JP2992855B2 - 潅流を増大させるための低投与量ヘモグロビンの投与 - Google Patents
潅流を増大させるための低投与量ヘモグロビンの投与Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は潅流に関し、そして特に
潅流を増大させるための低投与量のヘモグロビンの治療
的使用に関する。
潅流を増大させるための低投与量のヘモグロビンの治療
的使用に関する。
【0002】
【従来の技術】潅流は、血液又は適当な液体を介して臓
器又は組織に酸素と栄養素とを供給している。潅流は、
本質的に、動脈及び毛細血管を通じた組織への液体の流
れである。流れは、抵抗に対する圧の比率として表現で
きる。もし、十分な酸素及び栄養素が組織及び臓器に到
達していないなら、潅流を改善する治療を用いることが
できる。
器又は組織に酸素と栄養素とを供給している。潅流は、
本質的に、動脈及び毛細血管を通じた組織への液体の流
れである。流れは、抵抗に対する圧の比率として表現で
きる。もし、十分な酸素及び栄養素が組織及び臓器に到
達していないなら、潅流を改善する治療を用いることが
できる。
【0003】現行の低血圧及びそれに伴って起こる組織
及び臓器の潅流の減少の治療は、基礎にある病因に応じ
て(i)抗低血圧薬、(ii) 陽性変力作用薬及び/又は
(iii) 血管容積拡張薬の投与よりなる。実際的な又は相
対的な循環血液量減少からくる二次的な低血圧は、やは
り潅流を減少させるが、最初は、晶質又は膠質溶液及び
/又は血液産物の投与により管理される。
及び臓器の潅流の減少の治療は、基礎にある病因に応じ
て(i)抗低血圧薬、(ii) 陽性変力作用薬及び/又は
(iii) 血管容積拡張薬の投与よりなる。実際的な又は相
対的な循環血液量減少からくる二次的な低血圧は、やは
り潅流を減少させるが、最初は、晶質又は膠質溶液及び
/又は血液産物の投与により管理される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】血圧を上昇させる治療
薬は、潅流を増大させようとして使用される。エピネフ
リン、フェニレフリン、メタラミノール及びメトキサミ
ンのような抗低血圧薬は、毛細血管又は動脈の筋収縮を
引き起こす。これは血流れに対する抵抗を増大させ、血
圧を高める。しかしながら、これらの薬物は潅流を増大
するためには最適ではない。それらは過度の血圧上昇を
誘発する危険をもたらし、不整脈を引き起こすことが知
られており、動脈内圧モニタリングを必要とし、そし
て、もし溢血が発生すると組織の腐肉形成及び壊死をも
たらす。更に、抗低血圧薬は実際に、組織及び臓器への
酸素及び栄養素の流れを減少させる。もし毛細血管及び
動脈の収縮が、血圧の上昇に比例して抵抗を増大させる
なら、正味の流れ、すなわち潅流には変化がないであろ
う。しかしながら、抵抗の大きな増大が、流れの減少を
もたらす。精々、大血管における潅流の局部的な増大が
起こる一方で、毛細血管における流れは減少する。実
際、抗低血圧薬は、必須の臓器の潅流の減少をもたらす
ことが報告されている。更に、抗低血圧薬は静脈圧も動
脈圧も共に上昇させ従って、最適の液体投与を制限する
可能性があるため、そのような薬剤は一般に、適当な液
体又は血液で十分な液量置換がなされた後にのみ投与さ
れる。W. C.Schoemaker, A. W. Fleming, "Resuscitati
on of the Trauma Patient; Restoration of Hemodynam
ic Functions Using Clinical Algorithms," Ann. Emer
g. Med., 15: 1437 (1986) 参照。塩酸ドーパミンは、
血圧を上昇させる目的でショックの治療において使用さ
れている変力作用薬である。それは、抗低血圧薬につい
て上述した欠点を有している。加えて、それは、非常に
狭い治療幅を有する。用量/反応が極度に敏感なため、
ドーパミンは注意深く点滴されなければならず、侵襲的
モニタリング(動脈ライン)が必要である。
薬は、潅流を増大させようとして使用される。エピネフ
リン、フェニレフリン、メタラミノール及びメトキサミ
ンのような抗低血圧薬は、毛細血管又は動脈の筋収縮を
引き起こす。これは血流れに対する抵抗を増大させ、血
圧を高める。しかしながら、これらの薬物は潅流を増大
するためには最適ではない。それらは過度の血圧上昇を
誘発する危険をもたらし、不整脈を引き起こすことが知
られており、動脈内圧モニタリングを必要とし、そし
て、もし溢血が発生すると組織の腐肉形成及び壊死をも
たらす。更に、抗低血圧薬は実際に、組織及び臓器への
酸素及び栄養素の流れを減少させる。もし毛細血管及び
動脈の収縮が、血圧の上昇に比例して抵抗を増大させる
なら、正味の流れ、すなわち潅流には変化がないであろ
う。しかしながら、抵抗の大きな増大が、流れの減少を
もたらす。精々、大血管における潅流の局部的な増大が
起こる一方で、毛細血管における流れは減少する。実
際、抗低血圧薬は、必須の臓器の潅流の減少をもたらす
ことが報告されている。更に、抗低血圧薬は静脈圧も動
脈圧も共に上昇させ従って、最適の液体投与を制限する
可能性があるため、そのような薬剤は一般に、適当な液
体又は血液で十分な液量置換がなされた後にのみ投与さ
れる。W. C.Schoemaker, A. W. Fleming, "Resuscitati
on of the Trauma Patient; Restoration of Hemodynam
ic Functions Using Clinical Algorithms," Ann. Emer
g. Med., 15: 1437 (1986) 参照。塩酸ドーパミンは、
血圧を上昇させる目的でショックの治療において使用さ
れている変力作用薬である。それは、抗低血圧薬につい
て上述した欠点を有している。加えて、それは、非常に
狭い治療幅を有する。用量/反応が極度に敏感なため、
ドーパミンは注意深く点滴されなければならず、侵襲的
モニタリング(動脈ライン)が必要である。
【0005】血漿増量剤又は液量置換剤として知られる
クラスの治療剤が、相当量の血液損失が起こった場合潅
流を増大させるのに使用できる。この治療において、潅
流は、アルブミン、乳酸リンゲル、食塩水、又はデキス
トラン溶液のような液量置換剤液を投与することによっ
て増大される。血液量の減少は、血圧の低下を引き起こ
す。液量を回復させることによって、いくらかの圧が、
従って、流れが回復できる。加えて、これらの溶液は酸
素も栄養素も運搬しない。従って、流れは回復されよう
が、組織への酸素の供給は、血液中の酸素及び栄養素の
含量が希釈されるために減少する。血液希釈は、血液の
粘性を低下させ、こうして、抵抗を減少させて流れを増
大させる点においては有益である。しかしながら、必要
な酸素及び栄養素なしでは、この療法は相当量の血液損
失のための最適の治療とは言えない。
クラスの治療剤が、相当量の血液損失が起こった場合潅
流を増大させるのに使用できる。この治療において、潅
流は、アルブミン、乳酸リンゲル、食塩水、又はデキス
トラン溶液のような液量置換剤液を投与することによっ
て増大される。血液量の減少は、血圧の低下を引き起こ
す。液量を回復させることによって、いくらかの圧が、
従って、流れが回復できる。加えて、これらの溶液は酸
素も栄養素も運搬しない。従って、流れは回復されよう
が、組織への酸素の供給は、血液中の酸素及び栄養素の
含量が希釈されるために減少する。血液希釈は、血液の
粘性を低下させ、こうして、抵抗を減少させて流れを増
大させる点においては有益である。しかしながら、必要
な酸素及び栄養素なしでは、この療法は相当量の血液損
失のための最適の治療とは言えない。
【0006】全血による液量置換は、相当量の血液損失
が起こった場合の、現在最も効果的な処置である。しか
しながら、これは病院外の状況においては使用できず、
また、供血者血液が利用できるとしても、その使用に
は、交叉試験及び型判定のため20分の待機を必要とす
る。多くの研究がまた、血液の注入に関連した粘性の増
大は、毛細血管血流を制限しうることを示している。K.
M. Jan, J. Heldman, and S. Chien, "Coronary Hemody
namics and Oxygen Utilization after Hematocrit Var
iations in Hemorrhage," Am. J. Physiol., 239: H326
(1980) を参照。更に、輸血された血液からのウイルス
(肝炎及び/又はHIV)又は細菌感染の危険もある。
が起こった場合の、現在最も効果的な処置である。しか
しながら、これは病院外の状況においては使用できず、
また、供血者血液が利用できるとしても、その使用に
は、交叉試験及び型判定のため20分の待機を必要とす
る。多くの研究がまた、血液の注入に関連した粘性の増
大は、毛細血管血流を制限しうることを示している。K.
M. Jan, J. Heldman, and S. Chien, "Coronary Hemody
namics and Oxygen Utilization after Hematocrit Var
iations in Hemorrhage," Am. J. Physiol., 239: H326
(1980) を参照。更に、輸血された血液からのウイルス
(肝炎及び/又はHIV)又は細菌感染の危険もある。
【0007】ヘモグロビン溶液は、50年以上もの間、
酸素運搬性血漿増量剤又は血液代替物として研究されて
いる。現在、臨床的使用が認可されたヘモグロビン溶液
はまだない一方、それらは、出血によって失われた血液
に置換するために使用されることが意図されている。そ
れらの酸素運搬体としての有効性は実証されている。し
かしながら、それらの潜在的毒性が多くの研究の焦点と
なってきた。
酸素運搬性血漿増量剤又は血液代替物として研究されて
いる。現在、臨床的使用が認可されたヘモグロビン溶液
はまだない一方、それらは、出血によって失われた血液
に置換するために使用されることが意図されている。そ
れらの酸素運搬体としての有効性は実証されている。し
かしながら、それらの潜在的毒性が多くの研究の焦点と
なってきた。
【0008】ヘモグロビン溶液中の少量の基質(細胞
膜)も、毒性があるように見える。R.W. Winslow, "Hem
oglobin-based Red Cell Substitutes,"The Johns Hopk
ins University Press, Baltimore (1992).を参照。そ
のような毒性作用は、腎血管収縮及び腎流量の減少並び
に高血圧及び徐脈である。1967年にRabiner は、基
質不含ヘモグロビンを開発するために厳格な精製技術を
利用し、それは先行のヘモグロビン溶液に見られた毒性
作用のいくらかを防止した。
膜)も、毒性があるように見える。R.W. Winslow, "Hem
oglobin-based Red Cell Substitutes,"The Johns Hopk
ins University Press, Baltimore (1992).を参照。そ
のような毒性作用は、腎血管収縮及び腎流量の減少並び
に高血圧及び徐脈である。1967年にRabiner は、基
質不含ヘモグロビンを開発するために厳格な精製技術を
利用し、それは先行のヘモグロビン溶液に見られた毒性
作用のいくらかを防止した。
【0009】ヘモグロビン溶液の毒性研究との関連にお
いて、研究者たちは、1934年には血圧の増大を認め
ていた。W.R. Amberson, J. Flexner, F. R. Steggerad
a etal., "On Use of Ringer-Locke Solutions Contain
ing Hemoglobin as a Substitute for Normal Blood in
Mammals," J. Cell. Comp. Physiol, 5: 359 (1934)
を参照。ヘモグロビン溶液の現在の毒性研究は、昇圧作
用を認め続けている。例えば、1988年の研究におい
て、家兎における種々の牛ヘモグロビン溶液による血液
の置換は、血圧及び心拍数の変動、並びに重度の頻呼吸
を伴った、血液動力学の有意の不安定性によって特徴付
けられた。この研究で試験された種々のヘモグロビン溶
液のうちで、最も純粋なもの(架橋ヘモグロビンよりな
っていた)は、毒性が最少であったが、それにも拘わら
ず、「全身性血管収縮作用を示唆する昇圧反応」を発現
させた。M. Feola, J. Simoni, P. C. Canizaro, R. Tr
an, G. Raschbaum, and F. J. Behal, "Toxicity of Po
lymerized Hemoglobin Solutions," Surg. Gynecol Obs
tet, 166: 211 (1988)を参照。1975年にRabiner
は、基質によりひどく汚染された3%ヘモグロビン溶液
の200乃至400mLを30例の外傷患者のそれぞれ
に投与の後に有益な作用を認めた、あるロシア人研究者
の研究結果について報告したが、そこでは血圧の安定化
があった。S. F. Rabiner, "Hemoglobin Solution as a
Plasma Expander," Fed. Proc., 34: 1454 (1975)を参
照。1949には、Amberson等は、10%乃至14%ヘ
モグロビン溶液(225gヘモグロビン)の2300m
Lの投与が、出血によって相当量の血液損失のあった患
者の血圧を正常まで回復したことを報告した。W. R. Am
berson, J. J. Jennings, and C. M. Rhode, "Clinical
Experience with Hemoglobin-Saline Solutions," J.
appl. Physiol., 1: 469 (1949) を参照。
いて、研究者たちは、1934年には血圧の増大を認め
ていた。W.R. Amberson, J. Flexner, F. R. Steggerad
a etal., "On Use of Ringer-Locke Solutions Contain
ing Hemoglobin as a Substitute for Normal Blood in
Mammals," J. Cell. Comp. Physiol, 5: 359 (1934)
を参照。ヘモグロビン溶液の現在の毒性研究は、昇圧作
用を認め続けている。例えば、1988年の研究におい
て、家兎における種々の牛ヘモグロビン溶液による血液
の置換は、血圧及び心拍数の変動、並びに重度の頻呼吸
を伴った、血液動力学の有意の不安定性によって特徴付
けられた。この研究で試験された種々のヘモグロビン溶
液のうちで、最も純粋なもの(架橋ヘモグロビンよりな
っていた)は、毒性が最少であったが、それにも拘わら
ず、「全身性血管収縮作用を示唆する昇圧反応」を発現
させた。M. Feola, J. Simoni, P. C. Canizaro, R. Tr
an, G. Raschbaum, and F. J. Behal, "Toxicity of Po
lymerized Hemoglobin Solutions," Surg. Gynecol Obs
tet, 166: 211 (1988)を参照。1975年にRabiner
は、基質によりひどく汚染された3%ヘモグロビン溶液
の200乃至400mLを30例の外傷患者のそれぞれ
に投与の後に有益な作用を認めた、あるロシア人研究者
の研究結果について報告したが、そこでは血圧の安定化
があった。S. F. Rabiner, "Hemoglobin Solution as a
Plasma Expander," Fed. Proc., 34: 1454 (1975)を参
照。1949には、Amberson等は、10%乃至14%ヘ
モグロビン溶液(225gヘモグロビン)の2300m
Lの投与が、出血によって相当量の血液損失のあった患
者の血圧を正常まで回復したことを報告した。W. R. Am
berson, J. J. Jennings, and C. M. Rhode, "Clinical
Experience with Hemoglobin-Saline Solutions," J.
appl. Physiol., 1: 469 (1949) を参照。
【0010】測定及び報告の仕方に一貫性はないが、血
圧の上昇及び心拍数の減少が、動物及び人における種々
のヘモグロビン溶液の投与に関連した、しばしば報告さ
れた知見である。溶液の昇圧作用を認めていた研究者達
には、次のものが含まれる。G. A. H. Buttle, A. Kekw
ick and A. Schweitzer, "Blood Substitutes in Treat
ment of Acute Hemorrhage," Lancet., 2: 507 (194
0).; J. H. Miller andR. K. McDonald, "The Effect
of Hemoglobin in Renal Function in the Human," J.
