JP2996036B2 - キャブ付き出し入れ装置 - Google Patents

キャブ付き出し入れ装置

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JP2996036B2
JP2996036B2 JP5005455A JP545593A JP2996036B2 JP 2996036 B2 JP2996036 B2 JP 2996036B2 JP 5005455 A JP5005455 A JP 5005455A JP 545593 A JP545593 A JP 545593A JP 2996036 B2 JP2996036 B2 JP 2996036B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば自動倉庫にお
いて使用される入出庫用の出し入れ装置で、入出庫用の
キャレッジと保守点検作業などに使用されるキャブとを
備えたキャブ付き出し入れ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のものとしては、たとえば
特開平1−313202号公報に見られる昇降キャブ付き走行
クレーンが提供されている。この従来構成は、走行クレ
ーンの走行本体を、下部ガイドレールに案内される下部
フレームと上部ガイドレールに案内される上部フレーム
とを前後一対の支柱で連結し一体化することで構成し、
そして両支柱間で昇降する昇降キャレッジ上に荷移載手
段を設けている。さらに、他方の支柱で走行方向の外側
にガイドレールを取り付け、このガイドレールに昇降可
能に保持される昇降キャブを設けるとともに、昇降キャ
ブを昇降させるためのモーターや減速機を、支柱よりも
下方で下部フレーム内に設けている。
【0003】この従来構成において走行クレーンは、昇
降キャレッジ側のキャブに搭乗しての手動操作や地上側
からの遠隔操作などにより、走行本体を走行動させるこ
とと、昇降キャレッジを昇降動させることと、荷移載手
段をフォーク動させることとの組合せ動作により、棚の
目的とする場所に対して荷の入出庫を行える。
【0004】そして運転中において、たとえば昇降キャ
レッジが故障したり荷崩れした非常時の補修作業や、定
期的な保守点検作業などを行う場合に昇降キャブが使用
される。すなわち作業者が昇降キャブに搭乗したのち、
モーターを稼働させて昇降駆動用チェンを正逆回転させ
ることで、昇降キャブをガイドレールに沿って昇降移動
させ得、そして昇降キャレッジに対向する位置に停止さ
せたのち、作業者が昇降キャブから昇降キャレッジに乗
り移ることで、所期の補修や保守点検作業などを行って
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来構成によ
ると、昇降キャブ内に設けられた操作盤や照明機器など
に対する給電のための給電線や、操作盤の操作信号をモ
ーターなどに与えるための通信線が、集合されたケーブ
ルとなって昇降キャブと走行本体との間に配設されてお
り、このケーブルは、昇降キャブの円滑な昇降を許すよ
うに支持しなければならず、その支持構造は複雑かつ煩
雑となる。
【0006】本発明の目的とするところは、キャブに対
する給電や通信のためのケーブルを不要としたキャブ付
き出し入れ装置を提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく本
発明のキャブ付き出し入れ装置は、下部フレームと、こ
の下部フレームから立設した支柱と、この支柱の上端に
連結した上部フレームとにより走行本体を構成し、前記
支柱の内面側に昇降自在なキャレッジを設けるととも
に、外面側に昇降自在なキャブを設け、このキャブ内に
バッテリを設けるとともに、このバッテリに接続した端
子をキャブの下部に設け、前記キャブの昇降経路の下方
でかつ下部フレーム側に、下降したキャブの端子が接続
自在な充電装置を設け、前記キャブと走行本体側との間
に、ケーブルレス通信装置を設けている。
【0008】
【作用】上記した本発明の構成によると、出し入れ装置
は、遠隔操作などにより走行本体を走行動させること
と、キャレッジを昇降動させることとの組合せ動作によ
り、棚の目的とする収納部に対して荷の入出庫を行え
る。このような出し入れ装置の所期の運転中において
は、非使用のキャブは下降した位置にあり、このとき端
子が充電装置に接続してバッテリに対して自動的に充電
し得る。
【0009】そして運転中において、たとえば出し入れ
装置のキャレッジ側が故障したり荷崩れした非常時の補
修作業や、定期的な保守点検作業などを行う場合にキャ
ブが使用される。すなわち作業者は、下降位置に停止し
ているキャブに搭乗し、そしてキャブを支柱に沿って上
昇させ、キャレッジに対向した位置など任意な位置に停
止させればよい。その際にキャブ側の消費電力はバッテ
リで賄われ、またキャブと走行本体との間での制御信号
の授受などはケーブルレス通信装置を介して行える。
【0010】
