JP2996357B2 - 競合制御方式 - Google Patents

競合制御方式

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JP2996357B2
JP2996357B2 JP3039621A JP3962191A JP2996357B2 JP 2996357 B2 JP2996357 B2 JP 2996357B2 JP 3039621 A JP3039621 A JP 3039621A JP 3962191 A JP3962191 A JP 3962191A JP 2996357 B2 JP2996357 B2 JP 2996357B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通信を介して複数の装
置間で作業を行うシステムにおける競合制御方式に利用
する。
【0002】
【従来の技術】通信を介して、複数の装置間で作業を行
うシステムでは、システム全体である一つの状態を共有
する場合がある。例えば遠隔で共同作業を行おうとする
場合、全ての装置で同じ画面が見たいという要求が生じ
てくる。その、参加者全員が見ることができる画面を共
有画面と呼び、通信会議という場面であればそれは会議
資料やOHPのアナロジーであり、遠隔教育という場面
であればそれは教室における黒板のアナロジーである。
ここでは、共有画面上での操作を例にとって従来の技術
の説明を行う。
【0003】高度な通信サービスを行おうとすると、複
数の装置から自由に共有画面の状態を変えられたほうが
よい場合がある。共有画面の状態を変えることのできる
装置が一つしかないときには問題は生じないが、複数の
装置からの操作を許すようにすると、複数の装置が同時
に共有画面の操作を行うという競合状態が生じる。その
ような状況で、なんら競合制御を行わないと、それぞれ
の装置で表示される画面が異なってしまい、全ての装置
が同じ画面を見ているという共有画面の前提が崩れてし
まう。それを防ぐためには、同時には一つの装置しか共
有画面の状態を変えることができないように制御する必
要がある。このような、複数の装置が同時に共有画面の
状態を変えたいという状態になったとき一つに決めるた
めの制御が競合制御である。
【0004】図6に従来の競合制御方式のシーケンスの
一例を示す。通常、競合制御はノードの役割をはたすホ
スト装置において行う。共有画面上での操作を行おうと
する装置は制御権の要求信号をホスト装置に送出する。
複数のメンバ装置が同時に要求信号を発した場合、ホス
ト装置では連続的に要求信号を受信し、受信した要求信
号のうち、どれか一つ、例えば最先着の要求信号を発し
たメンバ装置に対してのみ確認信号を発信し、それ以外
の要求信号を発信したメンバ装置に対しては無視すると
いう制御を行い、共有画面上での操作を行える装置を同
時には一つに絞っている。図6の例の場合、メンバ装置
(1) とメンバ装置(2) が要求信号を発し、ホスト装置で
は先着したメンバ装置(1) の要求信号を有効とし、メン
バ装置(1) にのみ確認信号を送出する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上説明した従来の競
合制御方式では、ホスト装置は図7に示すように、複数
の要求信号を受信した場合に (ステップS21) 、複数の
要求信号のうちから一つを選び出す選択制御を行った後
(ステップS22) 、確認信号を発信する場合に、選ばれ
た要求信号がどの装置から発せられたものかによって通
信アドレスを調べ(ステップS23) 、そのアドレスにの
み確認信号を送出する (ステップS24) という、3段階
の処理を行わなければならない。
【0006】要求信号を発した装置では、自装置の発信
した要求信号が受け入れられた場合は確認信号が返って
くるが、それ以外の場合はホスト装置からレスポンスが
ないので、要求が受け入れられた装置が何らかの制御信
号を発するまで、通信上の遅延やホスト装置の処理の遅
延で確認信号が届かないのか、自装置の要求信号が無視
されたのかの区別がつかない。結果的に、要求が受け入
れられなかったメンバ装置にとって、要求信号に対する
レスポンスが非常に遅いということになる。
【0007】要求信号を発しなかった装置では、他装置
