JP2981253B2 - 制振性組成物 - Google Patents

制振性組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は優れた制振性能を示す、熱可塑性の制振性組
成物に関する。
〔従来の技術〕
近年、自動車等交通機関の発達に伴い、これに起因す
る騒音、振動が大きな社会問題となってきた。また自動
車内部にも、低振動、低騒音性という高度な要求が求め
られるに至っている。また、一般家庭でも、複写機、プ
リンター等の事務機器が広く使用されるようになり、こ
れらの機器の発生する騒音、振動の低減が重要な課題と
なっている。さらにまた、生活様式の変化から、家庭用
電気製品は大型化しており、冷蔵庫、洗濯機、掃除機等
の振動を伴う機器の低振動、低騒音化による静粛性も商
品としての重要な性能の一つとなっている。
本発明者らは、上述の要求を満たす材料について鋭意
検討の結果、一定のミクロ構造を有するジエン系モノマ
ーからなるブロックと、芳香族ビニルモノマーからなる
ブロックとからなるブロック共重合体が、前記特性を具
備した優れた制振材用の材料であることを見出した(特
願昭63−254657号)。
しかしながら、かかるブロック共重合体が制振性能を
示す温度範囲は比較的狭いものであり、実際に使用する
際に周囲の温度の変化により、特に高温領域において十
分な制振性能を示さない場合がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は広い温度範囲で制振性能を発揮するととも
に、高い制振性を示す制振性材料を提供することを目的
とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によれば上記課題は、a)数平均分子量が2500
〜40000のビニル芳香族モノマーから成るブロック
(A)[以下、ビニル芳香族ブロック(A)と略称す
る]と、イソプレンまたはイソプレンとブタジエンの混
合物から成り、数平均分子量が10000〜200000で、3.4結
合及び1.2結合含有量が40モル%以上であり、0℃以上
にtanδの主分散のピークを有するブロック、またはそ
の鎖中の炭素−炭素二重結合の少なくとも一部が水添さ
れたブロック(B)より構成され、ブロックの結合の形
態がA−(B−A)、又は(A−B)(nは1以上
の整数)で表される、数平均分子量が30000〜300000で
あるブロック共重合体100重量部、およびb)重量平均
フレーク径が10μm以上300μm以下で、重量平均アス
ペクト比が10以上100以下の雲母粉体を必須とする無機
粉体5〜200重量部とからなる制振性組成物により解決
される。
本発明に使用されるブロック共重合体はビニル芳香族
ブロック(A)が疑似架橋点を形成するため架橋反応す
ること無く十分な強度的性質を示し、イソプレンまたは
イソプレン−ブタジエン混合物から成るブロック(B)
が弾性に優れることから、貼り合わせた後に成型する場
合にも十分な成型性を有する。また、本ブロック共重合
体は、熱可塑性を有しホットメルトによる成型加工が可
能であり成型加工が極めて容易である。
また、無機粉体を併せて使用することにより高いレベ
ルの制振性を保ちながら、広い温度範囲、特に高温領域
における制振性を改善することが可能になる。
以下に本発明をさらに詳しく説明する。
本発明において用いられるブロック共重合体の第一成
分としては、ビニル芳香族モノマー、例えばスチレン、
α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニ
ルナフタレン、3−メチルスチレン、4−プロピルスチ
レン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチ
レン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェ
ニルブチル)スチレン等があるが、最も好ましいのはス
