JP2984760B2 - 複合繊維および複合繊維を使用した複合材料 - Google Patents

複合繊維および複合繊維を使用した複合材料

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JP2984760B2
JP2984760B2 JP8358113A JP35811396A JP2984760B2 JP 2984760 B2 JP2984760 B2 JP 2984760B2 JP 8358113 A JP8358113 A JP 8358113A JP 35811396 A JP35811396 A JP 35811396A JP 2984760 B2 JP2984760 B2 JP 2984760B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、航空宇宙(宇宙往
還機、超音速輸送機などのエンジン、機体)、エネルギ
ー開発(高効率ガスタービン、原子力、核融合炉)、輸
送用機器(軽量高強度材料)等の分野でより高温領域で
使用できる複合繊維及び当該複合繊維を使用した複合材
料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各分野での技術の発達に伴い、高
温領域で使用できる耐熱材料、あるいは軽量強度材料の
出現要求が高まってきた。しかし、セラミックス系の繊
維はある温度以上になると、急激な粒成長などにより、
強度が急激に低下してしまう欠点があった。また、機能
性セラミックスにおいて、その繊維化した場合に機械的
特性が低いものしかできなかった。すなわち、従来のセ
ラミックス系の繊維において、高温での使用を行う場
合、常温における弾性率を上げるためにシリカを添加し
た繊維に関しては、粒界部分にガラス相を形成してしま
い、そこが破壊の起点になり、強度が上がらないという
問題があった。また、酸化物系のみの場合には、ある温
度以上になった場合に、急激な粒成長および粒子の変形
を生じてしまい、強度が急激に低下してしまう欠点があ
った。(参考文献:T. F. Cooke, J. Am. Ceram. Soc.,
74 (12) 2959-78 (1991) 、W.R. Cannon and T. R. La
ngdon, J. Mat. Sci., 18 (1983) など)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の点に
鑑み、粒子が分散した構造を持つ複合繊維により、高温
領域でのマトリックス粒子の変形を抑制し、耐熱材料と
して使用できる複合繊維及び当該複合繊維を使用した複
合材料の提供を目的にするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成するため、鋭意研究を重ねた結果、繊維中に第二
相を分散して配置した複合繊維を作製するとともに、さ
らにこれらの繊維を使用した複合材料を作成することに
より、高温における繊維の強度を向上させることができ
ることを見いだし、本発明をなすに至った。上記課題を
解決する本発明の第1の態様は、マトリックス繊維に第
二相を分散させた複合繊維であって、マトリックスがア
ルミナ、ジルコニア、ムライト、YAG、シリカ、マグ
ネシア、窒化物、炭化物または、金属、合金、高分子の
うちから選ばれた物質であり、第二相がジルコニア、ム
ライト、YAGなどの酸化物、金属のうちから選ばれた
物質であり、溶液中にマトリックスとなる物質を含み、
また第二相となる原料溶液をマトリックス溶液中に分散
してなる前駆体溶液から繊維を合成し、これを加熱する
ことによって得られる複合繊維、である。また、本発明
の第2の態様は、マトリックス繊維に第二相を分散させ
た複合繊維であって、マトリックスがアルミナ、ジルコ
ニア、ムライト、YAG、シリカ、マグネシア、窒化
物、炭化物または、金属、合金、高分子のうちから選ば
れた物質であり、第二相がジルコニア、ムライト、YA
Gなどの酸化物、窒化物、炭化物、金属のうちから選ば
れた物質であり、溶液中にマトリックスとなる物質を含
み、また第二相となる固体物質をマトリックス溶液中に
均一に分散してなる前駆体溶液を経由して繊維を合成
し、これを加熱することによって得られる複合繊維、で
ある。また、本発明の第3の態様は、マトリックス繊維
中に第二相が分散したことを特徴する繊維に対して、そ
の表面をジルコニア、ムライト、YAGなどの酸化物、