が制御権を持っているのか誰も持っていないのかが、制
御権を持っている装置が何らかの制御信号を発しないか
ぎりわからないので、他装置が制御権を持っているにも
かかわらず要求信号を送出するという状況が生じる。こ
のため、メンバ装置からホスト装置に無意味な信号が送
信されることになる。
【0008】さらに、全ての装置において、自装置が制
御権を持っているか持っていないかはわかるが、自装置
が制御権を持っていない場合、他のどの装置が制御権を
持っているかがわからない。そのため、マン・マシンイ
ンタフェース上で制御権を持っている端末を表示するな
どの制御ができない。
【0009】本発明の目的は、前記課題を解決するた
め、競合制御を行う場合に制御を行うホスト装置の制御
負担が少なく、どの装置が制御権を持っているのかが全
ての装置で常に速やかに明らかになり、無意味な信号が
送信されるという状況が生じない競合制御方式を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、一つのホスト
装置と、このホスト装置と通信回線を介し接続された複
数のメンバ装置とを備えた通信システムにおける競合制
御方式において、前記メンバ装置は、自装置の識別番号
を付加した制御権の要求信号を前記ホスト装置に対して
送信し、前記ホスト装置から送信される確認信号に付加
された識別番号を認識して操作の判断を行う操作判断手
段を含み、前記ホスト装置は、複数の前記メンバ装置か
らほぼ同時に要求信号が送信された場合、受信した複数
の要求信号から一つを選択し、選択された要求信号に付
加された要求元メンバ装置の識別番号を確認信号に付加
し、全メンバ装置に対して同報的に送信する確認信号同
報手段を含むことを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明において、システム全体で同時には一つ
の装置しか行えない操作を行おうとする装置は、自装置
の識別番号(以下、ID番号という。)を付加した要求
信号をホスト装置に対し送出する。その制御権の要求が
複数の装置からほぼ同時になされた場合、ホスト装置で
は、要求信号を連続的に受信することになる。ホスト装
置は受信した要求信号から一つを選択する処理を行った
後、選択した要求信号上のID番号を付加した確認信号
を同報的に全装置に送出する。制御権を要求した装置で
は、ホスト装置から受信した確認信号のID番号を見
て、それが自装置のID番号と一致した場合には、制御
権が取得できたことがわかり、自装置のID番号と一致
しない場合においては、自装置が制御権をとれなかった
ことと、確認信号のID番号に対応するメンバ装置が制
御権を得たことがわかる。
【0012】それにより、マン・マシンインタフェース
上に制御権を有する装置の表示を行うことができ、ま
た、これ以後制御権を有する装置が制御権を失うまで、
要求信号の送出を行わないなどの制御が可能となり、ホ
スト装置に対し無駄な信号を送信しなくてすむようにな
る。さらに、制御権の要求を行わなかったメンバ装置に
おいても、制御権が確認信号にのっているID番号のメ
ンバ装置に移ったことを知ることができる。それによ
り、同じく、マン・マシンインタフェース上に制御権を
有する装置の表示を行うことができ、また、これ以後制
御権を有する装置が制御権を失うまで、要求信号の送出
を行わないなどの制御が可能となり、ホスト装置に対し
無駄な信号を送信しなくてすむようになる。
【0013】さらに、ホスト装置は、複数の要求信号を
受信した場合、複数の要求信号から一つを選び出す選択
制御を行った後、全てのメンバ装置に確認信号を送出す
るという、2段階の処理ですみ、速やかに確認信号を送
出することが可能になる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0015】図1は本発明の一実施例を示すブロック構
成図で、ISDNの一次群インタフェース(23B+
D)に接続されたホスト装置と、ISDNの基本インタ
フェース(2B+D)に接続された複数台のメンバ装置
を使い遠隔会議・遠隔教育等を行うシステムを示す。な
お、図1では簡単化のためメンバ装置は三つだけ示して
ある。
【0016】本実施例は、ホスト装置10と、メンバ装置
21、22および23とがISDN30を介して接続されてい