チレンである。
また、本発明において用いられるブロック共重合体の
第二成分としてはイソプレン、またはイソプレンとブタ
ジエンの混合物が使用される。これ以外のモノマーを使
用した場合、例えば、ブタジエン単独の場合、3.4結合
及び1.2結合含有量を増やしても制振性能を発現する温
度は0℃未満であり、実際に使用される温度での制振性
能は得られず、実用上の意義は少ない。イソプレンの場
合、本発明の3.4結合及び1.2結合含有量とすることによ
り、概ね0℃から50℃前後までの実用的な温度範囲で制
振性能を発揮することができ、広い用途に対応すること
が可能になり、実用上極めて有意義である。イソプレン
とブタジエンの混合物を使用する場合、イソプレンの割
合が40%以上であれば0℃以上で制振性能を発揮する。
イソプレンとブタジエンの混合物を使用する場合のブロ
ック(B)の形態としてはランダム、ブロック、テーパ
ードのいずれでも良い。
本発明で使用するブロック共重合体のイソプレンまた
はイソプレンとブタジエンの混合物から成るブロック部
分の、3.4結合及び1.2結合含有量は40モル%以上(100
モル%でもよい)であることが必要である。3.4結合及
び1.2結合含有量が40モル%より少ない場合、通常の使
用温度領域で十分な制振性能が得られず好ましくない。
また、ブロック共重合体の粘弾性測定により得られる
tanδ(損失正接)の主分散のピークの温度が0℃以上
であることが必要である。0℃よりも低い温度にしかピ
ークがない場合には、通常の温度領域で十分な制振性能
が得られない。
このイソプレンまたはイソプレンとブタジエンの混合
物からなるブロック(B)の数平均分子量は、10000〜2
00000の範囲のものが用いられる。ブロック(B)の数
平均分子量が上記の範囲より小さい場合には、ブロック
共重合体の弾性的性質を損ない、また、大きすぎる場合
には、ブロック共重合体の流動性が悪くなり好ましくな
い。
このイソプレンまたはイソプレンとブタジエンの混合
物から成るブロック(B)はそのブロック中の炭素−炭
素二重結合の少なくとも一部が水添されたものであって
も良い。水添率は、要求される耐熱性、耐候性のレベル
に応じて決定される。高度な耐久性が要求される場合に
は、水添率を50モル%以上とするのが好ましい。
ビニル芳香族ブロック(A)の数平均分子量は2500〜
40000の範囲であり、ビニル芳香族ブロック(A)の数
平均分子量が2500より小さいとブロック共重合体の機械
的性質が低下し、40000を超えるとブロック共重合体の
溶融粘度が高くなり過ぎ熱可塑性が損なわれ好ましくな
い。
また、ビニル芳香族ブロック(A)のブロック共重合
体中での割合は、一般に5重量%〜50重量%の範囲であ
る。ビニル芳香族ブロック(A)の割合が5重量%より
小さいと、ブロック共重合体の機械的性質が不十分とな
り、逆に50重量%を超えるとブロック共重合体の粘度が
著しく高くなるため加工が困難となり、また制振性能も
低下する。
ブロック共重合体の数平均分子量は30000〜300000の
範囲にあることが必要である。ブロック共重合体の数平
均分子量が30000より小さいとブロック共重合体自体の
破断時の強度、伸度等の機械的性質が低下する。また、
ブロック共重合体の数平均分子量が300000を超えると、
無機粉体との混合が困難になり、また、ホットメルトに
よる取扱いが困難になる。この点からブロック共重合体
の数平均分子量はより好ましくは80000〜250000の範囲
である。本発明で使用するブロック共重合体のブロック
形態は、式、A−(B−A)n,(A−B)nで示され
る。ここで、nは1以上の整数であり、その上限にはと
くに制限はないが、概ね10以下の値であるのが好まし
い。
本発明で使用するブロック共重合体は次の種々の方
法、すなわち(イ)アルキルリチウム化合物を開始剤と
してビニル芳香族モノマー、イソプレンまたはイソプレ
ンとブタジエンの混合物を逐次重合させる方法、(ロ)
