JP2983500B2 - 防水構造体および防水構造体の施工方法 - Google Patents

防水構造体および防水構造体の施工方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防水構造体および
防水構造体の施工方法に関し、特に、漏水検査が容易な
防水構造体および防水構造体の施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】建物や土木構造物においては、降雨から
生活環境を守ったり、鉄や木材等からなる構造体が雨に
よって腐食するのを防いだりするための防水工事を欠か
すことができない。品質の高い防水構造体を有する建物
等はその商品価値や資産価値が高いとされているのが一
般的である。このような防水の重要性に鑑み、建築工事
や土木工事においては防水施工が入念に行われている
が、すべての建物等について漏水のない完全な防水を実
施することは容易ではない。
【0003】内的および外的要因による構造体の複雑な
挙動に対して防水層の伸縮性が十分でないために防水層
が破壊された場合や、防水施工のミスがあった場合等に
防水性が不十分となる。防水施工の困難性をカバーする
ため施工後に検査が行われているが、従来の防水層の瑕
疵検査は主として目視によって行われているのが現状で
あり、熟練や根気を要することから、十分な検査が行わ
れているとはいいがたい。
【0004】このような実情に鑑み、機械による検査方
法を取り入れる試みがなされている。例えば、特開昭6
0−133150号公報に記載された防水工法では、コ
ンクリート下地の上に敷かれた断熱材と防水シートとの
間に導電シートを配設している。このように施工された
防水構造体の検査では、防水シート上に配置したプロー
ブ(検査ブラシ)と導電シートとの間に高電圧を印加す
る。防水シートに傷があるとこの傷を通ってプローブお
よび導電シート間に放電現象が生じ、この放電現象によ
って検知ブザーが鳴らされ、傷が発見される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】漏水検査を機械化する
ことを可能にする従来の防水工法には次のような解決す
べき課題があった。該防水工法はコンクリート壁に固定
した断熱材に導電性シートを被せて所定個所を接着剤で
接着し、さらに軟質ポリ塩化ビニール、ポリエチレン、
ポリプロピレン等の熱可塑性合成樹脂シートからなる防
水シートを被せて所定個所を接着剤で接着している。こ
のように、所定個所のみを部分的に接着して防水シート
を固定する防水工法は防水工法の一種にすぎず、他にウ
レタン樹脂系塗膜防水工法やアスファルト防水密着形シ
ート防水工法等、コンクリート下地に防水材を塗布また
は全面密着させる工法がある。
【0006】しかし、導電性シートを用いる従来工法
を、前記ウレタン樹脂系塗膜防水工法やアスファルト防
水密着形シート防水工法にそのまま採用することはでき
なかった。前記導電シートは、ウレタン樹脂系塗膜防水
工法やアスファルト防水密着形シート防水工法で用いら
れる防水材やコンクリート下地との接着性が悪いため、
防水材が導電シートから剥がれやすかったり、導電シー
トがコンクリート下地から剥がれやすかったりするから
である。特に、コンクリート下地は凹凸があるため、防
水シートとの密着性が悪く、接着が容易ではない。
【0007】このような材質の不適合を補うためには、
繁雑でしかも高い施工技術が要求され、必然的に工費の
上昇をきたすことになる。したがって、前記防水シート
を使用する防水工法は限られた防水用途に限定され、広
く普及されるに至っていないという問題点があった。
【0008】本発明は、上記問題点を解消し、種々の防
水工法に適用でき、かつ機械的な漏水検査にも適合させ
ることができる防水構造体および防水構造体の施工方法
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決し、目
的を達成するための本発明は、被防水下地と、前記被防
水下地の上に形成され、導電性材料および該導電性材料
を混入した接着性の媒体からなる導電層と、前記導電層
の上に形成された絶縁性材料からなる防水層とを具備し
た点に第1の特徴がある。
