JP2983798B2 - リール台バックテンション機構 - Google Patents

リール台バックテンション機構

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JP2983798B2 JP5119468A JP11946893A JP2983798B2 JP 2983798 B2 JP2983798 B2 JP 2983798B2 JP 5119468 A JP5119468 A JP 5119468A JP 11946893 A JP11946893 A JP 11946893A JP 2983798 B2 JP2983798 B2 JP 2983798B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カセット内に収納され
た磁気テープをカセットから引き出して回転シリンダに
巻き付け、カセットのリールに嵌合したリール台を駆動
せしめて、磁気テープを走行させる磁気記録再生装置に
於いて、記録再生時に、磁気テープを送り出すリール台
に回転負荷を与えるバックテンション機構に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】この種の磁気記録再生装置は、図1に示
すように構成されている。シャーシ(100)上には、磁気
テープ(601)が内蔵されたカセット(600)が嵌合すべき供
給側及び巻取り側の一対のリール台(200a)、(200b)が設
けられている。記録再生を行なう場合には、一対の先導
ガイドブロック(804)によって、磁気テープ(601)をカセ
ット(600)内から引き出し、回転シリンダ(800)に巻き付
け、両リール台(200a)、(200b)を回転駆動させて、磁気
テープ(601)を走行させる。かかる場合に、磁気テープ
(601)に一定の引張り張力を与えて、磁気テープ(601)の
走行を安定ならしめるべく、供給側リール台(200a)に回
転負荷を与えるバックテンション機構を設けることが一
般的である。以下説明の便宜上、供給側リール台(200a)
をS側リール台と呼ぶ。従来にあっては、かかるバック
テンション機構は、図6乃至図8に示すように構成され
ていた。テンションレバ(720)は、支軸(725)を中心とし
て、回動自在に設けられており、テンションレバ(720)
の先端部には、テンションピン(721)が植設されてい
る。S側リール台(200a)の側面には、テンションバンド
(722)が巻装され、テンションレバ(720)の支軸(725)と
テンションピン(721)の間にて、支軸(725)に接近して、
該テンションバンド(722)の両端が、又は一端がテンシ
ョンレバ(720)上に、他端がシャーシ(100)上に取り付け
られている。テンションレバ(720)は、引張バネ(723)に
よって、反時計方向に付勢され、引張バネ(723)の一端
は、シャーシ(100)上に固定されたバネかけ部(131)に掛
けられている。シャーシ(100)の支軸(725)近傍には、円
弧状の貫通孔(132)が開設され、テンションレバ(720)に
一体に設けられた当接片(724)は、貫通孔(132)を通っ
て、シャーシ(100)下方に突出している。該磁気記録再
生装置にカセット(600)を着脱するEJECT時には、
図6に示すように、該当接片(724)には、解除レバー(33
2)の一端部が当接している。解除レバー(332)は、軸(33
4)を中心として、シャーシ(100)の裏側に回動自在に設
けられ、一端部はシャーシ(100)の裏面に沿って摺動す
る制御板(432)に係脱する。解除レバー(332)は、バネ(3
35)によって、引張バネ(723)よりも小さな引張り張力で
反時計方向に付勢されている。制御板(432)の右方への
摺動によって、解除レバー(332)が、バネ(335)に抗して
時計方向に回転し、解除レバー(332)はテンションレバ
(720)を、引張バネ(723)に抗して押圧し、これによっ
て、テンションバンド(722)は緩み、S側リール台(200
a)のブレーキが解除される。
【0003】記録再生(以下PLAYと略す)時には、図
7に示すように、制御板(432)が左方に摺動して、解除
レバー(332)を解放する。解除レバー(332)は、バネ(33
5)に付勢されて反時計方向に回動し、当接片(724)から
