JP2984764B2 - 粒状メタケイ酸ナトリウム含水結晶の製造方法 - Google Patents

粒状メタケイ酸ナトリウム含水結晶の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、粒状のメタケイ酸ナトリウム含水結晶を製
造する方法に関する。
従来の技術とその問題点 メタケイ酸ナトリウムは、その水溶液の強アルカリ性
を利用して、金属脱脂剤、ランドリー用の洗浄剤などと
して利用されている。その構造は、Na2Oに対するSiO2
モル比(以下、モル比という)が1の結晶であり、工業
的には5水塩及び9水塩が製造されている。より具体的
には、ケイ酸ナトリウム水溶液と水酸化ナトリウム水溶
液からモル比1以下に調製された母液を冷却あるいは濃
縮することにより、過飽和状態として結晶を析出、成長
させて製造される。メタケイ酸ナトリウムの晶析母液の
原料となるケイ酸ナトリウム水溶液の製造方法には、乾
式法と湿式法がある。
乾式法は、まずケイ砂と炭酸ナトリウムあるいは水酸
化ナトリウムとを900〜1000℃で混合し、溶融させた
後、冷却して、カレットと呼ばれるガラスを製造する。
このカレットをオートクレーブ中で5〜10atmの水蒸気
圧下に加熱、溶解した後、溶解液を濾過し、必要に応じ
て濃度およびモル比を調節して所定のケイ酸ナトリウム
水溶液とする。
湿式法は、水酸化ナトリウム水溶液と、ケイ藻土、ケ
イ華、ケイ砂などのアルカリ可溶性のケイ酸とをオート
クレープに入れ、加熱蒸気を吹き込んで160〜190℃の温
度で反応させた後、濾過、調整してケイ酸ナトリウム水
溶液とする。
ケイ酸ナトリウム水溶液の原料として主に用いられる
ケイ砂には、国内産のものと国外産のものとがある。
国内産のケイ砂中には鉄やアルミニウムなどの不純物
が多く含まれている。そのため、国内産のケイ砂からケ
イ酸ナトリウム水溶液を製造する場合には、水熱条件下
で生成するゼオライト系の残渣の量が多いために収率が
悪く、特に湿式法で製造した場合には、不純物による着
色が強く、それから調整された母液より晶析したメタケ
イ酸ナトリウム含水結晶も多少着色するため、ランドリ
ー用の洗浄剤には適さないという問題点がある。
これに対して、国外産のケイ砂からケイ酸ナトリウム
水溶液を製造する場合には、不純物含有量が少ないの
で、水熱条件下で生成するゼオライト系の残渣の量が少
なくなり、着色もなく、高収率で純度の高いケイ酸ナト
リウム水溶液が得られるという利点がある。
しかしながら、国外産のケイ砂を原料とするケイ酸ナ
トリウム水溶液と水酸化ナトリウム水溶液で調整した母
液からメタケイ酸ナトリウム5水塩あるいはメタケイ酸
ナトリウム9水塩の結晶を析出させる場合には、鋭角的
な角部を有する針状結晶が生成する。針状結晶は、流動
性、充填性が悪いために遠心脱水、輸送、袋詰め及び貯
蔵などの過程で粉砕が起こりやすくなるので好ましくな
い。
問題を解決するための手段 本発明者は、前記の問題点を改良するために研究を続
けた結果、母液中に存在するアルミニウムの濃度が、メ
タケイ酸ナトリウム含水塩の結晶形状に影響を与えるこ
とを見出し、さらに研究を進めて、本発明を完成するに
至った。
すなわち、本発明は、下記の粒状メタケイ酸ナトリウ
ム含水結晶の製造方法に係るものである。
水酸化ナトリウム水溶液、ケイ酸ナトリウム水溶液
及びアルミニウム化合物を混合して得た母液からメタケ
イ酸ナトリウム5水塩又はメタケイ酸ナトリウム9水塩
を晶出させることを特徴とする粒状メタケイ酸ナトリウ