Clin. Invest., 30: 1033 (1951).; C. Elia, H. J. S
ternberg, A. Greenburg, and G. W. Peskin, "Stroma-
free Hemoglobin in the Resuscitation of Hemorrhagi
c Shock," Surg. Forum, 25: 201 (1974).; G. S. Mos
s, R. DeWoskin, A. L. Rosen, H. Levine, and C. K.
Palani, "Transport of Oxygen andCarbon Dioxide by
Hemoglobin-saline Solution in the Red Cell Free Pr
imate, "Surg. Gynecol Obstet., 142: 357 (1976).;
J. P. Savitsky, J. Doczi,J. Black, and J. D. Arnol
d, "A Clinical Safety Trial of Stroma-free Hemoglo
bin," Clin. Pharmacol Ther., 23: 73 (1978).; P.
E. Keipert and T. M. S. Chang, "Pyridoxylated Poly
hemoglobin as a Red Cell Substitute for Resuscitat
ion of Lethal Hemorragic Shock in Conscious Rats,"
Biomater. Med. Bevices Artif. Organs, 13: 1 (198
5).; F. H. Jesch, W. Peters, J. Hobbhahn, M. Scho
enberg, and K. Messmer, "Oxygen-transporting Fluid
s and Oxygen Delivery with Hemodilution," Crit. Ca
re Med., 10: 270 (1982).
圧の上昇及び心拍数の減少が、動物及び人における種々
のヘモグロビン溶液の投与に関連した、しばしば報告さ
れた知見である。溶液の昇圧作用を認めていた研究者達
には、次のものが含まれる。G. A. H. Buttle, A. Kekw
ick and A. Schweitzer, "Blood Substitutes in Treat
ment of Acute Hemorrhage," Lancet., 2: 507 (194
0).; J. H. Miller andR. K. McDonald, "The Effect
of Hemoglobin in Renal Function in the Human," J.
Clin. Invest., 30: 1033 (1951).; C. Elia, H. J. S
ternberg, A. Greenburg, and G. W. Peskin, "Stroma-
free Hemoglobin in the Resuscitation of Hemorrhagi
c Shock," Surg. Forum, 25: 201 (1974).; G. S. Mos
s, R. DeWoskin, A. L. Rosen, H. Levine, and C. K.
Palani, "Transport of Oxygen andCarbon Dioxide by
Hemoglobin-saline Solution in the Red Cell Free Pr
imate, "Surg. Gynecol Obstet., 142: 357 (1976).;
J. P. Savitsky, J. Doczi,J. Black, and J. D. Arnol
d, "A Clinical Safety Trial of Stroma-free Hemoglo
bin," Clin. Pharmacol Ther., 23: 73 (1978).; P.
E. Keipert and T. M. S. Chang, "Pyridoxylated Poly
hemoglobin as a Red Cell Substitute for Resuscitat
ion of Lethal Hemorragic Shock in Conscious Rats,"
Biomater. Med. Bevices Artif. Organs, 13: 1 (198
5).; F. H. Jesch, W. Peters, J. Hobbhahn, M. Scho
enberg, and K. Messmer, "Oxygen-transporting Fluid
s and Oxygen Delivery with Hemodilution," Crit. Ca
re Med., 10: 270 (1982).
【0011】制御された出血及び左冠状動脈閉塞の後に
ヘモグロビン溶液が投与された2つの初期の動物実験
は、自家血液又はデキストランに比して改善された心筋
血流を実証した。G. P. Biro and D. Beresford-Kroege
r, "The Effect of Hemodilution with Stroma-free He
moglobin and Dextran on Collateral Perfusion of Is
chemic Myocardium in the Dog," Am. Hrt. J., 99: 64
(1980) 、M. Feola, D.Azar, and L. Weiner, "Improv
ed Oxygenation of Ischemic Myocardium by Hemodilut
ion with Stroma-free Hemoglobin Solution," Chest.,
75: 369 (1979)を参照。これらの研究はいずれも、非
常に高いヘモグロビン投与量の交換輸血(1:1又は
2:1)であった。
ヘモグロビン溶液が投与された2つの初期の動物実験
は、自家血液又はデキストランに比して改善された心筋
血流を実証した。G. P. Biro and D. Beresford-Kroege
r, "The Effect of Hemodilution with Stroma-free He
moglobin and Dextran on Collateral Perfusion of Is
chemic Myocardium in the Dog," Am. Hrt. J., 99: 64
(1980) 、M. Feola, D.Azar, and L. Weiner, "Improv
ed Oxygenation of Ischemic Myocardium by Hemodilut
ion with Stroma-free Hemoglobin Solution," Chest.,
75: 369 (1979)を参照。これらの研究はいずれも、非
常に高いヘモグロビン投与量の交換輸血(1:1又は
2:1)であった。
【0012】高投与量のヘモグロビン溶液の使用には、
腎臓合併症がしばしば関連した。ヘモグロビンの改善さ
れた修飾がいくらか問題を緩和したとはいえ、乏尿及び
減少した腎流量は共通した知見であった。N. I. Birndo
rf and H. Lopas, "Effect of Red Cell Stroma-free H
emoglobin Solution on Renal Function in Monkeys,"
J. Appl. Physiol., 29: 573 (1970).; M. Relihan,
R. E. Olsen, and M. S. Litwin, "Clearance Rate and
Effect on Renal Function of Stroma of Stroma-free
Hemoglobn Following Renal Ischemia," Ann. Surg.,
176 : 700 (1972) を参照。発熱、悪寒、紅潮、嘔気、
及び胸部及び腹部の疼痛のような、他の反応はしばしば
経験された。
腎臓合併症がしばしば関連した。ヘモグロビンの改善さ
れた修飾がいくらか問題を緩和したとはいえ、乏尿及び
減少した腎流量は共通した知見であった。N. I. Birndo
rf and H. Lopas, "Effect of Red Cell Stroma-free H
emoglobin Solution on Renal Function in Monkeys,"
J. Appl. Physiol., 29: 573 (1970).; M. Relihan,
R. E. Olsen, and M. S. Litwin, "Clearance Rate and
Effect on Renal Function of Stroma of Stroma-free
Hemoglobn Following Renal Ischemia," Ann. Surg.,
176 : 700 (1972) を参照。発熱、悪寒、紅潮、嘔気、
及び胸部及び腹部の疼痛のような、他の反応はしばしば
経験された。
【0013】要約すると、酸素運搬性血液代替物として
投与された高液量中の高投与量のヘモグロビン溶液は、
血圧を上昇させることが報告されており、そしてこの作
用は、毒性または潜在的に有益であると交互に特徴付け
られてきた。
投与された高液量中の高投与量のヘモグロビン溶液は、
血圧を上昇させることが報告されており、そしてこの作
用は、毒性または潜在的に有益であると交互に特徴付け
られてきた。
【0014】出願人は今や、驚くべきことに、迅速に潅
流を増大させるために、少ない液量中の低投与量のヘモ
グロビンが治療的に投与できることを発見した。
流を増大させるために、少ない液量中の低投与量のヘモ
グロビンが治療的に投与できることを発見した。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、潅流を増大さ
せる効果のある最少量から体重1kg当たり約2500
mgの投与量までの基質不含ヘモグロビンを哺乳類に投
与することよりなる、潅流を治療的に増大させる方法を
提供する。
せる効果のある最少量から体重1kg当たり約2500
mgの投与量までの基質不含ヘモグロビンを哺乳類に投
与することよりなる、潅流を治療的に増大させる方法を
提供する。
【0016】本発明は、陽性の変化の望まれるいかなる
臨床状況においても潅流を増大させるための、低投与量
のヘモグロビンの使用である。これは、出血性の、心原
性の又は敗血症性のショックにおけるような異常に低い
レベルから血圧を上昇させ、又は、脳卒中におけるよう
に血圧を正常のレベルから効果的な潅流を可能にするよ
うなレベルへと高めるための、ヘモグロビンの投与を含
む。
臨床状況においても潅流を増大させるための、低投与量
のヘモグロビンの使用である。これは、出血性の、心原
性の又は敗血症性のショックにおけるような異常に低い
レベルから血圧を上昇させ、又は、脳卒中におけるよう
に血圧を正常のレベルから効果的な潅流を可能にするよ
うなレベルへと高めるための、ヘモグロビンの投与を含
む。
【0017】該ヘモグロビンは、J. Exp. Med. 126: 11
27-1142 (1967)中においてRabiner等により定義された
ところに従って、「基質不含」でなければならず、そし
て好ましくは、J. Lab. and Clin. Med. 117: 143-151
(1991)においてPrzybelski等によって記述されている方
法によって調製される、α−α架橋されたものである。
それは好ましくは人由来のものであるが、しかし動物由
来のもの又は組換えにより製造されたものでももよい。
それは、平衡化させた電解質及び緩衝剤溶液中に含ま
れ、好ましくは、膠質(血漿、アルブミン)又は晶質
(食塩水、ブドウ糖、デキストラン、ゼラチン、Hemaso
l(登録商標) 又は乳酸リンゲル)のような血漿増量剤の
一つに溶解されていることが好ましい。ヘモグロビンの
効果は、バルク溶液を構成するのに使用される希釈剤か
らは独立している。適用に応じて、該ヘモグロビンは、
溶液中で約1乃至約20%の濃度でなければならない。
投与量は、約30mg/1kg体重、乃至、約2500
mg/1kg体重でなければならない。約125mg/
kg体重の投与量を超えた後は、有益な効果はプラトー
に達するであろう。これより大きな投与量は、しかし、
効果の持続時間を増大するであろうが、効果を高めるこ
とはないであろう。
27-1142 (1967)中においてRabiner等により定義された
ところに従って、「基質不含」でなければならず、そし
て好ましくは、J. Lab. and Clin. Med. 117: 143-151
(1991)においてPrzybelski等によって記述されている方
法によって調製される、α−α架橋されたものである。
それは好ましくは人由来のものであるが、しかし動物由
来のもの又は組換えにより製造されたものでももよい。
それは、平衡化させた電解質及び緩衝剤溶液中に含ま
れ、好ましくは、膠質(血漿、アルブミン)又は晶質
(食塩水、ブドウ糖、デキストラン、ゼラチン、Hemaso
l(登録商標) 又は乳酸リンゲル)のような血漿増量剤の
一つに溶解されていることが好ましい。ヘモグロビンの
効果は、バルク溶液を構成するのに使用される希釈剤か
らは独立している。適用に応じて、該ヘモグロビンは、
溶液中で約1乃至約20%の濃度でなければならない。
投与量は、約30mg/1kg体重、乃至、約2500
mg/1kg体重でなければならない。約125mg/
kg体重の投与量を超えた後は、有益な効果はプラトー
に達するであろう。これより大きな投与量は、しかし、
効果の持続時間を増大するであろうが、効果を高めるこ
とはないであろう。
【0018】低投与量ヘモグロビンが急速に潅流を増大
させるために使用されるであろう状況は、本来的に緊急
のものであることが多いであろう。そのような状況は、
出血性、心原性又は敗血症性のショックを含む。全身的
血管抵抗が低く、高い心拍出量にも拘わらず低い血圧を
引き起こすものである敗血症性ショックにおいては、そ
れは特に有益である。これらの状況においては、ヘモグ
ロビンは、約100mg(kg当たり10%ヘモグロビ
ン1.0mL)のボーラスとして投与され、慣用的に使
用されている晶質又は膠質溶液による液量増量がこれに
続く。
させるために使用されるであろう状況は、本来的に緊急
のものであることが多いであろう。そのような状況は、
出血性、心原性又は敗血症性のショックを含む。全身的
血管抵抗が低く、高い心拍出量にも拘わらず低い血圧を
引き起こすものである敗血症性ショックにおいては、そ
れは特に有益である。これらの状況においては、ヘモグ
ロビンは、約100mg(kg当たり10%ヘモグロビ
ン1.0mL)のボーラスとして投与され、慣用的に使
用されている晶質又は膠質溶液による液量増量がこれに
続く。
【0019】救急処置状況における十分な潅流を維持す
るためのヘモグロビンの使用は、体重1kg当たり最少
量のヘモグロビンを送達するための、晶質/ヘモグロビ
ン溶液30mgの点滴を行いながらのゆっくりした注入
を含むであろう。投与される投与量は、正常の生理学的
レベルに等しいか又はより高い平均動脈圧を与えるもの
でなければならない。ここで用いる術語「血圧」は、平
均動脈血圧を意味する。
るためのヘモグロビンの使用は、体重1kg当たり最少
量のヘモグロビンを送達するための、晶質/ヘモグロビ
ン溶液30mgの点滴を行いながらのゆっくりした注入
を含むであろう。投与される投与量は、正常の生理学的
レベルに等しいか又はより高い平均動脈圧を与えるもの
でなければならない。ここで用いる術語「血圧」は、平
均動脈血圧を意味する。
【0020】本発明は、先行技術に対して次の利点を有
する。 1. それは、急速に(1分未満)に、約75±25m
Lのボーラスとして又は連続注入として、低投与量(3
0mg/kg)で投与されることができ、成人において
直ちに血圧及び潅流の回復をもたらす。これは、失われ
た液量の3倍の液量を要し、典型的には何リットルもの
液体を必要とする現行の晶質溶液の必要投与量とは顕著
に異なっている。本発明者の研究室での研究はまた、全
血の投与量の6分の1のヘモグロビン溶液によって、出
血性ショックの首尾良い人工蘇生を達成できることを示
している。
する。 1. それは、急速に(1分未満)に、約75±25m
Lのボーラスとして又は連続注入として、低投与量(3
0mg/kg)で投与されることができ、成人において
直ちに血圧及び潅流の回復をもたらす。これは、失われ
た液量の3倍の液量を要し、典型的には何リットルもの
液体を必要とする現行の晶質溶液の必要投与量とは顕著
に異なっている。本発明者の研究室での研究はまた、全
血の投与量の6分の1のヘモグロビン溶液によって、出
血性ショックの首尾良い人工蘇生を達成できることを示
している。
【0021】2. ヘモグロビンの最低投与量の血圧に
対する効果の持続は、最も一般的に使用されている初期
人工蘇生術液である乳酸リンゲルの投与によって達成さ
れる一過性(30分)の血圧上昇に比べるとき、約12
0分である。これは、明確な、矯正的な治療を達成する
ための十分な時間を提供する。
対する効果の持続は、最も一般的に使用されている初期
人工蘇生術液である乳酸リンゲルの投与によって達成さ
れる一過性(30分)の血圧上昇に比べるとき、約12
0分である。これは、明確な、矯正的な治療を達成する
ための十分な時間を提供する。
【0022】3. それは、好ましくは基質不含であ
り、従って、交叉試験も型判定も必要としない。これ
は、酸素送達を高めるための明確な治療を開始できるま
での時間を短縮させる。
り、従って、交叉試験も型判定も必要としない。これ
は、酸素送達を高めるための明確な治療を開始できるま
での時間を短縮させる。
【0023】4. それは、加熱滅菌でき、従って、肝
炎及びヒト免疫不全症ウイルス等の感染性ウイルスを含
まない。血液産物にあってはそうはいかない。
炎及びヒト免疫不全症ウイルス等の感染性ウイルスを含
まない。血液産物にあってはそうはいかない。
【0024】5. それは本来高張であり、従って、血
管内容積を増大させる。この特徴は、出血性ショックの
患者の人工蘇生術においては特に重要である。高張食塩
水を用いた人工蘇生術の改善された結果に関する最近の
報告は、この追加の効果の価値を支持している。P. A.
