JP2980986B2 - 殺腫瘍性tリンパ球 - Google Patents

殺腫瘍性tリンパ球

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、哺乳動物細胞系及びその活性断片であっ
て、同種刺激が回避される間にそれがリンパ球と同時に
培養されるときに、リンパ球が殺腫瘍性T細胞(tumori
cidal T cells)を形成するように活性化するもの、こ
のような細胞系又はそれらの活性断片とリンパ球を同時
培養することにより殺腫瘍性T細胞を生産する方法、こ
の方法により得ることができる殺腫瘍性Tリンパ球、並
びに腫瘍治療において使用されることができる治療剤の
製造のためのこれらのTリンパ球の使用に関する。
細胞性免疫防御は、病因学的に変更された内因性細
胞、例えば、ウイルス又は腫瘍細胞により感染された細
胞の除去において重要な役割を演じている。この過程に
おいては、細胞毒活性Tリンパ球が、表面抗原に基づい
てその変更された内因性細胞を認識する。これらの表面
抗原は、普通には、それらの細胞により形成されたタン
パク質断片であり、そしていわゆる主要組織適合複合体
(MHC)の表面レセプターに結合して細胞表面上に存在
する(Zinkernagel et al.,Nature 248(1974),701−7
02及びBabbit et al.,Nature 317(1985),359−36
1)。しかしながら、これらの腫瘍細胞のこれらの表面
抗原が健康な細胞の対応抗原とほんの僅かに異なる場合
には、その免疫系は、それらの腫瘍細胞を除去すること
ができるであろう細胞毒活性Tリンパ球をおそらく全く
形成することができない。
それ故、このような腫瘍細胞に対して細胞性免疫抵抗
性を誘導するための試みが既に行われている。このため
には、非特異的な免疫刺激剤、例えば、Bacillus Calme
tte−Gurin(BCG),Corynebacterium parvum又は腫瘍
細胞抽出物からのワクチンによる能動的免疫感作を達成
することが最初に企てられた(Terry and Rosenberg ed
s.,Immunotherapy of Human Cancer(1982),Elserier
North Holland)。より良好な結果が、いわゆる養子免
疫療法(adoptive immunotherapy)の概念を用いて得ら
れた。このケースにおいては、患者のリンパ球がインビ
トロにおいて活性化され、そしてその後、再移植され
る。このような“無差別のもう一細胞(promiscuous ki
llercells)”を形成するためのインビトロにおける活
性化(D.Thiele et al.,Immunology Today 10(1989),
375−381)は、普通には、インターロイキン2の添加に
より行われる。得られた細胞毒性リンパ球は、その後リ
ンホカイン活性化キラー細胞(LAK細胞)と表示されて
いる(Rosenberg,Immunology Today 9(1988),58−6
2)。細胞毒性Tリンパ球とは異なり、腫瘍細胞に対す
るLAK細胞の作用は、腫瘍抗原の認識のためのMHC遺伝子
の正しい発現に依存せず、そしてこの免疫系のナチュラ
ル・キラー細胞とは異なり、LAK細胞は、新たな腫瘍細
胞に対しても有効である。LAK細胞を使用しての最初の
臨床的成功が既に可能となっている。しかしながら、養
子免疫療法の上記形態の欠点は、長い期間にわたり比較
的高い投与量において必要とされるインターロイキン2
の副作用である。これは、主に毛細血管の透過性におけ
る増加及び臓器の同時機能失調をもたらす(Rosenberg,
Immunology Today 9(1988),58−62,Rosenstein et a
l.,Journal Immunology 137(1986),1735−1742及びEt
tinghausen et al.,Surg.Forum 37(1987),388−38
9)。さらにLAK細胞であって、インターロイキン2によ
り刺激されたとき、健康な内因性細胞に対して向けられ
るものが得られている(B.Chen et al.,Cell.Immunol.1
18(1989),458−469)。
養子免疫療法のためのより有効な方法についての探索
において、活性化されるべきリンパ球が、自己の(auto
logous)腫瘍細胞の存在中でも培養された(混合リンパ
球腫瘍培養、G.Fossati et al.,International Journal
of Cancer 42(1988),239−245;G.Degiovanni et a
l.,Eur.J.Immunol.18(1988),671−676;Wlfel et a
l.J.Exp.Med.170(1989),797−819;Darrow et al.,J.I
mmunol.142(1989),3329−3335及びNotter et al.,In
t.J.Cancer 45(1990),834−841)。さらに、インビト
ロにおいて腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の増殖のための方
法も、記載されている(Yron et al.,J.Immunol.125(1
980),238−245)。LAK細胞とは異なり、これらの腫瘍
浸潤リンパ球は、高い腫瘍特異性をもち、すなわち、そ
れらは、それら自身が単離された腫瘍に対してのみ活性
である。このような腫瘍浸潤リンパ球は、他の患者から
の同一タイプの腫瘍に対しては等しく有効ではない。こ
れは、それらの治療用途をかなり限定している。
本発明の目的は、よれ故、先に知られているインビト
ロにおいて活性化されたTリンパ球よりも腫瘍治療によ
り好適である腫瘍破壊性Tリンパ球を提供することであ
る。
この目的は、哺乳動物細胞系又はその活性な亜細胞画
分であって、 (a)その間に同種刺激を回避しながらそれらをリンパ
球と同時培養するとき、それらが、マイトジェン又は成
長因子、例えば、インターロイキン2の添加する必要性
を伴わずに、リンパ球が殺腫瘍性T細胞を形成するよう
に活性化し、そして (b)この方法で活性化されたリンパ球が、インターロ
イキン2の添加を伴わずに、それらの存在中で増殖す
る、 ことを特徴とするものにより達成される。
おどろくべきことに、HLA制限をもたない広い殺腫瘍
活性をもつ殺腫瘍Tリンパ球が本発明に係る細胞系又は
その活性な亜細胞画分/断片と共に同時培養することに
より得られることができることが判明した。これに関し
て、殺腫瘍活性は、対応の腫瘍細胞に対する殺生効果、
そして特に溶解効果、並びにこれらの腫瘍細胞の増殖に
対する阻害作用と理解される。
細胞系は、HeLa細胞(ATCC CCL 2)の特性をもつ無制
限の増殖能力をもつような細胞と理解される(James D.
