JP2982663B2 - 三次元測定方法及びその装置 - Google Patents

三次元測定方法及びその装置

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JP2982663B2
JP2982663B2 JP7241874A JP24187495A JP2982663B2 JP 2982663 B2 JP2982663 B2 JP 2982663B2 JP 7241874 A JP7241874 A JP 7241874A JP 24187495 A JP24187495 A JP 24187495A JP 2982663 B2 JP2982663 B2 JP 2982663B2
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弘 芳賀
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築材料などのア
ルミ型材を成形させる押出成形用の金型など微小なスリ
ットを有した金型を被測定物として、この被測定物の三
次元形状を測定するための三次元測定方法及びその装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、建築材料などのアルミ型材、例
えばサッシ枠などは、押出成形加工にて得られる。この
押出成形加工は、金型を用いるが、この金型は成型品で
あるサッシ枠などの断面形状であることから、スリット
状に形成されており、このスリットの善し悪しで成型品
の良・不良が決定される。そのため、この金型のスリッ
ト形状は精密に加工されることが前提となっており、金
型の使用前には、そのスリット形状などの精密な測定が
行われる。
【0003】従来、上記金型のような三次元被測定物
は、測定者がノギスなどの測定器具を用いて計測を行っ
ていたが、測定者毎に誤差が変わったり、熟練度が必要
であったりと、自動化が望まれていた。
【0004】そこで、例えば、上下,左右,前後に接触
プローブ若しくは被測定物を移動させる接触式計測機器
を用いて、その外形状を計測する方法や、CCDカメラ
などの画像処理機器や、光センサなどの非接触式による
計測方法など、種々の計測方法及び計測装置が案出され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の計測装置では、前者の接触プローブを用いる装
置によれば、接触プローブ又は被測定物側を、上下,左
右及び前後の各方向に移動自在としているが、それぞれ
を同時に駆動して、三次元位置の座標を計測することか
ら、各駆動部分が高精度に設計される必要があり、ま
た、接触プローブは、被測定物のある点の座標を求めて
(計測して)形状を求める方法であり、この点の計測を
繰り返さなければならず、計測毎に誤差が生じない高精
度が求められるので、この装置の製作,組立,及び調整
についてそれぞれに信頼性を必要とされ非常にコスト高
となる欠点がある。
【0006】また、この接触式の計測装置では、接触プ
ローブは、針状の細径な軸棒よりなるとともに、その先
端に球状の接触子が形成されている構造であるが、水平
及び垂直方向の接触時に加わる衝撃に耐えられる大きさ
に設計されているために、前述した押出成型に用いられ
る金型のスリットなどの微小な隙間内にこのプローブ先
端が挿入できず、このスリット内の面の形状を計測する
ことが不可能であるという欠点がある。
【0007】また、後者の画像処理機器などの非接触式
による場合では、画像処理機器の解像度で精度が決定さ
れるが、装置全体が大型化されてしまうとともに、高コ
ストとなってしまい、かつ被測定物の表面形状の計測の
みであることから、スリット内の面形状を計測すること
が不可能であるという欠点がある。
【0008】そこで本発明は、上記問題点を解消するた
めに、微小な隙間であるスリットが形成されている被測
定物の形状を簡素な構成で正確に計測することができる
三次元測定方法及びその装置を提供することを目的とし
ている。
【0009】
【課題を解決するための手段】次に、上記の目的を達成
するための手段を、実施例に対応する図面を参照して説
明する。この発明の三次元測定方法は、基準となる水平
面WHと、該水平面WHに対して直角をなす垂直面WV
で構成されるスリットSと、を具備する被測定物Wの形
状を計測する三次元測定方法において、基台2に対して
水平に直動するテーブル9に前記被測定物Wを固定し
て、前記被測定物Wの水平面WHにおける同一直線上に
ない少なくとも3点を、水平面用プローブ31の先端を
接触させた状態で、前記テーブル9及び該テーブル9に
対して直交する方向に水平に直動するステージ16にて
前記水平面用プローブ31を水平に移動させて前記各点
位置の前記基台2を基準とする縦,横,高さの三次元座
標をそれぞれ計測し、該水平面WHの前記基台2に対す
る水平度を求めて補正値を算出し、次に、前記被測定物
Wの水平面WH上を前記水平面用プローブ31を接触さ
せた状態で、前記テーブル9又は前記ステージ16のみ
にて前記水平面WH上の任意の一直線上を水平方向に直
線移動させて、該水平面WHの直線度を計測し、前記テ
ーブル9及びステージ16の移動方向に対してそれぞれ
直交する垂直上下方向に移動可能なヘッド21にて、前
記スリットS内に垂直面用プローブ26を挿入して、該
スリットSの対向する一方及び他方の垂直面WVを該プ
