JP2998499B2 - 積層セラミックコンデンサの製造方法 - Google Patents
積層セラミックコンデンサの製造方法Info
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- JP2998499B2 JP2998499B2 JP17900393A JP17900393A JP2998499B2 JP 2998499 B2 JP2998499 B2 JP 2998499B2 JP 17900393 A JP17900393 A JP 17900393A JP 17900393 A JP17900393 A JP 17900393A JP 2998499 B2 JP2998499 B2 JP 2998499B2
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- green sheet
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘電体層の薄膜高積層
化を可能とし、かつ高信頼性が保証される積層セラミッ
クコンデンサの製造方法に関する。
化を可能とし、かつ高信頼性が保証される積層セラミッ
クコンデンサの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、積層セラミックコンデンサの製造
方法としては、大きく分けて3つの方法が知られてい
る。第1の方法は、ドクターブレード法などにより、キ
ャリアフィルム上にセラミックグリーンシートを形成
し、次いでこのセラミックグリーンシートをキャリアフ
ィルムから剥離した後、下部無効層となるセラミックグ
リーンシート上に圧着し、さらにその圧着された前者の
セラミックグリーンシート上にスクリーン法などにより
内部電極となる導電性ペーストを印刷塗布し、乾燥した
後、再びセラミックグリーンシートをキャリアフィルム
から剥離し圧着した後、内部電極が誘電体層を挟んで対
向するように印刷パターンをずらして導電性ペーストを
印刷し、こうして圧着と印刷を所望の静電容量が得られ
るよう交互に繰り返したのち、焼成し、最終的に銀、半
田メッキなどの外部電極を付与して形成される方法であ
る。
方法としては、大きく分けて3つの方法が知られてい
る。第1の方法は、ドクターブレード法などにより、キ
ャリアフィルム上にセラミックグリーンシートを形成
し、次いでこのセラミックグリーンシートをキャリアフ
ィルムから剥離した後、下部無効層となるセラミックグ
リーンシート上に圧着し、さらにその圧着された前者の
セラミックグリーンシート上にスクリーン法などにより
内部電極となる導電性ペーストを印刷塗布し、乾燥した
後、再びセラミックグリーンシートをキャリアフィルム
から剥離し圧着した後、内部電極が誘電体層を挟んで対
向するように印刷パターンをずらして導電性ペーストを
印刷し、こうして圧着と印刷を所望の静電容量が得られ
るよう交互に繰り返したのち、焼成し、最終的に銀、半
田メッキなどの外部電極を付与して形成される方法であ
る。
【0003】第2の方法としては、同様にキャリアフィ
ルム上にセラミックグリーンシートが形成されたシート
と、キャリアフィルム上に形成されたセラミックグリー
ンシート上に導電性ペーストを塗布してなるシートとを
用意し、各シートをフィルムから剥離して上下の最外層
に前者のシートを、有効層部分には後者のシートを重ね
合わせて圧着し、さらに切断後焼成した後、第1の方法
と同様に外部電極を付与し完成品とする方法である。
ルム上にセラミックグリーンシートが形成されたシート
と、キャリアフィルム上に形成されたセラミックグリー
ンシート上に導電性ペーストを塗布してなるシートとを
用意し、各シートをフィルムから剥離して上下の最外層
に前者のシートを、有効層部分には後者のシートを重ね
合わせて圧着し、さらに切断後焼成した後、第1の方法
と同様に外部電極を付与し完成品とする方法である。
【0004】最後に第3の方法は、第2の方法と同様
に、キャリアフィルム上にセラミックグリーンシートが
形成されたシートと、キャリアフィルム上に形成された
セラミックグリーンシート上に導電性ペーストを塗布し
てなるシートとを用意し、キャリアフィルムがシートに
付いた状態で圧着を行い、その後にフィルムを剥離する
工程を繰り返して積層していき、第1,第2の方法と同
様に切断焼成後、外部電極を付与し完成品とする方法で
ある。
に、キャリアフィルム上にセラミックグリーンシートが
形成されたシートと、キャリアフィルム上に形成された
セラミックグリーンシート上に導電性ペーストを塗布し
てなるシートとを用意し、キャリアフィルムがシートに
付いた状態で圧着を行い、その後にフィルムを剥離する
工程を繰り返して積層していき、第1,第2の方法と同
様に切断焼成後、外部電極を付与し完成品とする方法で
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】積層セラミックコンデ
ンサを小型大容量化するためには、誘電体層の薄層化を
図り、できるだけ高積層化する必要がある。ところが、
上述した第1のシートの圧着と印刷を繰り返す方法で
は、有効層における誘電体層を薄層化していくと、内部
電極のあるところとないところでの段差が大きくなり、
積層ずれを生じたり、印刷にじみが発生することで、完
成品としたときにショート不良や信頼性の劣化を招くこ
とになる。
ンサを小型大容量化するためには、誘電体層の薄層化を
図り、できるだけ高積層化する必要がある。ところが、
上述した第1のシートの圧着と印刷を繰り返す方法で
は、有効層における誘電体層を薄層化していくと、内部
電極のあるところとないところでの段差が大きくなり、
積層ずれを生じたり、印刷にじみが発生することで、完
成品としたときにショート不良や信頼性の劣化を招くこ
とになる。
【0006】また、第2の印刷されたシートをフィルム
から剥がし重ね合わせる方法では、シートが薄層化され
るとシートの強度が劣化するために積層に正確さが失わ
