JP2994884B2 - インクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録方法

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JP2994884B2
JP2994884B2 JP4293007A JP29300792A JP2994884B2 JP 2994884 B2 JP2994884 B2 JP 2994884B2 JP 4293007 A JP4293007 A JP 4293007A JP 29300792 A JP29300792 A JP 29300792A JP 2994884 B2 JP2994884 B2 JP 2994884B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の色のインクとそ
れぞれの色に対応した複数本のノズルを有した記録ヘッ
ドを使用して、多色画像の記録を行うインクジェット記
録方法に関するものであり、特に、特定色のノズルの本
数が他の色のノズルの本数より多い記録ヘッドを使用し
たインクジェット記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、イエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の4色のイン
クを使用してカラー画像を得る方法が広く一般に知られ
ており、プリンターや複写機に応用されている。
【0003】そのための一つの手法として、前記4色の
インクをそれぞれ独立に吐出させることができるように
各色に対応した4個のインクジェット記録ヘッド用いる
インクジェット記録方法が実用化されている。この方法
は各色毎に記録ヘッドが独立しているために、各色のイ
ンクの吐出量が等しい場合は記録ヘッドを共通化でき、
またそれぞれの記録ヘッドの駆動方法が簡単で済むとい
う長所がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、記録ヘ
ッドを4個搭載するために、最近の傾向である装置の小
型化に不向きでコストが高くなったり、組み立てが容易
でないといった欠点がある。
【0005】また、記録ヘッドを4個用いるために高速
化には適している半面、特に普通紙などのインクの定着
が遅い記録紙に印字すると色間でインクのにじみが発生
しやすく、著しく画像の品位を低下させてしまう欠点が
ある。
【0006】そこで、図1に示すようなイエロー、マゼ
ンタ、シアン、ブラックのインクを吐出させるための各
色のノズル(吐出部)群が走査方向にオーバーラップし
ないように構成した記録ヘッドが提案されている。この
記録ヘッドを用いれば多色画像を得るための記録ヘッド
は一つで済むため安価で小型の装置に大変適している。
また記録ヘッドを4個用いる場合に比べプリントに要す
る時間はかかるものの、インクのにじみが発生しにく
く、高画質が期待できる。
【0007】しかしながら、図1に示すような各色のノ
ズル群がオーバーラップしないように構成された記録ヘ
ッドを用いても、各色間のインクのにじみが完全に防止
できているわけではない。また、カラープリンターやカ
ラー複写機等においても従来の白黒のみの装置と同様
に、黒画像の品位は高いものが当然のように要求されて
いる。そこでこの要求を満たすために黒インクの吐出量
をカラーインクの吐出量よりも多くすることも試みられ
ている。しかし、この場合には黒画像とカラー画像の境
界部においてインクのにじみが顕著になり、印字品位が
極めて悪くなるという問題点があった。
【0008】本発明は、黒画像とカラー画像の境界部に
おけるインクのにじみを低減した高品位な画像を得るこ
とのできるインクジェット記録方法を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、黒イ
ンクを吐出させるためのm個の吐出部とカラーインクを
吐出させるためのn個(n<m)の吐出部を複数色分有
するとともに、前記黒およびカラーのインクを吐出させ
るための各色の吐出部が走査方向にオーバーラップしな
いように構成された記録ヘッドを記録紙上を相対走査さ
せて多色画像を得るインクジェット記録方法において、
黒インクで印字を行う黒画像とカラーインクで印字を行
うカラー画像とが隣接する場合には、前記黒画像を形成
する走査と前記カラー画像を形成する走査が連続しない
ように前記黒インク吐出用の吐出部群のうち所定の吐出
部を使用することを特徴とする。
【0010】また、前記カラーインクはイエロー、マゼ
ンタ、シアンであることを特徴とする。
