JP2987057B2 - 4,4’−ジアミノ−1,1’−ジアントラキノニルの製造方法 - Google Patents

4,4’−ジアミノ−1,1’−ジアントラキノニルの製造方法

Info

Publication number
JP2987057B2
JP2987057B2 JP6167177A JP16717794A JP2987057B2 JP 2987057 B2 JP2987057 B2 JP 2987057B2 JP 6167177 A JP6167177 A JP 6167177A JP 16717794 A JP16717794 A JP 16717794A JP 2987057 B2 JP2987057 B2 JP 2987057B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dianthraquinonyl
diamino
sulfate
sulfuric acid
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP6167177A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0827386A (ja
Inventor
真人 金富
正 大熊
尚登 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP6167177A priority Critical patent/JP2987057B2/ja
Publication of JPH0827386A publication Critical patent/JPH0827386A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2987057B2 publication Critical patent/JP2987057B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B1/00Dyes with anthracene nucleus not condensed with any other ring
    • C09B1/005Di-anthraquinonyl and derivative compounds

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、赤色建染染料及び赤色
顔料として有用な4,4’−ジアミノ−1,1’−ジア
ントラキノニルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】4,4’−ジアミノ−1,1’−ジアン
トラキノニル−3,3’−ジスルホン酸類を鉱酸等によ
り脱スルホン化することにより、4,4’−ジアミノ−
1,1’−ジアントラキノニル顔料類を製造する方法は
公知である。例えば、特公昭38−25842号公報に
は、4,4’−ジアミノ−1,1’−ジアントラキノニ
ル−3,3’−ジスルホン酸類を鉱酸又は酸性を示す塩
とともに加熱反応して脱スルホン化し、その反応溶液を
氷水中に注ぐことにより加水分解して、目的物を得る方
法が記載されている。しかしながら、この特公昭38−
25842号公報に記載の方法で得られる4,4’−ジ
アミノ−1,1’−ジアントラキノニル顔料類は、極め
て微小な粒子であるため濾過性が非常に悪く、工業的に
不利である。また特開平5−39435号公報では、濾
過性を改善する方法として、脱スルホン化後の反応溶液
を水中に注いで得られる水性懸濁液の温度が、0℃を越
えないように保持する方法が提案されている。しかし、
この方法によっても、やはり濾過性が悪く、濾過に非常
に長時間を要するため、目的物中に不純物が多く残存
し、顔料として要求される鮮明な色に欠けていた。
【0003】また一方、特開昭63−312366号公
報では、4,4’−ジアミノ−1,1’−ジアントラキ
ノニル−3,3’−ジスルホン酸を脱スルホン化後、硫
酸塩状で単離し、該硫酸塩を水に加えて加水分解して
4,4’−ジアミノ−1,1’−ジアントラキノニル化
合物を得る方法が記載されている。しかしながら、この
方法においても、硫酸塩状で濾取、単離するに際し、脱
スルホン化後の硫酸濃度及び晶析方法によって濾過性が