【0010】この第1の特徴によれば、防水層の下層に
導電層が形成されているので、例えば、いわゆる放電探
知法により防水層の上から高電圧を印加して防水層を検
査するにあたり、該防水層にピンホール等の傷があった
場合、該ピンホールを通じて高電圧を印加するプローブ
と導電層との間に放電が生じ、この放電現象を認識して
傷を発見することができる。なお、導電層は接着性の媒
体を含んでいるため、その下層の下地や上層の防水層に
強固に接着される。
【0011】また、本発明は、前記導電層を形成するに
あたり、前記媒体を導電層の直下に位置する層に塗布
し、前記塗布された媒体が硬化するまでに導電性材料を
散布して前記導電層を形成する点に第2の特徴がある。
【0012】さらに、本発明は、前記導電層を形成する
にあたり、接着性の媒体に導電性材料を添加して混練
し、導電性材料が添加・混練された前記接着性媒体を、
前記導電層の直下に位置する層に塗布して前記導電層を
形成する点に第3の特徴がある。
【0013】前記第2の特徴によれば、塗布された媒体
に導電性材料を散布するという簡単な手順で導電層を形
成することができる。また、第3の特徴によれば、予め
媒体と導電性材料とを混練するので、導電性材料を媒体
中に均一に分布させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明を
詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施形態に係る
防水構造体の要部断面図である。同図において、被防水
下地としてのコンクリート下地1の表面に導電層2が形
成され、その上に絶縁性の防水層3が形成されている。
導電層2は粉・粒・繊維・平板(フレーク)状の導電性
材料を樹脂等の母材つまり媒体に混入した層である。前
記導電性材料としては、鉄・ニッケル・アルミニウム・
炭素・ステンレス鋼・金・銀等の金属を使用できるが、
経済性および高導電性の観点からはステンレス鋼が好適
である。
【0015】前記母材としてはコンクリート下地1や防
水層3に対して接着しやすい材料を選択すべきであり、
樹脂としては、ウレタン樹脂・アクリル樹脂・シリコン
樹脂・塩化ビニール樹脂・エポキシ樹脂・ゴム系樹脂・
アスファルト系樹脂・ポリエステル樹脂・ポリサルファ
イド樹脂・フッソ樹脂等のうち、湿気硬化性または溶媒
非酸性樹脂、あるいは反応硬化型樹脂が好ましい。
【0016】また、防水層3としては、湿気硬化型ウレ
タン樹脂系・反応硬化型ウレタン樹脂系・加硫ゴム系・
非加硫ゴム系・塩化ビニール樹脂系・アクリル樹脂系・
シリコン樹脂系・アスファルト系・ゴム添加アスファル
ト系・ポリエチレン系・ポリエステル系等の防水材が使
用される。
【0017】次に、ウレタン樹脂系プライマにニッケル
粉を混入した防水構造体を例にとって防水工事手順を説
明する。第1段階として、コンクリート下地1にウレタ
ン樹脂系プライマを例えば0.3kg/m2 の量で均一
に塗布する。続いて、第2段階として、前記プライマが
乾燥するまでに、導電性材料としてのニッケル粉を該ウ
レタン樹脂系プライマ上に散布する。散布量は0.1k
g〜10kg/m2 の範囲で決定する。散布量が少ない
と、検査精度が低下する一方、散布量が多いと防水層3
とコンクリート下地1との接着性が劣化する。これら検
査精度と接着性、経済性等を考慮して散布量を決定す
る。ニッケル粉は粒径1μm〜0.5mmのものが好適
であるが、これに限定されるものではない。第3段階と
して、前記ニッケル粉を塗布した後、さらにウレタン樹
脂系プライマを例えば0.3kg/m2 の量で均一に塗
布する。これら第1〜第3段階の工程で導電層2が形成
される。
【0018】そして、第4段階として防水層3を形成す
る。第3段階で塗布したウレタン樹脂系プライマが完全
に乾燥する以前の「ベタつき」が残っている状態で、例
えば湿気硬化型ウレタン樹脂系防水材を塗布する。湿気
硬化型ウレタン樹脂系防水材は例えば1〜10kg/m
2 の範囲で塗布するが、塗布量はこれに限定されるもの
ではない。
【0019】これら一連の作業により、コンクリート下
地1と防水層3との間に導電層2が配された防水構造体
が形成される。なお、この防水層はコンクリート床だけ
でなく、コンクリート床からの立上がり部にも同様に形
