JP2985211B2 - 固形描画材の製造方法 - Google Patents

固形描画材の製造方法

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JP2985211B2
JP2985211B2 JP2048365A JP4836590A JP2985211B2 JP 2985211 B2 JP2985211 B2 JP 2985211B2 JP 2048365 A JP2048365 A JP 2048365A JP 4836590 A JP4836590 A JP 4836590A JP 2985211 B2 JP2985211 B2 JP 2985211B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は固形描画材の製造方法に関し、更に詳細に
は、塗布面の濃度が高く、かつ、折れにくい固形描画材
を得ることができる固形描画材の製造方法に関するもの
である。
(従来の技術) 従来、着色材、ワックス類、増量材などから構成され
ているクレヨン・パス等の所謂固形描画材は、絵の具と
異なり、そのまま描画できるという取扱性の容易さよ
り、主として園児、児童が絵を描くのに用いられてい
る。従って、固形描画材は、少々乱暴に扱っても折れな
いよう、ある程度高い曲げ強度を有していなければなら
ない。
一方、固形描画材は、図形であるがゆえに、絵を描い
た際、絵の具に比べ濃度が低いという問題があった。そ
こで、描画跡の濃度を高くするための方法として、液状
又はペースト状の炭化水素、エステル、脂肪酸といった
ものを加える等が提案されている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、上記のように固形描画材中に液状又はペース
ト状の炭化水素、エステル、脂肪酸などを添加すると、
固形描画材自体の強度が低下し、描画時に折れやすくな
ってしまう。
即ち、上記の方法では固形描画材自体の強度を低下さ
せることなく、描画跡の濃度を高くすることはできなか
った。
(課題を解決するための手段) 本発明は、固形描画材の強度を低下させることなく、
描画跡の濃度を高くすることを目的としてなしたもので
あって、着色材と、融点の異なる2種類以上のワックス
と、油脂とより少なくともなる固形描画材を製造する方
法にあって、成型時の材料温度を、含有ワックスの最低
融点以上、最高融点未満の温度となして製造することを
特徴とする固形描画材の製造方法を要旨とするものであ
る。
以下本発明を詳細に説明する。
着色材は顔料が主であるが、場合によっては染料の使
用も可能である。顔料は、従来から公知の、カーボンブ
ラック、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリー
ン、ウォッチングレッド、ハンザイエロー、酸化チタ
ン、ベンガラ、鉄黒など無機顔料、有機顔料を問わず使
用可能であって、単独または2種以上混合して用いても
良い。染料は、特にオイルイエロー、ソルベントイエロ
ー、ソルベントレッド、ニグロシン等の油溶性染料が好
ましい。その使用量は、用いる着色材の種類によって大
きく異なるが、発色並びに描画性などを考慮すれば、固
形描画材全量に対して3〜25重量%が好ましい。
ワックスは、具体的には低分子ポリエチレンワック
ス、サゾールワックス、モンタンワックス、パラフィン
ワックス、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン、
ラノリンなどの合成ワックス、天然ワックスから、融点
の異なる2種以上のワックスを選択することが必要であ
り、ワックスの全使用量は固形描画材全量に対して50〜
85重量%が好ましい。また、選択した2種以上のワック
スの最低融点と、最高融点との差は20〜100℃であるこ
とが好ましい。これは、本固形描画材の成型時、設定温
度より融点の低いワックスは、溶融して液状となってお
り、融点の高いワックスは、半固体(液体と固体との間
の状態)となっていることが必要なためである。つま
り、融点の差が20℃より小さいと、融点の高いワックス
は溶融状態に極めて近い挙動を示し、描画跡濃度を高く
できない。逆に、融点の差が100℃より大きいと、融点
の高いワックスは、ほぼ固体状態であり、描画材自体の
強度を高くできない。
油脂は、ワックス同士の結合を強固にし、描画材自体
の強度を高めるものであり、脂肪酸類のグリセリンエス
テルを用いる。具体例としては、牛脂硬化油、魚油硬化
油といった水素添加硬化油などが挙げられ、その使用量
は固形描画材全量に対して10〜20重量%が好ましい。
尚、上記必須成分以外に、炭酸カルシウム、タルク、
クレー、シリカ、硫酸バリウムなどの増量材、流動パラ
フィン、スピンドル油などの液状油、更に、脂肪酸エス
テル系、シリコン系、アルキルアマイド系、アルキルフ
ェノール系などの界面活性剤を適宜必要に応じて用いる
こともできる。
本発明の骨子は、上記必須成分を用いて固形描画材を
製造するにあたり、成型時の材料温度を、含有ワックス
の最低融点以上、最高融点未満の温度となすことであ
る。成型時の材料温度を、含有ワックスの最低融点未満
で行った場合、曲げ強度の低いものしか得られず、最高