る。ホスト装置10はISDNの一次群インタフェース
(23B+D)31を用い、メンバ装置21、22および23は
基本インタフェース(2B+D)32を用いる。本実施例
では、メンバ装置21、22および23からの情報は全てホス
ト装置10に集まる接続形態をとっているので、ホスト装
置10で集中的に管理を行う。特に、全装置で共通に表示
している共有画面を変更するなどの操作を行う場合に、
複数のメンバ装置からの要求から一つを選びそれに対し
て制御権を与えるという競合制御はホスト装置10で行う
構成となっている。
【0017】そして、本発明の特徴とするところの、メ
ンバ装置21、22および23は、それぞれ自装置のID番号
ID=1、2および3を付加した制御権の要求信号をホ
スト装置10に対して送信し、ホスト装置10から送信され
る確認信号に付加されたID番号を認識して操作の判断
を行う操作判断手段24を含み、ホスト装置10は、メンバ
装置21、22および23からほぼ同時に要求信号が送信され
た場合、受信した複数の要求信号から一つを選択し、選
択された要求信号に付加された要求元メンバ装置のID
番号を確認信号に付加し、全メンバ装置21、22および23
に対して同報的に送信する確認信号同報手段11を含んで
いる。
【0018】図2(a) および(b) はそれぞれ要求信号お
よび確認信号の型式の一例を示す説明図である。要求信
号は、要求信号情報とそれに付加された要求元ID番号
とを含んでいる。また、確認信号は、確認信号情報とそ
れに付加された要求元ID番号とを含んでいる。
【0019】図3はメンバ装置21、22および23における
操作判断手段24の処理手順を示す流れ図である。まず、
自メンバ装置が操作の要求を行う場合、要求信号に自I
D番号を付加してホスト装置10に対して送信する (ステ
ップS1)。そしてホスト装置10からの確認信号を受信
し (ステップS2)、確認信号に付加されたID番号が
自ID番号と一致するかを判断し(ステップS3)、一
致しているときには操作を開始し(ステップS4)、一
致していないときには制御権を得た操作装置がどれであ
るかを確認してその操作が終了するまで待機する(ステ
ップS5)。
【0020】図4はホスト装置10における確認信号同報
手段11の処理手順を示す流れ図である。メンバ装置21、
22および23からほぼ同時に送信された複数の要求信号を
順に受信すると (ステップS11) 、複数の要求信号から
基準に基づいて一つを選択する(ステップS12) 。なお
ここで選択基準としては、先着順、あるいは、あらかじ
め、例えば番号順のように、ID番号にプライオリティ
を与えておきその最も高いものを選択するなど適切に定
められる。次に、この選択した要求元メンバ装置のID
番号を付加した確認信号を同報的に全メンバ装置21、22
および23に対して送信する (ステップS13) 。
【0021】次に、本実施例の全体の動作について説明
する。
【0022】メンバ装置21から変更要求をする場合、メ
ンバ装置21からは自ID番号を含む要求信号をホスト装
置10に送る。ホスト装置10では要求に対する確認を、メ
ンバ装置21のID番号をつけて、接続されている全ての
メンバ装置21、22および23に一斉に送出する。そうする
ことにより、全てのメンバ装置21、22および23がメンバ
装置21が制御権を得たことを知ることができる。
【0023】また、複数のメンバ装置からほぼ同時に要
求があった場合、例えば、図5に示すように、メンバ装
置21とメンバ装置22が同時に要求信号を発した場合、ホ
スト装置10はそれらの要求から、何らかの選択処理 (例
えばもっとも先着したものを優先するなど)を行い、選
ばれたメンバ装置のID番号をつけた確認信号を返す。
メンバ装置21の発した要求が採用された場合、ホスト装
置10はメンバ装置21のID番号(ID=1)を含む確認
信号を、接続している全てのメンバ装置21、22および23
に送出する。
【0024】メンバ装置21は返ってきた確認信号のID
番号(ID=1)を見て、それが自ID番号と一致して
いることから自装置が制御権を得たことを知り、情報の
送出等を開始することができる。
【0025】また、要求を出した別のメンバ装置22は、
返ってきた確認信号のID番号(ID=1)が自ID番
号(ID=2)と違うことから、自装置が制御をとれな