ム含水結晶の製造方法。
アルミニウム化合物を溶解させた水酸化ナトリウム
水溶液とケイ酸ナトリウム水溶液とを混合して母液を調
製し、当該母液からメタケイ酸ナトリウム5水塩又はメ
タケイ酸ナトリウム9水塩を晶出させることを特徴とす
る粒状メタケイ酸ナトリウム含水結晶の製造方法。
Al2O3として0.05〜1%の範囲内でアルミニウム化
合物を溶解させた水酸化ナトリウム水溶液とケイ酸ナト
リウム水溶液とを混合して母液を調製し、当該母液から
メタケイ酸ナトリウム5水塩又はメタケイ酸ナトリウム
9水塩を晶出させることを特徴とする粒状メタケイ酸ナ
トリウム含水結晶の製造方法。
本発明において使用するケイ酸ナトリウム水溶液は、
乾式、湿式の如何を問わず、任意の方法で製造したもの
が使用できる。但し、最終製品である粒状メタケイ酸ナ
トリウム含水結晶の着色防止のために、不純物の含有量
ができるため低い(Fe2O3として0.01%以下、Al2O3とし
て0.05%以下、合計で0.1%以下)ことが望ましい。ケ
イ酸ナトリウム水溶液の濃度は一般の規格品をそのまま
使用するか、あるいは適当に希釈して使用すればよい。
本発明において、他の一方の原料として使用する水酸
化ナトリウム水溶液は、その濃度を10〜50%程度として
用いることが好ましい。
アルミニウム化合物としては、水酸化ナトリウム水溶
液に可溶であるかぎり特に制限されないが、他の不純物
の混入をさけるため、アルミン酸ナトリウム、水酸化ア
ルミニウム等が好ましい。
本発明においては、特定量のアルミニウム化合物を予
め水酸化ナトリウム水溶液に溶解させておくことが好ま
しい。アルミニウム化合物をケイ酸ナトリウム水溶液側
に溶解させる場合には、溶解に長時間を要するため、作
業性が低下する。この場合には、アルミニウム化合物を
Al2O3に換算して0.05〜1%程度、好ましくは、0.25〜
0.75%に相当する量を溶解させておく。Al2O3としての
アルミニウム化合物の濃度が0.05%未満の場合には、針
状結晶の形成抑止効果が不十分となり、一方1%を上回
る場合には、メタケイ酸ナトリウム含水結晶が着色する
ので不適当である。
本発明の方法は、通常、以下のようにして実施され
る。
メタケイ酸ナトリウムの5水塩を製造する場合には、
モル比が0.5〜1.0程度、より好ましくは0.6〜0.8程度と
なるようにケイ酸ナトリウム水溶液と水酸化ナトリウム
水溶液とを混合して、混合液の固形分濃度を35〜45%程
度に調整した後、45〜60℃程度で45〜60℃程度で4〜12
時間程度冷却あるいは濃縮して、5水塩を晶析させる。
晶出に際しては、連続方式および回分方式のいずれかを
採用しても良い。連続方式による場合には、晶出操作開
始当初にのみ種晶となるべき5水塩を添加すれば良い。
回分方式による場合は、操作開始時に種晶となるべき5
水塩を毎回添加する必要がある。
メタケイ酸ナトリウムの9水塩を製造する場合には、
モル比が0.5〜1.0程度、より好ましくは0.6〜0.8程度と
なるようにケイ酸ナトリウム水溶液と水酸化ナトリウム
水溶液とを混合し、混合液の固形分濃度を20〜30%程度
に調整した後、20〜40℃程度で、4〜12時間程度冷却あ
るいは濃縮して、9水塩を晶析させる。晶析に際して
は、やはり連続方式および回分方式のいずれによっても
良い。種晶の使用についても、5水塩製造の場合と同様
にすれば良い。
本発明方法により粒状のメタケイ酸ナトリウム含水塩
が得られる。すなわち、本発明方法により得られるメタ
ケイ酸ナトリウム含水塩は、第1図から明らかなように