ローブ26を接触させた状態で、前記垂直面WVの任意
の一直線上を垂直方向に上昇させながら直線移動させ
て、該各垂直面WVの直線度を順次計測し、再び、前記
スリットS内に前記垂直面用プローブ26を挿入して、
該スリットSにおける前記一方の垂直面WVa又は前記
他方の垂直面WVbを、前記プローブ26を接触させた
状態で、前記テーブル9又は前記ステージ16のみにて
前記垂直面WVの一直線上を水平方向に直線移動させ
て、該垂直面WVの直線度を計測し、前記各面WH,W
Vの各直線度の測定値を前記補正値にて補正し、前記被
測定物Wの形状を求めることを特徴としている。
【0010】また、この発明の三次元測定装置1は、基
準となる水平面WHと、該水平面WHに対して直角をな
す垂直面WVで構成されるスリットSと、を具備する被
測定物Sの形状を計測する三次元測定装置1において、
防振台3を介して設置される基台2に対して水平に直線
移動自在に配設され、前記被測定物Wを保持するテーブ
ル9と、前記テーブル9上を渡って前記基台2に立設さ
れた門型ブリッジ13に支持されて前記テーブル9の上
方に配設され、該テーブル9の移動方向と直交する水平
方向に直線移動自在なステージ16と、前記ステージ1
6に設けられて、該ステージ16の移動方向に対して直
交し、かつ前記テーブル9の移動方向と直交する垂直上
下方向に直線移動自在なヘッド21と、前記ヘッド21
の底部21aに垂下状に延出して固設され、前記被測定
物WのスリットSにおける垂直面WVの垂直方向及び水
平方向の直線度を計測する垂直面用プローブ26と、前
記垂直面用プローブ26と並列して前記ヘッド21の底
部21aに設けられるとともに、前記ヘッド21の移動
方向と平行な同方向に摺動自在に設けられ、前記テーブ
ル9上に保持される前記被測定物Wの水平面WHの基台
2に対する水平度及び該水平面WHの直線度を計測する
水平面用プローブ31と、を具備することを特徴として
いる。
【0011】なお、前記垂直面用プローブ26は、先端
のフィーラ27の形状が、前記被測定物Wの垂直面WV
に接触する一側面29のみが凸曲面形状とされている構
成としてもよい。
【0012】
【作用】水平面WHと、水平面WHに対して直角をなす
垂直面WVで構成されるスリットSと、を具備する被測
定物Wを、基台2に対して水平に直動するテーブル9に
固定して、前記被測定物Wの水平面WHにおける同一直
線上にない少なくとも3点を、水平面用プローブ31の
先端(39)を接触させた状態で、テーブル9及びこの
テーブル9に対して直交する方向に水平に直動するステ
ージ16にて、前記水平面用プローブ31を水平に移動
させて、前記各点位置の前記基台2を基準とする縦,
横,高さの三次元座標をそれぞれ計測し、該水平面WH
の前記基台2に対する水平度を求めて補正値を算出す
る。
【0013】次に、被測定物Wの水平面WH上を、水平
面用プローブ31を接触させた状態で、テーブル9又は
ステージ16のみの直線移動にて、前記水平面WH上の
任意の一直線上を水平方向に直線移動させて、水平面用
プローブ31の接触子38の上下変位量を計測して、こ
の被測定物Wの水平面WHの直線度を計測する。
【0014】次に、テーブル9及びステージ16の移動
方向に対してそれぞれ直交する垂直上下方向に移動可能
なヘッド21にて、被測定物WのスリットS内に垂直面
用プローブ26を挿入して、該スリットSの対向する一
方及び他方の垂直面WVを該プローブ26を接触させた
状態で、前記垂直面WVの任意の一直線上を垂直方向に
上昇させながら直線移動させて、これら垂直面WVの垂
直な直線度を順次計測する。
【0015】次に、再び、被測定物WのスリットS内に
垂直面用プローブ26を挿入して、スリットSにおける
一方又は他方のの垂直面WVを、プローブ26を接触さ
せた状態で、テーブル9又はステージ16のみの直線移
動にて垂直面WVの一直線上を水平方向に直線移動させ
て、この垂直面WVの水平な直線度を計測する。
【0016】そして、前記各面WH,WVの各直線度の
測定値を前記補正値にて補正し、前記被測定物Wの形状
を求める。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明による三次元測定装
置の一実施の形態を示す概略斜視図、図2は同実施の形
態によるテーブルの側断面図、図3は同実施の形態によ
るステージ及びヘッドの正面図、図4は同実施の形態に
よるプローブの正面図である。
【0018】本発明の三次元測定装置1は、図1に示す
ように、基台2と、テーブル9と、ステージ16と、ヘ
ッド21と、センサ部25と、とで大略構成されてい
る。
【0019】まず、基台2は、床面からの振動が伝達さ
れないように、防振台3上に設置されている。この基台
2の上面には、図2に示すように、互いに平行な一対の
真直なガイドレール4と、各ガイドレール4と平行に軸
受5を介して配設されるボールネジ6とが配設されてい
る。
【0020】各ガイドレール4には、摺動自在なガイド
スライダ7がそれぞれ設けられており、また、ボールネ
ジ6にはスライドブロック8が螺着されている。そし
て、各ガイドスライダ7と、スライドブロック8との上
部にテーブル9が渡設されるように配設され、ボールネ
ジ6に連結されている回転駆動用のモータ10によっ
て、テーブル9が基台2に対して水平な前後方向(図中
Y方向)に移動自在とされている。
