JP2983774B2 - 静電荷像現像剤組成物 - Google Patents

静電荷像現像剤組成物

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JP2983774B2
JP2983774B2 JP4252689A JP25268992A JP2983774B2 JP 2983774 B2 JP2983774 B2 JP 2983774B2 JP 4252689 A JP4252689 A JP 4252689A JP 25268992 A JP25268992 A JP 25268992A JP 2983774 B2 JP2983774 B2 JP 2983774B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真、静電記録、
静電印刷などにおける静電荷像を現像する為の現像剤組
成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては米国特許第22
21776 号、第2297691 号、第2357809号等の明細書に記
載されている如く、光導電性絶縁層を一様に帯電させ
(帯電工程)、次いでその層を露光せしめ(露光工
程)、露光された部分の電荷を消散させることによって
静電気的な潜像を形成し、更に該静電潜像にトナーと称
される着色された荷電した微粉末を付着せしめることに
よって可視化させ(現像工程)、得られた可視像を転写
紙等の転写材に転写せしめた(転写工程)後、加熱、圧
力あるいはその他の適当な手段によって永久定着せしめ
ること(定着工程)からなる。そして、上記トナー像を
転写した後、感光体表面を清掃するために(クリーニン
グ工程)、感光体上の残留トナーを掻き取っている。
【0003】この現像に供する現像機のトナーは画像形
成とともに消費され、多くはホッパーと呼ばれるトナー
補給装置から新たに現像機内に補給されるようになって
いる。したがって安定した現像を行う為には、トナーに
ホッパー内からの補給性を満足させる程度の流動性をも
たせ、トナーが現像機で攪拌された時、すみやかに適正
帯電量まで帯電させる目的で、トナー表面にシリカ等の
金属酸化物を添加することが知られている。
【0004】一方、残留トナーのクリーニングは、多く
はクリーニングブレードにより行われているが、複写工
程を続けるうちにクリーニングブレードに負荷がかか
り、クリーニングブレードの反転、欠損が生じたり、残
留トナーがクリーニングブレードによる圧力や、感光体
表面とクリーニングブレードとの摩擦熱によって感光体
上にトナーが融着するといった不都合が生じる。又、ク
リーニングブレードでは除去しきれないトナーが蓄積
し、クリーニング不良となることもある。このため、従
来よりクリーニング性向上の目的で、脂肪酸金属塩、ア
クリル系重合体微粉末等のクリーニング助剤を添加した
りすることが知られている。
【0005】しかしながら、クリーニング助剤として脂
肪酸金属塩をトナーに外添すると、ブレードの反転、感
光体へのトナーのフィルミングは防止出来るものの、逆
に脂肪酸金属塩のフィルミングが発生したり、特に二成
分系現像剤を用いた場合、複写工程を続けるうちに現像
剤中に脂肪酸金属塩が蓄積し、現像剤の流動性が変化す
るという不都合が認められている。
【0006】そこで特開昭60−186851号公報等におい
て、トナーに対してアクリル系重合体微粒子、例えばメ
チルアクリレート−ブチルアクリレート共重合体の微粒
子を添加することにより、クリーニング性、帯電安定性
を良好にする提案がなされている。しかし、上記のよう
なアクリル系重合体微粒子を単に添加しただけでは、ア
クリル系重合体微粒子の凝集及び感光体への付着力の増
大によって、トナーの流動性が低下したり、アクリル系
重合体微粒子が感光体にフィルミングするという問題点
が認められている。
【0007】又、特開平1−291258号公報では、0.05μ
m 以下であるアクリル系重合体微粉末、例えばポリメチ
ルメタクリレートの微粉末を添加するという提案がなさ
れているが、0.05μm 以下ではクリーニング不良は防止
できるものの、クリーニングブレードの反転、欠損には
効果がないことが認められている。
【0008】一方上記トナーに用いられている結着樹脂
としては、一般にポリスチレン、スチレン・ブタジエン
共重合体、スチレン・アクリル共重合体等のスチレン系
