JP2005254378A - 多関節型ロボットを用いた加工装置及び方法 - Google Patents

多関節型ロボットを用いた加工装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】多関節型ロボットを用いてプレカット木材のような多種のワークに対して多種の形状を連続的に加工しても、効率を低下させることなく優れた加工精度が得られる加工装置を提供する。
【解決手段】多関節型ロボットを用いてワークWを複数形状に加工する装置は、各ワークWの加工形状に応じた加工動作がロボットの基本動作及びそれに関連する加工パラメータの組合せにより構成されており、基本動作ごとにティーチングポイントTPが設定されている。
【選択図】図8

Description

本発明は多関節型ロボットを用いて各種のワークを種々の形状に加工する装置に関し、特に木造建築用の種々のサイズ及び形状の木材に対して種々の加工を自在にかつ効率的に行うことができる装置に関する。
ロボットを使用したワークの加工は現在広く行われているが、ほとんどの場合ワークのサイズ及び形状や加工形状は限られている。例えば溶接ロボットのように、溶接ラインごとに一種類の車体フレームに対して同じスポット溶接を施す場合、ロボットアームの一連の動作は一種類である。その上一台のロボットで車体フレーム全てをスポット溶接する訳ではなく、複数のロボットにより全体のスポット溶接を行うので、各ロボットがスポット溶接する領域は限られている。このように各ロボットアームに要求される動作はそれほど複雑ではない。またロボットによる作業精度もそれほど高い必要がない。
これに対して、図1及び図2に示すように、特に日本建築の木造住宅用プレカット木材には非常に多くのサイズ及び形状があり、そのため一棟分のプレカット木材の中で同一サイズ及び形状のものの数は比較的少ない。このように非常に多くのサイズ及び形状を有するプレカット木材に対して、多関節型ロボットは動作の融通性があるので好適である。しかしながら多種多様のプレカット木材を作製するにはロボットアームの動作が複雑になりすぎ、制御が困難であるという問題があった。そのためプレカット木材の作製にも、加工形状ごとに専用の加工装置を使用しているのが実情であった。
ところが、最近の人手不足、建築コスト削減及び工期短縮の要請から、注文建築のように1棟ごとに異なる木造建築に使用するプレカット木材を製造する場合でも、工程を自動化してプレカット木材の製造を能率良くしたいという要求が益々高まってきた。このような事情において、複数の加工工具及び木材把持部材を交換自在に支持する多関節型アーム式ロボットを用いたプレカット木材の製造装置が提案された(特開平6-285808号、特許文献1)。
また多関節型ロボットを使用したプレカット木材の製造装置として、特許第3167953号(特許文献2)は、木材の加工作業領域を挟んで左右に延在する一対のコンベヤ台と、各コンベヤ台の内端から前記加工作業領域に延在するとともに上下動可能な左右一対の可動式加工台と、各コンベヤ台の内端付近に位置する木材固定手段と、前記木材固定手段により固定された木材を加工する少なくとも1つの加工工具を交換自在に支持するアームを有するロボットと、各木材の加工データに基づいて前記ロボット及び前記可動式加工台に指令を出す制御装置とを有し、前記コンベヤ台には複数の突出自在な木材位置決め用ストッパが配置されており、前記加工データに基づいて所定のストッパを突出させることにより木材を停止させるとともに前記木材固定手段により固定し、前記可動式加工台を前記加工工具の作業範囲外に退避させるとともに、前記ロボットアームを補足的な距離だけ移動させた後で、木材の加工を行うことを特徴とするプレカット木材の製造装置を開示している。
特開平6-285808号公報 特許第3167953号公報
特許文献1及び2に開示のプレカット木材の製造装置を使用すれば、一台の多関節型ロボットで一棟分のプレカット木材を全て加工することができるので、日本建築用の多種のプレカット木材の製造を連続的に低コストで効率よく行うことができる。例えば図3に示すように、先の木材W1の後端部に丸鋸114で加工1を施した後、ロボットアームを左右対称の位置に反転させて後の木材W2の先端部に丸鋸114で加工2を施すことができる。この際、加工1及び2の条件(丸鋸114の位置及び角度)は最初の待機位置を原点として全て計算で求められる。また図4に示すように、丸鋸114を反転させて加工する木材W3の二辺カットの場合、まず丸鋸114を角度α1だけ傾斜させて一辺101をカットする加工1を行い、次に丸鋸114を角度−α1に反転させて他辺102をカットする加工2を行う。この場合にも、加工1及び2の条件(丸鋸114の位置及び角度)は最初の待機位置を原点として全て計算で求められる。
