JP2987106B2 - 摺動ドクター装置 - Google Patents

摺動ドクター装置

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JP2987106B2 JP8191717A JP19171796A JP2987106B2 JP 2987106 B2 JP2987106 B2 JP 2987106B2 JP 8191717 A JP8191717 A JP 8191717A JP 19171796 A JP19171796 A JP 19171796A JP 2987106 B2 JP2987106 B2 JP 2987106B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抄紙機ロール等の
ロールの外周面にドクターブレードを圧接することによ
り当該外周面から紙滓等の異物を除去するドクター装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ドクター装置は、製紙業等のように製造
あるいは加工工程においてロールが使用される分野で広
範に利用されている。例えば、抄紙機ロールの表面に付
着した紙滓等の異物を除去するためにドクター装置が用
いられている。
【0003】ドクター装置は、対象となるロールの外周
面全幅(軸線方向の長さ)に渡る長さのドクターブレー
ドを備えている。このドクターブレードの刃先を、適切
な圧接力で回転するロールの外周面に押し付けることに
より、ロールの外周面から異物をかき落とすことができ
る。
【0004】異物のかき落とし動作(ドクターリング)
を適切に行なうためには、ドクターブレードの刃先を、
その全幅に渡って、均一な圧接力でロールの外周面に押
し付けた状態を形成する必要がある。しかし、ロール表
面は平坦ではなく僅かではあるが凹凸がある。また、ド
クターブレードの刃先の側にも製造誤差がある。
【0005】このために、ドクターブレードの刃先の或
る部分では圧接力が高過ぎ、他の部分では、圧接力が低
く過ぎる場合が発生する。この場合には、圧接力が高過
ぎる部分では、ドクターブレードの刃先の摩耗が激しく
なってしまう。逆に、圧接力が低く過ぎる部分では、異
物が十分にかき落とされずにロール外周面に残ってしま
う。
【0006】一方、長いロールのドクタリングを行なう
ためには、ロール幅に応じた長いドクターブレードを用
いる必要がある。この場合、全体として、大きな力でド
クターブレードをロールに対して押し付けないと、必要
とされる圧接力を得ることができないことがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、一般的に
使用されているドクター装置では、ドクターブレードの
圧接力を適切な状態に設定することが困難な場合があ
る。
【0008】本発明の課題は、ドクターブレードの刃先
を常に適切な状態でロールの外周面に圧接させ、常に適
正な異物かき取り動作を行なうことの可能なドクター装
置を提案することにある。
【0009】また、本発明の課題は、ドクターブレード
の発熱状態に応じて適切なドクタリングを行なうことの
可能なドクター装置を提案することにある。
【0010】さらに、本発明の課題は、ロール外周面の
汚れ具合に応じて適切なドクタリングを行なうことの可
能なドクター装置を提案することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、ロールの外周
面に対して一定の幅さのドクターブレードを押し付け、
当該ドクターブレードを前記ロールの外周面に沿ってそ
の軸線方向に摺動させることにより、当該軸線方向にお
ける異なる位置において当該ロールの外周面から異物の
除去を行なう摺動ドクター装置に関するものであり、次
の構成を採用したことを特徴としている。
【0012】すなわち、前記ドクターブレードの摺動開
始および停止を指示入力する摺動スイッチと、前記ドク
ターブレードを前記ロール外周面に圧接した加圧状態お
よび当該ロール外周面から離した開放状態に切り換える
ための加圧・開放手段と、前記ドクターブレードを加圧
状態および開放状態の切り換え指示を入力する加圧・開
放スイッチと、前記ドクターブレードの摺動を制御する
摺動制御手段と、前記ドクターブレードの発熱状態を検
出する発熱状態検出手段とを有する構成を採用してい
る。
【0013】この構成によれば、ドクターブレードをロ
ール外周面の目標とする位置から摺動させてドクタリン
グを行なうことができる。また、ドクターブレードの刃
先が過熱状態に陥った場合等には、ドクターブレードを
開放状態にして冷却することができる。