Maningas and R. F. Bellamy, "Hypertonic Sodium Chl
oride Solutions for the Prehospital Management of
Traumatic HemorrhagicShock: A Pssible Improvement
in the Standard of Care?" Ann. Emerg. Med.,15: 141
1 (1986).; C. E. Wade, J. P. Hannon, C. A. Bosson
e, and M. M. Hunt, "Superiority of Hypertonic Sali
ne/Dextran over Hypertonic Saline During the First
30 Minutes of Rususcitation Following Hemorrhagic
Hypotension in Conscious Swine," Rususcitation, 2
0: 49 (1990).; D. S. Prough,J. C. Johsonm, D. A.
Stump et al., "Effects of Hypertonic Saline Versus
Lactated Ringer's Solution on Cerebral Oxygen Tran
sport During Resuscitation from hemorrhagic Shoc
k," J. Neurosurg., 64: 627 (1986). J. D. Schmoke
r, J. Zhuang, and S. R. Shackford, "Hypertonic Flu
id Resuscitation Improves Cerebral Oxygen Delivery
and Reduces Intracarnial Pressure AfterHemorrhagi
c Shock," J. Trauma, 31: 1607 (1991)を参照。
管内容積を増大させる。この特徴は、出血性ショックの
患者の人工蘇生術においては特に重要である。高張食塩
水を用いた人工蘇生術の改善された結果に関する最近の
報告は、この追加の効果の価値を支持している。P. A.
Maningas and R. F. Bellamy, "Hypertonic Sodium Chl
oride Solutions for the Prehospital Management of
Traumatic HemorrhagicShock: A Pssible Improvement
in the Standard of Care?" Ann. Emerg. Med.,15: 141
1 (1986).; C. E. Wade, J. P. Hannon, C. A. Bosson
e, and M. M. Hunt, "Superiority of Hypertonic Sali
ne/Dextran over Hypertonic Saline During the First
30 Minutes of Rususcitation Following Hemorrhagic
Hypotension in Conscious Swine," Rususcitation, 2
0: 49 (1990).; D. S. Prough,J. C. Johsonm, D. A.
Stump et al., "Effects of Hypertonic Saline Versus
Lactated Ringer's Solution on Cerebral Oxygen Tran
sport During Resuscitation from hemorrhagic Shoc
k," J. Neurosurg., 64: 627 (1986). J. D. Schmoke
r, J. Zhuang, and S. R. Shackford, "Hypertonic Flu
id Resuscitation Improves Cerebral Oxygen Delivery
and Reduces Intracarnial Pressure AfterHemorrhagi
c Shock," J. Trauma, 31: 1607 (1991)を参照。
【0025】6. 血圧に対するその最大効果は、投与
量に依存性がなく、自己限定的である。低投与量でも高
投与量でも、平均動脈血圧において15乃至35%の上
昇を生み出す。本発明のこの重要且つ驚くべき特徴は、
投与量過剰及び危険な高血圧の発生の可能性を排除す
る。
量に依存性がなく、自己限定的である。低投与量でも高
投与量でも、平均動脈血圧において15乃至35%の上
昇を生み出す。本発明のこの重要且つ驚くべき特徴は、
投与量過剰及び危険な高血圧の発生の可能性を排除す
る。
【0026】7. それは、たとえ血液代替物として使
用される高投与量のヘモグロビン溶液の酸素運搬能力よ
り小さいとしても、いくらかの酸素運搬能力を有し、そ
れによって組織への酸素送達を高める。しかしながら、
本発明によって提供される少量の酸素運搬ヘモグロビン
さえも、潅流が同時に増大されるときは、十分に有益な
作用を有する。増大した酸素送達は、臓器の生存に必須
であり、それはヘモグロビン独自の機能である。
用される高投与量のヘモグロビン溶液の酸素運搬能力よ
り小さいとしても、いくらかの酸素運搬能力を有し、そ
れによって組織への酸素送達を高める。しかしながら、
本発明によって提供される少量の酸素運搬ヘモグロビン
さえも、潅流が同時に増大されるときは、十分に有益な
作用を有する。増大した酸素送達は、臓器の生存に必須
であり、それはヘモグロビン独自の機能である。
【0027】8. それは低い粘性を有し、それは微小
循環を通る流れを高め、そうして臓器の生存性と機能と
を保存する。
循環を通る流れを高め、そうして臓器の生存性と機能と
を保存する。
【0028】修飾されたヘモグロビン、及び分子内又は
分子間架橋した種を含む種々のヘモグロビンが本発明に
従って潅流を増大させるために使用できる。ヘモグロビ
ンの効果は、該溶液を組成するのに使用された希釈剤か
らは独立である。
分子間架橋した種を含む種々のヘモグロビンが本発明に
従って潅流を増大させるために使用できる。ヘモグロビ
ンの効果は、該溶液を組成するのに使用された希釈剤か
らは独立である。
【0029】3つの適応症のための、本発明のヘモグロ
ビン溶液の臨床投与のガイドラインのサンプルを、以下
に提示する。
ビン溶液の臨床投与のガイドラインのサンプルを、以下
に提示する。
【0030】〔I〕 循環血液量減少性ショックの状態
における潅流増大が目的の場合: 1. 10%ヘモグロビン溶液(又は等価物)の50m
L(5000mg)又は全推定損失量までを、ボーラス
として末梢静脈内に注入する。 2. ショック状態の最初のすなわち「黄金の」時間内
に、減少した潅流の持続を最少限にするために、ヘモグ
ロビン溶液を注入する。 3. 投与後、ピーク血圧が得られるまで、カフ血圧を
15分毎にモニターする。 4. 他の心肺パラメーターを、標準的手順に従ってモ
ニターする。 5. 他の標準的治療薬を、所望により又は指示に従っ
て投与する。
における潅流増大が目的の場合: 1. 10%ヘモグロビン溶液(又は等価物)の50m
L(5000mg)又は全推定損失量までを、ボーラス
として末梢静脈内に注入する。 2. ショック状態の最初のすなわち「黄金の」時間内
に、減少した潅流の持続を最少限にするために、ヘモグ
ロビン溶液を注入する。 3. 投与後、ピーク血圧が得られるまで、カフ血圧を
15分毎にモニターする。 4. 他の心肺パラメーターを、標準的手順に従ってモ
ニターする。 5. 他の標準的治療薬を、所望により又は指示に従っ
て投与する。
【0031】〔II〕 心原性又は敗血症性のショックの
状態における潅流の増大が目的の場合: 1. 50mL(5000mg)静注ボーラスを注入す
るか、又は、10%ヘモグロビン溶液(又は等価物)の
3000mL(300g)までを、所望の効果を達成し
且つ維持するように、1mL/kg/分の速度で注入す
る。 2. 減少した潅流の持続を最少限にするために、ショ
ック状態の発現後、できるだけ早期にヘモグロビンを投
与する。 3. 投与後、ピーク血圧が得られるまで、血圧を(直
接又は間接的に)15分毎にモニターする。 4. 他の心肺パラメーターを、標準的手順に従ってモ
ニターする。 5. 他の標準的治療薬を、所望により又は指示に従っ
て投与する。
状態における潅流の増大が目的の場合: 1. 50mL(5000mg)静注ボーラスを注入す
るか、又は、10%ヘモグロビン溶液(又は等価物)の
3000mL(300g)までを、所望の効果を達成し
且つ維持するように、1mL/kg/分の速度で注入す
る。 2. 減少した潅流の持続を最少限にするために、ショ
ック状態の発現後、できるだけ早期にヘモグロビンを投
与する。 3. 投与後、ピーク血圧が得られるまで、血圧を(直
接又は間接的に)15分毎にモニターする。 4. 他の心肺パラメーターを、標準的手順に従ってモ
ニターする。 5. 他の標準的治療薬を、所望により又は指示に従っ
て投与する。
【0032】〔III 〕 卒中状態における潅流の増大が
目的の場合: 1. 所望の効果を達成し且つ維持するように、10%
ヘモグロビン(又は等価物)の少なくとも100mL
(10g)を、1mL/kg/分の速度で、静脈内注入
する。 2. 減少した脳潅流の持続を最少限にするために、脳
血管性発作の後、できるだけ早期にヘモグロビンを投与
する。 3. 投与後、ピーク血圧が得られるまで、血圧を(直
接又は間接的に)15分毎にモニターする。 4. 他の心肺パラメーターを、標準的手順に従ってモ
ニターする。 5. 他の標準的治療薬を、所望により又は指示に従っ
て投与する。
目的の場合: 1. 所望の効果を達成し且つ維持するように、10%
ヘモグロビン(又は等価物)の少なくとも100mL
(10g)を、1mL/kg/分の速度で、静脈内注入
する。 2. 減少した脳潅流の持続を最少限にするために、脳
血管性発作の後、できるだけ早期にヘモグロビンを投与
する。 3. 投与後、ピーク血圧が得られるまで、血圧を(直
接又は間接的に)15分毎にモニターする。 4. 他の心肺パラメーターを、標準的手順に従ってモ
ニターする。 5. 他の標準的治療薬を、所望により又は指示に従っ
て投与する。
【0033】安全性及び有効性を判定し、昇圧反応を特
徴付け、至適投与量を規定し、修飾する因子を判定し、
そしてヘモグロビンの昇圧作用を抑える薬剤を規定する
ために、我々の研究室において、非常に多くの研究が行
われた。
徴付け、至適投与量を規定し、修飾する因子を判定し、
そしてヘモグロビンの昇圧作用を抑える薬剤を規定する
ために、我々の研究室において、非常に多くの研究が行
われた。
【0034】
〔実施例1〕 トップロード試験、安全性及び有効性/
至適投与量試験 方法: 予め埋め込み式動脈及び静脈カテーテルを挿入
された意識のある、無拘束の雄性Sprague-Dawleyラット
(275-350 g)を、次の処置群に割り当てた。 (I) 0.625、1.25、2.5、5.0、1
0、20及び40mL/kg(それぞれ62.5、12
5、250、500、1000、2000、及び400
0mg/kgに等しい)の投与量での、10%ヘモグロ
ビン溶液(n=6−8)。 (II) 8.3%ヒト血清アルブミン(40mL/k
g)。 (III) 動脈内注入で10mL/kg(1000mg/
kg)及び20mL/kg(2000mg/kg)の投
与量での、10%ヘモグロビン溶液、又は10mL/k
g(1000mg/kg)及び20mL/kg(200
0mg/kg)静脈内注入での投与量での、10%ヘモ
グロビン溶液。注入後6時間にわたって血圧、心拍数を
連続的にモニターした。
至適投与量試験 方法: 予め埋め込み式動脈及び静脈カテーテルを挿入
された意識のある、無拘束の雄性Sprague-Dawleyラット
(275-350 g)を、次の処置群に割り当てた。 (I) 0.625、1.25、2.5、5.0、1
0、20及び40mL/kg(それぞれ62.5、12
5、250、500、1000、2000、及び400
0mg/kgに等しい)の投与量での、10%ヘモグロ
ビン溶液(n=6−8)。 (II) 8.3%ヒト血清アルブミン(40mL/k
g)。 (III) 動脈内注入で10mL/kg(1000mg/
kg)及び20mL/kg(2000mg/kg)の投
与量での、10%ヘモグロビン溶液、又は10mL/k
g(1000mg/kg)及び20mL/kg(200
0mg/kg)静脈内注入での投与量での、10%ヘモ
グロビン溶液。注入後6時間にわたって血圧、心拍数を
連続的にモニターした。
【0035】結果: 1.25乃至5mL/kg(12
5乃至500mg/kg)の投与量の10%ヘモグロビ
ンは、平均動脈血圧(「MAP」と略記する。)の25
乃至30%の突然の上昇をもたらし、それは180分間
持続した。10、20及び40mL/kg(1000、
2000及び4000mg/kg)のヘモグロビンは、
同様に、直ちにMAPの25乃至30%の上昇をもたら
し、それは240乃至300分間維持された。0.62
5ml/kg(62.5mg/kg)のヘモグロビンは
MAPの12%の上昇をもたらしたが、それはベースラ
インに比べて統計学的に有意ではなかった。MAPの上
昇と同時に、心拍数(「HR」と略記する。)は、0.