れることになる。
から剥がし重ね合わせる方法では、シートが薄層化され
るとシートの強度が劣化するために積層に正確さが失わ
れることになる。
【0007】さらに、第3の印刷されたシートをフィル
ムが付いた状態で圧着を行い、フィルムを剥離していく
方法は、これらの問題を解消するものであるが、焼成後
の厚みが薄膜化された場合(および15μm以下)、セ
ラミックグリーンシートに導電性ペーストを印刷する際
に、ペースト中に含まれる有機溶剤がセラミックグリー
ンシートを膨潤するために、シートに微小なピンホール
が発生したり、導電性物質がシート中に浸透するため
に、完成品としたときにショート不良や信頼性の劣化を
招くことになるという問題点を有している。
ムが付いた状態で圧着を行い、フィルムを剥離していく
方法は、これらの問題を解消するものであるが、焼成後
の厚みが薄膜化された場合(および15μm以下)、セ
ラミックグリーンシートに導電性ペーストを印刷する際
に、ペースト中に含まれる有機溶剤がセラミックグリー
ンシートを膨潤するために、シートに微小なピンホール
が発生したり、導電性物質がシート中に浸透するため
に、完成品としたときにショート不良や信頼性の劣化を
招くことになるという問題点を有している。
【0008】したがって、本発明は焼成後の内部電極間
の誘電体厚みが薄膜化された場合においても積層するこ
とが可能で、しかも高品質、高信頼性の小型大容量の積
層セラミックコンデンサの製造方法を提供しようとする
ものである。
の誘電体厚みが薄膜化された場合においても積層するこ
とが可能で、しかも高品質、高信頼性の小型大容量の積
層セラミックコンデンサの製造方法を提供しようとする
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、本発明にかかる積層セラミックコンデンサの製
造方法は、キャリアフィルム上にセラミックグリーンシ
ートを形成し第1のシートとし、上記と同様のキャリア
フィルム上にセラミックグリーンシートを形成するとと
もにそのセラミックグリーンシート上に内部電極となる
導電性ペーストを塗布し第2のシートとし、予め用意さ
れた下部無効層となるセラミックグリーンシート上に上
記第2のシートをセラミックグリーンシート同志が向か
い合うように重ねて配置し、上記第2のシートのキャリ
アフィルム上から熱加圧した後そのキャリアフィルムを
剥離することで上記第2のシートのセラミックグリーン
シートを熱転写によって積層し、次いで上記剥離面の上
に上記と同様にして上記第1のシートのセラミックグリ
ーンシートを熱圧着によって積層し、以降、上記第2お
よび第1のシートのセラミックグリーンシートを順次交
互に熱転写によって積層して所望の積層数を得た後、最
上部に位置する上記第2のシートのセラミックグリーン
シート上に上部無効層となるセラミックグリーンシート
が積層された積層体を焼結して焼結体を得、その後上記
焼結体内の内部電極間の容量を取出すための外部電極を
その焼結体の外面に形成してなるものである。
るため、本発明にかかる積層セラミックコンデンサの製
造方法は、キャリアフィルム上にセラミックグリーンシ
ートを形成し第1のシートとし、上記と同様のキャリア
フィルム上にセラミックグリーンシートを形成するとと
もにそのセラミックグリーンシート上に内部電極となる
導電性ペーストを塗布し第2のシートとし、予め用意さ
れた下部無効層となるセラミックグリーンシート上に上
記第2のシートをセラミックグリーンシート同志が向か
い合うように重ねて配置し、上記第2のシートのキャリ
アフィルム上から熱加圧した後そのキャリアフィルムを
剥離することで上記第2のシートのセラミックグリーン
シートを熱転写によって積層し、次いで上記剥離面の上
に上記と同様にして上記第1のシートのセラミックグリ
ーンシートを熱圧着によって積層し、以降、上記第2お
よび第1のシートのセラミックグリーンシートを順次交
互に熱転写によって積層して所望の積層数を得た後、最
上部に位置する上記第2のシートのセラミックグリーン
シート上に上部無効層となるセラミックグリーンシート
が積層された積層体を焼結して焼結体を得、その後上記
焼結体内の内部電極間の容量を取出すための外部電極を
その焼結体の外面に形成してなるものである。
【0010】また、上記方法において第1のシートにお
けるセラミックグリーンシートの厚みを、導電性ペース
トが塗布された第2のシートにおけるセラミックグリー
ンシートの厚みと同等かもしくはそれより厚い構成とし
てなるものである。
けるセラミックグリーンシートの厚みを、導電性ペース
トが塗布された第2のシートにおけるセラミックグリー
ンシートの厚みと同等かもしくはそれより厚い構成とし
てなるものである。
【0011】さらに、上記方法において第2のシートに
おけるセラミックグリーンシート間に第1のシートにお
けるセラミックグリーンシートを2層以上介在させた構
成としてなるものである。
おけるセラミックグリーンシート間に第1のシートにお
けるセラミックグリーンシートを2層以上介在させた構
成としてなるものである。
【0012】
【作用】このような構成によれば、有効層間において、
内部電極となる導電性ペーストが塗布された第2のシー
トのセラミックグリーンシート間に、導電性ペーストを
塗布していない第1のシートのセラミックグリーンシー
トを介在させていることにより、第2のシートのセラミ
ックグリーンシートに導電性ペーストを印刷する際に、
ペースト中に含まれる有機溶剤がそのセラミックグリー
ンシートを膨潤することでピンホールが発生したり、ま
たは導電性物質がそのセラミックグリーンシート中に浸
透したとしても、第1のシートのセラミックグリーンシ
ートでその影響が遮断されることにより、焼成後の内部
電極間の誘電体厚みが薄膜化された場合においてもほと
んどショート不良を起こすことなく高積層とすることが
可能となり、高品質、高信頼性でもって小型大容量の積
層セラミックコンデンサを得ることができることとな
