JP2985353B2 - 蒸気タービンの保安装置 - Google Patents
蒸気タービンの保安装置Info
- Publication number
- JP2985353B2 JP2985353B2 JP3084290A JP8429091A JP2985353B2 JP 2985353 B2 JP2985353 B2 JP 2985353B2 JP 3084290 A JP3084290 A JP 3084290A JP 8429091 A JP8429091 A JP 8429091A JP 2985353 B2 JP2985353 B2 JP 2985353B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hydraulic
- protection device
- valve
- output
- steam turbine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Control Of Turbines (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蒸気タービンの運転中
に異常が発生した危急時に主蒸気止め弁を急閉鎖してタ
ービンへの蒸気流入を遮断して非常停止させる蒸気ター
ビンの保安装置に関する。
に異常が発生した危急時に主蒸気止め弁を急閉鎖してタ
ービンへの蒸気流入を遮断して非常停止させる蒸気ター
ビンの保安装置に関する。
【0002】
【従来の技術】まず、図2に従来実施されている蒸気タ
ービンの保安装置を示す。図において、1はボイラ、2
は蒸気タービン、3は復水器、4は発電機、5は蒸気加
減弁、6は主蒸気止め弁、7は主蒸気止め弁遮断用の油
圧アクチュエータ、8は非常調速機、9はスラスト保護
装置、10は電気式保護装置、11はトリップ電磁弁で
ある。
ービンの保安装置を示す。図において、1はボイラ、2
は蒸気タービン、3は復水器、4は発電機、5は蒸気加
減弁、6は主蒸気止め弁、7は主蒸気止め弁遮断用の油
圧アクチュエータ、8は非常調速機、9はスラスト保護
装置、10は電気式保護装置、11はトリップ電磁弁で
ある。
【0003】上記の構成で、蒸気タービンの正常運転時
には、制御油ポンプから供給される作動油をトリップ電
磁弁11を介して油圧アクチュエータ7のシリンダに導
入し、主蒸気止め弁6を開放状態に保持しておく。一
方、非常調速機8,あるいはスラスト保護装置9などの
保護装置が作動した際には、動作検出センサ(リミット
スイッチ)8aないし9aの動作信号(電気信号)を受
けて電気式保護装置10から出力するトリップ信号(電
気信号)でトリップ電磁弁11を動作させ、油圧アクチ
ュエータ7のシリンダから圧油をドレン側に排除させ
る。これにより主蒸気止め弁6が急閉鎖して蒸気タービ
ン2への蒸気流入が遮断してタービンが非常停止する。
には、制御油ポンプから供給される作動油をトリップ電
磁弁11を介して油圧アクチュエータ7のシリンダに導
入し、主蒸気止め弁6を開放状態に保持しておく。一
方、非常調速機8,あるいはスラスト保護装置9などの
保護装置が作動した際には、動作検出センサ(リミット
スイッチ)8aないし9aの動作信号(電気信号)を受
けて電気式保護装置10から出力するトリップ信号(電
気信号)でトリップ電磁弁11を動作させ、油圧アクチ
ュエータ7のシリンダから圧油をドレン側に排除させ
る。これにより主蒸気止め弁6が急閉鎖して蒸気タービ
ン2への蒸気流入が遮断してタービンが非常停止する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記の電気
式保護装置のように電気信号のみを媒体として蒸気ター
ビンの非常停止制御を行う方式では、制御システムの信
頼性維持を図るために電気信号の検出,伝送系を多重化
し、さらに自己診断を行うなどして制御系統の健全性を
常時監視する方策が必要であり、このために保守面でコ
スト高となる問題があった。
式保護装置のように電気信号のみを媒体として蒸気ター
ビンの非常停止制御を行う方式では、制御システムの信
頼性維持を図るために電気信号の検出,伝送系を多重化
し、さらに自己診断を行うなどして制御系統の健全性を
常時監視する方策が必要であり、このために保守面でコ
スト高となる問題があった。
【0005】本発明は上記の点にかんがみなされたもの
であり、低コストで高信頼性の維持が図れるようにした
蒸気タービンの保安装置を提供することを目的とする。
であり、低コストで高信頼性の維持が図れるようにした
