JP2996610B2 - 印刷用オフセットブランケット - Google Patents
印刷用オフセットブランケットInfo
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷用オフセット
ブランケットに関し、より詳しくは、排紙性やインキ転
移性が向上した印刷用オフセットブランケットに関す
る。
ブランケットに関し、より詳しくは、排紙性やインキ転
移性が向上した印刷用オフセットブランケットに関す
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】平板
オフセット印刷やグラビアオフセット印刷などに用いら
れるオフセットブランケットは、一般に図2(a)、
(b)または(c)に示す構成からなっている。すなわ
ち、ゴム材(ゴム糊)を含浸させた一層または複数層の
基布6をプライマー層Gを介して積層したり〔図2
(a)〕、基布6,6間に多孔質の圧縮性層7を介在さ
せたり〔図2(b)〕、前記基布6および圧縮性層7を
シート体P上に積層する〔図2(c)〕などして構成さ
れた支持体層5と、支持体層5上に設けられた表面印刷
層11とからなっている。
オフセット印刷やグラビアオフセット印刷などに用いら
れるオフセットブランケットは、一般に図2(a)、
(b)または(c)に示す構成からなっている。すなわ
ち、ゴム材(ゴム糊)を含浸させた一層または複数層の
基布6をプライマー層Gを介して積層したり〔図2
(a)〕、基布6,6間に多孔質の圧縮性層7を介在さ
せたり〔図2(b)〕、前記基布6および圧縮性層7を
シート体P上に積層する〔図2(c)〕などして構成さ
れた支持体層5と、支持体層5上に設けられた表面印刷
層11とからなっている。
【0003】しかしながら、前記通常のオフセットブラ
ンケットは、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NB
R)等の高い弾性率と耐油性とを有するゴム材料により
表面印刷層11が構成されているため、印刷の際に表面
印刷層と印刷紙との間で粘着力が生じ、印刷紙がカール
することがある。さらに、オフセット輪転機による印刷
の際には、印刷紙がブランケットにとられて汚れたり破
れたりするいわゆるデラミネーションが発生することが
ある。また、同様な問題は、コート紙のような表面が平
滑な印刷紙に印刷する場合であっても生じる。従って、
表面印刷層の排紙性(紙離れ性)を改善することが印刷
用オフセットブランケットに要求されている。
ンケットは、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NB
R)等の高い弾性率と耐油性とを有するゴム材料により
表面印刷層11が構成されているため、印刷の際に表面
印刷層と印刷紙との間で粘着力が生じ、印刷紙がカール
することがある。さらに、オフセット輪転機による印刷
の際には、印刷紙がブランケットにとられて汚れたり破
れたりするいわゆるデラミネーションが発生することが
ある。また、同様な問題は、コート紙のような表面が平
滑な印刷紙に印刷する場合であっても生じる。従って、
表面印刷層の排紙性(紙離れ性)を改善することが印刷
用オフセットブランケットに要求されている。
【0004】表面印刷層には、上記の排紙性の他にも、
印刷用版からオフセットブランケットの表面に転写され
たインキのうちのかなりの量のインキがオフセットブラ
ンケットに残留し、印刷紙などへ完全に転写されないと
いう問題がある。このため、印刷紙などに転写されたイ
ンキ層の表面に凹凸が生じ、印刷パターンのエッジが鮮
明に再現できなくなったり、ベタ着肉性が低下する等の
問題が生じる。従って、オフセットブランケットには、
表面印刷層のインキ転移性を改善することも要求されて
いる。
印刷用版からオフセットブランケットの表面に転写され
たインキのうちのかなりの量のインキがオフセットブラ
ンケットに残留し、印刷紙などへ完全に転写されないと
いう問題がある。このため、印刷紙などに転写されたイ
ンキ層の表面に凹凸が生じ、印刷パターンのエッジが鮮
明に再現できなくなったり、ベタ着肉性が低下する等の
問題が生じる。従って、オフセットブランケットには、
表面印刷層のインキ転移性を改善することも要求されて
いる。
【0005】従来より、前述の問題を解決する方法とし
て、例えば、加硫紙表面の凹凸を転写したり、バフ研磨
するなどの方法で、図3に示すように、表面印刷層11
の表面に凹凸21を形成することが試みられている。し