共重合体、ポリエチレン、エチレン、酢酸ビニル共重合
体等のエチレン系共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エ
ステル、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド
樹脂等が知られている。これらの樹脂を用いたトナーを
使用する場合、原因は不明だが、クリーニング工程でブ
レードの反転、欠損の生じることが指摘されている。そ
こで、このようなブレードの反転、欠損の防止に有効な
現像剤組成物の開発が、当業界では期待されているが、
未だ見い出されていないのが実情である。
【0009】一方、電子写真による静電荷像の現像にお
いて、高解像度、高画質を得るには、トナーの粒径及び
トナーの粒度分布が重要な因子となることが知られてい
る。トナーの粒径を小さくする場合、小さくすればする
程より多くの粉砕エネルギーが必要となり、一般に生産
性が低下し、コストアップにつながるため、定着性にも
優れ粉砕性の良い樹脂を結着樹脂の主成分とすることが
必要とされている。
【0010】しかしながら、樹脂自体の粉砕性を良くし
てトナーを小粒径化した場合でもトナーの単位重量当た
りの表面積が増加するため、トナー粒子同士の摩擦や凝
集が増加したり、高湿条件下でトナー表面に水分が付着
する割合が増加するなど、かえって流動性が低下して、
トナーの帯電性の低下やトナー搬送性の低下に伴う現像
性の低下が生ずる問題が指摘されている。なかでもポリ
エステル樹脂は、アルコールとカルボン酸との縮重合に
よって得られるものであり、諸樹脂中に親水基であるカ
ルボキシル基が多く含まれているため、それが水と水素
結合することによりトナーの帯電保持性、流動性を低下
させる原因となっており、トナーを小粒径化した場合に
は、環境中の水分による影響をより受けやすくなり、流
動性の低下をきたすことになる。
【0011】従ってこのようなポリエステル樹脂を用い
たトナーに、前記のような従来のアクリル系重合体微粒
子を添加した場合、トナーの流動性が低下したり、トナ
ーの帯電性に悪影響をおよぼすという問題、また、クリ
ーニング工程でブレードの反転、欠損やフィルミングの
発生という問題が指摘されていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る問題点を解決するものであり、特に粉砕性が優れ小粒
径化が容易な所定のポリエステル樹脂をトナーの結着樹
脂とする現像剤において、長時間に亘って多数の可視画
像を形成する場合にクリーニングブレードの反転、欠損
がなく、フィルミングの発生も認めない静電荷像現像剤
組成物を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決することを目的として種々の研究を重ねてきたと
ころ、トナー表面にガラス転移温度90℃以上の重合体微
粒子を付着させることにより、長時間に亘って多数の可
視画像を形成する場合にもクリーニングブレードの反
転、欠損もない等、優れた可視画像を形成することがで
きることを見い出し、さらに研究を重ねて本発明を完成
した。即ち、本発明は、(イ)次式(I)
【0014】
【化3】
【0015】(式中、R はエチレン又はプロピレン基、
x 及び yはそれぞれ1以上の整数であり、かつ x+y の
平均値は2〜7である。)で表されるジオール成分を全
構成成分中10モル%以上30モル%以下と、(ロ)次式
(II)
【0016】
【化4】
【0017】(式中、n は2ないし6の整数である。)
で表されるジオール成分を全構成成分中10モル%以上25
モル%未満と、(ハ)2価のカルボン酸又はその酸無水
物又はその低級アルキルエステルと、(ニ)3価以上の
多価カルボン酸又はその酸無水物又はその低級アルキル
エステルを全構成成分中 2.5モル%以上15モル%未満と
を共縮重合したポリエステル樹脂を結着樹脂の主成分と
して用いた静電荷像現像剤組成物において、少なくとも
トナー表面にガラス転移温度90℃以上の重合体微粒子が
付着していることを特徴とする静電荷像現像剤組成物を
提供するものである。
【0018】本発明において、トナー表面に付着させる
重合体微粒子を構成する樹脂としては、例えばアクリル
−ビニル系モノマー共重合体等が挙げられる。ここで共
重合体モノマーとして、アクリル系モノマーについて
