JP2980538B2 - エアコン室外機の設置用ブロック - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、エアコン室外機の設置
用ブロックに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来からエアコンの室外機を受けて室外
機を据え付けるときに使用されるブロックとしてはコン
クリートブロックが一般に使用されていたが、コンクリ
ートブロックは重さが重く、取り扱いが不便であるなど
から、最近では合成樹脂製のブロックが使用されるよう
になってきた。

【０００３】エアコン室外機は合成樹脂製のブロックの
上に載せられて固定されるのであって、そのときエアコ
ン室外機の左右両側下端部に前後に張り出して設けられ
たブラケットをブロックの上に載せ、ビスなどによって
ブラケットをブロックに固定するなどしているのが一般
的である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エアコ
ン室外機は左側および右側の各下端部において前後に張
り出すブラケットをそれぞれ左右の各ブロックの上に載
せ、全てのブラケットをブロックに対しビス止めしなけ
ればならず、エアコン室外機据え付け時の作業性が悪い
という問題があった。

【０００５】本発明はこのような課題を解決するもの
で、ブロック上へのエアコン室外機の据え付けを作業性
良く行なえるようにしたエアコン室外機設置用ブロック
を提供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、エアコン室外機を長手方向における両端で
受けるブロック本体の長手方向一端側にブロック本体の
上方に突出するピンを設け、このピンにエアコン室外機
の左右両側下端部において前または後に張り出すブラケ
ットの孔部を嵌合させて位置決めするように構成し、ブ
ロック本体の長手方向における他端側にあっては後また
は前に張り出すブラケットをブロック本体にビス止めに
より固定するように構成したエアコン室外機の設置用ブ
ロックを要旨とするものである。また、ピンはブロック
本体の上方に鉛直方向に突出し、このピンの上端近傍に
外周に溝を形成し、この溝にＣ型の止めリングを係合さ
せるようにしたエアコン室外機の設置用ブロックを要旨
とするものである。また、ピンはブロック本体の上方に
鉛直方向に突出し、このピンの上端にキャップを嵌着さ
せるようにしたエアコン室外機の設置用ブロックを要旨
とするものである。さらに、ピンはブロック本体の上面
に対し８０度前後の角度で傾斜するように設けられてい
るエアコン室外機の設置用ブロックを要旨とするもので
ある。

【０００７】

【作用】この構成により、エアコン室外機をブロックの
長手方向における両端で受け、ブロック上に対しエアコ
ン室外機の据え付けを行なうに際し、ブロックの長手方
向における一端側にあってはエアコン室外機の左右両側
下端部において前または後に張り出すブラケットの孔部
をブロックの上方に突出するピンに嵌合させて位置決め
し、またブロックの長手方向における他端側にあっては
後または前に張り出すブラケットをブロックにビス止め
により固定することによりブロック上に対するエアコン
室外機の据え付けを行なうことができ、従来のように全
てのブラケットをブロックに対しビス止めする必要な
く、ブロック上へのエアコン室外機の据え付けを作業性
良く行なうことができる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例について、図面に基づ
いて説明する。先ず、図１〜図５に示す第１実施例につ
いて説明すると、１は耐候性を有するポリエチレンや塩
化ビニールなどの合成樹脂からなり射出成形により作ら
れたエアコン室外機設置用のブロック本体で、このブロ
ック本体１は側面形状がほぼ台形であり、また平面形状
はほぼ長方形で下端が開口して内部が空洞となってお
り、下端両側が長手方向に沿って張り出している。２は
この張り出し部で、張り出し部２の長手方向には適当間
隔置きにブロック本体１をアンカーボルトなどで地面に
固定するためＵ字状に薄肉部３を持つ切り取り部４が形
成されており、この薄肉部３を破ることにより図３に示
すようなボルト貫通孔となる。なお、前記薄肉部３を持
つ切り取り部４は張り出し部２の長手方向の凹部２ａ内
に形成されている。