Watson et al.,Molecular Biology of the Gene,4th ed
ition,The Beujamin/Cummings Publishing Co.,Jnc.(1
987),p.963)。このような細胞系は、例えば、ヒト血
液リンパ球を不死化することにより得られる。不死化
は、好ましくは、EP−B 0 093 436又はEP−B 0 256 512
(この内容も本特許出願の対象である。)中に記載され
た方法に従ってマウス・ミエローマ細胞系Ag8.653から
の細胞質体による融合により行われる。このように得ら
れた不死化リンパ球系は、次に、ヒト・ドナー・リンパ
球と共に同時培養される。
血液リンパ球が、好ましくは、リンパ球として使用さ
れる。しかしながら、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)脾臓又
はリンパ節からのリンパ球を使用することもできる。こ
れに関して、使用前にリンパ球調製物を精製することが
好ましい。血液リンパ球を使用するとき、赤血球を実質
的に除去し、そしてその単核赤血球を濃縮することが特
に好都合である。また、本発明に係る細胞系又はそれら
の活性断片により同種(allogenically)刺激されるこ
とができる細胞の数を減少させることも有利である。
同種刺激を回避するために、このような刺激に感受性
であるリンパ球を、同時培養前にそのドナー・リンパ球
集団から取り除く。このために、単球、マクロファージ
・ナチュラル・キラー細胞及びMHC−制限細胞毒性T細
胞、そして特に、その活性細胞系及びそれらの前駆細胞
の同種MHCに対して向けられているものは、好ましく
は、Thiele and Lipsky(The Journal of Immunology,V
ol.136,No.3(1986),p.1038−1048)に従って、L−ロ
イシル−L−ロイシン・メチル・エステルと共にインキ
ュベーションすることにより除去される。これらの不死
化細胞系は、この同時培養の間にドナー・リンパ球が殺
腫瘍性Tリンパ球を形成するように活性化することを引
き起こす同時培養の後に選択される。この過程におい
て、その同時培養の間にそれらを活性化するドナー・リ
ンパ球により溶解されるリンパ球系を活性化するもの
を、好ましくは、さらに検査する。さらなる選択のため
に、リンパ球系を活性化するものを、それにより活性化
されているドナー・リンパ球及び一連の異なる腫瘍細胞
系と一緒に培養する。最後に、リンパ球系を活性化する
ものであって、検査された腫瘍細胞系に対して殺腫瘍作
用をもつ活性化されたドナー・リンパ球を導くものを、
選択する。この場合において、殺腫瘍作用は、その検査
された腫瘍細胞系の殺生、特に溶解としてだけでなく、
増殖に対する阻害効果としても理解されるべきである。
この殺腫瘍作用(tumoricidal action)は、例えば、当
業者に馴染みのある細胞毒性テストにより、検出される
ことができ、例えば、そこでは、その殺腫瘍性Tリンパ
球並びにその活性化リンパ球系から形態学的に区別され
ることができる腫瘍細胞系が、長い培養の間に、その同
時培養から消失し、又は、殺腫瘍性Tリンパ球により少
なくとも過増殖される。この殺腫瘍性Tリンパ球は、好
ましくは、CD3+,CD4+及び/又はCD8+である。
本発明の好ましい対象は、リンパ球細胞系、特に好ま
しくはBリンパ球細胞系、又はそれらの活性断片であっ
て、 (a)同種刺激が回避される、それらがリンパ球と同時
培養されるときに、それらが、マイトジェン又は成長因
子、例えば、インターロイキン2を添加することを伴わ
ずに、リンパ球が殺腫瘍性T細胞を形成するように活性
化し、そして (b)この方法で活性化されたリンパ球が、インターロ
イキン2の添加を伴わずに、それらの存在中で増殖す
る、 ことを特徴とするものである。
ヒトB細胞系HB654及びHB617が特に好ましい。
本発明に記載の細胞系及び活性画分を使用すれば、こ
れらのリンパ球が殺腫瘍性T細胞を形成するように活性
化することを引き起こすことが、同種刺激を回避しなが
ら単に、リンパ球と同時培養することにより、可能であ
る。この活性は、好ましくは、上記リンパ球が、上記細
胞系又はその活性画分(断片)と直接接触する間に生じ
る。IL2及び/又はIL2レセプターに対する抗体の添加
が、本発明に係る細胞系の活性効果を阻害することが判
明している。
それ故、本発明は、本発明に係る細胞系又はその活性
断片とリンパ球を同時培養することにより殺腫瘍性Tリ
ンパ球を生産する方法にも関する。
本発明に係る方法を行うために、リンパ球(好ましく
は、単核リンパ球)を、最初に、公知の方法に従って、
例えば、Ficoll密度勾配遠心分離により、血液又はドナ
ーの腫瘍から単離する。次に、残りのリンパ球を、細胞
接触を可能にする条件下で、本発明に係る細胞系、好ま
しくは、ヒトB細胞系HB654及び/又はHB617と一緒に、