離れる。引張バネ(723)によりテンションレバ(720)が、
反時計方向に回転し、テンションバンド(722)が緊張状
態に保たれる。かかる状態でS側リール台(200a)には、
回転負荷が与えられ、S側リール台(200a)から送り出さ
れる磁気テープ(601)に引張り張力が与えられる。早送
り(以下FFと略す)や巻き戻し(以下REWと略す)の際
には、磁気テープ(601)にPLAY時と同等の引張り張
力が加わった状態では、磁気テープ(601)の走行が円滑
に行なわれない虞れがある。従って、FF/REW時に
は、図8に示すように、テンションレバ(720)を時計方
向に回動させるべく、制御板(432)をスライドさせる。
テンションバンド(722)の緊張状態が緩まり、S側リー
ル台(200a)に加わる回転負荷は軽減される。この時、磁
気テープ(601)は、テンションピン(721)から離れ、テン
ションレギュレータとしての機能は作用していない。磁
気テープ(601)の逆転再生時(以下REVと略す)も、バ
ックテンション機構の作動状態は、FF/REW時と同
様である。前記図6のEJECT時には、テンションレ
バ(720)は解除レバー(332)によって、FF/REW時よ
りも反時計方向に回動せしめられ、テンションピン(72
1)はカセット(600)内に位置している。即ち、EJEC
T時に引張バネ(723)は最も引き伸ばされた状態とな
る。FF/REW時やREVIEW時のテープテンショ
ンの変動を抑えるために、通常のPLAYモードに比べ
て遥かに軽いブレーキ力を、S側リール台(200a)に与え
るようにし、引張バネ(723)の荷重長を短くした状態
で、テンションピン(721)に磁気テープ(601)を巻き付け
て、テンションレギュレータとして機能させながら、F
F/REW或いは、REVIEWを行なう機構も採用さ
れている。この場合は、引張バネ(723)の荷重長を変え
るための専用の機構が必要となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、FF/REWモ
ード又はREVIEWモードで、磁気テープ(601)をテ
ンションピン(721)に巻き付けてテンション制御を行な
う機構では、上述の理由で、引張バネ(723)の荷重長を
変える機構が必要となる。その為、機構が複雑且つコス
トアップの原因となっていた。また、従来にあっては、
バックテンション機構の引張バネ(723)は、一端がシャ
ーシ(100)に固定されたバネかけ部(131)に取り付けられ
ていた。従って、PLAYモードからFF/REWモー
ド及びREVモードに移行する場合には、引張バネ(72
3)を引き伸ばすことになる。かかる場合に、解除レバー
(332)及び制御板(432)に加わる負荷が大きくなり、制御
板(432)がスムーズに作動しない問題があった。また、
EJECTモードに於いて、引張バネ(723)を最大に引
き伸ばすため、EJECTモードで弾性変形範囲内であ
り、かつPLAY時に所定の負荷トルクをS側リール台
(200a)に与えることができる引張バネ(723)の設計が困
難であった。本発明は、FF/REW又はREVIEW
モードでのテープテンション制御を簡潔な機構で実現す
ると共に、PLAYモードから他の走行モードに移行す
る場合に於いて、制御機構をスムーズに作動できるよう
にし、かつ引張バネ(723)の設計に余裕を持たせるバッ
クテンション機構を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決する為の手段】バックテンション機構は、
シャーシ(100)上に回動自在に設けられ、磁気テープ(60
1)の走行モードに応じて回動位置を変える制御スライド
(430)と、シャーシ(100)上に枢支され制御スライド(43
0)に案内されて回動する制御レバー(330)を設けてい
る。 制御レバー(330)は、テンションレバー(720)に接す
る作動端(331)と、引張りバネ(723)の他端部が掛けられ
るバネ掛け片(333)とを具えている。制御レバー(330)
は、記録再生時の走行モードのときは、作動端(331)と
テンションレバー(720)が離間して引張りバネ(723)を引
張る第1の位置にあり、他の走行モードである早送り/
巻戻し時には第1の位置よりも引張りバネ(723)が緩む
第2の位置にある。記録再生時からシャーシ(100)にカ