625mL/kg(62.5mg/kg)の投与量を除
き、ヘモグロビンを潅流された全ての動物で低下した。
HRの減少の持続は、MAPの上昇の持続と対応してい
た。ヒト血清アルブミン(「HSA」と略記する。)及
び乳酸リンゲル(「RL」と略記する。)は、ベースラ
インに比してMAPもHRも有意には変化させなかっ
た。ヘモグロビン10mL/kg及び20mL/kgの
潅流(動脈内及び静脈内)は、MAPの突然の上昇とH
Rの減少をもたらし、それは240乃至300分間持続
した。統計学的には、静脈、動脈の投与経路間で、MA
PとHRの効果の強度及び持続において有意な差はなか
った。心拍出量(「CO」と略記する。)測定は、20
mL/kgの投与量のヘモグロビンか又は8.3%のH
SA(20mL/mg)を投与された2、3の動物のみ
について実施した。そのような少数の動物では統計学的
解析はできないが、8.3%HSAを投与された動物の
CO値は、ベースラインである30mL/分から、潅流
の最後における37mL/分へと上昇した。計算された
全身的血管抵抗(「SVR」と略記する。)は、ベース
ラインの3200単位から、潅流の最後における230
0単位へと低下した。対照的に、ヘモグロビン20mL
/kg(2000mg/kg)を投与された動物のCO
値は、ベースラインの37mL/分から潅流の最後にお
いては34mL/分へと、潅流30分後まででは26m
L/分へと低下した。計算されたSVRは、ベースライ
ンの2600単位から、潅流の最後における4800単
位へと、殆ど2倍となり、潅流30分後においては43
00単位であった。
5乃至500mg/kg)の投与量の10%ヘモグロビ
ンは、平均動脈血圧(「MAP」と略記する。)の25
乃至30%の突然の上昇をもたらし、それは180分間
持続した。10、20及び40mL/kg(1000、
2000及び4000mg/kg)のヘモグロビンは、
同様に、直ちにMAPの25乃至30%の上昇をもたら
し、それは240乃至300分間維持された。0.62
5ml/kg(62.5mg/kg)のヘモグロビンは
MAPの12%の上昇をもたらしたが、それはベースラ
インに比べて統計学的に有意ではなかった。MAPの上
昇と同時に、心拍数(「HR」と略記する。)は、0.
625mL/kg(62.5mg/kg)の投与量を除
き、ヘモグロビンを潅流された全ての動物で低下した。
HRの減少の持続は、MAPの上昇の持続と対応してい
た。ヒト血清アルブミン(「HSA」と略記する。)及
び乳酸リンゲル(「RL」と略記する。)は、ベースラ
インに比してMAPもHRも有意には変化させなかっ
た。ヘモグロビン10mL/kg及び20mL/kgの
潅流(動脈内及び静脈内)は、MAPの突然の上昇とH
Rの減少をもたらし、それは240乃至300分間持続
した。統計学的には、静脈、動脈の投与経路間で、MA
PとHRの効果の強度及び持続において有意な差はなか
った。心拍出量(「CO」と略記する。)測定は、20
mL/kgの投与量のヘモグロビンか又は8.3%のH
SA(20mL/mg)を投与された2、3の動物のみ
について実施した。そのような少数の動物では統計学的
解析はできないが、8.3%HSAを投与された動物の
CO値は、ベースラインである30mL/分から、潅流
の最後における37mL/分へと上昇した。計算された
全身的血管抵抗(「SVR」と略記する。)は、ベース
ラインの3200単位から、潅流の最後における230
0単位へと低下した。対照的に、ヘモグロビン20mL
/kg(2000mg/kg)を投与された動物のCO
値は、ベースラインの37mL/分から潅流の最後にお
いては34mL/分へと、潅流30分後まででは26m
L/分へと低下した。計算されたSVRは、ベースライ
ンの2600単位から、潅流の最後における4800単
位へと、殆ど2倍となり、潅流30分後においては43
00単位であった。
【0036】結論: 40ml/kg(4000mg/
kg)までの10%ヘモグロビン溶液の、静脈内のトッ
プロード潅流は、意識のあるラットにおいて優れて寛容
性であった。1.25乃至40mL/kg(それぞれ1
25及び4000mg/kg)のヘモグロビンの投与量
は、MAPにおいて、潅流量に依存して180乃至30
0分間持続する30乃至35%の上昇をもたらした。ヘ
モグロビンの最低投与量(0.625mL/kg又は6
2.5mg/kg)は、MAPの12%の上昇をもたら
した。MAPが上昇している限り持続する、同時に起こ
るベースラインから30乃至33%のHRの減少は、M
APの突然の上昇に対する圧受容体反射反応を示唆して
いる。
kg)までの10%ヘモグロビン溶液の、静脈内のトッ
プロード潅流は、意識のあるラットにおいて優れて寛容
性であった。1.25乃至40mL/kg(それぞれ1
25及び4000mg/kg)のヘモグロビンの投与量
は、MAPにおいて、潅流量に依存して180乃至30
0分間持続する30乃至35%の上昇をもたらした。ヘ
モグロビンの最低投与量(0.625mL/kg又は6
2.5mg/kg)は、MAPの12%の上昇をもたら
した。MAPが上昇している限り持続する、同時に起こ
るベースラインから30乃至33%のHRの減少は、M
APの突然の上昇に対する圧受容体反射反応を示唆して
いる。
【0037】〔実施例2〕 血圧応答の特徴付け試験 方法: 埋め込み式動脈及び静脈カテーテルを挿入され
た意識のある、無拘束の雄性Sprague-Dawleyラットを、
次の4つ処置群に割り当てた。 (I) 37℃の7%ヘモグロビン4mL/kg(28
0mg/kg)、0.34mL/分にて潅流。 (II) 37℃の7%ヘモグロビン4mL/kg(28
0mg/kg)、ボーラスとして投与。 (III) 4℃の7%ヘモグロビン4mL/kg(280
mg/kg)、0.34mL/分にて潅流。 (IV) 4℃の7%ヘモグロビン4mL/kg(280
mg/kg)、ボーラスとして投与。 MAP及びHRは、潅流中を通じ及び潅流後120分間
連続的にモニターした。
た意識のある、無拘束の雄性Sprague-Dawleyラットを、
次の4つ処置群に割り当てた。 (I) 37℃の7%ヘモグロビン4mL/kg(28
0mg/kg)、0.34mL/分にて潅流。 (II) 37℃の7%ヘモグロビン4mL/kg(28
0mg/kg)、ボーラスとして投与。 (III) 4℃の7%ヘモグロビン4mL/kg(280
mg/kg)、0.34mL/分にて潅流。 (IV) 4℃の7%ヘモグロビン4mL/kg(280
mg/kg)、ボーラスとして投与。 MAP及びHRは、潅流中を通じ及び潅流後120分間
連続的にモニターした。
【0038】結果: 7%ヘモグロビンの投与は、迅速
な且つ持続的(120分)MAPの上昇を、全ての処置
群においてもたらした。しかしながら、最大昇圧反応
は、温かい(37℃)ボーラス注射によるヘモグロビン
において、冷たい(4℃)ボーラス注射に比し最も大き
かった(136±4mmHg対119±6mmHg)。
それ程顕著ではないが、同様な反応は、温かい(37
℃)ヘモグロビンの潅流においても、冷たい(4℃)潅
流との比較において起こった(125±5mmHg対1
18±5mmHg)。冷(4℃)溶液の投与速度を変化
させることは、昇圧反応を有意には変化させなかった。
しかしながら、昇圧反応は、温かいヘモグロビン(37
℃)では、ゆっくりした潅流(0.34mL/分)にお
いてボーラス投与に比して弱められた(それぞれ125
±5mmHg、134±5mmHg)。全ての場合にお
いて、HRはMAPの変化に対して反対の仕方で応答し
た。この反射的応答は、温かいヘモグロビン溶液におい
て、冷たいヘモグロビン溶液に比して最も顕著であった
(302±11bpm対351±8bpm)。
な且つ持続的(120分)MAPの上昇を、全ての処置
群においてもたらした。しかしながら、最大昇圧反応
は、温かい(37℃)ボーラス注射によるヘモグロビン
において、冷たい(4℃)ボーラス注射に比し最も大き
かった(136±4mmHg対119±6mmHg)。
それ程顕著ではないが、同様な反応は、温かい(37
℃)ヘモグロビンの潅流においても、冷たい(4℃)潅
流との比較において起こった(125±5mmHg対1
18±5mmHg)。冷(4℃)溶液の投与速度を変化
させることは、昇圧反応を有意には変化させなかった。
しかしながら、昇圧反応は、温かいヘモグロビン(37
℃)では、ゆっくりした潅流(0.34mL/分)にお
いてボーラス投与に比して弱められた(それぞれ125
±5mmHg、134±5mmHg)。全ての場合にお
いて、HRはMAPの変化に対して反対の仕方で応答し
た。この反射的応答は、温かいヘモグロビン溶液におい
て、冷たいヘモグロビン溶液に比して最も顕著であった
(302±11bpm対351±8bpm)。
【0039】7%ヘモグロビン(4mL/kg又は28
0mg/kg)の昇圧応答の強さ及び持続は、冷たい
(4℃)溶液について観察された突然の応答に関して
は、体温のもの(37℃)に比して溶液の温度によって
影響を受けた。投与速度(ボーラス対0.34mL/分
の潅流)は、溶液の温度に関わりなく、昇圧応答を有意
には変化させなかった。
0mg/kg)の昇圧応答の強さ及び持続は、冷たい
(4℃)溶液について観察された突然の応答に関して
は、体温のもの(37℃)に比して溶液の温度によって
影響を受けた。投与速度(ボーラス対0.34mL/分
の潅流)は、溶液の温度に関わりなく、昇圧応答を有意
には変化させなかった。
【0040】〔実施例3〕 作用機序の研究 方法: 意識のある、雄性Sprague-Dawleyラットに、M
AP及びHRの連続的モニターのために、埋め込み式動
脈及び静脈カテーテルを取り付けた。研究は、2つの別
々の実験の組に分けられた。エンドセリン及び酸化窒素
/L−NMMA実験である。
AP及びHRの連続的モニターのために、埋め込み式動
脈及び静脈カテーテルを取り付けた。研究は、2つの別
々の実験の組に分けられた。エンドセリン及び酸化窒素
/L−NMMA実験である。
【0041】〔エンドセリン研究〕 動物(各群1乃至
4匹)を、4つの処置の1つを受けるように無作為に割
り当てた。 (I) Big ET(5nM/kg)、静注ボーラス (II) ホスホラミドン(5mg/kg)、静注ボーラ
ス (III) ホスホラミドン(5mg/kg)前処置(30
分)及びBig ET(5nM/kg) (IV) ホスホラミドン(5mg/kg)前処置(30
分)及び7%ヘモグロビン(4mL/kg又は280m
g/kg)、静注ボーラス
4匹)を、4つの処置の1つを受けるように無作為に割
り当てた。 (I) Big ET(5nM/kg)、静注ボーラス (II) ホスホラミドン(5mg/kg)、静注ボーラ
ス (III) ホスホラミドン(5mg/kg)前処置(30
分)及びBig ET(5nM/kg) (IV) ホスホラミドン(5mg/kg)前処置(30
分)及び7%ヘモグロビン(4mL/kg又は280m
g/kg)、静注ボーラス
【0042】結果: 7%ヘモグロビン(4mL/kg
又は280mg/kg)はMAPを急速に上昇させ(ベ
ースラインの105±2mmHgに対し、潅流後15分
において133±4mmHg)、ピークは15乃至25
分にありそして120分でベースラインに復帰した。Bi
g ET(5nM/kg)は、類似のしかし一層劇的なMA
Pの応答を引き起こし(ベースラインの98±4mmH
gに対し、149±8mmHg)、それは同様に15分
にピークがあり120分でベースラインに復帰した。プ
ロ−エンドセリンのエンドセリンへの変換の阻害剤であ
るホスホラミドンは、トップロード注射(5mg/k
g)として投与されたとき、MAPに対して何ら影響し
なかった。しかしながら、30秒前処置注射として投与
したときには、ホスホラミドン(5mg/kg)は、Bi
g ET(5nM/kg)及び7%ヘモグロビン(4mL/
kg又は280mg/kg)の最大MAP上昇を、それ
ぞれ75%及び79%だけ減弱した。HRは、MAPと
逆の応答をし、MAP最大の点において最低のHRを生
じた。ホスホラミドンは、前処置としたとき、やはりE
Tと7%ヘモグロビンのいずれよって達成されるHR減
少の強度をも減弱した。
又は280mg/kg)はMAPを急速に上昇させ(ベ
ースラインの105±2mmHgに対し、潅流後15分
において133±4mmHg)、ピークは15乃至25
分にありそして120分でベースラインに復帰した。Bi
g ET(5nM/kg)は、類似のしかし一層劇的なMA
Pの応答を引き起こし(ベースラインの98±4mmH
gに対し、149±8mmHg)、それは同様に15分
にピークがあり120分でベースラインに復帰した。プ
ロ−エンドセリンのエンドセリンへの変換の阻害剤であ
るホスホラミドンは、トップロード注射(5mg/k
g)として投与されたとき、MAPに対して何ら影響し
なかった。しかしながら、30秒前処置注射として投与
したときには、ホスホラミドン(5mg/kg)は、Bi
g ET(5nM/kg)及び7%ヘモグロビン(4mL/
kg又は280mg/kg)の最大MAP上昇を、それ
ぞれ75%及び79%だけ減弱した。HRは、MAPと
逆の応答をし、MAP最大の点において最低のHRを生
じた。ホスホラミドンは、前処置としたとき、やはりE
Tと7%ヘモグロビンのいずれよって達成されるHR減
少の強度をも減弱した。
【0043】〔酸化窒素及びL−NMMA研究〕 動物
(各群5−7匹)を4つの処置群に無作為に割り当て
た。 (I) L−NMMA(5及び10mg/kg)、静注
ボーラス (II) L−アルギニン(200mg/kg)、静注ボ
ーラス (III) L−NMMA(5mg/kg)及びL−アルギ
ニン(50及び100mg/kg)、静注ボーラス (IV) 7%ヘモグロビン(4mL/kg又は280m
g/kg)及びL−アルギニン(200mg/kg)、
静注ボーラス (V) 7%ヘモグロビン(4mL/kg又は280m
g/kg)の潅流、及びニトログリセリンの潅流(10
乃至150μg/分にて点滴)、ヘモグロビンの後15
分より開始。
(各群5−7匹)を4つの処置群に無作為に割り当て
た。 (I) L−NMMA(5及び10mg/kg)、静注
ボーラス (II) L−アルギニン(200mg/kg)、静注ボ