普通のリンパ球培養基中で培養する。この工程において
は、上記細胞系は、好ましくは、1:100の不足において
リンパ球に添加される。この培養は、殺腫瘍性T細胞の
活性化が、その活性化細胞系の除去に基づき検出される
ことができるまで続けられる。約8日間の培養が、普通
には、このために必要である。殺腫瘍性T細胞の活性化
及び増殖は、成長因子又はマイトジェン、例えば、リン
ホカイン、特にインターロイキン2の添加を伴わずに、
本発明に従う同時培養により達成される。これは、得ら
れた殺腫瘍性Tリンパ球の治療的適用において特に重要
である。なぜなら、このような因子は、その治療的な適
用の間に副作用を作り出すことができるからである。し
かしながら、得られた殺腫瘍性Tリンパ球の持続的な増
殖は、本発明に係る細胞系又はその活性断片の定常的な
存在及び細胞−細胞接触の形成の確率を要求する。得ら
れた活性化されたリンパ球の殺腫瘍活性は、本発明に係
る細胞系に対しても向けられているため、それ故、持続
的増殖を達成するためには、この細胞系を連続的に供給
することが必要である。このような添加がなければ、殺
腫瘍性Tリンパ球の増殖は1〜2日間後に停滞するけれ
ども、殺腫瘍性Tリンパ球は、3〜4週間生存し、その
間に、それらは、芽細胞から、一緒に結合して凝集物を
形成するひじょうに小さな細胞に、形質転換される。そ
れらは、それらの殺腫瘍活性を保持し、そして、本発明
に係る細胞系又はその活性断片の添加により3〜6日間
の潜状期間の後の増殖状態に再び変換されることができ
る。
本発明に係る細胞系との同時培養のための生きている
増殖可能な細胞に加えて、致死的に照射され又は化学的
に固定化されているマイトマイシン、例えば、ホルムア
ルデヒドにより処理された本発明に係る細胞系又は亜細
胞画分、例えば、膜画分、膜小胞又はこのような亜細胞
画分からの抽出物を使用することもできる。その上、本
発明に係る細胞系を、他の細胞系と融合することもで
き、そして得られた融合細胞を活性化のために使用する
ことができる。
それ故、本発明は、血液からのリンパ球を、その間に
同種刺激を回避して、本発明に係る細胞系、本発明に係
る細胞系の活性誘導体又は亜細胞画分又は他の細胞とこ
の細胞との融合生成物と、マイトジェン又は成長因子、
例えば、インターロイキン2の添加を伴わずに、同時培
養することによる、殺腫瘍性Tリンパ球の生産方法にも
関する。
成長因子又はマイトジェンは、上記のような細胞毒性
Tリンパ球の生産方法において添加される必要はなく、
そしてインターロイキン2は、それらの増殖を続けるた
めに得られた殺腫瘍性Tリンパ球に添加される必要はな
いので、それらは、先に知られた無差別なキラー細胞、
例えば、LAK細胞よりも腫瘍治療における適用について
より好適である。それらのより広い殺腫瘍活性のため
に、それらは、腫瘍浸潤リンパ球よりも治療的適用によ
り好適である。ナチュラル・キラー細胞とは異なり、本
発明に係る方法に従って生産された殺腫瘍性細胞は、T
細胞である。
それ故、本発明は、広い殺腫瘍性活性をもつ殺腫瘍性
Tリンパ球であって、 (a)それらが、腫瘍細胞系、MOLT−4,Jurkat,THP−1,
HL−60,HeLa,K−562,Malme−3M及びY79に対して殺腫瘍
効果をもち、そして (b)0.5IU/mlの検出限界において、細胞系HB654又はH
B617の存在中これらの細胞の増殖の間にこれらの殺腫瘍
性Tリンパ球の培養上清中に、インターロイキン2が全
く検出されることができない、ということを特徴とする
ものにも関する。
従って、本発明に係る殺腫瘍性Tリンパ球は、リンパ
球の殺腫瘍性T細胞への活性化が、例えば、その活性化
細胞系の除去により、検出可能となるまで、本発明に係
る細胞系、この細胞系の活性誘導体又は亜細胞画分、又
はこの細胞系と他の細胞系との融合生成物と、リンパ球
を、単に同時培養することにより獲得されることができ
る。おどろくべきことに、この方法で得られた殺腫瘍性
Tリンパ球が、多数の腫瘍細胞系、例えば、MOLT−4,Ju
rkat,THP−1,HL−60,HeLa,K−562,Malme−3M及びY79に
対して殺腫瘍作用をもつことが明らかになった。これら
の殺腫瘍性Tリンパ球のさらに目立った特徴は、インタ
ーロイキン2が、その活性化の間又はその活性化された
細胞のその後の増殖の間のいずれにおいてもそれらの培
養上清中に検出されることができないということである
(IL2 ELISA;DuPont,Catalogue No.NEK−057;検出下限
界0.5IU/ml)。
先に述べたように、ヒト殺腫瘍性Tリンパ球は、治療
の間に副作用を導くことができる、マイトジェン又は成
長因子、例えば、リンホカイン、特にインターロイキン
2を添加する必要性を伴わずに、本発明に係る活性化細
胞系を使用して、得られる。従って、本発明は、腫瘍治
療において使用されることができる治療剤の生産のため
の、本発明に係る殺腫瘍性Tリンパ球の使用にも関す