かし、上記凹凸21は、その高低差hが大きく、ピッチ
pが狭い場合には、オフセットブランケットの排紙性や
インキ転移性を向上させることができるが、ブランケッ
トと紙との接触面積が減少するためにベタ着肉性が極端
に悪くなり、微細なパターンを精度良く再現することが
できなくなるなどの問題を生じる。一方、凹凸の高低差
hが小さかったりピッチpが広い場合は、排紙性やイン
キ転移性を改善することができない。
て、例えば、加硫紙表面の凹凸を転写したり、バフ研磨
するなどの方法で、図3に示すように、表面印刷層11
の表面に凹凸21を形成することが試みられている。し
かし、上記凹凸21は、その高低差hが大きく、ピッチ
pが狭い場合には、オフセットブランケットの排紙性や
インキ転移性を向上させることができるが、ブランケッ
トと紙との接触面積が減少するためにベタ着肉性が極端
に悪くなり、微細なパターンを精度良く再現することが
できなくなるなどの問題を生じる。一方、凹凸の高低差
hが小さかったりピッチpが広い場合は、排紙性やイン
キ転移性を改善することができない。
【0006】表面印刷層の表面形状を粗くする方法とし
ては、上記の他にも、表面印刷層に添加した澱粉を溶出
させることにより、開口部が3〜65μmの孔をその表
面に形成させる方法(特公平3−239号公報)も開示
されている。しかしながら、この方法を用いた場合も、
排紙性は改善されるもののベタ着肉性が低下し、微細な
パターンを精度良く再現できなくなるなどの問題を有し
ている。
ては、上記の他にも、表面印刷層に添加した澱粉を溶出
させることにより、開口部が3〜65μmの孔をその表
面に形成させる方法(特公平3−239号公報)も開示
されている。しかしながら、この方法を用いた場合も、
排紙性は改善されるもののベタ着肉性が低下し、微細な
パターンを精度良く再現できなくなるなどの問題を有し
ている。
【0007】本発明の目的は、表面印刷層の排紙性やイ
ンキ転移性を向上させるとともに、ベタ着肉性をも向上
させた印刷用オフセットブランケットを提供することで
ある。
ンキ転移性を向上させるとともに、ベタ着肉性をも向上
させた印刷用オフセットブランケットを提供することで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、表面印刷層の
凹凸を設けた表面にさらに多数の微小凹部を設けるとき
は、表面印刷層の表面に凹凸があることから排紙性が良
好であり、しかも微小凹凸を設けたためにインキ転移性
が改善され、かつベタ着肉性をも向上させた印刷用オフ
セットブランケットを得ることができるという新たな事
実を見出し、本発明を完成するに至った。
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、表面印刷層の
凹凸を設けた表面にさらに多数の微小凹部を設けるとき
は、表面印刷層の表面に凹凸があることから排紙性が良
好であり、しかも微小凹凸を設けたためにインキ転移性
が改善され、かつベタ着肉性をも向上させた印刷用オフ
セットブランケットを得ることができるという新たな事
実を見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】また、前記凹凸は、ピッチが3〜10μ
m、高低差が2〜16μmであるのが好ましく、前記微
小凹部の最大直径が0.6μm以下であるのが好まし
い。
m、高低差が2〜16μmであるのが好ましく、前記微
小凹部の最大直径が0.6μm以下であるのが好まし
い。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の印刷用オフセット
ブランケットを詳細に説明する。本発明の印刷用オフセ
ットブランケットにおける表面印刷層は、図1に示すよ
うに、表面印刷層1の表面に凹凸2が形成されており、
表面印刷層1の内部には気泡4が形成されている。この
気泡4の一部が表面印刷層1の表面に現れることによっ
て微小凹部3が形成されている。
ブランケットを詳細に説明する。本発明の印刷用オフセ
ットブランケットにおける表面印刷層は、図1に示すよ
うに、表面印刷層1の表面に凹凸2が形成されており、
表面印刷層1の内部には気泡4が形成されている。この
気泡4の一部が表面印刷層1の表面に現れることによっ
て微小凹部3が形成されている。
【0011】表面印刷層1中に気泡4を形成させる方法
としては、ゴム材料中に種々の配合剤とともに熱溶融性
樹脂粒子を配合し、これを加硫時などでの加熱によって
