JP2990187B1 - Rds自動追従装置およびrds自動追従方法 - Google Patents

Rds自動追従装置およびrds自動追従方法

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JP2990187B1
JP2990187B1 JP32073598A JP32073598A JP2990187B1 JP 2990187 B1 JP2990187 B1 JP 2990187B1 JP 32073598 A JP32073598 A JP 32073598A JP 32073598 A JP32073598 A JP 32073598A JP 2990187 B1 JP2990187 B1 JP 2990187B1
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  • Superheterodyne Receivers (AREA)
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Abstract

【要約】 【課題】 周波数の切り替えの設定条件を変え、より最
適な時点での切り替えを行うRDS自動追従装置および
RDS自動追従方法を得る。 【解決手段】 RDS信号を多重変調されたFM放送波
を所定の放送局に同調して中間周波数を生成するフロン
トエンド12と、これを増幅検波するIF増幅器13
と、受信放送局の電界強度、マルチパス妨害、隣接妨害
等のレベルを検出する検出回路18と、受信周波数が切
り替わった周波数値及びその原因とを含むAFリスト情
報21を記憶するRAM20と、AFリスト情報21に
基づき自動追従動作の制御を行うマイクロコンピュータ
2と、を有して構成される。本構成により、過去の受信
周波数の履歴であるAFリスト情報を学習効果として、
以降の受信周波数制御をより正確、迅速に行うことがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、受信状態の良好な
周波数を探し出し自動的に周波数の切り替えを行うRD
S自動追従装置およびRDS自動追従方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、RDS自動追従装置およびRDS
自動追従方法は一般に、RDS(Radio Data System)/
ラジオデータシステムとして構成される。RDSは、デ
ータ放送、FM多重放送による文字情報サービスや放送
受信の自動化を行う方式として適用され、車載ラジオシ
ステムにおいて、車による移動によって受信周波数の受
信状態が悪化しても、代わりとなる受信状態の良好な周
波数を探し出し、その周波数に切り替えるシステムであ
る。
【0003】RDS受信機の一例が、従来例1の実開平
6−81142号公報に記載されている。この従来例1
の公報に記載されたRDS受信機は、RDSデータを受
信するラジオシステムに加えて、受信放送波の電界強度
を測定する為の電界強度指示出力回路、操作ボタン、表
示素子から成る操作パネルを有している。この構成によ
り、受信機が動作中に、使用者による操作パネル面の操
作により、自動追従動作を開始するレベルを変化させ、
常に受信放送波の電界強度レベルを測定し、使用者が設
定した値よりも低い電界強度になったとき、自動追従動
作を開始させるようマイクロコンピュータにより制御し
ている。
【0004】更に、RDS受信機の一例が、従来例2の
特開平4−329018号公報に記載されている。この
従来例2の公報に記載されたRDS受信機は、RDSデ
ータを受信するラジオシステムに加えて、RDS品質判
定回路を有し、電界強度レベル、隣接妨害レベル、マル
チパスレベルを考慮してRDSデータの品質判定を行
い、電界強度レベルが所定レベル以下、または隣接妨害
が所定レベル以上、またはマルチパスが所定レベル以上
のときRDSデータの品質が劣化しているとみなして、
自動追従を行うものである。