る。このような治療的適用のために、本発明に係る殺腫
瘍性Tリンパ球を、当業者に知られた方法に従って(例
えば、数回、例えば、3回反復される生理学的生理食塩
水中での遠心分離及びペレットの再懸濁により)洗浄さ
れ、それらは、所望により単離され、そして投与に好適
な媒質(例えば、生理学的生理食塩水)中に取り出され
る。
リンパ球の、殺腫瘍性Tリンパ球への上記生体外活性
化に加えて、リンパ球は、本発明に係る活性化細胞系又
はこの細胞系の誘導体又は亜細胞画分の投与により、殺
腫瘍性Tリンパ球にインビボにおいて活性化されること
もできる。この活性化細胞系は、上記のような治療的適
用のために当業者に知られた方法に従って洗浄され、そ
して投与に好適な媒質、例えば、生理学的生理食塩水中
に取り出される。
それ故、本発明は、さらに、腫瘍治療において適用可
能である治療剤の生産のための、リンパ球が殺腫瘍性T
細胞を形成するように誘導する、本発明に係る活性化細
胞系又はこの細胞系の活性な亜細胞画分(断片)又は適
当な誘導体の使用に関する。
これらの活性亜細胞画分は、直接的インビボ適用にお
いて特に好適である。これらの画分は、体内のリンパ球
を殺腫瘍性Tリンパ球に直接活性化するために使用され
ることができる。腫瘍浸潤性リンパ球を殺腫瘍性Tリン
パ球に活性化するために、これらの画分を直接的に腫瘍
に適用することが特に有利である。
活性亜細胞画分(active subcellular fraction)
は、本発明に係る細胞系(例えば、HB617及びHB654)に
類似のやり方で、リンパ球が殺腫瘍性T細胞を形成する
ことを誘導する本発明に係る細胞系の画分と理解され
る。このような画分は、例えば、高張ショックにより得
られる亜細胞小胞又はサイトカラシンBとのインキュベ
ーションにより得られる細胞不含膜小胞であることがで
きる。例えば、塩化ナトリウム及びフエン酸ナトリウム
とのインキュベーション後に得られることができる本発
明に係る細胞系からの溶出物も好適である。本発明に係
る細胞系のこのような画分は、当業者に馴染みの方法、
例えば、クロマトグラフィー精製により、さらに精製さ
れることができ、その間に、各精製段階の後にその画分
の活性(殺腫瘍性Tリンパ球の形成能力)をチェックさ
れなければならない。
それ故、本発明は、リンパ球細胞系からの活性画分の
製造方法であって、 a)その活性画分が、マイトジェン又は成長因子を添加
する必要を伴わずに同種刺激を回避する、リンパ球との
同時培養において、リンパ球を殺腫瘍性T細胞に活性化
し、そして b)このやり方で活性化されたリンパ球が、インターロ
イキン2の添加によらずにその存在中で増殖する、よう
なリンパ球細胞系からの活性画分の製造方法であって、 これらの特性をもつ哺乳類細胞系を、 (i)分画し、 (ii)それらの画分を分離し、そしてそれらの画分が、
その開始細胞系を類似のやり方で、リンパ球を殺腫瘍性
T細胞に活性化するかどうかについて検査し、そして (iii)このような活性画分を、選択し、そしてさら
に、所望の精製程度に達するまでその活性をチェックし
ながら分画し、そして単離する、 ことを特徴とする方法にも関する。
これらの殺腫瘍性Tリンパ球は、細胞調製物中の腫瘍
細胞をエクスビボにおいて除去するために使用すること
もできる。これは、好ましくは、殺腫瘍性Tリンパ球又
は本発明に係るリンパ球細胞系と同時培養することによ
り、幹細胞単離物(例えば、骨髄幹細胞)から腫瘍細胞
を除去する(取り除く(purging))ために使用される
ことができる。このやり方で精製された幹細胞は、例え
ば、照射又は化学療法後に患者内に再び移植されること
ができる(自己骨髄移植)。
最後に、対応の治療組成物も本発明の対象であり、こ
れは、各ケースにおいて、普通の医薬担体、増量剤及び
/又は補強剤と共に、リンパ球が殺腫瘍性T細胞を形成
することを誘導する、本発明に係る殺腫瘍性Tリンパ球
又は本発明に係る活性化細胞系又はこの細胞系の亜細胞
画分又は対応の誘導体を含む。
本発明に係る細胞系HB654は、DSM ACC 2122の番号の
下、“Deutsche Sammlung fr Zellkulturen und Mikr
oorganismen GambH",Mascheroder Weg lb,D−3300 Brau
nschweigに、1993年3月24日に寄託された。
本発明に係る細胞系HB617は、DSM ACC 2166の番号の
下、“Deutsche Sammlung fr Zellkulturen und Mikr
oorganismen GmbH",Mascheroder Weg lb,D−3300 Braun
schweigに、1994年3月11日に寄託された。
本発明を、以下の実施例によりさらに明らかにする。
図1は、生きた血液細胞の数(PBL)及びリンパ芽細
胞の形成に対しての本発明に係る小胞の効果について示
している(d:日)。
図2は、形成されるリンパ芽細胞のキラー活性の測定
