JP2993088B2 - 顔料分散剤及び顔料組成物 - Google Patents

顔料分散剤及び顔料組成物

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JP2993088B2 JP2258874A JP25887490A JP2993088B2 JP 2993088 B2 JP2993088 B2 JP 2993088B2 JP 2258874 A JP2258874 A JP 2258874A JP 25887490 A JP25887490 A JP 25887490A JP 2993088 B2 JP2993088 B2 JP 2993088B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、第3級アミノ基と有機色素原子団とを有す
るアクリル系重合体からなる顔料分散剤及び当該アクリ
ル系重合体と有機顔料とを含有する顔料組成物に関す
る。
[従来の技術] 塗料、印刷インキ等では、しばしば有機顔料は分散性
について問題となる。例えば、有機顔料の製造工程にお
いて顔料の結晶粒子が強い凝集を起こし、これを分散さ
せるには強い剪断力が必要である。同時に、顔料結晶粒
子は非常に細かいため、高粘度となり、分散しにくく、
高光沢、高鮮映な塗膜が得にくい。また有機顔料と分散
媒との親和力が弱いために、フロキュレーションを起こ
して粘度が高くなったり、レベリング不良、光沢不足、
色分れ、着色力の低下、貯蔵時の増粘等の問題を生じて
いる。
このような顔料の諸適正を改良する目的で、従来から
種々の顔料分散剤、例えば第1級アミノ基又は第2級
アミノ基を有する有機色素に塩化シアヌルを反応させ、
次いで第3級アミノ基を有するアミン類を反応させて得
られる第3級アミノ基含有有機色素類からなる顔料分散
剤(特開昭60−88185号公報)、ポリイソシアネート
に、アルコール類、ポリエステル類又はポリエーテル類
を反応させ、次いで第3級アミノ基を有するアルコール
類又はアミン類を反応させて得られる第3級アミノ基含
有重合体からなる顔料分散剤(特開昭60−166318号公
報)等が提案されている。
しかし、上記の顔料分散剤は樹脂との、またの顔
料分散剤は顔料との親和性がそれぞれ不足していること
から、これらを分散剤としてなる顔料組成物を用いる
と、樹脂や顔料の種類によっては流動性の低下、塗膜光
沢の低下、鮮映性の減少をきたすという欠点がある。ま
た、の顔料分散剤には溶剤に対して溶解するものも多
く、塗膜においてブリードを起こすという欠点がある。
そこで、この欠点を改善するため、第3級アミノ基
を有する有機色素類とウレタン系ポリマーとを反応させ
て得られる顔料分散剤(特開昭63−175080号公報)が提
案されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記の顔料分散剤の場合には、ポリ
イソシアネートとアルコール類を反応させる工程、その
反応生成物と有機色素を反応させる工程、更にその反応
生成物と第3級アミノ基を有する特定の炭化水素化合物
とを反応させる工程と製造工程が数回にわたり、その製
造が頻雑であるという欠点がある。また、この顔料分散
剤はポリイソシアネート類を使用して製造するために分
子量の大きさや第3級アミノ基の導入量を制限する必要
がある。そのため、これを用いてなる顔料組成物は、ウ
レタン系樹脂以外の樹脂、例えばメラミンアルキド系樹
脂やアクリル系樹脂等に対して親和性及び顔料分散性に
欠けるという欠点もある。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は、こうした実状に鑑み、従来技術の欠点
を解決すべく鋭意研究した結果、第3級アミノ基と有機
色素原子団とを有するアクリル系重合体からなる顔料分
散剤は、製造が煩雑でなく、しかもこれを用いてなる顔
料組成物は、ウレタン系樹脂に限らずメラミンアルキド
系樹脂やアクリル系樹脂等の樹脂を用いた場合でも優れ
た親和性と顔料分散性とを示すことを見い出し、本発明
を完成させるに至った。
即ち、本発明は、 第3級アミノ基と有機色素原子団とを有するアクリル
系重合体からなることを特徴とする顔料分散剤、及び 第3級アミノ基と有機色素原子団とを有するアクリル
系重合体と有機顔料とを含有することを特徴とする顔料
組成物 を提供するものである。
本発明の顔料分散剤としては、第3級アミノ基と有機
色素原子団とを有するアクリル系重合体であれば良く、
その製法は特に限定されないが、例えばカルボキシル
基、スルホン酸基、第1級アミノ基、第2級アミノ基及
び水酸基からなる群から選ばれる1個以上の反応性基を
有する第3級アミノ基含有アクリル系重合体(以下、第
3級アミノ基含有アクリル系重合体と略す)と、カルボ
キシル基、スルホン酸基、第1級アミノ基、第2級アミ
ノ基及び水酸基からなる群から選ばれる1個以上の反応
性基を有する有機色素類(以下、反応性基含有有機色素
類と略す)とを、アミド結合又はエステル結合を形成す
る様に、非反応性溶媒中、触媒の存在下又は不存在下で
反応させて得られるものが挙げられる。