窒化物、炭化物、金属、高分子のうちから選ばれた物質
によってコーティングすることにより、マトリックス繊
維の表面を均一に第二相によってコーティングした複合
繊維であって、コーティングする物質を含む原料溶液を
繊維が分散した溶液中に添加し、繊維の表面で反応させ
ることにより作製してなる複合繊維、である。さらに、
マトリックスがアルミナ、ジルコニア、ムライト、YA
G、シリカ、マグネシア、窒化物、炭化物または、金
属、合金、高分子のうちから選ばれた物質であることを
特徴とするマトリックス繊維中に、第二相がジルコニ
ア、ムライト、YAGなどの酸化物、窒化物、炭化物、
金属、高分子のうちから選ばれた物質を分散したことを
特徴とする繊維を、酸化物、窒化物、炭化物、炭素材料
などに添加して製造してなる複合材料、である
【0005】
【発明の実施の形態】本発明における第1の態様のマト
リックス繊維に第二相を均一に分散させた複合繊維を作
製する方法を詳しく述べると、当該方法は、安定化剤を
加えたマトリックス原料溶液に第二相となるべき原料溶
液を混合し、塩酸、酢酸または硝酸などの酸を加え、前
駆体紡糸溶液とした後、これから糸を引き、その繊維を
加熱することにより第二相が均一に分散した複合繊維を
製造することからなるものである。
【0006】当該方法において、第二相物質の原料の混
合は繊維化の前に行われ、マトリックスと第二相原料と
の反応により生成する第二相物質の析出は、焼結中に行
われるものである。
【0007】当該方法に用いられるマトリックスの出発
原料としては、例えば、アルミナ源として、アルミニウ
ムイソプロポキシド、アルミニウムエトキシド、アルミ
ニウムブトキシド等のアルコキシド、または塩化アルミ
ニウム、硝酸アルミニウム等の塩類などが挙げられる。
その他、ジルコニア、ムライト、YAG(Y3 Al5
12)、シリカ、マグネシア、窒化ケイ素や窒化チタンお
よび窒化アルミ等の窒化物、炭化珪素、炭化チタン、炭
化ジルコニウム等の炭化物などが挙げられる。
【0008】当該方法に用いられる溶液としては、エタ
ノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノールまた
はブタノール等が挙げられる。また、この溶液に添加す
るアルコキシドなどに対する安定化剤は、3オキソブタ
ン酸エチル、クエン酸、ジエタノールアミンまたはトリ
エタノールアミンなどが挙げられる。アルコキシドなど
に対する安定化剤の割合としては、25mol%から2
00mol%が望ましい。
【0009】当該方法に用いられる導入する物質として
は、YAGを析出する場合の出発原料として、イットリウ
ムイソプロポキシドなどのアルコキシドまたは塩化イッ
トリウムなどの塩が挙げられる。これらの第二相の量は
繊維全体の0.1wt%から40wt%までが望まし
い。この場合、0.1wt%を下回ると、第二相物質が
繊維全体に対して、少なすぎて効果が上げられない。ま
た、40wt%を上回ると、第二相による緻密化の抑制
の影響が無視できなくなり、好ましくない。また、ジル
コニア等の酸化物を析出させる場合には、たとえば、ジ
ルコニアの場合にはジルコニウムエトキシド、ジルコニ
ウムプロポキシド、ジルコニウムブトキシド、オキシ酢
酸ジルコニウム、オキシ塩化ジルコニウム、オキシ硝酸
ジルコニウム等の塩類が、ムライトの場合には、アルミ
ニウム源として、アルミニウムイソプロキシド、塩化ア
ルミニウム、硝酸アルミニウム等が挙げられ、ケイ素源
として珪酸エチル、四塩化ケイ素等の組み合わせが挙げ
られる。上記各原料を加え、ホットプレートやマントル
ヒーターなどにより40〜70℃で加熱する。そこで、
生成したアルコールおよび溶液を徐々に除くことによ
り、前駆体溶液を調製し、紡糸を行う。この繊維を13
00〜1600℃で熱処理することにより、複合繊維が
合成できる。
【0010】次に、本発明の第2の態様におけるマトリ
ックス繊維に第二相を均一に分散させた複合繊維を作製
する方法を詳しく述べると、当該方法は、安定化剤を加
えたマトリックス原料溶液に第二相となるべき粉体原料
を含む分散溶液を混合し、塩酸、酢酸または硝酸などの
酸を加え、前駆体紡糸溶液とした後、これから糸を引
き、その繊維を加熱することにより第二相が均一に分散
した複合繊維を製造することからなるものである。
【0011】当該方法において、第二相物質の原料の混
合は繊維化の前に行われるものである。
【0012】当該方法に用いられるマトリックスの出発