【０００９】前記ブロック本体１の長手方向における中
央部上端は高さが低く形成され、エアコン室外機５はブ
ロック本体１の長手方向における両端の台部６で受けら
れる。詳しくは、ブロック本体１は長手方向がエアコン
室外機５の左右方向に対して直交する方向に向けられ、
２つのブロック本体１によりエアコン室外機５の左右両
側下端部が受けられ、エアコン室外機５の左右両側下端
部に前後に張り出して設けられたブラケット７をブロッ
ク本体１の台部６上に支持するようになっている。７ａ
はエアコン室外機５の前に張り出すブラケット７に形成
された孔部である。前記ブロック本体１の長手方向にお
ける一端側の台部６の上面にはブロック本体１の幅方向
の中心を通る線上において鉛直方向に向き前記ブラケッ
ト７の孔部７ａを嵌合させる位置決め用のピン８が一体
に突設されている。このピン８の上端近傍には外周に溝
９が形成され、この溝９にＣ型の止めリング10が係合し
て前記ブラケット７の上方への浮き上がりによるピン８
からのブラケット７の抜け外れを防止するようになって
いる。このようにしてエアコン室外機５の左右両側下端
部を一対のブロック本体１，１で受けるとともに、エア
コン室外機５の左右両側下端部において前または後に張
り出すブラケット７の孔部７ａをピン８に嵌合させて止
めリング10により抜け止めする。ところで、エアコン室
外機５の左右両側下端部において後または前に張り出す
ブラケット７は一対の各ブロック本体１の長手方向にお
ける他端側の台部６の上面に載って受けられ、ブラケッ
ト７の先端に設けられたビス挿通孔７ｂの位置で上方よ
りビス11を他端側の台部６上面にねじ込んでブラケット
７を他端側の台部６に固定する。これによりブロック本
体１に対するエアコン室外機５の支持が行なわれる。な
お、一対の各ブロック本体１の長手方向における他端側
の台部６の上面にはこの他端側の台部６上にブラケット
７を載せた状態においてブラケット７の位置ずれを防止
するためにブラケット７の外周面に当接する凸部12が形
成されている。また、他端側の台部６上面端部にはブロ
ック本体１の幅方向の中心を通る線上においてブラケッ
ト７の位置合わせのための印し部13が形成されている。

【００１０】次に、図６に示す第２実施例について説明
する。前記第１実施例では位置決め用のピン８はブロッ
ク本体１の長手方向における一端側の台部６の上面に一
体に突設されているが、第２実施例では一端側の台部６
の上面に形成された凹部14にポリエチレンや塩化ビニー
ルなどの合成樹脂からなるピン８の下端部を圧入させて
設けている。従って、この第２実施例ではエアコン室外
機５の設置時にピン８を台部６の上面の凹部14に圧入さ
せれば良く、それまでの保管時などにおいては台部６の
上面からピン８が突出しないので、ブロック本体１の保
管がしやすくなる。

【００１１】なお、前記第１実施例および第２実施例に
おいて、ピン８の上端近傍の溝９にＣ型の止めリング10
を係合させてブラケット７の上方への浮き上がりによる
ピン８からのブラケット７の抜け外れを防止するように
なっているが、図７に示す第３実施例のように、止めリ
ング10を用いずに、ピン８の上端にキャップ状の抜け止
め部材15を嵌着させ、この抜け止め部材15の下端でブラ
ケット７の上方への浮き上がりを防止するようにしても
良い。この第３実施例ではピン８は一端側の台部６の上
面に形成された凹部14に圧入させるようになっている
が、前記第１実施例同様に一端側の台部６の上面に一体
に設けられていても良い。また、ピン８を一端側の台部
６の上面に形成された凹部14に圧入させるようにしたも
のにあっては、ほぼ上半分がほぼ下半分よりも大径とな
った段付きのピンを使用することも可能であり、この場
合はキャップ状の抜け止め部材は不要となる。

【００１２】次に、図８に示す第４実施例について説明
する。前記第１実施例〜第３実施例では位置決め用のピ
ン８は台部６の上面に鉛直方向に向いて設けられている
が、第４実施例では台部６の水平な上面に対しピン８が
８０度前後の角度で傾斜するように台部６の上面に一体
に設けられている。従って、この第４実施例では前記第
１実施例〜第３実施例のような止めリングなどの抜け止
め部材を用いる必要なく、ブラケット７が上方へ浮き上
がろうとしたときに、ブラケット７の孔部７ａが傾斜す
るピン８の側部に強く当たり、ブラケット７の浮き上が
りによるピン８からのブラケット７の抜け外れを防止す
るようになっている。

【００１３】次に、図９に示す第５実施例について説明
する。前記第４実施例では位置決め用のピン８はブロッ
ク本体１の長手方向における一端側の台部６の上面に一
体に突設されているが、第５実施例では一端側の台部６
の上面に形成された凹部14にポリエチレンや塩化ビニー
ルなどの合成樹脂からなるピン８の下端部を圧入させて
設けている。従って、この第５実施例では前記第２実施
例同様にエアコン室外機５の設置時にピン８を台部６の
上面の凹部14に圧入させれば良く、それまでの保管時な
どにおいては台部６の上面からピン８が突出しないの
で、ブロック本体１の保管がしやすくなる。

【００１４】ところで、図面に示す実施例では、ブロッ
ク本体１の長手方向における一端側の台部６の上面から
突出するピン８と嵌合させるためにブラケット７には円
形の孔部７ａが形成されているが、孔部は平面形状がほ
ぼＵ字型の切り欠きなどでも良い。また、図面に示す実
施例では、ブロック本体１は長手方向における中央部上
端の高さを低く形成して、長手方向における両端にエア
コン室外機５を載せる台部６を形成しているが、ブロッ
ク本体１の形状は図面に示す実施例の形状に限定される
ものではない。

【００１５】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、エアコン
室外機をブロックの長手方向における両端で受け、ブロ
ック上に対しエアコン室外機の据え付けを行なうに際
し、ブロックの長手方向における一端側にあってはエア
コン室外機の左右両側下端部において前または後に張り
出すブラケットの孔部をブロックの上方に突出するピン
に嵌合させて位置決めし、またブロックの長手方向にお
ける他端側にあっては後または前に張り出すブラケット
をブロックにビス止めにより固定することによりブロッ
ク上に対するエアコン室外機の据え付けを行なうことが
でき、従来のように全てのブラケットをブロックに対し
ビス止めする必要なく、ブロック上へのエアコン室外機
の据え付けを作業性良く行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例におけるエアコン室外機設
置用ブロックの上方から見た斜視図である。

【図２】図１のＸ−Ｘ断面図である。

【図３】同薄肉部を破ってボルト貫通孔を形成した状態
を示す斜視図である。

【図４】同エアコン室外機設置用ブロック上にエアコン
室外機を設置した状態を示す斜視図である。

【図５】同エアコン室外機設置用ブロック上にエアコン
室外機を設置した状態を示す側面図である。

【図６】本発明の第２実施例におけるエアコン室外機設
置用ブロック上にエアコン室外機を設置した状態を示す
要部拡大断面図である。

【図７】本発明の第３実施例におけるエアコン室外機設
置用ブロック上にエアコン室外機を設置した状態を示す
要部拡大断面図である。

【図８】本発明の第４実施例におけるエアコン室外機設
置用ブロック上にエアコン室外機を設置した状態を示す
要部拡大断面図である。

【図９】本発明の第５実施例におけるエアコン室外機設
置用ブロック上にエアコン室外機を設置した状態を示す
要部拡大断面図である。

【符号の説明】

１ ブロック本体 ５ エアコン室外機 ６ 台部 ７ ブラケット ７ａ 孔部 ７ｂ ビス挿通孔 ８ ピン ９ 溝 １０ 止めリング １１ ビス １４ 凹部 １５ 抜け止め部材

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 エアコン室外機を長手方向における両端
   で受けるブロック本体の長手方向一端側にブロック本体
   の上方に突出するピンを設け、このピンにエアコン室外
   機の左右両側下端部において前または後に張り出すブラ
   ケットの孔部を嵌合させて位置決めするように構成し、
   ブロック本体の長手方向における他端側にあっては後ま
   たは前に張り出すブラケットをブロック本体にビス止め
   により固定するように構成したことを特徴とするエアコ
   ン室外機の設置用ブロック。
2. 【請求項２】 ピンはブロック本体の上方に鉛直方向に
   突出し、このピンの上端近傍に外周に溝を形成し、この
   溝にＣ型の止めリングを係合させるようにしたことを特
   徴とする請求項１記載のエアコン室外機の設置用ブロッ
   ク。
3. 【請求項３】 ピンはブロック本体の上方に鉛直方向に
   突出し、このピンの上端にキャップを嵌着させるように
   したことを特徴とする請求項１記載のエアコン室外機の
   設置用ブロック。
4. 【請求項４】 ピンはブロック本体の上面に対し８０度
   前後の角度で傾斜するように設けられていることを特徴
   とする請求項１記載のエアコン室外機の設置用ブロッ
   ク。