ーラス (III) L−NMMA(5mg/kg)及びL−アルギ
ニン(50及び100mg/kg)、静注ボーラス (IV) 7%ヘモグロビン(4mL/kg又は280m
g/kg)及びL−アルギニン(200mg/kg)、
静注ボーラス (V) 7%ヘモグロビン(4mL/kg又は280m
g/kg)の潅流、及びニトログリセリンの潅流(10
乃至150μg/分にて点滴)、ヘモグロビンの後15
分より開始。
【0044】結果: 5及び10mg/kgのL−NM
MA注射は、MAPをそれぞれ、109±3mmHgか
ら139±13mmHgへと及び106±2mmHgか
ら146±6mmHgへと上昇させた。この応答は、注
射後30分でピークに達し、そして6時間を超えて続い
た。L−NMMAの注射後30分におけるL−アルギニ
ン(50及び100mg/kg)の投与は、L−NMM
Aの昇圧作用を有意(p<0.05)に低下させた。こ
の減弱の強度及び持続は、L−アルギニンの高い投与量
において一層大きかった。正常血圧ラットに対する20
0mg/kgのL−アルギニンの注射は、MAPの直ち
の低下を引き起こし、それは10分以内に、ベースライ
ンより高いレベルへと速やかに反跳した。7%ヘモグロ
ビン溶液(4mL/kg又は280mg/kg)のボー
ラス注射の後15分におけるL−アルギニンの同じ投与
量(200mg/kg)の注射は、同様な突然且つ一過
性のMAP低下を引き起こし、それに続いて、MAPは
ヘモグロビン単独から期待されるレベルを超えて上昇し
た。7%ヘモグロビン注入(4mL/kg又は280m
g/kg)後15において開始されたニトログリセリン
(「NTG」と略記する。)潅流(10乃至150μg
/分)は、ヘモグロビンの昇圧作用を低下させ、MAP
をピークの141±7mmHgから113±5mmHg
へと数分内に低下させた。NTGの中止後15分にて、
MAPは、対照値から有意に低下したままであった(そ
れぞれ115±4mmHg、128±2mmHg)。
MA注射は、MAPをそれぞれ、109±3mmHgか
ら139±13mmHgへと及び106±2mmHgか
ら146±6mmHgへと上昇させた。この応答は、注
射後30分でピークに達し、そして6時間を超えて続い
た。L−NMMAの注射後30分におけるL−アルギニ
ン(50及び100mg/kg)の投与は、L−NMM
Aの昇圧作用を有意(p<0.05)に低下させた。こ
の減弱の強度及び持続は、L−アルギニンの高い投与量
において一層大きかった。正常血圧ラットに対する20
0mg/kgのL−アルギニンの注射は、MAPの直ち
の低下を引き起こし、それは10分以内に、ベースライ
ンより高いレベルへと速やかに反跳した。7%ヘモグロ
ビン溶液(4mL/kg又は280mg/kg)のボー
ラス注射の後15分におけるL−アルギニンの同じ投与
量(200mg/kg)の注射は、同様な突然且つ一過
性のMAP低下を引き起こし、それに続いて、MAPは
ヘモグロビン単独から期待されるレベルを超えて上昇し
た。7%ヘモグロビン注入(4mL/kg又は280m
g/kg)後15において開始されたニトログリセリン
(「NTG」と略記する。)潅流(10乃至150μg
/分)は、ヘモグロビンの昇圧作用を低下させ、MAP
をピークの141±7mmHgから113±5mmHg
へと数分内に低下させた。NTGの中止後15分にて、
MAPは、対照値から有意に低下したままであった(そ
れぞれ115±4mmHg、128±2mmHg)。
【0045】結論: MAPピーク効果及び持続時間に
関して、ヘモグロビン溶液及びBig ET(プロ−エンドセ
リン)は、類似の昇圧作用を有する。しかしながら、試
験した投与量においては、MAP上昇の絶対量は、7%
ヘモグロビンよりもBig ETで一層大きかった。メタロプ
ロテイネース(metalloproteinase)阻害剤であるホスホ
ラミドンは、Big ET及びヘモグロビン溶液のいずれの昇
圧作用をも鈍らせ、該昇圧作用が、少なくとも部分的に
は、エンドセリンによって媒介されていることを示唆し
ている。酸化窒素(NO)のプロドラッグであるニトロ
グリセリンは、ヘモグロビンの昇圧作用を逆転させ、そ
のことは外因性NOがヘモグロビンの内因性NOとの結
合を凌駕することを示唆している。しかしながら、L−
アルギニンは、L−NMMAの昇圧作用を逆転させる投
与量を超える投与量において、ヘモグロビンの昇圧作用
を逆転しない。これは、ヘモグロビンが、NOの合成の
妨害をもしていることを示唆する。これらの知見に基づ
いて、ヘモグロビンの昇圧作用は、少なくとも部分的に
は、強力な血管収縮因子であるエンドセリン(ET)の
遊離、及びエンドセリン誘導弛緩因子であるNOの阻害
に媒介されていると結論される。このように、ヘモグロ
ビンの昇圧作用は、自動制御システムによって媒介され
ており、そのことは、他の昇圧作用薬と比較した本発明
の広い安全域を説明している。
関して、ヘモグロビン溶液及びBig ET(プロ−エンドセ
リン)は、類似の昇圧作用を有する。しかしながら、試
験した投与量においては、MAP上昇の絶対量は、7%
ヘモグロビンよりもBig ETで一層大きかった。メタロプ
ロテイネース(metalloproteinase)阻害剤であるホスホ
ラミドンは、Big ET及びヘモグロビン溶液のいずれの昇
圧作用をも鈍らせ、該昇圧作用が、少なくとも部分的に
は、エンドセリンによって媒介されていることを示唆し
ている。酸化窒素(NO)のプロドラッグであるニトロ
グリセリンは、ヘモグロビンの昇圧作用を逆転させ、そ
のことは外因性NOがヘモグロビンの内因性NOとの結
合を凌駕することを示唆している。しかしながら、L−
アルギニンは、L−NMMAの昇圧作用を逆転させる投
与量を超える投与量において、ヘモグロビンの昇圧作用
を逆転しない。これは、ヘモグロビンが、NOの合成の
妨害をもしていることを示唆する。これらの知見に基づ
いて、ヘモグロビンの昇圧作用は、少なくとも部分的に
は、強力な血管収縮因子であるエンドセリン(ET)の
遊離、及びエンドセリン誘導弛緩因子であるNOの阻害
に媒介されていると結論される。このように、ヘモグロ
ビンの昇圧作用は、自動制御システムによって媒介され
ており、そのことは、他の昇圧作用薬と比較した本発明
の広い安全域を説明している。
【0046】〔実施例4〕 昇圧応答を制御するための
抗高血圧薬の使用 方法: 埋め込み式動脈及び静脈カテーテルを取り付け
た意識のある、無拘束の、雄性Sprague-Dawleyラット
(250-350 g)を、次の5つの処置群に、各群6乃至8
匹ずつ無作為に割り当てた。MAP及びHRは、潅流に
続いて120分間連続的にモニターした。 (I) 7%ヘモグロビン(4mL/kg又は280m
g/kg)、静注ボーラス (II) 7%ヘモグロビン(4mL/kg又は280m
g/kg)、静注ボーラス及びプラゾシン(2mg/k
g、1分間かけて静注) (III) 7%ヘモグロビン(4mL/kg又は280m
g/kg)、静注ボーラス及びプロプラノロール(70
μg/kg、1分間かけて静注) (IV) 7%ヘモグロビン(4mL/kg又は280m
g/kg)、静注ボーラス及びベラパミール(0.25
mg/kg、1分間かけて静注、10分後に繰り返す) (V) 7%ヘモグロビン(4mL/kg又は280m
g/kg)、静注ボーラス及びニトログリセリン(10
乃至150μg/分で効果がでるまで静脈潅流)
抗高血圧薬の使用 方法: 埋め込み式動脈及び静脈カテーテルを取り付け
た意識のある、無拘束の、雄性Sprague-Dawleyラット
(250-350 g)を、次の5つの処置群に、各群6乃至8
匹ずつ無作為に割り当てた。MAP及びHRは、潅流に
続いて120分間連続的にモニターした。 (I) 7%ヘモグロビン(4mL/kg又は280m
g/kg)、静注ボーラス (II) 7%ヘモグロビン(4mL/kg又は280m
g/kg)、静注ボーラス及びプラゾシン(2mg/k
g、1分間かけて静注) (III) 7%ヘモグロビン(4mL/kg又は280m
g/kg)、静注ボーラス及びプロプラノロール(70
μg/kg、1分間かけて静注) (IV) 7%ヘモグロビン(4mL/kg又は280m
g/kg)、静注ボーラス及びベラパミール(0.25
mg/kg、1分間かけて静注、10分後に繰り返す) (V) 7%ヘモグロビン(4mL/kg又は280m
g/kg)、静注ボーラス及びニトログリセリン(10
乃至150μg/分で効果がでるまで静脈潅流)
【0047】結果: 7%ヘモグロビン潅流は、直ちに
MAPのベースラインを105±2mmHgから15分
後の133±4mmHgまで上昇させ、それは120分
間持続した。HRは反対に減少した。ヘモグロビンの注
入後15分におけるプラゾシン(2mg/kg)の注入
は、直ちに、MAPの最高値すなわち134±5mmH
gから102±11mmHgへの有意な低下を引き起こ
し、それはベースラインのレベル付近に1時間持続し
た。MAPに対する作用に対応して、HRは、プラゾシ
ンの投与の後ベースラインへと復帰し、120分間の観
察時間にわたって持続した。
MAPのベースラインを105±2mmHgから15分
後の133±4mmHgまで上昇させ、それは120分
間持続した。HRは反対に減少した。ヘモグロビンの注
入後15分におけるプラゾシン(2mg/kg)の注入
は、直ちに、MAPの最高値すなわち134±5mmH
gから102±11mmHgへの有意な低下を引き起こ
し、それはベースラインのレベル付近に1時間持続し
た。MAPに対する作用に対応して、HRは、プラゾシ
ンの投与の後ベースラインへと復帰し、120分間の観
察時間にわたって持続した。
【0048】ヘモグロビン注入後15分におけるプロプ
ラノロール(70μg/kg)の投与は、その昇圧応答
を有意には変化させなかった。プロプラノロール注入の
直後に観察された短い(3乃至4分)低下には、統計学
的な有意性はなかった。HRはベースラインのレベルへ
と復帰したが、同様に統計学的な有意性はなかった。
ラノロール(70μg/kg)の投与は、その昇圧応答
を有意には変化させなかった。プロプラノロール注入の
直後に観察された短い(3乃至4分)低下には、統計学
的な有意性はなかった。HRはベースラインのレベルへ
と復帰したが、同様に統計学的な有意性はなかった。
【0049】ベラパミール(0.25mg/kg)は、
注入の2分以内にMAPを一時的にピークの143±7
mmHgから118±4mmHgへと、低下させた。し
かしながら、MAPは10分以内にベースライン付近に
復帰した。ベラパミールの2回目ボーラス注入は、類似
の、一過性の作用を生じた。対応して、HRは一時的に
ベースラインへ向けて増大したが、しかし統計学的有意
性はなかった。
注入の2分以内にMAPを一時的にピークの143±7
mmHgから118±4mmHgへと、低下させた。し
かしながら、MAPは10分以内にベースライン付近に
復帰した。ベラパミールの2回目ボーラス注入は、類似
の、一過性の作用を生じた。対応して、HRは一時的に
ベースラインへ向けて増大したが、しかし統計学的有意
性はなかった。
【0050】投与量範囲10乃至150μg/kgにわ
たるニトログリセリン(NTG)潅流は、MAPを、ピ
ークの141±7mmHgから113±5mmHgへと
直後にそして定常的に低下させた。NTGを中止して後
15分において、MAPは依然ベースラインに比して有
意に低下していた(それぞれ115±4mmHg対13
8± mmHg)。HRは、15分間のNTGによって
ベースラインへと復帰し、実験の残りの時間、ベースラ
インに又はこれより高く留まった。
たるニトログリセリン(NTG)潅流は、MAPを、ピ
ークの141±7mmHgから113±5mmHgへと
直後にそして定常的に低下させた。NTGを中止して後
15分において、MAPは依然ベースラインに比して有
意に低下していた(それぞれ115±4mmHg対13
8± mmHg)。HRは、15分間のNTGによって
ベースラインへと復帰し、実験の残りの時間、ベースラ
インに又はこれより高く留まった。
【0051】結論: ヘモグロビンの昇圧作用は、少な
くとも2つの一般的に使用されている抗高血圧薬の臨床
的に関係する投与量で容易に制御できる。MAPの上昇
に対するベラパミールの一過性の作用は、より高い投与
量及び/又は連続的潅流はより効果的か否かという問題
を提起する。プロプラノロールは、試験した投与量で
は、ヘモグロビンの昇圧作用を効果的には制御しない。
くとも2つの一般的に使用されている抗高血圧薬の臨床
的に関係する投与量で容易に制御できる。MAPの上昇
に対するベラパミールの一過性の作用は、より高い投与
量及び/又は連続的潅流はより効果的か否かという問題
を提起する。プロプラノロールは、試験した投与量で
は、ヘモグロビンの昇圧作用を効果的には制御しない。
【0052】〔実施例5〕 出血/交換輸血研究 〔人工蘇生術研究〕 方法: 雄性のSprague-Dawleyラットを、キシラジン
(20mg/mL)及びケタミン(100mg/mL)
の3:7混合物の1.2mL/kgの初回投与量で麻酔
し、その後、0.6mLの同じ麻酔薬溶液を麻酔を維持
するために投与した。埋め込み式動脈及び静脈カテーテ
ル及びClark 型の熱処理電極を、処置後60分の間のM
AP、HR及び経皮酸素分圧の連続的なモニタリングす
るために取り付けた。シャム群は1mLの血液サンプル
を2回採取した以外は瀉血しなかった。他の全ての動物
は、1mL/分の速度で総計20mL/kg(血液全量
の約1/3)の瀉血を行った。各ラットは、6つの処置
群へと無作為に割り当てた(各群n=5−15匹)。 (I) シャム (II) 人工蘇生術不施行 (III) 自家瀉血血液(20mL/kg) (IV) 乳酸リンゲル40mL/kg (V) 14%ヘモグロビン20mL/kg(2800
mg/kg) (VI) 14%ヘモグロビン10mL/kg(1400
mg/kg) 全溶液は、1.7mL/分の速度で潅流した。
(20mg/mL)及びケタミン(100mg/mL)
の3:7混合物の1.2mL/kgの初回投与量で麻酔
し、その後、0.6mLの同じ麻酔薬溶液を麻酔を維持
するために投与した。埋め込み式動脈及び静脈カテーテ
ル及びClark 型の熱処理電極を、処置後60分の間のM