ビニル芳香族モノマー次いでイソプレンまたはイソプレ
ンとブタジエンの混合物を重合し、これをカップリング
剤によりカップリングする方法、あるいは(ハ)ジリチ
ウム化合物を開始剤としてイソプレンまたはイソプレン
とブタジエンの混合物、次いでビニル芳香族モノマーを
逐次重合させる方法等により製造することができる。ア
ルキルリチウム化合物の例としてはアルキル残基の炭素
原子数が1〜10のアルキル化合物があげられるが、とく
にメチルリチウム、エチルリチウム、ペンチルリチウ
ム、及びブチルリチウムが好ましい。カップリング剤と
してはジクロロメタン、ジブロモメタン、ジクロロエタ
ン、ジブロモエタン、ジブロモベンゼン等が用いられ
る。ジリチウム化合物の例としてはナフタレンジリチウ
ム、ジリチオヘキシルベンゼン等があげられる。これら
の使用量はブロック共重合体の分子量により決定される
ものであるが、重合に用いられる全モノマー100重量部
に対し、概ね開始剤0.01〜0.2重量部、カップリング剤
0.04〜0.8重量部程度の範囲で用いられる。
イソプレン、またはイソプレンとブタジエンの混合物
からなるブロック(B)のミクロ構造として3.4結合及
び1.2結合を40モル%以上含有し、かつ0℃以上にtanδ
の主分散のピークを持つようにするためには、イソプレ
ンまたはイソプレンとブタジエンの混合物の重合の際に
共触媒としてルイス塩基が用いられる。ルイス塩基の例
としてはジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン等のエーテル類、エチレングリコールジメ
チルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル
等のグリコールエーテル類、トリエチルアミン、N,N,
N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA),N−
メチルモルホリン等のアミン系化合物等があげられる。
これらのルイス塩基の使用量は開始剤のリチウムのモル
数に対し概ね0.1〜1000倍モルの範囲である。
重合の際には制御を容易にするために溶媒を使用する
のが好ましい。溶媒としては重合触媒に対し不活性な有
機溶媒が用いられる。特に炭素数が6〜12の脂肪族、脂
環族、芳香族炭化水素が好ましく用いられる。その例と
しては、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチル
シクロヘキサン、ベンゼン等があげられる。
重合はいずれの重合法による場合も0〜80℃の温度範
囲で、0.5〜50時間の範囲で行われる。
ブロック(B)を水添する場合には公知の方法が用い
られるが、水添反応、水添触媒に対して不活性な溶媒に
溶解した状態で、公知の水添触媒により分子状水素を反
応させる方法が好ましく用いられる。使用される触媒と
しては、ラネーニッケル、あるいはPt,Pd,Ru,Rh,Ni等の
金属をカーボン、アルミナ、硅藻土等の単体に担持させ
たもの等の不均一触媒、または遷移金属とアルキルアル
ミニウム化合物、アルキルリチウム化合物等の組み合わ
せからなるチーグラー系の触媒等が用いられる。反応
は、水素圧が常圧ないし200kg/cm2、反応温度が常温な
いし250℃、反応時間が0.1ないし100時間の範囲で行わ
れる。反応後のブロック共重合体は、反応液をメタノー
ル等により凝固させた後、加熱あるいは減圧乾燥させる
か、反応液を沸騰水中に注ぎ溶剤を共沸させ除去した
後、加熱あるいは減圧乾燥することにより得られる。
本発明においては、ブロック共重合体と無機粉体とを
併用することにより、高いレベルの制振効果を維持し、
広い温度範囲、特に高温領域における制振効果を発揮す
ることが可能になる。無機粉体としては、重量平均フレ
ーク径が10μm以上300μm以下で、重量平均アスペク
ト比が10以上、100以下の雲母粉体の使用を必須とす
る。
重量平均フレーク径が10μm未満の雲母粉体は粉砕に