溶融させて、気泡4を生じさせる方法が挙げられる。本
発明に使用される熱溶融性樹脂粒子は、好ましくはその
最大粒径が0.6μm以下のものであって、より好まし
くは0.2〜0.3μmの最大粒径を有するものであ
る。最大粒径が0.6μmを超える樹脂粒子を用いたと
きは、得られるオフセットブランケットの排紙性が悪く
なるとともに、インキ溜まりが多くなってしまうために
好ましくない。また、かかる樹脂粒子は内部が樹脂で充
填されていてもよく、あるいは中空であってもよい。樹
脂粒子の溶融温度は、通常80〜160℃、好ましくは
80〜120℃であるのが好ましい。熱溶融性樹脂粒子
は、溶融後に表面印刷層の表面に残存することもあるた
め、オフセットブランケットの排紙性およびインキ転移
性を低下させない材質であることが好ましい。具体的に
は、例えば塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合
体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、アクリ
ル樹脂などの熱溶融性樹脂粒子が使用できる。
としては、ゴム材料中に種々の配合剤とともに熱溶融性
樹脂粒子を配合し、これを加硫時などでの加熱によって
溶融させて、気泡4を生じさせる方法が挙げられる。本
発明に使用される熱溶融性樹脂粒子は、好ましくはその
最大粒径が0.6μm以下のものであって、より好まし
くは0.2〜0.3μmの最大粒径を有するものであ
る。最大粒径が0.6μmを超える樹脂粒子を用いたと
きは、得られるオフセットブランケットの排紙性が悪く
なるとともに、インキ溜まりが多くなってしまうために
好ましくない。また、かかる樹脂粒子は内部が樹脂で充
填されていてもよく、あるいは中空であってもよい。樹
脂粒子の溶融温度は、通常80〜160℃、好ましくは
80〜120℃であるのが好ましい。熱溶融性樹脂粒子
は、溶融後に表面印刷層の表面に残存することもあるた
め、オフセットブランケットの排紙性およびインキ転移
性を低下させない材質であることが好ましい。具体的に
は、例えば塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合
体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、アクリ
ル樹脂などの熱溶融性樹脂粒子が使用できる。
【0012】また、気泡4の他の作製方法として、ゴム
材料中に種々の配合剤とともに可溶性の粒子、例えば食
塩粒子を配合して表面印刷層を形成した後、水などの溶
媒で粒子を溶出させる方法も使用することができる。ゴ
ム材料としては、オフセットブランケットの表面印刷層
として用いられる従来公知の種々のゴムが使用できる。
例えば天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブ
タジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(S
BR)、ブチルゴム(IIR)、エチレンプロピレンゴ
ム(EPM,EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、
アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、アクリ
ルゴム(ACM,AEM)等が使用可能である。
材料中に種々の配合剤とともに可溶性の粒子、例えば食
塩粒子を配合して表面印刷層を形成した後、水などの溶
媒で粒子を溶出させる方法も使用することができる。ゴ
ム材料としては、オフセットブランケットの表面印刷層
として用いられる従来公知の種々のゴムが使用できる。
例えば天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブ
タジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(S
BR)、ブチルゴム(IIR)、エチレンプロピレンゴ
ム(EPM,EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、
アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、アクリ
ルゴム(ACM,AEM)等が使用可能である。
【0013】種々の配合剤としては、例えば加硫剤、加
硫促進剤、加硫促進助剤、補強剤、充填剤、可塑剤など
