JP2996105B2 - 超音波診断用バルーン - Google Patents
超音波診断用バルーンInfo
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- JP2996105B2 JP2996105B2 JP6250103A JP25010394A JP2996105B2 JP 2996105 B2 JP2996105 B2 JP 2996105B2 JP 6250103 A JP6250103 A JP 6250103A JP 25010394 A JP25010394 A JP 25010394A JP 2996105 B2 JP2996105 B2 JP 2996105B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内視鏡等、体腔内への
挿入部材に挿通ガイドされて、体腔内で超音波走査を行
うための超音波診断装置において、この超音波診断装置
による超音波走査を行う際に、超音波診断装置と体腔内
壁との間に超音波伝達媒体を介在させるための超音波診
断用バルーンに関するものである。
挿入部材に挿通ガイドされて、体腔内で超音波走査を行
うための超音波診断装置において、この超音波診断装置
による超音波走査を行う際に、超音波診断装置と体腔内
壁との間に超音波伝達媒体を介在させるための超音波診
断用バルーンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】可撓性を有する細径のケーブルの先端に
超音波振動子を設けた超音波診断装置を内視鏡の挿入部
に設けた処置具挿通チャンネルを介して体腔内に導くよ
うにした、所謂経内視鏡的に用いられる超音波診断装置
は従来から知られている。この種の超音波診断装置は、
内視鏡の挿入部の先端から所定の長さ導出させて、超音
波振動子を直線方向に移動させるか、または回転方向に
移動させる間に、所定の距離または角度毎に超音波パル
スを体腔内に向けて送信し、その反射エコー信号を受信
することにより、リニア走査乃至ラジアル走査が行われ
ることになる。
超音波振動子を設けた超音波診断装置を内視鏡の挿入部
に設けた処置具挿通チャンネルを介して体腔内に導くよ
うにした、所謂経内視鏡的に用いられる超音波診断装置
は従来から知られている。この種の超音波診断装置は、
内視鏡の挿入部の先端から所定の長さ導出させて、超音
波振動子を直線方向に移動させるか、または回転方向に
移動させる間に、所定の距離または角度毎に超音波パル
スを体腔内に向けて送信し、その反射エコー信号を受信
することにより、リニア走査乃至ラジアル走査が行われ
ることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述した超音波診断装
置を用いて超音波診断を行う際において、超音波診断装
置と体腔内壁との間に空気が介在していると、超音波の
減衰が激しくなる。超音波走査を行う時に、超音波診断
装置の超音波振動子を装着している部位を常時体腔内壁
に接触させることができれば問題はないが、診断部位や
走査方向等によっては、必ずしも超音波診断装置を体腔
内壁に接触させることができないことがある。
置を用いて超音波診断を行う際において、超音波診断装
置と体腔内壁との間に空気が介在していると、超音波の
減衰が激しくなる。超音波走査を行う時に、超音波診断
装置の超音波振動子を装着している部位を常時体腔内壁
に接触させることができれば問題はないが、診断部位や
走査方向等によっては、必ずしも超音波診断装置を体腔
内壁に接触させることができないことがある。
【0004】一般に、超音波振動子と体腔内壁との間に
空気を介在させないようにするためのものとして、可撓
性容袋からなるバルーンが用いられ、このバルーン内に
超音波振動子を配置させるようにしている。そして、バ
ルーン内に、脱気水等からなる超音波伝達媒体を収容さ
せることにより膨出させて、このバルーンを体腔内壁に
当接させることによって、超音波振動子と体腔内壁との
間に空気が介在するのを防止できる。
空気を介在させないようにするためのものとして、可撓
性容袋からなるバルーンが用いられ、このバルーン内に
超音波振動子を配置させるようにしている。そして、バ
ルーン内に、脱気水等からなる超音波伝達媒体を収容さ
せることにより膨出させて、このバルーンを体腔内壁に
当接させることによって、超音波振動子と体腔内壁との
間に空気が介在するのを防止できる。
【0005】ところで、経内視鏡的に挿入される超音波
診断装置にあっては、処置具挿通チャンネルに挿通され
る関係から、超音波診断装置の先端部にバルーンを装着
するのは不可能である。従って、バルーンは内視鏡の挿
入部の先端に装着しなければならないが、超音波診断装
置はこの挿入部から所定の長さ導出されるものであるか
ら、バルーンは挿入部の先端から前方に大きく突出させ
なければならない。特に超音波振動子を直線的に移動さ
せるリニア走査を行わせる際には、超音波診断装置は内
視鏡の挿入部からかなりの長さ導出させる必要がある。
このように、挿入部の先端からバルーンが突出した状態
に装着されていると、挿入部の先端に設けられる内視鏡
の観察機構による体腔内を十分に観察できなくなり、ま
たこの挿入部の体腔内への挿入操作時に、先端から突出
しているバルーンが体腔内壁に摺接して任意の方向にず
れたり、引っ張られたりする等により、挿入部の体腔内
への挿入操作に支障を来すおそれがある等といった不都
合が生じる。
診断装置にあっては、処置具挿通チャンネルに挿通され
る関係から、超音波診断装置の先端部にバルーンを装着