【0014】また、手動操作によらずに自動的にドクタ
リングを行なう前記摺動制御手段は、前記発熱状態検出
手段によって前記ドクターブレードが予め定めた温度よ
りも高い温度になったことが検出された時には、前記加
圧・開放手段を駆動して前記ドクターブレードを開放状
態に切り換えることができるので、ドクターブレードの
刃先の加熱状態を確実に回避できる。
【0015】また、本発明では、更に、前記ドクターブ
レードの摺動範囲を変更できる構成を採用している。こ
の構成を採用すれば、例えば、異物の付着量が多い部分
等を集中的にドクタリングすることができる。
【0016】このような検出手段を配置する代わりにタ
イマー機能を利用してドクターブレードの刃先の過熱状
態を回避してもよい。すなわち、前記摺動制御手段にタ
イマー機能を装備して、予め設定した時間が経過する毎
に、前記加圧・開放手段を駆動して前記ドクターブレー
ドを一定時間だけ開放状態に切り換えるようにすればよ
い。
【0017】また、前記ロール外周面の汚れ状態を検出
する汚れ検出手段を備えた構成を採用すれば、自動的に
異物の付着が多い部分を集中的にドクタリングすること
ができるので便利である。
【0018】なお、本発明において、前記ドクターブレ
ードの幅さは、対象となるロールの軸線方向の長さの半
分以下となるように設定される。好ましくは、約50m
mから約500mmの範囲内に設定される。さらに好ま
しくは、約100mmに設定される。
【0019】また、本発明の好適な実施の形態では、前
記ドクターブレードを前記ロールの軸線方向に向けて異
なる速度で移動できるようになっている。
【0020】一方、本発明は多段ドクター装置に関する
ものであり、上記構成の摺動ドクター装置と、当該摺動
ドクター装置よりもロール回転方向の上流側の位置に配
置され、ロール幅とほぼ同一の幅を備えたドクターブレ
ードを用いて前記ロール外周面のドクタリングを行なう
ドクター装置とを有する構成となっている。この構成に
よれば、上流側の一般的なドクター装置によってロール
全幅のドクタリングを行い、その表面の滓を除去する。
次に、摺動ドクター装置を用いて、部分的に付着してい
る紙滓等を除去する。このように二段階でドクタリング
を行うことにより、効率の良いドクタリングを実現でき
る。
【0021】以上のように、本発明では、ドクターブレ
ードをロール軸線方向に摺動させながらロール外周面か
ら異物をかき落とすようにしている。したがって、ドク
ターブレードはロール幅に比べて狭い幅のものを使用す
ることができる。この結果、ドクターブレードの刃先の
全ての部分を適切な圧接力でロール外周面に圧接した状
態を形成することが簡単になる。また、ドクターブレー
ドの幅が狭いので、全体として大きな力でドクターブレ
ードをロールに押し付けなくとも、必要な圧接力を発生
させることができる。さらに、幅の狭いドクターブレー
ドを使用すればよいので、その交換作業等が簡単にな
る。
【0022】また、本発明では、ドクターブレードの過
剰な発熱を回避できるので、ドクターブレードあるいは
ロール外周面の過剰な摩耗を防止できる。
【0023】さらには、ドクターブレードの摺動範囲を
変更できるようになっている。したがって、例えば、ロ
ール外周面の汚れの酷い部分のみをドクタリングするこ
とができる。このため、ロール外周面を隈なくドクタリ
ングする場合に比べて、効率良く異物を除去できる等の
利点が得られる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明の
実施の形態を説明する。
【0025】図1ないし図3には、本発明を抄紙機用の
ロール外周面をドクターリングするためのドクター装置
に適用した例を示してある。
【0026】これらの図に示すように、ドクター装置1
は、両側の支持用のフレーム21、22と、これらのフ
レーム21、22によって回転可能に支持されているド
クターバッグ3と、このドクターバック3によって支持
されている直線スライド機構4と、この直線スライド機
構4によって直線往復移動が可能な状態で支持されてい
るブレードホルダー5と、このブレードホルダー5によ
って保持されているドクターブレード6を有している。
【0027】上記の各部分の構成を詳しく説明する。ま
ず、ドクターバック3は、その両端に支軸31、32を
備えており、これらの支軸31、32がそれぞれフレー
ム21、22の側の軸受けによって回転可能に支持され
ている。このドクターバック3によって支持されている
直線スライド機構4は、例えば、THK株式会社製のベ
ルト式のLMガイドである。
【0028】この直線スライド機構4は、ドクターバッ