による、本発明に係る小胞による刺激後のBrdUの放出に
ついて示している。
曲線1:HB細胞による刺激 曲線2:溶出物による刺激 曲線3:自然放出 曲線4:ブランク値 実施例1 同種刺激を回避しながらリンパ球と同時培養するときリ
ンパ球が殺腫瘍性T細胞を形成することの導入を導く細
胞系の生産 本発明に係る活性細胞系(activator cell line)の
生産を、EP−B 0 093 436中に記載された方法に従って
リンパ球の不死化により行う。このために、ヒトの末梢
血液リンパ球を、最初に、Ficoll勾配遠心分離により単
離する。マウス・ミエローマ細胞系P3X63 Ag8.653(ATC
C CRL 1580)からの細胞質体を、EP−B 0 093 436中に
記載されたサイトカラシンBによる処理により作り出し
た。1×107のヒト末梢血液リンパ球を、上記ミエロー
マ細胞系Ag8.653の1×107の細胞質体と各回混合し、そ
して遠心分離により沈澱させた。この上清液を、注意し
て取り出す。0.8nlの50%ポリエチレン・グリコール400
0溶液を、温やかに且つ連続して振とうしながら1分間
の期間にわたり一定の低速で添加する。次に、5mlのDul
becco's最小必須培地(DMEM)を、5分間の時間期間に
わたり室温において添加する。さらに20mlのDMEMの添加
の後、これらの細胞を、沈澱させ、5mlの新たなDMEM完
全培地中に再懸濁し、そして支持細胞(feeder cells)
として腹腔からのネズミ・マクロファージによりコート
された細胞培養プレートのウェルに小分けする。次に、
個々のカルチャーを、2〜3日間の間隔においてDMEM完
全培地と共に飼養した。最後に、リンパ球がTリンパ球
を形成することを活性化することができるクローンを選
択する。このために、末梢血液リンパ球を、同種刺激
(allogenic stimulation)により殺腫瘍性T細胞を形
成するように活性化されることができる細胞を除去する
ために、実施例2に記載するL−ロイシル−L−ロイシ
ン・メチル・エステルと共に最初にインキュベートす
る。この方法で得られたリンパ球集団を、次に直接的な
細胞−細胞接触を可能にする条件下でテストされるべき
不死化リンパ球細胞と同時培養する。それにより活性化
される殺腫瘍性Tリンパ球による上記のような同時培養
の間に溶解されるこれらの不死化されたリンパ球細胞系
を、さらに検査する。このために、このように選択され
た細胞系を、活性化されている殺腫瘍性Tリンパ球並び
にさまざまな腫瘍細胞系と一緒に培養する。最後に、こ
の工程の間に、さまざまな腫瘍細胞系に対する殺腫瘍性
効果をもつTリンパ球を作り出すような不死化された活
性リンパ球細胞系を、選択する。この殺腫瘍作用は、殺
腫瘍性Tリンパ球及び活性化するリンパ球細胞系から形
態学的に区別されることができる腫瘍細胞系が、この同
時培養の間にそのカルチャーから消失し又は未処理対照
カルチャーに比べて数において少なくとも減少するとい
う事実により、検出される。細胞HB654は、この方法で
得られた。
エプスタイン・バール・ウイルスによる感染により不
死化されている永久ヒトBリンパ球系を、上記同一手順
を用いて活性特性について検査した。単一細胞培養によ
りクローン化された20の異なるEBV−陽性B系を、ロイ
シル−ロイシン・メチル・エステルにより前処理された
血液リンパ球との同時培養においてテストする。血液リ
ンパ球の接種密度は、培養基(Iscovemod−DMEM+15%F
CS;BM)1ml当り2×106である。各B系の50−,100−、
及び200−倍少ない細胞を、別々の調製物中の血液リン
パ球に添加し、そして5%CO2中37℃においてインキュ
ベートする。同様に、本発明に係る作用をもつ細胞系HB
617を、このやり方で得た。
実施例2 ヒトB細胞系HB654との同時培養による殺腫瘍性Tリン
パ球の生産 単核細胞を、Ficoll 勾配遠心分離による普通の方法
でヒト末梢血液から単離する。単球、マクロファージ、
ナチュラル・キラー細胞及びMHC−制限細胞毒性T細
胞、特に活性化細胞系HB654の同種MHCに対して向けられ
ているもの、並びにそれらの前駆体を除去するために、
得られた単核細胞を、Thiele and Lipsky(The Journal
of Immunology,Vol.136,No.3(1986),p.1038−1048)
に従って、250μmol/lのL−ロイシル−L−ロイシン・
メチル・エステルを含むPBS中室温において15分間イン
キュベートする。次に、15%FCSを含むこれらの細胞
を、Iscove's修飾Dulbecco's培地中に取り出し、HB654
細胞の不足(約1:10)を添加した後、それらを、殺腫瘍
性Tリンパ球が、その活性化細胞系に対するそれらの除
去活性に基づき検出されることができるまで、37℃にお
いて6〜8日間インキュベートする。
実施例3 殺腫瘍性Tリンパ球の効果 それぞれ20の異なるドナーから実施例2に従って得ら
