N−メチル−N−クロロ
アセチルアミノ)メチル−7−(p−メトキシベンジ
ル)チオ−5H−ピロロ[1,2−c]イミダゾール 6,7−ジヒドロ−3−(メチルアミノ)メチル)−7
−(p−メトキシベンジル)チオ−5H−ピロロ[1,2−
c]イミダゾールのアセトニトリル溶液に、クロロアセ
チルクロライド1.59ml、ジイソプロピルエチルアミン4.
35mlを加え、氷冷下90分間反応させた。さらにクロロア
セチルクロライド0.40ml、ジイソプロピルエチルアミン
1.09mlを追加して氷冷下で70分間反応した。反応液を濃
縮乾燥し、残渣にクロロホルム、水を加えて分配し、有
機層をとり濃縮乾固した。残渣をシリカゲルを用いたカ
ラムクロマトグラフィに付し黄色オイル2.32gを得た。
NMR(CDCl3)δ: 2.20−3.36(2H,m),2.13(3H,m),3.72(2H,s),3.80
(3H,s),4.10(2H,s),3.92−4.36(3H,m),4.60(2H,
s),6.76(1H,s),6.89(2H,d),7.27(2H,d) (4)2−メチル−3−オキソ−7−(p−メトキシベ
ンジル)チオ−1,2,3,4,8,9−ヘキサヒドロ−7H−ピロ
ロ[1′,2′:3,4]イミダゾ[1,2−a]ピラジニウム
・アイオダイド 6,7−ジヒドロ−3−((N−メチル−N−クロロア
セチル)アミノメチル)−7−(p−メトキシベンジ
ル)チオ−5H−ピロロ[1,2−c]イミダゾール2.32gの
メチルエチルケトン溶液にヨウ化ナトリウム4.5gを加え
5日間還流反応させた。反応液を濃縮乾固し、残渣にク
ロロホルムを加え、生じた不溶物を濾去した。濾液を濃
縮乾固し、残渣をシリカゲルを用いたカラムクロマトグ
ラフィで精製し、黄色泡状化合物1.32gを得た。
NMR(CDCl3)δ: 2.28−2.68(1H,m),2.80−3.32(1H,m),3.15(3H,
s),3.77(5H,s),4.12−4.64(3H,m),5.00−5.48(4
H,m),6.85(2H,d),7.31(2H,d),7.53(1H,s) (5)2−メチル−3−オキソ−7−メルカプト−7H−
1,2,3,4,8,9−ヘキサヒドロピロロ[1′,2′:3,4]イ
ミダゾ[1,2−a]ピラジニウム・トリフルオロメタン
スルホネート 2−メチル−3−オキソ−7−(p−メトキシベンジ
ル)チオ−1,2,3,4,8,9−ヘキサヒドロ−7H−ピロロ−
[1′,2′:3,4]イミダゾ[1,2−a]ピラジニウム・
アイオダイド1.378gをトリフルオロ酢酸8mlに溶解し、
アニソール1.581mlを加え室温下75分間反応した。さら
に反応液にトリフルオロメタンスルホン酸0.288mlを加
え、室温下70分間反応した。反応液を減圧下濃縮し、残
渣にイソプロピルエーテルを加えて洗浄し、上清液を除
去、乾燥して標題化合物を茶色油状物として得た。精製
することなく次の反応に用いた。
NMR(D2O)δ: 2.36−2.80(1H,m),2.88−3.40(1H,m),3.12(3H,s) 4.16−4.76(3H,m),4.88(4H,s),7.34(1H,s) 実施例1 (1R,5S,6S,8R)−2−[(2,3,6,7−テトラヒドロ−1
H,5H−ジピロロ[1,2−a:1′,2′−c]イミダゾリウム
−1−イル)チオ]−6−(1−ヒドロキシエチル)−
1−メチルカルバペネム−3−カルボキシレート 1−メルカプト−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H,5H−ジ
ピロロ[1,2−a:1′,2′−c]イミダゾリウム・トリフ
ルオロメタンスルホネート308mgをTHF、アセトニトリル
およびDMSOの混合溶媒に溶解して−30℃に冷却した。こ
れに、3−キヌクリジノール150mgおよびp−ニトロベ
ンジル(1R,5S,6S,8R)−2−フェニルスルフィニル−
6−(1−ヒドロキシエチル)−1−メチルカルバペネ
ム−3−カルボキシレート200mgを加え、同温度で120分
間撹拌した。反応液にヘキサンを加えて洗浄し上清を除
いた。更にエーテルを加えて洗浄し上清を除いて、油状
残渣として目的の置換生成体を得た。
これにテトラヒドロフラン15ml、リン酸緩衝液15mlお
よび10%Pd−Cを加えて4気圧の水素雰囲気下で接触還
元を行った。触媒を濾去し、濾液を濃縮後ダイアイオン
HP−20を用いたカラムクロマトグラフィに付し、目的物
の画分をさらにHPLCで精製し、標記化合物の異性体Aお
よび異性体Bを各々12mg得た。
NMR(D2O)δ: 異性体A 1.31(3H,d),1.34(3H,d),2.66−2.71(1H,m),2.76
−2.82(2H,m),3.12−3.19(3H,m),3.45−3.48(1H,
m),3.52−3.54(1H,m),4.24−4.39(6H,m),4.96(1
H,d),7.31(1H,s) 異性体B 1.26(3H,d),1.31(3H,d),2.60−2.66(1H,m),2.75
−2.81(2H,m),3.13−3.22(3H,m),3.45−3.51(1H,
m),3.54−3.55(1H,m),4.22−4.37(6H,m),4.87−4.