成される。また、導電層2,防水層3の材料としては、
ニッケル粉、ウレタン樹脂系プライマ、湿気硬化型ウレ
タン樹脂系防水材に限定されず、上述の材料や既存の材
料から、要求品質に応じて適当に選択することができる
のはもちろんである。
【0020】こうして、防水構造体の工事が終了し、防
水層3が乾燥した後、検査が行われる。図2は検査の態
様を示す図であり、防水構造体は断面を示す。同図にお
いて、防水層3にはピンホール4が存在している。この
ような防水層3の上に探知器のプローブ5をあてがう。
プローブ5の先端は平形のブラシ電極5aになってい
て、このブラシ電極5aに例えば20kV程度の高電圧
を印加する。そして、該ブラシ電極5aを防水層3上を
接触させながら移動させると、ピンホール4の存在する
位置では該ピンホール4を通じてブラシ電極5aと導電
層2との間で放電が生じる。この放電状態は目視によっ
ても認識できるが、探知器内の制御装置によって検知さ
れ、ブザー等の警報が発せられる。放電検知手段や警報
手段等の探知器の機能は、かかる探知器自体はすでに周
知であるので説明を省略する。放電検査法の原理を採用
した探知器としては、例えば株式会社サンコウ電子研究
所で販売されているピンホール探知器TRCシリーズを
使用することができる。
【0021】防水層3に生じる欠陥としては、該防水層
3を貫通するピンホールの他、ピット、凹み、およびコ
ンクリート下地1のひび割れが伝幡して上方に進行し、
防水層3の表面近くで停止している状態のもの等がある
が、これら、実質的に防水層3の厚さが薄くなっている
部分の探知も、上述のピンホールと同様にして検出でき
る。
【0022】図3は種々の欠陥の態様を示す。同図に示
すように、ひび割れ6、凹み7が生じている部分では防
水層3の厚みが他の部分より薄くなっているため、前記
ピンホールの検査の場合よりも高い電圧をブラシ電極5
aに印加すれば、防水層3の薄くなった部分で絶縁破壊
を起こして放電が生じるので、これらの欠陥を検出する
ことができる。前記ひび割れ6や凹み7は防水工事直後
だけでなく、経年劣化によっても生じる。例えば、太陽
光による紫外線破壊や歩行等の繰り返し負荷によって摩
耗や凹みが生じる。このような、防水層3を貫通するよ
うな傷の場合にも検出が可能である。
【0023】次に、第1の実施形態の変形例を説明す
る。上述の実施形態ではウレタン樹脂系プライマを塗布
した後にニッケル粉を散布し、さらにその上にウレタン
樹脂系プライマを塗布して導電層2を形成した。一方、
この変形例では、導電層2の母材となる樹脂に予め導電
性材料としてのニッケル粉を混入した液を作っておき、
これをコンクリート下地1に塗布して導電層2を形成す
る。
【0024】まず、液状の樹脂からなる母材に、ニッケ
ル粉を添加する。一例として樹脂100gに対してニッ
ケル粉を10g添加するが、この添加量は検査精度、接
着性等の観点から決定するが、さらに塗布作業性(塗り
易さ)を考慮することが望ましい。
【0025】続いて、ニッケル粉を添加した液状樹脂を
十分に攪拌して均一にした後、刷毛または吹き付け等の
方法によりコンクリート下地1に均一に塗布する。塗布
量は、検査精度、接着性、および塗布作業性等に鑑み、
0.1〜3kg/m2 の範囲とするのがよい。塗布した
ニッケル粉入り樹脂は樹脂の種類により、湿気硬化、溶
剤飛散硬化または反応硬化して導電層2を形成する。こ
の導電層2の上に防水材を塗布または接着により張り付
けて防水層3を形成する。この変形例によれば、母材に
対して導電性材料としてのニッケル粉が均一に混ざりや
すく、導電性形成作業も簡略化される。
【0026】次に、第2の実施形態を説明する。上述の
実施形態では、導電性材料を混入する母材として樹脂系
材料を使用した導電層2を形成したが、この第2の実施
形態ではコンクリート下地1の表面に施工するモルタル
を母材にして導電層2を形成する。図4は第2の実施形
態にかかる防水構造体の要部断面図である。同図におい
て、コンクリート下地1の表面層にはモルタルにニッケ
ル粉を混入した導電層2が形成されている。モルタルを
母材とすることで該導電層2をコンクリート下地と強固
に接着させることができる。該導電層2の上には防水層
3が形成されている。