上記第3級アミノ基含有アクリル系重合体としては、
例えば第3級アミノ基含有アクリルモノマーと、カルボ
キシル基、スルホン酸基、第1級アミノ基、第2級アミ
ノ基及び水酸基からなる群から選ばれる1個以上の反応
性基を有するアクリルモノマー(以下、反応性基含有ア
クリルモノマーと略す)と、さら必要に応じてこれらの
モノマーと重合し得る他のモノマーを溶媒中で重合して
得られるものが挙げられ、なかでも第3級アミノ基含有
アクリルモノマーとカルボキシル基を有するアクリルモ
ノマーを必須成分として重合してなるものが好ましい。
なお、第3級アミノ基含有アクリルモノマーと反応性基
含有アクリルモノマーの代わりに第3級アミノ基と反応
性基を共に有するアクリルモノマーを用いたものでも良
い。
ここで用いる第3級アミノ基含有アクリルモノマーと
しては、例えばアクリル酸ジメチルアミノエチル、アク
リル酸ジメチルアミノプロピル、アクリル酸ジエチルア
ミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノプロピル、アク
リル酸2−(ジメチルアミノ)エチルアミド、アクリル
酸2−(ジメチルアミノ)プロピルアミド、アクリル酸
2−(ジエチルアミノ)エチルアミド、アクリル酸2−
(ジエチルアミノ)プロピルアミド、アクリル酸2−エ
チルピリジン、アクリル酸1−エチルピペラジンアミ
ド、アクリル酸3−エチルインドール、アクリル酸3−
(1,2,4−トリアゾール)アミド、メタクリル酸ジメチ
ルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノプロピ
ル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸
ジエチルアミノプロピル、メタクリル酸ジメチルアミノ
エチルアミド、メタクリル酸ジメチルアミノプロピルア
ミド、メタクリル酸ジエチルアミノエチルアミド、メタ
クリル酸ジエチルアミノプロピルアミド、メタクリル酸
2−エチルピリジン、メタクリル酸1−エチルピペラジ
ンアミド、メタクリル酸3−エチルインドール、メタク
リル酸3−(1,2,4−トリアゾール)アミド等が挙げら
れ、なかでもアクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリ
ル酸ジメチルアミノプロピル、アクリル酸ジエチルアミ
ノエチル、アクリル酸ジエチルアミノプロピル、メタク
リル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルア
ミノプロピル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル及び
メタクリル酸ジエチルアミノプロピルが好ましい。
また、カルボキシキル基を有するアクリルモノマーと
しては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、エタアクリル酸、プロピルアクリル酸、イソプロピ
ルアクリル酸、イタコン酸、フマール酸等が挙げられ、
なかでもアクリル酸及びメタクリル酸が好ましい。
スルホン酸基を有するアクリルモノマーとしては、例
えばブチルアクリルアミドスルホン酸等が挙げられる。
第1級又は第2級のアミノ基を有するアクリルモノマ
ーとしては、例えばアクリル酸アミド、アクリル酸アミ
ノエチル、アクリル酸アミノプロピル、アクリル酸メチ
ルアミノエチル、アクリル酸メチルアミノプロピル、ア
クリル酸エチルアミノエチル、アクリル酸エチルアミノ
プロピル、アクリル酸アミノエチルアミド、アクリル酸
アミノプロピルアミド、アクリル酸メチルアミノエチル
アミド、アクリル酸メチルアミノプロピルアミド、アク
リル酸エチルアミノエチルアミド、アクリル酸エチルア
ミノプロピルアミド、メタクリル酸アミド、メタクリル
酸アミノエチル、メタクリル酸アミノプロピル、メタク
リル酸メチルアミノエチル、メタクリル酸メチルアミノ
プロピル、メタクリル酸エチルアミノエチル、メタクリ
ル酸エチルアミノプロピル、メタクリル酸アミノエチル
アミド、メタクリル酸アミノプロピルアミド、メタクリ
ル酸メチルアミノエチルアミド、メタクリル酸メチルア
ミノプロピルアミド、メタクリル酸エチルアミノエチル
アミド、メタクリル酸エチルアミノプロピルアミド等が
挙げられる。
水酸基を有するアクリルモノマーとしては、例えばア
クリル酸ヒドロキシメチル、アクリル酸ヒドロキシエチ
ル、アクリル酸ヒドロキシプロピルエチル、メタクリル
酸ヒドロキシメチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、
メタクリル酸ヒドロキシプロピルエチル、N−メチロー
ルアクリルアミド、アリルアルコール等が挙げられる。
他のモノマーとしては、例えばアクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸
n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−
ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n
−オクチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ベンジ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸イソプロピル、メタクリル酸n−プロピル、メタ
クリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタク
リル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、
メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ラウリル、メ
タクリル酸ステアリル、メタクリル酸トリデシル、メタ
クリル酸ベンジル等の如き(メタ)アクリル酸エステ
ル;ステアリン酸とグリシジルメタクリレートの付加反
応物等の如き油脂肪酸とオキシラン構造を有する(メ
タ)アクリル酸エステルモノマーとの付加反応物;炭素
原子数3以上のアルキル基を含むオキシラン化合物と
(メタ)アクリル酸との付加反応物;スチレン、α−メ
チルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチ
レ、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン等
の如きスチレン系モノマー;イタコン酸ベンジル等の如
きイタコン酸エステル;マレイン酸ジメチル等の如きマ
レイン酸エステル;フマール酸ジメチル等の如きフマー
ル酸エステル;アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、酢酸ビニル等が挙げられる。
第3級アミノ基含有アクリル系重合体は、例えば上記
各種モノマー、重合開始剤及び非反応性溶媒を反応容器
中で加熱、熟成することにより得ることが出来るが、こ
こで用いる各種モノマーの組成割合は、モノマー合計を
100重量%とした場合、第3級アミノ基含有アクリルモ
ノマーが通常5〜90重量%、好ましくは50〜90重量%、
反応性基含有アクリルモノマーが0.1〜50重量%、好ま
しくは10〜30重量%、他のモノマーが0〜80重量%、好
ましくは0〜30重量%の範囲である。
この反応条件は、重合開始剤及び溶媒によって異なる
が、反応温度が30〜150℃、好ましくは60〜100℃、反応
時間が30分間〜20時間、好ましくは2時間〜5時間であ
る。
非反応性溶媒としては、例えばヘキサン、ミネラルス
ピリット等の如き脂肪族炭化水素系溶剤;ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の如き芳香族炭化水素系溶剤;酢酸
エチル等の如きエステル系溶剤;エタノール、ブタノー
ル等の如きアルコール系溶剤;ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、ピリジ
ン等の如き非プロトン性極性溶剤などが挙げられる。こ
れらの溶剤を併用してもよい。
重合開始剤としては、例えばt−ブチルヒドロペルオ
キシド、過酸化ジ−t−ブチル、クメンペルヒドロオキ
シド、過酸化アセチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウ
ロイル等の如き過酸化物;アゾビスイソブチルニトリ
ル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビ
スシクロヘキサンカルボニトリル等の如きアゾ化合物な
どが挙げられる。
本発明で用いる第3級アミノ基含有アクリル系重合体
としては、反応に使用した非反応性溶媒に溶解する物が
好ましく、通常数平均分子量500〜30000のものを用いる
が、なかでも 1000〜10000のものが特に好ましい。
前記反応性基含有有機色素類としては、カルボキシル
基、スルホン酸基、第1級アミノ基、第2級アミノ基及
び水酸基からなる群から選ばれる1個以上の反応性基を
有するものであれば良く、例えば1個以上の反応性基を
もともと有する染料や顔料、染料や顔料に1個以上の反
応性基を導入してなるもの、1個以上の反応性基を有す
る原料を用いて合成された染料や顔料等の如き有機色素
類が挙げられる。
ここで用いる有機色素としては、例えばキナクリド
ン、キナクリドンキノン、ジオキサジン、フタロシアニ
ン、アントラピリミジン、アンサンスロン、インダンス
ロン、フラバンスロン、ペリレン、ペリノン、ジケトピ
ロロピロール、キノフタロン、アントラキノン、チオイ
ンジゴ、ベンツイミダゾロン、アゾ系の染顔料が挙げら
れる。
反応性基含有有機色素類を得る方法は、特に限定され
ないが、例えば常法により有機色素にフタルイミド基を
導入し、次いで加水分解することによってアミノメチル
基を有する有機色素を得る方法、硫酸中に有機色素を溶
解させ、加熱してスルホン化することによってスルホン
酸基を有する有機色素を得る方法、−O−基、−COO−
基、−CONH−基又は−SO2NH−基を有してもよいヒドロ
キシアルキルアニリンを、常法によりジアゾ化し、次い