る。
内部電極となる導電性ペーストが塗布された第2のシー
トのセラミックグリーンシート間に、導電性ペーストを
塗布していない第1のシートのセラミックグリーンシー
トを介在させていることにより、第2のシートのセラミ
ックグリーンシートに導電性ペーストを印刷する際に、
ペースト中に含まれる有機溶剤がそのセラミックグリー
ンシートを膨潤することでピンホールが発生したり、ま
たは導電性物質がそのセラミックグリーンシート中に浸
透したとしても、第1のシートのセラミックグリーンシ
ートでその影響が遮断されることにより、焼成後の内部
電極間の誘電体厚みが薄膜化された場合においてもほと
んどショート不良を起こすことなく高積層とすることが
可能となり、高品質、高信頼性でもって小型大容量の積
層セラミックコンデンサを得ることができることとな
る。
【0013】また、第1のシートにおけるセラミックグ
リーンシートの厚みを、導電性ペーストが塗布された第
2のシートにおけるセラミックグリーンシートの厚みと
同等かもしくはそれより厚い構成とした場合には、導電
性ペーストを印刷することで生ずる第2のシートのセラ
ミックグリーンシートに与える影響をより完全に防止す
ることができることとなる。
リーンシートの厚みを、導電性ペーストが塗布された第
2のシートにおけるセラミックグリーンシートの厚みと
同等かもしくはそれより厚い構成とした場合には、導電
性ペーストを印刷することで生ずる第2のシートのセラ
ミックグリーンシートに与える影響をより完全に防止す
ることができることとなる。
【0014】さらにまた、上記第2のシートにおけるセ
ラミックグリーンシート間に第1のシートにおけるセラ
ミックグリーンシートを2層以上介在させた構成とした
場合には、1層を介在させた場合よりもより完全にピン
ホールによるショート不良を防止し、信頼性の向上を図
ることができることとなる。
ラミックグリーンシート間に第1のシートにおけるセラ
ミックグリーンシートを2層以上介在させた構成とした
場合には、1層を介在させた場合よりもより完全にピン
ホールによるショート不良を防止し、信頼性の向上を図
ることができることとなる。
【0015】
【実施例】(実施例1)以下、本発明の一実施例につい
て図面を参照しながら説明する。
て図面を参照しながら説明する。
【0016】まず、チタン酸バリウム系粉末100重量
部、ポリビニルブチラール樹脂12重量部、酢酸−n−
ブチル70重量部、フタル酸ジブチル5重量部を配合し
て誘電体スラリーを作製し、シリコーン系離形剤で表面
がコーティング処理された厚み38μmのキャリアフィ
ルムとなるポリエステルフィルムの離形剤処理面に、上
記スラリーを用いてドクターブレード法により焼成後の
厚みが8μmとなるようにセラミックグリーンシートを
形成し、これをロール状に巻き取って第1のシートとし
た。
部、ポリビニルブチラール樹脂12重量部、酢酸−n−
ブチル70重量部、フタル酸ジブチル5重量部を配合し
て誘電体スラリーを作製し、シリコーン系離形剤で表面
がコーティング処理された厚み38μmのキャリアフィ
ルムとなるポリエステルフィルムの離形剤処理面に、上
記スラリーを用いてドクターブレード法により焼成後の
厚みが8μmとなるようにセラミックグリーンシートを
形成し、これをロール状に巻き取って第1のシートとし
た。
【0017】また、上記と同様にシリコーン系離形剤で
表面がコーティング処理された厚み38μmのポリエス
テルフィルムの離形剤処理面に、上記スラリーを用いて
同じくドクターブレード法により焼成後の厚みが5μm
となるように形成されたセラミックグリーンシート上
に、スクリーン印刷法により内部電極となるパラジウム
ペーストを図4に示すように所定の印刷パターンで印刷
塗布した後、80℃で乾燥しながらロール状に巻き取
り、第2のシートとした。図4において、1はセラミッ
クグリーンシート、2はパラジウムペーストである。
表面がコーティング処理された厚み38μmのポリエス
テルフィルムの離形剤処理面に、上記スラリーを用いて
同じくドクターブレード法により焼成後の厚みが5μm
となるように形成されたセラミックグリーンシート上
に、スクリーン印刷法により内部電極となるパラジウム
ペーストを図4に示すように所定の印刷パターンで印刷
塗布した後、80℃で乾燥しながらロール状に巻き取
り、第2のシートとした。図4において、1はセラミッ
クグリーンシート、2はパラジウムペーストである。
【0018】さらに、上記と同じくシリコーン系離形剤
で表面がシリコーン系離形剤でコーティング処理された
厚み38μmのポリエステルフィルムの離形剤処理面
に、上記スラリーを用いて同じくドクターブレード法に
より焼成後の厚みが50μmとなるようにセラミックグ
リーンシートを形成し、これをロール状に巻き取って上
下無効層用のシートとした。
で表面がシリコーン系離形剤でコーティング処理された
厚み38μmのポリエステルフィルムの離形剤処理面
に、上記スラリーを用いて同じくドクターブレード法に
より焼成後の厚みが50μmとなるようにセラミックグ
リーンシートを形成し、これをロール状に巻き取って上
下無効層用のシートとした。
【0019】そして、これらのシートを後述するパレッ
トのサイズに合わせて所定の大きさに裁断した。次い
で、接着剤つきポリエステルフィルムの貼られた金属パ
レットを用意し、この金属パレットのポリエステルフィ
ルム面にすでに裁断しておいたセラミックグリーンシー
トの焼成後の厚みが50μmとなる下部無効層用のシー
トを、そのセラミックグリーンシートがポリエステルフ
ィルム面に向かい合うように重ねて配置し、シートのキ
ャリアフィルム(厚み38μmのポリエステルフィル
ム)上から温度85℃、圧力45kg/cm2の条件で
加熱圧着した後、キャリアフィルムを剥がし熱転写し
た。その後、このセラミックグリーンシートの焼成後の
厚みが50μmとなる下部無効層用のシートをもう1
層、上記と全く同様の手順でもって熱転写した。ここ
で、パレットに接着剤つきポリエステルフィルムを貼っ