しかしながら、実機のロボットで木材の加工を連続的に行うと、加工条件を正確に設定したとしても、計算で求められた位置まで移動させて加工すると、想定以上の加工誤差が出ることが分かった。加工誤差は、(1) 待機位置からスタートした工具が直接加工位置まで移動した場合、(2) 待機位置に戻ることなく、第一の加工位置から第二の加工位置まで連続的に移動した場合、(3) 左側(先に加工した木材の後端部)の加工位置から右側(次に加工する木材の先端部)の加工位置に移動した場合等、いずれの場合でも約2mmと比較的大きいことがある。このように大きな加工誤差が出る理由は必ずしも明らかでないが、木材加工中のロボットアームの移動距離及び回転角度が大きく、多関節型ロボットアームの各エンコーダに誤差が蓄積するだけでなく、同じ加工位置に到達してもロボットアームの関節角度が同じとは限らないので、その後の加工に誤差が生じるためであると考えられる。
ところが、プレカット木材は建設現場でスムーズに組み立てられなければならないので、例えば約0.3 mm以下(好ましくは約0.1 mm)と非常に高い加工精度が要求されるだけでなく、その加工精度の要求は最近益々厳しくなってきている。このような加工精度の問題は、プレカット木材に限られず、多関節型ロボットを用いてワークに多種の加工を連続的に行う場合にも起こる。
多関節型ロボットの加工精度を向上させる手法の1つとして、各作業の前にティーチングポイントを設定し、そこから加工位置までの移動を計算により求めることが行われている。加工形状の種類が少ない場合にはこの手法は有効であるが、プレカット木材のように約2000種以上と多種多様な加工形状を少量作製する場合、各加工形状の加工動作ごとにティーチングポイントを設定すると手間が大変であり、ティーチングに多大な時間がかかることになる。このように単にティーチングポイントを設ける手法はプレカット木材の加工には適しないことが分かる。
従って本発明の目的は、多関節型ロボットを用いてプレカット木材のような多種のワークに対して多種の形状を連続的に加工しても、効率を低下させることなく優れた加工精度が得られる加工装置を提供することである。
上記課題を解決するために鋭意研究の結果、本発明者は、多関節型アームを有するロボットを使用して、プレカット木材のようなワークを多数の形状に加工する場合、全ての加工形状に対応するロボットの動作(加工動作)を、少数の単純な基本動作とそれに関連する加工パラメータとの組合せにより設定するとともに、基本動作ごとにティーチングポイントを設けると、連続的な加工でも優れた加工精度が得られることを発見し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の加工装置は、多関節型ロボットを用いてワークを複数形状に加工するもので、各ワークの加工形状に応じた加工動作がロボットの基本動作及びそれに関連する加工パラメータの組合せにより構成されており、前記基本動作ごとにティーチングポイントが設定されていることを特徴とする。
好ましい実施態様による加工装置は、先端に加工工具を具備する多関節型アームを有するロボットと、ワークを搬送するとともに加工位置に固定する装置と、前記ロボットを駆動する制御装置とを具備し、前記制御装置は、各ワークの加工形状に応じた加工動作と、前記ロボットの基本動作及びそれに関連する加工パラメータと、前記基本動作ごとのティーチングポイントとを記憶する記憶手段と、前記ロボットの基本動作及びそれに関連する加工パラメータから各加工動作のための前記ロボットアームの駆動条件を計算する演算手段とを有し、前記ロボットアームのアクチュエータは前記加工動作の指令に従って駆動される。
多関節型ロボットを使用してワークを複数形状に加工する本発明の方法は、ワークの加工形状に対応するロボットアームの動作を、共通の動作を有する複数のグループに分類し、前記共通の動作を基本動作として各グループにおけるロボットアームの動作を前記基本動作と加工パラメータとの組合せにより設定し、かつ前記基本動作ごとにティーチングポイントを設定することを特徴とする。
前記加工パラメータは、前記ロボットアームに取り付けた加工工具の始点及び終点の座標、傾斜角、移動量及び削りしろからなる群から選ばれた少なくとも1つであるのが好ましい。