【0005】更に、RDS受信機の一例が、従来例3の
特開平5−175868号公報に記載されている。この
従来例3の公報に記載されたRDS受信機は、RDSデ
ータを受信するラジオシステムに加えて、マルチパス検
出手段と識別信号RDSIDとを有し、マルチパスが発
生するとローレベルとなる識別信号RDSIDのローレ
ベルとなった回数をカウントし、このカウント値が予め
定める値以上となった場合に、周波数を切り替えるもの
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来例1の技術には、次のような問題点がある。第1の
問題点は、自動追従動作を開始させる電界強度レベルの
設定を使用者が行わなければならない。その理由は、従
来のRDS受信機では電界強度レベルの自動設定につい
て考慮されていないためである。
【0007】第2の問題点は、自動追従動作を開始させ
る電界強度レベルの設定を使用者が行わなければならな
い。周波数が切り替わる毎に、すなわち各周波数毎に電
界強度レベルの設定を行うのは困難であり、きめ細かな
自動追従監視ができない。その理由は、第1の問題点の
理由と同様に、電界強度レベルの自動設定について考慮
されていないためである。
【0008】従来例2の技術には、自動追従動作を開始
させる電界強度レベル、隣接妨害レベル、マルチパスレ
ベルの設定を、以前に切り替わった原因に基づいて自動
的に行うことについて考慮されていない。
【0009】従来例3の技術には、自動追従動作を開始
させるマルチパスレベルの設定を自動的に行うことにつ
いて考慮されていない。
【0010】本発明は、周波数の切り替えの設定条件を
変え、より最適な時点での切り替えを行うRDS自動追
従装置およびRDS自動追従方法を提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1記載の発明のRDS自動追従装置は、RD
S信号を多重変調されたFM放送波を所定の放送局に同
調して中間周波数を生成するフロントエンドと、フロン
トエンドから入力される中間周波数を増幅する検波およ
びIF増幅器と、受信放送局の電界強度のレベル、マル
チパス妨害のレベル、隣接妨害のレベルを検出する電界
強度、マルチパス妨害、隣接妨害などの検出回路と、受
信周波数が切り替わった周波数値と受信周波数が切り替
わった原因とを含むAFリスト情報を記憶する記憶部
と、AFリスト情報に基づき自動追従動作の制御を行う
マイクロコンピュータと、を有して構成されたことを特
徴としている。
【0012】また、上記の記憶部は受信周波数が切り替
わった原因の回数を原因の種別毎にさらに記憶し、マイ
クロコンピュータは受信周波数が切り替わった原因に基
づいて受信状態の監視条件を自動設定するとよい。
【0013】さらに、上記の原因の回数は累積記憶さ
れ、切り替わった原因の回数を比較し、比較の結果が最
も多かった原因を周波数が切り替わった原因とみなし、
マイクロコンピュータによる自動追従動作の制御を行う
とよい。
【0014】請求項6記載の発明のRDS自動追従方法
は、RDS信号を多重変調されたFM放送波を所定の放
送局に同調して中間周波数を生成するフロントエンド工
程と、フロントエンド工程から入力される中間周波数を
増幅する検波およびIF増幅工程と、受信放送局の電界
強度のレベル、マルチパス妨害のレベル、隣接妨害のレ
ベルを検出する電界強度、マルチパス妨害、隣接妨害な
どの検出工程と、受信周波数が切り替わった周波数値と
受信周波数が切り替わった原因とを含むAFリスト情報
を記憶する記憶工程と、AFリスト情報に基づき自動追
従動作の制御を行う制御工程とを有して構成されたこと
を特徴としている。
【0015】また、上記の記憶工程では受信周波数が切
り替わった原因の回数を原因の種別毎にさらに記憶し、
制御工程は受信周波数が切り替わった原因に基づいて受
信状態の監視条件を自動設定するとよい。
【0016】さらに、上記の原因の回数は累積記憶さ
れ、切り替わった原因の回数を比較し、比較の結果が最
