JP2989036B2 - インクジェット記録ヘッドの製造方法、該製造方法によって製造されたインクジェット記録ヘッド及び該ヘッドを具備するインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドの製造方法、該製造方法によって製造されたインクジェット記録ヘッド及び該ヘッドを具備するインクジェット記録装置

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JP2989036B2
JP2989036B2 JP16541291A JP16541291A JP2989036B2 JP 2989036 B2 JP2989036 B2 JP 2989036B2 JP 16541291 A JP16541291 A JP 16541291A JP 16541291 A JP16541291 A JP 16541291A JP 2989036 B2 JP2989036 B2 JP 2989036B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクを吐出させて被
記録媒体に記録を行なうインクジェット記録ヘッドの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式に適用されるイ
ンクジェット記録ヘッド(以下、「記録ヘッド」とい
う。)には、一般に、インクが吐出される吐出口と、こ
の吐出口に供給するインクを貯える液室と、吐出口と液
室とを連通するインク流路とが設けられており、さら
に、インク流路の一部位には、インクを吐出させるため
のエネルギーを発生させるエネルギー発生素子が設けら
れている。インク流路内のインクは、エネルギー発生素
子によりエネルギーが与えられて吐出口から吐出され、
吐出により減少した分のインクが液室からインク流路内
に供給される。
【0003】従来の記録ヘッドの製造方法の一例として
次のものが知られている。
【0004】エネルギー発生素子が設けられた基板のイ
ンク流路および液室となるべき部分に、除去可能な材料
からなる固体層を、フォトフォーミングプロセスにより
形成する。固体層が形成された基板上に固体層を覆うよ
うに樹脂を成形する。このとき、固体層のうち液室に相
当する部分の一部が樹脂から露出するようにする。つぎ
に、基板および樹脂の吐出口となるべき部分を切断して
固体層を露出させた後。固体層を溶解する溶剤中にその
基板を浸漬し、基板と樹脂とにより囲まれている固体層
を全部除去して記録ヘッドを製造する。
【0005】基板と樹脂とにより囲まれた空間がインク
流路および液室となり、前述した基板および樹脂の切断
された面にインク流路の一部が開口して、その開口が吐
出口となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の記録ヘ
ッドの製造方法において、樹脂を成形する際の樹脂の流
れる方向がインク流路のインクの流れる方向と大きく異
なる場合、例えば、樹脂の流れの方向とインクの流れの
方向とが直角である場合、インク流路を形成する型の役
割を果す固体層が樹脂の流れの上流側の端から樹脂によ
り押し流されたりして固体層の形状がくずれてしまうこ
とがあり、特に、固体層の耐熱温度が成形時の溶融樹脂
の温度よりも十分高くないときにはこれらが顕著に現わ
れる。この場合、インク流路の形状はインクの流れる方
向に対して対称には形成されず、その結果、インクの吐
出方向がばらついたり、吐出されたインクが扁平になっ
たりして所望のインクの吐出ができないという問題点が
ある。
【0007】本発明の目的は、インク流路の形状をイン
クの流れる方向に対してほぼ対称に形成することができ
るインクジェット記録ヘッドの製造方法を提供すること
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
記録ヘッドの製造方法は、樹脂を成形する工程での樹脂
の流れる方向を、インク流路のインクの流れる方向と概
略同じにすることである。
【0009】本発明のインクジェット記録ヘッドは、イ
ンクを吐出する吐出口と、該吐出口に連通するインク流
路と、該インク流路に沿って配され、前記吐出口からイ
ンクを吐出するために利用されるエネルギーを発生する
エネルギー発生手段とを有するインクジェット記録ヘッ
ドにおいて、前記インク流路が本発明のインクジェット
記録ヘッドの製造方法により製造されてなるものであ
る。
【0010】本発明のインクジェット記録装置は、イン
クの吐出口が被記録媒体の被記録面に対向する様に配さ
れた本発明のインクジェット記録ヘッドと、該ヘッドを
載置するための部材を少なくとも具備する。
【0011】
【作用】樹脂を成形する工程での樹脂の流れる方向がイ
ンク流路のインクの流れる方向と概略同じであるので、
インク流路を形成する型となる固体層が、樹脂の流れの
上流側の端から樹脂により押し流されても、残った固体
層の形状はインクの流れる方向に対して対称のままであ
る。
【0012】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0013】はじめに、本発明の記録ヘッドの製造方法
により製造された記録ヘッドの一例について説明する。
【0014】図2において、ガラス、シリコンウエハー
などからなる基板1の素子面1aには、電気熱変換体2
aを有する複数の電極2がエッチング、蒸着、スパッタ
リングなどの半導体製造プロセスにより成膜形成されて
所定の間隔を置いて並んでいる。また、素子面1aには
エポキシ樹脂、シリコン樹脂などの熱硬化性樹脂である
一つの部材からなる構造部材3がトランスファ成形など