原料は、例えば、アルミナ源として、アルミニウムイソ
プロポキシド、アルミニウムエトキシド、アルミニウム
ブトキシド等のアルコキシドまたは塩化アルミニウムま
たは硝酸アルミニウム等の塩類などが挙げられる。その
他、ジルコニア、ムライト、YAG(Y3 Al
5 12)、シリカ、マグネシア、窒化ケイ素や窒化チタ
ンおよび窒化アルミ等の窒化物、炭化珪素、炭化チタ
ン、炭化ジルコニウム等の炭化物などが挙げられる。
【0013】当該方法に用いられる溶液としては、エタ
ノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノールまた
はブタノール等が挙げられる。また、この溶液に添加す
るアルコキシドなどに対する安定化剤は、3オキソブタ
ン酸エチル、クエン酸、ジエタノールアミンまたはトリ
エタノールアミンなどが挙げられる。アルコキシドなど
に対する安定化剤の割合としては、25mol%から2
00mol%が望ましい。
【0014】当該方法に用いられる導入する物質として
は、ジルコニア、ムライト、YAGなどの酸化物、窒化
物、炭化物などが挙げられる。これらの第二相の量は繊
維全体の0.1wt%から40wt%までが望ましい。
また、これらの第二相を分散させる場合には、第二相物
質を予め分散させた状態のものを混合する。その分散の
させ方は、例えば、炭化珪素の場合には、ブタノール溶
液に炭化珪素微粒子を加え、超音波をかけ、一昼夜静置
した後、その上澄み液を取り溶液に混合して行う。上記
原料を分散させ、40〜70℃で加熱する。そこで、溶
液中のアルコール分を徐々に除くことにより、前駆体溶
液を調製し、紡糸を行う。この繊維を1300〜160
0℃で熱処理することにより、複合繊維が合成できる。
【0015】次に、本発明の第3の態様におけるマトリ
ックス繊維の表面を均一に第二相によってコーティング
した複合材料を作製する方法を詳しく述べると、当該方
法は、安定化剤を加えたコーティングを行う物質となる
べき原料溶液を繊維が分散した溶液中に添加し、繊維の
表面で反応させ、繊維表面をコーティングする方法によ
り、複合材料を製造することからなるものである。
【0016】当該方法に用いられるコーティング原料
は、アルミナ源として、アルミニウムイソプロポキシド
等のアルコキシドまたは塩化アルミニウムまたは硝酸ア
ルミニウム等の塩類などが挙げられる。その他、ジルコ
ニア、ムライト、YAG(Y3Al5 12)、シリカ、
マグネシア、窒化ケイ素や窒化チタンおよび窒化アルミ
等の窒化物、炭化珪素、炭化チタン、炭化ジルコニウム
等の炭化物などが挙げられる。
【0017】当該方法に用いられる溶液としては、ベン
ゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系炭化水素、ケ
ロシンまたへキサン等の石油留分が挙げられる。また、
この溶液に添加するアルコールとしては、エタノール、
ノルマルプロパノール、イソプロパノールまたはブタノ
ール等が挙げられる。添加する量は、疎水性有機溶媒に
対し、2.5〜10vol%が好ましい。また、この溶
液に添加するアルコキシドなどに対する安定化剤は、3
オキソブタン酸エチル、クエン酸、ジエタノールアミン
またはトリエタノールアミンなどが挙げられる。アルコ
キシドなどに対する安定化剤の割合としては、25mo
l%から200mol%が望ましい。
【0018】当該方法に用いられる繊維としては、予め
繊維表面に水分を吸着させた一成分の繊維及びアルミ
ナ、ジルコニア等の酸化物、炭化珪素、窒化ケイ素など
の第二相成分がマトリックスとなるアルミナ、ジルコニ
ア等の酸化物または炭化物、窒化物に均一に分散した複
合繊維が望ましい。添加するアルコキシドと化学量論的
に等しい水分を含有する溶液を使用する。コーティング
原料は、繊維の5〜15vol%となるように加える。
そこで、アルコキシドの加水分解反応、縮合反応により
生成したアルミナによってコーティングされたアルミナ
コーティング複合材料が合成される。本発明におけるマ
トリックス繊維に第二相を均一に分散させた複合繊維を
使用した複合材料について詳しく述べると、当該複合材
料は、マトリックスがアルミナ、ジルコニア、ムライ
ト、YAG、シリカ、マグネシア、窒化物、炭化物また
は、金属、合金、高分子のうちから選ばれた物質である
ことを特徴とするマトリックス繊維中に、第二相がジル
コニア、ムライト、YAGなどの酸化物、窒化物、炭化
