JP4344847B2 - 多関節型ロボットを用いた加工装置及び方法 - Google Patents

多関節型ロボットを用いた加工装置及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4344847B2
JP4344847B2 JP2004068204A JP2004068204A JP4344847B2 JP 4344847 B2 JP4344847 B2 JP 4344847B2 JP 2004068204 A JP2004068204 A JP 2004068204A JP 2004068204 A JP2004068204 A JP 2004068204A JP 4344847 B2 JP4344847 B2 JP 4344847B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
processing
machining
wood
basic operation
tool
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004068204A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005254378A (ja
Inventor
正雄 鈴木
洋 西岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Forestry Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Forestry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Forestry Co Ltd filed Critical Sumitomo Forestry Co Ltd
Priority to JP2004068204A priority Critical patent/JP4344847B2/ja
Publication of JP2005254378A publication Critical patent/JP2005254378A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4344847B2 publication Critical patent/JP4344847B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Dovetailed Work, And Nailing Machines And Stapling Machines For Wood (AREA)
  • Numerical Control (AREA)
  • Manipulator (AREA)

Description

本発明は多関節型ロボットを用いて各種のワークを種々の形状に加工する装置及び方法に関し、特に木造建築用の種々のサイズ及び形状の木材に対して種々の加工を連続的にかつ効率的に行うことができる装置及び方法に関する。
ロボットを使用したワークの加工は現在広く行われているが、ほとんどの場合ワークのサイズ及び形状や加工形状は限られている。例えば溶接ロボットのように、溶接ラインごとに一種類の車体フレームに対して同じスポット溶接を施す場合、ロボットアームの一連の動作は一種類である。その上一台のロボットで車体フレーム全てをスポット溶接する訳ではなく、複数のロボットにより全体のスポット溶接を行うので、各ロボットがスポット溶接する領域は限られている。このように各ロボットアームに要求される動作はそれほど複雑ではない。またロボットによる作業精度もそれほど高い必要がない。
これに対して、図1及び図2に示すように、特に日本建築の木造住宅用プレカット木材には非常に多くのサイズ及び形状があり、そのため一棟分のプレカット木材の中で同一サイズ及び形状のものの数は比較的少ない。このように非常に多くのサイズ及び形状を有するプレカット木材に対して、多関節型ロボットは動作の融通性があるので好適である。しかしながら多種多様のプレカット木材を作製するにはロボットアームの動作が複雑になりすぎ、制御が困難であるという問題があった。そのためプレカット木材の作製にも、加工形状ごとに専用の加工装置を使用しているのが実情であった。
ところが、最近の人手不足、建築コスト削減及び工期短縮の要請から、注文建築のように1棟ごとに異なる木造建築に使用するプレカット木材を製造する場合でも、工程を自動化してプレカット木材の製造を能率良くしたいという要求が益々高まってきた。このような事情において、複数の加工工具及び木材把持部材を交換自在に支持する多関節型アーム式ロボットを用いたプレカット木材の製造装置が提案された(特開平6-285808号、特許文献1)。
また多関節型ロボットを使用したプレカット木材の製造装置として、特許第3167953号(特許文献2)は、木材の加工作業領域を挟んで左右に延在する一対のコンベヤ台と、各コンベヤ台の内端から前記加工作業領域に延在するとともに上下動可能な左右一対の可動式加工台と、各コンベヤ台の内端付近に位置する木材固定手段と、前記木材固定手段により固定された木材を加工する少なくとも1つの加工工具を交換自在に支持するアームを有するロボットと、各木材の加工データに基づいて前記ロボット及び前記可動式加工台に指令を出す制御装置とを有し、前記コンベヤ台には複数の突出自在な木材位置決め用ストッパが配置されており、前記加工データに基づいて所定のストッパを突出させることにより木材を停止させるとともに前記木材固定手段により固定し、前記可動式加工台を前記加工工具の作業範囲外に退避させるとともに、前記ロボットアームを補足的な距離だけ移動させた後で、木材の加工を行うことを特徴とするプレカット木材の製造装置を開示している。
特開平6-285808号公報 特許第3167953号公報