により成形されている。
【0015】構造部材3には、複数の溝部が各電気熱変
換体2aの位置にそれぞれ対応して形成され、各溝部と
素子面1aとにより囲まれる空間がそれぞれインク流路
3bを構成し、各インク流路3bの外側に開放する開口
がそれぞれ吐出口3aを構成している。また、構造部材
3には、各溝部(インク流路3b)に連通し底壁として
素子面1aを有数る空洞部が形成されており、この空洞
部が液室3cを構成している。さらに、液室3cと外部
(後述するコネクタ4など)とを連通する開口が、素子
面1aが面する方向と同方向に開放して形成されてお
り、この開口が供給口3dとなっている。
【0016】供給口3dには、図示しないインクタンク
などに接続された供給管5がコネクタ4を介して接続さ
れており、インクがインクタンクから供給口3dを通っ
て液室3cに供給される構成となっている。
【0017】ここで、各吐出口3aからインクが吐出さ
れるときの動作について説明すると、液室3cに供給さ
れて一時的に貯えられたインクは毛管現象によりインク
流路3bに侵入し、吐出口3aでメニスカスを形成して
インク流路3bを満たした状態を保つ。このとき、電極
2を介して電気熱変換体2aが通電されて発熱すると、
電気熱変換体2a上のインクが急激に過熱されてインク
流路3b内に気泡が発生し、この気泡の膨張により吐出
口3aからインクが吐出される。
【0018】インクを吐出するためのエネルギーを発生
するエネルギー発生素子としては、電極2に電気熱変換
体2aを設けた例を示したが、これに限らず、インクに
瞬間的に吐出圧力を加える機械的エネルギーを発生する
圧電素子などを用いてもよい。また、吐出口3aは、1
6個/mmといった高密度で128個もしくは256個形
成することができ、さらに被記録媒体の記録領域の全幅
にわたるだけの数を形成してフルラインタイプとするこ
ともできる。
【0019】つぎに、本発明の記録ヘッドの製造方法の
一実施例について説明する。
【0020】まず、基板に固体層を設ける工程について
説明する。
【0021】図3において、ガラス、シリコンウエハー
などからなる基板21の素子面21aには、電気熱変換
体22aを有する3個の電極22がエッチング、蒸着、
スパッタリングなどの半導体製造プロセスにより成膜形
成されて所定の間隔を置いて並んでいる。
【0022】本実施例では、エネルギー発生素子が3個
設けられたものについて説明を進めるが、エネルギー発
生素子ならびにそれに対応するインク流路および吐出口
の数を3個に限るものではなく、その他の数に適宜変更
して設けることができることはいうまでもない。また、
図示されていないが、耐久性の向上などを目的として、
各電極22、各電気熱変換体22aを含めた素子面21
aに、保護膜などの各種の機能層を設けることが一般的
である。
【0023】図4は、基板21の素子面21aのインク
流路および液室となるべき部分にパターン状の固体層2
6が形成された状態を示しており、固体層26のうち各
インク流路部26bがインク流路を形成する型の役割を
果し、固体層26のうち液室部26cが液室を形成する
型の役割を果す部分である。固体層26の各インク流路
部26bは各電極22をそれぞれ被覆している。
【0024】固体層26を基板21の素子面21aに形
成する手段としては、例えば、適宜厚さのポジ型もしく
はネガ型の感光性ドライフィルムを素子面21aに貼
り、感光性ドライフィルムのうちインク流路および液室
に相当するパターンをマスクもしくは露出させて露光
し、現像してインク流路および液室に相当するパターン
状の固体層26を素子面21aに形成するというような
フォトフォーミングプロセスを用いることができる。こ
の場合の感光性ドライフィルムの材質は後述する後の工
程で溶剤により溶解除去できるものであればよい。ま
た、ポジ型の感光性ドライフィルムを用いる方が、ネガ
型に比べてパターン状の固体層26の断面形状がより矩
形に近く形成されるので好ましい。
【0025】つぎに、基板21の固体層26が形成され
た素子面21a上に構造部材となる樹脂を成形する工程
について説明する。本実施例ではトランスファ成形によ
る例を示す。
【0026】まず、トランスファ成形に用いる型につい
て説明する。図1(a)に示すように型は第1の型27
および第2の型28からなる。
【0027】第1の型27には基板21が嵌入されて固
定されるための基板21の厚さと同等の深さの凹部が形
成されており、この凹部に基板21が嵌入されたときに
基板21の素子面21aがパーティング面と同一平面に
なるように構成されている。
【0028】第2の型28には、インク流路および液室
を構成する構造部材となる樹脂を成形するためのキャビ
ティ部28aが形成されており、また、構造部材に液室
および液室に外部からインクを供給する供給口を形成す
るための突出部28bがキャビティ部28aの内側に形
成されている。突出部28bの先端面は、型締時、固体
層26の液室部26cの図示上面に当接する。また、基
板21の素子面21aのうち各電極22の電気的接続部
22bを含む一部分は、型締時、キャビティ部28aか
ら第2の型28のパーティング面側へはみ出すよう構成
されている。
【0029】キャビティ部28a内に溶融樹脂を供給す
るランナ28cは、キャビティ部28aの電極22の電
気的接続部22b側の内壁に開口しており、また、エア
ベンド28dは、キャビティ部28aのインク流路部2
6b側の内壁に開口している(図1(b)参照)。
【0030】第1の型27および第2の型28の型開き
の方向は、基板21の素子面21aに対して垂直方向に
なっている。
【0031】樹脂を成形する際、溶融した樹脂は、ラン