89(1H,s),7.21(1H,s) 異性体Aの各種菌に対する最小発育阻止濃度(MIC)
の一部を示せば、E.コリ,NIHJ<0.1、Pr.プルガリス,08
602 0.1、K.ニューモニエ,TYPE 1<0.1、Ps.エルギ
ノーザ,32122 0.78、S.アウレウス,209P<0.1であっ
た。
実施例2 (1R,5S,6S,8R)−2−[(2−メチル−3−オキソ−
1,2,3,4,8,9−ヘキサヒドロ−7H−ピロロ[1′,2′:3,
4]イミダゾ[1,2−a]−ピラジニウム−7−イル)チ
オ]−6−(1−ヒドロキシエチル)−1−メチルカル
バペネム−3−カルボキシレート 7−メルカプト−2−メチル−3−オキソ−1,2,3,4,
8,9−ヘキサヒドロ−7H−ピロロ[1′,2′:3,4]イミ
ダゾ[1,2−a]ピラジニウム・トリフルオロメタンス
ルホネート692mgをTHF1ml、アセトニトリル1ml、DMSO0.
5mlの混合溶液に溶解し−30℃に冷却して3−キヌクリ
ジノール200mg、p−ニトロベンジル(1R,5S,6S,8R)−
2−フェニルスルフィニル−6−(1−ヒドロキシエチ
ル)−1−メチルカルバペネム−3−カルボキシレート
200mgを加えて、同温度で120分間撹拌した。さらに7−
メルカプト−2−メチル−3−オキソ−1,2,3,4,8,9−
ヘキサヒドロ−7H−ピロロ[1′,2′:3,4]イミダゾ
[1,2−a]ピラジニウム・トリフルオロメタンスルホ
ネート93mg、3−キヌクリジノール70mgを追加し、同温
度で250分間反応させた。反応液を実施例1と同様に処
理して油状の置換生成体を得た。接触還元および後処理
して標記化合物の異性体A12mg、異性体B12mgを無色固体
として得た。
NMR(D2O)δ: 異性体A 1.30(3H,d),1.32(3H,d),2.72−2.76(1H,m),3.16
(3H,s),3.18−3.22(1H,m),3.46(1H,dd),3.52−3.
54(1H,m),4.28−4.32(2H,m),4.35−4.44(2H,m),
4.96(4H,s),4.99−5.00(1H,m),7.44(1H,s) 異性体B 1.27(3H,d),1.33(3H,d),2.66−2.70(1H,m),3.16
(1H,s),3.21−3.25(1H,m),3.49(1H,dd),3.55−3.
57(1H,m),4.29−4.41(4H,m),4.52−4.55(1H,m),
4.94(4H,s),7.33(1H,s) 発明の効果 本発明の新規なカルバペネム誘導体は、四級化された
三環性複素環および1−メチルカルバペネム骨格の組合
せを特徴とし、グラム陽性菌、グラム陰性菌、さらには
偏性嫌気性菌に対して強力な抗菌活性を示し、ペニシリ
ンおよびセファロスポリン耐性菌にも高い感受性を示す
など、極めて広い抗菌スペクトルを有する。さらに本発
明の化合物は物理化学的性質にも優れ、腎臓のデヒドロ
ペプチターゼ、β−ラクタマーゼなどによる酵素分解も
受けにくいなど、抗菌剤として極めて優れたものであ
る。また、本発明の化合物は中枢毒性や腎毒性が見られ
ず極めて安全性が高く、優れた体内動態、すなわち各臓
器で高い組織内濃度が認められるのみならず長い血中半
減期を示す等優れた性質を有し、医薬として期待され
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61K 31/4985 A61K 31/495 605 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 519/00 A61K 31/41,31/415 A61K 31/435,31/495 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式I で表される化合物およびその塩。式中、R1は低級アルキ
    ル基、ヒドロキシ低級アルキル基または保護されたヒド
    ロキシ低級アルキル基を意味し、COOR2はカルボキシル
    基、カルボキシレートアニオンまたは保護されたカルボ
    キシル基を意味し、R3は水素原子または低級アルキル基
    を意味し、R4は次の式で表される複素環基を意味する。
  2. 【請求項2】R1が1−ヒドロキシエチル基である請求項
    1記載の化合物
  3. 【請求項3】(6S,8R)−6−(1−ヒドロキシエチ
    ル)−カルバペネム誘導体である請求項1または2記載
    の化合物
  4. 【請求項4】(1R,5S,6S,8R)−6−(1−ヒドロキシ
    エチル)−1−メチルカルバペネム誘導体である請求項
    1、2または3記載の化合物
  5. 【請求項5】(1R,5S,6S,8R)−2−(2,3,6,7−テトラ
    ヒドロ−1H、5H−ジピロロ[1,2−a:1′,2′−c]イミ
    ダゾリウム−1−イル)チオ−6−(1−ヒドロキシエ
    チル)−1−メチルカルバペネム−3−カルボキシレー
    トである請求項1記載の化合物
  6. 【請求項6】(1R,5S,6S,8R)−2−(2−メチル−3
    −オキソ−1,2,3,4,8,9−ヘキサヒドロ−7H−ピロロ
    [1′,2′:3,4]イミダゾ[1,2−a]ピラジニウム−
    7−イル)チオ−6−(1−ヒドロキシエチル)−1−
    メチルカルバペネム−3−カルボキシレートである請求
    項1記載の化合物
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