も多かった原因を周波数が切り替わった原因とみなし、
制御工程による自動追従動作の制御を行うとよい。
【0017】
【発明の実施の形態】次に添付図面を参照して本発明に
よるRDS自動追従装置およびRDS自動追従方法の実
施の形態を詳細に説明する。図1を参照すると本発明の
RDS自動追従装置およびRDS自動追従方法の一実施
形態が示されている。
【0018】図1を参照すると、本実施形態は、RDS
データを受信するための一般的なラジオシステム1と、
RDSデータから作成したAFリストを保持し自動追従
制御を行うマイクロコンピュータ2とを含む。一方のラ
ジオシステム1は、アンテナ11、フロントエンド1
2、検波およびIF増幅器13、ステレオ復調回路(M
PX)14、オーディオ回路15、RDSデータ復調回
路16、PLL回路17、電界強度、マルチパス妨害、
隣接妨害などの検出回路18とを含む。
【0019】ラジオシステム1の構成部であるアンテナ
11は、RDS信号を多重変調されたFM放送波を受信
する。フロントエンド12は、アンテナ11からのFM
放送波を入力し、後述するPLL回路17から出力され
る電圧信号に基づいて所定の放送局に同調して中間周波
数を生成する。
【0020】検波およびIF増幅器13は、フロントエ
ンド12から入力される中間周波数を増幅する。検波お
よびIF増幅器13で増幅された中間周波数の信号は、
ステレオ復調回路14、オーディオ回路15にてステレ
オ信号に復調された後、音声として出力される。
【0021】一方、RDSデータ復調回路16は、検波
およびIF増幅器13の出力からRDSデータ成分を抽
出し、復調させる。
【0022】PLL回路17は、マイクロコンピュータ
2から入力された受信周波数データに応じた電圧信号を
フロントエンド12に入力して所定の周波数に同調させ
る。
【0023】電界強度、マルチパス妨害、隣接妨害など
の検出回路18は、受信放送局の電界強度のレベル、マ
ルチパス妨害のレベル、隣接妨害のレベルを検出し、そ
れぞれの状態をマイクロコンピュータ2に出力する。
【0024】マイクロコンピュータ2は、RAM20の
中にAFリスト情報21を記憶する。
【0025】AFリスト情報21は、周波数が格納され
たAFリスト22と、各AFリストの周波数から新たな
「次の周波数に切り替わった原因23」の格納された情
報を含む。
【0026】マイクロコンピュータ2は、RDSデータ
復調回路16から入力されたRDSデータからRDSデ
ータに含まれるAFリストデータを認識し、AFリスト
22に記憶する。
【0027】RDS放送局を受信中に、逐次受信される
AFリストデータは、AFリスト22に順次記憶され蓄
積されてゆく。
【0028】「次の周波数に切り替わった原因23」
は、AFリスト22に記憶されている任意の周波数を受
信中に、一連の自動追従動作によって他の周波数に切り
替わったとき、その切り替わった原因を記憶する。
【0029】更に、マイクロコンピュータ2は、電界強
度、マルチパス妨害、隣接妨害などの検出回路18から
の受信放送局の電界強度のレベル、マルチパス妨害のレ
ベル、隣接妨害のレベルを入力し、受信状態を判断す
る。
【0030】(動作の説明)次に、図1および図2を参
照して本実施形態1の動作例について詳細に説明する。
図2は、周波数の切り替えの設定条件を変え、より最適
な時点での切り替えを行う、本動作の手順例を示してい
る。
【0031】図2において、まず、RDS放送局を受信
し、同時に、入力される受信電界強度の状態や、マルチ
パス妨害、隣接妨害などを受けていないかどうかを判断
するしきい値を設定する。このしきい値の設定は、後述
する「次の周波数に切り替わった原因23」を考慮した
設定方法に基づき行われる。
【0032】初めてRDS放送局を受信した場合は、
「次の周波数に切り替わった原因23」にはデータが入
っていない。このため、決められた所定の値が設定値と
して設定される(ステップS1)。
【0033】RDS放送局を受信しRDSデータがマイ
クロコンピュータ2に入力されると、マイクロコンピュ