【0021】また、テーブル9の上面にはワークテーブ
ル11が設けられている。このワークテーブル11は、
上面が平滑に仕上げられており、この測定装置1にて測
定される被測定物Wが載置されるようになっている。な
お、このテーブル9の移動方向両端に位置する基台2上
面は、防塵用の蛇腹12にて被覆されている。
【0022】次に、基台2上には、図1に示すように、
前記テーブル9上方を、このテーブル9の移動方向と直
交する方向に渡るように門型ブリッジ13が垂直に立設
固定されている。
【0023】この門型ブリッジ13には、上部の水平部
の正面側に、図3に示すように、上記テーブル9と同構
成の、互いに平行な一対の真直なガイドレール14と、
各ガイドレール14と平行に配設されるボールネジ15
が、それぞれが水平となって、かつ前記テーブル9の移
動方向に対して直交するように設けられている。
【0024】そして、各ガイドレール14に摺動自在に
設けられているガイドスライダ(図示せず)、及びボー
ルネジ15に螺着されているスライダブロック(図示せ
ず)を介して、ステージ16が板面を垂直とされて設け
られ、すなわちこのステージ16が、ボールネジ15に
連結されている回転駆動用のモータ17によって、基台
2に対して水平な左右方向(図中X方向)に移動自在と
なっている。
【0025】また、この移動自在なステージ16の垂直
な正面側の板面には、図3に示すように、上記テーブル
9及びステージ16と同構成の、互いに平行な一対の真
直なガイドレール18と、各ガイドレール18と平行に
配設されるボールネジ19が、前記テーブル9及びステ
ージ16の各移動方向に対して互いに直交するように、
ステージ16板面に垂直となって設けられている。
【0026】そして、各ガイドレール18に摺動自在に
設けられているガイドスライダ(図示せず)、及びボー
ルネジ19に螺着されているスライダブロック(図示せ
ず)を介してヘッド21を構成する基板20が板面を垂
直とされて設けられ、すなわちこの基板20が、ボール
ネジ19に連結されている回転駆動用のモータ22によ
って、基板20に対して垂直な上下方向(図中Z方向)
に移動自在となっている。
【0027】なお、ステージ16及びヘッド基板20の
移動軌跡上には、防塵用の蛇腹23,24がそれぞれ設
けられている。
【0028】この基板20には、図1及び図4に示すよ
うに、直方形状のヘッド21が設けられており、底部2
1aにセンサ部25が延出するように配設されている。
【0029】このセンサ部25は、垂直面用プローブ2
6と、水平面用プローブ31とで構成されており、それ
ぞれが図4に示すように並列して、ヘッド21の底部2
1aに垂下状となって設けられている。
【0030】垂直面用プローブ26は、図4に示すよう
に、先端に配設されるフィーラ27がヘッド21の底部
21aより垂下状に延出するように固設されている。
【0031】この垂直面用プローブ26は、先端のフィ
ーラ27の基部27aがプローブ本体28に軸支されて
おり、フィーラ27の先端側が揺動自在とされ、この揺
動により変化する静電容量を周波数変調方式にてアナロ
グ信号で出力するレバー式のプローブよりなり、このフ
ィーラ27の揺動角度の変化を検出して被測定物Wの形
状を計測するものであり、本実施の形態の場合では、軸
支されている基部27aに対してフィーラ27先端側が
やや傾斜するように、軸支部分が弾性部材などにて付勢
されて、この弾性部材の付勢力にてフィーラ27の接触
面29が、測定対象の面に当接するようになっている。
【0032】また、このフィーラ27は、先端部27b
が、細径な針状の超硬ロッドよりなるとともに、最先端
に接触子30が設けられている。この接触子30は、図
5(a)(b)に示すように、球体に、互いに隣り合う
垂直な三面を切り欠き(図5(a)中C及び(b)中
C)形成し、平断面形状が略かまぼこ状に形成され、す
なわち、被測定物Wの測定面に接触する接触面29のみ
が凸曲面形状とされた形状となっている。
【0033】なお、この垂直面用プローブ26は、基端
に図示しない回転駆動機構が配設され、フィーラ先端2
7bの凸球面形状の接触面29が、所望の方向を向くよ
うに制御できるようになっている。
【0034】次に、水平面用プローブ31は、図4に示
すように、垂直面用プローブ26と並列してヘッド21
に設けられている。
【0035】この水平面用プローブ31は、プローブ本
体32が固定具(図示せず)を介して真直なスライドレ
ール34に固定されるとともに、ヘッド21の基板20
に配設されるガイドブロック35に摺動自在に設けられ
ており、その摺動方向はヘッド21の移動方向と平行な
同方向、すなわち垂直な上下方向とされて、このヘッド
21の底部21aに対してプローブ31が上下に進退自
在となるように設けられている。
【0036】そして、図4に示すように、スライドレー
ル34の上部には、水平方向に突出するブラケット36
が設けられ、ヘッド21の側部に形成されている上下に
長尺なガイドスリット(図示せず)を介して締結ネジ3
7が螺着されており、この水平面用プローブ31のヘッ
ド21に対する上下位置を固定できるようになってい
る。
【0037】また、この水平面用プローブ31の先端3
1aの接触子38は、底面となる先端面39が球面状に
形成されるとともに、この接触子38がプローブ本体3
2に対して長手方向に所定範囲内を進退自在とされ、こ