特許文献1及び2に開示のプレカット木材の製造装置を使用すれば、一台の多関節型ロボットで一棟分のプレカット木材を全て加工することができるので、日本建築用の多種のプレカット木材の製造を連続的に低コストで効率よく行うことができる。例えば図3に示すように、先の木材W1の後端部に丸鋸114で加工1を施した後、ロボットアームを左右対称の位置に反転させて後の木材W2の先端部に丸鋸114で加工2を施すことができる。この際、加工1及び2の条件(丸鋸114の位置及び角度)は最初の待機位置を原点として全て計算で求められる。また図4に示すように、丸鋸114を反転させて加工する木材W3の二辺カットの場合、まず丸鋸114を角度α1だけ傾斜させて一辺101をカットする加工1を行い、次に丸鋸114を角度−α1に反転させて他辺102をカットする加工2を行う。この場合にも、加工1及び2の条件(丸鋸114の位置及び角度)は最初の待機位置を原点として全て計算で求められる。
しかしながら、実機のロボットで木材の加工を連続的に行うと、加工条件を正確に設定したとしても、計算で求められた位置まで移動させて加工すると、想定以上の加工誤差が出ることが分かった。加工誤差は、(1) 待機位置からスタートした工具が直接加工位置まで移動した場合、(2) 待機位置に戻ることなく、第一の加工位置から第二の加工位置まで連続的に移動した場合、(3) 左側(先に加工した木材の後端部)の加工位置から右側(次に加工する木材の先端部)の加工位置に移動した場合等、いずれの場合でも約2mmと比較的大きいことがある。このように大きな加工誤差が出る理由は必ずしも明らかでないが、木材加工中のロボットアームの移動距離及び回転角度が大きく、多関節型ロボットアームの各エンコーダに誤差が蓄積するだけでなく、同じ加工位置に到達してもロボットアームの関節角度が同じとは限らないので、その後の加工に誤差が生じるためであると考えられる。
ところが、プレカット木材は建設現場でスムーズに組み立てられなければならないので、例えば約0.3 mm以下(好ましくは約0.1 mm)と非常に高い加工精度が要求されるだけでなく、その加工精度の要求は最近益々厳しくなってきている。このような加工精度の問題は、プレカット木材に限られず、多関節型ロボットを用いてワークに多種の加工を連続的に行う場合にも起こる。
多関節型ロボットの加工精度を向上させる手法の1つとして、各作業の前にティーチングポイントを設定し、そこから加工位置までの移動を計算により求めることが行われている。加工形状の種類が少ない場合にはこの手法は有効であるが、プレカット木材のように約2000種以上と多種多様な加工形状を少量作製する場合、各加工形状の加工動作ごとにティーチングポイントを設定すると手間が大変であり、ティーチングに多大な時間がかかることになる。このように単にティーチングポイントを設ける手法はプレカット木材の加工には適しないことが分かる。
従って本発明の目的は、多関節型ロボットを用いてプレカット木材のような多種のワークに対して多種の形状を連続的に加工しても、効率を低下させることなく優れた加工精度が得られる加工装置を提供することである。
上記課題を解決するために鋭意研究の結果、本発明者は、多関節型アームを有するロボットを使用して、プレカット木材のようなワークを多数の形状に加工する場合、全ての加工形状に対応するロボットの動作(加工動作)を、少数の単純な基本動作とそれに関連する加工パラメータとの組合せにより設定するとともに、基本動作ごとにティーチングポイントを設けると、連続的な加工でも優れた加工精度が得られることを発見し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の加工装置は、加工工具を具備する多関節型ロボットを用いて木造建築用の種々のサイズ及び形状の木材に対する種々の加工動作を連続的に行う装置であって前記木材を搬送するとともに加工位置に固定する装置と、前記ロボットを駆動する制御装置とを具備し、前記制御装置は、前記木材の加工に応じたロボットアームの複数の基本動作及び前記基本動作ごとに設定されたティーチングポイントを記憶する記憶手段と、前記加工動作を前記基本動作と加工パラメータとの組合せにより設定し、各加工動作のための前記ロボットアームの駆動条件を計算する演算手段とを有し、前記ティーチングポイントに前記加工工具を移動させた後で前記加工動作を行い、もって加工誤差が蓄積するのを防止することを特徴とする。
木造建築用の種々のサイズ及び形状の木材に対する種々の加工動作を連続的に行う本発明の方法は、加工工具を具備する多関節型ロボットを使用して木造建築用の種々のサイズ及び形状の木材に対する種々の加工動作を連続的に行う方法であって、前記木材の加工に応じたロボットアームの動作を基本動作ごとに複数のグループに分類し、前記基本動作ごとにティーチングポイントを設定し、かつ前記加工動作を前記基本動作と加工パラメータとの組合せにより設定し、前記ティーチングポイントに前記加工工具を移動させた後で前記加工動作を行い、もって加工誤差が蓄積するのを防止することを特徴とする。
前記加工パラメータは、前記ロボットアームに取り付けた加工工具の始点及び終点の座標、傾斜角、移動量及び削りしろからなる群から選ばれた少なくとも1つであるのが好ましい。
好ましい実施態様では、各木材の加工形状に応じた加工動作として、同じ基本動作と異なる加工パラメータとを組合せた複数の加工工程からなるものを有し、最初の加工工程の前に前記基本動作のティーチングポイントに前記加工工具を移動させ、次の加工工程からは加工パラメータだけを変更して前記ロボットアームの動作を変える。
先の木材の加工形状に対応する基本動作と後の木材の加工形状に対応する基本動作とが同じであっても、それぞれの基本動作ごとに前記加工工具をティーチングポイントに移動させるのが好ましい。
上記構成を有する本発明の加工装置及び方法では、木造建築用の種々のサイズ及び形状の木材の各加工形状を得るのに要する一連の加工動作がロボットの基本動作及びそれに関連する加工パラメータの組合せにより構成されており、かつ基本動作ごとにティーチングポイントが設定されているので、複雑な加工を連続的に行っても、加工誤差が蓄積することがなく、常に所定の誤差範囲内の加工をすることができる。またプレカット木材の一連の加工工程を、基本的に単純な基本動作の組合せに還元することにより、ロボットの制御プログラムの作製が容易になるという利点もある。