が挙げられ、それぞれ従来公知のものを必要に応じて配
合することができる。表面印刷層の作製方法としては、
従来公知の種々が使用可能である。その一例としては、
上記ゴム組成物を混練し、溶剤に溶かして糊状としたも
のを支持体層上に糊引きし、さらに加硫を行うといった
方法が挙げられる。尚、上記溶剤は使用するゴム材料に
よって異なるが、例えばゴム材料がNBRの場合、ハロ
ゲン化炭化水素、芳香族炭化水素、ケトン類などが使用
できる。
硫促進剤、加硫促進助剤、補強剤、充填剤、可塑剤など
が挙げられ、それぞれ従来公知のものを必要に応じて配
合することができる。表面印刷層の作製方法としては、
従来公知の種々が使用可能である。その一例としては、
上記ゴム組成物を混練し、溶剤に溶かして糊状としたも
のを支持体層上に糊引きし、さらに加硫を行うといった
方法が挙げられる。尚、上記溶剤は使用するゴム材料に
よって異なるが、例えばゴム材料がNBRの場合、ハロ
ゲン化炭化水素、芳香族炭化水素、ケトン類などが使用
できる。
【0014】このようにして得られた表面印刷層はその
表面に凹凸がないものであって、表面印刷層の表面をバ
フ研磨する等の従来と同様な方法により、その表面に凹
凸が形成される。凹凸のピッチpは3〜10μm、好ま
しくは4〜8μmであり、高低差hは2〜16μm、好
ましくは6〜9μmである。凹凸のピッチpが上記範囲
より狭い場合、あるいは高低差hが上記範囲より深い場
合は、ベタ着肉性が低下する恐れがある。
表面に凹凸がないものであって、表面印刷層の表面をバ
フ研磨する等の従来と同様な方法により、その表面に凹
凸が形成される。凹凸のピッチpは3〜10μm、好ま
しくは4〜8μmであり、高低差hは2〜16μm、好
ましくは6〜9μmである。凹凸のピッチpが上記範囲
より狭い場合、あるいは高低差hが上記範囲より深い場
合は、ベタ着肉性が低下する恐れがある。
【0015】上記気泡を形成させるために用いた熱溶融
性樹脂粒子は最大粒径が好ましくは0.6μm以下であ
る。従って、気泡の最大直径も0.6μm以下となり、
微小凹部の最大直径を0.6μm以下にすることができ
る。また、微小凹部の数は、表面印刷層の表面0.01
mm2 当り40〜1000個、好ましくは200〜60
0個であることが好ましい。
性樹脂粒子は最大粒径が好ましくは0.6μm以下であ
る。従って、気泡の最大直径も0.6μm以下となり、
微小凹部の最大直径を0.6μm以下にすることができ
る。また、微小凹部の数は、表面印刷層の表面0.01
mm2 当り40〜1000個、好ましくは200〜60
0個であることが好ましい。
【0016】微小凹部の最大直径が0.6μmよりも大
きい場合、あるいは微小凹部の個数が上記範囲よりも多
いときには、ベタ着肉性が低下する恐れがある。一方、
微小凹部の個数が上記範囲よりも少ないときには、排紙
性やインキ転移性を改善する効果が乏しい。微小凹部の
個数を上記範囲内に設定するには、例えば厚さ0.3m
mの表面印刷層を作製する場合、ゴム材料100重量部
に対して熱溶融性樹脂粒子を1〜30重量部の割合で配
合すればよい。
きい場合、あるいは微小凹部の個数が上記範囲よりも多
いときには、ベタ着肉性が低下する恐れがある。一方、
微小凹部の個数が上記範囲よりも少ないときには、排紙
性やインキ転移性を改善する効果が乏しい。微小凹部の
個数を上記範囲内に設定するには、例えば厚さ0.3m
mの表面印刷層を作製する場合、ゴム材料100重量部
に対して熱溶融性樹脂粒子を1〜30重量部の割合で配
合すればよい。
【0017】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて、本発明
の印刷用オフセットブランケットを説明する。 実施例1〜6、比較例1,2支持体層の作製 基布として綿布を用い、これにNBRを厚さ0.08m
mになるように含浸させたものを4枚積層した。ただ
し、中間の1枚の基布は、水溶性粉体として食塩を分散
したゴム材を所定厚みにコーティングし、加硫後、リー
チングし、多孔性の圧縮性層を形成したものである。表面印刷層の作製 表1に示す配合物に、熱溶融性樹脂粒子として松本油脂
製薬(株)製の商品名「サランマイクロスクウェアー」
(塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体)を表2
に示す割合で加えて混練し、トルエンを加えて、表面印
刷層用の塗布液を作製した。
の印刷用オフセットブランケットを説明する。 実施例1〜6、比較例1,2支持体層の作製 基布として綿布を用い、これにNBRを厚さ0.08m