物、金属のうちから選ばれた物質を分散したことを特徴
する繊維を、酸化物、窒化物、炭化物、炭素材料などに
添加して製造してなる複合材料である。当該複合材料
は、上記方法に準じて作製することができる。
【0019】
【実施例】本発明の実施例の内で特に代表的なものを以
下に示すが、本発明は、当該実施例によって何ら限定さ
れるものではない。尚、本発明の実施例で得られた複合
繊維及び複合材料は、耐熱材料として優れた特性を有す
ること、高温領域で使用できる耐熱材料として有用なも
のであること、が分かった。 実施例1 イソプロパノール50ml中にアルミナイソプロポキシ
ドを10g入れ、3オキソブタン酸エチルをアルミナイ
ソプロポキシドに対し、等倍モル混合し、イットリウム
イソプロポキシドをアルミナに対し、1vol%となる
ように加え、80℃程度で加熱した。そこで、生成した
溶液中のアルコール分を徐々に除くことにより、前駆体
溶液を調製し、紡糸を行った。この繊維を1400℃で
熱処理することにより、結果として、アルミナマトリッ
クス繊維に対して、第二相のYAG粒子が分散した複合
繊維が合成された。
【0020】実施例2 イソプロパノール50ml中にアルミナイソプロポキシ
ドを10g入れ、3オキソブタン酸エチルをアルミナイ
ソプロポキシドに対し、等倍モル混合し、マグネシウム
イソプロポキシドをマグネシアがアルミナに対し、1v
ol%となるように加え、80℃程度で加熱した。そこ
で、生成した溶液中のアルコール分を徐々に除くことに
より、前駆体溶液を調製し、紡糸を行った。この繊維を
1400℃で熱処理することにより、結果として、アル
ミナマトリックス繊維に対して、第二相のマグネシア粒
子が分散した複合繊維が合成された。
【0021】実施例3 イソプロパノール50ml中にジルコニウムノルマルブ
トキシドを10g入れ、3オキソブタン酸エチルをジル
コニウムノルマルブトキシドに対し、等倍モル混合し、
アルミナイソプロポキシドをアルミナがジルコニアに対
し、1vol%となるように加え、80℃程度で加熱し
た。そこで、生成した溶液中のアルコール分を徐々に除
くことにより、前駆体溶液を調製し、紡糸を行った。こ
の繊維を1400℃で熱処理することにより、結果とし
て、ジルコニアマトリックス繊維に対して、第二相のア
ルミナ粒子が分散した複合繊維が合成された。
【0022】実施例4 イソプロパノール50ml中にアルミナイソプロポキシ
ドを10g入れ、3オキソブタン酸エチルをアルミナイ
ソプロポキシドに対し、等倍モル混合し、炭化珪素粒子
がアルミナに対し、1vol%となるようにノルマルブ
タノールに分散させ、80℃程度で加熱した。そこで、
溶液中のアルコール分を徐々に除くことにより、前駆体
溶液を調製し、紡糸を行った。この繊維を1400℃で
熱処理することにより、結果として、アルミナマトリッ
クス繊維に対して、第二相の炭化珪素粒子が均一に分散
した複合繊維が合成された。
【0023】実施例5 イソプロパノール50ml中にジルコニウムノルマルブ
トキシドを10g入れ、3オキソブタン酸エチルをジル
コニウムノルマルブトキシドに対し、等倍モル混合し、
炭化珪素粒子がジルコニアに対し、1vol%となるよ
うにノルマルブタノールに分散させ、80℃程度で加熱
した。そこで、溶液中のアルコール分を徐々に除くこと
により、前駆体溶液を調製し、紡糸を行った。この繊維
を1400℃で熱処理することにより、結果として、ジ
ルコニアマトリックス繊維に対して、第二相の炭化珪素
粒子が均一に分散した複合繊維が合成された。
【0024】実施例6 イソプロパノール50ml中にアルミナイソプロポキシ
ドを10g入れ、3オキソブタン酸エチルをアルミナイ
ソプロポキシドに対し、等倍モル混合し、ほう化窒素粒
子がアルミナに対し、1vol%となるようにノルマル
ブタノールに分散させ、80℃程度で加熱した。そこ
で、溶液中のアルコール分を徐々に除くことにより、前
駆体溶液を調製し、紡糸を行った。この繊維を1400
℃で熱処理することにより、結果として、アルミナマト
リックスに繊維対して、第二相のほう化窒素粒子が均一
に分散した複合繊維が合成された。
【0025】実施例7 添加するアルコキシドと化学量論的に等しい水分を含有
するヘキサン50ml中にアルミナイソプロポキシドを
アルミナとなったときの量がコーティングされる繊維の
0.01から10vol%となるように加え、3オキソ
ブタン酸エチルをアルミナイソプロポキシドに対し0.