AP、HR及び経皮酸素分圧の連続的なモニタリングす
るために取り付けた。シャム群は1mLの血液サンプル
を2回採取した以外は瀉血しなかった。他の全ての動物
は、1mL/分の速度で総計20mL/kg(血液全量
の約1/3)の瀉血を行った。各ラットは、6つの処置
群へと無作為に割り当てた(各群n=5−15匹)。 (I) シャム (II) 人工蘇生術不施行 (III) 自家瀉血血液(20mL/kg) (IV) 乳酸リンゲル40mL/kg (V) 14%ヘモグロビン20mL/kg(2800
mg/kg) (VI) 14%ヘモグロビン10mL/kg(1400
mg/kg) 全溶液は、1.7mL/分の速度で潅流した。
【0053】結果: 出血に続いて、MAPは全ての動
物においてベースラインの40%にまで(約40mmH
gへと)低下した。人工蘇生術のための潅流開始後2分
以内に、全量(20mL/kg)ヘモグロビンはMAP
をベースラインのレベルより上へと(120mmHg)
上昇させ、半量(10mL/kg)ヘモグロビンはMA
Pをベースラインのレベルへと上昇させ、自家瀉血血液
はMAPを約75mmHg上昇させ、そして乳酸リンゲ
ルはMAPを60mmHg上昇させた。4分まででは、
両方のヘモグロビン群は、乳酸リンゲル群又は血液群の
いずれより高い平均動脈血圧を有していた。6分までで
は、血液、全量及び半量群のMAPの間に差はなく、い
ずれも人工蘇生術不施行群及び乳酸リンゲル群より有意
にかった。人工蘇生術後15分においては、乳酸リンゲ
ル群のMAPは、人工蘇生術不施行群のレベルまで落ち
た。この同じ時に、全量及び半量ヘモグロビン群のMA
Pは、血液群のMAPより有意に高かった。
物においてベースラインの40%にまで(約40mmH
gへと)低下した。人工蘇生術のための潅流開始後2分
以内に、全量(20mL/kg)ヘモグロビンはMAP
をベースラインのレベルより上へと(120mmHg)
上昇させ、半量(10mL/kg)ヘモグロビンはMA
Pをベースラインのレベルへと上昇させ、自家瀉血血液
はMAPを約75mmHg上昇させ、そして乳酸リンゲ
ルはMAPを60mmHg上昇させた。4分まででは、
両方のヘモグロビン群は、乳酸リンゲル群又は血液群の
いずれより高い平均動脈血圧を有していた。6分までで
は、血液、全量及び半量群のMAPの間に差はなく、い
ずれも人工蘇生術不施行群及び乳酸リンゲル群より有意
にかった。人工蘇生術後15分においては、乳酸リンゲ
ル群のMAPは、人工蘇生術不施行群のレベルまで落ち
た。この同じ時に、全量及び半量ヘモグロビン群のMA
Pは、血液群のMAPより有意に高かった。
【0054】HRは全ての群において、出血の間低下し
た。人工蘇生術の2分以内に、量ヘモグロビン群のHR
は上昇し始めた。4分まででは、人工蘇生術を施した群
間には有意差はなかった。しかしながら、20分までで
は、乳酸リンゲル群のHRは人工蘇生術を施さない群の
レベルまで低下し、一方ヘモグロビン群及び血液群のそ
れはベースライン付近に留まっていた。
た。人工蘇生術の2分以内に、量ヘモグロビン群のHR
は上昇し始めた。4分まででは、人工蘇生術を施した群
間には有意差はなかった。しかしながら、20分までで
は、乳酸リンゲル群のHRは人工蘇生術を施さない群の
レベルまで低下し、一方ヘモグロビン群及び血液群のそ
れはベースライン付近に留まっていた。
【0055】瀉血された全ての動物において、経皮酸素
分圧(TCpO2 )は、そのベースラインレベルのほぼ
1/10に低下した。人工蘇生術潅流の5分以内に、人
工蘇生術不施行群以外の全ての群において、経皮酸素分
圧(TCpO2 )は、ベースラインのレベルまで又はそ
の付近まで上昇した。この傾向は、血液群およびヘモグ
ロビン群において持続した。対照的に、乳酸リンゲル群
においては、TCpO2 の大きな、持続性の低下が起こ
り、それは、20分まででは、人工蘇生術不施行群と有
意な差がなかった。
分圧(TCpO2 )は、そのベースラインレベルのほぼ
1/10に低下した。人工蘇生術潅流の5分以内に、人
工蘇生術不施行群以外の全ての群において、経皮酸素分
圧(TCpO2 )は、ベースラインのレベルまで又はそ
の付近まで上昇した。この傾向は、血液群およびヘモグ
ロビン群において持続した。対照的に、乳酸リンゲル群
においては、TCpO2 の大きな、持続性の低下が起こ
り、それは、20分まででは、人工蘇生術不施行群と有
意な差がなかった。
【0056】血清乳酸レベルの測定には、出血前は全て
の群で有意差はなかった。しかしながら、人工蘇生術施
行後の血清乳酸レベルは、乳酸リンゲル群及び人工蘇生
術不施行群において有意に上昇し、これに対しシャム、
血液、全量及び半量ヘモグロビン群においては、有意な
変化はなかった。
の群で有意差はなかった。しかしながら、人工蘇生術施
行後の血清乳酸レベルは、乳酸リンゲル群及び人工蘇生
術不施行群において有意に上昇し、これに対しシャム、
血液、全量及び半量ヘモグロビン群においては、有意な
変化はなかった。
【0057】出血前及び出血後1時間にて測定されたヘ
マトクリットレベルは、血液群を除き全群で、ヘマトク
リットの有意な低下を示した。
マトクリットレベルは、血液群を除き全群で、ヘマトク
リットの有意な低下を示した。
【0058】結論: 14%ヘモグロビン溶液は、非致
死的出血後、MAP、HR、TCpO2 を迅速に回復し
た。ヘモグロビン溶液によるTCpO2 の回復は、末梢
及びおそらくは他の臓器系の血流が高められていること
を示す。臨床的に意味ある知見の一つは、MAP、HR
及びTCpO2 を回復するにつき、半量(10mL/k
g)ヘモグロビン溶液が、殆ど2倍の量の全血と同等に
効果的だということである。ヘモグロビン溶液が完全に
潅流され切る前におけるMAPのベースラインへの復帰
は、一層少ない投与量のヘモグロビンでさえ有効であろ
うということを示唆している。
死的出血後、MAP、HR、TCpO2 を迅速に回復し
た。ヘモグロビン溶液によるTCpO2 の回復は、末梢
及びおそらくは他の臓器系の血流が高められていること
を示す。臨床的に意味ある知見の一つは、MAP、HR
及びTCpO2 を回復するにつき、半量(10mL/k
g)ヘモグロビン溶液が、殆ど2倍の量の全血と同等に
効果的だということである。ヘモグロビン溶液が完全に
潅流され切る前におけるMAPのベースラインへの復帰
は、一層少ない投与量のヘモグロビンでさえ有効であろ
うということを示唆している。
【0059】〔実施例6〕 出血/投与量至適化研究 方法: 埋め込み式静脈及び動脈カテーテルを取り付け
た意識のある、無拘束のSprague-Dawleyラット (275-30
g)が、手動により1mL/分の速度で35mL/kg
瀉血された。瀉血後20分において、動物を次の処置群
に割り当てた。 (I) 人工蘇生術不施行群 (II) 自家瀉血血液(35mL/kg) (III) 乳酸リンゲル(105mL/kg)、3mL/
分 (IV) 7%ヘモグロビン(17.5mL/kg=12
25mg/kg又は35mL/kg=2450mg/k
g)、1mL/分 (V) 10%ヘモグロビン(17.5mL/kg=1
750mg/kg又は35mL/kg=3500mg/
kg)、1mL/分 MAP、HR及び脈拍は、5時間までモニターした。
た意識のある、無拘束のSprague-Dawleyラット (275-30
g)が、手動により1mL/分の速度で35mL/kg
瀉血された。瀉血後20分において、動物を次の処置群
に割り当てた。 (I) 人工蘇生術不施行群 (II) 自家瀉血血液(35mL/kg) (III) 乳酸リンゲル(105mL/kg)、3mL/
分 (IV) 7%ヘモグロビン(17.5mL/kg=12
25mg/kg又は35mL/kg=2450mg/k
g)、1mL/分 (V) 10%ヘモグロビン(17.5mL/kg=1
750mg/kg又は35mL/kg=3500mg/
kg)、1mL/分 MAP、HR及び脈拍は、5時間までモニターした。
【0060】結果: 出血後MAPは最初31±3mm
Hg低下し、そして20分以内にベースラインの57%
まで回復した。この低血圧は、瀕脈と関連した。人工蘇
生術不施行群においては、MAPは観察時間を通じて5
0乃至55mmHg(平均ベースラインである99.9
±4mmHgから)に留まり、死の直前に落下した。2
4時間においては、人工蘇生術不施行群15匹のうち1
1匹が死亡した。
Hg低下し、そして20分以内にベースラインの57%
まで回復した。この低血圧は、瀕脈と関連した。人工蘇
生術不施行群においては、MAPは観察時間を通じて5
0乃至55mmHg(平均ベースラインである99.9
±4mmHgから)に留まり、死の直前に落下した。2
4時間においては、人工蘇生術不施行群15匹のうち1
1匹が死亡した。
【0061】乳酸リンゲル(105mL/kg)で人工
蘇生術を施した動物においては、潅流の間、MAPはベ
ースラインの80%まで上昇したが、潅流の完了ととも
にベースラインの60乃至70%へと低下し、観察時間
を通じてこのレベルに留まった。乳酸リンゲルで人工蘇
生術を施したすべての動物は、いずれも有意な瀕脈を呈
したが、24時間生存した。
蘇生術を施した動物においては、潅流の間、MAPはベ
ースラインの80%まで上昇したが、潅流の完了ととも
にベースラインの60乃至70%へと低下し、観察時間
を通じてこのレベルに留まった。乳酸リンゲルで人工蘇
生術を施したすべての動物は、いずれも有意な瀕脈を呈
したが、24時間生存した。
【0062】7%又は10%の、そしていずれの投与量
(17.5mL/kg又は35mL/kg)でヘモグロ
ビンで人工蘇生術を施した動物も、並びに、瀉血した血
液で人工蘇生術を施した動物も、同時にHRの低下を伴
ってベースライン又はその付近へのMAPの上昇を伴
う、類似の血液動力学的応答を有した。10%ヘモグロ
ビン(量投与量)で人工蘇生術を施行した動物において
は、潅流後60分において、僅かに一層大きなMAPの
上昇(120mmHg対110mmHg)と僅かに一層
少ないHR(350bpm対400bpm)が認められ
た。しかしながら、人工蘇生術施行後120乃至300
分においては、ヘモグロビン処置群と血液処置群との間
に有意な差はなかった。人工蘇生術後24時間において
は、血液処置した動物5匹のうち4匹が生存しており、
10%ヘモグロビン(17.5mL/kg又は1750
mg/kg)で人工蘇生術を施した動物9匹のうち8匹
が生存しており、10%ヘモグロビン(35mL/kg
又は3500mg/kg)群の8匹のうち7匹が生存し
ており、7%ヘモグロビン(17.5mL/kg又は1
225mg/kg)群の4匹のうち3匹が生存してお
り、そして、7%ヘモグロビン(35mL/kg又は2
450mg/kg)処置動物は5匹のうち4匹が生存し
ていた。
(17.5mL/kg又は35mL/kg)でヘモグロ
ビンで人工蘇生術を施した動物も、並びに、瀉血した血
液で人工蘇生術を施した動物も、同時にHRの低下を伴
ってベースライン又はその付近へのMAPの上昇を伴
う、類似の血液動力学的応答を有した。10%ヘモグロ
ビン(量投与量)で人工蘇生術を施行した動物において
は、潅流後60分において、僅かに一層大きなMAPの
上昇(120mmHg対110mmHg)と僅かに一層
少ないHR(350bpm対400bpm)が認められ
た。しかしながら、人工蘇生術施行後120乃至300
分においては、ヘモグロビン処置群と血液処置群との間
に有意な差はなかった。人工蘇生術後24時間において
は、血液処置した動物5匹のうち4匹が生存しており、
10%ヘモグロビン(17.5mL/kg又は1750
mg/kg)で人工蘇生術を施した動物9匹のうち8匹
が生存しており、10%ヘモグロビン(35mL/kg
又は3500mg/kg)群の8匹のうち7匹が生存し
ており、7%ヘモグロビン(17.5mL/kg又は1
225mg/kg)群の4匹のうち3匹が生存してお
り、そして、7%ヘモグロビン(35mL/kg又は2
450mg/kg)処置動物は5匹のうち4匹が生存し
ていた。
【0063】結論: 7%ヘモグロビン溶液は、重度の
出血後のMAP及びHRを回復させる上で、10%ヘモ
グロビン溶液と同様効果的である。更に、半量ヘモグロ
ビン溶液(17.5mL/kg又は1225mg/k
g)は、出血後に心臓血管系の機能を回復させ且つ生存
率を高める上で、血液と同様に効果的である。
出血後のMAP及びHRを回復させる上で、10%ヘモ
グロビン溶液と同様効果的である。更に、半量ヘモグロ
ビン溶液(17.5mL/kg又は1225mg/k
g)は、出血後に心臓血管系の機能を回復させ且つ生存
率を高める上で、血液と同様に効果的である。
【0064】〔実施例7〕 出血研究 方法: 埋め込み式動脈及び静脈熱希釈カテーテルを取
り付けた、意識のある、Yorkブタ (18-23 kg)を20
分かけて30mL/kg瀉血し、2つの処置群に割り当
てた。 (I) 7%ヘモグロビン(10mL/kg;700m
g/kg)、n=6 (II) 自家瀉血血液(10mL/kg)、n=6 2時間の安定化時間の後、動物に (I) 乳酸リンゲル(20mL/kg) (II) 自家瀉血血液(20mL/kg) を投与した。緩衝化塩基過剰、ヘマトクリット、及び動
脈血液ガス並びに血液動力学的測定のための血液サンプ
ルは、ベースライン時、出血の終り、最初の潅流の終
り、及び第2の潅流の終りに採取した。
り付けた、意識のある、Yorkブタ (18-23 kg)を20
分かけて30mL/kg瀉血し、2つの処置群に割り当
てた。 (I) 7%ヘモグロビン(10mL/kg;700m
g/kg)、n=6 (II) 自家瀉血血液(10mL/kg)、n=6 2時間の安定化時間の後、動物に (I) 乳酸リンゲル(20mL/kg) (II) 自家瀉血血液(20mL/kg) を投与した。緩衝化塩基過剰、ヘマトクリット、及び動
脈血液ガス並びに血液動力学的測定のための血液サンプ
ルは、ベースライン時、出血の終り、最初の潅流の終
り、及び第2の潅流の終りに採取した。
【0065】結果: 出血後、MAPはベースラインか
ら、群Iの動物においては65%低下し、群IIの動物に
おいては62%低下した。SVRは量群にて低下した。
出血後群IのHRは、瀉血血液群における4%増加とは