は、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、ア
クリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸シクロヘキシル、
アクリル酸フェニル、アクリルアミド、アクリロニトリ
ル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブ
チル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エ
チルヘキシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸シ
クロヘキシル、メタクリル酸フェニル等が挙げられ、ビ
ニル系モノマーについては、スチレン、α−メチルスチ
レン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−
メトキシスチレン、p−クロロスチレン等のスチレン系
モノマー、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等の不
飽和二重結合を有するカルボン酸もしくはそのアルキル
エステル、又はエチレン、プロピレン、ブタジエン等の
オレフィン系モノマー等が挙げられる。
【0019】本発明においてトナー表面に付着させる重
合体微粒子としては前述の種々のアクリル系モノマーと
ビニル系モノマーとの共重合体が用いられるが、モノマ
ーの組合せに特に限定なく、例えばメタクリル酸メチル
−スチレン、アクリル酸メチル−スチレン、メタクリル
酸メチル−α−メチルスチレン等の共重合体が例示され
る。かかる重合体微粒子を構成する樹脂の合成方法は、
特に限定されるものではないが、一般的な重合方法であ
る懸濁重合、乳化重合、ソープフリー重合、分散重合等
を用いることができる。
【0020】本発明においてトナー表面に付着させる重
合体微粒子の平均粒径は、通常0.05〜1.0 μm であり、
好ましくは 0.1〜0.5 μm である。重合体微粒子の平均
粒径が0.05μm 未満ではトナー表面に付着させてもクリ
ーニングブレードの反転、欠損に対する有効性が期待で
きず、 1.0μm よりも大きい場合、トナーの流動性が低
下し、ホッパーと呼ばれるトナー補給装置から現像機内
への補給性能が著しく低下するので好ましくない。ここ
で、重合体微粒子の平均粒径とは重量平均により算出さ
れた粒径の平均値であり、例えばコールターカウンター
N−4(日科機株式会社製)を用い、動的光散乱法によ
る粒径測定等で評価できる。この場合において、重合体
の粒径分布は、特に限定されることはなく、単分散、も
しくはそれに近い物であっても、また広く分布している
ものであってもよい。
【0021】本発明においてトナー表面に付着させる重
合体微粒子のガラス転移温度は通常90℃以上、好ましく
は 100℃以上である。ガラス転移温度が90℃未満である
と、クリーニングブレードによる圧力や、感光体表面と
クリーニングブレードとの摩擦熱によって感光体上にト
ナーが融着するといった不都合が生じる。
【0022】本発明の静電荷像現像剤組成物における、
重合体微粒子のトナー表面への付着量は、通常トナー重
量に対して0.01〜1.0 重量%、好ましくは0.05〜0.3 重
量%である。0.01重量%未満ではトナー表面に付着する
量が少ないため、クリーニングブレードの反転、欠損に
対する有効性が期待出来ない。又、 1.0重量%以上では
遊離微粒子がトナーの帯電安定性を低下させるといった
不都合が生じる。
【0023】本発明において結着樹脂の主成分として用
いられる樹脂中のポリエステル部分は、アルコールと、
カルボン酸、カルボン酸エステル又はカルボン酸無水物
との縮重合により得られるが、アルコール成分のうち、
(イ)の前記式(I)で表されるジオール成分として
は、ポリオキシプロピレン(2.2) −2,2 −ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン
(3.3) −2,2 −ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、ポリオキシエチレン(2.0) −2,2 −ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.