mになるように含浸させたものを4枚積層した。ただ
し、中間の1枚の基布は、水溶性粉体として食塩を分散
したゴム材を所定厚みにコーティングし、加硫後、リー
チングし、多孔性の圧縮性層を形成したものである。表面印刷層の作製 表1に示す配合物に、熱溶融性樹脂粒子として松本油脂
製薬(株)製の商品名「サランマイクロスクウェアー」
(塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体)を表2
に示す割合で加えて混練し、トルエンを加えて、表面印
刷層用の塗布液を作製した。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】次いで、この塗布液を、ドクターナイフを
用いて前記支持体層上にのり引きし、乾燥させることに
より、厚さ0.3mmの表面印刷層を支持体層上に形成
させた。支持体層上に形成された表面印刷層の厚さは
0.3mmであった。得られた積層物を圧力4.2kg
/cm2 、温度150℃で加圧・加熱して加硫成形し、
厚さ1.90mmの印刷用オフセットブランケットを得
た。
用いて前記支持体層上にのり引きし、乾燥させることに
より、厚さ0.3mmの表面印刷層を支持体層上に形成
させた。支持体層上に形成された表面印刷層の厚さは
0.3mmであった。得られた積層物を圧力4.2kg
/cm2 、温度150℃で加圧・加熱して加硫成形し、
厚さ1.90mmの印刷用オフセットブランケットを得
た。
【0021】各実施例および比較例で得られたオフセッ
トブランケットの表面印刷層の断面を顕微鏡で観察する
と多数の気泡が形成されていた。得られた印刷用オフセ
ットブランケットの表面印刷層をサンドペーパーで研磨
してその表面に凹凸を形成したところ、実施例および比
較例1では前記気泡に基づく微小凹部が多数形成されて
いた。これに対して比較例2では、微小凹部の存在は認
められなかった。
トブランケットの表面印刷層の断面を顕微鏡で観察する
と多数の気泡が形成されていた。得られた印刷用オフセ
ットブランケットの表面印刷層をサンドペーパーで研磨
してその表面に凹凸を形成したところ、実施例および比
較例1では前記気泡に基づく微小凹部が多数形成されて
いた。これに対して比較例2では、微小凹部の存在は認
められなかった。
【0022】上記各実施例および比較例について、表面
印刷層の表面に形成された凹凸のピッチpおよび高低差
h、微小凹部の最大直径wをそれぞれ測定した。凹凸の
ピッチp、微小凹部の最大直径wおよび凹凸の高低差h
の測定は、(株)小坂製作所製の三次元粗度測定機で行
った。表面印刷層の表面に生成した微小凹部の個数は、
オフセットブランケットの表面の0.1mm四方に存在
する微小凹部を顕微鏡写真を用いて数えた。
印刷層の表面に形成された凹凸のピッチpおよび高低差
h、微小凹部の最大直径wをそれぞれ測定した。凹凸の
ピッチp、微小凹部の最大直径wおよび凹凸の高低差h
の測定は、(株)小坂製作所製の三次元粗度測定機で行
った。表面印刷層の表面に生成した微小凹部の個数は、
オフセットブランケットの表面の0.1mm四方に存在
する微小凹部を顕微鏡写真を用いて数えた。
【0023】それぞれの測定結果を表2に示す。印刷特性の評価 上記各オフセットブランケット(厚さ1.90mm)を
オフセット印刷機(リョービ社製の560型)の転写胴
シリンダに巻き付け、コート紙(大王製紙社製の商品名
「ユトリロコート110kg」)に黒ベタを印刷し、下
記の項目について評価した。印刷は、東洋インキ社製の
インキ(商品名「マークVニュー」)を用い、1000
0枚/時の速度で印刷した。 (ベタ着肉性)画像解析によりベタ部分の濃度分布を調
べ、その標準偏差(n)を求めた。標準偏差が小さい程
ベタ着肉性が良好であることを示す。
オフセット印刷機(リョービ社製の560型)の転写胴
シリンダに巻き付け、コート紙(大王製紙社製の商品名
「ユトリロコート110kg」)に黒ベタを印刷し、下
記の項目について評価した。印刷は、東洋インキ社製の
インキ(商品名「マークVニュー」)を用い、1000
0枚/時の速度で印刷した。 (ベタ着肉性)画像解析によりベタ部分の濃度分布を調
べ、その標準偏差(n)を求めた。標準偏差が小さい程
ベタ着肉性が良好であることを示す。
【0024】n≦7 ─ ◎ 優 7<n≦9 ─ 〇 良 9<n≦11 ─ △ 可 n>11 ─ × 不可 (インキ転移性)オフセットブランケット上のインキの