ているのは、パレットより下部無効層用のシートがずれ
ないようにするとともに、後工程で後述する積層体を剥
がしやすくするためである。
トのサイズに合わせて所定の大きさに裁断した。次い
で、接着剤つきポリエステルフィルムの貼られた金属パ
レットを用意し、この金属パレットのポリエステルフィ
ルム面にすでに裁断しておいたセラミックグリーンシー
トの焼成後の厚みが50μmとなる下部無効層用のシー
トを、そのセラミックグリーンシートがポリエステルフ
ィルム面に向かい合うように重ねて配置し、シートのキ
ャリアフィルム(厚み38μmのポリエステルフィル
ム)上から温度85℃、圧力45kg/cm2の条件で
加熱圧着した後、キャリアフィルムを剥がし熱転写し
た。その後、このセラミックグリーンシートの焼成後の
厚みが50μmとなる下部無効層用のシートをもう1
層、上記と全く同様の手順でもって熱転写した。ここ
で、パレットに接着剤つきポリエステルフィルムを貼っ
ているのは、パレットより下部無効層用のシートがずれ
ないようにするとともに、後工程で後述する積層体を剥
がしやすくするためである。
【0020】次に、上述した焼成後の厚みが5μmとな
るセラミックグリーンシート上にパラジウムペーストの
塗布された第2のシートを、そのセラミックグリーンシ
ートが上記下部無効層用のシートのセラミックグリーン
シートと向かい合うように重ねて配置し、同じく第2の
シートのキャリアフィルム上から上記と同じ温度ならび
に同じ圧力条件で加熱圧着した後に、そのキャリアフィ
ルムを剥離し、熱転写した。
るセラミックグリーンシート上にパラジウムペーストの
塗布された第2のシートを、そのセラミックグリーンシ
ートが上記下部無効層用のシートのセラミックグリーン
シートと向かい合うように重ねて配置し、同じく第2の
シートのキャリアフィルム上から上記と同じ温度ならび
に同じ圧力条件で加熱圧着した後に、そのキャリアフィ
ルムを剥離し、熱転写した。
【0021】ここまでの様子を図1(a),(b)に示
しており、3はパレット、4は接着剤つきポリエステル
フィルム、5は下部無効層用のシートを構成する焼成後
の厚みが50μmとなるセラミックグリーンシートであ
り、厚み38μmのポリエステルフィルムからなるキャ
リアフィルム(図示せず)の離形剤処理面にあらかじめ
形成され、上述したように熱転写によりパレット3のポ
リエステルフィルム4上に2層が積み重ねられて形成さ
れている。6は第2のシートであり、焼成後の厚みが5
μmとなる上記セラミックグリーンシート1がキャリア
フィルム(厚み38μmのポリエステルフィルム)7の
離形剤処理面に形成されており、さらにそのセラミック
グリーンシート1上に内部電極を構成するための上記パ
ラジウムペースト2が形成されている。また、図1にお
いて8は加熱圧着を行うための加熱ヘッドである。
しており、3はパレット、4は接着剤つきポリエステル
フィルム、5は下部無効層用のシートを構成する焼成後
の厚みが50μmとなるセラミックグリーンシートであ
り、厚み38μmのポリエステルフィルムからなるキャ
リアフィルム(図示せず)の離形剤処理面にあらかじめ
形成され、上述したように熱転写によりパレット3のポ
リエステルフィルム4上に2層が積み重ねられて形成さ
れている。6は第2のシートであり、焼成後の厚みが5
μmとなる上記セラミックグリーンシート1がキャリア
フィルム(厚み38μmのポリエステルフィルム)7の
離形剤処理面に形成されており、さらにそのセラミック
グリーンシート1上に内部電極を構成するための上記パ
ラジウムペースト2が形成されている。また、図1にお
いて8は加熱圧着を行うための加熱ヘッドである。
【0022】次いで、図2に示すように上記第2のシー
ト6におけるセラミックグリーンシート1のキャリアフ
ィルム7(この図2では剥離されているために図示せ
ず)が剥離された剥離面の上に、パラジウムペーストの
塗布されていない第1のシート9を、その焼成後の厚み
が8μmとなるセラミックグリーンシート10が第2の
シート6のセラミックグリーンシート1と向かい合うよ
うに重ねて配置し、上記と同じく第1のシート9のキャ
リアフィルム(厚み38μmのポリエステルフィルム
で、図示せず)上から上記と同じ温度ならびに同じ圧力
条件で加熱圧着し、その後にキャリアフィルムを剥離
し、熱転写した。
ト6におけるセラミックグリーンシート1のキャリアフ
ィルム7(この図2では剥離されているために図示せ
ず)が剥離された剥離面の上に、パラジウムペーストの
塗布されていない第1のシート9を、その焼成後の厚み
が8μmとなるセラミックグリーンシート10が第2の
シート6のセラミックグリーンシート1と向かい合うよ
うに重ねて配置し、上記と同じく第1のシート9のキャ
リアフィルム(厚み38μmのポリエステルフィルム
で、図示せず)上から上記と同じ温度ならびに同じ圧力
条件で加熱圧着し、その後にキャリアフィルムを剥離
し、熱転写した。
【0023】次いで、その剥離面の上に、再びパラジウ
ムペースト2の塗布された第2のシート6を、そのセラ
ミックグリーンシート1が上記第1のシート9のセラミ
ックグリーンシート10と向かい合うように重ねて配置
し、上記と同様に第2のシート6のキャリアフィルム7
(この図2では省略)上から上記と同じ温度ならびに同
じ圧力条件で加熱圧着し、その後にそのキャリアフィル
ム7を剥離し、熱転写した。
ムペースト2の塗布された第2のシート6を、そのセラ
ミックグリーンシート1が上記第1のシート9のセラミ
ックグリーンシート10と向かい合うように重ねて配置
し、上記と同様に第2のシート6のキャリアフィルム7
(この図2では省略)上から上記と同じ温度ならびに同
じ圧力条件で加熱圧着し、その後にそのキャリアフィル
ム7を剥離し、熱転写した。
【0024】以降、第1のシート9におけるパラジウム
ペーストの塗布されていない焼成後の厚みが8μmとな
るセラミックグリーンシート10と、第2のシート6に
おけるパラジウムペーストの塗布された焼成後の厚みが