グ3に取り付けたベース41と、このベース41に形成
した前後の直線スライドレール42、43と、これら直
線スライドレール42、43に沿って直線往復移動する
スライドテーブル44を備えている。スライドテーブル
44は、その裏面が、駆動用ベルト45に連結されてい
る。駆動用ベルト45は、一方の端の側の駆動プーリー
46と、他方の端側の従動プーリー47の間に架け渡さ
れて、スライドレール42、43と平行に延びている。
駆動プーリー46は、駆動源であるACサーボモータ4
8の出力軸に固着されている。モータ48を駆動する
と、スライドテーブル44は駆動用ベルト45によって
レール42、43に沿って直線移動する。モータ48を
逆転すれば、反対方向に直線移動する。
【0029】このスライドテーブル44の上にはブレー
ドホルダー5が取付けられている。ブレードホルダー5
は、トッププレート51と、このトッププレート51の
裏面側に取り付けた多数のフィンガ52を備えている。
これらの部材51、52の先端側の部分の間に、ドクタ
ーブレード6の元端側の部分が抜き差し可能な状態で挟
まれて保持されている。各フィンガ52は、その中心部
分にロッド53が貫通している。ロッド53の両端は、
回転可能な状態で、スライドテーブル44の側に支持さ
れている。
【0030】ここで、フィンガ52の裏面とスライトデ
ーブル44の間に隙間が形成されており、ロッド53を
挟み、前側(すなわちロール10の側)には小さい隙間
が形成され、後ろ側には大きな隙間が形成されている。
これらの隙間には、小径エアーチューブ54、大径エア
ーチューブ55がそれぞれ装着されている。これらのチ
ューブ54、55に供給する空気量を調整することによ
り、ロッド53を中心として、ドクターブレード6を、
ロール外周面10aに圧接した圧接状態と、そこから離
れた開放状態とに切り換えることができる。すなわち、
後ろ側の大径のチューブ55を膨張させ、小径のチュー
ブ54を収縮させることにより、ドクターブレード6の
刃先6aのロール外周面10aに対する圧接力を増加さ
せることができる。逆に、小径のチューブ54を膨張さ
せ、大径のチューブ55を収縮させることにより、ドク
ターブレードの圧接力を減少させることができる。さら
には、ドクターブレード6をロール外周面から離れた開
放状態ににすることもできる(図においてはこの状態を
想像線で示してある。)。
【0031】次に、図2を参照して、上記の各部分の長
さ、移動範囲について説明する。図に示すように、ロー
ル10の面長(軸線方向の長さ)をL10とする。直線
スライド機構4を支持しているドクターバック3の長さ
L3は、このロール面長L10よりも十分に長くなるよ
うに設定される。この結果、直線スライド機構4のスラ
イドテーブル44の移動範囲は、ロール面長L10より
も広くなるように設定できる。
【0032】本例では、ブレードホルダー5の長さL5
を例えば120mmに設定してあり、ここの保持されて
いるドクターブレード6の長さL6を例えば100mm
に設定してある。ドクターブレード6がロール外周面の
一方の端から他方の端まで摺動できるようにするため
に、すなわち、図2において、実線で示す一方の端から
想像線で示す他方の端まで移動できるように、ブレード
移動量Lは、ロール面長L10よりも左右50mmだけ
少なくなるように設定されている。
【0033】なお、ドクターブレード6の移動範囲をこ
のように制御するためには、移動範囲を規定するための
リミットスイッチ等を配置しておき、これらのリミット
スイッチの出力信号に基づき、モータ48を制御すれば
よい。図2においてモータ48には、その制御基盤の部
分に、電源用リード線48bと共に、リミットスイッチ
等からの信号が伝送される検出器用ケーブル48cが接
続されている。
【0034】このように構成した本例のドクター装置1
においては、ドクターブレード6を回転するロール10
の表面10Aに適切な圧接力で押し付け、モータ48に
よってドクターブレード6を保持しているブレードホル
ダー5をロール軸線方向に向けて往復移動させる。この
結果、ドクターブレード6は、ロール外周面10Aに沿
ってその軸線方向に向けて摺動しながら、当該ロール外
周面10Aのドクタリングを行なう。
【0035】本例のドクターブレード6の幅は狭いの
で、ロール外周面10Aに対する圧接力の調整を簡単に
行なうことができる。また、モータ48として回転速度
が可変のものを使用すれば、ドクターブレード6の摺動
速度を変化させることができる。このようにすれば、ロ
ール外周面10Aのうち、紙滓等の異物が付着しやすい
部分のドクタリングは摺動速度を遅くして十分に行い、