著しく変化し、しかもこの段階での濾過性は、最終目的
物である4,4’−ジアミノ−1、1’−ジアントラキ
ノニル顔料の品質に大きく影響する。即ち、硫酸塩の濾
過性が悪いと、不純物が除去されず、こうして得られた
硫酸塩の加水分解で生成した目的物を濾取する際の濾過
性も不良で、不純物が残存し、鮮明な色を有する顔料は
得られない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような問題点を解決し、不純物が効率よく除去され、
鮮明な色を有する4,4’−ジアミノ−1,1’−ジア
ントラキノニルを製造し得る、作業性に優れた工業的に
有利な方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するため鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。即ち、本発明は、4,4’−ジアミノ−1,1’−
ジアントラキノニル−3,3’−ジスルホン酸又はその
塩を硫酸を用いて脱スルホン化し、4,4’−ジアミノ
−1,1’−ジアントラキノニルを製造する方法におい
て、脱スルホン化後水で希釈して硫酸濃度を70〜80
%とし、70〜110℃に冷却し、その温度で静置して
保温熟成させ、生成した硫酸塩を単離し、該硫酸塩を水
中に注ぐことにより加水分解することを特徴とする、
4,4’−ジアミノ−1,1’−ジアントラキノニルの
製造方法である。
【0006】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明で用いる4,4’−ジアミノ−1,1’−ジアント
ラキノニル−3,3’−ジスルホン酸の塩としては、ナ
トリウム、カリウムなどのアルカリ金属、マグネシウ
ム、カルシウム、バリウムなどのアルカリ土類金属、亜
鉛、アルミニウムなどの低毒性の金属などの塩を例示で
きる。
【0007】本発明においては、4,4’−ジアミノ−
1,1’−ジアントラキノニル−3,3’−ジスルホン
酸又はその塩を硫酸中にて脱スルホン化する。硫酸濃度
は通常90%以下、好ましくは75〜80%であり、反
応温度は120〜220℃、好ましくは140〜150
℃である。
【0008】本発明においては、得られた脱スルホン化
した反応溶液を水で希釈して硫酸濃度を70〜80%、
好ましくは70〜75%とした後、反応溶液を70〜1
10℃に冷却し、この温度に保持して、静置して保温熟
成し、結晶を析出させる。熟成時間は反応のスケールに
よっても異なるが、通常0.5〜20時間、好ましくは
5〜15時間である。熟成終了後、必要であれば更に冷
却して40〜80℃とし、濾過して硫酸塩を単離する。
脱スルホン化後、水で希釈した後の硫酸濃度、及び自然
冷却し、静置保温する熟成工程が、濾過性を改善させ、
目的物の色相を向上させる上で非常に重要である。即
ち、水で希釈して適切な硫酸濃度に調整することによ
り、不純物を晶析母液に溶解させて、4,4’−ジアミ
ノ−1,1’−ジアントラキノニル硫酸塩(以下、「硫
酸塩」と略す)への不純物の取込みを抑え、また自然冷
却したのち静置保温する熟成工程を設けることで、硫酸
塩の結晶を大きく成長させるという効果を有するものと
推測される。この2つの効果によって、硫酸塩を単離す
る際の濾過性は飛躍的に向上し、不純物は効率よく除去
され、鮮明な色相の目的物が得られる。
【0009】本発明においては、単離した硫酸塩は、6
0〜80%の硫酸にて洗浄した後、水中に注入すること
により加水分解し、これを濾取して、目的物である4,
4’−ジアミノ−1,1’−ジアントラキノニルを得
る。この最終段階での濾過においても濾過性は良好で、
短時間で終了する。
【0010】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。尚、得られた化合物の展色試験は下記の方法で
行う。 1.実施例で得られた化合物4.0gに樹脂(ベッコゾ
ールJ−524−IM−60:スーパーベッカミンJ−
820−60=70:30の比で混合したもの(樹脂は
共に第日本インキ(株)製))13g、溶剤(キシレ
ン:n−ブタノール=75:25の比で混合したもの)
13gを加え、1時間分散させ、再度樹脂50gを追加