好ましい実施態様では、各ワークの加工形状に応じた加工動作として、同じ基本動作と異なる加工パラメータとを組合せた複数の加工工程からなるものを有し、最初の加工工程の前にティーチングポイントを設定し、次の加工工程からは加工パラメータだけを変更して前記ロボットアームの動作を変える。
本発明により加工するワークとしてプレカット木材形成用の木材が好ましい。複数の木材を連続的に加工する際に、先の木材及び後の木材の両方を、それぞれの加工部位が前記装置の加工領域に同時又は個別に露出するように固定し、先の木材の加工形状に対応する基本動作と後の木材の加工形状に対応する基本動作とが同じであっても、それぞれの基本動作ごとにティーチングポイントを設定するのが好ましい。
上記構成を有する本発明の加工装置及び方法では、ワークの各加工形状を得るのに要する一連の加工動作がロボットの基本動作及びそれに関連する加工パラメータの組合せにより構成されており、かつ基本動作ごとにティーチングポイントが設定されているので、複雑な加工を連続的に行っても、加工誤差が蓄積することがなく、常に所定の誤差範囲内の加工をすることができる。またプレカット木材の一連の加工工程を、基本的に単純な基本動作の組合せに還元することにより、ロボットの制御プログラムの作製が容易になるという利点もある。
以下本発明を添付図面を参照して詳細に説明する。本発明は多関節型ロボットによる全てのワークの加工に対して適用可能であるが、説明の簡単化のために、木造建築用プレカット木材の加工について、以下詳細に説明することにする。
[1] 基本動作及び加工パラメータ
例えば図5の(b) に示すプレカット木材Wの加工を施す場合、工具として丸鋸14を使用し、水平角θ1及び垂直角θ2をもって図5の(a) に示すように上から下に斜めに動かす。水平角θ1及び垂直角θ2の符号は図5の(c) に示す通りであるが、これに限定されるものではない。
図5(b) に示す加工を行う時のロボットアームの動作(丸鋸14の動作)は、(1) 丸鋸14を上から下に動かす基本動作と、(2) 丸鋸14を水平方向に角θ1だけ傾け、垂直方向に角θ2だけ傾ける修正との組合せにより行うことができる。ここで丸鋸14の基本動作に加える修正[(3)]を「加工パラメータ」と呼ぶ。θ1及びθ2を適当に変更すれば、あらゆる角度の傾斜カットに対応することができる。
全く同じ加工形状であっても、木材Wと工具14との位置関係によっては干渉を防ぐために、加工方向を変えなければならないことがある。例えば図5の(b) に示す加工形状の場合、丸鋸14を上下に動かす場合と左右に動かす場合とがある。上下及び左右の動作方向で木材Wに対する丸鋸14の動きは対して変わらないようにも考えられるが、多関節型ロボットの場合、同じ座標であってもロボットアームの各関節の角度(各エンコーダの角度)の組合せは無限にあるので、加工始点における丸鋸14のベクトル(x,y,z,θ1,θ2等)は同じではない。すなわち、同じような始点から丸鋸14がスタートしても、上下及び左右の動作方向でロボットアームの動作条件が全く異なることがあり、その結果加工誤差にも差が生じることがある。従って、例えば図6(b) に示すように丸鋸14を左右に動かす場合、図5(b) に示すように丸鋸14を上下に動かすのと異なる基本動作とし、新たにティーチングポイントを設定する必要があることが分かった。
図6(a) に示すように丸鋸14を左右に動かす場合、基本動作は左右の動きであり、加工パラメータは水平角θ1及び垂直角θ2である。図5の場合と同様にθ1及びθ2を適当に変更すれば、あらゆる角度の傾斜カットに対応することができる。
プレカット木材Wの加工には、例えば図7(b) に示すような相欠きもある。相欠きは、他の木材と組合せるために木材の端部又は中間部の一部を切り欠いたものである。図7(b) に示す相欠きの場合、図7(a) に示すように、水平角θ1及び垂直角θ2をもって平カッタを上下に動かすことにより加工することができる。この場合相欠きの基本動作は上下動であり、加工パラメータは水平角θ1及び垂直角θ2である。勿論、この場合も基本動作を水平動とすることができる。
