JP2981954B2 - 鋳 型 - Google Patents
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Description
鋳型に関し、特に、湯口から下方に延びるメインランナ
とキャビティとの間を結ぶサブランナに外部に通じるエ
ア抜き通路を接続し、サブランナを流れる溶湯中のガス
をガス抜き通路へ逃がして、巣孔のない良質の鋳物を得
るようにした鋳型の改良に関する。
ス抜き通路へのガスの排出を促進するために、サブラン
ナに湾曲部を形成し、その湾曲部の内側にガス抜き通路
を開口させ、湾曲部を通過するとき受ける遠心力の差に
より溶湯から分離したガスをガス抜き通路へ導くように
したものが従来知られている(例えば特公昭61−34
899号公報参照)。
ような従来の鋳型では、遠心分離効果を得るために溶湯
の流速を或る値以上に高める必要があるが、そうした場
合、キャビティへの溶湯の流入速度が速過ぎてキャビテ
ィ内で溶湯が空気を巻込み、これが巣孔発生の新たな原
因となることが考えられ、また溶湯の流れに抵抗となる
ようなフィルタの設置も困難となる。さらにサブランナ
に湾曲部を形成することは、必然的に鋳型の大型化を招
くのみならず、サブランナの全長を長くして溶湯の歩留
りを低下させるという不都合を生じる。
ので、サブランナを直線状に形成して鋳型の小型化を図
り、且つフィルタを設置するも、サブランナからガスを
効果的に排除し得るようにすることを目的とする。
に、本発明は、サブランナを略水平方向に沿って直線状
に形成すると共に、サブランナの入口に絞り部を形成
し、またサブランナの途中にフィルタを収納するフィル
タ室を形成すると共に、このフィルタ室の上側にエア抜
き通路に通じる膨脹室を連設したことを第1の特徴とす
る。
ルタ室より下流のサブランナの上側に、ガス抜き通路に
通じる第2の膨脹室を連設したことを第2の特徴とす
る。
えて、メインランナの下端に形成される湯口底をサブラ
ンナの入口より下方に配置したことを第3の特徴とす
る。
説明する。
図1の2−2線断面図である。これらの図面において、
重力鋳造用の金属製鋳型、即ち金型1は、固定型2と、
この固定型2に開閉可能に接合される可動型3とから構
成される。両型2,3は、接合面を鉛直にして配置され
るもので、それらの接合面間には、上端を開口して鉛直
方向に延びるメインランナ4と、このメインランナ4の
下端部から分岐して水平方向に直線状に延びる複数本の
サブランナ5と、各サブランナ5の先端部に堰6を介し
て接続されて上方へ延びるキャビティ7とが形成され、
メインランナ4の開口端に連なる湯口8aを有する湯口
ブロック8が固定型2または可動型3の上面に付設され
る。
速させる絞り部9が形成され、この絞り部9よりも下方
位置を占めるように湯口底4aがメインランナ4の下端
に形成される。この湯口底4aは半球状をなしている。
製のフィルタ10を収納するフィルタ室11が形成さ
れ、このフィルタ室11の上側に第1膨脹室12が連設
され、この第1膨脹室12から上方へ延びる第1ガス抜
き通路13が金型1の上面に開口する。サブランナ5に
おいて絞り部9及びフィルタ室11間を接ぐ部分は、フ
ィルタ室11に向って拡径するテーパ部5aに形成され
る。
室11及び堰6の中間部において第2膨脹室14が連設
され、この膨脹室14から上方へ延びる第2ガス抜き通
路15が金型1上面に開口する。
開口部を通り過ぎる行止り部5bが形成される。
インランナ4、サブランナ5、キャビティ7、第1,第
2ガス抜き通路13,15等は、固定及び可動型2,3
の相対向する接合面にそれぞれ形成された一対の凹部ま
た凹溝から構成される。
鋳造に際しては、先ず可動型3を固定型2に接合してか
ら溶湯を湯口8aに注ぐ。すると、その溶湯は、メイン
ランナ4を流下して複数本のサブランナ5に分流し、フ
ィルタ室11を通るときフィルタ10により濾過され、
ガスを含む異物が分離される。そして堰6により流速を
調整されながらキャビティ4を下から上へ静かに満して
いく。
2,3を開いて、キャビティ7で成形された製品部、メ
イン及びサブランナ4,5で成形されたランナ部等を取
り出し、堰6で成形された頸部を破断して製品部からラ
ンナ部を分離する。
ブランナ5の入口より下方に位置する湯口底4aが設け
られているので、溶湯がメインランナ4を勢いよく流下
してきても、湯口底4aに当ってエネルギを減衰され、
静かにサブランナ5へ流入することになる。したがって
溶湯はサブランナ5を流入する前にメインランナ4内の
空気と分離でき、その空気をサブランナ5に巻込むこと
が少ない。
インランナ4に接続されるので、溶湯がメインランナ4
からサブランナ5に移る際、絞り部9により減速される
ことによっても、メインランナ4からサブランナ5への
空気の巻込みを防ぐことができる。
速を調整して第1,第2膨脹室12,14での溶湯の淀
み効果を促進させるため、フィルタ室11のフィルタ1
0でガスを含む異物を分離したとき、そのガスを第1膨
脹室12で効果的に浮上させて第1ガス抜き通路13へ
放出させ、またフィルタ室11の通過後、溶湯に発生し
たガスは第2膨脹室14で効果的に浮上させて第2ガス
抜き通路15へ放出させることができる。したがってガ
スその他の異物を除去した溶湯をキャビティに供給でき