ータ2は、次々とAFリストデータを認識し、AFリス
ト22に記憶し蓄積してゆく(ステップS2)。このと
き、現在受信している周波数も、予めAFリスト22の
中に入れておいてもよい。
【0034】マイクロコンピュータ2は、上記のAFリ
スト22に記憶し蓄積する処理と同時に、電界強度、マ
ルチパス妨害、隣接妨害などの検出回路18から入力さ
れる受信電界強度、マルチパス妨害レベル、隣接妨害レ
ベルなどの状態の監視を開始する。
【0035】上記の状態の監視は、受信電界強度が設定
値を下回るか、マルチパス妨害レベルが設定値を上回る
か、または隣接妨害レベルが設定値を上回るかどうかを
監視する(ステップS3)。
【0036】マイクロコンピュータ2は、受信状態が悪
くなり、入力される受信電界強度が設定値以下になり、
マルチパス妨害が増大し設定値以上になり、またはマル
チパス妨害が増大し設定値以上になると、記憶している
AFリスト22の中から最も受信状態の良いRDS放送
局を探し出す(ステップS4)。
【0037】上記の検索により良好なRDS局を発見で
きたときは、発見した受信状態の良いRDS放送局と、
現在受信中の放送局の受信状態を比較の上(ステップS
5)、受信状態のより良い方に同調する。
【0038】この同調において、もし、元々受信してい
た周波数と違う、AFリスト22の周波数が選択された
場合は、AFリスト22内に記憶している元々受信して
いた周波数と合わせて記憶している「次の周波数に切り
替わった原因23」へ、切り替えの原因を記憶する(ス
テップS6)。すなわち、元々受信していた周波数が受
信電界強度の低下により次の周波数に切り替わった場合
は、受信電界強度の低下が原因であることを記憶する。
【0039】同様に、元々受信していた周波数がマルチ
パス妨害を大きく受けたため次の周波数に切り替わった
場合は、マルチパス妨害の増大が原因であることを記憶
する。
【0040】同様に、元々受信していた周波数の隣接妨
害が増加したため次の周波数に切り替わった場合は、隣
接妨害の増加が原因であることを記憶する。
【0041】なお、元々受信していた周波数がAFリス
ト22内に無い場合は、周波数の切り替え時に元々受信
していた周波数をAFリスト22に新たに記憶してもよ
い。
【0042】このようにして、周波数切り替え動作を行
い次々と周波数が切り替わると、AFリスト22と「次
の周波数に切り替わった原因23」とへデータが順次蓄
積されて行く。
【0043】AFリスト22と「次の周波数に切り替わ
った原因23」との両方が記憶されているRDS放送局
の周波数を受信した場合には、RDS放送局の受信を開
始したときに、「次の周波数に切り替わった原因23」
を考慮して、受信状態を判断するための設定値を設定す
る(ステップS1)。
【0044】すなわち、RDS放送局の受信を開始した
とき、受信周波数がAFリスト22内に記憶されていた
場合に、該当するAFリスト22の周波数に付随して記
憶している「次の周波数に切り替わった原因23」を確
認し、この原因に基づいて、受信電界強度およびマルチ
パス妨害および隣接妨害などを監視するための設定値
を、所定値よりも上げた、または下げた値に設定する。
【0045】具体的には、例えば、「次の周波数に切り
替わった原因23」、すなわち、過去に切り替わった原
因が、受信電界強度の低下が原因であるならば、今回も
電界強度の低下で切り替わる可能性が高いと判断し、例
えば、マルチパス妨害の感度を落とし、マルチパス妨害
が強く入らなければ設定値を越えないようにしておく。
【0046】車載ラジオにてRDS放送局を受信し、丘
陵などを走行している場合は、徐々に電界強度が下がっ
てくる場合が多い。このような場合には、周波数の切り
替え時に切り替えをするための音切れが発生し、ラジオ
の聞き手に不快感がある。従って、突発的な弱いマルチ
パス妨害に反応して切り替え動作が頻繁に行われないよ
うにし、電界強度の低下を確実に捉えて切り替え動作を
行う。例えば、マルチパス妨害の感度を落とし、マルチ