の進退により変化する静電容量を周波数変調方式にてア
ナログ信号で出力するプランジャ式のプローブより構成
されており、この接触子38の所定範囲内の進退距離
(変位)を検出し計測するものである。
【0038】なお、水平面用及び垂直面用の各プローブ
26,31は、基端よりケーブル40を介して図示しな
い制御部に接続され、各検出値の数値やこの数値を元に
表される変位図形などが、ディスプレイにて表示される
ようになっている。
【0039】また、図示はしないが、前述したテーブル
9,ステージ16,ヘッド21の各部には、駆動源であ
るモータ10,17,22に配設されるロータリエンコ
ーダなどの回転位置センサが配設され、各位置座標に変
換でき、基台2を基準とする縦,横,高さの三次元座標
が計測されるようになっているとともに、各部9,1
6,21を駆動制御するための制御部および、これら駆
動を外部より指示する操作卓K(図1参照)、計測され
た三次元座標及び各プローブ26,31によって得られ
る各計測値を記憶する記憶手段などが接続される。
【0040】次に、上述した構成の三次元測定装置1に
よる被測定物Wの測定方法を、各段階手順を追って説明
する。
【0041】なお、本発明の測定装置1による測定対象
としての被測定物Wは、従来の技術でも述べた、建築材
料などのアルミ型材を成形させる図6(a)に示すよう
な押出成形用の金型Wで、図6(b)に示すように水平
面WHと、この水平面WHに対して直角をなす垂直面W
Vで構成される口金となるスリットSとを具備した形状
とされている。
【0042】そして、被測定物である金型Wを、この測
定装置1のワークテーブル11上に載置する。
【0043】また、テーブル9の移動方向である前後方
向をY軸方向、ステージ16の移動方向である左右方向
をX軸方向、ヘッド21の移動方向である上下方向をZ
軸方向とし、Y軸方向における前方向を+Y方向,後方
向を−Y方向、X軸方向における左方向を+X方向,右
方向を−X方向、Z軸方向における上方向を+Z方向,
下方向を−Z方向、として説明を行う(図1,図2,図
3参照)。
【0044】(1)金型Wの水平面WHの水平度の測定
(図7参照) まず、基台2上のモータ10を駆動させ、テーブル9を
水平なY方向に移動させ、テーブル9上に固定された金
型Wを、ヘッド底部21aに延設されているセンサ部2
5の真下の位置に移動させる。
【0045】このとき、センサ部25は、水平面用プロ
ーブ31が、水平面WH直前の位置となるようにスライ
ドレール34にて移動させ(図4中矢線)、締結ネジ3
7にて固定させ、この水平面用プローブ31の接触子先
端面39を垂直面用プローブ26の接触子30より下方
に延出させる(図4中一点鎖線)。
【0046】次に、テーブル9及びステージ16をそれ
ぞれ駆動し、基台2に対するY軸方向及びX軸方向の移
動を行い、水平面用プローブ31の先端子38を金型W
の計測を行う水平面WHの起点位置の真上に停止させる
(図7(a)中A位置)。なお、このテーブル9及びス
テージ16によるプローブ31と金型Wとの位置合わせ
は、各モータ10,17の駆動にて行ってもよく、ま
た、手動にて移動を行い位置合わせを行ってもよい。
【0047】次に、ヘッド21を下(−Z)方向に移動
させて、水平面用プローブ31の接触子先端面39を金
型Wの水平面WHに当接させるとともに、接触子38を
やや縮退させて、停止させ、この位置での基台2を基準
とする縦,横,高さの位置、すなわちX,Y,Zの各軸
方向の三次元座標値を、テーブル9,ステージ16,ヘ
ッド21に配設される各センサにて計測するとともに、
プローブ31の検出値の高さ方向の値である変位値を0
に補正する(図7(a)中B位置)。このとき、この水
平面用プローブ31の検出値である変位値は、制御部に
て図7(b)に示すようにディスプレイに表示され、接
触子38の伸縮状態をレンジ表示するようになってい
る。
【0048】なお、このヘッド21の下降は、接触子3
8が金型Wの水平面WHの1〜2mm上方の位置(図7
(a)中B’位置)となるまで、手動にて移動させても
よく、この位置から各モータ10,22による駆動で接
触子38の当接及び縮退を行わせる手順としてもよい。
【0049】次に、手動またはモータ10,17による
駆動によって、テーブル9および/またはステージ16
を移動させ、すなわち水平な一次元または二次元の方向
に移動させ、2点目の位置(図7(a)中C点)の三次
元座標値、及び変位値の各計測を行う。このとき、Z軸
方向の移動を行うヘッド21は移動させず、接触子38
を金型Wの水平面上に接触させた状態で摺動移動させ、
停止した位置の計測を行う。
【0050】次に、再び、手動またはモータ10,17
による駆動によって、テーブル9および/またはステー
ジ16を移動させ、すなわち水平な一次元または二次元
の方向に移動させ、3点目の位置(図7(a)中D点)
の三次元座標値及び変位値の各計測を行う。このときも
前記同様、Z軸方向の移動を行うヘッド21は移動させ
ず、接触子38を金型Wの水平面WH上に接触させた状
態で摺動移動させ、停止した位置の計測を行う。
【0051】また、起点及び2点目と、この3点目と
は、図7(b)に示すように、同一直線上にないような
位置とするとともに、4点目以降を計測する場合もそれ
ぞれが同一直線上とならないように計測を行う。なお、
この計測点数は、3点以上とし、10点以下とする。
【0052】そして、上記各計測値によって、テーブル