添付図面を参照して、本発明の木造建築用プレカット木材の加工について、以下詳細に説明することにする。
[1] 基本動作及び加工パラメータ
例えば図5の(b) に示すプレカット木材Wの加工を施す場合、工具として丸鋸14を使用し、水平角θ1及び垂直角θ2をもって図5の(a) に示すように上から下に斜めに動かす。水平角θ1及び垂直角θ2の符号は図5の(c) に示す通りであるが、これに限定されるものではない。
図5(b) に示す加工を行う時のロボットアームの動作(丸鋸14の動作)は、(1) 丸鋸14を上から下に動かす基本動作と、(2) 丸鋸14を水平方向に角θ1だけ傾け、垂直方向に角θ2だけ傾ける修正との組合せにより行うことができる。ここで丸鋸14の基本動作に加える修正[(3)]を「加工パラメータ」と呼ぶ。θ1及びθ2を適当に変更すれば、あらゆる角度の傾斜カットに対応することができる。
全く同じ加工形状であっても、木材Wと工具14との位置関係によっては干渉を防ぐために、加工方向を変えなければならないことがある。例えば図5の(b) に示す加工形状の場合、丸鋸14を上下に動かす場合と左右に動かす場合とがある。上下及び左右の動作方向で木材Wに対する丸鋸14の動きは対して変わらないようにも考えられるが、多関節型ロボットの場合、同じ座標であってもロボットアームの各関節の角度(各エンコーダの角度)の組合せは無限にあるので、加工始点における丸鋸14のベクトル(x,y,z,θ1,θ2等)は同じではない。すなわち、同じような始点から丸鋸14がスタートしても、上下及び左右の動作方向でロボットアームの動作条件が全く異なることがあり、その結果加工誤差にも差が生じることがある。従って、例えば図6(b) に示すように丸鋸14を左右に動かす場合、図5(b) に示すように丸鋸14を上下に動かすのと異なる基本動作とし、新たにティーチングポイントを設定する必要があることが分かった。
図6(a) に示すように丸鋸14を左右に動かす場合、基本動作は左右の動きであり、加工パラメータは水平角θ1及び垂直角θ2である。図5の場合と同様にθ1及びθ2を適当に変更すれば、あらゆる角度の傾斜カットに対応することができる。
プレカット木材Wの加工には、例えば図7(b) に示すような相欠きもある。相欠きは、他の木材と組合せるために木材の端部又は中間部の一部を切り欠いたものである。図7(b) に示す相欠きの場合、図7(a) に示すように、水平角θ1及び垂直角θ2をもって平カッタを上下に動かすことにより加工することができる。この場合相欠きの基本動作は上下動であり、加工パラメータは水平角θ1及び垂直角θ2である。勿論、この場合も基本動作を水平動とすることができる。
図8(a) に示すように、木材Wの端部に二面カットを施す場合、丸鋸は三方向の動作(1)〜(3) をする。動作(1) 及び(3) はそれぞれ上面101及び下面102のカットのためであり、動作(2) は丸鋸の移動のためである。従って、図8(b) に示すように、丸鋸はティーチングポイントTP→始点1→終点1→始点2→終点2と移動する。動作(1) と動作(3) は平行であるので、動作(2) は単なる丸鋸の平行移動である。従って、二面カットの加工動作は、三つの異なる方向の動作からなるにも係わらず、単純な動作(1)〜(3)の組合せにより行うことができるので、1つのティーチングポイントTPの設定で加工誤差を最小に抑えることができる。二面カットの基本動作と加工パラメータの組合せは、上面101のカットが水平動(1)+水平角θ11及び垂直角θ12であり、下面102のカットが水平動(3)+水平角θ21及び垂直角θ22である。
図9に示すように木材Wに幅広い切欠き103を形成する場合、平カッタ14の加工動作は、切削を伴う水平動と、切削を伴なわない水平移動との組合せからなる。隣りどうしの切削を伴う水平動では、所定の削りしろが得られる距離だけ工具14の中心は離隔していなければならない。この場合も、全ての加工動作は単純な水平動の組合せにより行うことができるので、ティーチングポイントTPは始点の前に1つ設定すれば良い。実際、切欠き103は木材Wの上面、下面、手前面及び奥面のいずれかに行うので、それぞれの場合に応じてティーチングポイントTPがある。また各水平動には移動量及び削りしろを設定する必要があるので、これらを加工パラメータに加える。