【0011】さらには、前記黒インク吐出用の吐出部群
の吐出部数mとカラーインク吐出用の吐出部群の吐出部
数nはm≧2nを満たすことを特徴とする。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて詳細に説明す
る。
【0013】(実施例1)図1は、本発明のインクジェ
ット記録方法に用いる記録ヘッドの概略を示したもので
ある。1は記録ヘッド、10はノズル(吐出部)、10
aはイエローインクを吐出させるためのノズル、10b
はマゼンタインクを吐出させるためのノズル、10cは
シアンインクを吐出させるためのノズル、10dは黒イ
ンクを吐出させるためのノズルである。各色のノズル群
は走査方向にオーバーラップしないような構成になって
おり、また各色のノズル群の間はスペース10e、10
f、10gが設けられている。ノズル群10a、ノズル
群10b、ノズル群10cはそれぞれ24個のノズル
が、ノズル群10dは48個のノズルが1インチ当り3
60個の密度(360dpi)で配置されている。ま
た、ノズル10dの吐出量は約80ng、ノズル10
a、10b、10cの吐出量は約40ngである。
【0014】図1に示す記録ヘッドでいろいろな画像を
印字する場合の印字方法について、以下に説明する。
【0015】図2は黒インク吐出用ノズル群10dを用
いて黒画像のみを印字する場合を説明するもので、ノズ
ル群10dのノズル48個全てを用いるとともに、記録
ヘッドの走査が終了したら48ノズル分だけ記録紙を送
って次の行を印字している。この方法は、特に図8
(a)のように1ページ内の画像が黒だけの場合や、あ
るいは図8(b)のように1ページ内に黒の画像とカラ
ーの画像が混在している場合でも、記録紙の送り方向で
黒画像とカラー画像が分離している際の黒画像部分(図
8(b)では領域aおよび領域c)の印字に有効であ
り、記録速度が早いという利点がある。尚、このタイプ
の記録ヘッドを用いる場合は、基本的にカラーの画像が
存在する部分(図8(b)では領域b)の記録紙の送り
ピッチは24ノズル分となる。
【0016】図3は、カラーインク吐出用ノズル10
a、10b、10c、黒インク吐出用ノズル10dを用
いてカラー画像を印字する場合を示したもので、各色共
24個のノズルを用いている(同図(5))。同図では
黒インクを吐出するノズルとしては、シアンインク吐出
用ノズル10cに近い側のノズルを使用している。図中
Yはイエローのインクで印字したもの、Mはマゼンタの
インクで印字したもの、Cはシアンのインクで印字した
もの、Bは黒のインクで印字したものを表している。
【0017】図3(a)〜(e)を用いてカラー画像が
形成されるプロセスについて説明する。図3(a)は記
録ヘッド1を図示した位置において走査し、その時に黒
の文字“B”の上半分24ノズル分を印字することを示
している。続いて記録紙を24ノズル分送り、図3
(b)の状態から黒の文字“B”の残りの下半分とシア
ンの文字“C”の上24ノズル分を印字する。さらに記
録紙を24ノズル分送り、図3(C)に示すようにシア
ン文字“C”の下半分24ノズル分を印字すると共に、
マゼンタの文字“M”の上半分24ノズル分を印字す
る。以上のような動作を図3(d)、(e)に示すよう
に行い、4色の印字を終了する。
【0018】ところで、図3に示す画像はそれぞれの色
の画像が隣接していないので、特に色のにじみによる印
字品位の低下は生じていない。しかしながら図4に示す
ような画像の場合、イエロー、マゼンタ、シアンの背景
の中にそれぞれ黒の文字“B”が存在するため、黒とカ
ラーの境界部で色のにじみが発生しやすい。特に、黒イ
ンクの1ドット当りの吐出量はカラーインクのそれと比
較して多くなるように設計する方が黒画像の印字品位の
観点から好ましく、従って、特に黒画像とカラー画像と
の境界にじみが発生しやすい。
【0019】そこで本発明の実施例1による記録方法で
は、図1に示す記録ヘッドを用いて、図4(g)に示す
ような黒画像とカラー画像とが隣接する画像を得るため
には、図4(a)〜(f)で説明するように、黒画像を
印字する際の使用ノズルを下半分の24ノズルとする。
【0020】先ず、図4(a)のように、黒インク吐出
用ノズル10dの下半分のノズルを使用して黒文字
“B”の上半分に相当する部分を印字する。続いて、記
録紙を24ノズル分送った後、黒インク吐出用ノズル1
0dの下半分を使用して黒文字“B”の残りの下半分を
印字する(同図(b))。さらに記録紙を送った後、シ
アンインク吐出用ノズル10cにより背景部の上半分を
印字する(同図(c))。記録紙を送った後シアンの背
景部の下半分をノズル10cで、マゼンタの背景部の上