9上に固定された金型Wの水平面WHの、基台2に対す
る水平度が算出され、これを補正値とする。この補正値
は角度として算出され記憶される。計測後は、プローブ
31をヘッドの移動にて上昇させ、前記起点の略上方の
位置へ移動させる。なお、計測値及び補正値などの数値
はディスプレイ表示が行われるとともに、計測点が図形
表示されるようになっている。
【0053】(2)金型Wの水平面WHの直線度の測定
(図8参照) 次に、水平面用プローブ31を、再び金型Wの水平面W
H上に当接状態となるように移動させる。次に、この水
平面用プローブ31による測定距離,測定ピッチと測定
方向を設定する。この設定は、キーボードなどの入力手
段にて行われ、測定距離は測定する水平面WH上の長さ
であり、測定方向は基台2に対するY軸方向またはX軸
方向で+方向か−方向の4種類の方向のいずれか一方
向、すなわち金型Wの水平面WH上をプローブ31が一
直線に移動するように選択する。本実施の形態では+X
方向に設定する例について説明する。
【0054】そして、接触子38をやや縮退させて、こ
の接触子38の伸縮状態がレンジ表示にて、略0の位置
となる変位位置にて停止させ(図8(a)中A点)、こ
の位置の三次元座標値を計測するとともに、この検出値
の変位値を0に補正する。
【0055】次に、外部より入力され設定される測定距
離,測定ピッチおよび測定方向により、ヘッド21を移
動させずに、ステージ16を+X方向に移動させ、所望
の距離を水平面用プローブ31を一直線状に移動させ
て、その距離間の三次元座標値および変位値の計測を行
う。計測される各値は、移動距離間の所定ピッチ毎に計
測が行われ、変位値は金型Wの水平面WHの直線度、別
言するとX軸方向に対するZ軸方向の変位量となる。
【0056】計測された値は、数値及び図形として図8
(b)に示すようにディスプレイ表示され、またこれら
測定結果が記憶される。
【0057】計測後は、ヘッド21が上昇(+Z方向)
移動を行い、水平面用プローブ31を金型Wから上昇さ
せる(図8(a)中B点及びC点)。
【0058】(3)金型WのスリットSにおける垂直面
WVの直線度の測定 (a)垂直面WVにおける垂直方向の直線度の測定(図
9参照) 次に、金型Wの水平面WHを計測する水平面用プローブ
31を、延出状態から後退させるようにスライドレール
34にて上昇移動させ、最上位の位置で締結ネジ37に
て固定させ、垂直面用プローブ26のみをヘッド21の
底部21aから垂下状態となるように設定する(図4参
照)。
【0059】なお、本実施の形態では、測定対象である
金型WのスリットSは、基台2に対するY軸方向を長手
方向とし、X軸方向を幅方向とされて、テーブル9上に
固定される。
【0060】次に、手動又はモータ10,17による駆
動で、テーブル9及びステージ16をそれぞれ移動さ
せ、垂直面用プローブ26を金型WのスリットSの上方
に位置させる(図9(a)中A点)とともに、ヘッド2
1を手動又はモータ22による駆動にて下(−Z)方向
に移動させ、垂直面用プローブ26の接触子30をスリ
ットS内に挿入する(図9(a)中B点)。このとき、
接触子30の高さ位置は金型Wの水平面WHよりやや下
となる互いに対向する垂直面WVの略中間とさせる。
【0061】次に、垂直面用プローブ26の接触子30
を金型Wの一方の垂直面WVaに当接状態となるように
ステージ16を+X方向に移動させる。次に、この垂直
面用プローブ26の接触子30の接触面29の方向と、
このプローブ26による測定間隔幅(測定ピッチ)を設
定する。この設定は、キーボードなどの入力手段にて行
われる。
【0062】次に、ステージ16が移動し、垂直面用プ
ローブ26の接触子30を、金型Wの垂直面WVaに当
接させるとともに、このフィーラ27が略垂直となりプ
ローブ本体28と略真直となる位置までX軸方向に移動
させ、レンジ表示が略0を指し示す位置にて停止させる
(図9(a)中C点)。
【0063】このときのフィーラ27は、基部27aの
軸支部分を中心として、垂直面WV方向に押圧付勢され
た状態となっている。また、このときの停止した位置
(C点)の三次元座標値を計測するとともに、プローブ
26の変位値を0に補正する。
【0064】次に、接触子30が金型Wの垂直面WVに
接触した状態で、ヘッド21が下降(−Z方向)し、接
触子30による変位値が大きく変化する点(図9(a)
中D点)を計測開始点と設定し、またこの位置における
三次元座標値を計測する。この変位値が大きく変化する
点は垂直面WVの最下端である。
【0065】次に、テーブル9及びステージ16を移動
させずに、ヘッド21のみを上昇移動させ、設定された
ピッチ毎に垂直面用プローブ26を垂直な一直線状に移
動させて、計測を行う。計測される値は、各ピッチ毎の
三次元座標値とZ軸に対するX軸方向の変位量であり、
この変位量は0に補正された前記停止位置(C点)に対
する垂直面WVの垂直な一直線上の直線度の値とされ、
計測が行われる。そして、垂直面プローブ26の接触子
30が垂直面WVの上端縁を越え、フィーラ27が略垂
直状態から傾斜状態となった点(図9(a)中E点)で
計測が終了となる。
【0066】計測された値は、数値及び図形として図9
(b)に示すようにディスプレイ表示され、またこれら
測定結果が記憶される。
【0067】計測後は、ヘッド21が上昇移動を行い、
