JP2987691B2 - 折りたたみ式かみそり - Google Patents

折りたたみ式かみそり

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JP2987691B2
JP2987691B2 JP8206434A JP20643496A JP2987691B2 JP 2987691 B2 JP2987691 B2 JP 2987691B2 JP 8206434 A JP8206434 A JP 8206434A JP 20643496 A JP20643496 A JP 20643496A JP 2987691 B2 JP2987691 B2 JP 2987691B2
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隆 清水
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、顔剃りなどに使用
する折りたたみ式かみそりに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の折りたたみ式かみそりは、柄部材
の先端両側面部の間に刃部材が別体の支軸を中心に回動
可能に装着されており、相接する柄部材の先端側面部内
面と刃部材の基部表面とは単純な平面同士の接触であっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の折りたたみ式か
みそりは上述のような構成であったから、かみそりを組
立てる場合、柄部材及び刃部材に設けられた軸孔に支軸
を挿通するときにそれらの軸孔を整合させる必要があ
る。そのために、軸孔が整合した位置で柄部材と刃部材
を固定しておかなければならないが、両部材が少しでも
動くと支軸を挿通できないので、柄部材と刃部材を一定
位置で正確に固定するための手段が必要であった。
【0004】しかし、両部材を一定位置で固定すること
は簡単なことではなく、手作業では非常に困難で、その
代わりに用いられる固定するための機械的手段について
も特殊な装置が必要であった。そのためにコストがかか
り販売価格が上がるという欠点があった。本発明は、従
来品のこのような欠点を除去し、折りたたみ式かみそり
を組立てるときに柄部材と刃部材の軸孔に支軸を容易に
挿通することができるかみそりを提供し、コストの低減
を図ることを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の構成は、柄部材
と刃部材と支軸とから成り、支軸は柄部材及び刃部材に
設けられた軸孔に挿通され、柄部材の先端両側面部の間
に刃部材が別体の支軸を中心に回動可能に装着されてお
り、相接する柄部材の先端側面部内面と刃部材の基部表
面との一方の面に軸孔と同心円の円軌道をなすように延
在する凸部が一体に設けられ、他方の面には該凸部が円
軌道に沿って回動できるように軸孔と同心円のガイドが
延在しており、前記凸部はそれが設けられている面から
の立上りが低く形成されていることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
従って説明する。刃部材1は二つの側板2,3の間に刃
体4を挾着して両側板2,3を接合したものである。刃
部材1の基部5,6は共に軸孔9,10を有しており、
一方の基部5の軸孔9よりも他方の基部6の軸孔10の
方が内径が大きく形成されている。一方の基部5の軸孔
9の回りからやや肉厚の筒部7が立上り、筒部7の端部
8は段差をつけてやや肉薄に形成されている。筒部7は
他方の基部6の軸孔10に挿通されており、筒部の端部
8が基部6の表面からやや突き出ている。
【0007】刃部材1はこの実施の形態に限定されるも
のではなく、刃体を金型に入れた一体成型で形成しても
よいことは勿論である。この場合、刃部材は二つの側板
に分かれることはなく一体であり、基部の軸孔の回りに
突条が円弧状に延在するように一体的に設けられる。
【0008】柄部材11は、その両側面部12,13の
先端にそれぞれ軸孔14,15が設けられている。一方
の軸孔14よりも他方の軸孔15の方が内径が大きく形
成されている。他方の軸孔15の内径は、筒部の端部8
が遊嵌するだけの大きさである。
【0009】本発明は以上ような特徴があって、組立て