図8(a) に示すように、木材Wの端部に二面カットを施す場合、丸鋸は三方向の動作(1)〜(3) をする。動作(1) 及び(3) はそれぞれ上面101及び下面102のカットのためであり、動作(2) は丸鋸の移動のためである。従って、図8(b) に示すように、丸鋸はティーチングポイントTP→始点1→終点1→始点2→終点2と移動する。動作(1) と動作(3) は平行であるので、動作(2) は単なる丸鋸の平行移動である。従って、二面カットの加工動作は、三つの異なる方向の動作からなるにも係わらず、単純な動作(1)〜(3)の組合せにより行うことができるので、1つのティーチングポイントTPの設定で加工誤差を最小に抑えることができる。二面カットの基本動作と加工パラメータの組合せは、上面101のカットが水平動(1)+水平角θ11及び垂直角θ12であり、下面102のカットが水平動(3)+水平角θ21及び垂直角θ22である。
図9に示すように木材Wに幅広い切欠き103を形成する場合、平カッタ14の加工動作は、切削を伴う水平動と、切削を伴なわない水平移動との組合せからなる。隣りどうしの切削を伴う水平動では、所定の削りしろが得られる距離だけ工具14の中心は離隔していなければならない。この場合も、全ての加工動作は単純な水平動の組合せにより行うことができるので、ティーチングポイントTPは始点の前に1つ設定すれば良い。実際、切欠き103は木材Wの上面、下面、手前面及び奥面のいずれかに行うので、それぞれの場合に応じてティーチングポイントTPがある。また各水平動には移動量及び削りしろを設定する必要があるので、これらを加工パラメータに加える。
以上の通り、全ての加工動作をロボットの単純な基本動作と加工パラメータとの組合せに分解するとともに、各基本動作の開始前にティーチングポイントTPを設定することにより、いかなる一連の加工動作でも加工誤差を最小にしつつスムーズに行うことができる。すなわち、全ての加工動作を共通の基本動作を有する加工動作のグループに分類し、各基本動作に所定の加工パラメータを組合せることにより任意の加工形状に対応させると、ロボット動作の効率を低下させることなく、加工誤差を最小にすることができる。また分類された加工動作グループごとに1つの基本動作を割り当てるので、基本動作の数は必要最小限(例えば約50以内)になり、ロボットの動作の効率化に寄与する。
以上の要件を満たすロボットの基本動作自体は限定的でなく、種々設定できる。その一部を加工パラメータとともに表1に例示する。
Figure 2005254378
注:(1) 右面はロボットから見て右側の領域における面(後の木材の先端面)を表し、左面はロボットから見て左側の領域における面(先の木材の後端面)を表す。
(2) x,y,zは始点及び終点の座標を表す。
*:θ1及びθ2はいずれも0。
[2] 加工装置
本発明を適用し得る多関節型ロボット式加工装置は限定的ではないが、例えば特許文献2に記載の多関節型ロボット式加工装置が好ましい。この加工装置は、図10に示すように、多関節型アーム式ロボット1と、直線上に配置された左右1対のコンベヤ台2a、2bと、各コンベヤ台2a、2bの内端付近に位置する一対の可動式加工台3a、3bと、コンベヤ台2aに連結した木材の投入コンベヤ(図示せず)と、コンベヤ台2bに連結したプレカット木材の排出コンベヤ(図示せず)と、ロボットの制御装置6と、各コンベヤ台2a、2b上に複数設けられた木材搬送ローラ21と、少なくとも下流側のコンベヤ台2bに一定間隔に設けられた複数の木材位置決め用ストッパ22と、各コンベヤ台2a、2bの内端付近に位置する木材固定手段23a、23bと、搬送中の木材Wの上面を押圧するローラ装置28と、可動式加工台3a、3bを駆動するエアシリンダー33a、33bと、各可動式加工台3a、3bに設けられた木材搬送用ローラ31と、上流側の可動式加工台3aに設けられた木材位置決め用ストッパ32と、一対の可動式加工台3a、3bの下で直交方向に延在する切れ端排出コンベア7とを具備する。
ロボット1は、図11に例示するように、加工作業領域内で三次元的に自在に動くことができる多関節型アーム11と、アーム11の先端部に取り付けられたモータ装置12と、モータ装置12に取り付けられたアダプター装置13に着脱自在に取り付けられる加工工具14とを有する。加工工具14は丸鋸、カッター、ルーター、ドリル等、いかなるものでも良い。
ロボット1のアーム11間の関節にはアクチュエータ及びエンコーダが設けられており、アーム11は回転自在であるとともに、角度の変更により伸縮自在であり、三次元的に自由に動くことができる。ロボット1のアーム11の移動可能範囲15内に、アーム11に着脱自在に取り付ける複数の加工工具14を配置した加工工具台(図示せず)が設けられている。加工工具14の数は任意に設定できる。