半分をノズル10dで印字する(同図(d))。同様の
動作を図4(f)に至るまで繰り返し印字を終了する。
【0021】ここで、図3(f)の画像を図3(a)〜
(e)の手順で印字するプロセスと、図4(g)の画像
を図4(a)〜(f)の手順で印字するプロセスとを比
較すると、紙送り方向48ノズル分に相当するカラー画
像を得るための記録ヘッドの走査回数が後者の方が1回
多い。つまり、後者の方法では黒インク吐出に使用する
ノズルが下半分であり、シアンインク吐出用ノズル10
cと1走査分、即ち24ノズル分離れているので、走査
回数が1回多くなる。従って後者の方法では、黒画像と
カラー画像が隣接していても、黒画像を印字してからカ
ラー画像が印字されるまでの時間が前者の方法に比べ長
いので、隣接部のにじみが起きにくい。
【0022】以上説明したように、本実施例の記録方法
を用いれば黒画像とカラー画像が隣接していても、黒画
像を印字する際のノズルを適宜設定することで黒画像と
カラー画像の印字タイミングを通常より遅らせることが
できるので、カラー間のにじみのない高品位のカラー画
像を得ることができる。
【0023】また、記録ヘッドの往復の走査回数は記録
紙1ぺージ分を印字する際に1回多くなるだけなので、
実質的な記録時間にはほとんど影響しない。
【0024】以上説明した実施例において、実際に図4
の画像をインクの吐出周波数を6kHz、記録ヘッドの
走査開始より次の走査開始までの時間が約1秒として印
字したところ、黒画像とカラー画像との境界部にはにじ
みのない高品位ものを得ることができた。
【0025】(実施例2)図5に示す記録ヘッドは、実
施例1と同様にイエローインク吐出用ノズル10a、マ
ゼンタインク吐出用ノズル10b、シアンインク吐出用
ノズル10c、黒インク吐出用ノズル10dで構成され
ており、黒インク吐出用ノズルは64ノズル、その他の
カラーインク吐出用ノズルは各々24ノズルが配置され
ている。また、イエローインク吐出用ノズル10aとマ
ゼンタインク吐出用ノズル10bとの間、およびマゼン
タインク吐出用ノズル10とシアンインク吐出用ノズル
10cとの間には8ノズル分のスペース10e、10f
が、シアンインク吐出用ノズル10cと黒インク吐出用
ノズル10dとの間には16ノズル分のスペース10g
が設けられている。各ノズルの吐出量は実施例1と同じ
である。
【0026】また、この記録ヘッドは前記スペースが設
けられているので、各色のノズルにインクを供給するた
めの液室が形成しやすく、さらにスペースに記録ヘッド
の温度検出用センサーを設けることが可能であると共
に、本発明を適用してその効果をより引出しやすい利点
がある。
【0027】図6は、本記録ヘッドを用いて1ページ内
の画像が黒だけの場合や、あるいは1ページ内に黒の画
像とカラー画像が混在している場合でも、記録紙の送り
方向で黒画像とカラー画像が分離している際の黒画像部
分を印字する場合における記録方法について示したもの
である。即ち、64ノズル全てを用いて黒画像を印字す
ると共に、記録紙の送りピッチも64ノズル分行うもの
である。
【0028】次に、本記録ヘッドを用いて図4(g)で
示す画像を印字する場合の記録方法を、図7(a)〜
(h)を用いて説明する。図から明らかなように、黒画
像印字の際には黒インク吐出用ノズル10dのうち、図
中上から所定の位置にあるノズルを使用する。具体的に
は、図中上から数えて25番目のノズルから48番目の
ノズルまでの24ノズルを使用する。
【0029】先ず最初に、図7(a)のように黒文字
“B”の上半分を25番目から48番目までのノズルを
用いて印字する。続いて、記録紙を24ノズル分送り、
図7(b)に示すように同じノズルを用いて黒文字
“B”の下半分を印字する。この時カラーの印字は行わ
れない。次に、記録紙24ノズル分を送った後、シアン
インク吐出用ノズル10cによりシアンの背景部の一部
が印字される。以下、各色の背景部の印字については2
4ノズル分ずつ行われるが、詳細については実施例1と
同様なので省略する。各色間に所定のスペースを設けた
記録ヘッドを用いているために、本実施例では図4
(g)に示す画像を印字するのに、全部で8回の走査を
必要としている。
【0030】以上説明したように、黒インク吐出用ノズ
ルのうち25番目から48番目までのノズルを使用して
いるために、黒文字が印字されてから最も早く黒文字に
隣接するカラーインク、具体的にはシアンインクが印字
されるまでに往復1走査分の空き時間が存在するので、
隣接部におけるにじみが生じない。実施例1と同じ条件
で図4(g)の画像を印字したところ、実施例1と同様
の高品位なものであった。