で各種の有機色素のカップラーとカップリング反応させ
ることによって水酸基を有する有機色素を得る方法、上
記ヒドロキシアルキルアニリンを常法によりアセト酢酸
アリライド誘導体とし、次いで各種の有機色素のカップ
ラーとカップリング反応させることによって水酸基を有
する有機色素を得る方法等が挙げられる。
本発明の顔料分散剤の製造方法としては、例えば非反
応性溶剤中で第3級アミノ基含有アクリル系重合体を重
合し、次いでこの重合体とアミド結合又はエステル結合
を形成し得る反応性基含有有機色素類とを、触媒の存在
下もしくは不存在下、還流下で10分間〜5時間エステル
化又はアミド化反応させた後、溶剤を除去する方法、反
応性基含有アクリルモノマー及びこれとアミド結合又は
エステル結合を形成し得る反応性基含有有機色素類を還
流下で10分間〜5時間エステル化又はアミド化反応さ
せ、次いでこの反応生成物と第3級アミノ基含有アクリ
ルモノマー、更に必要があれば他のモノマーとを重合さ
せた後、溶剤を除去する方法などが挙げられる。
この場合、有機色素類中の反応性基と当該アクリル系
重合体又はモノマー中の反応性基の当量比が、通常0.0
1:1〜2:1、好ましくは0.5〜1:1となるように用いる。ま
た非反応性溶媒は、当該アクリル系重合体の通常1〜10
重量倍用いる。
また、上記触媒としては、例えば錫、鉛、マンガン等
の有機金属化合物又は金属キレート化合物、脂肪酸の金
属アシル化合物等が挙げられる。
本発明の顔料組成物の調製方法としては、例えばヘン
シェルミキサー、エアーミキサー,V型ブレンダー等によ
り有機顔料と顔料分散剤とを混合する方法、ボールミ
ル、アトライター、二本ロール、三本ロール、加圧ニー
ダー等により有機顔料と顔料分散剤とを混練摩砕する方
法、ウェット顔料又は粉末顔料の水分散液に、当該顔料
分散剤の有機溶剤溶液を混合してエマルジョンとし、顔
料表面に顔料分散剤を沈着させた後、ろ過、水洗、乾燥
する方法等が挙げられる。この際の顔料分散剤の使用量
は、有機顔料100重量部に対して通常0.1〜30重量部、好
ましくは1〜10重量部である。
ここで用いる有機顔料としては、特に限定はないが、
例えばキナクリドン系顔料、キナクリドンキノン系顔
料、ジオキサジン系顔料、フタロシアニン系顔料、アン
トラピリミジン系顔料、アンサンスロン系顔料、インダ
ンスロン系顔料、フラバンスロン系顔料、ペリレン系顔
料、ジケトピロロピロール系顔料、ペリノン系顔料、キ
ノフタロン系顔料、アントラキノン系顔料、チオインジ
ゴ系顔料、ベンツイミダゾロン系顔料、アゾ系顔料等が
挙げられる。
本発明の顔料分散剤及び顔料組成物は、樹脂ワニスと
共に分散させることにより、塗料や印刷インキに調製さ
れる。当該塗料及び印刷インキは、流動性、塗膜光沢、
鮮映性、貯蔵安定性等に優れているとともに、耐水性、
耐ブリード性の問題もなく、極めて良好な塗膜を与え
る。
[実施例] 次に本発明を製造例、実施例及び比較例により具体的
に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもの
ではない。以下において、とくに断わりの無い限り、部
及び%はすべて重量基準である。
製造例1(反応性基含有有機色素類の製造) 反応容器に98%濃硫酸300部を注入し、キナクリドン2
5部を20〜30℃で加え、40℃で2時間攪拌した後、フタ
ルイミド13部及びパラホルムアルデヒド2.6部を加え
て、50〜60℃で3時間反応した。反応液を5000部の氷水
中に注入し、ろ過、水洗、乾燥してフタルイミドメチル
キナクリドン37部を得た。
次に、反応容器中に水400部及びフタルイミドメチル
キナクリドン37部を投入し、20%水酸化ナトリウム水溶
液73部を注入して、85℃で4時間攪拌した後、20%塩酸
105部を注入し、85℃で4時間攪拌した。室温に冷却
後、20%水酸化ナトリウム水溶液45部を加え、ろ過、水
洗、乾燥してアミノメチルキナクリドン27.9部を得た。
実施例1 温度計、冷却管及び攪拌機を備えた反応容器に、 アクリル酸ブチル 3.8部 メタクリル酸 2.6部 メタクリル酸ジエチルアミノエチル 16.7部 アゾビスイソブチロニトリル 0.4部 キシレン 30.0部 を仕込み、攪拌しながら80℃で3時間反応を行ない、数
平均分子量6000の第3級アミノ基含有アクリル系重合体
を得た。当該重合体にアミノメチルキナクリドン5部及
びキシレン50部を攪拌しながら加え、徐々に昇温し、還
流下で3時間反応を行った後、減圧下、70℃で溶剤を留
去して、25.9部の赤色顔料分散剤(1)を得た。
当該顔料分散剤(1)0.5部及びキナクリドン顔料
(C.I.Pigment Violet 19、以下同様)9.5部をヘンシェ
ルミキサーにより混合して顔料組成物を得た後、これを
塗料用メラミンアルキド樹脂[大日本インキ化学工業
(株)製;ベッコゾール57−1362/ベッコゾールEY−300
2−65/スーパーベッカミンL−117−60の固形分重量比
=5.6/1.4/3の混合物]に顔料分が9%(20PHR)になる
よう配合し、メタミンアルキド系塗料を作成した。
次いで、上記顔料組成物を塗料アクリル樹脂[大日本