0) −ポリオキシエチレン(2.0) −2,2 −ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン
(6) −2,2 −ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
等を挙げることができる。(イ)のジオール成分は全構
成成分中10モル以上30モル%以下で使用されるが、10モ
ル%未満ではポリエステル樹脂の負帯電性が減少し、30
モル%を超えると、樹脂及びトナーの粉砕性が悪化し好
ましくない。
【0024】(ロ)の前記式(II)で表されるジオール
成分としては、エチレングリコール、 1,3−プロピレン
グリコール、 1,4−ブタンジオール、 1,5−ペンタンジ
オール、 1,6−ヘキサンジオール等を挙げることができ
る。なかでもエチレングリコール、 1,3−プロピレング
リコール、 1,4−ブタンジオールが好ましく用いられ
る。(ロ)のジオール成分は全構成成分中10モル%以上
25モル%未満で使用されるが、10モル%未満ではトナー
の最低定着温度が高くなり、25モル%以上では樹脂が結
晶性を帯びてきて、特公昭57−493 号公報の記載の如く
好ましくない。
【0025】また、場合により他のジオール、例えばジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、 1,2−
プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、 1,4
−ブテンジオール等のジオール類、ビスフェノールA、
水素添加ビスフェノールA、その他の2価のアルコール
を加えることができる。
【0026】また、本発明における(ハ)のカルボン酸
成分としては、例えば、マレイン酸、フマール酸、シト
ラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソ
フタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン
酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン
酸、マロン酸、またはn−ドデセニルコハク酸、n−ド
デシルコハク酸等のアルケニルコハク酸もしくはアルキ
ルコハク酸、これらの酸の無水物、低級アルキルエステ
ル、その他の2価のカルボン酸を挙げることができる。
これらのうち、テレフタル酸、またはその低級アルキル
エステルが特に好ましい。
【0027】また、本発明における(ニ)の3価以上の
多価カルボン酸またはその誘導体は、オフセット現象を
改良する好ましい成分であるが、少ないと効果がうす
く、また、ポリエステル樹脂及びトナーの粉砕性が悪化
し、多い場合は反応のコントロールが難しく、安定した
性能のポリエステル樹脂が得難いばかりではなく、最低
定着温度が高くなる等、好ましくない現象が発生する。
従って(ニ)の3価以上の多価カルボン酸またはその誘
導体の使用量は全構成成分中 2.5モル%以上15モル%未
満が望ましい。具体的に(ニ)の3価以上の多価カルボ
ン酸またはその誘導体としては、 1,2,4−ベンゼントリ
カルボン酸、 2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、 1,
2,4−ナフタレントリカルボン酸、 1,2,4−ブタントリ
カルボン酸、1,2,5 −ヘキサントリカルボン酸、 1,3−
ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシ
プロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、
1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、エンポール三量
体酸、及びこれらの無水物、低級アルキルエステル、そ
の他の3価以上のカルボン酸を挙げることができる。
【0028】本発明において用いられる結着樹脂として
は、軟化点が 106℃以上160 ℃以下、ガラス転移温度が
50℃以上80℃以下のものが好ましいが、軟化点が 106℃
未満では充分な非オフセット域を得るのに効果が少な
く、 160℃を超えれば最低定着温度が高くなる等、好ま
しくない現象が発生しやすい。一方、ガラス転移温度が
50℃未満ではトナー化後の保存安定性が悪くなり、80℃
を超えれば定着性に悪影響を及ぼすようになり、好まし
くない。
【0029】本発明に使用するポリエステル樹脂は、多