る前に柄部材と刃部材の仮止めが可能である。仮止めと
は、支軸がなくても柄部材に刃部材が回動可能となるよ
うに仮の状態で結合することができるということであ
る。
【0010】刃部材の基部には筒部の端部8が基部表面
から少し突き出るように設けられているので、基部5,
6を柄部材の両側面部12,13の間に挾むように装着
するときに突き出た端部8が邪魔になるが、端部8の突
出量は小さいので、両側面部12,13をその弾力によ
って両側に少し広げることによって端部8が両側面部1
2,13間を進み、その端部8を柄部材の軸孔15に遊
嵌して端部8が軸孔15に対して相対的に回動すること
ができる。すなわちこの場合、軸孔15の内面とそれに
沿う空間が端部8の回動のためのガイドとなる。またガ
イドはこのような構成に限定されるものではなく、端部
8と同じ円を描く溝を柄部材の側面部内面の軸孔周囲に
設けてもよい。端部8が軸孔15に遊嵌することにより
端部8が支軸としての作用をなすので、刃部材1はこの
端部8を中心として柄部材11に対して回動することが
できるのである。この状態が前述した仮止めである。
【0011】突き出た端部8は刃部材1の片面に設ける
場合に限定されることはなく両面に設けられていてもよ
いことは勿論である。また端部8は切目なく円をなすよ
うに連続しているが、端部8に切目があってもよいこと
は勿論であり、端部すなわち円軌道をなす凸部は連続し
ていなくてもすべての寸断された凸部を通る線が円であ
ればよい。更に、この実施の態様とは逆に突き出た端部
8が柄部材11に設けられていて、端部のガイドが刃部
材1に設けられていてもよい。
【0012】本発明のかみそりを組立てるときは、前述
したように刃部材1と柄部材11を仮止め状態に結合し
てから、軸孔9,14,15の中に支軸16を挿通し刃
部材1と柄部材11を恒久的に結合する。支軸16を軸
孔に挿通するときに、刃部材1と柄部材11は仮止め状
態にあるので刃部材の軸孔9と柄部材の軸孔14,15
がずれることがなく、支軸16を容易に軸孔に挿通する
ことができる。
【0013】
【発明の効果】本発明は、相接する柄部材の先端側面部
内面と刃部材の基部表面との一方の面に軸孔と同心円の
円軌道をなすように延在する凸部が一体に設けられ、他
方の面には該凸部が円軌道に沿って回動できるように軸
孔と同心円のガイドが延在しており、前記凸部はそれが
設けられている面からの立上りが低く形成されている。
したがって、かみそりを組立てるときには、支軸を取付
ける前に凹部が支軸の代わりに刃部材を柄部材に対して
回動可能となるように両部材を結合することができるの
で、支軸を装着するときに刃部材と柄部材の軸孔がずれ
る虞がなく容易に支軸を挿入することができる。このた
め、手作業でかみそりを組立てるときに容易に支軸を装
着できるし、機械的に組立てるときにも刃部材と柄部材
の位置を正確に固定する特別な装置を必要としないの
で、その分コストを削減することができるという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 刃部材と柄部材を分解した斜視図
【図2】 刃部材と柄部材の結合状態を示す断面図
【符号の説明】
1 刃部材 2 側板 3 側板 4 刃体 5 基部 6 基部 7 筒部 8 筒部の端部 9 一方の基部の軸孔 10 他方の基部の軸孔 11 柄部材 12 側面部 13 側面部 14 一方の側面部の軸孔 15 他方の側面部の軸孔 16 支軸

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柄部材と刃部材と支軸とから成り、支軸
    は柄部材及び刃部材に設けられた軸孔に挿通され、柄部
    材の先端両側面部の間に刃部材が別体の支軸を中心に回
    動可能に装着されている折りたたみ式かみそりにおい
    て、相接する柄部材の先端側面部内面と刃部材の基部表
    面との一方の面に軸孔と同心円の円軌道をなすように延
    在する凸部が一体に設けられ、他方の面には該凸部が円
    軌道に沿って回動できるように軸孔と同心円のガイドが
    延在しており、前記凸部はそれが設けられている面から
    の立上りが低く形成されていることを特徴とする折りた
    たみ式かみそり
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