JPH064776B2 - 顔料組成物の製造法 - Google Patents

顔料組成物の製造法

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JPH064776B2
JPH064776B2 JP59239534A JP23953484A JPH064776B2 JP H064776 B2 JPH064776 B2 JP H064776B2 JP 59239534 A JP59239534 A JP 59239534A JP 23953484 A JP23953484 A JP 23953484A JP H064776 B2 JPH064776 B2 JP H064776B2
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文夫 新井
吉志春 萩原
秀昭 中澤
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Tosoh Corp
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【発明の詳細な説明】 本発明は顔料組成物の製造法に関するものである。
化学構造的に近似した同系統の顔料の場合、例えば、キ
ナクリドン及びその誘導体に関しては、濃硫酸に溶解後
水中に導入することにより共沈・固溶体化することは公
知である(特公昭43−28014号公報)。
又、異なる属の少なくとも2種の顔料からなる混合物に
充分に湿式摩砕をかけることによって顔料アロイを製造
する方法も開示されている(特開昭57−30765号
公報)。
前者においては、化学構造的に近似した同系統の顔料間
にのみ可能となることから、色域が限定されてしまい、
市場のニーズに対応するにはおのづと限界がある。
又、後者においては、異種顔料での顔料アロイの形成と
いう点から見て、色域が限定される制約はないものの、
結局の所、機械的なブレンドの域を出ることは出来ず、
各々の顔料がより小さく摩砕されたが為透明性,分散性
等の向上が図られたと見るべきである。したがって、効
果を期待するには、強力な摩砕力を必要とし、又摩砕助
剤の助けが必要となろう。
この事は、摩砕メジアの製品中への混入を防止できず、
後処理による除去はほとんど不可能に近い。
従って、結局は製品の純度の低下を来たし、色の彩度や
明度等に悪影響を与える。この事は塗料,インキ,樹脂
着色分野での使用時に色のニゴリや透明感の欠如となっ
て現れる。又、機械的摩砕法の大きな欠点として、粒子
サイズの不均一性や、結晶の破砕にともなう耐光性や耐
熱性の低下も避けることができない。
事実、特開昭57−30765号公報では、生成した顔
料アロイのX−Ray回折結果に触れて、無定形物質と
同様との表現まであり、一層多くの好ましい物理的性能
ならびに適用性能、特に一層明るく一層均一な色相、一
層高い着色強度および透明さおよび一層高い光沢ならび
にプラスチックおよびラッカー中での一層良好な分散性
等の特徴を引き出す為に、いかに多くの力が必要とされ
たか、又、その為に、顔料としての他の重要な特性がそ
こなわれているかを示唆している。
本発明者らは、メカニカル摩砕によらずこれら欠点を改
良した顔料組成物の製造法について検討し、ジメチルス
ルホキサイドの如き極性有機溶剤に多くの有機顔料が苛
性アルカリの存在下に溶解することを確認し、ケミカル
法顔料化による新規な顔料組成物の製造法を見い出すに
至ったものである。
すなわち、本発明は苛性アルカリの存在下に非プロトン
系極性有機溶剤に可溶な有機顔料を2種以上溶解し酸で
中和再沈することによる顔料組成物の製造法を提供する
ものである。
この様な顔料組成物を製造するに当っては、原料である
顔料の組み合せが、溶剤に対し、苛性アルカリと塩を形
成し溶解することを前提としているが、その様な能力の
ある溶剤としては、ジメチルスルホキシド,ジメチルイ
ミダゾリジノン,N−メチルピロリドン等があげられる
が、ジメチルスルホキシドが溶解性,溶剤の回収性等の
面で良好である。これらの溶剤は完全に非水の状態では
顔料を完溶し難いが、若干の水を混在させることにより
溶解性が増し溶解が容易になる。しかし、含水率が20
%以上になると溶解性が再び低下し溶解が困難となる。
通常10〜15%程度の含水状態が最も効果的に溶解を
可能とする。
この溶解操作に於いて用いる苛性アルカリとしては、苛
性ソーダ及び苛性カリが好ましく用いられる。
得られた顔料混合溶液は、顔料の用途目的に従って中和
再沈条件を設定し顔料化を行なう。この際、中和に用い
る酸類としては、硫酸,塩酸等の無機酸や各種有機酸を
使用出来るが、得られる顔料組成物の性能を考慮する
と、硫酸,塩酸及び酢酸を用いるのが好ましい。
中和再沈条件としては、中和再沈時の温度が粒子サイズ
に大きく影響するため、目的とする粒径を得るに適した
温度下にコントロールしながら中和再沈を行うことが必
要である。通常80〜90℃で0.4〜0.5ミクロ
ン、70〜80℃で0.3〜0.4ミクロン,40〜6
0℃で0.2〜0.3ミクロン、20〜30℃で0.1
〜0.2ミクトン,0〜10℃で0.05〜0.1ミク
ロンと変化するので、この範囲で希望の粒径の選択を行
えば良い。
中和再沈によって得られた沈殿物スラリーは、通常の手
段にて過,洗浄を経て必要に応じて表面処理等をほど
こし、鮮明で耐熱・耐光性に勝れた顔料組成物を得る。
本発明の顔料組成物を得るには、苛性アルカリの存在下
ジメチルスルホキシド,ジメチルイミダゾリジノン,N