それ以外の部分は摺動速度を速くして行なうことによ
り、効率の良いドクタリングを実現できる。
【0036】なお、図1において想像線で示すように、
移動するブレードホルダー5を覆う状態にカバー11を
当該ブレードホルダー5に取付け、その内側に、薬液あ
るいは空気をドクターブレード6の刃先部分に吹きつけ
可能なノズル12を取り付けておくことができる。この
構成を採用すれば、ドクターブレード6の刃先にかき落
とされた紙滓等の異物が堆積しても、それらを、効率良
く外部に排出できるので好ましい。
【0037】次に、主として図4を参照して、本例の摺
動ドクター装置の制御機構について説明する。
【0038】図において、摺動制御回路100は、直線
スライド機構4を駆動制御して、当該直線スライド機構
4によって支持されているブレードホルダ5により保持
されているドクターブレード6の摺動を制御する。この
摺動制御回路100には、ドクターブレードの最大移動
範囲を規定する左右のセンサ131、132から検出信
号が入力される。また、タイマー回路101および手動
操作盤120が接続されている。
【0039】次に、加圧・開放回路110は、ブレード
ホルダー5の一対のエアーチューブ54、55に対して
空気の供給および排出を行なうことにより、これらのチ
ューブを膨張、収縮させて、ドクターブレード6をロー
ル外周面10Aに圧接した加圧状態およびロール外周面
10Aから離れた開放状態に切り換える空気圧回路であ
る。
【0040】手動操作盤120には、加圧、開放の切り
換えを行なう加圧スイッチ121、開放スイッチ122
と、ドクターブレード6をロール外周面10Aに沿って
摺動開始させる摺動開始スイッチ123およびそれを中
止させる摺動中止スイッチ124とが備わっている。さ
らに、センサ131、132で規定される最大移動範囲
の間において、座標入力により、ドクターブレード6の
移動範囲を指定入力するためのスイッチ群125を備え
ている。さらには、ドクター装置1の動作モードを切り
換えるモード切り換えスイッチ126を備えている。動
作モードとしては例えば、自動モードと手動モードがあ
る。
【0041】モード切り換えスイッチ126によって手
動モードが選択された場合には、次のようにドクタリン
グを行なう。まず、加圧スイッチ121を操作してドク
ターブレード6をロール外周面10Aに適切な圧接力で
押し付ける。次に、摺動開始スイッチ123を操作し
て、モータ48を駆動して直線スライド機構4によって
ブレードホルダ5によって保持されているドクターブレ
ード6の摺動を開始させる。この後は、直線スライド機
構4によって、ドクターブレード6は、センサ131、
132で規定される最大移動範囲を往復移動してロール
外周面10Aのドクタリングを行なう。
【0042】ここで、例えば、ドクターブレード6の刃
先が過熱状態であると操作者が判断した場合には、操作
者は開放スイッチ122を操作すればよい。このスイッ
チ122を操作すると、ドクターブレード6は開放状態
に切り換わり、ロール外周面10Aから離れた状態で移
動する。この結果、過熱状態を回避することができる。
また、操作者が、ロール外周面10Aのうち、特定の部
分に異物の付着を見てとった場合には、例えば、ドクタ
ー装置1の動作を一旦停止させる。次に、スイッチ群1
25を介して、異物の付着の多いロール外周面の部分を
含む移動範囲を座標入力する。この後に、加圧スイッチ
122を操作し、摺動開始スイッチ123を操作する
と、ドクターブレード6は指定された移動範囲内を往復
してロール外周面のドクタリングを行なう。
【0043】一方、スイッチ126によって自動モード
が設定された場合には、例えば次にようなドクタリング
が実行される。この場合、スイッチ群125によって移
動範囲の入力が無い場合には、ドクターブレード6はセ
ンサ131、132で規定される最大移動範囲を往復移
動するように制御される。また、タイマー101による
タイマカウントに応じて、一定の時間毎に、ドクターブ
レード6は開放状態に一時的に切り換わり、ドクターブ
レード6の刃先が過熱状態に陥らないように制御され
る。移動範囲がスイッチ群125によって入力された場
合には、ドクターブレード6をその範囲内で往復移動さ
せる。
【0044】ここで、自動モードにおいては、次によう
な動作形態が考えられる。まず、ドクターブレード6の
刃先の部分の温度状態を検出するための温度センサを設
置しておけば、このセンサ出力に基づき、ドクターブレ
ード6の刃先が過熱状態に陥ってしまうことを確実に回
避できる。すなわち、センサによって刃先が予め設定し
た温度を越えた場合には、タイマ101によって規定さ
