JP2984520B2 - 船殻外板の溶接方法 - Google Patents

船殻外板の溶接方法

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JP2984520B2 JP5179791A JP17979193A JP2984520B2 JP 2984520 B2 JP2984520 B2 JP 2984520B2 JP 5179791 A JP5179791 A JP 5179791A JP 17979193 A JP17979193 A JP 17979193A JP 2984520 B2 JP2984520 B2 JP 2984520B2
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尚造 金田
貴之 谷口
英輔 境
寿明 森崎
博文 川崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、船底外板や船側外板等
の船殻外板の溶接方法に関する。
【0002】
【従来の技術】大型タンカー等の船底外板や船側外板等
の船殻外板は、通常図5に示すように同外板1の補強の
ために通常900mm程度のピッチで同外板1に垂直方向に
配置されるスティフナーウェブプレート(以後、ウェブ
プレートと略称する。)3やその面材4によって補強さ
れている。
【0003】図5はこの船殻外板の連接状態を示したも
ので、このようにして連接される1ブロックの大きさ
は、使用されるクレーンの容量によって異なるが、通常
は10〜20mの長さを有している。このようなブロックの
セレーション部5を貫通した平板開先2およびウェブプ
レート3並びに面材4などの突合せ開先等の溶接によ
り、複数ブロックが接合されて最終の建造用ブロックと
なる。
【0004】従来、上述の溶接は全て手動で行なわれて
いるが、これは面材4の幅およびウェブプレート3の高
さが数百mm程度と小さく、またセレーション部5が狭い
ためにロボットによる自動溶接の効率が低いことによる
ものである。また、外板1のつなぎ溶接では、ウェブプ
レート3のセレーション部5があるために溶接を自動化
するには多関節ロボットのような自由にトーチの動きの
できるものに限られてコスト高になるという問題点があ
る。一方、コストの安い三軸直交座標運動型の溶接ロボ
ットは、その溶接トーチがウェブプレート3にあたると
いう問題点があり、このため使用されない状態にあっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のように従来の船
殻外板の溶接方法では、手動による溶接が行なわれてい
るが、このような手動溶接では作業能率が著しく低くな
るという問題点がある。本発明は、船殻外板の相互間に
スティフナーウェブプレートのセレーション部が存在し
ても、溶接トーチの挙動に工夫を加えることにより、コ
ストの安い三軸直交座標運動型の溶接ロボットの使用を
可能にして、溶接の自動化を安価に実現できるようにし
た船殻外板の溶接方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明の船殻外板の溶接方法は、船殻外板および同
外板に垂直に溶接されたスティフナーウェブプレートか
ら構成される船殻部材の相互間のセレーション部を貫通
する上記船殻外板相互の開先を溶接する方法において、
上記開先に沿って進行しながら鉛直の溶接トーチのトー
チ先端部により同開先の溶接を行う溶接ロボットを使用
同溶接ロボットの上記溶接トーチを上記セレーショ
ン部に近づけるとき同溶接トーチを垂直状態に保ちなが
ら上記セレーション部から所要距離だけ離隔した位置ま
で平行移動させ、ついで同溶接トーチを回動傾斜させな
がら降下させて所要傾斜角度の状態にするとともに、さ
らに所要距離だけ平行移動させて、上記トーチ先端部を
上記セレーション部内に進入させることにより、同セレ
ーション部内の上記開先を溶接することを特徴としてい
る。
【0007】また、本発明の船殻外板の溶接方法は、上
記セレーション部内の上記開先に予めセラミックスタブ
を遊嵌することを特徴としている。さらに、本発明の船
殻外板の溶接方法は、上記セレーション部内の上記開先
における溶接ビードの端面を傾斜させるべくカスケード
処理を施すことを特徴としている。
【0008】
【作用】上述の本発明の船殻外板の溶接方法では、船殻
外板相互の開先に沿って溶接ロボットを、進行させると
き、その溶接トーチは垂直状態に保たれるが、同溶接ト
ーチをセレーション部に近づける際には、溶接ロボット
はその溶接トーチをしだいに傾斜させながら降下させ
て、同溶接トーチの先端部を上記セレーション部内に進
入させるように作用し、これにより上記開先に沿う自動
溶接が上記セレーション部内まで支障なく行なわれる。
【0009】また、上記セレーション部内の上記開先に
予めセラミックスタブを遊嵌しておくことにより、同セ
レーション部内における溶接ビードの端面を的確に規制