5から3倍モル混合し、イソプロパノールをヘキサンに
対し5vol%加えて攪拌した。そこで、アルコキシド
の加水分解反応、縮合反応により生成したアルミナによ
ってコーティングされたアルミナコーティング炭化珪素
複合材料が合成された。
【0026】実施例8 添加するアルコキシドと化学量論的に等しい水分を含有
するヘキサン50ml中にジルコニウムノルマルブトキ
シドをジルコニアとなったときの量がコーティングされ
る繊維の0.01から10vol%となるように加え、
3オキソブタン酸エチルをジルコニウムノルマルブトキ
シドに対し0.5から3倍モル混合し、イソプロパノー
ルをヘキサンに対し5vol%加えて攪拌した。そこ
で、アルコキシドの加水分解反応、縮合反応により生成
したジルコニアによってコーティングされたジルコニア
コーティング炭化珪素複合材料が合成された。
【0027】実施例9 添加するアルコキシドと化学量論的に等しい水分を含有
するベンゼン50ml中にアルミニウムイソプロポキシ
ドをアルミナとなったときの量がコーティングされる繊
維の0.01から10vol %となるように加え、3オキ
ソブタン酸エチルをアルミニウムイソプロポキシドに対
し0.5から3倍モル混合し、イソプロパノールをヘキ
サンに対し5vol %加えて攪拌した。そこで、アルコキ
シドの加水分解反応、縮合反応により生成したアルミナ
によってコーティングされたアルミナコーティング炭化
珪素複合材料が合成された。
【0028】実施例10 添加するアルコキシドと化学量論的に等しい水分を含有
するヘキサン50ml中にアルミニウムノルマルブトキ
シドをアルミナとなったときの量がコーティングされる
繊維の0.01から10vol%となるように加え、3
オキソブタン酸エチルをアルミニウムノルマルブトキシ
ドに対し0.5から3倍モル混合し、イソプロパノール
をヘキサンに対し5vol%加えて攪拌した。そこで、
アルコキシドの加水分解反応、縮合反応により生成した
アルミナによってコーティングされたアルミナコーティ
ング複合材料が合成された。
【0029】
【発明の効果】本発明により、高温領域でのマトリック
ス粒子の変形を抑制し、耐熱材料として使用できるセラ
ミックス系の繊維及び複合材料を得ることができる。本
発明の複合繊維及び複合材料は、航空宇宙(宇宙往還
機、超音速輸送機などのエンジン、機体)、エネルギー
開発(高効率ガスタービン、原子力、核融合炉)、輸送
用機器(軽量高強度材料)等の分野でより高温領域で使
用できる複合繊維及び複合材料として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 山田 勇毅 (56)参考文献 特開 昭62−199818(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 35/80 C04B 41/85

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マトリックス繊維に第二相を均一に分散
    させた複合繊維であって、マトリックスがアルミナ、ジ
    ルコニア、ムライト、YAG、シリカ、マグネシア、窒
    化物、炭化物または、金属、合金、高分子のうちから選
    ばれた物質であり、第二相がジルコニア、ムライト、Y
    AGなどの酸化物、金属のうちから選ばれた物質であ
    り、マトリックス原料溶液に第二相となるべき原料溶液
    を混合し、酸を加え、前駆体紡糸溶液とした後、これか
    ら糸を引き、その繊維を1300〜1600℃で加熱
    し、第二相物質を焼成中に析出させて第二相が均一に分
    散した複合繊維とすることによって得られる複合繊維。
  2. 【請求項2】 マトリックス繊維に第二相を均一に分散
    させた複合繊維であって、マトリックスがアルミナ、ジ
    ルコニア、ムライト、YAG、シリカ、マグネシア、窒
    化物、炭化物または、金属、合金、高分子のうちから選
    ばれた物質であり、第二相がジルコニア、ムライト、Y
    AGなどの酸化物、窒化物、炭化物、金属のうちから選
    ばれた物質であり、マトリックス原料溶液に第二相とな
    るべき粉体原料を含む分散溶液を混合し、酸を加え、前
    駆体紡糸溶液とした後、これから糸を引き、その繊維を
    1300〜1600℃で加熱し、第二相が均一に分散し
    た複合繊維とすることによって得られる複合繊維。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の、マト
    リックス繊維中に第二相が均一に分散したことを特徴す
    る繊維に対して、その表面をジルコニア、ムライト、Y
    AGなどの酸化物、窒化物、炭化物、金属、高分子のう
    ちから選ばれた物質によってコーティングすることによ
    り、マトリックス繊維の表面を均一に上記物質によって
    コーティングした複合材料であって、コーティングする
    物質を含む原料溶液を繊維が分散した溶液中に添加し、
    繊維の表面で反応させ、繊維表面をコーティングするこ
    とにより作製してなる複合材料。
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