するのは不可能である。従って、バルーンは内視鏡の挿
入部の先端に装着しなければならないが、超音波診断装
置はこの挿入部から所定の長さ導出されるものであるか
ら、バルーンは挿入部の先端から前方に大きく突出させ
なければならない。特に超音波振動子を直線的に移動さ
せるリニア走査を行わせる際には、超音波診断装置は内
視鏡の挿入部からかなりの長さ導出させる必要がある。
このように、挿入部の先端からバルーンが突出した状態
に装着されていると、挿入部の先端に設けられる内視鏡
の観察機構による体腔内を十分に観察できなくなり、ま
たこの挿入部の体腔内への挿入操作時に、先端から突出
しているバルーンが体腔内壁に摺接して任意の方向にず
れたり、引っ張られたりする等により、挿入部の体腔内
への挿入操作に支障を来すおそれがある等といった不都
合が生じる。
【0006】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、挿入部材の先端部に
装着されるバルーンにおいて、超音波伝達媒体を供給し
ない状態では挿入部材の先端面を開放し、超音波伝達媒
体を供給すると、確実に前方に大きく膨出させるように
することにある。
あって、その目的とするところは、挿入部材の先端部に
装着されるバルーンにおいて、超音波伝達媒体を供給し
ない状態では挿入部材の先端面を開放し、超音波伝達媒
体を供給すると、確実に前方に大きく膨出させるように
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、本発明は、可撓性容袋からなり、基端側開口側端
部には、自由状態では挿入部材の外径より小径となり、
かつ挿入部材に設けた係止用の凹溝に係止するための弾
性部材からなる係止リングが連設された係止部で、中間
部はこの係止部より大径となった容袋部となり、この容
袋部の先端側は、内径の小さい弾性リングで形成され、
挿入部材の先端側周胴部に嵌合される保持リングを連設
してなり、超音波診断を行う際には、この保持リングを
挿入部の周胴部から離脱させるリング離脱手段を挿入部
材側に設ける構成としたことをその特徴とするものであ
る。
めに、本発明は、可撓性容袋からなり、基端側開口側端
部には、自由状態では挿入部材の外径より小径となり、
かつ挿入部材に設けた係止用の凹溝に係止するための弾
性部材からなる係止リングが連設された係止部で、中間
部はこの係止部より大径となった容袋部となり、この容
袋部の先端側は、内径の小さい弾性リングで形成され、
挿入部材の先端側周胴部に嵌合される保持リングを連設
してなり、超音波診断を行う際には、この保持リングを
挿入部の周胴部から離脱させるリング離脱手段を挿入部
材側に設ける構成としたことをその特徴とするものであ
る。
【0008】
【作用】挿入部材にバルーンを装着するに当っては、ま
ず係止部を挿入部材の周胴部に設けた係止用の凹溝に固
定する。係止部が所定の位置に係止・固定されると、容
袋部をこの係止部側に手繰り寄せるようになし、さらに
は先端側開口部に設けた保持リングを挿入部材の周胴部
に嵌合させ、かつ容袋部を挿入部材の外面に密着させ
る。ここで、保持リングの内径は小さくなっているか
ら、それが挿入部材の周胴部に嵌合されると、その状態
に保持されることになる。この状態においては、挿入部
材の先端面が開放されることから、例えばこの挿入部材
を内視鏡の挿入部とした場合にあっては、この先端面に
設けた内視鏡観察機構による観察視野が確実に確保され
るようになり、また鉗子その他の処置具を用いて適宜の
処置も行うことができる。しかも、バルーン全体は挿入
部材の周胴部に乗り上げた状態に保持され、挿入部材か
ら非突出状態に保持されることになっているから、バル
ーンが挿入部材の挿入操作の邪魔になるようなことはな
い。
ず係止部を挿入部材の周胴部に設けた係止用の凹溝に固
定する。係止部が所定の位置に係止・固定されると、容
袋部をこの係止部側に手繰り寄せるようになし、さらに
は先端側開口部に設けた保持リングを挿入部材の周胴部
に嵌合させ、かつ容袋部を挿入部材の外面に密着させ
る。ここで、保持リングの内径は小さくなっているか
ら、それが挿入部材の周胴部に嵌合されると、その状態
に保持されることになる。この状態においては、挿入部
材の先端面が開放されることから、例えばこの挿入部材
を内視鏡の挿入部とした場合にあっては、この先端面に
設けた内視鏡観察機構による観察視野が確実に確保され
るようになり、また鉗子その他の処置具を用いて適宜の
処置も行うことができる。しかも、バルーン全体は挿入
部材の周胴部に乗り上げた状態に保持され、挿入部材か
ら非突出状態に保持されることになっているから、バル
ーンが挿入部材の挿入操作の邪魔になるようなことはな
い。
【0009】挿入部材が超音波診断を行うべき部位に配
置されると、超音波診断装置を挿通させて、超音波走査
を行うが、その前にまずリング離脱手段を作動させて、
保持リングを挿入部材の周胴部から離脱させる。ここ
で、リング離脱手段は機械的に保持リングを挿入部材の
先端側に移動させる手段として構成することができ、ま
た流体圧によってもリング離脱手段を構成することがで
きる。機械的なリング離脱手段としては、操作ワイヤの
先端に保持リングを挿入部材の周胴部から先端側に引き
出すための作動駒を連設する構成とすることができ、ま
た流体を用いたリング離脱手段は、挿入部材の周胴部に
おける係止リングの配設位置と保持リングの配設位置と
の間の位置、即ち容袋部に対面する位置に超音波伝達媒
体供給路を開口させるように構成する。いずれの方式を
採るにしても、リング離脱手段を作動させると、保持リ