パス妨害が強く入らないと設定値を越えないようにして
おけば、突発的な弱いマルチパス妨害に反応して切り替
え動作が行われることを防ぐことができる。
【0047】次に、上記動作例の具体例を以下に説明す
る。図3は、地点a、地点bを経て道路1を通り地点c
から地点eに行く場合を表す概念的な図である。また、
図4は、図3の移動に伴うAFリスト情報21の構成例
を示している。これらの図において、具体例1の受信周
波数の切り替えの動作手順を考える。
【0048】地点aで、PI(番組識別子)=1234
hで、周波数90.0MHzのRDS放送局を受信す
る。このRDS放送局の受信が初めての場合は、AFリ
スト情報21にはデータが入っていない。RDS放送局
の受信を開始するとAFリストデータが入力され始め、
AFリスト22に記憶されて行く。例えば、AFリスト
データ91.0MHzを記憶する。同時に、マイクロコ
ンピュータ2は、受信状態の監視を開始する。
【0049】地点aから地点bへ移動し、受信している
90.0MHzの受信状態が悪化すると、代わりとなる
良好なRDS放送局を探すため、AFリスト22内の周
波数91.0MHzの受信状態を調べ、91.0MHz
の方が受信状態が良い場合に周波数を切り替える。従っ
て、地点bに達したときに代替局91.0MHzへ切り
替わる。
【0050】その後、地点c〜地点eへ到達するが、同
様の動作で到達までに切り替わった周波数の情報、およ
び切り替え原因は全て記憶され、以後の追従動作におい
て利用される。
【0051】以上で、地点aから地点eに達するまで
の、代替局と次の周波数に切り替わった原因のリストが
完成する。
【0052】次に、再度地点aから道路1を通り地点e
へ行く場合を考える。地点aで、再び、PI(番組識別
子)=1234Hで、周波数90.0MHzのRDS放
送局を受信する。今度は、「次の周波数に切り替わった
原因23」を確認し、90.0MHzの周波数は、電界
強度の低下が原因で次の周波数に切り替わる可能性が高
いことを認識できる。従って、90.0MHz受信中
は、例えば、マルチパス妨害やRDSデータの同期数の
設定値を変更し、鈍感にしておくことにより、突発的な
弱いマルチパス妨害などの影響を減少させることができ
る。
【0053】また、電界強度の設定値を敏感にしておく
ことにより、電界強度の低下をいち早く知ることができ
る。従って、例えば、90.0MHzの電界強度が十分
ながら少し悪化した場合で、且つより電界強度の強い良
好な他の周波数が存在する状況下において、切り替え動
作を開始することが可能である。この結果、次の周波数
までの切り替え時間を早くすることができる。
【0054】同様に、91.0MHzの周波数はマルチ
パス妨害の影響を受け易いことから、マルチパス妨害の
感度を向上することにより、次の92.0MHzへの切
り替えを早くすることができる。
【0055】本発明は、RDS自動追従機能を搭載した
ラジオ受信システムにおいて、周波数が切り替わった原
因をそれぞれの代替周波数と合わせて記憶しておく。そ
の後の追従動作において、ある周波数を受信した場合
に、事前に記憶しておいた周波数が切り替わった原因を
考慮して、次の代替周波数への切り替えを行うための設
定条件を変更する、自動追従装置を提供するものであ
る。
【0056】上記の実施形態によれば、図1において、
AFリスト情報21は、AFリスト22と「次の周波数
に切り替わった原因23」を記憶している。ある周波数
においてRDS放送局を受信中、電界強度のレベル、マ
ルチパス妨害のレベル、隣接妨害のレベルなどを監視
し、受信状態が悪化し、各入力レベルがあるしきい値を
下回るまたは上回ると、AFリスト22に基づいて周波
数の切り替えが行われる。
【0057】この時、上記の元々受信していた周波数
が、次の周波数に切り替わった原因を記憶する。再度、
元々受信していた周波数を受信した場合に、周波数が何
が原因で切り替わったかを知ることにより、電界強度、
マルチパス妨害、隣接妨害などの状態を判断するしきい
値を変化させる。このことにより、次の周波数への切り