融点以上で行った場合、描画跡濃度が低いものしか得ら
れない。
尚、製造時の成型方法としては、従来より知られてい
る種々の方法が採用できるが、押出成形が最も好まし
い。
(作用) 本発明の固形描画材が、何故描画材自体の強度を維持
しつつ、描画跡の濃度が高くなるのかについては定かで
はないが、以下のごとく推測する。
本発明の製造方法においては、成型時の材料温度を、
含有しているワックスの最低融点以上、最高融点未満の
温度となしているので、少なくとも最高融点のワックス
は完全に溶融していない状態で成型される。そのため、
固形描画材内部のワックス同士の結合は弱く、且つ、描
画材の層間剥離が生じやすくなり、描画跡の濃度は高く
なる。更に、必須成分として添加されている油脂は、描
画材の層間剥離強度を大きく変化させることなくワック
ス同士の結合を強固にする作用を有しているので、描画
材自体の強度を維持しつつ、描画跡の濃度が高い固形描
画材が得られるものと推測される。
(実施例) 以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する
が、実施例中「部」とあるのは「重量部」を示す。
実施例1 カーボンMA−100 15部 (カーボンブラック、三菱化成(株)製) 130゜パラフィン 30部 (パラフィンワックス、融点56.9℃、東燃石油化学
(株)製) ネオワックスCL 30部 (低分子ポリエチレン、融点105.3℃、安原ケミカル
(株)製) 牛脂極度硬化油 25部 (小倉合成(株)製) 上記成分を混合し、120℃で加熱しながら充分に撹拌
したのち、冷却・粉砕する。それを押し出し成形機
((株)長田製作所OSE−65型)にて材料温度57〜70℃
で棒状に成形し、黒色の固形描画材を得た。
比較例1 実施例1の成分を混合し、120℃で加熱しながら充分
に撹拌したのち、これを直接パイプ状の型に流し込み、
冷却固化させた後離型し、黒色の固形描画材を得た。
比較例2 実施例1の成分を混合し、120℃で加熱しながら充分
に撹拌したのち、冷却・粉砕する。それを押し出し成型
機((株)長田製作所製OSE−65型)にて材料温度35〜4
5℃で棒状に成型し、黒色の固形描画材を得た。
比較例3 カーボンMA−100 15部 130゜パラフィン 30部 ネオワックスCL 55部 上記成分を混合し、120℃で加熱しながら充分に撹拌
したのち、冷却・粉砕する。それを押し出し成形機
((株)長田製作所製OSE−65型)にて材料温度57〜70
℃で棒状に成形し、黒色の固形描画材を得た。
実施例2 Symuler Fast Orenge V 10部 (橙色有機顔料、大日本インキ化学工業(株)製) HI−MIC−1045 35部 (マイクロクリスタリンワックス、融点70.6℃、日本
製蝋(株)製) ネオワックスL 35部 (低分子ポリエチレン、融点106.0℃、安原ケミカル
(株)製) ヒマシ硬化油 20部 (小倉合成(株)製) 上記成分を混合し、120℃で加熱しながら充分に撹拌
したのち、冷却・粉砕する。それを押し出し成形機
((株)長田製作所製OSE−65型)にて材料温度71〜75
℃で棒状に成形し、橙色の固形描画材を得た。
比較例4 実施例2の成分を混合し、120℃で加熱しながら充分
に撹拌したのち、これを直接パイプ状の型に流し込み、
冷却固化させた後離型し、橙色の固形描画材を得た。
比較例5 Symuler Fast Orenge V 10部 HI−MIC−1045 35部 ネオワックスL 55部 上記成分を混合し、120℃で加熱しながら充分に撹拌
したのち、冷却・粉砕する。それを押し出し成形機
((株)長田製作所製OSE−65型)で材料温度71〜75℃
で棒状に成形し、橙色の固形描画材を得た。
実施例3 実施例2の成分を、120℃で加熱しながら充分に撹拌
したのち、冷却・粉砕する工程無しで、そのまま2軸式
押し出し成型機(東芝機械(株)製TEM−50型)に投入
し、材料温度71〜75℃で混練しながら棒状に成型し、橙
色の図形描画材を得た。
(発明の効果) 実施例1〜3、及び比較例1〜5で得られた固形描画
材について試験を行なった。
結果を表1に示す。
描画跡濃度試験: 実施例1〜3、比較例1〜5で得られた固形描画材
を、白色の画用紙に塗描圧1.0±0.2Kgで、縦横各1回づ
つ塗描した色片のV値を、色彩計HVC−100((株)村上
色彩研究所製)にて測定した。
数値の低い方が、濃度が高いことを示す。
曲げ強度試験: 実施例1〜3、比較例1〜5で得られた固形描画材を
JIS S6026に定められた方法により曲げ強度を測定し
た。
以上詳細に説明したように、本発明に関わる固形描画
材の製造方法によって得られた固形描画材は、高い曲げ
強度を有しつつ、描画跡の濃度も高い優れたものであ
る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】着色材と、融点の異なる2種類以上のワッ
    クスと、油脂とより少なくともなる固形描画材を製造す
    る方法にあって、成型時の材料温度を、含有ワックスの
    最低融点以上、最高融点未満の温度となして製造するこ
    とを特徴とする固形描画材の製造方法。
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