以上の通り、全ての加工動作をロボットの単純な基本動作と加工パラメータとの組合せに分解するとともに、各基本動作の開始前にティーチングポイントTPを設定することにより、いかなる一連の加工動作でも加工誤差を最小にしつつスムーズに行うことができる。すなわち、全ての加工動作を共通の基本動作を有する加工動作のグループに分類し、各基本動作に所定の加工パラメータを組合せることにより任意の加工形状に対応させると、ロボット動作の効率を低下させることなく、加工誤差を最小にすることができる。また分類された加工動作グループごとに1つの基本動作を割り当てるので、基本動作の数は必要最小限(例えば約50以内)になり、ロボットの動作の効率化に寄与する。
以上の要件を満たすロボットの基本動作自体は限定的でなく、種々設定できる。その一部を加工パラメータとともに表1に例示する。
Figure 0004344847
注:(1) 右面はロボットから見て右側の領域における面(後の木材の先端面)を表し、左面はロボットから見て左側の領域における面(先の木材の後端面)を表す。
(2) x,y,zは始点及び終点の座標を表す。
*:θ1及びθ2はいずれも0。
[2] 加工装置
本発明を適用し得る多関節型ロボット式加工装置は限定的ではないが、例えば特許文献2に記載の多関節型ロボット式加工装置が好ましい。この加工装置は、図10に示すように、多関節型アーム式ロボット1と、直線上に配置された左右1対のコンベヤ台2a、2bと、各コンベヤ台2a、2bの内端付近に位置する一対の可動式加工台3a、3bと、コンベヤ台2aに連結した木材の投入コンベヤ(図示せず)と、コンベヤ台2bに連結したプレカット木材の排出コンベヤ(図示せず)と、ロボットの制御装置6と、各コンベヤ台2a、2b上に複数設けられた木材搬送ローラ21と、少なくとも下流側のコンベヤ台2bに一定間隔に設けられた複数の木材位置決め用ストッパ22と、各コンベヤ台2a、2bの内端付近に位置する木材固定手段23a、23bと、搬送中の木材Wの上面を押圧するローラ装置28と、可動式加工台3a、3bを駆動するエアシリンダー33a、33bと、各可動式加工台3a、3bに設けられた木材搬送用ローラ31と、上流側の可動式加工台3aに設けられた木材位置決め用ストッパ32と、一対の可動式加工台3a、3bの下で直交方向に延在する切れ端排出コンベア7とを具備する。
ロボット1は、図11に例示するように、加工作業領域内で三次元的に自在に動くことができる多関節型アーム11と、アーム11の先端部に取り付けられたモータ装置12と、モータ装置12に取り付けられたアダプター装置13に着脱自在に取り付けられる加工工具14とを有する。加工工具14は丸鋸、カッター、ルーター、ドリル等、いかなるものでも良い。
ロボット1のアーム11間の関節にはアクチュエータ及びエンコーダが設けられており、アーム11は回転自在であるとともに、角度の変更により伸縮自在であり、三次元的に自由に動くことができる。ロボット1のアーム11の移動可能範囲15内に、アーム11に着脱自在に取り付ける複数の加工工具14を配置した加工工具台(図示せず)が設けられている。加工工具14の数は任意に設定できる。
制御装置6は、木材の加工情報(加工形状、加工順序、基本動作、加工パラメータ、ティーチングポイント等)を基に、多関節型アーム式ロボット1のみならず、コンベヤ台2a、2b、可動式加工台3a、3b、木材固定手段23a、23b、ストッパ22、32等の動きを制御する。
[3] 加工方法
この加工装置でプレカット木材Wの加工を行う場合、まず各木材Wの加工情報データを制御装置6に入力する。次に木材投入コンベヤ(図示せず)に木材Wを投入し、制御装置6の指令に基づいてコンベヤ台2aに搬送する。木材Wが加工作業領域に達したら、ストッパ22、32のいずれか1つを突出させて木材Wの進行方向の位置決めを行う。次いで木材固定手段23a、23bを作動させて木材Wを三方からしっかり把持・固定する。