価カルボン酸成分とポリオール成分とを不活性ガス雰囲
気中にて 180℃〜250 ℃の温度で縮重合することにより
製造することができる。この際、反応を促進せしめる
為、通常使用されているエステル化触媒、例えば酸化亜
鉛、酸化第一錫、ジブチル錫オキシド、ジブチル錫ジラ
ウレート等を使用することができる。また同様の目的の
為、減圧下にて製造することもできる。このようにして
得られる本発明におけるポリエステル樹脂は、粉砕性の
良好な樹脂である。
【0030】本発明におけるポリエステル樹脂は結着樹
脂の主成分として用いられるが、例えばトナー化での粉
砕性を更に向上させるべく、数平均分子量が11000 以下
のスチレンもしくはスチレン−アクリル系樹脂等、他の
樹脂を結着樹脂中の30重量%まで用いてもよい。トナー
調製時にはオフセット防止剤としてワックス等の特性改
良剤が添加されるが、本発明に係わるポリエステル樹脂
を結着樹脂として用いた場合、該特性改良剤を加えなく
ても良く、又、添加する場合でも添加量は少なくて済
む。
【0031】本発明の現像剤組成物に用いる着色材料と
しては、従来公知のカーボンブラック、鉄黒等の無機顔
料や、有彩色の染料及び有機顔料が使用できる。本発明
の静電荷像現像剤組成物は、必要に応じて荷電制御剤が
添加される。負帯電性トナーとしては、従来電子写真用
に用いられることが知られている全ての負帯電性の荷電
制御剤から一種又は二種以上が用いられる。例示すれ
ば、含金属アゾ染料、例えば「バリファーストブラック
3804」、「ボントロンS−31」、「ボントロンS−3
2」、「ボントロンS−34」、「ボントロンS−36」
(以上オリエント化学社製)、「アイゼンスピロンブラ
ックT−77」(保土ヶ谷化学社製)等、銅フタロシアニ
ン染料、サリチル酸のアルキル誘導体の金属錯体、例え
ば「ボントロンE−82」、「ボントロンE−84」、「ボ
ントロンE−85」(以上オリエント化学社製)等、その
他を挙げることができる。
【0032】又、正帯電性の荷電制御剤との併用も可能
であり、正帯電性の荷電制御剤の使用量を負帯電性の荷
電制御剤の使用量の1/2 以下とすれば5万枚以上連続し
てコピーを行っても、濃度の低下もなく、良好な可視画
像を得ることができる。正帯電性トナー用としては、従
来電子写真用に用いられる事が知られている全ての正帯
電性の荷電制御剤から、一種又は二種以上が用いられ
る。具体例としては、ニグロシン系染料、例えば「ニグ
ロシンベースEX」、「オイルブラックBS」、「オイ
ルブラックSO」、「ボントロンN−01」、「ボントロ
ンN−11」(以上オリエント化学社製)等、三級アミン
を側鎖として含有するトリフェニルメタン系染料、四級
アンモニウム塩化合物、例えば「ボントロンP−51」
(オリエント化学社製)、セチルトリメチルアンモニウ
ムブロミド等、ポリアミン樹脂、例えば「AFP−B」
(オリエント化学社製)等、その他を挙げることができ
る。以上の荷電制御剤は結着樹脂に対して、0.1 〜8.0
重量%、好ましくは 0.2〜5.0 重量%用いられる。
【0033】また本発明のトナーを磁性トナーとして用
いるために、磁性粉を含有せしめてもよい。このような
磁性粉としては、磁場の中に置かれて磁化される物質が
用いられ、鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性金属の粉
末もしくはマグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の
合金や化合物がある。この磁性粉の含有量はトナー重量
に対して15〜70重量%である。さらに本発明のトナーは
必要に応じて鉄粉、ガラスビーズ、ニッケル粉、フェラ
イト粉等のキャリア粒子と混合されて、電気的潜像の現
像剤として用いられる。
【0034】本発明の静電荷像現像剤組成物の調製は、
特に限定されることはなく、トナーに対してガラス転移
温度90℃以上の重合体微粒子の所定量を加え、ミキサー
等で混合付着させる方法、または該重合体微粒子のエマ
ルジョン中にトナーを添加し攪拌する等の湿式混合法を
用いても良い。この時、疎水性シリカ等の流動性改良
剤、金属酸化物等を添加してもよい。
【0035】本発明の現像剤組成物は種々の現像方法に
適用されうる。例えば、磁気ブラシ現像方法、カスケー
ド現像方法、導電性磁性トナーを用いる方法、高抵抗磁
性トナーを用いる方法、ファーブラシ現像方法、パウダ
ークラウド法、インプレッション現像法等がある。
【0036】
【実施例】以下、実施例及び比較例により、本発明を更