セット(600)を着脱するEJECT時への移行時には、
作動端(331)がテンションレバー(720)に接触してテンシ
ョンピン(721)をカセット(600)に向けて移動させ、且つ
第1の位置よりも引張りバネ(723)を縮ませる第3の位
置との間を回動する。
【0006】
【作用】磁気テープ(601)に所定の引張り張力を与える
べきPLAY時では、引張バネ(723)によりテンション
レバ(720)が、反時計方向に回転して、S側リール台(20
0a)の側面に巻装したテンションバンド(722)を緊張さ
せ、S側リール台(200a)に軟制動を利かせる。かかる状
態でS側リール台(200a)には、回転負荷が与えられ、S
側リール台(200a)から送り出される磁気テープ(601)に
引張り張力が与えられる。FF/REWモードでは、磁
気テープ(601)にPLAY時と同等の引張り張力が加わ
った状態では、磁気テープ(601)の走行が円滑に行なわ
れない虞れがある。しかし、本発明の場合、PLAYモ
ードからFF/REWモードに移行する場合、制御レバ
ー(330)は、更に引張りバネ(723)を収縮させて、バネ引
張力を弱める方向に回動する。テンションバンド(722)
の張力は減少し、S側リール台(200a)に与えられる負荷
トルクはテンションバンド(722)の張力にリール台(200
a)の半径を乗じたものであるから、該負荷トルクは小さ
くなる。かかる状態で、FF/REW時及びREV時
に、磁気テープ(601)に加わる引張り張力はPLAY時
よりも減少する。また、PLAYモードからEJECT
モードに移行する場合に於いても、引張バネ(723)が収
縮するように、制御レバー(330)は回動する。
【0007】
【発明の効果】本発明に於いては、各走行モードに最適
なテープテンションの制御ができるように、走行モード
によって引張バネ(723)の長さを変える働きと、テンシ
ョンレバ(720)をEJECT時にカセット(600)内に収納
し、PLAY等のモードでは、カセット(600)から引き
出す働きを、制御レバー(330)のみで実現できるため、
非常に簡潔な機構となり、部品点数の削減によるコスト
低減が図られる。また、PLAYモードからFF/RE
WモードやREVモードに移行する場合に、制御レバー
(330)は、テンションバンド(722)に張力を与える引張バ
ネ(723)を収縮させてバネ引張力を弱める方向に移動す
る。従って、制御レバー(330)を作動させる制御スライ
ド(430)に加わる負荷が、従来よりも小さくなり、制御
スライド(430)の動作がスムーズに行なわれる。更に、
EJECTモードに於いては、引張バネ(723)はPLA
Yモードよりも収縮する。従って、PLAYモードで引
張バネ(723)の引張り張力が最大となることから、引張
バネ(723)の設計に余裕を持たせることができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例につき、図面に沿っ
て詳述する。本実施例では、磁気記録再生装置として、
VHS方式のビデオテープレコーダ等に用いられてい
る、いわゆるMローディング方式の装置について説明す
る。図1に示すように、シャーシ(100)上には、磁気テ
ープ(601)を内蔵したカセット(600)が嵌合すべき一対の
リール台(200a)、(200b)が設けられている。シャーシ(1
00)の一端部には、回転シリンダ(800)が載置され、回転
シリンダ(800)の両側部には、シャーシ(100)上に、ガイ
ド溝(122)が開設されている。各ガイド溝(122)には、カ
セット(600)から磁気テープ(601)を引き出す一対の先導
ガイドブロック(804)が、摺動自在に嵌められている。
該磁気記録再生装置に、カセット(600)が装填可能な状
態では、先導ガイドブロック(804)のガイドローラ(801)
及び傾斜ピン(802)は、一点鎖線で示すように、カセッ
ト(600)が装填されるべき位置の内側である待機位置に
配置されている。かかる待機位置では、PLAY時にS
側リール台(200a)に回転負荷を与えるバックテンション
機構のテンションレバ(720)の自由端に設けられたテン
ションピン(721)も、一点鎖線で示すように、カセット
(600)装填位置の内側に配置されている。
【0009】PLAY時には、各先導ガイドブロック(8
04)及びテンションピン(721)は、図1に実線で示すよう