替え待ち時間の短縮、不用意な周波数への切り替え防止
などを行い、自動追従性能を向上させる。
【0058】上記の実施形態により得られる第1の効果
は、各周波数から次の周波数に切り替わった原因を記憶
し、次に元の周波数を受信した場合に、切り替わった原
因を重点的に調査する。このことにより、次の周波数に
いち早く切り替えることができる。
【0059】例えば、街中など電界強度が下がらず、マ
ルチパス妨害を受け易く、代わりとなる周波数が多数存
在する状況下では、マルチパス妨害に対する応答を過敏
にしておく。このことにより、微弱なマルチパス妨害を
検出し、すぐに切り替えることができる。この結果、次
の周波数に切り替わるまでの平均的な時間を短縮でき、
追従性能の向上につなげることができる。
【0060】第2の効果は、丘陵などで受信できる周波
数において、電界強度の低下によって切り替わることが
望ましい状況で、突発的な弱いマルチパス妨害などで不
必要に切り替え動作が行われることを防げる。また、逆
に、街中など電界強度が下がらず、マルチパス妨害を受
け易い環境下では、電界強度の微弱な低下での切り替え
動作が行われることを防げる。この結果、不必要な周波
数の切り替えを防ぎ、聞き手に不快感を与えない自動追
従が可能となる。
【0061】このように、周波数の切り替えの設定条件
を変えることにより、より最適な時点での切り替えを行
う装置を提供する。
【0062】次に、本発明の他の実施形態2について図
面を参照して詳細に説明する。本実施形態2に適用され
る図面は、AFリスト22の構成例を示す図5およびA
Fリストへの記憶内容例を示す図6である。なお、RD
S自動追従装置およびRDS自動追従方法のハード構成
は、実施形態1と同一である。よって、図1の回路ブロ
ックが流用される。また、周波数の切り替え手順例を示
した図2も本実施形態へ流用される。
【0063】図5を参照すると、本実施形態は、図1に
示された実施形態における「次の周波数に切り替わった
原因23」が、「各切り替わり原因での切り替わり回数
24」に変更されている点で異なる。
【0064】「各切り替わり原因での切り替わり回数2
4」は、「Sレベル低下での切り替わり回数25」、
「マルチパス妨害増加での切り替わり回数26」、「隣
接妨害増加による切り替わり回数27」を含み、それぞ
れが、Sレベルの低下により切り替わった回数の記憶
部、マルチパス妨害の増加により切り替わった回数の記
憶部、隣接妨害の増加により切り替わった回数の記憶部
へ記憶される。
【0065】本実施形態2の動作例を図面を参照して詳
細に説明する。図1に示された実施形態1では、「次の
周波数に切り替わった原因23」を、周波数が切り替わ
る毎に上書きしている。本実施形態ではこのような場
合、上書きを行わず、「各切り替わり原因での切り替わ
り回数24」を増すようにする。すなわち、「各切り替
わり原因での切り替わり回数24」は、切り替わる毎に
加算され、例えば、Sレベルの低下により切り替わる
と、「Sレベル低下での切り替わり回数25」が一つ加
算される。
【0066】受信状態の悪化により周波数の切り替え動
作が行われ、次の周波数を受信した場合に、この次の周
波数と合わせて記憶している「各切り替わり原因での切
り替わり回数24」の中から、最も回数が多い切り替わ
り原因を動作条件上の切り替わり原因とし、入力される
受信電界強度の状態や、マルチパス妨害、隣接妨害をう
けていないかどうかを判断するしきい値の設定を行う。
【0067】更に、「各切り替わり原因での切り替わり
回数24」を参照し、あまり差が無い場合は、上記のし
きい値の設定を変化させなくてもよい。
【0068】例えば、受信電界強度の低下が原因で切り
替わった回数が10回、マルチパス妨害の増加で切り替
わった回数が9回、隣接妨害の増加で切り替わった回数
が8回の場合は、切り替わる原因となる可能性がどの場
合もほぼ等しい。このような場合は、受信電界強度の低
下が原因の可能性が強いという認識は行わず、どの原因
も等しく監視できるよう設定すればよい。