要するエネルギーが極めて大きくなり、経済面に問題を
有するばかりか、制振性を改善する効果がむしろ低下す
る。一方、重量平均フレーク径が300μmを超えると、
得られる組成物の物理的性質を損ない好ましくない。
また、雲母粉体の重量平均アスペクト比が10未満では
制振性を改善する効果に乏しく、100を超える場合に
は、得られる組成物の物理的性質を損ない好ましくな
い。
本発明において使用される雲母粉体の種類については
特に制限はなく、白雲母(マスコバイト)、金雲母(フ
ロゴバイト)、絹雲母(セリサイト)、黒雲母、ソーダ
雲母、合金雲母等より適宜選択することができる。
本発明において使用される雲母はブロック共重合体中
での分散性を高める等の目的で表面処理がなされたもの
でもよい。表面処理剤としては種々の有機化合物を用い
ることができるが、シランカップリング剤特にアミノ基
や二重結合を含むシランカップリング剤は好ましく用い
られる。
本発明においては、無機粉体として真比重が1.5以
上、平均粒径が10μm以下の無機粉末を雲母粉体と併用
するのがよい。真比重が1.5未満、平均粒径が10μmよ
り大きい無機粉末を用いた場合には、添加量に応じ制振
効果が低下することがある。
上記条件を満たす無機粉末としては、炭酸カルシウ
ム、クレー、タルク、炭酸マグネシウム、ウォラストナ
イト、ゼオライト、アルミナ、フェライト、ホワイトカ
ーボン、ガラス等が例示される。これらの無機粉体は各
種有機化合物により表面処理されたものであっても良
く、また、形状は粒状、燐片状、繊維状等のいずれでも
良い。
本発明において無機粉体は、ブロック共重合体100重
量部に対し、5〜200重量部の範囲で使用される。無機
粉体が上記範囲より少ない場合には、制振性改良の効果
は得られず、また、上記範囲を超える場合には、ブロッ
ク共重合体との混合が難しくなるし、得られる複合材の
物理的性質が不十分となり好ましくない。
無機粉体が、雲母を他の無機粉体と併用したものであ
る場合、その比は概ね前者/後者=80/20〜10/90(重量
比)の範囲にあるのが好ましい。
本発明の組成物は熱可塑性を有し、ホットメルトによ
る成型加工が可能であり、優れた加工性を有する。すな
わち、ニーダー等により加熱下に溶融混練し、溶融下に
コーティングしたり、あるいはプレス等により成型する
方法、また、押出機により成型する方法等が採られる。
これらのいずれの方法によっても、架橋等の反応は必要
とせず、成型後冷却することにより十分な強度的性質を
示す成型物が得られる。
本発明の組成物は、必要に応じ各種配合剤を配合して
使用される。その例としては、ロジン、テルペン、石油
樹脂等の粘着付与樹脂、DOP,DOA,プロセスオイル等の可
塑剤、着色剤等が挙げられる。これらの配合剤の使用量
は、ブロック共重合体100重量部に対し10〜300重量部の
範囲で好ましく用いられる。
また、場合によっては本発明の趣旨を損なわない程度
に他のポリマーをブレンドして使用することも可能であ
る。この場合、スチレン−エチレンブチレン−スチレン
ブロック共重合体、スチレン−エチレンプロピレン−ス
チレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチ
レンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレ
ンブロック共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等
がより好ましく用いられる。これらのポリマーのブレン
ド率は30重量%以下であることが好ましい。
本発明の組成物は、成型物としてそのまま、または金
属、プラスチック、木等の板に塗布、挟む等の形で使用
される。
〔実施例〕
以下、実施例によって本発明を更に具体的に説明す
る。
なお、実施例中の各測定値は以下の方法により求め
た。
分子量はGPCによった。
ミクロ構造はNMRスペクトルを測定し、δ4.8ppm,δ5.