【0027】コンクリート下地1の表面層に一体的に導
電層2を形成した場合の防水工事手順を説明する。ま
ず、コンクリート下地1に対してセメントと骨材とで形
成されたモルタルを塗布する。この場合、金ゴテを使用
してモルタルを押し広げていく。そして、前記塗布され
たモルタルが乾燥するまでに導電性材料としてのニッケ
ル粉を該モルタル上に散布する。散布量は0.1kg〜
10kg/m2 の範囲で決定する。検査精度、接着性、
経済性等を考慮して散布量を決定するのは第1の実施形
態と同様である。ニッケル粉は粒径1μ〜0.5mmの
ものが好適であるが、これに限定されるものではない。
散布したニッケル粉を金ゴテで押さえ付け平面になら
す。この作業により導電層2がコンクリート下地1と一
体的に形成される。こうして、導電層2が一体的に形成
されたコンクリート下地1の表面に防水材を接着して防
水層3を形成する。
【0028】この第2の実施形態によれば、導電層2の
モルタルにより該導電層2はコンクリート下地1と実質
的に一体化されるので、導電層3とコンクリート下地1
との接着性が十分に確保されるという利点がある。ま
た、モルタルは樹脂系の防水材との接着性もよいので堅
固な防水構造体を形成することができる。なお、骨材入
りセメントを導電層の母材とする場合は、導電性材料と
してアルミニウムを使用するのは避けるのがよい。セメ
ント中のアルカリ成分とアルミニウムが反応するからで
ある。
【0029】次に、第3の実施形態を説明する。第3の
実施形態では、防水材と同種類の樹脂等に導電性材料と
してのニッケル粉を混入または散布して導電層を形成す
る。図5は第3の実施形態にかかる防水構造体の要部断
面図である。同図において、コンクリート下地1の表面
には断熱材としてのガラスマット8が接着されていて、
その上に導電層2が形成されている。そして、導電層2
の上に防水層3が形成されている。ここで、導電層2の
母材には防水層3に用いられるのと同種類の防水材を使
用する。導電層2を防水層3と同系統の材料で形成する
ことにより防水層3との接着力を強大にすることができ
る。
【0030】防水工事手順は次の通りである。例えばウ
レタン樹脂系防水材をガラスマット8上に塗布する。そ
して、該ウレタン樹脂系防水材が反応硬化または自然硬
化するまでにニッケル粉を均一に散布して、導電層2を
形成する。ニッケル粉の散布量は第1の実施形態と同様
でよい。こうして、防水材にニッケル粉が含まれた導電
層2が形成されると、その上にニッケル粉を含まない絶
縁性のある防水材を塗布して防水層3を形成する。
【0031】上記第1の実施形態の変形例と同様、前記
防水材にニッケル粉を添加して混練し、ニッケル粉入り
の防水材を予め形成し、これをガラスマット8上に塗布
してもよい。また、防水材の製造過程においてニッケル
粉をあらかじめ混入して導電性を有する防水材を作って
おき、これを導電層2としてもよい。
【0032】また、ガラスマット8を介さず直接コンク
リート下地1に防水材を塗布する場合もある。図6は、
第4の実施形態にかかる防水構造体の要部断面図であ
る。同図において、コンクリート下地1の表面に設けら
れた防水層3は3層になっており、下層3aおよび上層
3cは絶縁性の層である。そして、中間層3bはニッケ
ル粉を含む防水材からなる導電性の層である。
【0033】3層構造の防水層の工事手順は次の通りで
ある。例えばウレタン樹脂系防水材をコンクリート下地
1上に塗布し下層3aを形成する。そして、該ウレタン
樹脂系防水材が反応硬化または自然硬化するまでにニッ
ケル粉を均一に散布して、中間層3bを形成する。ニッ
ケル粉の散布量は第3の実施形態と同様でよい。こうし
て、防水材にニッケル粉が含まれた中間層3bが形成さ
れると、その上にニッケル粉を含まない絶縁性のある防
水材を塗布して上層3cを形成する。
【0034】上記第1の実施形態の変形例と同様、前記
防水材にニッケル粉を添加して混練し、ニッケル粉入り
の防水材を予め形成し、これを下層3a上に塗布しても
よい。また、防水材の製造過程においてニッケル粉をあ
らかじめ混入して導電性を有する防水材を作っておき、
これを中間層3bとしてもよい。
【0035】なお、第2〜第4の実施例やその変形例に
よって形成された防水層の傷の検査は、第1の実施形態