する作用が行なわれ、これにより上記の規制された溶接
端面を用いて溶接ビードの継ぎ目処理が適切に行なわれ
る。さらに、上記セラミックスタブを用いない場合は、
上記セレーション部内における溶接ビードの端面をカス
ケード処理により傾斜させるようにして、溶接ビードの
継ぎ目処理が適切に行なわれる。
【0010】
【実施例】以下図面により本発明の一実施例としての船
殻外板の溶接方法について説明すると、図1は船殻部材
相互間のセレーション部内に溶接トーチ先端部を進入さ
せた状態を示す断面図(図2のC−C矢視断面図)、図
2は図1のA−A矢視断面図、図3は図1のB−B矢視
断面図、図4は溶接トーチの動作を示す説明図である。
【0011】図1〜3に示すように、船殻外板1および
同外板1に垂直に溶接された面材4付きウェブプレート
3から構成される船殻部材の相互間にセレーション部5
が形成されており、このセレーション部5を貫通する船
殻外板1,1相互の開先2を自動溶接するため、本実施
例では三軸直交座標運動型の溶接ロボット6が用いられ
る。すなわち、溶接ロボット6は台車9に搭載されて、
開先2に沿い進行できるように構成されていて、その溶
接トーチ7のトーチ先端部7aで開先2の溶接が行なわ
れるようになっている。
【0012】また、溶接トーチ7は、溶接ロボット6に
おいて、図2に示すように、把持金具8を介し回動可能
に、かつ昇降可能に設けられており、図1の左方から溶
接ロボット6がその溶接トーチ7をセレーション部5に
近づけるとき、図4に示すごとく、溶接トーチ7を垂直
状態a,bからその各経過状態c,dに示すように傾斜
させながら降下させて、トーチ先端部7aをセレーショ
ン部5内へ進入させることにより、同セレーション部5
内における開先2の溶接が行なわれるようになってい
る。すなわち溶接トーチ7は、その状態aからbまでは
垂直状態を保ちながら距離D1だけ(換言すればセレー
ション部5から所要距離だけ離れた位置まで)平行移動
し、状態bにおいて回動傾斜しながら降下することによ
り傾斜角度θの状態cになり、そのまま距離D2だけ平
行移動してトーチ先端部7aをセレーション部5内に進
入させた傾斜状態dに到達するようになっている。
【0013】なお、溶接トーチ7を回動可能に、かつ昇
降可能に設ける手段としては、例えば溶接ロボット6内
に昇降制御可能に設けられたラック・アンド・ピニオン
式昇降台と、同昇降台上に回動制御可能に設けられた把
持金具8とを組み合わせて構成することができる。上述
の開先2の溶接を行なう際に、セレーション部5におけ
る開先2には予めセラミックスタブ10が遊嵌されるよう
になっており、これにより同セレーション部5内の中央
における溶接ビード端面を的確に規制する作用が行なわ
れる。すなわちセラミックスタブ10は溶接材との相溶性
がないので、溶接ビード端面に、一定形状を持たせるこ
とができる。そして上記の規制された溶接ビード端面を
用いて溶接ビードの継ぎ目処理が適切に行なわれる。
【0014】図1に示すウェブプレート3の板厚のほぼ
中央まで溶接トーチ先端部7aが進入した状態から、次
は逆に左の方向に溶接ロボット6が移動しウェブプレー
ト3から或る程度溶接ロボット6が退避した状態で、溶
接トーチ7を垂直に姿勢変更し、そのままの状態で溶接
ロボット6は左方向に移動する。この間、溶接は継続し
て行なわれるので、最初の左から右への溶接ロボット6
の移動で開先2の底部第1層の溶接が行なわれ、また第
2回目の右から左への移動で第2層の溶接が行なわれる
ことになる。溶接トーチ7を垂直に立て直すのは溶接速
度を大きめに設定できることによる。また、溶接トーチ
7の傾斜角度θは一般的に垂直軸との交角で30°以下が
望ましい。
【0015】第2層目の溶接で溶接ロボット6は、図示
しない左側のウェブプレートに近接した際も、同様な溶
接トーチ7の動きを繰り返すことで第2層目の溶接が完
成し、順次同様な動作の繰り返しで船殻外板1,1の相
互間における開先2の溶接が完了する。次いで、溶接ロ
ボット6および台車9をウェブプレート3の右側に移動
しセラミックスタブ10を取外して同様の溶接操作を行な
うことで開先2’の溶接が完了し、各開先2,2’が溶
接によって連接される。すなわち、船殻外板1のつなぎ
溶接が自動溶接で可能となる。
【0016】なお、その際セラミックスタブ10はウェブ
プレート3の板厚のほぼ中央に近い位置で設置されてお
れば、開先2’の溶接に先立って溶接の始点をセンシン
グすることで、不具合なく開先2’の溶接が可能であ
る。また、場合によってはセラミックスタブ10を使用せ
ずにトーチ7の溶接ビード端での動きを規制することに
よって、ビード端面を高さ方向に階段状に傾斜させるカ
スケード処理を行ない、これによりつなぎ溶接を的確に
行なえるようにすることもできる。
【0017】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の船殻外板
の溶接方法によれば、次のような効果が得られる。 (1) 船殻外板の相互間にウェブプレートのセレーション