鋭角的な角部を有していないことに特徴がある。
発明の効果 本発明によれば、メタケイ酸ナトリウム含水結晶の製
造に際し、実質的に着色のない、鋭角的な凸部を有しな
い粒状メタケイ酸ナトリウム5水塩または9水塩が得ら
れる。
この特異な形状をもつメタケイ酸ナトリウム含水塩
は、遠心脱水、輸送、袋詰め、貯蔵などに際しての粉砕
も少なく、流動性および充填性にも優れている。
実施例 以下に実施例および比較例を示し、本発明の特徴とす
るところをより一層明らかにする。
実施例1 市販の48.5%の水酸化ナトリウム水溶液7.07kgに試薬
アルミン酸ナトリウム0.10kgを加えて加熱、溶解させ
た。その後、国外産ケイ砂を原料とした市販の3号ケイ
酸ナトリウム水溶液6.66kg及び水7.27kgを加え、十分攪
拌しながら60℃まで加熱後、40℃まで冷却した。次に、
その混合溶液にメタケイ酸ナトリウム9水塩の種晶0.63
kgを加えて35℃の恒温槽中で5時間晶出させた後、遠心
濾過機で固液分離したところ、メタケイ酸ナトリウム9
水塩結晶が5.19kg得られた。この結晶の光学顕微鏡写真
(40倍)を撮影したところ、第1図に示すような鋭角部
分のない粒状結晶であった。
実施例2 市販の47.0%の水酸化ナトリウム水溶液5.03kgと試薬
アルミン酸ナトリウム0.05kgとを混合して加熱、溶解
後、国外産ケイ砂を原料とした市販の1号ケイ酸ナトリ
ウム4.97kgを加えて、十分攪拌しながら80℃まで加熱し
た。この液を55℃まで冷却し、メタケイ酸ナトリウム5
水塩の種晶0.1kgを加え、55℃の恒温槽中で5時間晶析
させた後、遠心濾過機により固液分離したところ、鋭角
部のない粒状メタケイ酸ナトリウム5水塩結晶が2.92kg
得られた。
実施例3 市販の48.5%の水酸化ナトリウム水溶液3.37kgに試薬
水酸化アルミニウム0.04kgを加えて加熱溶解させた。そ
の後、国外産ケイ砂を原料とした市販の3号ケイ酸ナト
リウム水溶液3.17kg及び水3.46kgを加え、充分攪拌しな
がら60℃まで加熱後、40℃まで冷却した。次に、その混
合溶液にメタケイ酸ナトリウム9水塩の種晶0.1kgを加
えて36℃の恒温槽中で12時間晶出させた後、遠心濾過機
で固液分離したところ、鋭角部のない粒状メタケイ酸ナ
トリウム9水塩結晶が2.87kg得られた。
比較例1 アルミニウム化合物を添加しない以外は実施例1と同
様の条件の下で得られたメタケイ酸ナトリウム9水塩に
ついて、光学顕微鏡写真(40倍)を撮影したところ、第
2図に示すような鋭角部分を有する針状結晶であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で得られた粒状メタケイ酸ナトリウム
9水塩結晶の結晶構造を示す光学顕微鏡写真(40倍)で
ある。 第2図は比較例1で得られた針状メタケイ酸ナトリウム
9水塩結晶の結晶構造を示す光学顕微鏡写真(40倍)で
ある。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Al2O3として0.05〜1%の範囲内でアルミ
    ニウム化合物を溶解させた水酸化ナトリウム水溶液とケ
    イ酸ナトリウム水溶液とを混合して母液を調製し、当該
    母液からメタケイ酸ナトリウム5水塩又はメタケイ酸ナ
    トリウム9水塩を晶出させることを特徴とする粒状メタ
    ケイ酸ナトリウム含水結晶の製造方法。
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