JP2991002B2 - 微小トルクドライバのトルク制御機構 - Google Patents

微小トルクドライバのトルク制御機構

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JP2991002B2
JP2991002B2 JP5133864A JP13386493A JP2991002B2 JP 2991002 B2 JP2991002 B2 JP 2991002B2 JP 5133864 A JP5133864 A JP 5133864A JP 13386493 A JP13386493 A JP 13386493A JP 2991002 B2 JP2991002 B2 JP 2991002B2
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JP
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torque
cam
tightening
cam plate
screw
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太志 岡本
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NIPPON DENKI SEIKI KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、モータの駆動力によ
ってビットを回転しこれによって特に小さなねじ(以下
極小ねじとよぶ)を締付ける微小トルクドライバに係
り、特に極小ねじ締付け時のトルクの急上昇を防止する
ことができ、しかも強く締付けた極小ねじであっても緩
め取外すことができる微小トルクドライバのトルク制御
機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、精密機器や小型の電気機器にあ
っては、装置の小型化を図るため各部品を組付けている
ねじにも、例えば1mm級の小さなものが使用されている
ものがある。また、ねじを締付けるドライバとしてモー
タの駆動力を利用した電動ドライバが各種開発されてい
る。
【0003】この電動ドライバには、例えば図7に示す
ように、モータ107により回転する円筒カム100
を、リング105を介してスプリング106の弾性力が
付勢される剛球101と、この剛球101の移動動作を
一定に拘束するガイド102と、このガイド102と一
体に回転するビット104とを備えたトルク発生機構と
を備えたものが知られている。そして、このようなトル
ク発生機構にあっては、リング105を下方へ押動・変
化させることによって動作が伝達するのを切る機構とし
ても機能するようになっている。
【0004】ところで、このようなトルク発生機構に用
いる円筒カムとしては、例えば図8に示すものが知られ
ているが、この円筒カム100を使用すると、カムの回
転にともないカムの回転半径が急激に変化し、図9に示
したとおり発生トルクに対応するロードセルからの出力
電圧波形R′はねじの着座後等において急激なものとな
り、しかも締付条件によって締付トルクにばらつきが発
生した。一方、これとは別の図10に示すカム100に
よると、クラッチ始動時最大トルクとなり、先の図8に
示すカムと同じような問題があった。又カムに方向性が
ない為、締付トルクと戻しトルクとが同一の大きさとな
り、ねじを緩めるときは締付けるときよりも大きなトル
クを必要とする都合上、締付条件によっては、ねじを外
せない不便不利があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は、
上記した事情に鑑み、発生すべきトルクが微小であって
もそのトルクを緩やかに増大させて締付ける部材やねじ
に損傷を与えるのを未然に防止すると共に、締付けたね
じを確実に緩めて取外すことができる微小トルクドライ
バのトルク制御機構を提供することを目的とするもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、この発明は、モー
タの駆動力によって回転するカム板と、特定方向にのみ
移動自由度を与えるガイド板に拘束される剛球とを備
え、圧接板がスプリングの弾性力を前記剛球に付勢する
とともに、前記剛球が前記カム板を圧接し、極小ねじの
締付け及び緩め動作を行う微小トルクドライバにおい
て、前記カム板の剛球圧接部位が、略山形状を有し、一
定斜度の締付け部と、平坦な頂部をなす保持部と、前記
頂部を挟み前記締付け部とは逆向きに一定斜度を有する
逃げ部と、この逃げ部に接して前記カム板の基板面に対
し垂直に形成した緩め部とを備えたカム面から構成され
たことを特徴とする微小トルクドライバのトルク制御機
構。
【0007】
【作用】この発明では、カム板のカム面を4種、つまり
締付け部,保持部,逃げ部,緩め部に対応する形状に分
け、締付け部についてはトルクの増大変化率に対応した
傾斜に形成することにより、その増大変化率を自由に設
定することができる。しかも、この発明では、緩め部と
して急峻な傾きの斜面を形成することにより締付け時よ
り大きなトルクに設定させ、たとえ強く締付けてあるね
じであってもこれを確実に緩めることができる。
【0008】
【実施例】以下この発明の一実施例について添付図面を
参照しながら説明する。図1はこの発明に係る微小トル
クドライバのトルク制御機構を示すものであり、このト
ルク制御機構は、カム板1と、ガイド板2と、圧接板3
と、スプリング4とから構成されている。なお、図中符
号5は剛球、6は極小ねじ7を締付ける(或いは緩め
る)ビットを示す。
【0009】カム板1は、図示外のモータ駆動力によっ
て回転する出力軸11を介して回転するようになってお
り、図2及び図3に示すように略円板状のものから形成
されている。また、このカム板1は、出力軸11の取付
面とは反対面(以下基準面1Aとよぶ)上であって、回
転中心を基準として180度位相をずらした点対称位置
に、断面形状が図4に示すカム面12が夫々設けられて
いる。このカム面12は、図4において、ねじ7を締付
ける(緩める)場合には右方(左方)から左方(右方)
へつまりα(β)方向に剛球5が移動するようになって
おり、区間BCが締付け部、区間CDが保持部、区間D
Eが逃げ部、区間EFが緩め部を構成している。