垂直面用プローブ26を金型Wから上昇させる(図9
(a)中F点)。
【0068】次に、金型Wの水平面WHより上方に位置
(図10(a)中F点)する垂直面用プローブ26は、
基端に配設されている図示しない回転駆動機構により1
80°水平回転し、接触子30の接触面29を逆方向、
すなわち本実施の形態では−X方向に向ける。このと
き、このプローブ26のフィーラ27は本体28に対し
て傾斜していることから、接触子30はこの回転で図中
G点に移動する。
【0069】次に、ヘッド21が再び下降して、プロー
ブ26の接触子30を、スリットSの対向する垂直面W
Vの略中間で、金型Wの水平面WHよりやや下となる位
置のスリットS内に挿入させ停止する(図10(a)中
H点)。
【0070】次に、垂直面用プローブ26の接触子30
を金型Wの前記一方の垂直面WVaと対向する他方の垂
直面WVbに当接状態となるようにステージ16を−X
方向に移動させる。
【0071】次に、ステージ16が移動し、垂直面用プ
ローブ26の接触子30を、金型Wの他方の垂直面WV
bに当接させるとともに、このフィーラ27が略垂直と
なりプローブ本体28と略真直となる位置まで−X方向
に移動させ、レンジ表示が略0を指し示す位置にて停止
させる(図10(a)中I点)。
【0072】このときのフィーラ27は、基部の軸支部
分を中心として、垂直面WVb方向に押圧付勢された状
態となっている。また、このときの停止した位置(I
点)の三次元座標値を計測するとともに、プローブ26
の変位値を0に補正する。
【0073】次に、接触子30が金型Wの垂直面WVb
に接触した状態で、ヘッド21が下降して、フィーラ2
7による変位値が大きく変化する点(図10(a)中J
点)を計測開始点と設定し、またこの位置における三次
元座標値を計測する。この変位値が大きく変化する点は
垂直面WVbの最下端である。
【0074】次に、テーブル9及びステージ16を移動
させずに、ヘッド21のみを上昇移動させ、設定された
ピッチ毎に垂直面用プローブ26を垂直な一直線状に移
動させて、計測を行う。
【0075】計測される値は、各ピッチ毎の三次元座標
軸とZ軸に対するX軸方向の変位量であり、この変位量
は0に補正された前記停止位置(I点)に対する金型W
の垂直面WVbの垂直な一直線上の直線度の値とされ、
計測が行われる。そして、垂直面プローブ26の接触子
30が垂直面WVの上端縁を越え、フィーラ27が略垂
直状態から傾斜状態となった点(図10(a)中K点)
で計測が終了となる。
【0076】計測された値は、数値及び図形として図1
0(b)に示すようにディスプレイ表示され、またこれ
ら測定結果が記憶される。
【0077】計測後は、ヘッド21が上昇移動を行い、
垂直面用プローブ26を金型Wから上昇させる(図10
(a)中L点)。
【0078】(b)垂直面WVにおける水平方向の直線
度の測定(図11参照) 次に、手動又はモータ10,17による駆動で、テーブ
ル9及びステージ16を移動させ、垂直面用プローブ2
6を金型WのスリットSの上方に位置させる(図11
(a)中A点)とともに、ヘッド21を手動又はモータ
22による駆動にて下(−Z)方向に移動させ、垂直面
用プローブ26の接触子30をスリットS内の所望の測
定深さに挿入する(図11(a)中B点)。なお、接触
子30の接触面29の向きは、前述した垂直面WVにお
ける垂直方向の直線度の測定時の初期の状態、すなわち
スリットSの一方の垂直面WVa側(+X方向)に向く
ように設定される。
【0079】次に、この垂直面用プローブ26の接触子
30の接触面29の方向と、このプローブ26による測
定距離、プローブの移動方向、及び測定ピッチ幅を設定
する。この設定は、キーボードなどの入力手段にて行わ
れる。なお、この実施の形態の場合、プローブ26の移
動方向は、基台2に対する−Y方向とされる。
【0080】次に、ステージ16が移動し、垂直面用プ
ローブ26の接触子30を、金型Wの垂直面WVに当接
させるとともに、このフィーラ27が略垂直となりプロ
ーブ本体28と略真直となる位置まで+X方向に移動さ
せ、レンジ表示が略0を指し示す位置にて停止させ、こ
の点を起点とする(図11(a)中C点)。
【0081】このときのフィーラ27は、基部27aの
軸支部分を中心として、垂直面WV方向に押圧付勢され
る。また、このときの停止した位置(C点)の三次元座
標値を計測するとともに、プローブ26の変位値を0に
補正する。
【0082】次に、接触子30が金型Wの垂直面WVに
接触した状態で、ヘッド21及びステージ16を移動さ
せずに、テーブル9のみを移動させ、設定されたピッチ
毎に垂直面用プローブ26を平行で真直な一直線状に−
Y方向に移動させて、計測を行う。
【0083】計測される値は、各ピッチ毎の三次元座標
値とY軸に対するX軸方向の変位量であり、この変位量
は0に補正された起点(C点)に対する金型Wの垂直面
WVの水平な一直線上の直線度の値とされ、計測が行わ
れる。そして、垂直面用プローブ26の接触子30が設
定された測定距離に達した時点(図11(b)中D点)
で、計測が終了となる。
【0084】計測された値は、数値及び図形として図1
1(c)に示すようにディスプレイ表示され、またこれ
ら測定結果が記憶される。
【0085】計測後は、ステージ16が−X方向に移動
を行い、垂直面用プローブ26を金型Wの垂直面WVか
ら離脱させ(図11(b)中E点)、また、ヘッド21