れた殺腫瘍性Tリンパ球を、ヒト腫瘍系(表IとII参
照)のカルチャーに添加する。これらの腫瘍細胞に対す
る殺腫瘍性効果を顕微鏡下にモニターする。これらのさ
まざまな腫瘍細胞系の成長は、阻害され又はそれらは、
本発明に係る殺腫瘍性Tリンパ球により殺される。
実施例4 サイトカラシンBによる処理によりHB654細胞から作り
出される細胞不含膜小胞による殺腫瘍性Tリンパ球(キ
ラーT細胞)の生産 A.膜小胞の調製 HB654細胞は、また、剪断力が(細胞を破壊せずに)
その細胞に対して作用することを可能にすることにより
分離されることができるサイトカラシンB(CB,Aldrich
Biochemicals)と共にインキュベートすることにより
(Techniques in Somatic Cell Genetics,Ed.J.W.SHAY;
Plenum Press,New York,1982中に)MAUL,G.D.により記
載された方法を用いて膜小胞(“小気泡(blebs)”)
をほぐす(tie off)ことを引き起こされる。
対数増殖期内のカルチャーからのHB654細胞を、無血
清培養基(RPMI 1640,BM)中で2回洗浄し、約2×107
細胞/mlの密度において、この培地中に再懸濁し、そし
て、37℃に加熱する。CB(保存溶液:5mg/ml DMSO)を添
加する(最終濃度:35μg/ml)。この懸濁液を、37℃に
おいて1分間インキュベートし、そして次に振とう装置
上で1分間回転させた。これらの細胞を、低速遠心分離
により懸濁させる。小胞を含む上清を、5μmフィルタ
ーを通して濾過する。平均して、1つのHB654細胞から
3つの膜小胞の収量が得られる。
B.血液リンパ球からの殺腫瘍性キラーT細胞の生産 単核血液細胞を、勾配遠心分離により実施例2中に記
載したように単離し、ロイシル−ロイシン・メチル・エ
ステルにより処理し、そして2×106の小胞が1ml当り添
加されている培養基(Iscovemod.DMEMプラス15%FCS)1
ml当り約2×106細胞の密度においてインキュベートす
る。これらの細胞に、7日目と10日目に新たな培養基を
補い、これは今度は、1ml当り2×106の小胞を含んでい
る。3,7,10及び13日目に、そのカルチャー中の生きた血
液細胞の全数(PBL)及びリンパ芽細胞の割合を測定す
る(図1)。この測定は、生きた血液細胞の数が最初に
減少し、そして次に7日目に上昇することを示した。13
日目に、生きた細胞の数は、元々接種された細胞の数の
約5倍である。リンパ芽細胞の割合は、そのカルチャー
の1日目の0%から13日目の約98%まで増加している。
C.腫瘍細胞に対する小胞により誘導されたリンパ芽細胞
の効果 B.に従って得られたリンパ芽細胞の、腫瘍系Jurkat,T
HP−1及びHB654に対する殺腫瘍作用をその培養の設定
後14日目に検査する。これらの腫瘍細胞の破壊を、製造
者の指示に従って“Cellular DNA fragmentation ELISA
Kit"(Boehringer Mannheim GmbH,GER,Order No.15850
45)を使用して測定する。原理;腫瘍(標的)細胞を、
その培養基への5−ブロモ−2′デオキシ−ウリジン
(BrdU)の添加により代謝的に標識する。増殖細胞は、
チミジンの代わりにそのDNA中にBrdUを取り込む。次
に、これらの標的細胞に対する細胞毒性効果を、その壁
に結合された抗−DNA抗体及び抗−BrdU抗体−ペルオキ
シダーゼ結合体が使用されるELISA(euzyme−liuked Im
munosorbent assay)により、BrdU−標的DNAの放出に基
づき測定することができる。
B.に従ってリンパ芽細胞と24時間同時培養した後、最
大に放出されることができる腫瘍細胞DNAの少なくとも8
0%が、4/1のエフェクター/標的化において3つの腫瘍
系の全てにおいて、その培養上清中にあり、そして10/1
のE/T比においてその100%がある。
実施例5 低張ショックにより物理的なやり方で得られた亜細胞小
胞によるキラーT細胞の生産 Jett et al.,に従って修飾された方法(Jett et al.,
J.Biol.Chem.252(1977),2134−2142)を、請求の効果
を作り出すのに好適な亜細胞断片を単離するためのさら
なる方法として使用した。これらの小胞を以下のように
得た。
刺激細胞系HB654の細胞を、(PBS中バッファー中に0.
9mM塩化カルシウム及び0.5mM塩化マグネシウムを含む)
Earlsバッファー中で洗浄し、その後、元の培養容量の
1%内で同一バッファー中に取り込んだ。小胞を製造す
るために、90%グリセロールを、5分間隔において3段
階において30%の最終濃度においてこれに添加した。グ
リセロール共に充填された細胞を、遠心分離し(1200x
g,10分間、4℃)、そしてその上清を廃棄した。溶解バ
ッファー(約1%の元の培養容量;10mM Tris/HCl,pH7.