【0010】締付け部は、所望のトルク率変化に応じカ
ム板1の基準面1A、つまり区間AB,GHに対して特
定斜度θ1 だけ傾いた斜面を形成しており、剛球5が点
Bに達し斜面を登り始めるのと略同時にクラッチがつな
がった状態になり、モータの駆動力がビット6に伝達し
てねじ7を締付け始める。そして、剛球5が点Cに達し
たところで締付け動作が完了するようになっており、そ
の後剛球5が点Cから点Gに至る迄各面を転動・滑落
し、次のカム面12の点Bに剛球5が達する迄の間、ク
ラッチが切れた状態となり、ねじ7の締付け動作が停止
している。
【0011】また、緩め部は、カム板1の基準面1Aに
対して直角に、立上った起立面を形成しており、剛球5
がこの起立面に衝突している間、クラッチがつながった
状態となり、ねじ7を締付けるときよりも大きなトルク
が発生し、ガイド板2を強く回転させるため、このガイ
ド板2と一体に回転するビット6により、締付けられて
いたねじ7が緩められるようになっている。また、この
剛球5が起立面を乗り越えて逃げ部に達すると、剛球5
が起立面の衝突していた場合に比べトルクが低下するよ
うになっており、極端に強くねじ7が締付けられている
場合には過度の反力がモータに作用して破損せぬよう、
換言すれば剛球5に一定値をこえる反力がねじ7から作
用したときに逃げ部へ剛球を逃がしてモータを保護する
ようになっている。
【0012】ガイド板2は、ビット6と一体に回転する
ようになっており、回転中心を基準として180度位相
をずらした点対称位置に剛球5が転動自在に挿入された
遊挿孔が開口されている。即ちこのガイド板2は、剛球
5に対しガイド板2の板厚方向への移動のみを許容する
ような状態に拘束させている。圧接板3は、スプリング
4の弾性力を剛球5に付勢するものであり、ビット6の
軸方向に自由に移動できるようになっているが、この実
施例ではビット6の回転方向に対しては一体に回転する
よう、断面小判形或はD形のビット挿通孔を形成してい
る。
【0013】次に、この実施例の作用について、図5に
示すねじ7の締付け完了時期確認手段として設けたロー
ドセル9からの電圧(V)出力波形(L)と、モータを
流れる電流(I)出力波形(M)とを示す図6のグラフ
を用いて説明する。図5において締付けようとする被締
付部材8の穴8Aにねじ7をセットすると共に、そのね
じ7の頭部にビット6の先端を係合させたのち、図示外
のスタートスイッチをオンする。すると、モータが作動
するため図6に示す正弦波が発生する。これと同時に、
カム板1が回転を始め、このカム板1のカム面12の締
付け部に剛球5が圧接している間、ガイド板2を介して
これと一体のビット6が回転動作を行う。このとき、締
付け部の斜度(傾斜角)に応じた一定トルク変化率でト
ルクが増大しながらねじ7が被締付部材8にねじ込まれ
ていくが、ねじ7の尾部(下部)は未だロードセル9に
接触しておらず、このためロードセル9からは電圧
(V)が発生しない。
【0014】さらにねじ7が締付けられていき、剛球5
が締付け部に圧接中にねじ7が着座すると、そのねじ7
の尾部がロードセル9と接触を始めるため、図6に示す
ように、比較的緩やかな傾きを有する略リニアの出力波
形Rが生ずる。このようにして、比較的緩やかなトルク
の増大により被締付部材8が破損されることなくしかも
ねじ7が破損することなく最後まで締付けられたところ
で、ねじ7側に被締付部材8から大きな反力を生ずるの
で、この反力が作用した剛球5はカム面12の締付け部
を乗り越えて保持部に達するが、そのときの反力が剛球
5A及びカム板1を介してモータ側に作用するため、図
示外のリミットスイッチが作動する。これによりモータ
に発電制動がかかる。また、ロードセルには、ねじ7の
締付け完了後一定の押圧力が作用するため、図6に示す
ように略一定の電圧が出力される。
【0015】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
れば、カム板のカム面を4種、つまり締付け部,保持
部,逃げ部,緩め部に対応する異なる形状に分け、締付
け部についてはトルクの増大変化率に対応した傾斜に形
成することにより、その増大変化率を自由に設定するこ
とができるので、極小ねじを締付ける場合に締付けるべ
き部材やねじに過度の力が作用して破損する等のトラブ
ルを防止することができる。しかも、この発明によれ
ば、緩め部として急峻な傾きの斜面を形成することによ
り締付け時より大きなトルクに設定させることができる
ので、たとえ強く締付けてあるねじであってもこれを確
実に緩めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るトルク制御機構の要部を示す断
面図。
【図2】同機構に用いるカム板を示す側面図。
【図3】同カム板の平面図。
【図4】図3におけるI−I矢視断面図。
【図5】同機構のトルクの発生力を調べる装置を示す断
面図。
【図6】トルクとモータの作動の相関を示すグラフ。
【図7】従来のトルク発生機構を示す要部断面図。
【図8】同機構に使用するカム筒を示す斜視図。
【図9】同機構において発生するトルクとモータの作動
の相関を示すグラフ。
【図10】同機構に使用する他のカムを示す斜視図。
【符号の説明】
1 カム板 2 ガイド板 3 圧接板 4 スプリング 5 剛球 6 ビット 12 カム面

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータの駆動力によって回転するカム板
    (1)と、特定方向にのみ移動自由度を与えるガイド板
    (2)に拘束される剛球(5)とを備え、圧接板(3)
    がスプリング(4)の弾性力を前記剛球(5)に付勢す
    るとともに、前記剛球(5)が前記カム板(1)を圧接
    し、極小ねじの締付け及び緩め動作を行う微小トルクド
    ライバにおいて、 前記カム板(1)の剛球圧接部位が、略山形状を有し、
    一定斜度の締付け部と、平坦な頂部をなす保持部と、 前記頂部を挟み前記締付け部とは逆向きに一定斜度を有
    する逃げ部と、この逃げ部に接して前記カム板(1)
    基板面に対し垂直に形成した緩め部とを備えたカム面
    (12)から構成されたことを特徴とする微小トルクド
    ライバのトルク制御機構。
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