−メチルピロリドンの如き非プロトン系極性有機溶剤に
溶解し、酸で中和再沈出来る有機顔料であることが必要
であり、これらの顔料としては、キナクリドン系,アゾ
系、及びチオインジゴ系をあげることが出来る。
本発明の製造法によれば、異種顔料間の顔料組成物が、
耐光性や耐熱性等の顔料にとって重要な特性を低下させ
ることなく、又色の濁りを来たすことなく経済的に実現
できる。
組み合わせる顔料の組成領域については特に制約はな
く、任意に実現できる。
又、中和再沈条件を調整することによって、顔料の粒子
サイズを0.05〜0.5ミクロンの範囲で任意にコン
トロール出来、粒度も均一である。
以上の様な特徴に加えて、顔料の機械的なブレンドから
は決っして得られない色調を有する顔料組成物が得られ
ることは、本発明の大きな特徴である。
以下、本発明を実施例をもって更に詳細に説明する。以
下、部は重量部を示し、%は重量%を示す。
実施例1 無置換キナクリドン24部とCIPig Orange
36 6部及び10%量の水を含有するジメチルスルホ
キシド300部をフラスコに秤取し、均質なスラリーを
形成する様に撹拌を行いながら苛性カリ13.5部を加
える。
室温下に撹拌を続けると系は徐々に青紫色化し、スラリ
ー状から濃青紫色の溶液状に変化して行く。約1時間撹
拌を続けたのち、0℃に冷却しながら50%硫酸をゆっ
くりと滴加し中和する。滴加が終了したら、そのまま1
時間撹拌を続付け熟成を行ったのち、150部の水で希
釈しフィルターで濾過する。得られたケーキ状物を約1
の水で再分散洗浄後再び過し、この操作を3回くり
返し、60℃の温風乾燥器中で12時間乾燥を行い定量
的に濃赤紫色の0.05〜0.1ミクロンの粒子サイズ
を有する目的物を得た。
実施例2 CIPig Orange36に替えて、CIPig
Red170を、又、溶剤として、10%量の水を含有
するジメチルスルホキシドに替えて、10%量の水を含
有するジメチルイミダゾリジノンを用いて、実施例1と
同様の操作をすることにより、0.05〜0.1ミクロ
ンの粒子サイズを有する赤紫色目的物を得た。
実施例3 3.10ジクロルキナクリドン24部とCIPig
Orange36 6部及び10%量の水を含有するN
−メチル2ピロリドン300部をフラスコに秤取し、均
質なスラリーを形成する様に撹拌を行いながら苛性ソー
ダ10部を加える。約1時間室温下に撹拌を続けたの
ち、0℃に冷却しながら15%塩酸を滴加し中和する。
以下、実施例1と同様の操作をすることにより、0.0
5〜0.1ミクロンの粒子サイズを有する濃赤橙色目的
物を得た。
実施例4 無置換キナクリドン27部とCIPig Red883
部及び10%量の水を含有するジメチルスルホキシド3
00部をフラスコに秤取し、撹拌を行ないながら苛性ソ
ーダ10部を加える。約1時間撹拌を続け溶解させた
後、0℃に冷却し、50%酢酸を滴加し中和させる。以
下、実施例1と同様の操作をすることにより、0.05
〜0.1ミクロンの粒子サイズを有する濃赤紫色目的物
を得た。
実施例5 無置換キナクリドン27部とCIPig Orang
e36 3部及び10%量の水を含有するジメチルスル
ホキシド300部をフラスコに秤取し、撹拌を行いなが
ら苛性カリ13.5部を加える。約1時間撹拌を続け溶
解させた後、70℃に加熱し、50%硫酸を滴加し中和
させる。以下、実施例1と同様の操作をすることによ
り、0.2〜0.3ミクロンの粒子サイズを有する赤橙
色目的物を得た。
実施例6 2,9−ジメチルキナクリドン27部とCIPig
Red175 3部及び10%量の水を含有するN−メ
チル2ピロリドン300部をフラスコに秤取し、撹拌を
行いながら苛性カリ13.5部を加える。約1時間撹拌
を続け溶解させた後、70℃に加熱し、50%硫酸を滴
加し中和させる。以下実施例1と同様の操作をすること
により、約0.3μの粒子サイズを有する紫色目的物を
得た。
実施例7 実施例1における無置換キナクリドン24部を15部に
又、CIPig Orange36 6部を15部に替
えて、同様操作をすることにより、約0.05ミクロン
の粒子サイズを有する濃赤紫色目的物を得た。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】苛性アルカリの存在下に非プロトン系極性
    有機溶剤にキナクリドン系,アゾ系又はチオインジゴ系
    から選ばれる異なる2種以上の可溶な有機顔料を溶解
    し、酸で中和再沈することを特徴とする顔料組成物の製
    造法。
  2. 【請求項2】キナクリドン系顔料が、リニヤー無置換キ
    ナクリドン,2,9−ジメチルキナクリドン,3,10
    −及び4,11−ジクロルキナクリドンである特許請求
    の範囲第(1)項記載の製造法。
  3. 【請求項3】苛性アルカリとして、苛性ソーダ又は苛性
    カリを用いる特許請求の範囲第(1)項又は第(2)項のいず
    れかに記載の製造法。
  4. 【請求項4】非プロトン系極性有機溶剤として、ジメチ
    ルスルホキシド,ジメチルイミダゾリジノン又はN−メ
    チル2−ピロリドンを用いる特許請求の範囲第(1)項か
    ら第(3)項のいずれかの項に記載の製造法。
  5. 【請求項5】酸として、硫酸,塩酸又は有機酸を用いる
    特許請求の範囲第(1)項から第(4)項のいずれかの項に記
    載の製造法。
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