8ppmの、3,4結合及び1.2結合のピークとδ5.3ppmの1,4
結合のピークの比から3,4結合及び12結合の含有量を算
出した。水添率は、水添反応前後のブロック共重合体の
ヨウ素価を測定し、その比より算出した。
tanδのピーク温度は、レオバイブロン(オリエンテ
ック社製)により粘弾性スペクトルを測定することによ
り求めた。
制振性能を示す損失係数(η)は、厚さ1mmの鋼板に
制振性組成物を塗布してなる検体に、加振器により振動
を与え、検体の共振の度合いを測定するという共振法に
より求めた。なお、測定周波数は500Hz、測定温度は60,
25,10℃でおこない制振性を示す温度範囲の広さの指標
とした。
参考例1(ブロック共重合体の製造) 乾燥し、窒素で置換された耐圧反応器に、溶媒として
シクロヘキサン600ml、重合触媒としてn−BuLi0.2ml,
ビニル化剤としてTMEDA0.2mlを添加し、50℃に昇温した
後、スチレンモノマー5ml、イソプレンモノマー120ml、
スチレンモノマー5mlの順に添加し重合させた。重合液
をメタノールで処理することにより共重合体を回収し
た。得られた共重合体を真空乾燥することにより、ブロ
ック共重合体(I)を得た。
得られたブロック共重合体(I)の数平均分子量は16
5000,ポリスチレンブロックの数平均分子量は9800,ポリ
イソプレンブロックの数平均分子量は145000,3.4結合及
び1.2結合の合計量が79.8モル%であった。
また、tanδのピーク温度は39.8℃であった。
実施例1〜8および比較例1 参考例1で得られたブロック共重合体(I)と、各種
の無機粉体とを、第1表に示す配合により混合し組成物
を得た。得られた組成物の制振性能の測定の結果を第1
表に示す。
第1表に示した結果のとおり、ブロック共重合体
(I)のみの場合、25℃では高い制振性能を示すもの
の、60℃、10℃では損失係数は小さく、制振性能が不十
分であることを示している。これに対し本発明の組成物
はいずれの温度でも十分高い損失係数を持ち広い温度範
囲で制振性能を有することが分かる。
参考例2(ブロック共重合体の製造) スチレンモノマー、イソプレンモノマーの使用量をそ
れぞれ7ml,150mlに変えること以外は参考例1と同様に
して重合した後、Pd−Cを触媒として水添することによ
り、ブロック共重合体(II)を得た。
得られたブロック共重合体(II)の数平均分子量は12
0000、ポリスチレンブロックの数平均分子量は8000、ポ
リイソプレンブロックの数平均分子量は100000、3.4結
合及び1.2結合の合計量は73.4モル%、水添率は78.2%
であった。tanδのピーク温度は36.8℃であった。
実施例9〜12および比較例2 参考例2で得られたブロック共重合体(II)と、各種
無機粉体とを第2表に示す配合により混合し組成物を得
た。得られた組成物の制振性能の測定の結果を第2表に
示す。
第2表に示した結果のとおり本発明の組成物は広い温
度範囲で制振性能を示すことがわかる。
〔発明の効果〕 本発明は広い温度範囲で制振性能を発揮するととも
に、高い制振性を示す制振性材料を提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 53/02 C08K 3/00 - 3/40

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)数平均分子量が2500〜40000のビニル
    芳香族モノマーから成るブロック(A)と、イソプレン
    またはイソプレンとブタジエンの混合物から成り、数平
    均分子量が10000〜200000で、3,4結合及び1,2結合含有
    量が40モル%以上であり、0℃以上にもtanδの主分散
    のピークを有するブロック、またはその鎖中の炭素−炭
    素二重結合の少なくとも一部が水添されたブロック
    (B)より構成され、ブロックの結合の形態がA−(B
    −A)n、又は(A−B)n(nは1以上の整数)で表
    される、数平均分子量が30000〜300000であるブロック
    共重合体100重量部、および b)重量平均フレーク径が10μm以上300μm以下で、
    重量平均アスペクト比が10以上100以下の雲母粉体を必
    須とする無機粉体5〜200重量部 からなる制振性組成物。
  2. 【請求項2】無機粉体が、重量平均フレーク径が10μm
    以上300μm以下で、重量平均アスペクト比が10以上100
    以下の雲母粉体と、真比重が1.5以上、平均粒径が10μ
    m以下の無機粉末からなる請求項1記載の制振性組成
    物。
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