部が存在しても、溶接トーチの垂直状態から傾斜状態へ
の移行が適切に行なわれることにより、コストの安い三
軸直交座標運動型の溶接ロボットの使用を可能にして、
溶接の自動化を安価に実現できるようになり、作業能率
の向上に大きく寄与することができる。 (2) 上記セレーション部内における上記開先に予めセラ
ミックスタブを遊嵌しておくことにより、同セレーショ
ン部内における溶接ビードの端面を的確に規制する作用
が行なわれ、これにより上記の規制された溶接端面を用
いて溶接ビードの継ぎ目処理が適切に行なわれるように
なる。 (3) 上記セレーション部における溶接ビードの端面をカ
スケード処理で階段状に傾斜させることにより、溶接ビ
ードの継ぎ目処理が適切に行なわれるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての船殻外板の溶接方法
において、船殻部材相互間のセレーション部内に溶接ト
ーチ先端部を進入させた状態を示す断面図(図2のC−
C矢視断面図)である。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【図3】図1のB−B矢視断面図である。
【図4】図1における溶接トーチの動作を示す説明図で
ある。
【図5】外板およびウェブプレート等組立構造の概略図
である。
【符号の説明】
1 船殻外板 2,2’ 開先 3 ウェブプレート 4 面材 5 セレーション部 6 溶接ロボット 7 溶接トーチ 7a トーチ先端部 8 トーチの把持金具 9 台車 10 セラミックスタブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷口 貴之 長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工業株 式会社 長崎造船所内 (72)発明者 境 英輔 長崎市深堀町5丁目717番地1 長菱エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 森崎 寿明 長崎市深堀町5丁目717番地1 長菱エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 川崎 博文 長崎市深堀町5丁目717番地1 長菱エ ンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 昭50−136897(JP,A) 特開 昭58−132367(JP,A) 特開 昭50−7745(JP,A) 特開 昭57−142768(JP,A) 特開 平6−134571(JP,A) 実開 平5−16579(JP,U) 実公 昭58−41032(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23K 9/00 B23K 9/12 B23K 37/06 B63B 3/32

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船殻外板および同外板に垂直に溶接され
    たスティフナーウェブプレートから構成される船殻部材
    の相互間のセレーション部を貫通する上記船殻外板相互
    の開先を溶接する方法において、上記開先に沿って進行
    しながら鉛直の溶接トーチのトーチ先端部により同開先
    の溶接を行う溶接ロボットを使用し同溶接ロボットの
    上記溶接トーチを上記セレーション部に近づけるとき同
    溶接トーチを垂直状態に保ちながら上記セレーション部
    から所要距離だけ離隔した位置まで平行移動させ、つい
    で同溶接トーチを回動傾斜させながら降下させて所要傾
    斜角度の状態にするとともに、さらに所要距離だけ平行
    移動させて、上記トーチ先端部を上記セレーション部内
    進入させることにより、同セレーション部内の上記開
    先を溶接することを特徴とする、船殻外板の溶接方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の船殻外板の溶接方法に
    おいて、上記セレーション部内の上記開先に予めセラミ
    ックスタブを遊嵌することを特徴とする、船殻外板の溶
    接方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の船殻外板の溶接方法に
    おいて、上記セレーション部の開先における溶接ビード
    の端面を傾斜させるべくカスケード処理を施すことを特
    徴とする、船殻外板の溶接方法。
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CN113510415A (zh) * 2021-07-28 2021-10-19 广船国际有限公司 一种船舶制造过程中球扁钢对接坡口的开设方法

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