5μmとなるセラミックグリーンシート1とを、有効層
の総数が50層になるまで上記条件による加熱圧着、キ
ャリアフィルムの剥離という熱転写による積層作業を行
った。すなわち、セラミックグリーンシート1は51
層、セラミックグリーンシート10はそれより1層少な
い50層を熱転写により積層した。このとき、内部電極
となるパラジウムペーストが交互に異なる端縁に達する
ように電極パターンをずらしながら、上記第2のシート
6におけるセラミックグリーンシート1の熱転写による
積層を行った。
ペーストの塗布されていない焼成後の厚みが8μmとな
るセラミックグリーンシート10と、第2のシート6に
おけるパラジウムペーストの塗布された焼成後の厚みが
5μmとなるセラミックグリーンシート1とを、有効層
の総数が50層になるまで上記条件による加熱圧着、キ
ャリアフィルムの剥離という熱転写による積層作業を行
った。すなわち、セラミックグリーンシート1は51
層、セラミックグリーンシート10はそれより1層少な
い50層を熱転写により積層した。このとき、内部電極
となるパラジウムペーストが交互に異なる端縁に達する
ように電極パターンをずらしながら、上記第2のシート
6におけるセラミックグリーンシート1の熱転写による
積層を行った。
【0025】その後、上記のようにして所望の積層数を
得、加熱圧着された圧着体の最上部に位置する熱転写さ
れたセラミックグリーンシート1の上に、上述した焼成
後の厚みが50μmとなるセラミックグリーンシートを
厚み38μmのポリエステルフィルムの離形剤処理面に
形成してなる上部無効層用のシートを、そのセラミック
グリーンシートが上記第2のシート6におけるセラミッ
クグリーンシート1と向かい合うように重ねて配置し、
上記と同じく無効層用のシートのキャリアフィルム(厚
み38μmのポリエステルフィルム)上から上記と同じ
温度ならびに同じ圧力条件で加熱圧着し、その後にキャ
リアフィルムを剥離し、熱転写した。この上部無効層用
のシートを用いた厚み50μmのセラミックグリーンシ
ートも、下部無効層用のシートと同様に2層を熱転写し
た。
得、加熱圧着された圧着体の最上部に位置する熱転写さ
れたセラミックグリーンシート1の上に、上述した焼成
後の厚みが50μmとなるセラミックグリーンシートを
厚み38μmのポリエステルフィルムの離形剤処理面に
形成してなる上部無効層用のシートを、そのセラミック
グリーンシートが上記第2のシート6におけるセラミッ
クグリーンシート1と向かい合うように重ねて配置し、
上記と同じく無効層用のシートのキャリアフィルム(厚
み38μmのポリエステルフィルム)上から上記と同じ
温度ならびに同じ圧力条件で加熱圧着し、その後にキャ
リアフィルムを剥離し、熱転写した。この上部無効層用
のシートを用いた厚み50μmのセラミックグリーンシ
ートも、下部無効層用のシートと同様に2層を熱転写し
た。
【0026】このときの積層体の断面図を図3に示して
おり、図3においてはパレット3および接着剤つきポリ
エステルフィルム4は省略されている。
おり、図3においてはパレット3および接着剤つきポリ
エステルフィルム4は省略されている。
【0027】次に、上記の積層体を500kg/cm2
で常温で本加圧を行った後、積層体を所定の大きさに切
断するとともに接着剤つきポリエステルフィルム4は接
着剤を加熱発泡させることにより分離し、パレット3か
ら取り出し個片状に分けた。
で常温で本加圧を行った後、積層体を所定の大きさに切
断するとともに接着剤つきポリエステルフィルム4は接
着剤を加熱発泡させることにより分離し、パレット3か
ら取り出し個片状に分けた。
【0028】次いで、その個片状に分けられた積層体を
350℃で6時間保持し、バインダーアウトした後、1
300℃で2時間焼成した。さらに、端面の面取りを施
した後、外部電極としてAgペーストを塗布焼付けした
後、NiならびにPb−Snメッキを付与して完成品と
した。このようにして得られた積層セラミックコンデン
サの断面図を図5に示しており、図5において11は外
部電極、12は上記セラミックグリーンシート5から構
成される上下無効層部分の誘電体層、13は上記セラミ
ックグリーンシート1,10から構成される有効層部分
の誘電体層、14は上記パラジウムペーストから構成さ
れる内部電極である。
350℃で6時間保持し、バインダーアウトした後、1
300℃で2時間焼成した。さらに、端面の面取りを施
した後、外部電極としてAgペーストを塗布焼付けした
後、NiならびにPb−Snメッキを付与して完成品と
した。このようにして得られた積層セラミックコンデン
サの断面図を図5に示しており、図5において11は外
部電極、12は上記セラミックグリーンシート5から構
成される上下無効層部分の誘電体層、13は上記セラミ
ックグリーンシート1,10から構成される有効層部分
の誘電体層、14は上記パラジウムペーストから構成さ
れる内部電極である。
【0029】(実施例2)また、第2の実施例として、
パラジウムペーストの塗布されていない第1のシートに
おけるセラミックグリーンシートとして、焼成後の厚み
が4μmとなるセラミックグリーンシートを用い、それ
をパラジウムペーストの塗布された第2のシートにおけ
るセラミックグリーンシート間に2層介在させた以外は
上記第1の実施例と全く同じ条件で積層セラミックコン
デンサを作製した。
パラジウムペーストの塗布されていない第1のシートに
おけるセラミックグリーンシートとして、焼成後の厚み
が4μmとなるセラミックグリーンシートを用い、それ
をパラジウムペーストの塗布された第2のシートにおけ
るセラミックグリーンシート間に2層介在させた以外は
上記第1の実施例と全く同じ条件で積層セラミックコン
デンサを作製した。
【0030】この第2の実施例における工程途中の積層
セラミックコンデンサを図6および図7に示しており、
上記第1の実施例と同一箇所には同一番号を付してあ
る。そして、図6および図7において、15は焼成後の
厚みが4μmとなるセラミックグリーンシートであり、