ングは挿入部材の先端側に離脱する。このようにして保
持リングが離脱すると、保持リングは縮径されて、その
内径側に空隙が殆どできないように、極めて小さくな
る。そこで、超音波伝達媒体をバルーン内に供給する
と、保持リングの内部から超音波伝達媒体が多少流出す
るものの、流出量より多量の超音波伝達媒体を供給する
ことによって、バルーンにおける挿入部材側に手繰り寄
せられていた容袋部が前方に向けて張り出すようにな
り、バルーンは前方に向けて大きく膨出する。従って、
超音波診断装置を挿入部材からバルーン内に所定長さ突
出させて、押し引きすることによりリニア走査を行う
か、または超音波振動子を回転させることによってラジ
アル走査を行わせることができる。なお、この超音波走
査を行っている間においても、保持リングの隙間から流
出する分の超音波伝達媒体の補給を行う。
置されると、超音波診断装置を挿通させて、超音波走査
を行うが、その前にまずリング離脱手段を作動させて、
保持リングを挿入部材の周胴部から離脱させる。ここ
で、リング離脱手段は機械的に保持リングを挿入部材の
先端側に移動させる手段として構成することができ、ま
た流体圧によってもリング離脱手段を構成することがで
きる。機械的なリング離脱手段としては、操作ワイヤの
先端に保持リングを挿入部材の周胴部から先端側に引き
出すための作動駒を連設する構成とすることができ、ま
た流体を用いたリング離脱手段は、挿入部材の周胴部に
おける係止リングの配設位置と保持リングの配設位置と
の間の位置、即ち容袋部に対面する位置に超音波伝達媒
体供給路を開口させるように構成する。いずれの方式を
採るにしても、リング離脱手段を作動させると、保持リ
ングは挿入部材の先端側に離脱する。このようにして保
持リングが離脱すると、保持リングは縮径されて、その
内径側に空隙が殆どできないように、極めて小さくな
る。そこで、超音波伝達媒体をバルーン内に供給する
と、保持リングの内部から超音波伝達媒体が多少流出す
るものの、流出量より多量の超音波伝達媒体を供給する
ことによって、バルーンにおける挿入部材側に手繰り寄
せられていた容袋部が前方に向けて張り出すようにな
り、バルーンは前方に向けて大きく膨出する。従って、
超音波診断装置を挿入部材からバルーン内に所定長さ突
出させて、押し引きすることによりリニア走査を行う
か、または超音波振動子を回転させることによってラジ
アル走査を行わせることができる。なお、この超音波走
査を行っている間においても、保持リングの隙間から流
出する分の超音波伝達媒体の補給を行う。
【0010】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例につい
て説明する。まず、図1に経内視鏡的に挿入される超音
波診断装置の全体構成を示す。図中において、1は内視
鏡であり、10は超音波診断装置である。内視鏡1は、
体腔内への挿入部2に術者が把持して操作する本体操作
部3を連設してなるものであって、挿入部2は、本体操
作部3への連設部から大半の部分は軟性部2aで、この
軟性部2aにはアングル部2bが、またこのアングル部
2bには先端硬質部2cが連設されている。挿入部2に
は、鉗子その他の処置具を挿通するための処置具挿通チ
ャンネル4が設けられている。処置具挿通チャンネル4
は、その基端部が本体操作部3の挿入部2への連設部近
傍位置が処置具導入部4aとなっており、また先端部は
挿入部2の先端硬質部2cの先端面に開口している。さ
らに、この先端硬質部2cには、図示は省略するが、周
知の内視鏡観察機構として、体腔内に照明光を照射する
照明窓及びこの照明下で体腔内の像を観察する観察窓が
設けられ、また観察窓を洗浄するための洗浄ノズル等も
設けられている。
て説明する。まず、図1に経内視鏡的に挿入される超音
波診断装置の全体構成を示す。図中において、1は内視
鏡であり、10は超音波診断装置である。内視鏡1は、
体腔内への挿入部2に術者が把持して操作する本体操作
部3を連設してなるものであって、挿入部2は、本体操
作部3への連設部から大半の部分は軟性部2aで、この
軟性部2aにはアングル部2bが、またこのアングル部
2bには先端硬質部2cが連設されている。挿入部2に
は、鉗子その他の処置具を挿通するための処置具挿通チ
ャンネル4が設けられている。処置具挿通チャンネル4
は、その基端部が本体操作部3の挿入部2への連設部近
傍位置が処置具導入部4aとなっており、また先端部は
挿入部2の先端硬質部2cの先端面に開口している。さ
らに、この先端硬質部2cには、図示は省略するが、周
知の内視鏡観察機構として、体腔内に照明光を照射する
照明窓及びこの照明下で体腔内の像を観察する観察窓が
設けられ、また観察窓を洗浄するための洗浄ノズル等も
設けられている。
【0011】次に、超音波診断装置10は、処置具挿通
チャンネル4内に挿通できる太さの軟性部材からなる超
音波プローブ11の基端部に操作ユニット12を連結し
たものであって、超音波プローブ11は、図2からも明
らかなように、可撓性チューブ13内に2重の密着コイ
ルからなるフレキシブルシャフト14が挿通されてお
り、このフレキシブルシャフト14の先端に、可撓性チ
ューブ13から突出する状態にして、超音波振動子15
を固定して設けた取付部材16を連結している。また、
超音波振動子15に接続した信号ケーブル17は、フレ
キシブルシャフト14の内部に挿通されている。超音波
プローブ11の基端部が連設される操作ユニット12
は、超音波プローブ11を軸線方向に変位させて、リニ
ア走査を行わせるための押し引き操作手段18が設けら
れており、またこの操作ユニット12のケーシング内に