ナ28cからキャビティ部28a内に流入し、突出部2
8bをまわり込んで固体層26の各インク流路部26b
と概略平行な方向に流れ、すなわち、完成時のインク流
路のインクの流れる方向と概略同じ方向に流れ、キャビ
ティ部28aを満たす。このとき、キャビティ部28a
内にあった空気はエアベンド28dから外へ放出され
る。また、第2の型28の突出部28bの先端面に当接
する固体層26の液室部26cは、成形時の熱により若
干溶融して突出部28bの先端面に密着して溶融樹脂が
侵入するのを防止する。突出部28bの先端面にはシリ
コンゴム、フッ素系ゴム、ポリテトラフルオロエチレン
などの柔軟部材を貼付してもよい。
【0032】以上のように成形された樹脂である構造部
材29は、図5に示すように、固体層26の各インク流
路部26bを被覆しており、固体層26の液室部26c
の一部を露出させている。また、基板21および構造部
材29の吐出口となるべき部分は、離型後、切断されて
おり、固体層26の各インク流路部26bの一端が露出
している。
【0033】トランスファ成形は、構造部材29の材料
として熱硬化性のエポキシ樹脂を用い、樹脂予熱温度6
0〜90℃、注入圧力20〜140kgf/cm2、成形型温
度100〜180℃、硬化時間1〜10分および成形後
のポストキュアという一般的な成形条件に従って行なう
ことができる。構造部材29のその他の材料としては、
液状でって、常温硬化、熱硬化、紫外線硬化などの材料
を用いることができ、例えば、エポキシ樹脂、アクリル
樹脂、ジグリコールジアルキルカーボネート樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹
脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂などが挙
げられる。
【0034】つぎに、構造部材29が成形された基板2
1から固体層26を除去する工程について説明する。
【0035】固体層26を除去する手段としては、固体
層26を形成する材料に応じて最適の手段が選択される
が、一般的には、固体層26を溶解、膨潤、剥離する溶
剤中に、構造部材29が成形された基板21を浸漬して
除去する手段を用いる。このとき、必要に応じて超音波
処理、スプレー、加熱、かくはんなどの除去を促進する
手段を加えてもよい。固体層26にポジ型の感光性樹脂
を用いた場合には、除去に用いる溶剤として、アセトン
を始めとするケトン類、エステル、アルコール、アルカ
リを含む水溶液などを用いることができる。
【0036】図6に、構造部材29が成形された基板2
1から固体層26が除去されたものを示す。構造部材2
9の内部には固体層26が除去されたのちに空間が形成
され、その空間がインク流路29b、液室29cおよび
供給口29dを構成しており、インク流路29bの開口
端が吐出口29aとなっている。
【0037】以上述べた本実施例の記録ヘッドの製造方
法を実行することにより、図2に示した記録ヘッドを製
造することができる。
【0038】本実施例では、第2の型28のランナ28
cの開口する位置を、キャビティ部28aの電極22の
電気的接続部22b側の内壁にしており、また、エアベ
ンド28dの開口する位置を、キャビティ部28aのイ
ンク流路部26b側の内壁に開口しているので、溶融し
た樹脂は、固体層26の各インク流路部26bと概略平
行な方向、すなわち、完成時の各インク流路29bのイ
ンクの流れる方向と概略同じ方向に流れる。その結果、
固体層26の各インク流路部26bが樹脂の流れの上流
側の端から樹脂により押し流されても、残った各インク
流路部26bの形状はインクの流れる方向に対して対称
のままである。したがって、形成された各インク流路2
9bの断面形状も、図7に示すように、インクの流れる
方向に対して対称となる。
【0039】本実施例では、樹脂をトランスファ成形に
より成形する例を示したが、トランスファ成形に限る必
要はなく、他の成形方法を用いてもよい。
【0040】(比較例)比較例として、樹脂を成形する
際の樹脂の流れる方向とインク流路のインクの流れる方
向とがほぼ直角である例について説明する。
【0041】図8において、第2の型38は、図1
(a)および(b)に示した第2の型28と同様の構成
のものであり、キャビティ部38aの内壁のうちインク
流路部36bと平行な2つの内壁に、ランナ38cとエ
アベント38dとがそれぞれ開口している点のみが異な
る。
【0042】この第2の型38の場合、溶融した樹脂
は、各インク流路部36bに対してほぼ直角な方向、す
なわち、完成時のインク流路のインクの流れる方向に対
してほぼ直角な方向に流れる。その結果、各インク流路
部36bが樹脂の流れの上流側の端から樹脂により押し
流されて、残った各インク流路部36bの形状はインク
の流れる方向に対して非対称になる。したがって、図9
に示すように、各インク流路39bの断面形状もインク
の流れる方向に対して非対称となってしまう。
【0043】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でもキャノン株式会社が提唱する熱エネルギーを利用
してインクを吐出する方式の記録ヘッド、記録装置に於
て、優れた効果をもたらすものである。
【0044】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれも適用可能であるが、
特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保
持されているシートや流路に対応して配置されている電
気熱交換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える