制御装置6は、木材の加工情報(加工形状、加工順序、基本動作、加工パラメータ、ティーチングポイント等)を基に、多関節型アーム式ロボット1のみならず、コンベヤ台2a、2b、可動式加工台3a、3b、木材固定手段23a、23b、ストッパ22、32等の動きを制御する。
[3] 加工方法
この加工装置でプレカット木材Wの加工を行う場合、まず各木材Wの加工情報データを制御装置6に入力する。次に木材投入コンベヤ(図示せず)に木材Wを投入し、制御装置6の指令に基づいてコンベヤ台2aに搬送する。木材Wが加工作業領域に達したら、ストッパ22、32のいずれか1つを突出させて木材Wの進行方向の位置決めを行う。次いで木材固定手段23a、23bを作動させて木材Wを三方からしっかり把持・固定する。
例えば、先端加工をする場合、可動式加工台3aの先端のストッパ32を突出させる。また木材Wの末端を加工する場合、木材Wを前進させてコンベヤ台2b上の適当なストッパ22に当接させて停止させ、木材固定手段23bで固定すれば良い。また可動式加工台3bの先端に設けたストッパ22に当接させることにより木材Wを停止・固定しても、同様に精確な位置決めができる。さらに木材Wの中間位置を加工する場合、加工部位がロボット1の加工作業領域内にあるように、コンベヤ台2bの最適なストッパ22を突出させて木材Wを停止させ、固定装置23a及び/又は23bで木材Wをしっかり固定する。なお木材Wの末端を加工する場合の位置決め方法は上記以外に、(1) 可動式加工台3bにストッパを設けて木材を後退させる方法、(2) 木材の一部を把持する移動式位置決め装置を利用する方法等が考えられる。
木材Wを加工する際には、ロボット1の工具の動きを妨げないように両可動式加工台3a、3bを下降させる(図12参照)。木材Wのデータ及び使用したストッパの位置を基準にし、待機位置にあるロボットアーム11を動かして、その先端部に取り付けた工具14の先端を木材Wに対するティーチングポイントTPまで移動させる。次いで始点及び終点の座標(x,y,z)及び工具の角度(θ1,θ2)等の情報に従って工具14を動かして、所定の加工を自動的に行う。加工工具14を変更する場合には、加工工具台(図示せず)上で所定の加工工具14への交換を自動的に行う。
木材Wの両端部に加工を施すことが多いが、その場合には下流の固定装置23bで先の木材W1の後端部付近を固定するとともに、上流の固定装置23aで後の木材W2の先端部付近を固定する。まず木材W1の後端部に加工を施し、次いで木材W2の先端部に加工を施す。この場合、両加工形状が同じであっても左右逆向きであるので、基本動作としては異なるものとなる。従って、先の木材W1の加工のためのティーチングポイントTP1と、後の木材W2の加工のためのティーチングポイントTP2の両方を設定する。加工手順は、待機位置→TP1→始点1→先の木材W1の加工→終点1→TP2→始点2→先の木材W2の加工→終点2となる。このように左右対称の加工であってもそれぞれにティーチングポイントTP1,TP2を設定することにより、加工誤差が蓄積するのを防止することができる。
基本動作が異なる複数の加工動作を含む加工手順の場合、本発明例を従来例と比較すると、例えば図13に示す通りとなる。このように本発明では、多関節型ロボットに取り付けた丸鋸等の工具により、多種多様の木材に対して多種多様の加工を連続的に行う場合、それぞれの加工形状に対するロボットの動作を基本動作+加工パラメータとして制御することにより、加工効率の低下を招くことなく加工精度を高く維持することができる。これに対して、従来例の場合、複数の加工工程はティーチングポイントを介することなく連続的に行うので、加工誤差が蓄積し、最終的に2mm以上もの誤差となることがある。
木材Wの加工が完了したら、得られたプレカット木材をコンベヤ台2bを経て排出コンベヤ(図示せず)へ搬送する。
以上本発明を添付図面を参照にして説明したが、本発明はこれらに限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で種々の変更をすることができる。
本発明の対象となるプレカット木材の各種の加工形状を示す斜視図である。 本発明の対象となる別のプレカット木材の各種の加工形状を示す斜視図である。 先の木材及び後の木材に対して加工を施す場合の工具(丸鋸)の方向及び動きを示す概略図である。 木材の端部に複数の加工工程を施す例を示す概略図である。 木材の端部に施す加工例を示す概略図である。 木材の端部に施す別の加工例を示す概略図である。 木材の端部に施すさらに別の加工例を示す概略図である。 1つの基本動作と加工パラメータの組合せにより複数の加工手順を行う例を示す概略図である。 1つの基本動作と加工パラメータの組合せにより複数の加工手順を行う別の例を示す概略図である。 本発明の加工装置の具体例を示す概略図である。 本発明の加工装置に用いるロボットの一例を示す概略図である。 図10の加工装置において両可動式加工台が下降した状態を示す概略図である。 本発明例の加工手順例と従来例の加工手順とを比較した図である。