に配置される。各先導ガイドブロック(804)は、夫々ガ
イド溝(122)に沿って前進し、キャッチャ(806)に当接し
た引出完了位置に配置される。ガイドローラ(801)及び
傾斜ピン(802)によって引き出された磁気テープ(601)
は、回転シリンダ(800)に、所定の角度だけ巻き付けら
れている。テンションレバ(720)は、待機位置から反時
計方向に回転し、テンションピン(721)はインピーダン
スローラ(922)の近傍に位置している。S側リール台(20
0a)から送り出された磁気テープ(601)は、インピーダン
スローラ(922)及びテンションピン(721)を巻き、全消去
ヘッド(920)、ガイドローラ(801)及び傾斜ピン(802)を
経由して、回転シリンダ(800)に到る。全消去ヘッド(92
0)は、電気回路(図示せず)に接続されて、磁気テープ(6
01)に記録された信号を消去する。回転シリンダ(800)に
巻き付いた磁気テープ(601)は、コントロールヘッド(92
1)を経由して、キャプスタンモータ(500)の回転軸(502)
とピンチローラ(503)に挟まれて、搬送されている。コ
ントロールヘッド(921)は、ノーマルオーディオ及び制
御信号を、磁気テープ(601)に記録するものである。ピ
ンチローラ(503)から送り出された磁気テープ(601)は、
T側テープガイド(923)を経由して、T側リール台(200
b)に到る。かかる状態で、両リール台(200a)、(200b)を
回転駆動させて、記録再生が可能となる。
【0010】本発明の要部であるバックテンション機構
は、図2乃至図5に示すように構成されている。S側リ
ール台(200a)の左側には、テンションレバ(720)が、支
軸(725)を中心として、回動自在に設けられ、テンショ
ンレバ(720)の自由端部には、テンションピン(721)が植
設されている。テンションレバ(720)の支軸(725)とテン
ションピン(721)の間には、支軸(725)寄りにテンション
バンド(720)の両端が取り付けられ、該テンションバン
ド(722)は、S側リール台(200a)の側面に巻き付いてい
る。シャーシ(100)には支軸(725)近傍に、円弧状の貫通
孔(132)が開設され、テンションレバ(720)には、貫通孔
(132)を通って、下方に突設された当接片(724)が一体に
形成されている。
【0011】シャーシ(100)の裏側には、軸(334)を中心
として回動自在に、制御レバー(330)が設けられ、該制
御レバー(330)の先端部は、前記当接片(724)に対向して
いる。制御レバー(330)の他端部は、制御スライド(430)
に開設されたカム溝(431)に係合している。制御スライ
ド(430)は、扇形の部材であり、円弧の半径中心点Pを
回転中心として、シャーシ(100)裏面に沿って、摺動自
在に設けられている。制御レバー(330)の上記先端部に
は、シャーシ(100)を貫通して、上方に突出したバネか
け片(333)が設けられている。該バネかけ片(333)とテン
ションレバ(720)の基端部の間には、テンションレバ(72
0)を反時計方向に付勢する引張バネ(723)が張架されて
いる。磁気記録再生装置に、カセット(600)を装填する
ことが可能なEJECTモードにあっては、図2に示す
ように、テンションピン(721)、ガイドローラ(801)及び
傾斜ピン(802)は、待機位置に位置している。このと
き、制御レバー(330)の先端である作動端(331)は、当接
片(724)に接近している。
【0012】 (PLAYモード) 磁気記録再生装置が、EJECTモードから、PLAY
モードに移行した場合には、図3に示すようにバックテ
ンション機構は変位する。制御スライド(430)は、反時
計方向に回動し、制御レバー(330)はカム溝(431)に案内
されて反時計方向に回動し、作動端(331)が、当接片(72
4)から離れる。テンションレバ(720)は引張バネ(723)に
よるテンションレバ(720)の反時計方向の回動によって
反時計方向に回動せしめられて、テンションピン(721)
が、前述の如く、先導ガイドブロック(804)によりカセ
ット(600)から引き出された磁気テープ(601)に当接す
る。このとき、テンションバンド(722)は、引張バネ(72
3)によって、緊張状態になってS側リール台(200a)に巻