と同様、放電検査法の原理を採用した探知器によって実
施できる。また、実施形態に挙げた導電性材料やこれを
混入する母材、防水材等は一例であり、本発明において
はこれらと同等の性質を有する金属や樹脂等を採用でき
るのはもちろんである。要は、最上部の防水層とコンク
リート下地との間に導電性材料、および該導電性材料が
混入される母材であってその上下に位置するコンクリー
ト下地や防水層等の層との接着性を有する材料からなる
導電層が設けられた防水構造体が形成されればよい。ま
た、被防水下地には、コンクリートだけでなく、モルタ
ル、発泡コンクリート、強化プラスチック等種々の材料
からなる建造物の防水すべき下地が含まれる。さらに、
建造物の屋根はもちろん、貯水槽、プール等の防水部分
にも本発明は適用可能である。
【0036】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、防水層の下層に接着性のある導電層を形成で
きるので、該導電層を含む防水構造体の各層の強固な結
合が確保される。したがって、従来の導電シートでは実
現が困難であった、ウレタン樹脂系塗膜防水工法やアス
ファルト防水密着形シート防水工法等による防水構造体
においても防水層の下に導電層を配することができる。
【0037】その結果、種々の防水工法によって施工さ
れた防水層について、いわゆる放電探知法によってピン
ホール等の有無を検査でき、施工時に発生している傷や
経年劣化による傷を発見・補修できるので、高品質の防
水構造体を含む建造物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係る防水構造体の
要部断面図である。
【図2】 本発明の第1の実施形態に係る防水構造体の
検査の態様を示す防水構造体の要部断面図である。
【図3】 防水構造体に発生する傷の一例を示す防水構
造体の要部断面図である。
【図4】 本発明の第2の実施形態に係る防水構造体の
要部断面図である。
【図5】 本発明の第3の実施形態に係る防水構造体の
要部断面図である。
【図6】 本発明の第4の実施形態に係る防水構造体の
要部断面図である。
【符号の説明】
1…コンクリート下地、 2…導電層、 3…防水層、
4…ピンホール、 5…プローブ、 5a…ブラシ電
極、 6…ひび割れ、 7…凹み

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被防水下地と、 前記被防水下地の上に形成され、導電性材料および該導
    電性材料を混入した接着性の媒体からなる導電層と、 前記導電層の上に形成された絶縁性材料からなる防水層
    とを具備したことを特徴とする防水構造体。
  2. 【請求項2】 前記被防水下地と導電層との間に断熱層
    を配したことを特徴とする請求項1記載の防水構造体。
  3. 【請求項3】 前記導電層を形成する媒体が、硬化型樹
    脂であることを特徴とする請求項1または2記載の防水
    構造体。
  4. 【請求項4】 前記導電層を形成する媒体が、モルタル
    であることを特徴とする請求項1または2記載の防水構
    造体。
  5. 【請求項5】 前記導電層を形成する媒体が、前記防水
    層に使用される絶縁性材料であることを特徴とする請求
    項1または2記載の防水構造体。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5記載の防水構造体の
    施工方法であって、 前記導電層の媒体を該導電層の直下に位置する層に塗布
    し、 前記塗布された媒体が硬化するまでに導電性材料を散布
    して前記導電層を形成する工程を含む防水構造体の施工
    方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項5記載の防水構造体の
    施工方法であって、 接着性の媒体に導電性材料を添加して混練し、 導電性材料が添加・混練された前記接着性媒体を、前記
    導電層の直下に位置する層に塗布して前記導電層を形成
    する工程を含む防水構造体の施工方法。
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