符号の説明
1・・・多関節型アーム式ロボット
2a、2b・・・コンベヤ台
3a、3b・・・可動式加工台
6・・・制御装置
11・・・ロボットのアーム
21、31・・・木材搬送ローラ
22、32・・・位置決めストッパ
23a、23b・・・木材固定装置
W・・・木材

Claims (9)

  1. 多関節型ロボットを用いてワークを複数形状に加工する装置において、各ワークの加工形状に応じた加工動作がロボットの基本動作及びそれに関連する加工パラメータの組合せにより構成されており、前記基本動作ごとにティーチングポイントが設定されていることを特徴とする装置。
  2. 請求項1に記載の加工装置において、先端に加工工具を具備する多関節型アームを有するロボットと、ワークを搬送するとともに加工位置に固定する装置と、前記ロボットを駆動する制御装置とを具備し、前記制御装置は、各ワークの加工形状に応じた加工動作と、前記ロボットの基本動作及びそれに関連する加工パラメータと、前記基本動作ごとのティーチングポイントとを記憶する記憶手段と、前記ロボットの基本動作及びそれに関連する加工パラメータから各加工動作のための前記ロボットアームの駆動条件を計算する演算手段とを有し、前記ロボットアームのアクチュエータは前記加工動作の指令に従って駆動されることを特徴とする加工装置。
  3. 請求項1又は2に記載の加工装置において、前記加工パラメータが前記ロボットアームに取り付けた加工工具の始点及び終点の座標、傾斜角、移動量及び削りしろからなる群から選ばれた少なくとも1つであることを特徴とする加工装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の加工装置において、各ワークの加工形状に応じた加工動作として、同じ基本動作と異なる加工パラメータとを組合せた複数の加工工程からなるものを有し、最初の加工工程の前にティーチングポイントを設定し、次の加工工程からは加工パラメータだけを変更して前記ロボットアームの動作を変えることを特徴とする加工装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の加工装置において、ワークとして複数の木材を連続的に加工する際に、先の木材及び後の木材の両方を、それぞれの加工部位が前記装置の加工領域に同時又は個別に露出するように固定し、先の木材の加工形状に対応する基本動作と後の木材の加工形状に対応する基本動作とが同じであっても、それぞれの基本動作ごとにティーチングポイントを設定することを特徴とする加工装置。
  6. 多関節型ロボットを使用してワークを複数形状に加工する方法であって、ワークの加工形状に対応するロボットアームの動作を、共通の動作を有する複数のグループに分類し、前記共通の動作を基本動作として各グループにおけるロボットアームの動作を前記基本動作と加工パラメータとの組合せにより設定し、かつ前記基本動作ごとにティーチングポイントを設定することを特徴とする方法。
  7. 請求項6に記載の加工方法において、前記加工パラメータが前記ロボットアームに取り付けた加工工具の始点及び終点の座標、傾斜角、移動量及び削りしろからなる群から選ばれた少なくとも1つであることを特徴とする加工方法。
  8. 請求項6又は7に記載の加工方法において、各ワークの加工形状に応じた加工動作として、同じ基本動作と異なる加工パラメータとを組合せた複数の加工工程からなるものを有し、最初の加工工程の前にティーチングポイントを設定し、次の加工工程からは加工パラメータだけを変更して前記ロボットアームの動作を変えることを特徴とする加工方法。
  9. 請求項6〜8のいずれかに記載の加工方法において、ワークとして複数の木材を連続的に加工する際に、先の木材の加工形状に対応する基本動作と後の木材の加工形状に対応する基本動作とが同じであっても、それぞれの基本動作ごとにティーチングポイントを設定することを特徴とする加工方法。
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