き付いている。かかる状態で、S側リール台(200a)に
は、一定の回転負荷が与えられ、磁気テープ(601)に引
張り張力が与えられる。
【0013】カセット(600)のS側リールから、送り出
される磁気テープ(601)が残り少なくなり、S側リール
に巻き付いている磁気テープ(601)の半径が小さくなっ
た状態では、磁気テープ(601)に与えられる引張り張力
が増大する。これは、磁気テープ(601)の張力は、S側
リール台(200a)の負荷トルクを磁気テープ(601)の半径
で除した値となるが、S側リール台(200a)にかかる負荷
トルクが一定値であるから、磁気テープ(601)の半径が
小さくなると、該張力が増大する。磁気テープ(601)の
張力が大きくなり過ぎると、テンションピン(721)は、
磁気テープ(601)によって引張バネ(421)に抗して押し戻
され、テンションバンド(722)の緊張状態が緩む。従っ
て、S側リール台(200a)の回転負荷が軽減され、磁気テ
ープ(601)の引張り張力はほぼ一定に保たれる。
【0014】 (FF/REWモード) FF/REW時には、PLAY時よりもテープ速度が速
い故に、PLAY時よりも磁気テープ(601)に加わる引
張り張力は小さくなければ、磁気テープ(601)の円滑走
行に支障をきたす虞れがある。そのため、FF/REW
モードでは、バックテンション機構は、図4に示すよう
に位置する。制御スライド(430)はPLAY時よりも、
更に反時計方向に回転し、制御レバー(330)はカム溝(43
1)に沿って、作動端(331)が当接片(724)に接近するよう
に回動する。引張バネ(723)を収縮させるように制御レ
バー(330)は移動するので、引張バネ(723)の張力は小さ
くなる。テンションバンド(722)が緩み、S側リール台
(200a)に与えられる負荷トルクも小さくなる。
【0015】本発明の機構によれば、PLAYモードか
らFF/REWモードに移行する場合に、引張バネ(72
3)を縮めるように制御レバー(330)は移動するので、モ
ード移行時に於いて、制御レバー(330)及び制御スライ
ド(430)にかかる負荷が軽減でき、制御スライド(430)が
スムーズに移行できるという利点がある。また、従来は
引張バネ(723)の一端を、シャーシ(100)に固着されたバ
ネかけ部(131)に、或いは引張バネ(723)の荷重長を変え
るための専用の機構上に設けていたが、制御レバー(33
0)に引張バネ(723)の一端を取り付けることにより、従
来のバネかけ部(131)或いは、引張バネ(723)の荷重長を
変えるための専用の機構を除去することができ、部品点
数削減の効果もある。REVモードに於けるバックテン
ション機構の作動状態は、FF/REWモードと同様で
ある(図示せず)。
【0016】 (EJECTモード) 磁気記録再生装置からカセット(600)を取り出す場合に
は、走行モードをEJECTモードに戻す。かかる場合
に、バックテンション機構は、図2に示すように戻され
る。制御スライド(430)は、時計方向に回転し、制御レ
バー(330)の作動端(331)は、該制御スライド(430)のカ
ム溝(431)に案内されて時計方向に回転し、テンション
レバ(720)の当接片(724)に当接する。更に、制御レバー
(330)が時計方向に回転すると、テンションレバ(720)
は、作動端(331)に押されて、支軸(725)を中心として引
張バネ(723)に抗して時計方向に回転し、テンションピ
ン(721)が待機位置に接近する。先導ガイドブロック(80
4)も、引出完了位置からガイド溝(122)に沿って摺動
し、待機位置に戻る。
【0017】待機位置に於いては、S側先導ガイドブロ
ック(804)の後端は、テンションレバ(720)の端縁に当接
し、制御レバー(330)は、当接片(724)から離間してい
る。即ち、待機位置では、テンションレバ(720)は、S
側先導ガイドブロック(804)によって、回動を規制され
て、テンションピン(721)が位置決めされているので、
ガイドローラ(801)や傾斜ピン(802)とテンションピン(7
21)の相対位置が正確に定まっている。故に、該磁気記
録再生装置にカセット(600)を装着する場合に、カセッ
ト(600)が傾斜ピン(802)やテンションピン(721)に接触
して、カセット(600)が装着不完全となる虞れがない。
