JP2981291B2 - 嵩高不織布シートの製造方法 - Google Patents

嵩高不織布シートの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は破断応力が高く、嵩高な
不織布シートの製法に関する。更に詳しくは、ジオテキ
スタイル分野、自動車内装分野、建材分野などにおける
天井、壁などに使用される嵩高不織布シートの製法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】エンボスロール熱融着スパンボンド法不
織布は、機械的強力は強いが地厚感に乏しい欠点を有し
ている。このような熱融着スパンボンドの用途を拡大す
るために機械的強力を減ずることなく、地厚感を出す方
法が検討されてきている。従来、織物、不織布などの嵩
高、柔軟化方法については、ワッシャー、液流加工など
水の力を利用して物理的に揉む方法や、バフ、ガーネッ
トワイヤー、針布、サンドペーパーなどで表面を起毛し
たり、シリコン、フッ素などの柔軟剤を付けて、表面摩
擦抵抗を小さくする方法などが行われているが、ワッシ
ャー、液流加工などの水の力を利用して物理的に揉む方
法は、シワになったり、特に不織布のような揉み摩耗が
弱い布帛では破損したり、乾燥にコストがかかる欠点を
有していた。また、表面を起毛することにより、嵩高柔
軟化する方法は、多数回繰り返して行わないと効果が出
にくく生産性が悪いばかりか、表面の繊維が切断して弱
くなる欠点を有していた。柔軟剤を用いる方法は、薬剤
の付与及び乾燥にコストがかかり、また薬剤の安全性な
どにも考慮しなければならない欠点を有している。水、
または空気を利用して単繊維を交絡させる不織布では、
嵩高性の発現は容易であるが不織布の強力が弱いという
欠点を有している。
【0003】更に特開昭50−298787号公報に
は、不織布に高温気体を吹きつけることにより不織布を
部分的に融着するかあるいは小孔を形成させる柔軟性、
嵩高性に富んだ不織布の製法が開示されている。しかし
この製法では、熱風で不織布の繊維間が融着しており、
得られる不織布の嵩高性が不充分である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、嵩高
で柔軟性に富み、且つ強伸度の優れた不織布シートの製
法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、熱可
塑性合成繊維を含む長繊維不織布に、直径0.05〜5
mmで、該不織布の融点以上の温度に加熱した突起物に
よって該不織布の全表面積の0.2〜20%の割合で穴
を形成させた後、穴を形成させた後の不織布の破断応力
の50〜95%の応力で延伸することを特徴とする嵩高
不織布シートの製造方法、である。
【0006】本発明の製法に用いられる熱可塑性合成繊
維を含む長繊維不織布としては、例えば、ポリプロピレ
ン、ポリエステル、ポリアミド等を含み、ピンエンボス
ロール等により部分熱圧着を施すスパンボンド法や、熱
風により全面圧着するヒートボンド法、熱風により部分
圧着するサーマルボンド法によって得られる不織布等が
挙げられる。不織布中に含まれる熱可塑性合成繊維の含
有率は65%以上が好ましい。
【0007】本発明の製法は、上記不織布に、直径0.
05〜5mmで、該不織布の融点以上の温度に加熱した
突起物によって上記不織布の全表面積の0.2〜20%
の割合で穴あけ加工することを特徴とする。この穴あけ
加工を施こすことにより不織布は穴の部分の熱可塑性繊
維間が溶融接着される。突起物の加熱温度は、不織布に
含まれる熱可塑性繊維間が相互に融着接合し、ポリマー
の分解、燃焼が発生しない範囲であれば特に限定されな
い。
【0008】突起物は直径0.05〜5mm、好ましく
は1〜3mmを有する。直径が5mmを越えると穴あけ
加工時に突起部を不織布に押し込む圧力を高くする必要
がある上に、穴部、つまり溶融部が不織布中に占める割
合が高くなり、硬い触感となり好ましくない。一方、直
径が0.05mmより小さいと、突起部の押し込み時の
不織布の吸熱により突起部の温度低下が激しく、所定の
温度コントロールが困難となり、繊維間の融着接合が不
充分となる。また、不織布に突起物を押し込んだ際、突
起物が曲がったり折れたりするトラブルが発生するので
好ましくない。
【0009】穴あけ加工の割合は、(穴面積/不織布表
面積)(%)で表わされ、本発明の製法ではこれを0.