例えば、先端加工をする場合、可動式加工台3aの先端のストッパ32を突出させる。また木材Wの末端を加工する場合、木材Wを前進させてコンベヤ台2b上の適当なストッパ22に当接させて停止させ、木材固定手段23bで固定すれば良い。また可動式加工台3bの先端に設けたストッパ22に当接させることにより木材Wを停止・固定しても、同様に精確な位置決めができる。さらに木材Wの中間位置を加工する場合、加工部位がロボット1の加工作業領域内にあるように、コンベヤ台2bの最適なストッパ22を突出させて木材Wを停止させ、固定装置23a及び/又は23bで木材Wをしっかり固定する。なお木材Wの末端を加工する場合の位置決め方法は上記以外に、(1) 可動式加工台3bにストッパを設けて木材を後退させる方法、(2) 木材の一部を把持する移動式位置決め装置を利用する方法等が考えられる。
木材Wを加工する際には、ロボット1の工具の動きを妨げないように両可動式加工台3a、3bを下降させる(図12参照)。木材Wのデータ及び使用したストッパの位置を基準にし、待機位置にあるロボットアーム11を動かして、その先端部に取り付けた工具14の先端を木材Wに対するティーチングポイントTPまで移動させる。次いで始点及び終点の座標(x,y,z)及び工具の角度(θ1,θ2)等の情報に従って工具14を動かして、所定の加工を自動的に行う。加工工具14を変更する場合には、加工工具台(図示せず)上で所定の加工工具14への交換を自動的に行う。
木材Wの両端部に加工を施すことが多いが、その場合には下流の固定装置23bで先の木材W1の後端部付近を固定するとともに、上流の固定装置23aで後の木材W2の先端部付近を固定する。まず木材W1の後端部に加工を施し、次いで木材W2の先端部に加工を施す。この場合、両加工形状が同じであっても左右逆向きであるので、基本動作としては異なるものとなる。従って、先の木材W1の加工のためのティーチングポイントTP1と、後の木材W2の加工のためのティーチングポイントTP2の両方を設定する。加工手順は、待機位置→TP1→始点1→先の木材W1の加工→終点1→TP2→始点2→先の木材W2の加工→終点2となる。このように左右対称の加工であってもそれぞれにティーチングポイントTP1,TP2を設定することにより、加工誤差が蓄積するのを防止することができる。
基本動作が異なる複数の加工動作を含む加工手順の場合、本発明例を従来例と比較すると、例えば図13に示す通りとなる。このように本発明では、多関節型ロボットに取り付けた丸鋸等の工具により、多種多様の木材に対して多種多様の加工を連続的に行う場合、それぞれの加工形状に対するロボットの動作を基本動作+加工パラメータとして制御することにより、加工効率の低下を招くことなく加工精度を高く維持することができる。これに対して、従来例の場合、複数の加工工程はティーチングポイントを介することなく連続的に行うので、加工誤差が蓄積し、最終的に2mm以上もの誤差となることがある。
木材Wの加工が完了したら、得られたプレカット木材をコンベヤ台2bを経て排出コンベヤ(図示せず)へ搬送する。
以上本発明を添付図面を参照にして説明したが、本発明はこれらに限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で種々の変更をすることができる。
本発明の対象となるプレカット木材の各種の加工形状を示す斜視図である。 本発明の対象となる別のプレカット木材の各種の加工形状を示す斜視図である。 先の木材及び後の木材に対して加工を施す場合の工具(丸鋸)の方向及び動きを示す概略図である。 木材の端部に複数の加工工程を施す例を示す概略図である。 木材の端部に施す加工例を示す概略図である。 木材の端部に施す別の加工例を示す概略図である。 木材の端部に施すさらに別の加工例を示す概略図である。 1つの基本動作と加工パラメータの組合せにより複数の加工手順を行う例を示す概略図である。 1つの基本動作と加工パラメータの組合せにより複数の加工手順を行う別の例を示す概略図である。 本発明の加工装置の具体例を示す概略図である。 本発明の加工装置に用いるロボットの一例を示す概略図である。 図10の加工装置において両可動式加工台が下降した状態を示す概略図である。 本発明例の加工手順例と従来例の加工手順とを比較した図である。
符号の説明
1・・・多関節型アーム式ロボット
2a、2b・・・コンベヤ台
3a、3b・・・可動式加工台
6・・・制御装置
11・・・ロボットのアーム
21、31・・・木材搬送ローラ
22、32・・・位置決めストッパ
23a、23b・・・木材固定装置
W・・・木材