は、図示は省略するが、フレキシブルシャフト14を回
転駆動して、ラジアル走査を行わせるためのモータが設
けられ、さらに操作ユニット12の内部には、リニア走
査用のエンコーダ及びラジアル走査用のエンコーダが設
けられている。
チャンネル4内に挿通できる太さの軟性部材からなる超
音波プローブ11の基端部に操作ユニット12を連結し
たものであって、超音波プローブ11は、図2からも明
らかなように、可撓性チューブ13内に2重の密着コイ
ルからなるフレキシブルシャフト14が挿通されてお
り、このフレキシブルシャフト14の先端に、可撓性チ
ューブ13から突出する状態にして、超音波振動子15
を固定して設けた取付部材16を連結している。また、
超音波振動子15に接続した信号ケーブル17は、フレ
キシブルシャフト14の内部に挿通されている。超音波
プローブ11の基端部が連設される操作ユニット12
は、超音波プローブ11を軸線方向に変位させて、リニ
ア走査を行わせるための押し引き操作手段18が設けら
れており、またこの操作ユニット12のケーシング内に
は、図示は省略するが、フレキシブルシャフト14を回
転駆動して、ラジアル走査を行わせるためのモータが設
けられ、さらに操作ユニット12の内部には、リニア走
査用のエンコーダ及びラジアル走査用のエンコーダが設
けられている。
【0012】以上のように構成することによって、内視
鏡1の挿入部2を体腔内に挿入して、この挿入部2を所
定の位置にまで導いて、内視鏡観察機構により体腔内の
観察を行うことができる。そして、この内視鏡観察機構
の観察により超音波診断を行う必要のある部位が発見さ
れると、処置具導入部4aから処置具挿通チャンネル4
内に超音波プローブ11を挿入して、この超音波プロー
ブ11の先端を挿入部2の先端から超音波プローブ11
を所定長さ突出させて、超音波振動子15による超音波
走査を行うことができる。
鏡1の挿入部2を体腔内に挿入して、この挿入部2を所
定の位置にまで導いて、内視鏡観察機構により体腔内の
観察を行うことができる。そして、この内視鏡観察機構
の観察により超音波診断を行う必要のある部位が発見さ
れると、処置具導入部4aから処置具挿通チャンネル4
内に超音波プローブ11を挿入して、この超音波プロー
ブ11の先端を挿入部2の先端から超音波プローブ11
を所定長さ突出させて、超音波振動子15による超音波
走査を行うことができる。
【0013】ところで、超音波振動子15による超音波
走査を行う際に、超音波振動子15と体腔内壁との間に
空気が介在していると、超音波の減衰が激しくなる。そ
こで、バルーン20を挿入部2の先端硬質部2cに装着
して、このバルーン20内に超音波伝達媒体としての脱
気水を供給するようになし、超音波プローブ11をこの
超音波伝達媒体内に配置して超音波の送受信を行うよう
にする。
走査を行う際に、超音波振動子15と体腔内壁との間に
空気が介在していると、超音波の減衰が激しくなる。そ
こで、バルーン20を挿入部2の先端硬質部2cに装着
して、このバルーン20内に超音波伝達媒体としての脱
気水を供給するようになし、超音波プローブ11をこの
超音波伝達媒体内に配置して超音波の送受信を行うよう
にする。
【0014】バルーン20は可撓性容袋からなり、その
形状は図3に示したようになっている。この図から明ら
かなように、バルーン20は、両端が開口しており、基
端側の開口部は小径となった係止部20aであって、こ
の係止部20aの直径は、先端硬質部2cの外径より小
さくなっており、しかも端部には弾性を有する係止リン
グ21が連設されている。この係止リング21は先端硬
質部2cのアングル部2bへの連設部の近傍位置に形成
した円周状の凹溝5に嵌合させることにより固定される
ようになっている。一方、この係止部20aより前方の
部位は所定の長さにわたって拡径されて、挿入部2の外
径より大きい容袋部20bとなっている。さらに、この
容袋部20bの先端部には、保持リング22が設けられ
ている。ここで、この保持リング22は弾性部材から構
成されており、自由状態ではその内径が極めて小さく、
空隙が殆どない状態となっている。
形状は図3に示したようになっている。この図から明ら
かなように、バルーン20は、両端が開口しており、基
端側の開口部は小径となった係止部20aであって、こ
の係止部20aの直径は、先端硬質部2cの外径より小
さくなっており、しかも端部には弾性を有する係止リン
グ21が連設されている。この係止リング21は先端硬
質部2cのアングル部2bへの連設部の近傍位置に形成
した円周状の凹溝5に嵌合させることにより固定される
ようになっている。一方、この係止部20aより前方の
部位は所定の長さにわたって拡径されて、挿入部2の外
径より大きい容袋部20bとなっている。さらに、この
容袋部20bの先端部には、保持リング22が設けられ
ている。ここで、この保持リング22は弾性部材から構
成されており、自由状態ではその内径が極めて小さく、
空隙が殆どない状態となっている。
【0015】さらに、30はリング離脱手段であって、
このリング離脱手段30は可撓性ワイヤ31の先端に球
形の作動駒32を装着することにより構成される。この
リング離脱手段30は、処置具挿通チャンネル4に挿通
されて、挿入部2の先端から突出させて、折り返すよう
にして先端硬質部2cの周胴部に沿わせるようにしたも
のである。そして、バルーン20の保持リング22を先
端硬質部2cに嵌合させた時に、作動駒32をこの保持
リング22より基端側に位置させるようになし、可撓性
ワイヤ31を引っ張るようにすれば、保持リング22を
先端硬質部2cから離脱させることができる構成となっ