【実施例】以下に本発明の一実施例を図に基づいて説明
する。図3〜図5において枠組み状の棚1は、上下方向
ならびに左右方向に複数の収納部2を形成しており、各
収納部2は腕木を介して荷3(直接にまたはパレツトを
介して)を支持すべく構成されている。前記棚1は通路
4を置いて並設され、そして通路4内には、棚1の前方
の一定経路5上を走行自在な出し入れ装置10が配設され
る。
【0011】この出し入れ装置10は、下部フレーム11
と、この下部フレーム11側から立設した前後一対で丸パ
イプ(または四角パイプ)からなる支柱12と、これら支
柱12の上端間を連結する上部フレーム13とにより走行本
体14を構成している。そして両支柱12の相対向した内面
側に上下方向のキャレッジ用ガイドレール15を配設する
とともに、これらキャレッジ用ガイドレール15に昇降案
内されるキャレッジ16を、両支柱12間に配置している。
さらにキャレッジ16上に、収納部2などに対して出退自
在な出し入れ具(フオーク)17を配置している。なお上
部フレーム13は、天井レール7に案内されるガイド装置
18を有する。
【0012】前記下部フレーム11の一方端には、床レー
ル6上で転動自在な駆動車輪20が取り付けられ、また他
方端には従動車輪21が従動軸を介して取り付けられる。
前記下部フレーム11の一方端に取り付けられる走行駆動
ユニット20は、前記駆動車輪に連動する減速機や、この
減速機に連動する走行駆動装置(フランジ形ブレーキ付
きモータなど)などにより構成される。
【0013】さらに一方端には、前記キャレッジ16に連
動する昇降駆動ユニット23を取り付けている。この昇降
駆動ユニット23は、昇降駆動装置や減速機などにより構
成され、そして減速機に駆動輪24を連動している。この
駆動輪24に掛けられた索体(チェーンなど)25の一端側
は、前記上部フレーム13に配設したガイド輪を介して一
方の支柱12内のカウンターウエイト26に連結し、また索
体25の他端側は、ガイド輪を介してキャレッジ16の上部
に連結している。
【0014】他方の支柱12で走行方向の外側には、保守
点検時や非常時に使用されるキャブ30が昇降自在に設け
られる。すなわちキャブ30の本体31は箱状であって、そ
の前面側には被昇降ガイド用のブラケット32が設けら
れ、また一側面には扉体33が開閉自在に配設されてい
る。
【0015】そして閉動させた扉体33の外側から前方に
亘って位置するキャブ側タラップ34が本体31の底板35と
一体にして形成され、このキャブ側タラップ34の外側
に、開動させた扉体33が安全柵として位置すべく構成し
てある。また前記キャブ側タラップ34が対向自在となる
ように、前記キャレッジ16からキャレッジ側タラップ28
が連設されている。なおキャブ30の本体31内にはキャブ
内操作盤36が設けられている。
【0016】前記キャブ30は、支柱12の外面に取り付け
たキャブ用ガイドレール29に、ブラケット32を介して昇
降自在に保持されている。そしてキャブ用ガイドレール
29に沿ってキャブ30を昇降動させるために、支柱12の外
面側で下部フレーム11上にキャブ用昇降駆動ユニット40
を設けている。すなわちキャブ用昇降駆動ユニット40
は、昇降駆動装置(モータなど)や減速機などからな
り、この減速機からの出力軸に駆動歯輪41を取り付ける
とともに、上部フレーム13側に遊転歯輪42を設け、さら
に両歯輪41,42間に掛張したチェーン43の両端をキャブ
30の上下部に結合している。
【0017】図1〜図3で示すように前記キャブ30に
は、キャブ内操作盤36や照明機器51に接続したバッテリ
52が設けられ、そしてバッテリ52に接続した端子53を、
底板35の下面側に下向きに設けている。なおキャブ内制
御盤36は、各種のスイッチ54群や検出器55群に接続して
いる。前記キャブ30の昇降経路の下方でかつ下部フレー
ム11上にキャブ制御を含む出し入れ装置制御盤56を設
け、この出し入れ装置制御盤56の上部に充電装置57を設
けている。この充電装置57は、充電器58と、この充電器
58に接続した端子59とからなり、この端子59を、前記バ
ッテリ52側の端子53に対向して出し入れ装置制御盤56上
に上向きに設けている。
【0018】ここで前記キャブ30の昇降下降限は、充電
装置57の端子59にバッテリ52側の端子53が接続する位置
に設定してあり、そして接続を確実に行うために、端子
59,53のうちいずれか一方を接続方向に弾性付勢してい
る。なお前記充電装置57は、前記下部フレーム11側に設
けた電源ユニット60に接続している。
【0019】前記キャブ30と前記走行本体側との間にケ
ーブルレス通信装置を設けている。このケーブルレス通
信装置は、たとえば光通信装置62であって、底板35の下
面側にキャブ側送受光器63を下向きに設けるとともに、
ケース56の上面側に本体側送受光器64を上向きに設けて
構成している。なおキャブ側送受光器63はキャブ内操作
盤36に接続し、また本体側送受光器64は出し入れ装置用