が上昇移動してスリットS内から上昇させる。
【0086】(4)各計測値の補正 次に、前述した(2),(3)(a),(3)(b)の
手順により得られた各直線度の測定値を、前記(1)の
手順により得られた補正値にて補正が行われ、基台2に
対して固定されている金型Wの固定状態の誤差を除いた
実際の金型Wの各面における各直線度を算出する。
【0087】そして、ディスプレイ画面上に、その形状
を表示し、または数値にて表示し、三次元形状の計測結
果が得られる。
【0088】従ってこのように構成された三次元測定方
法及びその装置1では、微小な隙間であるスリットSが
形成されている被測定物としての金型Wの形状を測定す
る際に、プローブ26,31が配設されるヘッド21、
ヘッド21が設けられるステージ16、ステージ16が
設けられるテーブル9の各々が、基台2に対して、個別
に直線移動するように、すなわちプローブ26,31に
て計測が行われる際には、一次元的にプローブ26,3
1を直線移動させて計測するので、このプローブ26,
31を移動させる1つの駆動部分以外の影響は受けず、
このプローブ26,31の精度を保ちながら計測が行え
るので、正確な結果を得ることができる。
【0089】また、各駆動部分を同時に駆動させること
がないことから、製作組立時やメンテナンス時の調整が
各部において精度を保つよう調整すればよいので、作業
が簡単になり、構成として簡素であることから、装置全
体として廉価に製作が行える。
【0090】さらに、従来の測定方法と異なって計測す
る面(WH,WV)の任意の一直線を連続して計測する
ため、プローブ移動時の誤差が発生せず、また、基準と
なる測定対象の水平面WHの水平度を計測し、補正して
被測定物Wの形状を算出するので、より信頼性の高い測
定結果を得ることができる。
【0091】また、垂直面用プローブ26のフィーラ2
7の先端部30の形状を、従来に比べて接触する面29
のみが凸球面形状とされるとともに、接触時に大きな衝
撃の加わらない計測方法であることから小型な形状とで
きるので、微小な隙間である押出成形用の金型Wのスリ
ットSなどに対しても十分に対応でき、これにより、こ
のスリットS内の面形状を計測することが可能となり、
また接触による計測であることから計測値の信頼性が向
上する。
【0092】なお、上述した実施の形態では、被測定物
である金型Wのテーブル9への固定状態を、スリットS
の長手方向をY軸方向、幅方向をX軸方向とし、この状
態のスリットSの各面の測定手順について述べたが、ス
リットSの長手方向及び幅方向は、この状態に限ること
がなく、長手方向をX軸方向、幅方向をY軸方向とした
場合、その水平面,垂直面の測定手順において、テーブ
ル9及びステージ16の移動方向などは、このスリット
Sに応じて変更される。
【0093】また、金型Wなどの被測定物をより厳密な
三次元形状で求める場合は、上述した手順をあらゆる方
向にて行うことで得ることが可能である。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように本発明による三次元
測定方法及びその装置では、微小な隙間であるスリット
が形成されている被測定物を測定する際に、プローブが
配設されるヘッド、ヘッドが設けられるステージ、ステ
ージが設けられるテーブルの各々が、基台に対して、各
々個別に直線移動して、すなわちプローブにて計測が行
われる際には、一次元的にプローブを直線移動させて計
測するので、このプローブを移動させる1つの駆動部分
以外の誤差などの影響は受けず、このプローブの持つ精
度を保ちながら計測が行えるので、正確な計測結果を得
ることができるという効果がある。
【0095】また、テーブル,ステージ,ヘッドを同時
に駆動させることがないことから、製作組立時やメンテ
ナンス時の調整が各部において精度を保つよう調整すれ
ばよいので、組立作業や調整作業を簡単に行うことがで
き、またこのことから各部の構成が、各々の直線移動に
おいて精密である簡素な構造とすることができることか
ら、装置全体として廉価に製造できるという効果があ
る。
【0096】さらに、従来の測定方法と異なって計測す
る面の任意の一直線を連続して計測するため、テーブル
やステージ,ヘッドなどによるプローブの移動時の三次
元座標値の誤差が発生せず、また、測定対象の水平面を
基準として計測し、この水平面の傾きなどを求めて他の
計測値を補正して被測定物の形状を算出するので、より
信頼性の高い測定結果を得ることができるという効果が
ある。
【0097】また、垂直面用プローブのフィーラ先端の
形状を、従来に比べて接触する面のみが凸曲面形状とさ
れるとともに、被測定物への接触時に大きな衝撃の加わ
らない計測方法であることから小型な形状とできるの
で、微小な隙間である押出成形用の金型のスリットなど
に対しても十分に対応でき、これにより、このスリット
内の面形状を計測することが可能となり、また接触によ
る計測であることから計測値の信頼性が向上するという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による三次元測定装置の一実施の形態を
示す概略斜視図
【図2】同実施の形態によるテーブルの側断面図
【図3】同実施の形態によるステージ及びヘッドの正面
【図4】同実施の形態による垂直面用プローブ及び水平
面用プローブの正面図
【図5】(a)同実施の形態による垂直面用プローブの