ている。
このリング離脱手段30は可撓性ワイヤ31の先端に球
形の作動駒32を装着することにより構成される。この
リング離脱手段30は、処置具挿通チャンネル4に挿通
されて、挿入部2の先端から突出させて、折り返すよう
にして先端硬質部2cの周胴部に沿わせるようにしたも
のである。そして、バルーン20の保持リング22を先
端硬質部2cに嵌合させた時に、作動駒32をこの保持
リング22より基端側に位置させるようになし、可撓性
ワイヤ31を引っ張るようにすれば、保持リング22を
先端硬質部2cから離脱させることができる構成となっ
ている。
【0016】以上の構成を有するバルーン20は、内視
鏡1の挿入部2を体腔内に挿入する前に装着しておく。
まず、処置具挿通チャンネル4内にリング離脱手段30
を挿通させて、可撓性ワイヤ31の先端に設けた作動駒
32を挿入部2の先端から突出させる。この状態で、先
端硬質部2cにバルーン20を装着する。而して、係止
部20aを先端硬質部2cに嵌合させて、係止リング2
1をこの先端硬質部2cの外周に形成した凹溝5に嵌合
させる。これによって、バルーン20は挿入部2に固定
される。次に、容袋部20bを先端硬質部2c側に手繰
り寄せると共に、リング離脱手段30の可撓性ワイヤ3
1を折り返すようにして、作動駒32を先端硬質部2c
の外面に当接させる。そして、最後に保持リング22を
先端硬質部2cの周胴部における先端部分に嵌合させる
ことによって、図4に示した状態にする。ここで、保持
リング22は先端硬質部2cより著しく小径のものであ
るから、この保持リング22には大きく拡径された状態
になり、この位置で安定的に保持されるが、先端硬質部
2cには引っ掛かりがないので、外力が加わると、この
先端硬質部2cの表面に沿って滑るように移動する。作
動駒32は保持リング22より基端側に位置させる。こ
の状態で、バルーン20を先端硬質部2cの外面に押し
付けるようにして、その間の空気を可撓性ワイヤ31が
通過する部位に生じる隙間から排出する。これによっ
て、バルーン20は先端硬質部2cの外面にほぼ密着し
た状態になる。
鏡1の挿入部2を体腔内に挿入する前に装着しておく。
まず、処置具挿通チャンネル4内にリング離脱手段30
を挿通させて、可撓性ワイヤ31の先端に設けた作動駒
32を挿入部2の先端から突出させる。この状態で、先
端硬質部2cにバルーン20を装着する。而して、係止
部20aを先端硬質部2cに嵌合させて、係止リング2
1をこの先端硬質部2cの外周に形成した凹溝5に嵌合
させる。これによって、バルーン20は挿入部2に固定
される。次に、容袋部20bを先端硬質部2c側に手繰
り寄せると共に、リング離脱手段30の可撓性ワイヤ3
1を折り返すようにして、作動駒32を先端硬質部2c
の外面に当接させる。そして、最後に保持リング22を
先端硬質部2cの周胴部における先端部分に嵌合させる
ことによって、図4に示した状態にする。ここで、保持
リング22は先端硬質部2cより著しく小径のものであ
るから、この保持リング22には大きく拡径された状態
になり、この位置で安定的に保持されるが、先端硬質部
2cには引っ掛かりがないので、外力が加わると、この
先端硬質部2cの表面に沿って滑るように移動する。作
動駒32は保持リング22より基端側に位置させる。こ
の状態で、バルーン20を先端硬質部2cの外面に押し
付けるようにして、その間の空気を可撓性ワイヤ31が
通過する部位に生じる隙間から排出する。これによっ
て、バルーン20は先端硬質部2cの外面にほぼ密着し
た状態になる。
【0017】バルーン20は、その全長にわたって先端
硬質部2cの周胴部に位置しており、この先端硬質部2
cの先端面は完全に開放された状態になっているから、
内視鏡観察機構による観察視野が損なわれることはな
い。また、処置具挿通チャンネル4も開放されているか
ら、鉗子その他の処置具を挿通させて、患部の治療等を
行うことも可能となる。さらに、バルーン20を装着し
たままの状態で挿入部2を体腔内に挿入するが、バルー
ン20全体は先端硬質部2cの外面に密着するようにな
っており、挿入部2の先端から非突出に保持されている
から、挿入部2の体腔内への挿入操作に支障を来すよう
なことはない。
硬質部2cの周胴部に位置しており、この先端硬質部2
cの先端面は完全に開放された状態になっているから、
内視鏡観察機構による観察視野が損なわれることはな
い。また、処置具挿通チャンネル4も開放されているか
ら、鉗子その他の処置具を挿通させて、患部の治療等を
行うことも可能となる。さらに、バルーン20を装着し
たままの状態で挿入部2を体腔内に挿入するが、バルー
ン20全体は先端硬質部2cの外面に密着するようにな
っており、挿入部2の先端から非突出に保持されている
から、挿入部2の体腔内への挿入操作に支障を来すよう
なことはない。
【0018】挿入部2の先端硬質部2cが超音波診断を
行うべき部位にまで導かれると、まずリング離脱手段3
0を構成する可撓性ワイヤ31を処置具挿通チャンネル
4の内部に引き込む。これによって、作動駒32が引っ
張られて、この作動駒32の移動によって、バルーン2
0の保持リング22が先端硬質部2cの先端側に向けて
滑るように移動して、この先端硬質部2cから先端側に
離脱する。そして、リング離脱手段30を処置具挿通チ
ャンネル4から取り外すことによって、この処置具挿通
チャンネル4を開放する。
行うべき部位にまで導かれると、まずリング離脱手段3
0を構成する可撓性ワイヤ31を処置具挿通チャンネル
4の内部に引き込む。これによって、作動駒32が引っ
張られて、この作動駒32の移動によって、バルーン2