急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印
加することによって、電気熱交換体に熱エネルギーを発
生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰させて、結果
的にこの駆動信号に一対一対応し液体(インク)内の気
泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮
により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させ
て、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号をパ
ルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行なわ
れるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が
達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号と
しては、米国特許第4463359号明細書、同第43
45262明細書に記載されているようなものが適して
いる。尚、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米
国特許第4313124号明細書に記載されている条件
を採用すると、更に優れた記録を行なうことができる。
【0045】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱交換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示
する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4
459600号明細書を用いた構成のものにも本発明は
有効である。加えて、複数の電気熱交換体に対して、共
通するスリットを電気熱交換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応せる構成を開
示する特開昭59年第138461号公報に基づいた構
成としても本発明は有効である。
【0046】更に、記録装置が記録できる最大記録媒体
の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘ
ッドとしては、上述の明細書に開示されているような複
数記録ヘッドの組み合わせによって、その長さを満たす
構成や一体的に形成された一個の記録ヘッドとしての構
成のいずれでも良いが、本発明は、上述した効果を一層
有効に発揮することができる。
【0047】加えて、記録装置本体に装着されること
で、記録装置本体との電気的な接続や記録装置本体から
のインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの
記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的に設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも
本発明は有効である。
【0048】又、本発明の記録装置の構成として設けら
れる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手
段等を付加することは本発明の効果を一層安定できるの
で好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記
録ヘッドに対しての、キャピング手段、クリーニング手
段、加圧あるいは吸引手段、電気熱交換体あるいはこれ
とは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予
備加熱手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モード
を行なうことも安定した記録を行なうために有効であ
る。
【0049】更に、記録装置の記録モードとしては黒色
等の主流色のみの記録モードだけでなく、記録ヘッドを
一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでもよ
いが、個となる色の複色カラー又は、混色によるフルカ
ラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極めて
有効である。
【0050】以上説明した本実施例においては、インク
を液体として説明しているが、室温やそれ以下で固化す
るインクであって、室温で軟化もしくは液体あるいは、
上述のインクジェットではインク自体を30℃以上70
℃以下の範囲内で温度調整を行なってインクの粘性を安
定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であ
るから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすもの
であれば良い。加えて、積極的に熱エネルギーによる昇
温のインクの固形状態から液体状態への態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで防止するか又は、インク
の蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを用
いるかして、いずれにしても熱エネルギーの記録信号に
応じた付与によってインクを液化してインク液状として