対照的に、ベースラインから37%減少した。この対照
的な応答は、HRのベースラインにおける群I(198
±10bpm)と群II(153±10bpm)との間の
有意な差によって説明される。
ら、群Iの動物においては65%低下し、群IIの動物に
おいては62%低下した。SVRは量群にて低下した。
出血後群IのHRは、瀉血血液群における4%増加とは
対照的に、ベースラインから37%減少した。この対照
的な応答は、HRのベースラインにおける群I(198
±10bpm)と群II(153±10bpm)との間の
有意な差によって説明される。
【0066】ヘモグロビン(10mL/kg;700m
g/kg)の投与に続いて、MAPは(ベースラインの
106±5mmHgから125±9mmHgへと)18
%上昇した。これには、HRの(ベースラインの198
±10mmHgから124±5mmHgへの)38%の
減少、一回拍出量(SV)の(ベースラインの31mL
/拍から34mL/拍への)10%の増加、及び18±
1.3から34±7.1単位へのSVRの倍増が伴っ
た。
g/kg)の投与に続いて、MAPは(ベースラインの
106±5mmHgから125±9mmHgへと)18
%上昇した。これには、HRの(ベースラインの198
±10mmHgから124±5mmHgへの)38%の
減少、一回拍出量(SV)の(ベースラインの31mL
/拍から34mL/拍への)10%の増加、及び18±
1.3から34±7.1単位へのSVRの倍増が伴っ
た。
【0067】自家瀉血血液(10mL/kg)の投与に
続いて、MAPは、96±6mmHgへと上昇はした
が、ベースラインの104±8mmHgの9%下方に留
まっていた。HRは対照のレベルに留まり、そしてSV
Rはベースラインの23.3±2.8から31.4±
5.2単位へと増加し、一方SVは対照の値より下に留
まっていた(31mL/拍対25mL/拍)。
続いて、MAPは、96±6mmHgへと上昇はした
が、ベースラインの104±8mmHgの9%下方に留
まっていた。HRは対照のレベルに留まり、そしてSV
Rはベースラインの23.3±2.8から31.4±
5.2単位へと増加し、一方SVは対照の値より下に留
まっていた(31mL/拍対25mL/拍)。
【0068】潅流後2時間においては、群I(ヘモグロ
ビン)の動物は、ベースラインより上に留まるMAP、
ベースラインより上又は近くに留まるHR、SVRの持
続的上昇、及びSVの21mL/拍への減少を示した。
この同じ時に、群II(自家血液)の動物では、MAP及
びHRの更なる低下(それぞれ86±6mmHg及び1
37±7bpm)があった。この群でのSVRは低下し
たが、ベースラインレベルより上の27.8±4.1単
位に留まっており、SVには本質的変化はなかった。
ビン)の動物は、ベースラインより上に留まるMAP、
ベースラインより上又は近くに留まるHR、SVRの持
続的上昇、及びSVの21mL/拍への減少を示した。
この同じ時に、群II(自家血液)の動物では、MAP及
びHRの更なる低下(それぞれ86±6mmHg及び1
37±7bpm)があった。この群でのSVRは低下し
たが、ベースラインレベルより上の27.8±4.1単
位に留まっており、SVには本質的変化はなかった。
【0069】乳酸リンゲル(20mL/kg)の潅流後
は、MAPは上昇(120±3mmHg)したまま留ま
り、HRは160±17へと減少し、そしてSVは対照
の10%以内で上昇した。
は、MAPは上昇(120±3mmHg)したまま留ま
り、HRは160±17へと減少し、そしてSVは対照
の10%以内で上昇した。
【0070】20mL/kgの自家血液の潅流の後は、
MAPは、ベースラインの付近だがなおベースラインよ
り低い点にまで上昇し、HR及びSVRは減少し、そし
てSVはベースラインレベルより上へ増加した。
MAPは、ベースラインの付近だがなおベースラインよ
り低い点にまで上昇し、HR及びSVRは減少し、そし
てSVはベースラインレベルより上へ増加した。
【0071】血液サンプルの分析は、出血後両群におい
て静脈pHの低下を示した。この値は、ヘモグロビンの
後は僅かに(7.28から7.33へと)反跳したが、
自家血液の後は7.28に抑えられた状態に留まった。
静脈pHは、乳酸リンゲル又は自家血液の補充的潅流の
後、両群とも正常まで復帰した。
て静脈pHの低下を示した。この値は、ヘモグロビンの
後は僅かに(7.28から7.33へと)反跳したが、
自家血液の後は7.28に抑えられた状態に留まった。
静脈pHは、乳酸リンゲル又は自家血液の補充的潅流の
後、両群とも正常まで復帰した。
【0072】緩衝塩基過剰(BE)は、出血後両群とも
に有意に低下し、ヘモグロビン又は自家血液の潅流によ
っても有意に変化しなかった。2時間まででは、BEは
両群ともにベースラインに戻りつつあり、最終処置の後
両群ともに増大した。
に有意に低下し、ヘモグロビン又は自家血液の潅流によ
っても有意に変化しなかった。2時間まででは、BEは
両群ともにベースラインに戻りつつあり、最終処置の後
両群ともに増大した。
【0073】結論: 7%ヘモグロビン(10mL/k
g又は700mg/kg)は、自家血液より迅速且つ大
きな程度に血圧を上昇させ、緩衝塩基過剰を同等によく
補充した。
g又は700mg/kg)は、自家血液より迅速且つ大
きな程度に血圧を上昇させ、緩衝塩基過剰を同等によく
補充した。
【0074】〔実施例8〕 交換輸血研究 方法: 意識のある、無拘束のラットを1mL/分の速
度で総量60mL/kg瀉血を行った。次の試験溶液の
一つの潅流を、最初の25mL/kgの瀉血後に、動物
が更なる35mL/kgの瀉血を受けている間に開始し
た(各群8匹)。 (I) 7%ヘモグロビン(10mL/kg=700m
g/kg)、次いで乳酸リンゲル(50mL/kg)、
全損失量まで(60mL/kg) (II) 7%ヘモグロビン(20mL/kg=1400
mg/kg)、次いで乳酸リンゲル(120mL/k
g) (III) 乳酸リンゲル(180mL/kg) 全潅流は、瀉血の完了までは1mL/分の速度で行わ
れ、次いで3mL/分に増加された。MAP及びHRは
連続的に2時間モニターした。静脈血サンプルは、ベー
スライン時、人工蘇生術の最後、及び人工蘇生術後1時
間において、血液ガス、電解質、及びヘマトクリットに
ついて分析した。
度で総量60mL/kg瀉血を行った。次の試験溶液の
一つの潅流を、最初の25mL/kgの瀉血後に、動物
が更なる35mL/kgの瀉血を受けている間に開始し
た(各群8匹)。 (I) 7%ヘモグロビン(10mL/kg=700m
g/kg)、次いで乳酸リンゲル(50mL/kg)、
全損失量まで(60mL/kg) (II) 7%ヘモグロビン(20mL/kg=1400
mg/kg)、次いで乳酸リンゲル(120mL/k
g) (III) 乳酸リンゲル(180mL/kg) 全潅流は、瀉血の完了までは1mL/分の速度で行わ
れ、次いで3mL/分に増加された。MAP及びHRは
連続的に2時間モニターした。静脈血サンプルは、ベー
スライン時、人工蘇生術の最後、及び人工蘇生術後1時
間において、血液ガス、電解質、及びヘマトクリットに
ついて分析した。
【0075】結果: 最初の25mL/kgの瀉血の
後、MAPは約30mmHgへと低下した。輸血の中間
点(瀉血の最後)まで、MAPは、7%ヘモグロビンの
高投与量(20mL/kg又は1400mg/kg)を
受けた群においてのみ有意に高く、ベースライン付近で
あった。この応答は、全観察時間(120分)の間維持
された。7%ヘモグロビンの低投与量(10mL/kg
又は700mg/kg)の投与を受けた動物において
は、MAPは、潅流の終りにおいて約70乃至80mm
Hgへと上昇し、120分間持続された。乳酸リンゲル
リンゲル群においては、MAPは、潅流の終りに(ベー
スラインの98mmHgから)僅かに60mmHgまで
回復し、その後は減少し続け、全動物は潅流後60乃至
90分以内に死亡した。両ヘモグロビン群の動物はより
長く生存し、低投与量ヘモグロビン群で90±9分、高
投与量ヘモグロビン群で277±50分であった。
後、MAPは約30mmHgへと低下した。輸血の中間
点(瀉血の最後)まで、MAPは、7%ヘモグロビンの
高投与量(20mL/kg又は1400mg/kg)を
受けた群においてのみ有意に高く、ベースライン付近で
あった。この応答は、全観察時間(120分)の間維持
された。7%ヘモグロビンの低投与量(10mL/kg
又は700mg/kg)の投与を受けた動物において
は、MAPは、潅流の終りにおいて約70乃至80mm
Hgへと上昇し、120分間持続された。乳酸リンゲル
リンゲル群においては、MAPは、潅流の終りに(ベー
スラインの98mmHgから)僅かに60mmHgまで
回復し、その後は減少し続け、全動物は潅流後60乃至
90分以内に死亡した。両ヘモグロビン群の動物はより
長く生存し、低投与量ヘモグロビン群で90±9分、高
投与量ヘモグロビン群で277±50分であった。
【0076】血液ガスデータは、ヘモグロビン処置群に
比し乳酸リンゲル群においてHCO3 、pCO2 及びp
Hレベルの低下(代謝性アシドーシス)を示した。血清
K+レベルは、乳酸リンゲル群においてはベースライン
から有意に増加したが、両ヘモグロビン群においては、
人工蘇生術後1時間にてのみ有意に増加した。
比し乳酸リンゲル群においてHCO3 、pCO2 及びp
Hレベルの低下(代謝性アシドーシス)を示した。血清
K+レベルは、乳酸リンゲル群においてはベースライン
から有意に増加したが、両ヘモグロビン群においては、
人工蘇生術後1時間にてのみ有意に増加した。
【0077】結論: 投与量20mL/kg(1400
mg/kg)の7%ヘモグロビン溶液とそれに続く3:
1乳酸リンゲルは、低投与量(10mL/kg又は70
0mg/kg)の7%ヘモグロビンとそれに続く1:1
乳酸リンゲルより優れており、両ヘモグロビン投与量と
もに3:1乳酸リンゲルのみより優れている。この研究
は、7%ヘモグロビンの20mL/kg又は1400m
g/kgは、もしヘモグロビン投与に続いて十分な晶質
が潅流されれば、出血後3乃至4時間の人工蘇生術のた
めには十分であるということを実証している。
mg/kg)の7%ヘモグロビン溶液とそれに続く3:
1乳酸リンゲルは、低投与量(10mL/kg又は70
0mg/kg)の7%ヘモグロビンとそれに続く1:1
乳酸リンゲルより優れており、両ヘモグロビン投与量と
もに3:1乳酸リンゲルのみより優れている。この研究
は、7%ヘモグロビンの20mL/kg又は1400m
g/kgは、もしヘモグロビン投与に続いて十分な晶質
が潅流されれば、出血後3乃至4時間の人工蘇生術のた
めには十分であるということを実証している。
【0078】十分な組織酸素化のこの期間は、明確な治
療が行なえるまでの、必要且つ決定的な時間を提供す
る。
療が行なえるまでの、必要且つ決定的な時間を提供す
る。
【0079】〔実施例9〕 交換−輸血研究II 方法: 意識のある、無拘束のラットを、1mL/分の
速度で総量70mL/kg(ほぼ全血液量)瀉血した。
次の試験溶液の一つの潅流を、最初の35mL/kgの
瀉血の後に開始し、動物の更なる35mL/kgの瀉血
を続けた(各群6−8匹)。 (I) 7%ヘモグロビン(20mL/kg=1400
mg/kg)、次いで乳酸リンゲル(50mL/kg)
を70mL/kgまで。 (II) 乳酸リンゲル(210mL/kg)を血液総損
失量の3倍まで。 (III) 5%ヒト血清アルブミン(HSA)70mL/
kg 全ての潅流は、瀉血完了までは1mL/分の速度で行
い、次いで3mL/分まで増加した。静脈血サンプル
は、血液ガス、電解質及びヘマトクリットを、ベースラ
イン時、人工蘇生術の終り及び人工蘇生術後1時間にお
いて分析した。
速度で総量70mL/kg(ほぼ全血液量)瀉血した。
次の試験溶液の一つの潅流を、最初の35mL/kgの
瀉血の後に開始し、動物の更なる35mL/kgの瀉血
を続けた(各群6−8匹)。 (I) 7%ヘモグロビン(20mL/kg=1400
mg/kg)、次いで乳酸リンゲル(50mL/kg)
を70mL/kgまで。 (II) 乳酸リンゲル(210mL/kg)を血液総損
失量の3倍まで。 (III) 5%ヒト血清アルブミン(HSA)70mL/
kg 全ての潅流は、瀉血完了までは1mL/分の速度で行
い、次いで3mL/分まで増加した。静脈血サンプル
は、血液ガス、電解質及びヘマトクリットを、ベースラ
イン時、人工蘇生術の終り及び人工蘇生術後1時間にお
いて分析した。
【0080】結果: 最初の35mL/kgの瀉血の終
りに、MAPは約35乃至40mmHgまで一様に低下
した。乳酸リンゲルで交換輸血した動物では、MAPの
一過性の上昇(50mmHgまで)があり、それは潅流
の終りに至る前にさえ急激に低下した。HRもまた、こ
の処置の間低いままであったが、人工蘇生術後20分ま
でに有意に増加した。60分までには、この群の残りの
1匹が重度の低血圧に応答するHR>450bpmの瀕
脈を呈していた。HSAを輸血された動物では、MAP
が凡そ60mmHgへと回復した。これらの動物は、観
察時間を通じてかなりの瀕脈(450−500)を有し
ていた。60分まででは、HSA群の動物の1匹が生存
していた。7%ヘモグロビンで人工蘇生術を受けた動物
では、人工蘇生術中及び後30分までMAPがベースラ
インへと復帰した。しかしながら、60分までに、ヘモ
グロビン処置動物のうち2匹しか生存せず、それらのM
APは低下しつつあった。HRは、人工蘇生術後少なく
とも30分間は、ベースライン又はそれより上へと迅速
に回復した。60分まででは、HRは、循環機能が破綻
したため、HRは低下した。生存時間については、乳酸
リンゲル及びHSA処置動物の間では有意な差はなかっ
たが、ヘモグロビン交換輸血動物においては優れてい
た。
りに、MAPは約35乃至40mmHgまで一様に低下
した。乳酸リンゲルで交換輸血した動物では、MAPの
一過性の上昇(50mmHgまで)があり、それは潅流
の終りに至る前にさえ急激に低下した。HRもまた、こ
の処置の間低いままであったが、人工蘇生術後20分ま
でに有意に増加した。60分までには、この群の残りの
1匹が重度の低血圧に応答するHR>450bpmの瀕
脈を呈していた。HSAを輸血された動物では、MAP