0の保持リング22が先端硬質部2cの先端側に向けて
滑るように移動して、この先端硬質部2cから先端側に
離脱する。そして、リング離脱手段30を処置具挿通チ
ャンネル4から取り外すことによって、この処置具挿通
チャンネル4を開放する。
【0019】この状態で、処置具挿通チャンネル4を介
して超音波伝達媒体としての脱気水を供給する。この超
音波伝達媒体は先端硬質部2cの先端面とバルーン20
の保持リング22との間に流れ込み、バルーン20の先
端硬質部2cの外面に手繰り寄せられている容袋部20
bが前方に膨出することになる。而して、僅かではある
が、バルーン20の先端部に設けた保持リング22の内
径部分に空隙があるから、供給された超音波伝達媒体は
ある程度外部に漏出するが、この漏出量より多量の超音
波伝達媒体を供給することによって、バルーン20は、
図5のように、前方に大きく膨出する。このバルーン2
0の膨出長さは、容袋部20bの軸線方向の長さに依存
するが、この容袋部20bは、挿入部2からの超音波プ
ローブ11の導出長さに応じて適宜の長さとすれば良
い。
して超音波伝達媒体としての脱気水を供給する。この超
音波伝達媒体は先端硬質部2cの先端面とバルーン20
の保持リング22との間に流れ込み、バルーン20の先
端硬質部2cの外面に手繰り寄せられている容袋部20
bが前方に膨出することになる。而して、僅かではある
が、バルーン20の先端部に設けた保持リング22の内
径部分に空隙があるから、供給された超音波伝達媒体は
ある程度外部に漏出するが、この漏出量より多量の超音
波伝達媒体を供給することによって、バルーン20は、
図5のように、前方に大きく膨出する。このバルーン2
0の膨出長さは、容袋部20bの軸線方向の長さに依存
するが、この容袋部20bは、挿入部2からの超音波プ
ローブ11の導出長さに応じて適宜の長さとすれば良
い。
【0020】そこで、処置具挿通チャンネル4に超音波
プローブ11を挿入して、この超音波プローブ11の先
端における超音波振動子15が設けられている部位をバ
ルーン20の内部に突出させる。そして、操作ユニット
12を導入部4aに固定した状態で、この操作ユニット
12を操作することによって、超音波診断を行うことが
できる。即ち、押し引き操作手段18を押し込んだり、
または引き戻したりする間に、所定の間隔毎に超音波振
動子15から超音波パルスを体腔内に向けて送信して、
体内組織断層部からの反射エコーを受信することによっ
て、リニア走査が行われる。また、操作ユニット12内
に設けたモータを作動させると、フレキシブルシャフト
14が軸回りに回転することになって、その回転力が取
付部材16に伝達されて、この取付部材16に設けた超
音波振動子15が回転駆動されて、ラジアル走査が行わ
れる。前述したように、バルーン20の先端には保持リ
ング22の内部に空隙部があるから、超音波走査を行っ
ている間は、この空隙部から漏出する分量の超音波伝達
媒体を補充する。この超音波伝達媒体の補充は処置具挿
通チャンネル4を介して行うこともできるが、洗浄ノズ
ルを介して行うようにしても良い。
プローブ11を挿入して、この超音波プローブ11の先
端における超音波振動子15が設けられている部位をバ
ルーン20の内部に突出させる。そして、操作ユニット
12を導入部4aに固定した状態で、この操作ユニット
12を操作することによって、超音波診断を行うことが
できる。即ち、押し引き操作手段18を押し込んだり、
または引き戻したりする間に、所定の間隔毎に超音波振
動子15から超音波パルスを体腔内に向けて送信して、
体内組織断層部からの反射エコーを受信することによっ
て、リニア走査が行われる。また、操作ユニット12内
に設けたモータを作動させると、フレキシブルシャフト
14が軸回りに回転することになって、その回転力が取
付部材16に伝達されて、この取付部材16に設けた超
音波振動子15が回転駆動されて、ラジアル走査が行わ
れる。前述したように、バルーン20の先端には保持リ
ング22の内部に空隙部があるから、超音波走査を行っ
ている間は、この空隙部から漏出する分量の超音波伝達
媒体を補充する。この超音波伝達媒体の補充は処置具挿
通チャンネル4を介して行うこともできるが、洗浄ノズ
ルを介して行うようにしても良い。
【0021】リニア走査を行うにしろ、またラジアル走
査を行うにしろ、超音波プローブ11における超音波振
動子15が設けられている部位は超音波伝達媒体を収容
したバルーン20の内部に位置しているから、超音波の
減衰が抑制されて、超音波反射エコー信号の受信効率が
向上する。
査を行うにしろ、超音波プローブ11における超音波振
動子15が設けられている部位は超音波伝達媒体を収容
したバルーン20の内部に位置しているから、超音波の
減衰が抑制されて、超音波反射エコー信号の受信効率が
向上する。
【0022】而して、超音波診断を行う際には、超音波
伝達媒体はバルーン20から常に流出するが、この超音
波伝達媒体として、例えば脱気水を用いれば、体腔内に
流出したとしても、格別問題となることはない。むし
ろ、このように超音波伝達媒体をある程度流出させるこ
とによって、バルーン20内における空気を完全に排出
できるようになり、さらには流出した超音波伝達媒体が
バルーン20の外面と体腔内壁との間に回り込むように
なるから、超音波の減衰防止機能がより良好に発揮する
ことになる。
伝達媒体はバルーン20から常に流出するが、この超音
波伝達媒体として、例えば脱気水を用いれば、体腔内に
流出したとしても、格別問題となることはない。むし
ろ、このように超音波伝達媒体をある程度流出させるこ