上記第1の実施例と同様に厚み38μmのポリエステル
フィルムからなるキャリアフィルムの離形剤処理面にあ
らかじめ形成され、上述したように第2のシートにおけ
るパラジウムペースト2の塗布されたセラミックグリー
ンシート1上に2枚つづけて上記と同一条件で熱圧着さ
れ、キャリアフィルムをそれぞれ剥離し、転写されてい
る。
セラミックコンデンサを図6および図7に示しており、
上記第1の実施例と同一箇所には同一番号を付してあ
る。そして、図6および図7において、15は焼成後の
厚みが4μmとなるセラミックグリーンシートであり、
上記第1の実施例と同様に厚み38μmのポリエステル
フィルムからなるキャリアフィルムの離形剤処理面にあ
らかじめ形成され、上述したように第2のシートにおけ
るパラジウムペースト2の塗布されたセラミックグリー
ンシート1上に2枚つづけて上記と同一条件で熱圧着さ
れ、キャリアフィルムをそれぞれ剥離し、転写されてい
る。
【0031】(比較例)さらに、上記2つの実施例と比
較する従来例として、パラジウムペースト塗布なしのシ
ートを全く介在させない、すなわちパラジウムペースト
が塗布されたセラミックグリーンシートのみを用い、有
効層の誘電体厚みや有効層総数の同じものを比較試料と
して上記と同様の条件で作製した。したがって、パラジ
ウムペーストの塗布されたセラミックグリーンシートと
しては、焼成後の厚みが13μmとなるものを用いて比
較試料が作製された。
較する従来例として、パラジウムペースト塗布なしのシ
ートを全く介在させない、すなわちパラジウムペースト
が塗布されたセラミックグリーンシートのみを用い、有
効層の誘電体厚みや有効層総数の同じものを比較試料と
して上記と同様の条件で作製した。したがって、パラジ
ウムペーストの塗布されたセラミックグリーンシートと
しては、焼成後の厚みが13μmとなるものを用いて比
較試料が作製された。
【0032】このようにして作製された各サンプルの初
期ショート率ならびに耐湿負荷試験1000時間(85
℃、85%RH)での絶縁抵抗の劣化状況を調べた。こ
のとき、初期ショート率については1.0×106以下
を、また耐湿負荷試験については1.0×108以下を
劣化品として判定した。その結果を(表1)に示す。
期ショート率ならびに耐湿負荷試験1000時間(85
℃、85%RH)での絶縁抵抗の劣化状況を調べた。こ
のとき、初期ショート率については1.0×106以下
を、また耐湿負荷試験については1.0×108以下を
劣化品として判定した。その結果を(表1)に示す。
【0033】
【表1】
【0034】この(表1)の結果から明らかなように、
本実施例によるものは従来の比較例のものと比較して、
素子の信頼性を大幅に向上させることができる。これは
上述したようにパラジウムペーストを塗布した第2のセ
ラミックグリーンシート間にパラジウムペーストを塗布
していない第1のセラミックグリーンシートを介在させ
ていることにより、ペースト中に含まれる有機溶剤が第
2のグリーンシートを膨潤することでピンホールが発生
したり、または導電性物質がそのセラミックグリーンシ
ート中に浸透したとしても、第1のシートのセラミック
グリーンシートでその影響が遮断されることにより、焼
成後の内部電極間の誘電体厚みが薄膜化された場合にお
いてもほとんどショート不良を起こすことがないもので
ある。このとき、上記の効果は第1のセラミックグリー
ンシートの厚みを、第2のセラミックグリーンシートの
厚みと同等か実施例のようにそれより厚い構成とした方
が得られやすいものである。また、(表1)に示すよう
にパラジウムペーストを塗布した第2のセラミックグリ
ーンシート間にパラジウムペーストを塗布していない第
1のセラミックグリーンシートを2層介在させた構成と
した方が、1層を介在させた構成のものよりも、さらに
良好な効果が得られることがわかる。この場合、第2の
セラミックグリーンシート間に介在される第1のセラミ
ックグリーンシートは2層より多くしてもよいことはも
ちろんである。
本実施例によるものは従来の比較例のものと比較して、
素子の信頼性を大幅に向上させることができる。これは
上述したようにパラジウムペーストを塗布した第2のセ
ラミックグリーンシート間にパラジウムペーストを塗布
していない第1のセラミックグリーンシートを介在させ
ていることにより、ペースト中に含まれる有機溶剤が第
2のグリーンシートを膨潤することでピンホールが発生
したり、または導電性物質がそのセラミックグリーンシ
ート中に浸透したとしても、第1のシートのセラミック
グリーンシートでその影響が遮断されることにより、焼
成後の内部電極間の誘電体厚みが薄膜化された場合にお
いてもほとんどショート不良を起こすことがないもので
ある。このとき、上記の効果は第1のセラミックグリー
ンシートの厚みを、第2のセラミックグリーンシートの
厚みと同等か実施例のようにそれより厚い構成とした方
が得られやすいものである。また、(表1)に示すよう
にパラジウムペーストを塗布した第2のセラミックグリ
ーンシート間にパラジウムペーストを塗布していない第
1のセラミックグリーンシートを2層介在させた構成と
した方が、1層を介在させた構成のものよりも、さらに
良好な効果が得られることがわかる。この場合、第2の
セラミックグリーンシート間に介在される第1のセラミ
ックグリーンシートは2層より多くしてもよいことはも
ちろんである。
【0035】ここで、上記の実施例では内部電極として
パラジウムペーストを用いた場合について説明したが、
これは他の電極材、例えば銀−パラジウム、ニッケル、
銅などを用いた場合にも有効なことはもちろんである。
また、誘電体材料としてチタン酸バリウム系を用いた場
合について説明したが、これも他の誘電体材料でも上記
と同様な効果が得られるものである。
パラジウムペーストを用いた場合について説明したが、
これは他の電極材、例えば銀−パラジウム、ニッケル、
銅などを用いた場合にも有効なことはもちろんである。
また、誘電体材料としてチタン酸バリウム系を用いた場