蒸気タービンの保安装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の保安装置は、非常調速機、スラスト保護装
置などの各種保護装置が作動した危急時に油圧式主蒸気
止め弁を急閉鎖してタービンへの蒸気流入を遮断する蒸
気タービンの保安装置であって、異常を電気的に検出し
て保護出力を電気信号で出力する電気式保護装置と、異
常を油圧的に検出して保護出力を油圧信号で出力する油
圧式保護装置とを備え、前記油圧式主蒸気止め弁の作動
油回路に直列に電気信号で動作するトリップ電磁弁と油
圧信号で動作するリレートリップ弁を挿入し、前記電気
式保護装置の出力をトリップ電磁弁に与え、油圧式保護
装置の出力をリレートリップ弁に与え、かつ、油圧式主
蒸気止め弁の作動油回路と油圧式保護装置の作動油回路
とに各別の圧油を用いる構成とする。
に、本発明の保安装置は、非常調速機、スラスト保護装
置などの各種保護装置が作動した危急時に油圧式主蒸気
止め弁を急閉鎖してタービンへの蒸気流入を遮断する蒸
気タービンの保安装置であって、異常を電気的に検出し
て保護出力を電気信号で出力する電気式保護装置と、異
常を油圧的に検出して保護出力を油圧信号で出力する油
圧式保護装置とを備え、前記油圧式主蒸気止め弁の作動
油回路に直列に電気信号で動作するトリップ電磁弁と油
圧信号で動作するリレートリップ弁を挿入し、前記電気
式保護装置の出力をトリップ電磁弁に与え、油圧式保護
装置の出力をリレートリップ弁に与え、かつ、油圧式主
蒸気止め弁の作動油回路と油圧式保護装置の作動油回路
とに各別の圧油を用いる構成とする。
【0007】
【作用】上記の構成において、油圧式保護装置は非常調
速機,スラスト保護装置などに内蔵されているパイロッ
ト弁を利用して油圧式の非常停止装置を作動させ、油圧
制御で作動するリレートリップ弁を介して主蒸気止め弁
を急閉鎖するようにしたものであり、電気信号を媒体と
する電気式保護装置の系統に万一故障が発生した場合に
バックアップの役目を果たしてタービンを非常停止す
る。このように方式の異なる電気式と油圧式の保護装置
を組合わせることにより、システム全体の信頼性が大幅
に向上する。
速機,スラスト保護装置などに内蔵されているパイロッ
ト弁を利用して油圧式の非常停止装置を作動させ、油圧
制御で作動するリレートリップ弁を介して主蒸気止め弁
を急閉鎖するようにしたものであり、電気信号を媒体と
する電気式保護装置の系統に万一故障が発生した場合に
バックアップの役目を果たしてタービンを非常停止す
る。このように方式の異なる電気式と油圧式の保護装置
を組合わせることにより、システム全体の信頼性が大幅
に向上する。
【0008】
【実施例】図1は本発明の実施例を示すものであり、図
2と対応する機器には同じ符号が付してある。すなわ
ち、図2の構成と比べて電気式保護装置10のほかに、
トリップ電磁弁11と直列に接続して主蒸気止め弁6の
作動油回路に介装した油圧制御式のリレートリップ弁1
2,非常停止装置13,非常停止油回路14,補助非常
停止油回路15などを組合わせてなる油圧式保護装置が
新たに追加装備されている。なお、非常停止装置13に
供給する圧油は、主蒸気止め弁6の作動油(油圧約36
kg/cm2)とは別の主油ポンプで得た潤滑油(油圧約8k
g/cm2 )を用いるようにしている。
2と対応する機器には同じ符号が付してある。すなわ
ち、図2の構成と比べて電気式保護装置10のほかに、
トリップ電磁弁11と直列に接続して主蒸気止め弁6の
作動油回路に介装した油圧制御式のリレートリップ弁1
2,非常停止装置13,非常停止油回路14,補助非常
停止油回路15などを組合わせてなる油圧式保護装置が
新たに追加装備されている。なお、非常停止装置13に
供給する圧油は、主蒸気止め弁6の作動油(油圧約36
kg/cm2)とは別の主油ポンプで得た潤滑油(油圧約8k
g/cm2 )を用いるようにしている。
【0009】かる構成で、電気式保護装置10の系統が
健全であれば、蒸気タービンの運転中に異常が発生して
非常調速機8,スラスト保護装置9が作動した場合に
は、その動作が図2で述べたように電気的に検出され、
電気式保護装置10から出力するトリップ信号(電気信
号)がトリップ電磁弁11を作動させて主蒸気止め弁6
を急閉鎖する。一方、電気式保護装置10の検出,信号
伝送系に何等かの故障が生じてトリップ電磁弁11が正
常に働かない場合には、前記の油圧式保護装置がバック
アップして主蒸気止め弁6を急閉鎖する。すなわち非常
調速機8,スラスト保護装置9の動作により、その内蔵
パイロット弁(図示せず)のドレンポートを通じて補助
非常停止油回路15の油圧が喪失し、これにより非常停