インキ化学工業(株)製;アクリディック47−712/スー
パーベッカミンL−117−60の固形分重量比=4/1の混合
物]に顔料分が5.6%(15PHR)になるように配合し、ア
クリル系塗料を作成した。
B型粘度計による粘度(温度20℃、回転数6rpmおよび
60rpm)と塗膜の光沢(60゜)の測定結果を表−1示す
が、これらの塗料は、流動性、塗膜の鮮映性、光沢、着
色力に優れており、またブリードもみられなかった。
比較例1 顔料分散剤(1)を使用せずに、キナクリドン顔料を
10部用いた以外は実施例1と同様にして塗料を作成し、
次いで同様にして塗料テストを行った。結果を表−1に
示すが、当該塗料の流動性は悪く、塗膜の表面は荒れて
低光沢であった。
比較例2 温度計、冷却管及び攪拌機を備えた反応容器に、構造
で示されるスミジュール1L(住友バイエル社製)21部、
酢酸n−ブチル10部及びε−カプロラクトンとn−オク
チルアルコールからなる平均分子量1000のポリエステル
10部を仕込、窒素雰囲気下で攪拌しながら50℃で30分間
反応させた。
次いで、これにアミノメチルキナクリドン3.4部及び
ジメチルホルムアミド200部を攪拌しながら加え、80℃
で3時間反応させた。室温にまで冷却した後、ジメチル
ホルムアミド20部に溶解させたN−メチルピペラジン2
部を徐々に滴下した後、50℃で30分間反応させ、次いで
減圧下、60℃で溶剤を留去して、25.9部の赤色顔料分散
剤(2′)を得た。
顔料分散剤(1)の代わりに当該顔料分散剤(2′)
を使用した以外は実施例1と同様にして顔料組成物とメ
ラミンアルキド系塗料とアクリル系塗料を作成し、次い
で同様にして粘度と光沢を測定した。結果を表−1に示
すが、これらの塗料は、上記実施例1の塗料に比較し
て、それぞれ流動性、塗膜の鮮映性、光沢、着色力にお
いて明らかに劣るものであった。
実施例2 温度計、冷却管及び攪拌機を備えた反応容器に、 メタクリル酸メチル 3.0部 メタクリル酸 2.6部 メタクリル酸ジエチルアミノエチル 16.7部 アゾビスイソブチロニトリル 0.4部 キシレン 30.0部 を仕込み、攪拌しながら80℃で3時間反応を行ない、数
平均分子量5000の第3級アミノ基含有アクリル重合体を
得た。当該重合体にアミノメチルキナクリドン5部及び
キシレン50部を攪拌しながら加え、徐々に昇温し、還流
下で3時間反応を行った後、減圧下、70℃で溶剤を留去
して、26.2部の赤色顔料分散剤(2)を得た。
顔料分散剤(1)の代わりに当該顔料分散剤(2)を
使用した以外は実施例1と同様にして顔料組成物とメラ
ミンアルキド系塗料を作成し、次いで同様にして粘度と
光沢の測定を行った。結果を表−1に示すが、当該塗料
は、流動性、塗膜の鮮映性、光沢、着色力に優れてお
り、またブリードもみられなかった。
実施例3 温度計、冷却管及び攪拌機を備えた反応容器に、 アクリル酸メチル 2.6部 アクリル酸 1.1部 メタクリル酸ジエチルアミノエチル 19.5部 アゾビスイソブチロニトリル 0.4部 キシレン 30.0部 を仕込み、攪拌しながら80℃で3時間反応を行ない、数
平均分子量7000の第3級アミノ基含有アクリル重合体を
得た。当該重合体にアミノメチルキナクリドン5部及び
キシレン50部を攪拌しながら加え、徐々に昇温し、還流
下で3時間反応を行った後、減圧下、70℃で溶剤を留去
して、26.8部の赤色顔料分散剤(3)を得た。
顔料分散剤(1)の代わりに当該顔料分散剤(3)を
使用した以外は実施例1と同様にして顔料組成物とメラ
ミンアルキド系塗料を作成し、次いで同様にして粘度と
光沢の測定を行った。結果を表−1に示すが、当該塗料
は、流動性、塗膜の鮮映性、光沢、着色力に優れてお
り、またブリードもみられなかった。
実施例4 温度計、冷却管及び攪拌機を備えた反応容器に、 メタクリル酸メチル 3.0部 メタクリル酸 1.3部 メタクリル酸ジメチルアミノエチル 16.5部 アゾビスイソブチロニトリル 0.4部 キシレン 30.0部 を仕込み、攪拌しながら80℃で3時間反応を行ない、数
平均分子量5500の第3級アミノ基含有アクリル重合体を
得た。当該重合体にアミノメチルキナクリドン5部及び
キシレン50部を攪拌しながら加え、徐々に昇温し、還流
下で3時間反応を行った後、減圧下、70℃で溶剤を留去
して、24.5部の赤色顔料分散剤(4)を得た。
顔料分散剤(1)の代わりに当該顔料分散剤(4)を
使用した以外は実施例1と同様にして顔料組成物とメラ
ミンアルキド系塗料を作成し、次いで同様にして粘度と
光沢の測定を行った。結果を表−1に示すが、当該塗料
は、流動性、塗膜の鮮映性、光沢、着色力に優れてお
り、またブリードもみられなかった。
実施例5 温度計、冷却管及び攪拌機を備えた反応容器に、 スチレン 3.1部 メタクリル酸 1.3部 メタクリル酸ジエチルアミノエチル 19.5部 アゾビスイソブチロニトリル 0.4部 キシレン 30.0部 を仕込み、攪拌しながら80℃で3時間反応を行ない、数
平均分子量4000の第3級アミノ基含有アクリル重合体を
得た。当該重合体にアミノメチルキナクリドン5部及び
キシレン50部を攪拌しながら加え、徐々に昇温し、還流