合について説明したが、これも他の誘電体材料でも上記
と同様な効果が得られるものである。
【0036】さらに、上記の実施例では上下無効層用の
セラミックグリーンシートも熱転写により形成する場合
について説明したが、これは他の手段によって形成して
も差し支えないものである。また、本実施例では第1,
第2のセラミックグリーンシートを熱転写する際に、離
形剤で表面がコーティング処理されたキャリアフィルム
となるポリエステルフィルムを使用したが、これはセラ
ミックグリーンシートの厚みを薄膜化していくとシート
の強度が低下し、熱転写時のフィルムの剥離が十分では
なくなり、その結果セラミックグリーンシートの圧着不
良を引き起こしやすくなるため、フィルムには十分に離
形性を備えたフィルムを選択する方が好ましいものであ
る。ここで、本実施例では厚み38μmのフィルムを用
いたが、これは他の厚みのフィルムを用いても差し支え
ないものである。
セラミックグリーンシートも熱転写により形成する場合
について説明したが、これは他の手段によって形成して
も差し支えないものである。また、本実施例では第1,
第2のセラミックグリーンシートを熱転写する際に、離
形剤で表面がコーティング処理されたキャリアフィルム
となるポリエステルフィルムを使用したが、これはセラ
ミックグリーンシートの厚みを薄膜化していくとシート
の強度が低下し、熱転写時のフィルムの剥離が十分では
なくなり、その結果セラミックグリーンシートの圧着不
良を引き起こしやすくなるため、フィルムには十分に離
形性を備えたフィルムを選択する方が好ましいものであ
る。ここで、本実施例では厚み38μmのフィルムを用
いたが、これは他の厚みのフィルムを用いても差し支え
ないものである。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、導電性ペ
ーストの塗布されたセラミックグリーンシートを複数枚
熱転写して構成される有効層間において、内部電極とな
る導電性ペーストが塗布された第2のシートのセラミッ
クグリーンシート間に、導電性ペーストを塗布していな
い第1のシートのセラミックグリーンシートを介在させ
ていることにより、第2のシートのセラミックグリーン
シートに導電性ペーストを印刷する際に、ペースト中に
含まれる有機溶剤がそのセラミックグリーンシートを膨
潤することでピンホールが発生したり、または導電性物
質がそのセラミックグリーンシート中に浸透したとして
も、第1のシートのセラミックグリーンシートでその影
響が遮断されることにより、焼成後の内部電極間の誘電
体厚みが薄膜化された場合においてもほとんどショート
不良を起こすことなく高積層とすることが可能となり、
高品質、高信頼性でもって小型大容量の積層セラミック
コンデンサを得ることができることとなる。
ーストの塗布されたセラミックグリーンシートを複数枚
熱転写して構成される有効層間において、内部電極とな
る導電性ペーストが塗布された第2のシートのセラミッ
クグリーンシート間に、導電性ペーストを塗布していな
い第1のシートのセラミックグリーンシートを介在させ
ていることにより、第2のシートのセラミックグリーン
シートに導電性ペーストを印刷する際に、ペースト中に
含まれる有機溶剤がそのセラミックグリーンシートを膨
潤することでピンホールが発生したり、または導電性物
質がそのセラミックグリーンシート中に浸透したとして
も、第1のシートのセラミックグリーンシートでその影
響が遮断されることにより、焼成後の内部電極間の誘電
体厚みが薄膜化された場合においてもほとんどショート
不良を起こすことなく高積層とすることが可能となり、
高品質、高信頼性でもって小型大容量の積層セラミック
コンデンサを得ることができることとなる。
【0038】また、第1のシートにおけるセラミックグ
リーンシートの厚みを、導電性ペーストが塗布された第
2のシートにおけるセラミックグリーンシートの厚みと
同等かもしくはそれより厚い構成とした場合には、導電
性ペーストを印刷することで生ずる第2のシートのセラ
ミックグリーンシートに与える影響をより完全に防止す
ることができることとなる。
リーンシートの厚みを、導電性ペーストが塗布された第
2のシートにおけるセラミックグリーンシートの厚みと
同等かもしくはそれより厚い構成とした場合には、導電
性ペーストを印刷することで生ずる第2のシートのセラ
ミックグリーンシートに与える影響をより完全に防止す
ることができることとなる。
【0039】さらにまた、上記第2のシートにおけるセ
ラミックグリーンシート間に第1のシートにおけるセラ
ミックグリーンシートを2層以上介在させた構成とした
場合には、1層を介在させた場合よりもより完全にピン
ホールによるショート不良を防止し、信頼性の向上を図
ることができることとなる。
ラミックグリーンシート間に第1のシートにおけるセラ
ミックグリーンシートを2層以上介在させた構成とした
場合には、1層を介在させた場合よりもより完全にピン
ホールによるショート不良を防止し、信頼性の向上を図
ることができることとなる。
【図1】(a)本発明の一実施例を説明する熱転写によ
りセラミックグリーンシートを熱圧着している様子を示
す模式図 (b)同じくキャリアフィルムを剥離している様子を示
す模式図
りセラミックグリーンシートを熱圧着している様子を示
す模式図 (b)同じくキャリアフィルムを剥離している様子を示
す模式図
【図2】本発明の一実施例を説明する導電性ペーストの
塗布されていないセラミックグリーンシートを1層介在
させて熱転写する加熱圧着の様子を示す模式図
塗布されていないセラミックグリーンシートを1層介在
させて熱転写する加熱圧着の様子を示す模式図
【図3】本発明の一実施例を説明する導電性ペーストの
塗布されていないセラミックグリーンシートを1層介在
させた積層体の断面図
塗布されていないセラミックグリーンシートを1層介在
させた積層体の断面図
【図4】本発明の一実施例を説明するセラミックグリー
ンシート上に導電性ペーストを塗布したときの平面図