厚さt1 と印刷紙に転写されたインキの厚さt2 とをレ
ーザー顕微鏡で測定し、次式よりインキ転移率を求め
た。
厚さt1 と印刷紙に転写されたインキの厚さt2 とをレ
ーザー顕微鏡で測定し、次式よりインキ転移率を求め
た。
【0025】インキ転移率 = t2 /t1 このようにして求めた実施例3のインキ転移率を100
とした指数により、各オフセットブランケットのインキ
転移性を評価した。上記各印刷特性の評価結果は、上記
表2に示したとおりである。
とした指数により、各オフセットブランケットのインキ
転移性を評価した。上記各印刷特性の評価結果は、上記
表2に示したとおりである。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、表面印刷層の表面に排
紙性を改善するための凹凸を設け、さらにその凹凸の表
面に微小凹部を設けている。このような表面印刷層を有
するオフセットブランケットは、その表面の粗さがイン
キ転移性を改善するのに十分であり、しかもベタ着肉性
が低下しないために、良好な印刷品質を得ることができ
る。
紙性を改善するための凹凸を設け、さらにその凹凸の表
面に微小凹部を設けている。このような表面印刷層を有
するオフセットブランケットは、その表面の粗さがイン
キ転移性を改善するのに十分であり、しかもベタ着肉性
が低下しないために、良好な印刷品質を得ることができ
る。
【0027】本発明の印刷用オフセットブランケット
は、特に液晶カラーフィルターの印刷などの精密なパタ
ーンを再現するといった用途に好適である。
は、特に液晶カラーフィルターの印刷などの精密なパタ
ーンを再現するといった用途に好適である。
【図1】本発明の印刷用オフセットブランケットにおけ
る表面印刷層の断面図である。
る表面印刷層の断面図である。
【図2】従来の印刷用オフセットブランケットの一例を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図3】表面に凹凸を有する従来の表面印刷層を示す断
面図である。
面図である。
1 表面印刷層 2 凹凸 3 微小凹部 p ピッチ h 高低差 w 最大直径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−219077(JP,A) 特開 平5−177968(JP,A) 特開 平5−588(JP,A) 特開 平1−141035(JP,A) 特開 昭64−22597(JP,A) 特開 昭63−116894(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41N 10/00 - 10/04
Claims (2)
- 【請求項1】表面印刷層の表面に凹凸を設けたオフセッ
トブランケットであって、このオフセットブランケット
の凹凸を設けた表面にさらに多数の微小凹部を設けたこ
とを特徴とする印刷用オフセットブランケット。 - 【請求項2】前記凹凸のピッチが3〜10μm、高低差
が2〜16μmであり、前記微小凹部の最大直径が0.
6μm以下である請求項1記載の印刷用オフセットブラ
ンケット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7232797A JP2996610B2 (ja) | 1995-09-11 | 1995-09-11 | 印刷用オフセットブランケット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7232797A JP2996610B2 (ja) | 1995-09-11 | 1995-09-11 | 印刷用オフセットブランケット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0976658A JPH0976658A (ja) | 1997-03-25 |
JP2996610B2 true JP2996610B2 (ja) | 2000-01-11 |
Family
ID=16944913
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7232797A Expired - Fee Related JP2996610B2 (ja) | 1995-09-11 | 1995-09-11 | 印刷用オフセットブランケット |
Country Status (1)
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