に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではない。尚、実施例に示す部は、すべて重量
部である。
【0037】アクリル−ビニル系重合体微粒子の合成例 攪拌機、温度計、窒素導入管、還流冷却器及び滴下ロー
トを装着した1リットルのセパラブルフラスコにイオン
交換水 300部、ドデシル硫酸ナトリウム 0.5部、及び開
始剤として過硫酸カリウムを 0.5部入れ、滴下ロートに
よりメチルメタクリレート70部、スチレン30部を滴下し
た。滴下終了後、3時間80℃に保ち、重合を完了させ
た。この反応液をスプレードライヤーで乾燥し、平均粒
径 0.1μm、ガラス転移温度(Tg)=105 ℃の重合体微粒
子を得た。これを微粒子−Aとする。又、ドデシル硫酸
ナトリウムの量を変えて、同様の合成を行い、平均粒径
0.3μm 、ガラス転移温度 106℃の微粒子−B、及びモ
ノマーをメチルメタクリレートからブチルメタクリレー
トに変え、平均粒径 0.1μm 、ガラス転移温度61℃の微
粒子−Cを得た。
【0038】樹脂製造例1 ポリオキシプロピレン(2.2) −2,2 −ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン 460g、エチレングリコール72
g、テレフタル酸 306g、 1,2,4−ベンゼントリカルボ
ン酸無水物(無水トリメリット酸)90g、及び 1.2gの
ジブチル錫オキシドをガラス製2リットルの4つ口フラ
スコに入れ、温度計、ステンレス製攪拌棒、流下式コン
デンサー、及び窒素導入管を取りつけ、マントルヒータ
ーの中で窒素気流下にて 190℃にて5時間、その後 220
℃にて攪拌しつつ反応せしめた。重合度はASTM E28−67
に準ずる軟化点より追跡を行い、軟化点が 130℃に達し
た時反応を終了した。得られた樹脂は淡黄色の固体であ
り、DSC(示差熱量計)によるガラス転移温度は64℃
であった。当該樹脂を結着樹脂(1) とする。
【0039】樹脂製造例2〜3 表1に示した原料組成にて樹脂製造例1と同様の操作を
行い、結着樹脂(2) 及び(3) を製造した。
【0040】
【表1】
【0041】トナーの調製例 下記組成の材料をヘンシェルミキサーでよく混合した
後、二軸押し出し機で混練りし、冷却、粗粉化した後、
ジェットミルによって粉砕し、さらに風力分級機を用い
て分級し、下記平均粒径の未処理トナーX,Y,Zを得
た。 トナーX: 結着樹脂(1) 88部 カーボンブラック「リーガル400R」(キャボット社製) 8部 負帯電性荷電制御剤「アイゼンスピロンブラックT−77」 2部 (保土ヶ谷化学社製) ワックス「ビスコール550P」(三洋化成社製) 2部 平均粒径10μm トナーY: 結着樹脂(2) 90部 カーボンブラック「リーガル400R」(キャボット社製) 5部 負帯電性荷電制御剤「ボントロンS−34」 (オリエント化学社製) 2部 正帯電性荷電制御剤「ボントロンN−01」 (オリエント化学社製) 0.9部 ワックス「ビスコール550P」(三洋化成社製) 2部 平均粒径8μm トナーZ: 結着樹脂(3) 88部 カーボンブラック「リーガル400R」(キャボット社製) 8部 負帯電性荷電制御剤「アイゼンスピロンブラックT−77」 2部 (保土ヶ谷化学社製) ワックス「ビスコール550P」(三洋化成社製) 2部 平均粒径6μm 実施例1 上記トナーX1000gに対し、疎水性シリカ「AEROSIL R-
972 」(日本アエロジル株式会社製)を3g、上記微粒
子−Aを1g加え、ヘンシェルミキサーを用いて混合付
着させ、トナー1を得た。
【0042】実施例2 上記トナーX1000gに対し、疎水性シリカ「AEROSIL R-
972 」を3g、上記微粒子−Aを4g加え、ヘンシェル
ミキサーを用いて混合付着させ、トナー2を得た。
【0043】実施例3 上記トナーX1000gに対し、疎水性シリカ「AEROSIL R-
972 」を3g、上記微粒子−Aを7g加え、ヘンシェル
ミキサーを用いて混合付着させ、トナー3を得た。
【0044】実施例4 上記トナーX1000gに対し、疎水性シリカ「AEROSIL R-
972 」を3g、上記微粒子−Bを4g加え、ヘンシェル
ミキサーを用いて混合付着させ、トナー4を得た。
【0045】実施例5 上記トナーY1000gに対し、疎水性シリカ「AEROSIL R-
972 」を3g、上記微粒子−Aを4g加え、ヘンシェル
ミキサーを用いて混合付着させ、トナー5を得た。
【0046】実施例6 上記トナーZ1000gに対し、疎水性シリカ「AEROSIL R-