が凡そ60mmHgへと回復した。これらの動物は、観
察時間を通じてかなりの瀕脈(450−500)を有し
ていた。60分まででは、HSA群の動物の1匹が生存
していた。7%ヘモグロビンで人工蘇生術を受けた動物
では、人工蘇生術中及び後30分までMAPがベースラ
インへと復帰した。しかしながら、60分までに、ヘモ
グロビン処置動物のうち2匹しか生存せず、それらのM
APは低下しつつあった。HRは、人工蘇生術後少なく
とも30分間は、ベースライン又はそれより上へと迅速
に回復した。60分まででは、HRは、循環機能が破綻
したため、HRは低下した。生存時間については、乳酸
リンゲル及びHSA処置動物の間では有意な差はなかっ
たが、ヘモグロビン交換輸血動物においては優れてい
た。
【0081】全ての動物は、人工蘇生術の終りまで及び
人工蘇生術後1時間において極度のアシドーシスを呈
し、HCO3 、pH及びpCO2 が有意に低下した。血
清K+レベルは、虚血及び酸素欠乏症からくる有意の細
胞損傷を反映して、有意に上昇した。
人工蘇生術後1時間において極度のアシドーシスを呈
し、HCO3 、pH及びpCO2 が有意に低下した。血
清K+レベルは、虚血及び酸素欠乏症からくる有意の細
胞損傷を反映して、有意に上昇した。
【0082】結論: この一層重度の交換輸血モデルに
おいて、7%ヘモグロビンは、3:1乳酸リンゲル又は
同量の5%HSAより優れていた。しかしながら、この
モデルにおいて、ヘモグロビン溶液はMAPを30分間
しか回復し維持することができなかった。血液ガス及び
化学はヘモグロビン処置動物においてはかなり良好であ
ったが、人工蘇生術後1時間までで、他の2群の動物と
同様に動物は代謝的アシドーシスとなった。ヘモグロビ
ン潅流の後の乳酸リンゲルの液量の増加(3:1対1:
1)が結果を改善する可能性がある。
おいて、7%ヘモグロビンは、3:1乳酸リンゲル又は
同量の5%HSAより優れていた。しかしながら、この
モデルにおいて、ヘモグロビン溶液はMAPを30分間
しか回復し維持することができなかった。血液ガス及び
化学はヘモグロビン処置動物においてはかなり良好であ
ったが、人工蘇生術後1時間までで、他の2群の動物と
同様に動物は代謝的アシドーシスとなった。ヘモグロビ
ン潅流の後の乳酸リンゲルの液量の増加(3:1対1:
1)が結果を改善する可能性がある。
【0083】〔実施例11〕 組織液流研究 方法: 埋め込み式静脈及び右心室カテーテルを取り付
けた意識のあるYork豚を、30分かけて30mL/kg
瀉血した。出血後、静脈血サンプルを、塩基過剰につい
て分析し、BEが−5乃至−10に近づいた時7%ヘモ
グロビン5mL/kg(350mg/kg)の潅流を1
mL/kg/分の速度で行った。動物は、潅流後1時間
モニターし、臓器液流を評価するため、その時に動物を
殺した。
けた意識のあるYork豚を、30分かけて30mL/kg
瀉血した。出血後、静脈血サンプルを、塩基過剰につい
て分析し、BEが−5乃至−10に近づいた時7%ヘモ
グロビン5mL/kg(350mg/kg)の潅流を1
mL/kg/分の速度で行った。動物は、潅流後1時間
モニターし、臓器液流を評価するため、その時に動物を
殺した。
【0084】結果: MAPは、出血後平均100mm
Hgから40mmHgまで低下し、そして非常に少量の
ヘモグロビンの潅流の後、突然にベースラインへ復帰し
た。
Hgから40mmHgまで低下し、そして非常に少量の
ヘモグロビンの潅流の後、突然にベースラインへ復帰し
た。
【0085】副腎及び肝臓を除く全ての臓器への液流
は、出血後減少した。7%ヘモグロビンの潅流の後、肺
及び肝臓を除く全ての臓器系への組織液流は増大した。
重要なことに、心臓及び脳においては、組織の液流はベ
ースラインを超える量まで増大した。人工蘇生術後1時
間において、全臓器への液流は、内蔵系の一部を除き増
大した。
は、出血後減少した。7%ヘモグロビンの潅流の後、肺
及び肝臓を除く全ての臓器系への組織液流は増大した。
重要なことに、心臓及び脳においては、組織の液流はベ
ースラインを超える量まで増大した。人工蘇生術後1時
間において、全臓器への液流は、内蔵系の一部を除き増
大した。
【0086】結論: 7%ヘモグロビン溶液は、急性出
血後のMAPを効果的に回復した。これは、生きた臓器
系並びに、肺及び肝臓を除く他の全ての臓器への潅流の
増大と関連している。これは、僅か5mL/kg(35
0mg/kg)、又は、失われた血液の1/6の投与量
によって達成された。
血後のMAPを効果的に回復した。これは、生きた臓器
系並びに、肺及び肝臓を除く他の全ての臓器への潅流の
増大と関連している。これは、僅か5mL/kg(35
0mg/kg)、又は、失われた血液の1/6の投与量
によって達成された。
【0087】〔実施例11〕 脳潅流研究 方法: 埋め込み式の静脈及び動脈カテーテルを取り付
けた雄性の、自発的高血圧の、麻酔された、そして機械
的に換気されたラット(350-400 g)を、次の処置群に
無作為に割り当てた(各群9匹)。 (I) ヘマトクリット44%:8mLのドナー血液で
血液量を増量 (II) ヘマトクリット37%:8mL(560mg)
の7%ヘモグロビンで血液量及びヘマトクリットを操作 (III) ヘマトクリット30%:7%ヘモグロビンの5
mL(350mg)の交換輸血及び追加の8mL(56
0mg)の7%ヘモグロビンによって、血液量及びヘマ
トクリットを操作。 (IV) ヘマトクリット23%:7%ヘモグロビンの1
0mL(700mg)の交換輸血及び追加の8mL(5
60mg)の7%ヘモグロビンによって、血液量及びヘ
マトクリットを操作。 (V) ヘマトクリット16%:7%ヘモグロビンの1
5mL(1050mg)の交換輸血及び追加の8mL
(560mg)の7%ヘモグロビンによって、血液量及
びヘマトクリットを操作。 (VI) ヘマトクリット9%:7%ヘモグロビンの20
mL(1400mg)の交換輸血及び追加の8mL(5
60mg)の7%ヘモグロビンによって、血液量及びヘ
マトクリットを操作。 維持液0.9%NaClは、4mL/kg/時の速度で
潅流し、標的ヘマトクリット及び血液量は30分間維持
された。頭蓋局部切除術して、中大脳動脈(「MCA」
と略記する。)を閉塞した。閉塞の10分後、100μ
Ci−kgの14C−ヨードアンチピリンを投与した。次
いで脳を取り出し、切片を作成し、脳血流(「CBF」
と略記する。)0乃至10mL/100g/分及び11
乃至20mL/100g/分を有する領域を画定するた
めに分析した。
けた雄性の、自発的高血圧の、麻酔された、そして機械
的に換気されたラット(350-400 g)を、次の処置群に
無作為に割り当てた(各群9匹)。 (I) ヘマトクリット44%:8mLのドナー血液で
血液量を増量 (II) ヘマトクリット37%:8mL(560mg)
の7%ヘモグロビンで血液量及びヘマトクリットを操作 (III) ヘマトクリット30%:7%ヘモグロビンの5
mL(350mg)の交換輸血及び追加の8mL(56
0mg)の7%ヘモグロビンによって、血液量及びヘマ
トクリットを操作。 (IV) ヘマトクリット23%:7%ヘモグロビンの1
0mL(700mg)の交換輸血及び追加の8mL(5
60mg)の7%ヘモグロビンによって、血液量及びヘ
マトクリットを操作。 (V) ヘマトクリット16%:7%ヘモグロビンの1
5mL(1050mg)の交換輸血及び追加の8mL
(560mg)の7%ヘモグロビンによって、血液量及
びヘマトクリットを操作。 (VI) ヘマトクリット9%:7%ヘモグロビンの20
mL(1400mg)の交換輸血及び追加の8mL(5
60mg)の7%ヘモグロビンによって、血液量及びヘ
マトクリットを操作。 維持液0.9%NaClは、4mL/kg/時の速度で
潅流し、標的ヘマトクリット及び血液量は30分間維持
された。頭蓋局部切除術して、中大脳動脈(「MCA」
と略記する。)を閉塞した。閉塞の10分後、100μ
Ci−kgの14C−ヨードアンチピリンを投与した。次
いで脳を取り出し、切片を作成し、脳血流(「CBF」
と略記する。)0乃至10mL/100g/分及び11
乃至20mL/100g/分を有する領域を画定するた
めに分析した。
【0088】結果: 0−10及び11−20mL/1
00g/分CBFの各領域において、ヘマトクリット4
4%群とヘマトクリット37%群との間には差はなかっ
た。他の4群において、これらの低いCBFの両領域
は、ヘマトクリットが減少するにつれて小さくなり、ヘ
マトクリット9%群(最大投与量のヘモグロビンを投与
された群)においては、虚血の起こっている領域は最少
であった。閉塞した中大脳動脈と反対側の半球における
CBF測定は、ヘマトクリットが減少するのに伴った漸
進的なCBFの増大(ヘマトクリット44%での12
5.6±18.8mLからヘマトクリット9%での18
0.8±14.4mLへ)を明らかにした。
00g/分CBFの各領域において、ヘマトクリット4
4%群とヘマトクリット37%群との間には差はなかっ
た。他の4群において、これらの低いCBFの両領域
は、ヘマトクリットが減少するにつれて小さくなり、ヘ
マトクリット9%群(最大投与量のヘモグロビンを投与
された群)においては、虚血の起こっている領域は最少
であった。閉塞した中大脳動脈と反対側の半球における
CBF測定は、ヘマトクリットが減少するのに伴った漸
進的なCBFの増大(ヘマトクリット44%での12
5.6±18.8mLからヘマトクリット9%での18
0.8±14.4mLへ)を明らかにした。
【0089】結論: 7%ヘモグロビンによる高液量血
液希釈は、ラットにおいて、MCA閉塞の10分後に虚
血を用量依存的に減少させる作用を有する。これは、ヘ
モグロビンの投与量の増大に関係した潅流(CBF)の
増大と関連して起こる。
液希釈は、ラットにおいて、MCA閉塞の10分後に虚
血を用量依存的に減少させる作用を有する。これは、ヘ
モグロビンの投与量の増大に関係した潅流(CBF)の
増大と関連して起こる。
【0090】上記具体例は、潅流を増大させるための新
規の治療方法を説明することを意図したものであり、本
発明を制限するものと解してはならない。当業者には理
解できるように、本発明の精神及び範囲内において、こ
れらの具体例に多くの変更及び修正を加えることができ
る。
規の治療方法を説明することを意図したものであり、本
発明を制限するものと解してはならない。当業者には理
解できるように、本発明の精神及び範囲内において、こ
れらの具体例に多くの変更及び修正を加えることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−115200(JP,A) 米国特許4529719(US,A) 社団法人日本薬剤師会「新訂 病気と 薬剤」薬事日報社発行(S61.6.15) P87−101
Claims (4)
- 【請求項1】分子内架橋されたもしくは分子間架橋され
た基質不含ヘモグロビン濃度1ないし20%の無菌の生
理的適合性溶液よりなり、体重kgあたり前記基質不含
ヘモグロビン30mgないし2500mgの投与量の投
与により哺乳動物の心原性ショックによる二次的低血圧
を治療するための医薬組成物。 - 【請求項2】分子内架橋されたもしくは分子間架橋され
た基質不含ヘモグロビン濃度1ないし20%の無菌の生
理的適合性溶液よりなり、体重kgあたり前記基質不含
ヘモグロビン30mgないし2500mgの投与量の投
与により哺乳動物の敗血症ショックによる二次的低血圧
を治療するための医薬組成物。 - 【請求項3】分子内架橋されたもしくは分子間架橋され
た基質不含ヘモグロビン濃度1ないし20%の無菌の生
理的適合性溶液よりなり、体重kgあたり前記基質不含
ヘモグロビン30mgないし2500mgの投与量の投
与により卒中患者の平均動脈血圧を正常レベル以上へ上
昇させるための医薬組成物。 - 【請求項4】全身投与用組成物である請求項1ないし3
のいずれかの医薬組成物。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US7/828429 | 1992-01-30 | ||
US08/828,429 US5334706A (en) | 1992-01-30 | 1992-01-30 | Administration of low dose hemoglobin to increase perfusion |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10122989A Division JPH10306036A (ja) | 1992-01-30 | 1998-04-15 | 潅流を増大させるための低投与量ヘモグロビンの投与 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05255108A JPH05255108A (ja) | 1993-10-05 |
JP2992855B2 true JP2992855B2 (ja) | 1999-12-20 |
Family
ID=25251780
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5034730A Expired - Fee Related JP2992855B2 (ja) | 1992-01-30 | 1993-01-29 | 潅流を増大させるための低投与量ヘモグロビンの投与 |
JP10122989A Pending JPH10306036A (ja) | 1992-01-30 | 1998-04-15 | 潅流を増大させるための低投与量ヘモグロビンの投与 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10122989A Pending JPH10306036A (ja) | 1992-01-30 | 1998-04-15 | 潅流を増大させるための低投与量ヘモグロビンの投与 |
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---|---|
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