2〜20%、好ましくは0.5〜10%にすることによ
り、不織布に地厚感、ソフト感および強力を与えること
ができる。次に本発明の製法は、上記穴あけ加工した後
の不織布を該不織布の破断応力の50〜95%、好まし
くは80〜90%の応力で延伸することを特徴とする。
この様に不織布面に対して水平な応力をかけることによ
って、穴部(融着接合部)を破壊することなく不織布に
ボリューム感が出る。特に、ピンエンボスロール等によ
ってつけられた部分熱圧着部を有する不織布の場合も、
熱圧着部の繊維拘束を外し、ボリューム感を出すことが
可能である。
【0010】応力が穴あけ加工した後の不織布の50%
未満では、ピンエンボスロール等によってつけられた熱
圧着部の繊維拘束が外れない為好ましくない。一方、応
力が95%を越えると、延伸時に不織布の切断が頻発
し、工業的に安定しない為好ましくない。延伸は、繰り
返し行なうとより嵩高、ソフトな風合の不織布ができ
る。
【0011】
【実施例】次に本発明を実施例によって更に詳細に説明
する。
【0012】
【実施例1〜3】目付が100g/m2 のポリプロピレ
ンスパンボンドを280℃に加熱した直径1.5mmの
針にて、縦、横方向に5mmのピッチ間隔で穴あけ加工
を行った。この不織布を縦方向に種々の延伸応力で延伸
加工をし、実施例1〜3とし、その強伸度、厚み、柔軟
性、圧縮率を表1に示す。
【0013】なお、強伸度、厚み、柔軟性、圧縮率の測
定法を以下に示す。 <強伸度>不織布試験法(JIS L 1096)によ
る。 <厚 み>不織布試験法(JIS L 1096)によ
る。 <柔軟性>JIS L 1096 剛軟性A法 (45
°カンチレバー法)による。 <圧縮率>不織布シートの0.5g/cm2 荷重時の厚
みD(mm)及び50g/cm2 荷重時の厚みd(m
m)を測定し、下式で圧縮率を求める。
【0014】圧縮率(%)=(D−d)/D×100
【0015】
【比較例1,2】実施例と同じ不織布に対し穴あけ加
工、延伸加工もしないものを比較例1、穴あけ加工はせ
ずに延伸加工を応力50%で行ったものを比較例2と
し、これらの強伸度、厚み、柔軟性を同じく表1に示
す。実施例1〜3の不織布は、厚みがあって柔軟性があ
り、かつ強伸度共に優れたものであるのに対し、比較例
2の不織布は、比較例1の不織布の厚みが0.78mm
であったものが延伸加工することにより厚みは0.88
〜0.98mmと肉厚になり、かつ柔軟化しているの
に、強伸度が劣るものとなった。
【0016】
【比較例3〜11】目付100g/m2 のポリプロピレ
ンスパンボンドを280℃に加熱した直径1.5mmの
針にて縦、横方向に5mmピッチの間隔に穴明け加工を
行ったものをピンエンボスロールによる揉み加工を行い
比較例3〜11とした。これらの強伸度、厚み、柔軟性
を表2に示す。
【0017】ピンエンボスロールによる揉み加工におけ
る嵩高柔軟化については、揉み加工によって繊維間結合
力が低下して強力の劣化がみられ、特に両面加工をした
ものがこの影響が激しいものであった。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【発明の効果】本発明の嵩高不織布シートの製法によれ
ば、嵩高性、柔軟性、強伸度の優れた不織布が得られる
ものであり、この不織布は、破断応力や嵩高性が要求さ
れる種々の分野への適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製法で得られる嵩高不織布シートの断
面図を示す。
【符号の説明】
1……不織布シートを構成している繊維 2……熱針による溶融穴部 3……ピンエンボスロール等による熱圧着部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性合成繊維を含む長繊維不織布
    に、直径0.05〜5mmで、該不織布の融点以上の温
    度に加熱した突起物によって該不織布の全表面積の0.
    2〜20%の割合で穴を形成させた後、穴を形成させた
    後の不織布の破断応力の50〜95%の応力で延伸する
    ことを特徴とする嵩高不織布シートの製造方法。
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