【0069】更に、「各切り替わり原因での切り替わり
回数24」のそれぞれの値に着目し、例えば、「Sレベ
ル低下での切り替わり回数25」、「マルチパス妨害増
加での切り替わり回数26」、「隣接妨害増加による切
り替わり回数27」、を合計した全体の切り替わり回数
における各切り替わり回数の割合を、各原因毎に求め
る。この割合を考慮し、受信状態が良好かどうかを判断
するしきい値を、別々に設定してもよい。
【0070】次に、具体例について説明する。図2にお
いて、地点aと地点eを往来すると、次々と周波数の切
り替え動作が行われる。
【0071】90.0MHzから91.0MHzへの切
り替えは電界強度の低下が原因で起こることが多い場合
でも、たまたまマルチパス妨害が原因で切り替わる場合
もある。
【0072】このような場合に、図2では、90.0M
Hzから91.0MHzへの切り替えが電界強度の低下
が原因ならば、「Sレベル低下での切り替わり回数2
5」を一つ加算し、マルチパス妨害の増加が原因なら
ば、「マルチパス妨害増加での切り替わり回数26」を
一つ加算する。切り替わり回数の最も多い原因を元に、
受信状態を監視する設定値を設定する。
【0073】このようにしておけば、90.0MHzか
ら91.0MHzにたまたまマルチパス妨害が原因で切
り替わった場合でも、切り替え原因を変更せず、次に9
0.0MHzを受信した場合に、電界強度の低下が原因
で切り替わる可能性が強いことを確認できる。
【0074】更に、例えば、初めて90.0MHzを受
信した場合に、マルチパス妨害で切り替わった場合で
も、何回か90.0MHzから91.0MHzへの切り
替えが繰り返されると、電界強度の低下が原因で切り替
わる回数が増し、この結果、電界強度の低下が原因で切
り替わる可能性が強いことを確認できる。
【0075】なお、上述の実施形態は本発明の好適な実
施の一例である。但し、これに限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形
実施が可能である。
【0076】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
のRDS自動追従装置およびRDS自動追従方法は、R
DS信号を多重変調されたFM放送波を所定の放送局に
同調して中間周波数を生成し、生成した中間周波数を検
波およびIF増幅して受信放送局の電界強度のレベル、
マルチパス妨害のレベル、隣接妨害のレベルを検出し、
受信周波数が切り替わった周波数値と受信周波数が切り
替わった原因とを含むAFリスト情報を記憶し、AFリ
スト情報に基づき自動追従動作の制御を行う。
【0077】本構成の制御をしているので、過去の受信
周波数が切り替わった周波数値とその原因とを含むAF
リスト情報を基に、いわゆる学習効果を得ることができ
る。これにより、以降の受信周波数制御をより正確に、
より迅速に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のRDS自動追従装置の実施形態のブロ
ック構成図でありAFリスト情報の構成例を併せて示し
ている。
【図2】本発明のRDS自動追従方法の手順例を説明す
るためのフローチャートである。
【図3】受信周波数切替動作の具体例を説明するための
概念図である。
【図4】図3の移動に伴う実施形態1のAFリスト情報
の構成例を示す。
【図5】図3の移動に伴う実施形態2のAFリスト情報
の構成例を示す。
【図6】図5のAFリスト情報へのデータの記録例を示
す。
【符号の説明】
1 ラジオシステム 2 マイクロコンピュータ 11 アンテナ 12 フロントエンド 13 検波およびIF増幅器 14 ステレオ復調回路(MPX) 15 オーディオ回路 16 RDSデータ復調回路 17 PLL回路 18 電界強度、マルチパス妨害、隣接妨害などの検出
回路 20 RAM 21 AFリスト情報 22 AFリスト 23 次の周波数に切り替わった原因 24 各切り替わり原因での切り替わり回数 25 Sレベル低下での切り替わり回数 26 マルチパス妨害増加での切り替わり回数 27 隣接妨害増加による切り替わり回数