下で3時間反応を行った後、減圧下、70℃で溶剤を留去
して、28.1部の赤色顔料分散剤(5)を得た。
顔料分散剤(1)の代わりに当該顔料分散剤(5)を
使用した以外は実施例1と同様にして顔料組成物とメタ
ミンアルキド系塗料を作成し、次いで同様にして粘度と
光沢の測定を行った。結果を表−1に示すが、当該塗料
は、流動性、塗膜の鮮映性、光沢、着色力に優れてお
り、またブリードもみられなかった。
実施例6 温度計、冷却管及び攪拌機を備えた反応容器に、 メタクリル酸メチル 3.0部 メタクリル酸 1.3部 アクリル酸ジメチルアミノエチル 15.0部 アゾビスイソブチロニトリル 0.4部 キシレン 30.0部 を仕込み、攪拌しながら80℃で3時間反応を行ない、数
平均分子量5500の第3級アミノ基含有アクリル重合体を
得た。当該重合体にアミノメチルキナクリドン5部及び
キシレン50部を攪拌しながら加え、徐々に昇温し、還流
下で3時間反応を行った後、減圧下、70℃で溶剤を留去
して、23.5部の赤色顔料分散剤(6)を得た。
顔料分散剤(1)の代わりに当該顔料分散剤(6)を
使用した以外は実施例1と同様にして顔料組成物とメラ
ミンアルキド系塗料を作成し、次いで同様にして粘度と
光沢の測定を行った。結果を表−1に示すが、当該塗料
は、流動性、塗膜の鮮映性、光沢、着色力に優れてお
り、またブリードもみられなかった。
実施例7 温度計、冷却管及び攪拌機を備えた反応容器に、 アクリル酸ブチル 3.8部 メタクリル酸 2.6部 メタクリル酸ジエチルアミノエチル 16.7部 アゾビスイソブチロニトリル 0.4部 キシレン 30.0部 を仕込み、攪拌しながら80℃で3時間反応を行ない、数
平均分子量6500の第3級アミノ基含有アクリル重合体を
得た。当該重合体にアミノメチルジメチルキナクリドン
5部及びキシレン50部を攪拌しながら加え、徐々に昇温
し、還流下で3時間反応を行った後、減圧下、70℃で溶
剤を留去して、25.7部の赤色顔料分散剤(7)を得た。
顔料分散剤(1)の代わりに当該顔料分散剤(7)を
使用した以外は実施例1と同様にして顔料組成物とメラ
ミンアルキド系塗料を作成し、次いで同様にして粘度と
光沢の測定を行った。結果を表−1に示すが、当該塗料
は、流動性、塗膜の鮮映性、光沢、着色力に優れてお
り、またブリードもみられなかった。
実施例8 温度計、冷却管及び攪拌機を備えた反応容器に、 アクリル酸ブチル 3.8部 メタクリル酸 2.6部 メタクリル酸ジエチルアミノエチル 16.7部 アゾビスイソブチロニトリル 0.4部 キシレン 30.0部 を仕込み、攪拌しながら80℃で3時間反応を行ない、数
平均分子量6000の第3級アミノ基含有アクリル重合体を
得た。当該重合体にアミノメチルジクロルキナクリドン
5部及びキシレン50部を攪拌しながら加え、徐々に昇温
し、還流下で3時間反応を行った後、減圧下、70℃で溶
剤を留去して、25.6部の赤色顔料分散剤(8)を得た。
顔料分散剤(1)の代わりに当該顔料分散剤(8)を
使用した以外は実施例1と同様にして顔料組成物とメラ
ミンアルキド系塗料を作成し、次いで同様にして粘度と
光沢の測定を行った。結果を表−1に示すが、当該塗料
は、流動性、塗膜の鮮映性、光沢、着色力に優れてお
り、またブリードもみられなかった。
実施例9 温度計、冷却缶及び攪拌機を備えた反応容器に、 アクリル酸ブチル 3.8部 メタクリル酸 2.6部 メタクリル酸ジエチルアミノエチル 16.7部 アゾビスイソブチロニトリル 0.4部 キシレン 30.0部 を仕込み、攪拌しながら80℃で3時間反応を行ない、数
平均分子量6000の第3級アミノ基含有アクリル重合体を
得た。当該重合体にジアミノアンスラキノニル12.5部及
びキシレン50部を攪拌しながら加え、徐々に昇温し、還
流下で3時間反応を行った後、減圧下、70℃で溶剤を留
去して、29.6部の赤色顔料分散剤(9)を得た。
当該顔料分散剤(9)0.5部及びジアミノアンスラキ
ノニル顔料(C.I.Pigment Red 177、以下同様)9.5部を
ヘンシェルミキサーにより混合して顔料組成物を得た
後、これを実施例1で用いたものと同様の塗料用メラミ
ンアルキド樹脂に顔料分が4.5%(10PHR)になるよう配
合し、塗料を作成し、次いで同様にして粘度と光沢の測
定を行った。結果を表−1示すが、当該塗料は、流動
性、塗膜の鮮映性、光沢、着色力に優れており、またブ
リードもみられなかった。
比較例3 顔料分散剤(9)を使用せずに、ジアミノアンスラキ
ノニル顔料を10部用いた以外は実施例9と同様にしてメ
ラミンアルキド系塗料を作成し、次いで同様にして粘度
と光沢の測定を行った。結果を表−1に示すが、当該塗
料の流動性は悪く、塗膜の表面は荒れて低光沢であっ
た。
実施例10 温度計、冷却管及び攪拌機を備えた反応容器に、 アクリル酸ブチル 3.8部 メタクリル酸 2.6部 メタクリル酸ジエチルアミノエチル 16.7部 アゾビスイソブチロニトリル 0.4部 キシレン 30.0部 を仕込み、攪拌しながら80℃で3時間反応を行ない、数
平均分子量6500の第3級アミノ基含有アクリル重合体を