かったことを知り、さらにそのID番号からメンバ装置
21が制御権をとったことを知ることができる。それによ
、メンバ装置21が制御権を放棄するまで情報を送出し
ないなどの制御を行うことができる。
【0026】さらに、要求を出していないメンバ装置23
は、自装置が要求を出していないのにもかかわらず確認
信号が届いたことから、他のメンバ装置が要求を出し、
確認信号に含まれているID番号からメンバ装置21が制
御権を得たことを知ることができる。そして、メンバ装
置22と同じ制御を行うことができる。
【0027】ここで説明した制御方式によると、ホスト
装置10では、複数の要求信号の中から一つを選ぶ選択処
理と、選んだ結果を確認信号にID番号としてのせて全
てのメンバ装置に一斉に返すだけの単純な処理のみを行
えばよい。さらに、ホスト装置10における選択処理とし
て先着順を採用し、要求信号と確認信号を同一の信号に
すると、ホスト装置10では初めについた信号を、全ての
メンバ装置21、22および23に対してただ折り返すだけの
単純な処理を行うだけでよい。、
【0028】また、メンバ装置21、22および23では、ど
の装置が制御権を持っているかを知ることができるの
で、例えば共有画面上のカーソルの色をメンバによって
変えたり、メンバの画面を表示するなどの処理ができ、
マン・マシンインタフェースの向上を図ることができ
る。
【0029】制御権の放棄については、制御権を持って
いるメンバ装置21が放棄信号をホスト装置10に送出し、
ホスト装置10は要求信号と同じく、全てのメンバ装置2
1、22および23に確認信号を送出することにより可能と
なる。あるいは、タイマなどにより制御権を持っている
メンバ装置21からの放棄信号の受信を待たずに、ホスト
装置10から放棄確認信号を全てのメンバ装置21、22およ
び23に送出することによっても可能である。
【0030】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、複
数の装置間で共同で作業を行うためのシステムにおい
て、ホスト装置の制御負担が軽く、しかもどの装置が制
御権を持っているかが全てのメンバ装置で明らかにな
り、無意味な情報のやり取りをするという状況が生じな
い競合制御方式が得られ、その効果は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示すブロック構成図。
【図2】 その要求信号および確認信号の型式を示す説
明図。
【図3】 その操作判断手段の処理手順を示す流れ図。
【図4】 その確認信号同報手段の処理手順を示す流れ
図。
【図5】 そのシーケンスの一例を示す図。
【図6】 従来例におけるシーケンスの一例を示す図。
【図7】 従来例におけるホスト装置の動作を示す流れ
図。
【符号の説明】
10 ホスト装置 11 確認信号同報手段 21、22、23 メンバ装置 24 操作判断手段 30 ISDN 31 一次群インタフェース 32 基本インタフェース S1〜S5、S11〜S13、S21〜S24 ステップ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一つのホスト装置と、このホスト装置と
    通信回線を介し接続された複数のメンバ装置とを備えた
    通信システムにおける競合制御方式において、 前記メンバ装置は、自装置の識別番号を付加した制御権
    の要求信号を前記ホスト装置に対して送信し、前記ホス
    ト装置から送信される確認信号に付加された識別番号を
    認識して操作の判断を行う操作判断手段を含み、 前記ホスト装置は、複数の前記メンバ装置からほぼ同時
    に要求信号が送信された場合、受信した複数の要求信号
    から一つを選択し、選択された要求信号に付加された要
    求元メンバ装置の識別番号を確認信号に付加し、全メン
    バ装置に対して同報的に送信する確認信号同報手段を含
    むことを特徴とする競合制御方式。
JP3039621A 1991-02-07 1991-02-07 競合制御方式 Expired - Lifetime JP2996357B2 (ja)

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