後10分間分散させ、色エナメルを作製する。 2.1のエナメルを濃度試験用のカード紙(商品名:ブ
ラッシュT、中越パルプ工業社製)にアプリケータで均
一の厚みに展色する。 3.30分間放置し、130℃、20分間焼き付ける。 4.比較例1で合成した化合物をスタンダードとし、こ
れを同様に試験用カード紙に焼きつけたものと比較する
ことにより色相を評価する。
【0011】実施例1 98%硫酸191g中に水49gを入れ78%硫酸を調
整し、この78%硫酸液を室温とし、4,4’−ジアミ
ノ−1,1’−ジアントラキノニル−3,3’−ジスル
ホン酸ナトリウム30gを、50℃以下に保持しながら
装入した。装入終了後、150℃まで昇温し、同温度で
3時間反応し、脱スルホン化を行った。その後、水2
7.4gを加えて硫酸濃度を70%とし、自然放冷によ
り30〜40分かけて105℃まで冷却し、攪拌を停止
して静置し、100〜105℃に保持して10時間熟成
した。その後50℃まで冷却して吸引濾過し、70%硫
酸100gにてプレスケーキの洗浄を行った。洗浄後、
プレスケーキを敷水800部中に装入し、室温にて1時
間攪拌し、吸引濾過、水洗、乾燥して4,4’−ジアミ
ノ−1,1’−ジアントラキノニル16.5g(収率8
1%)を得た。硫酸塩および最終目的物の濾過性はとも
に非常に良好で、濾過は1分程で終了し、展色試験の結
果、得られた4,4’−ジアミノ−1,1’−ジアント
ラキノニルは、スタンダードに比べて鮮明赤色の色相を
呈した。
【0012】実施例2 実験例1と同様に、4,4’−ジアミノ−1,1’−ジ
アントラキノニル−3,3’−ジスルホン酸ナトリウム
の脱スルホン化を行い、脱スルホン化後、水9.6gを
加えて硫酸濃度を75%とし、自然放冷により1時間か
けて85℃まで冷却し、攪拌を停止して静置し、80〜
85℃に保持して5時間熟成した。その後50℃まで冷
却して吸引濾過し、75%硫酸100gにてプレスケー
キの洗浄を行った。洗浄後、プレスケーキを敷水800
部中に装入し、室温にて1時間攪拌し、吸引濾過、水
洗、乾燥して4,4’−ジアミノ−1,1’−ジアント
ラキノニル13.8g(収率67%)を得た。硫酸塩お
よび最終目的物の濾過性はともに非常に良好で、濾過は
1分程で終了し、展色試験の結果、得られた4,4’−
ジアミノ−1,1’−ジアントラキノニルは、スタンダ
ードに比べて鮮明赤色の色相を呈した。
【0013】比較例1 実施例1と同様に4,4’−ジアミノ−1,1’−ジア
ントラキノニル−3,3’−ジスルホン酸ナトリウムの
脱スルホン化を行い、脱スルホン化後、水48gを加え
て硫酸濃度を65%とし、自然放冷により30〜40分
かけて105℃まで冷却し、攪拌を停止して100〜1
05℃に保持して10時間熟成した。その後50℃まで
冷却して、吸引濾過し、65%硫酸100gにてプレス
ケーキの洗浄を行った。洗浄後、プレスケーキを敷水8
0g中に装入、室温にて1時間攪拌し、吸引濾過、水
洗、乾燥して4,4’−ジアノ−1,1’−ジアントラ
キノニル15.4g(収率75%)を得た。硫酸塩及び
最終目的物の濾過性はともに不良で、濾過に5分程度要
し、得られた4,4’−ジアミノ−1,1’−ジアント
ラキノニルは青みがかった暗赤色を呈していた。
【0014】比較例2 実施例1と同様に4,4’−ジアミノ−1,1’−ジア
ントラキノニル−3,3’−ジスルホン酸ナトリウムの
脱スルホン化を行い、脱スルホン化後、水27.4gを
加えて硫酸濃度を70%とし、その後50℃まで急冷し
て濾過し、70%硫酸100gにてプレスケーキの洗浄
を行った。その後、プレスケーキを敷水800g中に装
入、室温にて1時間攪拌し、濾過、水洗、乾燥して4,
4’−ジアミノ−1,1’−ジアントラキノニル16.
0g(収率79%)を得た。硫酸塩及び最終目的物の濾
過性はともに不良で、濾過に20分程度要し、得られた
4,4’−ジアミノ−1,1’−ジアントラキノニルは
青みがかった暗赤色を呈していた。
【0015】
【発明の効果】本発明により、不純物が効率よく除去さ
れ、鮮明な色相を有する、赤色建染染料及び顔料として
有用な4,4’−ジアミノ−1,1’−ジアントラキノ
ニルを製造し得る、作業性に優れた工業的に有利な方法
を提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09B 1/22