止装置13が作動するとともに、非常停止油回路14の
圧油は非常停止装置13のドレンポートに抜けて油圧喪
失となり、リレートリップ弁12が動作する。この結
果、電気式保護装置10の系統故障から不動作状態のま
ま保持されているトリップ電磁弁11を経由して、主蒸
気止め弁6の油圧アクチュエータ7の圧油がリレートリ
ップ弁13のドレンポートより抜け出て主蒸気止め弁6
が急閉鎖し、蒸気タービンへの蒸気流入を遮断する。
健全であれば、蒸気タービンの運転中に異常が発生して
非常調速機8,スラスト保護装置9が作動した場合に
は、その動作が図2で述べたように電気的に検出され、
電気式保護装置10から出力するトリップ信号(電気信
号)がトリップ電磁弁11を作動させて主蒸気止め弁6
を急閉鎖する。一方、電気式保護装置10の検出,信号
伝送系に何等かの故障が生じてトリップ電磁弁11が正
常に働かない場合には、前記の油圧式保護装置がバック
アップして主蒸気止め弁6を急閉鎖する。すなわち非常
調速機8,スラスト保護装置9の動作により、その内蔵
パイロット弁(図示せず)のドレンポートを通じて補助
非常停止油回路15の油圧が喪失し、これにより非常停
止装置13が作動するとともに、非常停止油回路14の
圧油は非常停止装置13のドレンポートに抜けて油圧喪
失となり、リレートリップ弁12が動作する。この結
果、電気式保護装置10の系統故障から不動作状態のま
ま保持されているトリップ電磁弁11を経由して、主蒸
気止め弁6の油圧アクチュエータ7の圧油がリレートリ
ップ弁13のドレンポートより抜け出て主蒸気止め弁6
が急閉鎖し、蒸気タービンへの蒸気流入を遮断する。
【0010】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、電気
式保護装置と、長年の使用実績と高信頼性に定評のある
ある油圧式保護装置とを組合わせて蒸気タービンの保安
装置を構成したことにより、蒸気タービンの異常発生時
に電気式保護装置の系統に何等からの故障が万一生じた
場合でも、油圧式保護装置がバックアップして主蒸気止
め弁を急閉鎖することかできる。また、主蒸気止め弁の
作動油回路と油圧式保護装置の作動油回路とに格別の圧
油を用いるので、主蒸気止め弁の作動油回路に用いる高
圧の圧油の使用範囲が制限され、油圧回路のメンテナン
スを低減できる。したがって、従来のように電気式保護
装置を自己診断してその健全性を常時監視する方式と比
べて、低コストで高い信頼性の維持が実現できる。
式保護装置と、長年の使用実績と高信頼性に定評のある
ある油圧式保護装置とを組合わせて蒸気タービンの保安
装置を構成したことにより、蒸気タービンの異常発生時
に電気式保護装置の系統に何等からの故障が万一生じた
場合でも、油圧式保護装置がバックアップして主蒸気止
め弁を急閉鎖することかできる。また、主蒸気止め弁の
作動油回路と油圧式保護装置の作動油回路とに格別の圧
油を用いるので、主蒸気止め弁の作動油回路に用いる高
圧の圧油の使用範囲が制限され、油圧回路のメンテナン
スを低減できる。したがって、従来のように電気式保護
装置を自己診断してその健全性を常時監視する方式と比
べて、低コストで高い信頼性の維持が実現できる。
【図1】本発明の実施例による蒸気タービンの保安装置
の系統図
の系統図
【図2】従来における蒸気タービンの保安装置の系統図
2 蒸気タービン 6 主蒸気止め弁 7 油圧アクチュエータ 8 非常調速機 9 スラスト保護装置 10 電気式保護装置 11 トリップ電磁弁 12 リレートリップ弁 13 非常停止装置
Claims (1)
- 【請求項1】非常調速機、スラスト保護装置などの各種
保護装置が作動した危急時に油圧式主蒸気止め弁を急閉
鎖してタービンへの蒸気流入を遮断する蒸気タービンの
保安装置であって、異常を電気的に検出して保護出力を
電気信号で出力する電気式保護装置と、異常を油圧的に
検出して保護出力を油圧信号で出力する油圧式保護装置
とを備え、前記油圧式主蒸気止め弁の作動油回路に直列
に電気信号で動作するトリップ電磁弁と油圧信号で動作
するリレートリップ弁を挿入し、前記電気式保護装置の
出力をトリップ電磁弁に与え、油圧式保護装置の出力を
リレートリップ弁に与え、かつ、油圧式主蒸気止め弁の
作動油回路と油圧式保護装置の作動油回路とに各別の圧