972 」を3g、上記微粒子−Aを4g加え、ヘンシェル
ミキサーを用いて混合付着させ、トナー6を得た。
【0047】実施例7 上記トナーX1000gに対し、疎水性シリカ「AEROSIL R-
972 」を3g、上記微粒子−Aを12g加え、ヘンシェル
ミキサーを用いて混合付着させ、トナー7を得た。
【0048】比較例1 上記トナーX1000gに対し、疎水性シリカ「AEROSIL R-
972 」を3g加え、ヘンシェルミキサーを用いて混合付
着させ、比較トナー1を得た。
【0049】比較例2 上記トナーX1000gに対し、疎水性シリカ「AEROSIL R-
972 」を3g、上記微粒子−Cを4g加え、ヘンシェル
ミキサーを用いて混合付着させ、比較トナー2を得た。
【0050】以上のトナーを用いてトナーの流動性、コ
ピー機での実機評価によるブレードの反転、欠損、フィ
ルミングについての評価を行った。トナーの流動性につ
ていは、次に述べるトナー落下量試験機によって測定を
行った。即ち、円錐形のホッパー内に毎分10回転の速度
で回転するスクリューとバッファー部を備えた流動性評
価装置である。測定方法は測定しようとするトナー300
gを1リットルのポリ容器に入れて、手で強く上下に10
回振った後、ホッパーに移し入れ、5分間モーターを動
かし、受け皿に落ちたトナーの重量から、1分間当たり
に落下した量を求め、トナーの落下量(g/min)とす
る。
【0051】現像剤としては、 100〜200 メッシュの粒
度を有する球形フェライトキャリアをトナー重量5に対
し、95の割合で混合したものを、セレン感光体を装着し
た複写装置に使用し、5万枚の連続コピーを通常環境
(24℃、50%RH) にて行い、耐刷試験中におけるブレー
ドの反転、欠損とフィルミングについて比較した。ブレ
ードの反転、欠損とフィルミングの評価は目視により行
った。
【0052】その結果を表2に示すが、この結果よりガ
ラス転移温度90℃以上の重合体微粒子をトナーに付着さ
せることによりクリーニングブレードの反転、欠損が防
止されることがわかる。しかし、微粒子のTgが90℃未満
であると感光体へのフィルミングが生じる。又、重合体
微粒子の添加量が1重量%以下では、流動性が良いこと
がわかる。
【0053】
【表2】
【0054】
【発明の効果】本発明における特定のポリエステル樹脂
を結着樹脂の主成分としたトナー表面にガラス転移温度
90℃以上の重合体微粒子を付着させた場合、従来用いら
れていたアクリル系重合体微粒子又は脂肪酸金属塩など
の場合とは異なり、重合体微粒子のフィルミング及びブ
レードの反転や欠損の問題の解消が可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−128924(JP,A) 特開 平1−257856(JP,A) 特開 平1−113763(JP,A) 特開 平3−12664(JP,A) 特開 平3−296070(JP,A) 特開 平3−100660(JP,A) 特開 平1−196068(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 9/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)次式(I) 【化1】 (式中、R はエチレン又はプロピレン基、x 及び yはそ
    れぞれ1以上の整数であり、かつ x+y の平均値は2〜
    7である。)で表されるジオール成分を全構成成分中10
    モル%以上30モル%以下と、(ロ)次式(II) 【化2】 (式中、n は2ないし6の整数である。)で表されるジ
    オール成分を全構成成分中10モル%以上25モル%未満
    と、(ハ)2価のカルボン酸又はその酸無水物又はその
    低級アルキルエステルと、(ニ)3価以上の多価カルボ
    ン酸又はその酸無水物又はその低級アルキルエステルを
    全構成成分中 2.5モル%以上15モル%未満とを共縮重合
    したポリエステル樹脂を結着樹脂の主成分として用いた
    静電荷像現像剤組成物において、少なくともトナー表面
    にガラス転移温度90℃以上の重合体微粒子が付着してい
    ることを特徴とする静電荷像現像剤組成物。
  2. 【請求項2】 ガラス転移温度90℃以上の重合体微粒子
    の付着量が、トナー重量に対して0.01〜1.0 重量%であ
    る請求項1記載の静電荷像現像剤組成物。
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