れる一定の時間だけ、ドクターブレード6を開放状態に
保持して、当該ドクターブレードの刃先を冷却すればよ
い。
【0045】また、ロール外周面10Aの各部分の汚れ
具合を検出するためのセンサ、すなわち、異物の付着度
合いを検出するセンサを配置しておき、このセンサの出
力に基づき、ドクターブレードの移動範囲を自動設定す
れば、ドクタリングを効率良く行なうことができる。詳
細に説明すると、センサによって異物の付着が多い部分
(汚れが多い部分)を検出し、この結果に基づき摺動制
御回路100においてこの部分を含むドクターブレード
の移動範囲を算出する。そして、この移動範囲内でドク
ターブレード6を往復移動させて異物を確実にかき落と
す。このように制御すれば、常に、ロール外周面から異
物を確実に除去でき、効率の良いドクタリングを実現で
きる。
【0046】一方、上記構成の摺動ドクター装置を用い
て多段ドクター装置を構成することができる。すなわ
ち、上記構成の摺動ドクター装置と、当該摺動ドクター
装置よりもロール回転方向の上流側の位置に配置され、
ロール幅とほぼ同一の幅を備えたドクターブレードを用
いて前記ロール外周面のドクタリングを行なうドクター
装置とを有する構成を採用することができる。この構成
によれば、上流側の一般的なドクター装置によってロー
ル全幅のドクタリングを行い、その表面の滓を除去す
る。次に、摺動ドクター装置を用いて、部分的に付着し
ている紙滓等を除去する。このように二段階でドクタリ
ングを行うことにより、効率の良いドクタリングを実現
できる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のドクター
装置は、幅の狭いドクターブレードをロール外周面に圧
接した状態でその軸線方向に摺動させて、当該ロール外
周面のドクタリングを行なうように構成されている。し
たがって、従来において使用されているロール幅と同一
の幅のドクターブレードを使用する構成のドクター装置
に比べて、ドクターブレードの圧接力の調整を簡単に行
なうことができる。また、ドクターブレードの刃先に十
分な圧接力を加えることができる。さらには、ロール幅
が異なるロールに対しては、ドクターブレードの移動範
囲を変更するのみで、簡単に対処することができるの
で、ロール幅に対応したドクターブレードを使用する必
要も無くなる。
【0048】また、本発明では、ドクターブレードの過
剰な発熱を回避できるので、ドクターブレードあるいは
ロール外周面の過剰な摩耗を防止できる。
【0049】さらには、ドクターブレードの摺動範囲を
変更できるようになっている。したがって、例えば、ロ
ール外周面の汚れの酷い部分のみをドクタリングするこ
とができる。このため、ロール外周面を隈なくドクタリ
ングする場合に比べて、効率良く異物を除去できる等の
利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したドクター装置の例を示す概略
構成図である。
【図2】図1のドクター装置における各部分の長さ関係
およびドクターブレードの移動範囲を説明するための説
明図である。
【図3】図1のドクター装置におけるドクターブレード
およびブレードホルダーの部分を拡大して示す部分拡大
図である。
【図4】図1のドクター装置の駆動制御系を示す概略ブ
ロック図である。
【符号の説明】
1 ドクター装置 4 直線スライド機構 5 ブレードホルダー 6 ドクターブレード 10 ロール 10A ロール外周面 10a ロールの軸線 100 摺動制御回路 101 タイマー 110 加圧・開放制御回路 120 手動操作盤 121 加圧スイッチ 122 開放スイッチ 123 摺動開始スイッチ 124 摺動停止スイッチ 125 動作範囲入力用のスイッチ群 126 モード切り換えスイッチ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D21G 3/00 - 3/04 B21D 1/02

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロールの外周面に対して一定の幅のドク
    ターブレードを押し付け、当該ドクターブレードを前記
    ロールの外周面に沿ってその軸線方向に移動させること
    により、当該軸線方向における異なる位置において当該
    ロールの外周面から異物の除去を行なう摺動ドクター装
    置であって、 前記ドクターブレードの摺動開始および停止を指示入力
    する摺動スイッチと、前記ドクターブレードを前記ロー
    ル外周面に圧接した加圧状態および当該ロール外周面か
    ら離した開放状態に切り換えるための加圧・開放手段