【0031】(実施例3)実施例2と同じ記録ヘッドを
用いて、黒画像とカラー画像の隣接境界が存在する画像
を印字する際に、黒インク吐出用ノズルを41番目のノ
ズルから64番目のノズルを用いた。記録紙の送りピッ
チは実施例2と同様に24ノズル相当であるため、隣接
境界部の黒画像印字から最も早いカラー画像(シアン)
印字までは往復2走査分の時間差がある。そこで、図4
(g)と同じ画像を印字したところ、実施例2よりもに
じみの全く生じない高品位な画像を得ることができた。
【0032】図9は本発明が適用可能なインクカートリ
ッジ及びキャリッジを搭載したインクジェットプリンタ
の斜視図を示す。
【0033】キャリッジ101は印字ヘッド102とカ
ートリッジガイド103を搭載し、ガイド軸104及び
ガイド軸105上を走査可能である。記録用紙106は
給紙ローラ107によって本体装置内に送り込まれ紙送
りローラ108とピンチローラ(不図示)、紙押さえ板
109によって挟まれ紙送りローラ102の前面へと送
られ印字される。インクカートリッジはイエロー、マゼ
ンタ、シアンの3色を収納したカラーインクカートリッ
ジ110と、ブラックインクカートリッジ111の2種
類でそれぞれ別々にカートリッジ103に挿入され、印
字ヘッド102と連通する。
【0034】カラーインクカートリッジ110に収納さ
れるイエロー、マゼンタ、シアンのインクは、カラー画
像を形成する際に色の境界でインクのにじみが生じない
ように、記録用紙への浸透速度の速いものが用いられ
る。一方、ブラックインクカートリッジ111に収納さ
れるブラック(黒)インクは、黒画像が高濃度で且つイ
ンクのにじみの少ない高品位なものとなるように、前記
3種類のカラーインクに比べ比較的記録用紙への浸透速
度が遅いものが用いられる。
【0035】本実施例で使用したインクの成分は以下の
通りである。 (イエロー) C.I.ダイレクトイエロー86 3部 ジエチレングリコール 10部 イソプロピルアルコール 2部 尿素 5部 アセチノール EH(川研ケミカル) 1部 水 残部 (マゼンタ) C.I.アシッジレッド289 3部 ジエチレングリコール 10部 イソプロピルアルコール 2部 尿素 5部 アセチノール EH(川研ケミカル) 1部 水 残部 (シアン) C.I.ダイレクトブルー199 3部 ジエチレングリコール 10部 イソプロピルアルコール 2部 尿素 5部 アセチノール EH(川研ケミカル) 1部 水 残部 (黒) C.I.ダイレクトブラック154 3部 ジエチレングリコール 10部 イソプロピルアルコール 2部 尿素 5部 アセチノール EH(川研ケミカル) 1部 水 残部
【0036】印字ヘッド102について図10を用いて
詳しく説明すれば、印字ヘッド102の前面部にイエロ
ー、マゼンタ、シアン、ブラックの吐出口グループを一
直線上に配してある。それぞれのグループはイエロー
用、マゼンタ用、シアン用が24個ずつ、ブラック用は
64個の吐出口を有し、カラー間は8ノズル分、黒とカ
ラー間は16ノズル分の間隔を有する。さらに、これら
のノズルは1インチ当り36個の密度(360dpi)
で配置されている。通常、黒画像のみを印字するときに
はブラックの吐出口グループ内の64個全ての吐出口を
用い、黒画像を含めたカラー画像を印字するときにはイ
エロー、マゼンタ、シアン、ブラック各色とも24個の
吐出口を用いる。
【0037】これらの吐出口の各々には、吐出口に連通
するインク液路が設けられており、インク液路が配設さ
れる部位の後方にはこれら液路にインクを供給するため
の共通液室が設けられる。吐出口の各々に対応するイン
ク液路には、これら吐出口からインク滴を吐出するため
に利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体やこ
れに電力を供給するための電極配線画設けられている。
これら、電気熱変換体や電極配線は、シリコン等からな
る201基板上に成膜技術によって形成される。さらに
この基板上に樹脂、ガラス材よりなる隔壁、天板等を積
層することによって上記吐出口、インク液路、共通液室
が構成される。さらに後方には、上記電気熱変換体を記
録信号に基づいて駆動するための駆動回路がプリント基
板形態で設けられている。
【0038】シリコン基板及び202プリント基板は同
一のアルミプレート203と平行に、突き出たパイプ2
04〜207はシリコン基板と垂直方向に広がったディ
ストリピュータと呼ばれるプラスチック部材208から
突き出ており、さらにその内部の流路と連通しており、
該流路は共通液室に連通している。
【0039】前記ディストリピュータ内の流路は、イエ