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4,4’−ジアミノ−1,1’−ジアン
    トラキノニル−3,3’−ジスルホン酸又はその塩を硫
    酸を用いて脱スルホン化し、4,4’−ジアミノ−1,
    1’−ジアントラキノニルを製造する方法において、脱
    スルホン化後水で希釈して硫酸濃度を70〜80%と
    し、70〜110℃に冷却し、その温度で静置して保温
    熟成させ、生成した硫酸塩を単離し、該硫酸塩を水中に
    注ぐことにより加水分解することを特徴とする、4,
    4’−ジアミノ−1,1’−ジアントラキノニルの製造
    方法。
JP6167177A 1994-07-19 1994-07-19 4,4’−ジアミノ−1,1’−ジアントラキノニルの製造方法 Expired - Lifetime JP2987057B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6167177A JP2987057B2 (ja) 1994-07-19 1994-07-19 4,4’−ジアミノ−1,1’−ジアントラキノニルの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6167177A JP2987057B2 (ja) 1994-07-19 1994-07-19 4,4’−ジアミノ−1,1’−ジアントラキノニルの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0827386A JPH0827386A (ja) 1996-01-30
JP2987057B2 true JP2987057B2 (ja) 1999-12-06

Family

ID=15844854

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6167177A Expired - Lifetime JP2987057B2 (ja) 1994-07-19 1994-07-19 4,4’−ジアミノ−1,1’−ジアントラキノニルの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2987057B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5801976B1 (ja) * 2015-03-31 2015-10-28 大日精化工業株式会社 顔料組成物の製造方法
JP5801972B1 (ja) * 2015-01-16 2015-10-28 大日精化工業株式会社 顔料組成物、それを使用した着色組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0827386A (ja) 1996-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4431806A (en) Process for the preparation of pigments of the perylene-3,4,9,10-tetracarboxylic acid diimide series, and their use
JPS58164641A (ja) ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸−n,n′−ジアルキル−ジイミド−顔料の製法
DE2148866C3 (de) Chinacridonpigmentgemische und Verfahren zu ihrer Herstellung
EP0142066B1 (de) Deckende gamma-Modifikation des unsubstituierten linearen trans-Chinacridons
JP2987057B2 (ja) 4,4’−ジアミノ−1,1’−ジアントラキノニルの製造方法
JPH0312111B2 (ja)
US4247696A (en) Process for preparing gamma phase quinacridone
JPS61285265A (ja) アンタントロン系の顔料の製法
US4036859A (en) Method for the preparation of 2-hydroxybenzanthrone compounds
EP0258806B1 (de) Wasserlösliche Disazoverbindungen, Verfahren zu ihrer Herstellung und ihre Verwendung als Farbstoffe
JPH0252659B2 (ja)
TWI466956B (zh) 製備呈現出α晶形之酞菁銅顆粒之方法
JP3020433B2 (ja) 黄色建染染料の製造方法
US2122882A (en) Anthraquinone compounds and method for their preparation
JPH064776B2 (ja) 顔料組成物の製造法
JPS58120673A (ja) 安定型ジオキサジンバイオレツト顔料の製造法
JP2987058B2 (ja) 3−アリザリンスルホン酸ナトリウムの製造方法
JPH0539435A (ja) 4,4’−ジアミノ−1,1’−ジアントラキノニル顔料類を製造する方法
US2012233A (en) Ijnitei
DE878687C (de) Verfahren zur Herstellung von Phthalocyaninfarbstoffen
JPS63199769A (ja) キナクリドン顔料の製造法
DE835917C (de) Verfahren zur Herstellung von Methyl- und Chlormethylverbindungen von Pyrazolanthron-Benzanthronen und deren Leukoestern
JP3270673B2 (ja) 4,4’−ジアミノ−1,1’−ジアントラキノニル−3,3’−ジスルホン酸類またはその塩類の製造方法
DE825577C (de) Verfahren zur Herstellung von Kuepenfarbstoffen
AT167617B (de) Verfahren zur Herstellung von neuen Küpenfarbstoffen