4,1mM MgCl2,1mM CaCl2)を、激しく混合しながらその
細胞沈降物に添加し、そして氷水中で5分間インキュベ
ートした。この後に、細胞死を除去する数回の遠心分離
を行い、そしてその小胞画分を遠心分離した。最初の遠
心分離を、10分間700xgにおいて行った。この上清を、1
0分間700xgにおいて第2の遠心分離に供し、その沈澱物
を廃棄した。この第2の遠心分離の沈澱物を再び廃棄
し、そして遠心分離を再び行った。この沈澱物を再び廃
棄し、そしてその残りの上清を、10分間2300xgにおいて
遠心分離に供した。この上清を、10分間4500xgの最後の
遠心分離において、それらの小胞を沈澱物にもっていく
ために使用した。この懸濁された沈澱物を、5μmフィ
ルターを通してもう一回濾過し、そしてその後に使用し
た。このやり方で得られた小胞の刺激特性を検査するた
めに、これらを、先に記載ように行われた刺激調製物中
に使用した。このために、小胞を、先に記載したよう
に、1×108HB654細胞から得て、これらを、その後、末
梢血液リンパ球を馴らすために使用した(ロイシル−ロ
イシン・メチル・エステルによる処理後2×107
胞)。この手順は、実施例2と3中に記載されたものと
全く同一であった。
これらの結果を評価するために、“殺生活性(Kill a
ctivity)”のためのテストを行った。このテストを、
実施例3中に記載したように行った。この手順におい
て、上記のやり方で生産したキラーT細胞を、エフェク
ター細胞として使用し、そしてT細胞腫瘍系MOLT4を、
標的細胞として使用した。これらの標的細胞の溶解速度
を定量するために、Boehringer Mannheim GmbHからの
“Cellular DNA Fragmentation ELISA−Kit"をこのため
に使用した。この手順を実施例4中に述べたものと同じ
であった。このテストの結果を図2中に与える。これら
の小胞により形成された芽細胞が、キラーT細胞活性を
もつことが明らかになった。
図2中に記載したブランク値は、細胞の添加を伴わな
い試薬の吸収に一致する。自然放出についての測定値
は、標的細胞がエフェクター細胞を伴わずに添加される
ときに得られた吸光度に一致する。
実施例6 好適なバッファーとのインキュベーションにより生産さ
れた刺激細胞系からの溶出物によるキラーT細胞の生産 以下に記載する方法を、請求に係る効果を作り出すの
に好適である亜細胞断片を得るためのさらなる方法とし
て使用した: 他の実施例中に述べられた方法に従って培養された刺
激細胞系HB654の細胞を、Hanks Balanced Salt Solutio
n(HB SS,Boehringer Mannheim GmbH,GER)中で3回洗
浄し、そしてその後、約2×107細胞/mlの密度におい
て、150mmol/、NaCl,15mmol/lクエン酸Na,pH7.2中に
取り出した。それらを、その後、37℃において30分間イ
ンキュベートした。その後、これらの細胞を、4500xgに
おいて7分間遠心分離することにより沈降させた。
このやり方で得られた上清は、溶出物を提示する。こ
の上清を、5μmフィルターを通して1回濾過し、そし
てその後に使用する。このやり方で得られた溶出物の刺
激特性を評価するために、これを、先に記載したように
行われた刺激調製物中で使用した。このために、溶出物
を、先に記載したように、2×107HB654細胞から得て、
そしてこれを、末梢血清リンパ球(2×107細胞)を馴
らすためにその後に使用した。この手順は、先の実施例
中に記載したものと同じであった。
“殺生活性(Kill activity)”についてのテスト
を、これらの結果を評価するために行った。このテスト
を、先の実施例中に記載したように行った。このため
に、上記のやり方で生産されたキラーT細胞を、エフェ
クター細胞として、そしてJurkatを、標的細胞として使
用した。これらの標的細胞の溶解速度を定量するため
に、Boehringer Mannheim GmbHからの“Cellular DNA F
ragmentation ELISA−Kit"を、このために使用した。こ
の手順は、実施例4中に述べたものと同じであった。こ
の溶出物により形成された芽細胞がキラーT細胞活性を
もつことが明らかになった。0.121,0.214,0.269及び0.1
14の(自然放出についての吸光度を差し引いた後の)Br
dU溶出物についての吸光度を、4つの異なる小胞調製物
を用いて得た。
フロントページの続き (72)発明者 アルベルト ビンフリート ドイツ連邦共和国,デー―82390 エバ ーフィンク,ハウプトシュトラーセ 16 アー (72)発明者 バイドル ウルリッヒ ドイツ連邦共和国,デー―80336 ミュ ンヘン,ランドベールシュトラーセ 56 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12N 5/00 - 5/28 A61K 31/00 - 48/00 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)その間に同種刺激を回避しながらそれ
    らをリンパ球と同時培養するとき、それらが、マイトジ
    ェン又は成長因子の添加を必要とせずにリンパ球が殺腫
    瘍性T細胞を形成するように活性化し、そして b)この方法で活性化されたリンパ球が、インターロイ
    キン2の添加を伴わずにそれらの存在中で増殖する、 哺乳類細胞系又はその活性画分であって、以下の段階: a)同種刺激により殺腫瘍性T細胞を形成するように活
    性化されることができる細胞を除去するために、L−ロ