Claims (8)

  1. 加工工具を具備する多関節型ロボットを用いて木造建築用の種々のサイズ及び形状の木材に対する種々の加工動作を連続的に行う装置であって前記木材を搬送するとともに加工位置に固定する装置と、前記ロボットを駆動する制御装置とを具備し、前記制御装置は、前記木材の加工に応じたロボットアームの複数の基本動作及び前記基本動作ごとに設定されたティーチングポイントを記憶する記憶手段と、前記加工動作を前記基本動作と加工パラメータとの組合せにより設定し、各加工動作のための前記ロボットアームの駆動条件を計算する演算手段とを有し、前記ティーチングポイントに前記加工工具を移動させた後で前記加工動作を行い、もって加工誤差が蓄積するのを防止することを特徴とする装置。
  2. 請求項に記載の加工装置において、前記加工パラメータが前記加工工具の始点及び終点の座標、傾斜角、移動量及び削りしろからなる群から選ばれた少なくとも1つであることを特徴とする加工装置。
  3. 請求項1又は2に記載の加工装置において、各木材の加工形状に応じた加工動作として、同じ基本動作と異なる加工パラメータとを組合せた複数の加工工程からなるものを有し、最初の加工工程の前に前記基本動作のティーチングポイントに前記加工工具を移動させ、次の加工工程からは加工パラメータだけを変更して前記ロボットアームの動作を変えることを特徴とする加工装置。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の加工装置において、先の木材及び後の木材の両方を、それぞれの加工部位が前記装置の加工領域に同時又は個別に露出するように固定し、先の木材の加工形状に対応する基本動作と後の木材の加工形状に対応する基本動作とが同じであっても、それぞれの基本動作ごとに前記加工工具をティーチングポイントに移動させることを特徴とする加工装置。
  5. 加工工具を具備する多関節型ロボットを使用して木造建築用の種々のサイズ及び形状の木材に対する種々の加工動作を連続的に行う方法であって、前記木材の加工に応じたロボットアームの動作を基本動作ごとに複数のグループに分類し、前記基本動作ごとにティーチングポイントを設定し、かつ前記加工動作を前記基本動作と加工パラメータとの組合せにより設定し、前記ティーチングポイントに前記加工工具を移動させた後で前記加工動作を行い、もって加工誤差が蓄積するのを防止することを特徴とする方法。
  6. 請求項5に記載の加工方法において、前記加工パラメータが前記加工工具の始点及び終点の座標、傾斜角、移動量及び削りしろからなる群から選ばれた少なくとも1つであることを特徴とする加工方法。
  7. 請求項5又は6に記載の加工方法において、各木材の加工形状に応じた加工動作として、同じ基本動作と異なる加工パラメータとを組合せた複数の加工工程からなるものを有し、最初の加工工程の前に前記基本動作のティーチングポイントに前記加工工具を移動させ、次の加工工程からは加工パラメータだけを変更して前記ロボットアームの動作を変えることを特徴とする加工方法。
  8. 請求項5〜7のいずれかに記載の加工方法において、先の木材の加工形状に対応する基本動作と後の木材の加工形状に対応する基本動作とが同じであっても、それぞれの基本動作ごとに前記加工工具をティーチングポイントに移動させることを特徴とする加工方法。
JP2004068204A 2004-03-10 2004-03-10 多関節型ロボットを用いた加工装置及び方法 Expired - Fee Related JP4344847B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004068204A JP4344847B2 (ja) 2004-03-10 2004-03-10 多関節型ロボットを用いた加工装置及び方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004068204A JP4344847B2 (ja) 2004-03-10 2004-03-10 多関節型ロボットを用いた加工装置及び方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005254378A JP2005254378A (ja) 2005-09-22
JP4344847B2 true JP4344847B2 (ja) 2009-10-14