ロー用、マゼンタ用、シアン用、ブラック用の4本存在
し、それぞれの共通液室とパイプを連結している。
【0040】印字ヘッド102に設けられたイエロー
用、マゼンタ用、シアン用の吐出口からは、約40ng
のインクが、ブラック用の吐出口からは約80ngのイ
ンクが吐出される。
【0041】図11は、上述したカラーインクジェット
プリンタの電気制御ブロック図である。
【0042】301は装置全体を制御するためのシステ
ムコントローラで、内部にはマイクロプロセッサをはじ
め制御プログラムが収納されている記憶素子(RO
M)、マイクロプロセッサが処理を行う際に使用する記
憶素子(RAM)等が配置されている。302は主走査
方向に印字ヘッドを駆動させるためのドライバであり同
様に303は副走査方向の移動するためのドライバであ
る。304、305は前記ドライバに対応したモータで
あり、ドライバからの速度、移動距離などの情報を受け
取り動作する。
【0043】306はホストコンピュータであり、本発
明の印字装置に対して印字すべき情報を転送するための
装置である。307は前記ホストコンピュータからのデ
ータを一時的に格納するための受信バッファであり、3
01のシステムコントローラからデータが読み込まれる
までデータを蓄積しておく。308は印字すべきデータ
をイメージデータに展開するためのフレームメモリであ
り、印字に必要な分のメモリサイズを有している。本実
施例では印字用紙1枚分が記憶可能なフレームメモリに
ついて説明するが、本発明はフレームメモリのサイズに
限定されない。
【0044】309は印字すべきデータを一時的に記憶
するための記憶素子で、記録ヘッドのノズル数により記
憶容量は変化する。310は印字ヘッドをシステムコン
トローラからの指令により適切にコントロールするため
のものであり、吐出速度、印字データ数等を制御するた
めの印字制御部である。311は312Y、312M、
312C、312Bkのヘッドを駆動するためのドライ
バであり、前記310の印字制御部からの信号によりコ
ントロールされる。
【0045】(比較例)実施例2において、黒インク吐
出用ノズルを1番目ノズルから24番目のノズルとして
実施例2と同じ画像を印字させたところ、シアンの背景
部に黒文字が存在する画像の特にシアンと黒の境界部に
おいてインクのにじみが生じた。
【0046】そこで、実験的に記録ヘッドの走査開始か
ら次の走査開始までの時間を1秒から徐々に長くして印
字を行ったところ、2倍の2秒近くになってようやく実
施例2と同等の品位を得ることができた。
【0047】尚、上記各実施例では黒画像とカラー画像
が隣接する部分の印字について、黒画像印字から隣接す
るカラー画像印字までの時間が少なくとも1走査以上あ
くように黒インク吐出用ノズルを設定していたが、図3
(f)に示すような黒画像とカラー画像の隣接部分が存
在しない場合に設定してもよい。
【0048】本発明は、特にインクジェット記録方法の
中でも熱エネルギーを利用する方式の記録ヘッド、記録
装置に於いて、優れた効果をもたらすものである。
【0049】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型、
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸点を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生
せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰させて、結果的
にこの駆動信号に一対一対応し液体(インク)内の気泡
を形成出来るので有効である。この気泡の成長、収縮に
より吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、
少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号をパルス
形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるの
で、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成で
き、より好ましい。このパルス形状の駆動信号として
は、米国特許第4463359号明細書、同第4345
262号明細書に記載されているようなものが適してい
る。尚、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国
特許第4313124号明細書に記載されている条件を
採用すると、更に優れた記録を行うことができる。