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04B 1/26 H04B 1/26 R (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H03J 7/18 H04B 1/16

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 RDS信号を多重変調されたFM放送波
    を所定の放送局に同調して中間周波数を生成するフロン
    トエンドと、 該フロントエンドから入力される中間周波数を増幅する
    検波およびIF増幅器と、 受信放送局の電界強度のレベル、マルチパス妨害のレベ
    ル、隣接妨害のレベルを検出する電界強度、マルチパス
    妨害、隣接妨害などの検出回路と、 受信周波数が切り替わった周波数値と前記受信周波数が
    切り替わった原因とを含むAFリスト情報を記憶する記
    憶部と、 前記AFリスト情報に基づき自動追従動作の制御を行う
    マイクロコンピュータと、を有して構成されたことを特
    徴とするRDS自動追従装置。
  2. 【請求項2】 前記記憶部は、前記受信周波数が切り替
    わった原因の回数を原因の種別毎にさらに記憶すること
    を特徴とする請求項1に記載のRDS自動追従装置。
  3. 【請求項3】 前記マイクロコンピュータは、前記受信
    周波数が切り替わった原因に基づいて受信状態の監視条
    件を自動設定することを特徴とする請求項1または2に
    記載のRDS自動追従装置。
  4. 【請求項4】 前記原因の回数は、累積記憶されること
    を特徴とする請求項2または3に記載のRDS自動追従
    装置。
  5. 【請求項5】 前記切り替わった原因の回数を比較し、
    該比較の結果が最も多かった原因を周波数が切り替わっ
    た原因とみなし、前記マイクロコンピュータによる自動
    追従動作の制御を行うことを特徴とする請求項2から4
    の何れかに記載のRDS自動追従装置。
  6. 【請求項6】 RDS信号を多重変調されたFM放送波
    を所定の放送局に同調して中間周波数を生成するフロン
    トエンド工程と、 該フロントエンド工程から入力される中間周波数を増幅
    する検波およびIF増幅工程と、 受信放送局の電界強度のレベル、マルチパス妨害のレベ
    ル、隣接妨害のレベルを検出する電界強度、マルチパス
    妨害、隣接妨害などの検出工程と、 受信周波数が切り替わった周波数値と前記受信周波数が
    切り替わった原因とを含むAFリスト情報を記憶する記
    憶工程と、 前記AFリスト情報に基づき自動追従動作の制御を行う
    制御工程と、を有して構成されたことを特徴とするRD
    S自動追従方法。
  7. 【請求項7】 前記記憶工程では、前記受信周波数が切
    り替わった原因の回数を原因の種別毎にさらに記憶する
    ことを特徴とする請求項6に記載のRDS自動追従方
    法。
  8. 【請求項8】 前記制御工程は、前記受信周波数が切り
    替わった原因に基づいて受信状態の監視条件を自動設定
    することを特徴とする請求項6または7に記載のRDS
    自動追従方法。
  9. 【請求項9】 前記原因の回数は、累積記憶されること
    を特徴とする請求項7または8に記載のRDS自動追従
    方法。
  10. 【請求項10】 前記切り替わった原因の回数を比較
    し、該比較の結果が最も多かった原因を周波数が切り替
    わった原因とみなし、前記制御工程による自動追従動作
    の制御を行うことを特徴とする請求項7から9の何れか
    に記載のRDS自動追従方法。
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