吐出するものや記録媒体に到達する時点ではすでに固化
し始めるもの等のような、熱エネルギーによって初めて
液化する性質のインク使用も本発明には適用可能であ
る。。このような場合インクは、特開昭54−5684
7号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載
されるような、多孔質シート凹部又は貫通孔に液状又は
固形物として保持された状態で、電気的熱交換体に対し
て対抗するような形態としても良い。本発明において
は、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述
した膜沸騰方式を実行するものである。
【0051】
【発明の効果】本発明は、以上説明したとおり構成され
ているので、以下に記載する効果を奏する。
【0052】樹脂を成形する工程での樹脂の流れる方向
をインク流路のインクの流れる方向と概略同じにするこ
とにより、インク流路の形状をインクの流れる方向に対
してほぼ対称に形成することができる。その結果、イン
クの吐出方向のバラツキや吐出されたインクが扁平にな
ったりすることがなくなり、鮮明な画像の記録ができ
る。微細なインク流路と同じ方向に成形樹脂が流れる
為、成形時の樹脂内に発生する泡が抜けやすい。従っ
て、インク流路部の気泡による不良が起らない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録ヘッドの製造方法の一実施例に使
用される型を模式的に示す図であって、(a)は第1の
型および第2の型の断面図、(b)は(a)のA−A線
に沿って切断した断面図である。
【図2】同実施例により製造された記録ヘッドの一例の
一部を破断した斜視図である。
【図3】同実施例において使用される基板の模式斜視図
である。
【図4】同実施例において固体層が形成された基板の模
式斜視図である。
【図5】同実施例において基板に成形された樹脂の模式
断面図である。
【図6】同実施例において樹脂が成形された基板から固
体層が除去されたものの模式断面図である。
【図7】同実施例により製造された記録ヘッドのインク
流路の断面形状を示す図である。
【図8】比較例の型の模式断面図である。
【図9】比較例により製造された記録ヘッドのインク流
路の断面形状を示す図である。
【符号の説明】
1,21,31 基板 1a,21a 素子面 2,22,32 電極 2a,22a 電気熱交換体 3,29,39 構造部材 3a,29a 吐出口 3b,29b,39b インク流路 3c,29c 液室 3d,29d 供給口 4 コネクタ 5 供給管 26,36 固体層 26b,36b インク流路部 26c,36c 液室部 27 第1の型 28 第2の型 28a,38a キャビティ部 28b 突出部 28c,38c ランナ 28d,38d エアベント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 正恒 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 新井 竜一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−154947(JP,A) 特開 昭62−253457(JP,A) 特開 平2−263653(JP,A) 特開 平2−3318(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/16 B41J 2/05

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上のインク流路となるべき部分に、
    除去可能な材料からなる固体層を設ける工程と、 前記固体層が設けられた基板上に、前記固体層を覆うよ
    うに樹脂を成形する工程と、 前記樹脂が成形された基板から前記固体層を除去してイ
    ンク流路を形成する工程とを有するインクジェット記録
    ヘッドの製造方法において、 前記樹脂を成形する工程での前記樹脂の流れる方向を、
    前記インク流路のインクの流れる方向と概略同じにする
    ことを特徴とするインクジェット記録ヘッドの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 インクを吐出する吐出口と、該吐出口に
    連通するインク流路と、該インク流路に沿って配され、
    前記吐出口からインクを吐出するために利用されるエネ
    ルギーを発生するエネルギー発生手段とを有するインク
    ジェット記録ヘッドにおいて、 前記インク流路が請求項1に記載の製造方法により製造
    されてなるインクジェット記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 エネルギー発生手段は、前記エネルギー
    として熱エネルギーを発生する電気熱変換体である請求
    項2に記載のインクジェット記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 インクの吐出口が被記録媒体の記録がな
    される領域の全幅にわたって設けられたフルラインタイ
    プである請求項2に記載のインクジェット記録ヘッド。
  5. 【請求項5】 インクの吐出口が被記録媒体の被記録面
    に対向する様に配された請求項2に記載のインクジェッ
    ト記録ヘッドと、該ヘッドを載置するための部材を少な
    くとも具備するインクジェット記録装置。
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