【0050】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示
する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4
459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれる
ものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成としても本発明は有効である。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の記録方法
によれば、黒画像とカラー画像の隣接境界におけるにじ
みが生じないので、高品位の記録画像を得ることができ
る。また、黒画像とカラー画像の隣接境界におけるにじ
みが生じないので、黒インクの吐出量をカラーインクの
吐出量よりも多くでき、その結果黒画像の濃度が高く、
高品位の画像を得ることができる。しかも、これらの効
果を1ページの印字時間を殆ど落すことなく達成するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で使用する記録ヘッドの概略を説明す
る図である。
【図2】黒画像のみを印字するプロセスを説明する図で
ある。
【図3】黒画像とカラー画像が混在する画像を印字する
プロセスを説明する図である。
【図4】黒画像部とカラー画像部に隣接境界が存在する
画像を印字するプロセスを説明する図である。
【図5】実施例2で使用する記録ヘッドの概略を説明す
る図である。
【図6】黒画像のみを印字するプロセスを説明する図で
ある。
【図7】図4の画像を実施例2の方法で印字するプロセ
スを説明する図である。
【図8】画像の種類と記録紙の送りを説明する図であ
る。
【図9】本発明を適用可能なインクジェット記録装置の
斜視図である。
【図10】本発明を適用可能なインクジェット記録装置
のヘッド機構図である。
【図11】本発明を適用可能なインクジェット記録装置
制御回路ブロック図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド 10a、10b、10c、10d 各色ノズル群

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黒インクを吐出させるためのm個の吐出
    部群とカラーインクを吐出させるためのn個(n<m)
    の吐出部群を複数色分有するとともに、前記黒およびカ
    ラーのインクを吐出させるための各色の吐出部群が走査
    方向にオーバーラップしないように構成された記録ヘッ
    ドを記録紙上を相対走査させて多色画像を得るインクジ
    ェット記録方法において、 黒インクで印字を行う黒画像とカラーインクで印字を行
    うカラー画像とが隣接する場合には、前記黒画像を形成
    する走査と前記カラー画像を形成する走査が連続しない
    ように前記黒インク吐出用の吐出部群のうち所定の吐出
    部を使用することを特徴とするインクジェット記録方
    法。
  2. 【請求項2】 前記カラーインクはイエロー、マゼン
    タ、シアンであることを特徴とする請求項1記載のイン
    クジェット記録方法。
  3. 【請求項3】 前記黒インク吐出用の吐出部群は前記記
    録ヘッドの中で端に配されていることを特徴とする請求
    項1記載のインクジェット記録方法。
  4. 【請求項4】 前記各色の吐出部群の間にはスペースが
    設けられていることを特徴とする請求項1記載のインク
    ジェット記録方法。
  5. 【請求項5】 前記黒インク吐出用の吐出部群の吐出部
    数mとカラーインク吐出用の吐出部群の吐出部数nはm
    ≧2nを満たすことを特徴とする請求項1記載のインク
    ジェット記録方法。
  6. 【請求項6】 前記黒インク吐出用の吐出部群のうち所
    定の吐出部の数1は1≦nであることを特徴とする請求
    項1記載のインクジェット記録方法。
  7. 【請求項7】 黒画像とカラー画像が隣接する場合の記
    録紙の送りピッチは、吐出部数1に相当することを特徴
    とする請求項6記載のインクジェット記録方法。
  8. 【請求項8】 前記各インクは熱エネルギーによって吐
    出されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに
    記載のインクジェット記録方法。
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