て、巣孔の無い良質の鋳物を得ることができる。
型1の小型化を図ると共に、サブランナ5の全長が短縮
して溶湯の歩留りを向上させることができる。
第1,第2ガス抜き通路13,15を固定型2または可
動型3のいずれか一方にのみ凹溝として形成した点を除
けば前実施例と同様の構成であり、図中、前実施例と対
応する部分には、それと同一の符号を付す。
ば、サブランナを略水平方向に沿って直線状に形成する
と共に、サブランナの入口に絞り部を形成し、またサブ
ランナの途中にフィルタを収納するフィルタ室を形成す
ると共に、このフィルタ室の上側にエア抜き通路に通じ
る膨脹室を連設したので、絞り部により溶湯の流れを減
速することによりメインランナからサブランナへの空気
の巻込みを防止できる。またこれと同時にサブランナで
の溶湯の流速が調整されてフィルタ室上側の膨脹室での
溶湯の淀み効果が促進され、したがってフィルタ室のフ
ィルタによりガスを含む異物を分離したとき、そのガス
を膨脹室で効果的に浮上させ、ガス抜き通路へ放出させ
ることができ、溶湯の濾過と相俟って良質の鋳物を得る
ことができる。さらにサブランナの直線化により鋳型の
小型化を図ることができる。
タ室より下流のサブランナの上側に、ガス抜き通路に通
じる第2の膨脹室を連設したので、前記フィルタ室の通
過後、溶湯にガスが発生した場合には、これを第2の膨
脹室へ浮上、除去して良質の鋳物の提供に寄与する。
時、メインランナを流下する溶湯のエネルギを湯口底で
減衰させてから、その溶湯をサブランナに流入させ、こ
れによりメインランナからサブランナへの空気の巻込み
を防止し、更なる良質の鋳物の提供に寄与する。
−1線断面図)
図
Claims (3)
- 【請求項1】 湯口(8a)から下方に延びるメインラ
ンナ(4)とキャビティ(7)との間を結ぶサブランナ
(5)に外部に通じるエア抜き通路(13,15)を接
続した鋳型において、 サブランナ(5)を略水平方向に沿って直線状に形成す
ると共に、サブランナ(5)の入口に絞り部(9)を形
成し、またサブランナ(5)の途中にフィルタ(10)
を収納するフィルタ室(11)を形成すると共に、この
フィルタ室(11)の上側にエア抜き通路(13)に通
じる膨脹室(12)を連設したことを特徴とする鋳型。 - 【請求項2】 請求項1記載のものにおいて、 フィルタ室(11)より下流のサブランナ(5)の上側
に、ガス抜き通路(15)に通じる第2の膨脹室(1
4)を連設したことを特徴とする鋳型。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載のものにおいて、 メインランナ(4)の下端に形成される湯口底(4a)
をサブランナ(5)の入口より下方に配置したことを特
徴とする鋳型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5022964A JP2981954B2 (ja) | 1993-02-10 | 1993-02-10 | 鋳 型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5022964A JP2981954B2 (ja) | 1993-02-10 | 1993-02-10 | 鋳 型 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06234041A JPH06234041A (ja) | 1994-08-23 |
JP2981954B2 true JP2981954B2 (ja) | 1999-11-22 |
Family
ID=12097273
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5022964A Expired - Lifetime JP2981954B2 (ja) | 1993-02-10 | 1993-02-10 | 鋳 型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2981954B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002316239A (ja) * | 2001-04-18 | 2002-10-29 | Taiheiyo Cement Corp | 金属−セラミックス複合材料の鋳造方法 |
JP2002316238A (ja) * | 2001-04-20 | 2002-10-29 | Taiheiyo Cement Corp | 鋳型構造 |
JP5701004B2 (ja) * | 2010-10-13 | 2015-04-15 | 三菱重工業株式会社 | ダイカスト金型 |
CN111872328A (zh) * | 2020-06-09 | 2020-11-03 | 东风本田汽车零部件有限公司 | 一种发动机轴承座的多件化铸造模具 |
-
1993
- 1993-02-10 JP JP5022964A patent/JP2981954B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06234041A (ja) | 1994-08-23 |
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