Family

ID=35080608

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004068204A Expired - Fee Related JP4344847B2 (ja) 2004-03-10 2004-03-10 多関節型ロボットを用いた加工装置及び方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4344847B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109291168A (zh) * 2018-09-28 2019-02-01 湖州欧宝木业有限公司 一种抓取式异形木条冷压装置

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007152502A (ja) * 2005-12-06 2007-06-21 Hokkaido 自動加工システム
JP2009012257A (ja) * 2007-07-03 2009-01-22 Toa Engineering Co Ltd 加工用木材のプレカット加工方法
CN110430979B (zh) 2017-03-10 2021-06-11 饭田集团控股株式会社 车载型建材加工系统和建材加工方法
JP7041891B2 (ja) * 2018-04-11 2022-03-25 国立大学法人千葉大学 ツールパスの生成方法、ツールパスの生成装置、ツールパスを生成するプログラムおよびプログラムを記録した記録媒体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109291168A (zh) * 2018-09-28 2019-02-01 湖州欧宝木业有限公司 一种抓取式异形木条冷压装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005254378A (ja) 2005-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11065708B2 (en) Methods and systems for plasma machine processing of steel beams and other long products using a pantograph plate bevelling gantry-type plasma cutting machine
KR102196697B1 (ko) 다관절 로봇팔을 이용한 h형 강재빔 전용 플라즈마 절단가공기
EP2584419B1 (en) CNC machine for cutting with plasma, oxygen and water jet used as a cutting tool with automatic setting up a precise position of a cutting tool in a cutting head by autocalibration and method thereof
JP2005262439A (ja) かさ歯車の歯の縁部を面取り及び/又はばり取りするかさ歯車歯切盤
CN111496428B (zh) 基于直焊缝轮廓识别的多层多道焊道规划方法及焊接工作站
CN113118675B (zh) 一种基于移动平台的机器人焊接系统任务分配与路径规划方法
JP4344847B2 (ja) 多関節型ロボットを用いた加工装置及び方法
JP3969664B2 (ja) 数値制御工作機械及び加工プログラムのチェック方法
JP4503326B2 (ja) 工具経路データ生成装置及びこれを備えた制御装置
JP2022075781A (ja) 多軸ロボット用の固定装置
KR20160019936A (ko) 공구경로 생성방법 및 공구경로 생성장치
JP4161178B2 (ja) 切断加工方法
JP6734316B2 (ja) ロボットの動作プログラムの設定装置、ロボット、およびロボットの制御方法
JP7204309B2 (ja) 孔開け加工システム
JP4263899B2 (ja) プレカット木材の製造装置及び製造方法
JP6893017B2 (ja) 冶具、及び、その冶具を用いた鉄筋かごの製造方法
JP2005329626A (ja) 多関節型ロボットを用いたプレカット木材の製造装置及び方法
CN109304543B (zh) 基于双侧基准的双光束激光焊接控制方法
JPS62279036A (ja) 孔明け切断装置
JP2013020436A (ja) 加工装置および加工方法
US20070144318A1 (en) Method and apparatus for automatically forming teeth of a straight saw
JP2002116816A (ja) 制御装置および制御方法
JP3393110B2 (ja) 自動加工装置
JP3388703B2 (ja) 横架材加工機及び横架材プレカット設備
JPH06238608A (ja) 住宅パネル生産用釘打ちロボット

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080529

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090218

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090420

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090420

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090610

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20090623

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090623

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090623

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120724

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150724

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees