JP2980582B2 - 擁壁工法及びそれに使用する擁壁用ブロック - Google Patents

擁壁工法及びそれに使用する擁壁用ブロック

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JP2980582B2 JP10042867A JP4286798A JP2980582B2 JP 2980582 B2 JP2980582 B2 JP 2980582B2 JP 10042867 A JP10042867 A JP 10042867A JP 4286798 A JP4286798 A JP 4286798A JP 2980582 B2 JP2980582 B2 JP 2980582B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【この発明が属する技術分野】この発明は切り土や盛り
土などの地山の崩壊を防ぐための擁壁工法及びそれに使
用する擁壁用ブロックに関するものであり、特に植栽な
ども可能であるとともに極めて大きな土砂荷重にも耐え
得る擁壁工法及びそれに使用する擁壁用ブロックに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図7に示すように、擁壁用ブロックとし
て、横断面が円弧状であって、地山に向って中間部分が
膨らむアーチ型断面のアーチ壁aを有するブロックが使
用されている。このようなブロックは、アーチ壁aがア
ーチ効果を発現して、背面からの極めて大きな荷重にも
耐えられる擁壁用ブロックとして大きな信頼性を得てい
る。
【0003】そのアーチ壁aのアーチ効果をより有効に
機能させるために、アーチ壁aの左右端に繋ぐように弦
状に連続するタイ部bが設けたブロックも開発されてい
る。タイ部bはアーチ壁aに作用する土砂荷重を引張力
で受けて、より大きな土砂荷重に耐え得るようにするも
のである。
【0004】これらブロックのアーチ壁aには、その前
面、つまりは地山側とは反対側面の左右中間に、上下に
連続するリブcを設け、そのリブcの上下端面に鋼製の
連結棒を差し込むための孔e・eが形成されている。し
かしながら、左右端部の上下端面には上端面には雄とな
る凸部f・fが、下端面には雌となる凹部g・gが形成
されてあって、上下にブロックを積み上げる場合、上下
のブロックの凸部fと凹部gを嵌め合わせて繋いでい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図7に示すように、リ
ブcがアーチ壁aの前面、つまりは円弧の内側にあると
いうことは、ブロックの有効桁高さd1がブロックの前
面からアーチ壁aの内側までとなってしまう。つまり
は、ブロックの有効桁高さd1が円弧状断面のアーチ壁
aの高さ以下となってしまうということである。これで
はブロックとしての大きな曲げ耐力が期待できない。
【0006】またこれらブロックは、工場にて型の中に
コンクリートを打設して製造するのであるが、脱型の面
倒さの課題がある。アーチ壁aの前面にタイ部bを設け
たブロックのような場合には、ブロックの前面にポケッ
ト状の空間を形成することになるが、このようなポケッ
ト状の空間を形成するための型枠の脱型が極めて難し
い。殊に、アーチ壁aの前面にリブcが形成されている
ということは、このポケット状空間にリブcが出っ張る
ということで、出っ張ったリブc部分のコンクリートが
硬化した後、この複雑なポケット状の空間から型枠を抜
き取るのは極めて難しかった。
【0007】前記したアーチ壁aとタイ部bに囲まれた
ポケット状の空間は、これを植栽空間として利用し、客
土を詰めて草木を植えていた。しかしながら、このポケ
ット状空間にリブcが出っ張っていると、その分空間が
狭くなり、大きな植物の根が植えられないことになる。
また種を撒いたり植えたりした植物が経年によって育っ
ても、狭い空間のために根が伸びきらないため、これら
の成長を妨げてしまうこともあった。
【0008】ブロックを上下に積み上げて施工する場
合、中間部は上下に重ねるブロックのリブc・cに形成
した孔eに短い鋼棒入れて上下のブロックを繋ぎ、左右
端は凸部fと凹部gを嵌め合わせるだけで、充分な連結
をしていたとは言い難かった。そのため、各ブロックは
必ず各々をアンカーで地山に固定する必要があった。し
かしながら、上下左右に積み上げた複数のブロックを強
固に連結すれば、必ずしも各ブロックをアンカーにて固
定する必要はなく、アンカーの本数も半分以下となり、
著しく工事費用を軽減することが可能となるので、上下
のブロックを連結して有効な擁壁として機能させること
が求められていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、アーチ壁の
地山側面にリブを突出させることにより、ブロックの有
効桁高を大きくするとともに、アーチ壁とタイ部に囲ま
れたポケット状空間を広くし、三点にて貫通した連結材
により上下ブロックを連結することにより上下のブロッ
クの一体化を図り、上記の課題を解決するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】この発明にかかる擁壁用ブロック
は、横断面円弧状に地山に向って中間部がせり出すアー
チ壁を有しており、このアーチ壁の地山側面の左右中間
に、地山側に向って突出するとともに、上下に連続する
リブを突設するものである。このリブによって、ブロッ
クの有効桁高は、アーチ壁のせり上がり高さより大きく
なって、ブロックの曲げ耐力が著しく大きくなる。その
分アーチ壁の厚さなどを薄く形成することも可能で、経
済性が高くなる。
【0011】アーチ壁の前面に左右に弦状に連続するタ
イ部を有している場合は、リブがタイ部とは反対側面に
突設されることになるため、アーチ壁とタイ部に囲まれ
たポケット状空間にリブは突設しない。これにより、ポ
ケット状空間を形成する型枠の脱型が容易となる。また
根が入り易くなり、大きな樹木などの植栽や成長も充分
可能となる。
【0012】ブロックのアーチ壁の左右端の及び左右中
間部に上下端面間には、それぞれ上下に貫通する連結孔
が形成されている。これらブロックを使用して擁壁を施
工する場合、ブロックを上下に積み上げると、上下のブ
ロックの連結孔がそれぞれ連続する。この連続した連結
孔に上下のブロックに跨る連結材を通し、上下のブロッ
クを強固な連結して一体化する。連結材としては鋼棒の
他、アンボンド引張材や防錆引張材などを使用すること
ができる。連結材によって上下のブロックが一体化する
ため、必ずしも全てのブロックを地山に打設したアンカ
ーに固定する必要がない。従って使用するアンカーの本
数を著しく少なくして、工事費用を低減可能となる。
【0013】
【実施例】以下、図に示す実施例に基づきこの発明を詳
細に説明する。図において1はこの発明にかかる擁壁用
ブロックであり、横断面円弧状に地山に向ってせり出す
アーチ壁2を有している。このアーチ壁2の前面に左右
に連続するタイ部3が形成されている。タイ部3はアー
チ壁2の左右端部に弦状に連続するもので、アーチ壁2
との間にポケット状空間を形成している。アーチ壁2の
背面、すなわち地山に向ける側には左右中間部に上下に
連続するリブ4が突設している。したがってポケット状
空間にはリブ4は突設してない。
【0014】リブ4の上端面から下端面へ、及びアーチ
壁2の左右両端の上端面から下端面へ抜ける連結孔5
が、それぞれ貫通している。アーチ壁2の左右両端の上
下中間部には、アーチ壁前面から背面に抜ける溝状のア
ンカー孔6・6が形成されている。図4に示すのはタイ
部を有しない擁壁用ブロック1である。やはりアーチ壁
2の左右中間部の地山側面にリブ4を有しており、この
ような形状のブロック1も、有効桁高を大きくして、曲
げ耐力を大きくすることができる。
【0015】このようなブロック1を地山にそって積み
上げる場合につき説明する。まず最下段となるブロック
1を横に複数個並べる。最下段に使用するブロック1
は、実施例ではタイ部3を有するタイプである。地山6
にボーリングして定着したアンカー7の先端を、左右両
側のアンカー孔6・6にそれぞれ通してこれらブロック
1を固定する。それらの上にタイ部を有しないブロック
1を二段目として並べて積み上げ、上下のブロック1・
1の連結孔5をそれぞれ連続させる。その上に更にタイ
部3を有するブロック1を並べて積み上げる。最上段の
ブロック1もアンカー7に固定する。積み上げたブロッ
ク1の連続した連結孔5に跨るように上から連結材であ
る鋼棒8を貫通させる。この連結孔5の中にセメントペ
ーストのグラウト材を注入し、鋼棒8の上端をナットに
よって定着して鋼棒8を固定する。これにより上下のブ
ロック1・1に鋼棒8が貫通して、強固な一体化が完了
する。実施例では二段目のブロック1はアンカー7に固
定してないが、上下のアンカー7に固定したブロック1
・1と鋼棒8により強固に固定してあるため、二段目の
ブロック1も上下のアンカー7・7によって固定されて
いることになる。従ってアンカー7の本数を減らすこと
が可能となり、施工費用を低減可能となる。ブロック1
と地山の間には裏込砂利9を詰める。
【0016】アーチ壁2の地山側面にリブ4が突設して
いるため、ブロック1の有効桁高d2は、内側に形成さ
れているより大きくなる。従って土砂荷重、すなわちブ
ロック1に作用する曲げに対する耐力が著しく大きくな
り、その他の部分の厚さを薄くすることも可能となる。
ポケット状空間内にリブ4が出っ張らないため、脱型が
容易で、植栽も有利である。実施例では上下のブロック
1・1はタイ部3を有しており、その中に客土を詰めて
植栽をしている。ポケット状空間が大きく、大きな樹木
を植えても根が充分に成長可能である。また二段目のブ
ロック1はタイ部3を有していないため、樹木が成長し
ても上にも伸びることが可能である。
【0017】鋼棒8の上下端は支圧板、ナットなどを使
用して固定することができる。また鋼棒8の代わりにア
ンボンド引張材や防錆引張材を使用することにより、グ
ラウト注入を省略することもできる。
【0018】
【発明の効果】この発明は以上のような構成を有し、以
下の効果を得ることが可能である。ブロックには三箇
所に上下に貫通した連結孔を形成してあり、これに連結
材を貫通して上下のブロックを一体化できるため、所要
のブロックのみアンカーに固定すればよいことになり、
アンカーの本数を少なくして、工事費用を著しく低減可
能となる。タイ部を有しないブロックを組み合わせて
使用することにより、その下に大きな樹木の植栽が可能
である。全てタイ部を有しないブロックを使用して、
地盤に直接植栽し、アーチ壁前側を植栽空間として活用
できる。アーチ壁の地山側面にリブを突設したため、
前面にリブを形成するよりブロックの有効桁高が大きく
なり、ブロックの曲げ耐力が著しく大きくなる。その
分、大きな土砂荷重に耐えうることとなり、経済的に施
工可能となる。タイ部を有するブロックの場合、アー
チ壁とタイ部に囲まれたポケット状空間にはリブの出っ
張りがないため、この空間を形成する型枠の脱型が容易
となり、製造が容易となる。タイ部を有するブロック
の場合、アーチ壁とタイ部に囲まれたポケット状空間に
はリブの出っ張りがなく、大きな樹木の根も入り易くな
り、植物の成長も妨げない。ブロックの上下面三箇所
に設けた連結孔に鋼棒を貫通して、三点にて上下のブロ
ックを連結するため、ブロックの一体化がより確実に行
なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる擁壁用ブロックの斜視図であ
る。
【図2】この発明にかかる擁壁用ブロックの平面図であ
る。
【図3】この発明にかかる擁壁用ブロックの断面図であ
る。
【図4】タイ部を有ない擁壁用ブロックの斜視図であ
る。
【図5】ブロックを積み上げた場合の断面図である。
【図6】ブロックを積み上げて施工する状態の斜視図で
ある。
【図7】従来の擁壁用ブロックの平面図である。
【符号の説明】
1 擁壁用ブロック 2 アーチ壁 3 タイ部 4 リブ 5 連結孔 6 アンカー孔 7 アンカー 8 鋼棒 9 裏込砂利

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 横断面円弧上に地山に向って中間部分が
    せり出すアーチ壁の地山側面の左右中間部に、上下に連
    続するリブが地山側に向って突き出でているとともに、
    アーチ壁の左右両端部及び左右中間部の上端面から下端
    面へそれぞれ貫通する連結孔を有する擁壁用ブロック複
    数個を上下に積み上げ、連続した連結孔に連結材を通し
    て上下のブロックを一体化し、上下のブロックのうち所
    要ブロックのみ地山に打設したアンカーに固定してなる
    擁壁工法。
  2. 【請求項2】 横断面円弧状に地山に向って中間部分が
    せり出すアーチ壁の地山側面の左右中間部に、上下に連
    続するリブを地山側に向って突き出るよう突設してなる
    擁壁用ブロック。
  3. 【請求項3】 横断面円弧状に地山に向って中間部分が
    せり出すアーチ壁の前面に左右にアーチ壁に対して弦状
    に連続するタイ部を有する擁壁用ブロックにおいて、ア
    ーチ壁の地山側面の左右中間部に、上下に連続するリブ
    を地山側に向って突き出るよう突設してなる擁壁用ブロ
    ック。
  4. 【請求項4】 リブの上端面から下端面へ、及びアーチ
    壁の左右両端部の上端面から下端面へ、それぞれ貫通す
    る連結孔を形成したことを特徴とする請求項2又は3記
    載の擁壁用ブロック。
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