とによって、バルーン20内における空気を完全に排出
できるようになり、さらには流出した超音波伝達媒体が
バルーン20の外面と体腔内壁との間に回り込むように
なるから、超音波の減衰防止機能がより良好に発揮する
ことになる。
【0023】以上のように、内視鏡1の挿入部2を体腔
内に挿入する際には、バルーン20全体が先端硬質部2
cの周胴部に乗り上げて、その先端から突出しない状態
に保持されているから、先端硬質部2cの先端面は完全
に開放された状態に保持されることから、超音波診断を
行う前の段階では、内視鏡観察機構における観察視野は
十分確保され、また鉗子等の処置具を挿通して、適宜の
処置等を施すことができる。なお、一度バルーン20を
作動状態にすると、このバルーン20は先端硬質部2c
から突出した状態になり、内視鏡観察機構による視野が
得られなくなってしまうが、超音波診断を最後に行うよ
うにすれば、それ以後の操作としては、体腔内から挿入
部2を取り出すだけであり、しかも挿入部2を取り出す
際には、必ずしも観察視野を得る必要はない。
内に挿入する際には、バルーン20全体が先端硬質部2
cの周胴部に乗り上げて、その先端から突出しない状態
に保持されているから、先端硬質部2cの先端面は完全
に開放された状態に保持されることから、超音波診断を
行う前の段階では、内視鏡観察機構における観察視野は
十分確保され、また鉗子等の処置具を挿通して、適宜の
処置等を施すことができる。なお、一度バルーン20を
作動状態にすると、このバルーン20は先端硬質部2c
から突出した状態になり、内視鏡観察機構による視野が
得られなくなってしまうが、超音波診断を最後に行うよ
うにすれば、それ以後の操作としては、体腔内から挿入
部2を取り出すだけであり、しかも挿入部2を取り出す
際には、必ずしも観察視野を得る必要はない。
【0024】次に、図6は、本発明の第2の実施例を示
すものであって、本実施例においては、リング離脱手段
を流体圧を利用したものとして構成している。そこで、
同図において、前述した第1の実施例と同一または均等
な部材については、それらと同じ符号を付して、その説
明は省略する。
すものであって、本実施例においては、リング離脱手段
を流体圧を利用したものとして構成している。そこで、
同図において、前述した第1の実施例と同一または均等
な部材については、それらと同じ符号を付して、その説
明は省略する。
【0025】而して、保持リング22を挿入部2の先端
硬質部2cの周胴部から離脱させるために、超音波伝達
媒体の供給路40を先端硬質部2cの外周面において、
この保持リング22が当接する部位と、係止リング21
が装着される凹溝5との間、即ち容袋部20bが位置す
る部位に開口させている。そして、この供給路40は、
超音波伝達媒体を供給するだけでなく、吸引通路として
も機能するようになっている。
硬質部2cの周胴部から離脱させるために、超音波伝達
媒体の供給路40を先端硬質部2cの外周面において、
この保持リング22が当接する部位と、係止リング21
が装着される凹溝5との間、即ち容袋部20bが位置す
る部位に開口させている。そして、この供給路40は、
超音波伝達媒体を供給するだけでなく、吸引通路として
も機能するようになっている。
【0026】リング離脱手段を以上のように構成するこ
とによって、バルーン20を先端硬質部2cに装着した
後に、このバルーン20の内部の空気を吸引して排出す
ることによって、バルーン20は先端硬質部2cに密着
させることができる。従って、挿入部2の挿入操作時
に、バルーン20が部分的に膨出するおそれはない。ま
た、超音波診断を行う際には、供給路40から超音波伝
達媒体を供給することにより、この流体圧により、保持
リング22を先端硬質部2cから離脱させて、容袋部2
0bを前方に大きく膨出させることができる。
とによって、バルーン20を先端硬質部2cに装着した
後に、このバルーン20の内部の空気を吸引して排出す
ることによって、バルーン20は先端硬質部2cに密着
させることができる。従って、挿入部2の挿入操作時
に、バルーン20が部分的に膨出するおそれはない。ま
た、超音波診断を行う際には、供給路40から超音波伝
達媒体を供給することにより、この流体圧により、保持
リング22を先端硬質部2cから離脱させて、容袋部2
0bを前方に大きく膨出させることができる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、基端側
開口側端部が、自由状態では挿入部材の外径より小径と
なって、挿入部材に設けた係止用の凹溝に係止するため
の弾性部材からなる係止リングが連設された係止部とな
り、中間部はこの係止部より大径となった容袋部、この
容袋部の先端側は、内径の小さい弾性リングで形成さ
れ、挿入部材の先端側周胴部に嵌合される保持リングを
連設した可撓性容袋でバルーンを形成し、超音波診断を
行う際には、このバルーンにおける保持リングを挿入部
の周胴部から離脱させるリング離脱手段を挿入部材側に
設ける構成としたので、超音波診断を行わない状態、即
ち挿入部材を体腔内に挿入する際や、内視鏡観察機構で
体腔内を観察したり、処置具を用いて適宜の処置を施す
場合には、挿入部材の先端面が開放されているから、か
かる操作を円滑に行い得ることになり、しかも挿入部材
の先端から超音波診断装置をかなりの長さ突出させた状
態で超音波走査を行う際には、バルーン内に超音波伝達
媒体を供給することにより、挿入部材の先端から前方に
向けてバルーンを大きく膨出させることができて、超音
波振動子と体腔内壁との間に確実に超音波伝達媒体を介
在させることができて、超音波の減衰を防止することが