得た。当該重合体にアミノメチルペリレン11.6部及びキ
シレン50部を攪拌しながら加え、徐々に昇温し、還流下
で3時間反応を行った後、減圧下、70℃で溶剤を留去し
て、28.3部の赤色顔料分散剤(10)を得た。
当該顔料分散剤(10)0.5部及びペリレン顔料(C.I.P
igment Red 178、以下同様)9.5部をヘンシェルミキサ
ーにより混合して顔料組成物を得た後、これを実施例1
で用いたものと同様の塗料用メラミンアルキド樹脂に顔
料分が9%(20PHR)になるよう配合し、塗料を作成
し、次いで同様にして粘度と光沢の測定を行った。結果
を表−1示すが、当該塗料は、流動性、塗膜の鮮映性、
光沢、着色力に優れており、またブリードもみられなか
った。
比較例4 顔料分散剤(10)を使用せずに、ペリレン顔料を10部
用いた以外は実施例10と同様にして塗料を作成し、次い
で同様にして粘度と光沢の測定を行った。結果を表−1
に示すが、当該塗料の流動性は悪く、塗膜の表面は荒れ
て低光沢であった。
実施例11 温度計、冷却管及び攪拌機を備えた反応容器に、 アクリル酸ブチル 3.8部 メタクリル酸 2.6部 メタクリル酸ジエチルアミノエチル 16.7部 アゾビスイソブチロニトリル 0.4部 キシレン 30.0部 を仕込み、攪拌しながら80℃で3時間反応を行ない、数
平均分子量6500の第3級アミノ基含有アクリル重合体を
得た。当該重合体にアミノメチルジケトピロロピロール
6.3部及びキシレン50部を攪拌しながら加え、徐々に昇
温し、還流下で3時間反応を行った後、減圧下、70℃で
溶剤を留去して、26.3部の赤色顔料分散剤(11)を得
た。
当該顔料分散剤(11)0.5部及びジケトピロロピロー
ル顔料(C.I.Pigment Red 254、以下同様)9.5部をヘン
シェルミキサーにより混合して顔料組成物を得た後、こ
れを実施例1で用いたものと同様の塗料用メラミンアル
キド樹脂に顔料分が9%(20PHR)になるよう配合し、
塗料を作成した。塗料テストの結果を表−1示すが、当
該塗料は、流動性、塗膜の鮮映性、光沢、着色力に優れ
ており、またブリードもみられなかった。
比較例5 顔料分散剤(11)を使用せずに、ジケトピロロピロー
ル顔料を10部用いた以外は実施例11と同様にして塗料を
作成し、次いで同様にして粘度と光沢の測定を行った。
結果を表−1に示すが、当該塗料の流動性は悪く、塗膜
の表面は荒れて低光沢であった。
実施例12 温度計、冷却管及び攪拌機を備えた反応容器に、 アクリル酸ブチル 3.8部 メタクリル酸 2.6部 メタクリル酸ジエチルアミノエチル 16.7部 アゾビスイソブチロニトリル 0.4部 キシレン 30.0部 を仕込み、攪拌しながら80℃で3時間反応を行ない、数
平均分子量6000の第3級アミノ基含有アクリル重合体を
得た。当該重合体にアミノメチルジオキサジン9.3部及
びキシレン50部を攪拌しながら加え、徐々に昇温し、還
流下で3時間反応を行った後、減圧下、70℃で溶剤を留
去して、27.9部の紫色顔料分散剤(12)を得た。
当該顔料分散剤(12)0.5部及びジオキサジン顔料
(C.I.Pigment Violet 23、以下同様)9.5部をヘンシェ
ルミキサーにより混合して顔料組成物を得た後、これを
実施例1で用いたものと同様の塗料用メラミンアルキド
樹脂に顔料分が4.5%(10PHR)になるよう配合し、塗料
を作成し、次いで同様にして粘度と光沢の測定を行っ
た。結果を表−1示すが、当該塗料は、流動性、塗膜の
鮮映性、光沢、着色力に優れており、またブリードもみ
られなかった。
比較例6 顔料分散剤(12)を使用せずに、ジオキサジン顔料を
10部用いた以外は実施例12と同様にして塗料を作成し、
次いで同様にして粘度と光沢の測定を行った。結果を表
−1に示すが、当該塗料の流動性は悪く、塗膜の表面は
荒れて低光沢であった。
実施例13 温度計、冷却管及び攪拌機を備えた反応容器に、 アクリル酸ブチル 3.8部 アクリルアミド 2.1部 メタクリル酸ジエチルアミノエチル 16.7部 アゾビスイソブチロニトリル 0.4部 キシレン 30.0部 を仕込み、攪拌しながら80℃で3時間反応を行ない、数
平均分子量7000の第3級アミノ基含有アクリル重合体を
得た。当該重合体に銅フタロシアニンスルフォン酸6.3
部及びキシレン50部を攪拌しながら加え、徐々に昇温
し、還流下で3時間反応を行った後、減圧下、70℃で溶
剤を留去して、25.2部の青色顔料分散剤(13)を得た。
当該顔料分散剤(13)0.5部及び銅フタロシアニン顔
料(C.I.Pigment Blue 15、以下同様)9.5部をヘンシェ
ルミキサーにより混合して顔料組成物を得た後、これを
実施例1で用いたものと同様の塗料用メラミンアルキド
樹脂に顔料分が4.5%(10PHR)になるよう配合し、塗料
を作成し、次いで同様にして粘度と光沢の測定を行っ
た。結果を表−1示すが、当該塗料は、流動性、塗膜の
鮮映性、光沢、着色力に優れており、またブリードもみ
られなかった。
比較例7 顔料分散剤(13)を使用せずに、銅フタロシアニン顔
料を10部用いた以外は実施例13と同様にして塗料を作成