    イシル−L−ロイシン・メチル・エステルと共に、ヒト
    末梢血液リンパ球又はEBV−陽性ヒトBリンパ球細胞系
    を、インキュベートし; b)得られたリンパ球集団を、直接的な細胞−細胞接触
    を可能にする条件下でテストされるべき不死化リンパ球
    細胞と同時培養し; c)それにより活性化される殺腫瘍性Tリンパ球により
    上記のような同時培養の間に溶解されるこれらの不死化
    されたリンパ球細胞系を検査し; d)このように選択された細胞系を、それにより活性化
    される殺腫瘍性Tリンパ球並びにさまざまな腫瘍細胞系
    と一緒に培養し;そして e)この工程の間に、さまざまな腫瘍細胞系に対する殺
    腫瘍性効果をもつTリンパ球を作り出すような不死化さ
    れた活性リンパ球細胞系を選択する、 を含む工程により作出される哺乳類細胞系又はその活性
    画分。
  2. 【請求項2】a)その間に同種刺激を回避しながらそれ
    らをリンパ球と同時培養するとき、それらが、マイトジ
    ェン又は成長因子の添加を必要とせずにリンパ球が殺腫
    瘍性T細胞を形成するように活性化し、そして b)この方法で活性化されたリンパ球が、インターロイ
    キン2の添加を伴わずにそれらの存在中で増殖する、 ヒトB細胞系DSM ACC 2122(HB654)又はDSM ACC 2166
    (HB617)、又はその活性画分。
  3. 【請求項3】殺腫瘍性Tリンパ球の生産方法であって、
    その間に同種刺激を回避しながら、リンパ球を、請求項
    1又は2に記載するような細胞系又はその細胞系の活性
    画分と同時培養する方法。
  4. 【請求項4】殺腫瘍性Tリンパ球であって、 a)それらが腫瘍細胞系ATCC CRL 1582(MOLT−4)、A
    TCC TIB 152(Jurkat)、ATCC TIB 202(THP−1)、AT
    CC CCL 240(HL−60)、ATCC CCL 2(HeLa)、ATCC CCL
    243(K−562)、ATCC HTB 64(Malme−3M)及びATCC
    HTB 18(Y79)に対する殺腫瘍効果をもち、そして b)インターロイキン2が、細胞系DSM ACC 2122又はDS
    M ACC 2166の存在中これらの細胞系の増殖の間にこれら
    の殺腫瘍性Tリンパ球の培養上清中に0.5IU/mlの検出限
    界において検出されることができない、 殺腫瘍性Tリンパ球。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の殺腫瘍性Tリンパ球並び
    に、所望により、普通に使用される担体、補助剤又は増
    量剤の中の1を含む、抗腫瘍剤。
  6. 【請求項6】所望により、普通に使用される担体、補助
    剤又は増量剤の中の1と一緒に、リンパ球が殺腫瘍性T
    細胞を形成することを誘導する、請求項1又は2に記載
    の細胞系又はこの細胞系の活性亜細胞画分又は適当な誘
    導体を含む、抗腫瘍剤。
  7. 【請求項7】細胞調製物中の腫瘍細胞の殺腫瘍作用の除
    去のための方法であって、この細胞調製物を殺腫瘍性T
    リンパ球と共にインキュベートし、その殺腫瘍性Tリン
    パ球が、 a)腫瘍細胞系ATCC CRL 1582(MOLT−4)、ATCC TIB
    152(Jurkat)、ATCC TIB 202(THP−1)、ATCC CCL 2
    40(HL−60)、ATCC CCL 2(HeLa)、ATCC CCL 243(K
    −562)、ATCC HTB 64(Malme−3M)及びATCC HTB 18
    (Y79)に対する殺腫瘍効果をもち、そして b)インターロイキン2が、細胞系DSM ACC 2122の存在
    中これらの細胞の増殖の間に0.5IU/mlの検出限界におい
    てこれらの殺腫瘍性Tリンパ球の培養上清中に全く検出
    されることができない、ような方法。
  8. 【請求項8】幹細胞調製物が細胞調製物として使用され
    る、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】a)その間に同種刺激を回避しながらマイ
    トジェン又は成長因子の添加の必要を伴わずに、リンパ
    球との同時培養において、リンパ球を活性化して殺腫瘍
    性T細胞を作り、そして b)この方法で活性化されたリンパ球を、インターロイ
    キン2の添加を伴わずにそれらの存在中で増殖させる リンパ球細胞系からの活性画分の製造方法であって、 これらの特性をもつ哺乳類細胞系を、 (i)分画し、 (ii)これらの画分を分離し、そしてその開始細胞系と
    類似のやり方で、これらの画分がリンパ球が殺腫瘍性T
    細胞を形成するように活性化するかどうかについて、そ
    れを検査し、 (iii)このような活性画分を選択し、そしてその活性
    をチェックしながら所望の程度の純度に達するまでさら
    に分画し、そして単離する、 ような方法。
  10. 【請求項10】DSM ACC 2122又はDSM ACC 2166が、哺乳
    類細胞系として使用される、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】溶出物、膜小胞又は亜細胞小胞を活性画
    分として単離する、請求項9又は10に記載の方法。
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