制御盤56に接続している。
【0020】上記の実施例において出し入れ装置10は、
出し入れ装置用制御盤56を介しての操作指令などによ
り、走行駆動ユニット22の作動で走行本体14を走行動さ
せることと、昇降駆動ユニット23の作動でキャレッジ16
を昇降動させることと、出し入れ具17をフォーク動させ
ることとの組合せ動作を行い、以て棚1の目的とする収
納部2に対して荷3の入出庫を行える。このような出し
入れ装置10の運転中においては、非使用のキャブ30は下
降限の位置にあり、このとき充電装置57の端子59にバッ
テリ52側の端子53が接続して、電源ユニット60から充電
装置57を介してバッテリ52に対し自動的に充電してい
る。
【0021】そして、たとえば出し入れ装置10のキャレ
ッジ16側が故障したり荷崩れした非常時の補修作業や、
定期的な保守点検作業などを行う場合にキャブ30が使用
される。すなわちキャブ30内に搭乗した作業者がキャブ
内操作盤36を操作することで、出し入れ装置用制御盤56
を介しての操作指令により、キャブ用昇降駆動ユニット
40を稼働させてチェーン43を正逆回転させ、以てキャブ
30をキャブ用ガイドレール29に沿って上昇させ得る。そ
して、たとえば荷崩れの補修作業を行う場合は、キャブ
30をキャレッジ16に対向して停止させる。このとき前記
キャブ側タラップ34がキャレッジ側タラップ28に同レベ
ルで対向される。
【0022】上述したようにしてキャブ30の上昇を停止
させてブレーキを掛けたのち、作業者は、まず扉体33を
開動させ、そしてキャブ側タラップ34とキャレッジ側タ
ラップ28とを利用してキャブ30からキャレッジ16へ乗り
移るなどすることで、所期の補修作業や保守点検作業な
どを行える。このようにして所期の補修などの作業が完
了した状態で、キャブ30は下降限にまで下降され、そし
て作業者が地上側に降りることで一連の作業を終える。
【0023】上述したキャブ30の運転時に、このキャブ
30側の消費電力はバッテリ52で賄われる。またキャブ30
と走行本体14との間での制御信号の授受などは、両送受
光器63,64間での光通信により行える。
【0024】上記実施例では、ケーブルレス通信装置と
して光通信装置62を示しているが、これは無線通信装置
や音波通信装置などを利用してもよい。また光通信装置
62をキャブ30の下部と下部フレーム11との間に設けた
が、これはキャブ30の上部と上部フレーム13との間に設
けるなど、その位置は任意に設定し得る。なお出し入れ
装置用制御装置56は下部フレーム11の側面に設けてもよ
い。
【0025】
【発明の効果】上記構成の本発明によると、キャブ側の
消費電力はバッテリで賄うことができるとともに、キャ
ブと走行本体(地上側)との間での制御信号の授受はケ
ーブルレス通信装置で行うことができ、これによりキャ
ブと走行本体との間にケーブルを不要にできて、周辺構
造を簡素化できる。しかもバッテリに対する充電は、キ
ャブを下降させた不使用時に、自動的に能率よく行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示し、キャブ付き出し入れ
装置の要部の側面図である。
【図2】同キャブ付き出し入れ装置のキャブ側に対する
制御系統図である。
【図3】同キャブ付き出し入れ装置の一部切り欠き斜視
図である。
【図4】同キャブ付き出し入れ装置の一部切り欠き側面
図である。
【図5】同キャブ付き出し入れ装置を使用した自動倉庫
の正面図である。
【符号の説明】
1 棚 10 出し入れ装置 11 下部フレーム 12 支柱 14 走行本体 16 キャレッジ 17 出し入れ具 22 走行駆動ユニット 23 昇降駆動ユニット 28 キャレッジ側タラップ 30 キャブ 31 本体 34 キャブ側タラップ 35 底板 36 キャブ内操作盤 40 キャブ用昇降駆動ユニット 52 バッテリ 53 端子 56 出し入れ装置用制御装置 57 充電装置 58 充電器 59 端子 60 電源ユニット 62 光通信装置(ケーブルレス通信装置) 63 キャブ側送受光器 64 本体側送受光器

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部フレームと、この下部フレームから
    立設した支柱と、この支柱の上端に連結した上部フレー
    とにより走行本体を構成し、前記支柱の内面側に昇降
    自在なキャレッジを設けるとともに、外面側に昇降自在
    なキャブを設け、このキャブ内にバッテリを設けるとと
    もに、このバッテリに接続した端子をキャブの下部に設
    け、前記キャブの昇降経路の下方でかつ下部フレーム側
    に、下降したキャブの端子が接続自在な充電装置を設
    け、前記キャブと走行本体側との間に、ケーブルレス通
    信装置を設けたことを特徴とするキャブ付き出し入れ装
    置。
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