先端形状を示す側面図 (b)同正面図
【図6】(a)本発明による三次元測定装置にて計測さ
れる被測定物(金型)の概略斜視図 (b)同側断面図
【図7】(a)本発明による三次元測定方法による被測
定物の水平面の水平度の測定手順を示す概略側断面図 (b)同表示画面の図
【図8】(a)同測定方法による被測定物の水平面の直
線度の測定手順を示す概略側断面図 (b)同表示画面の図
【図9】(a)同測定方法による被測定物のスリットに
おける垂直面の垂直方向の直線度の測定手順を示す概略
側断面図 (b)同表示画面の図
【図10】(a)同測定方法による被測定物のスリット
における垂直面の垂直方向の直線度の測定手順を示す概
略側断面図 (b)同表示画面の図
【図11】(a)同測定方法による被測定物のスリット
における垂直面の水平方向の直線度の測定手順を示す概
略側断面図 (b)同平面図 (c)同表示画面の図
【符号の説明】
1…三次元測定装置 2…基台 3…防振台 9…テーブル 13…門型ブリッジ 16…ステージ 21…ヘッド 21a…底部 26…垂直面用プローブ 31…水平面用プローブ S…スリット W…被測定物(金型) WH…水平面 WV…垂直面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩切 利彦 東京都大田区蒲田本町1−9−3 株式 会社新潟鉄工所 エンジニアリングセン ター内 (56)参考文献 特開 平9−113254(JP,A) 特開 平9−113259(JP,A) 特開 平9−126750(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01B 21/00 - 21/32

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準となる水平面と、該水平面に対して
    直角をなす垂直面で構成されるスリットと、を具備する
    被測定物の形状を計測する三次元測定方法において、 基台に対して水平に直動するテーブルに前記被測定物を
    固定して、前記被測定物の水平面における同一直線上に
    ない少なくとも3点を、水平面用プローブの先端を接触
    させた状態で、前記テーブル及び該テーブルに対して直
    交する方向に水平に直動するステージにて前記水平面用
    プローブを水平に移動させて前記各点位置の前記基台を
    基準とする縦,横,高さの三次元座標をそれぞれ計測
    し、該水平面の前記基台に対する水平度を求めて補正値
    を算出し、 次に、前記被測定物の水平面上を前記水平面用プローブ
    を接触させた状態で、前記テーブル又は前記ステージの
    みにて前記水平面上の任意の一直線上を水平方向に直線
    移動させて、該水平面の直線度を計測し、 前記テーブル及びステージの移動方向に対してそれぞれ
    直交する垂直上下方向に移動可能なヘッドにて、前記ス
    リット内に垂直面用プローブを挿入して、該スリットの
    対向する一方及び他方の垂直面を該プローブを接触させ
    た状態で、前記垂直面の任意の一直線上を垂直方向に上
    昇させながら直線移動させて、該各垂直面の直線度を順
    次計測し、 再び、前記スリット内に前記垂直面用プローブを挿入し
    て、該スリットにおける前記一方の垂直面又は前記他方
    の垂直面を、前記プローブを接触させた状態で、前記テ
    ーブル又は前記ステージのみにて前記垂直面の一直線上
    を水平方向に直線移動させて、該垂直面の直線度を計測
    し、 前記各面の各直線度の測定値を前記補正値にて補正し、
    前記被測定物の形状を求めることを特徴とする三次元測
    定方法。
  2. 【請求項2】 基準となる水平面と、該水平面に対して
    直角をなす垂直面で構成されるスリットと、を具備する
    被測定物の形状を計測する三次元測定装置において、 防振台を介して設置される基台に対して水平に直線移動
    自在に配設され、前記被測定物を保持するテーブルと、 前記テーブル上を渡って前記基台に立設された門型ブリ
    ッジに支持されて前記テーブルの上方に配設され、該テ
    ーブルの移動方向と直交する水平方向に直線移動自在な
    ステージと、 前記ステージに設けられて、該ステージの移動方向に対
    して直交し、かつ前記テーブルの移動方向と直交する垂
    直上下方向に直線移動自在なヘッドと、 前記ヘッドの底部に垂下状に延出して固設され、前記被
    測定物のスリットにおける垂直面の垂直方向及び水平方
    向の直線度を計測する垂直面用プローブと、 前記垂直面用プローブと並列して前記ヘッドの底部に設
    けられるとともに、前記ヘッドの移動方向と平行な同方
    向に摺動自在に設けられ、前記テーブル上に保持される
    前記被測定物の水平面の基台に対する水平度及び該水平
    面の直線度を計測する水平面用プローブと、 を具備することを特徴とする三次元測定装置。
  3. 【請求項3】 前記垂直面用プローブは、先端のフィー
    ラの形状が、前記被測定物の垂直面に接触する一側面の
    みが凸曲面形状とされていることを特徴とする請求項2
    記載の三次元測定装置。
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