油を用いることを特徴とする蒸気タービンの保安装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3084290A JP2985353B2 (ja) | 1991-04-17 | 1991-04-17 | 蒸気タービンの保安装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3084290A JP2985353B2 (ja) | 1991-04-17 | 1991-04-17 | 蒸気タービンの保安装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04318205A JPH04318205A (ja) | 1992-11-09 |
JP2985353B2 true JP2985353B2 (ja) | 1999-11-29 |
Family
ID=13826341
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3084290A Expired - Lifetime JP2985353B2 (ja) | 1991-04-17 | 1991-04-17 | 蒸気タービンの保安装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2985353B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114033506B (zh) * | 2021-11-17 | 2023-09-12 | 中国电建集团江西省电力设计院有限公司 | Fcb功能机组紧急停机保护装置 |
-
1991
- 1991-04-17 JP JP3084290A patent/JP2985353B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04318205A (ja) | 1992-11-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US3665809A (en) | Multiple channel redundant control system | |
JP5160685B2 (ja) | 蒸気タービンの急速閉止弁のための制御装置および制御方法 | |
JP2985353B2 (ja) | 蒸気タービンの保安装置 | |
US5133189A (en) | System and method for individually testing valves in a steam turbine trip control system | |
CA1095147A (en) | Testable protective system with redundant trip | |
JP2006010081A (ja) | 手動操作の制御信頼性の高いパイロット閉鎖バルブ | |
US4225284A (en) | Safety system for a steam turbine installation | |
KR101890343B1 (ko) | 터빈 패스트 액팅 밸브 교체장치 | |
JP2000018145A (ja) | 水力発電所の調速機及びその運転方法 | |
JP2721687B2 (ja) | 舵取機オートアイソレーシヨンシステム | |
JPH02168004A (ja) | 油圧回路故障検出装置および検出方法 | |
JPS5949305A (ja) | タ−ビン保安装置用多重化油圧回路 | |
JP3780789B2 (ja) | 蒸気タービン装置 | |
JPH0141843Y2 (ja) | ||
JPS6213121Y2 (ja) | ||
JPH086561B2 (ja) | ターボ機械の保安装置 | |
JPH11200811A (ja) | タービン制御装置 | |
US11327512B1 (en) | Hydraulic lockout lever failure detection system | |
JPS5845579B2 (ja) | 非常用デイ−ゼル発電装置の保護装置 | |
JPH0748961Y2 (ja) | タービンプラント | |
JPH01170389A (ja) | 電動サーボ駆動装置の異常検出回路 | |
SU1650157A1 (ru) | Устройство дл управлени пожарным насосом | |
SU1383047A1 (ru) | Система автоматической защиты паропроводов собственных нужд энергоблоков от попадани мазута | |
JPH10103017A (ja) | 蒸気タービンの保安装置 | |
JPS6041205B2 (ja) | 原子力タ−ビンプラントの制御方法及び装置 |