    と、前記ドクターブレードを加圧状態および開放状態の
    切り換え指示を入力する加圧・開放スイッチと、前記ド
    クターブレードの摺動を制御する摺動制御手段と、前記
    ドクターブレードの発熱状態を検出する発熱状態検出手
    段とを有し、前記摺動制御手段は、前記発熱状態検出手
    段によって前記ドークターブレードが予め定めた温度よ
    りも高い温度になったことが検出された時には、前記加
    圧・開放手段を駆動して前記ドクターブレードを開放状
    態に切り換えることを特徴とする摺動ドクター装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、更に、前記ドクター
    ブレードの摺動範囲を変更可能であることを特徴とする
    摺動ドクター装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記摺動制御手段は
    タイマー機能を備えており、予め設定した時間が経過す
    る毎に、前記加圧・開放手段を駆動して前記ドクターブ
    レードを一定時間だけ開放状態に切り換えることを特徴
    とする摺動ドクター装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、更に、前記ロール外
    周面の汚れ状態を検出する汚れ検出手段を有し、前記摺
    動制御手段は、前記汚れ検出手段の検出結果に基づき、
    前記ドクターブレードの摺動範囲を規定することを特徴
    とする摺動ドクター装置。
  5. 【請求項5】 ロールの外周面に対して一定の幅のドク
    ターブレードを押し付け、当該ドクターブレードを前記
    ロールの外周面に沿ってその軸線方向に手動させること
    により、当該軸線方向における異なる位置において当該
    ロールの外周面から異物の除去を行なう摺動ドクター装
    置であって、 前記ドクターブレードの摺動を制御する摺動制御手段
    と、前記ドクターブレー ドの発熱状態を検出する発熱状
    態検出手段と、前記ドクターブレードを前記ロール外周
    面に圧接した加圧状態および当該ロール外周面から離し
    た開放状態に切り換えるための加圧・開放手段とを有
    し、前記摺動制御手段は、前記発熱状態検出手段によっ
    て前記ドクターブレードが予め定めた温度よりも高い温
    度になったことが検出された時には、前記加圧・開放手
    段を駆動して前記ドクターブレードを開放状態に切り換
    えることを特徴とする摺動ドクター装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記摺動制御手段は
    タイマー機能を備えており、予め設定した時間が経過す
    る毎に、前記加圧・開放手段を駆動して前記ドクターブ
    レードを一定時間だけ開放状態に切り換えることを特徴
    とする摺動ドクター装置。
  7. 【請求項7】 請求項5において、更に、前記ロール外
    周面の汚れ状態を検出する汚れ検出手段を有し、前記摺
    動制御手段は、前記汚れ検出手段の検出結果に基づき、
    前記ドクターブレードの摺動範囲を規定することを特徴
    とする摺動ドクター装置。
  8. 【請求項8】 請求項1または5において、前記ドクタ
    ーブレードの幅は、対象となるロールの軸線方向の長さ
    の半分以下となるように設定されていることを特徴とす
    る摺動ドクター装置。
  9. 【請求項9】 請求項8において、前記ドクターブレー
    ドの幅は50mmから500mmの範囲内であることを
    特徴とする摺動ドクター装置。
  10. 【請求項10】 請求項9において、前記ドクターブレ
    ードの幅は100mmであることを特徴とする摺動ドク
    ター装置。
  11. 【請求項11】 請求項1または5において、前記ドク
    ターブレードを前記ロールの軸線方向に向けて異なる速
    度で移動可能となっていることを特徴とする摺動ドクタ
    ー装置。
  12. 【請求項12】 請求項1または5に記載の摺動ドクタ
    ー装置と、当該摺動ドクター装置よりもロール回転方向
    の上流側の位置に配置され、ロール幅と同一の幅を備え
    たドクターブレードを用いて前記ロール外周面のドクタ
    リングを行なうドクター装置とを有することを特徴とす
    る多段ドクター装置。
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