し、次いで同様にして粘度と光沢の測定を行った。結果
を表−1に示すが、当該塗料の流動性は悪く、塗膜の表
面は荒れて低光沢であった。
実施例14 温度計、冷却管及び攪拌機を備えた反応容器に、 アクリル酸ブチル 3.8部 メタクリル酸 2.6部 メタクリル酸ジエチルアミノエチル 16.7部 アゾビスイソブチロニトリル 0.4部 キシレン 30.0部 を仕込み、攪拌しながら80℃で3時間反応を行ない、数
平均分子量6000の第3級アミノ基含有アクリル重合体を
得た。当該重合体にウオッチングレッド7.2部及びキシ
レン50部を攪拌しながら加え、徐々に昇温し、還流下で
4時間反応を行った後、減圧下、70℃で溶剤を留去し
て、25.2部の青色顔料分散剤(14)を得た。
当該顔料分散剤(14)0.5部及びウオッチングレッド
顔料9.5部をヘンシェルミキサーにより混合して顔料組
成物を得た後、グラビアインキ用ウレタンワニスに顔料
分が5%(60PHR)になるよう配合し、インキを作成
し、B型粘度計による粘度(温度20℃、回転数6rpmおよ
び60rpm)を測定した。結果を表−2に示すが、当該イ
ンキは、流動性、塗膜の鮮映性、光沢、着色力に優れて
いた。
比較例8 顔料分散剤(14)を使用せずに、ウォッチングレッド
顔料(C.I.Pigment Red 48−3、以下同様)を10部用い
た以外は実施例14と同様にしてインキを作成し、次いで
同様にして粘度を測定した。結果を表−2に示すが、イ
ンキの流動性は悪く、また鮮映性、光沢、着色力に関し
ても優れてはなかった。
実施例15 実施例13で得られた当該顔料分散剤(13)0.5部およ
び銅フタロシアニン顔料9.5部からなる顔料組成物を、
グラビアインキ用ウレタンワニスに顔料分が5%(60PH
R)になるよう配合し、インキを作成し、B型粘度計に
よる粘度(温度20℃、回転数6rpmおよび60rpm)を測定
した。結果を表−2に示すが、当該インキは、流動性、
塗膜の鮮映性、光沢、着色力に優れていた。
比較例9 顔料分散剤(13)を使用せずに、銅フタロシアニン顔
料を10部用いた以外は実施例15と同様にしてインキを作
成し、次いで同様にしてインキの粘度を測定した。結果
を表−2に示すが、インキの流動性は悪く、また鮮映
性、光沢、着色力に関しても優れてはなかった。
[発明の効果] 本発明の顔料分散剤は、製造が煩雑でなく、しかもこ
れを用いてなる顔料組成物は、ウレタン系樹脂に限らず
メラミンアルキッド系樹脂やアクリル系樹脂等の樹脂を
用いた場合でも優れた親和性と顔料分散性とを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09B 67/20 C09B 69/10 C09C 3/10

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第3級アミノ基と有機色素原子団とを有す
    るアクリル系重合体からなることを特徴とする顔料分散
    剤。
  2. 【請求項2】第3級アミノ基と有機色素原子団とを有す
    るアクリル系重合体が、第3級アミノ基を有するアクリ
    ル系重合体と有機色素原子団とがアミド結合又はエステ
    ル結合により結合した構造の重合体である請求項1記載
    の顔料分散剤。
  3. 【請求項3】第3級アミノ基と有機色素原子団とを有す
    るアクリル系重合体が、カルボキシル基、スルホン酸
    基、第1級アミノ基、第2級アミノ基及び水酸基からな
    る群から選ばれる1個以上の反応性基と第3級アミノ基
    とを有するアクリル系重合体と、カルボキシル基、スル
    ホン酸基、第1級アミノ基、第2級アミノ基及び水酸基
    からなる群から選ばれる1個以上の反応性基を有する有
    機色素類とを、これらがアミド結合又はエステル結合す
    る組み合わせで反応させてなるものである請求項1記載
    の顔料分散剤。
  4. 【請求項4】第3級アミノ基と有機色素原子団とを有す
    るアクリル系重合体と有機顔料とを含有することを特徴
    とする顔料組成物。
  5. 【請求項5】第3級アミノ基と有機色素原子団とを有す
    るアクリル系重合体が、第3級アミノ基を有するアクリ
    ル系重合体と有機色素原子団とがアミド結合又はエステ
    ル結合により結合した構造の重合体である請求項4記載
    の顔料組成物。
  6. 【請求項6】第3級アミノ基と有機色素原子団とを有す
    るアクリル系重合体が、カルボキシル基、スルホン酸
    基、第1級アミノ基、第2級アミノ基及び水酸基からな
    る群から選ばれる1個以上の反応性基と第3級アミノ基
    とを有するアクリル系重合体と、カルボキシル基、スル
    ホン酸基、第1級アミノ基、第2級アミノ基及び水酸基
    からなる群から選ばれる1個以上の反応性基を有する有
    機色素類とを、これらがアミド結合又はエステル結合す
    る組み合わせで反応させてなるものである請求項4記載
    の顔料組成物。
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