【0018】上記実施例の説明は、本発明を説明するた
めのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定
し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本
発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲
に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは
勿論である。本実施例では、Mローディング方式の装置
について説明したが、他のローディング方法、例えばベ
ータ方式のビデオテープレコーダ等に用いられている、
いわゆるUローディング方式の装置についても、本発明
の技術的思想の適用は可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁気記録再生装置の平面図である。
【図2】本発明のバックテンション機構のEJECTモ
ードでの平面図である。
【図3】同上のPLAYモードでの平面図である。
【図4】同上のFF/REWモードでの平面図である。
【図5】同上の側面図である。
【図6】従来のバックテンション機構のEJECTモー
ドでの平面図である。
【図7】同上のPLAYモードでの平面図である。
【図8】同上のFF/REWモードでの平面図である。
【符号の説明】
(330) 制御レバー (430) 制御スライド (600) カセット (720) テンションレバ (723) 引張バネ
フロントページの続き (72)発明者 奥家 孝博 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 米田 晴彦 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−139644(JP,A) 特開 平3−35459(JP,A) 実開 平3−84932(JP,U) 実開 昭50−37510(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 15/43

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カセット(600)に対し磁気テープ(601)を
    送り出し且つ巻き取るリール台(200a)が配備されたシャ
    ーシ(100)上に、先端部に磁気テープ(601)に当接するテ
    ンションピン(721)を有しシャーシ(100)面上を回動する
    テンションレバー(720)と、テンションレバー(720)に
    端部が取り付けられ、リール台(200a)に巻き付くテンシ
    ョンバンド(722)と、テンションレバー(720)に一端部が
    掛けられ、テンションバンド(722)に張力を与える引張
    りバネ(723)を具え、リール台(200a)に回転負荷を与え
    るバックテンション機構に於いて、 シャーシ(100)上に回動自在に設けられ、磁気テープ(60
    1)の走行モードに応じて回動位置を変える制御スライド
    (430)と、シャーシ(100)上に枢支され制御スライド(43
    0)に案内されて回動する制御レバー(330)を設け、 制御レバー(330)は、テンションレバー(720)に接する作
    動端(331)と、引張りバネ(723)の他端部が掛けられるバ
    ネ掛け片(333)とを具え、 制御レバー(330)は、記録再生時の走行モードのとき
    は、作動端(331)とテンションレバー(720)が離間して引
    張りバネ(723)を引張る第1の位置と、他の走行モード
    である早送り/巻戻し時にて第1の位置よりも引張りバ
    ネ(723)が縮む第2の位置と、記録再生時からシャーシ
    (100)にカセット(600)を着脱するEJECT時への移行
    時にて、作動端(331)がテンションレバー(720)に接触し
    てテンションピン(721)をカセット(600)に向けて移動さ
    せ、且つ第1の位置よりも引張りバネ(723)を縮ませる
    第3の位置との間を回動可能に配備されたことを特徴と
    するバックテンション機構。
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