できる等の効果を奏する。
開口側端部が、自由状態では挿入部材の外径より小径と
なって、挿入部材に設けた係止用の凹溝に係止するため
の弾性部材からなる係止リングが連設された係止部とな
り、中間部はこの係止部より大径となった容袋部、この
容袋部の先端側は、内径の小さい弾性リングで形成さ
れ、挿入部材の先端側周胴部に嵌合される保持リングを
連設した可撓性容袋でバルーンを形成し、超音波診断を
行う際には、このバルーンにおける保持リングを挿入部
の周胴部から離脱させるリング離脱手段を挿入部材側に
設ける構成としたので、超音波診断を行わない状態、即
ち挿入部材を体腔内に挿入する際や、内視鏡観察機構で
体腔内を観察したり、処置具を用いて適宜の処置を施す
場合には、挿入部材の先端面が開放されているから、か
かる操作を円滑に行い得ることになり、しかも挿入部材
の先端から超音波診断装置をかなりの長さ突出させた状
態で超音波走査を行う際には、バルーン内に超音波伝達
媒体を供給することにより、挿入部材の先端から前方に
向けてバルーンを大きく膨出させることができて、超音
波振動子と体腔内壁との間に確実に超音波伝達媒体を介
在させることができて、超音波の減衰を防止することが
できる等の効果を奏する。
【図1】超音波診断装置を内視鏡に装着した状態を示す
構成説明図である。
構成説明図である。
【図2】超音波診断装置の超音波プローブの先端部分の
断面図である。
断面図である。
【図3】本発明の第1の実施例を示すバルーンの外観図
である。
である。
【図4】バルーンを挿入部に装着した状態の外観図であ
る。
る。
【図5】バルーン内に超音波伝達媒体を収容させて、先
端硬質部から突出させた状態の外観図である。
端硬質部から突出させた状態の外観図である。
【図6】 本発明の第2の実施例を示すバルーンを挿入
部に装着した状態の外観図である。
部に装着した状態の外観図である。
1 内視鏡 2 挿入部 4 処置具挿通チャンネル 5 凹溝 10 超音波診断装置 11 超音波プローブ 15 超音波振動子 20 バルーン 20a 係止部 20b 容袋部 21 係止リング 22 保持リング 30 リング離脱手段 31 可撓性ワイヤ 32 作動駒 40 供給路
Claims (3)
- 【請求項1】 挿入部材に超音波診断装置を挿通ガイド
させ、この超音波診断装置を挿入部材の先端から所定の
長さ突出させた状態で超音波走査を行わせる際に、この
超音波診断装置と体腔内壁との間に超音波伝達媒体を介
在させるために、前記挿入部材の先端に装着され、流体
供給部から供給される超音波伝達媒体を収容するバルー
ンにおいて、可撓性容袋からなり、基端側開口側端部に
は、自由状態では挿入部材の外径より小径となり、かつ
挿入部材に設けた係止用の凹溝に係止するための弾性部
材からなる係止リングが連設された係止部で、中間部は
この係止部より大径となった容袋部となり、この容袋部
の先端側は、内径の小さい弾性リングで形成され、挿入
部材の先端側周胴部に嵌合される保持リングを連設して
なり、超音波診断を行う際には、この保持リングを挿入
部の周胴部から離脱させるリング離脱手段を挿入部材側
に設ける構成としたことを特徴とする超音波診断用バル
ーン。 - 【請求項2】 前記リング離脱手段は、操作ワイヤの先
端に、保持リングを挿入部材の周胴部から先端側に引き
出すための作動駒を連設する構成としたことを特徴とす
る請求項1記載の超音波診断用バルーン。 - 【請求項3】 前記リング離脱手段は、挿入部の周胴部
における前記容袋部に対面する位置に開口する超音波伝
達媒体の供給路で形成する構成としたことを特徴とする
請求項1記載の超音波診断用バルーン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6250103A JP2996105B2 (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | 超音波診断用バルーン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6250103A JP2996105B2 (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | 超音波診断用バルーン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0884733A JPH0884733A (ja) | 1996-04-02 |
JP2996105B2 true JP2996105B2 (ja) | 1999-12-27 |
Family
ID=17202865
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6250103A Expired - Lifetime JP2996105B2 (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | 超音波診断用バルーン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2996105B2 (ja) |
-
1994
- 1994-09-20 JP JP6250103A patent/JP2996105B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0884733A (ja) | 1996-04-02 |
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