ンシート上に導電性ペーストを塗布したときの平面図
【図5】本発明の一実施例を説明する積層セラミックコ
ンデンサの完成品断面図
ンデンサの完成品断面図
【図6】本発明の第2の実施例を説明する導電性ペース
トの塗布されていないセラミックグリーンシートを2層
介在させて熱転写する加熱圧着の様子を示す模式図
トの塗布されていないセラミックグリーンシートを2層
介在させて熱転写する加熱圧着の様子を示す模式図
【図7】本発明の第2の実施例を説明する導電性ペース
トの塗布されていないセラミックグリーンシートを2層
介在させた積層体の断面図
トの塗布されていないセラミックグリーンシートを2層
介在させた積層体の断面図
1 第2のシートにおけるセラミックグリーンシート 2 パラジウムペースト 3 パレット 4 接着剤つきポリエステルフィルム 5 無効層用のシートを構成するセラミックグリーンシ
ート 6 第2のシート 7 第2のシートにおけるキャリアフィルム 8 加熱ヘッド 9 第1のシート 10 第1のシートにおけるセラミックグリーンシート 11 外部電極 12 上下無効層部分の誘電体層 13 有効層部分の誘電体層 14 内部電極 15 第1のシートにおけるセラミックグリーンシート
ート 6 第2のシート 7 第2のシートにおけるキャリアフィルム 8 加熱ヘッド 9 第1のシート 10 第1のシートにおけるセラミックグリーンシート 11 外部電極 12 上下無効層部分の誘電体層 13 有効層部分の誘電体層 14 内部電極 15 第1のシートにおけるセラミックグリーンシート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−226138(JP,A) 特開 平1−208824(JP,A) 特開 平2−155213(JP,A) 特開 平5−167224(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 4/12
Claims (4)
- 【請求項1】 キャリアフィルム上にセラミックグリー
ンシートを形成し第1のシートとし、上記と同様のキャ
リアフィルム上にセラミックグリーンシートを形成する
とともにそのセラミックグリーンシート上に内部電極と
なる導電性ペーストを塗布し第2のシートとし、予め用
意された下部無効層となるセラミックグリーンシート上
に上記第2のシートをセラミックグリーンシート同志が
向かい合うように重ねて配置し、上記第2のシートのキ
ャリアフィルム上から熱加圧した後そのキャリアフィル
ムを剥離することで上記第2のシートのセラミックグリ
ーンシートを熱転写によって積層し、次いで上記剥離面
の上に上記と同様にして上記第1のシートのセラミック
グリーンシートを熱圧着によって積層し、以降、上記第
2および第1のシートのセラミックグリーンシートを順
次交互に熱転写によって積層して所望の積層数を得た
後、最上部に位置する上記第2のシートのセラミックグ
リーンシート上に上部無効層となるセラミックグリーン
シートが積層された積層体を焼結して焼結体を得、その
後上記焼結体内の内部電極間の容量を取出すための外部
電極をその焼結体の外面に形成してなる積層セラミック
コンデンサの製造方法。 - 【請求項2】 第1のシートにおけるセラミックグリー
ンシートの厚みを、導電性ペーストが塗布された第2の
シートにおけるセラミックグリーンシートの厚みと同等
かもしくはそれより厚い構成としてなる請求項1記載の
積層セラミックコンデンサの製造方法。 - 【請求項3】 導電性ペーストが塗布された第2のシー
トにおけるセラミックグリーンシート間に第1のシート
におけるセラミックグリーンシートを2層以上介在させ
た構成としてなる請求項1記載の積層セラミックコンデ
ンサの製造方法。 - 【請求項4】 キャリアフィルムとして、離形効果を有
するフィルムを用いてなる請求項1記載の積層セラミッ
クコンデンサの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17900393A JP2998499B2 (ja) | 1993-07-20 | 1993-07-20 | 積層セラミックコンデンサの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17900393A JP2998499B2 (ja) | 1993-07-20 | 1993-07-20 | 積層セラミックコンデンサの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0737750A JPH0737750A (ja) | 1995-02-07 |
JP2998499B2 true JP2998499B2 (ja) | 2000-01-11 |
Family
ID=16058420
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17900393A Expired - Lifetime JP2998499B2 (ja) | 1993-07-20 | 1993-07-20 | 積層セラミックコンデンサの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2998499B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4658576B2 (ja) * | 2003-12-05 | 2011-03-23 | 日本特殊陶業株式会社 | コンデンサとその製造方法 |
-
1993
- 1993-07-20 JP JP17900393A patent/JP2998499B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0737750A (ja) | 1995-02-07 |
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