JP2980478B2 - 吸着材を用いた農薬除去装置 - Google Patents
吸着材を用いた農薬除去装置Info
- Publication number
- JP2980478B2 JP2980478B2 JP5072157A JP7215793A JP2980478B2 JP 2980478 B2 JP2980478 B2 JP 2980478B2 JP 5072157 A JP5072157 A JP 5072157A JP 7215793 A JP7215793 A JP 7215793A JP 2980478 B2 JP2980478 B2 JP 2980478B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- screen
- pesticide
- adsorbent
- water
- screens
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Water Treatment By Sorption (AREA)
Description
含まれる農薬を除去する実質的に目詰まりの虞れがない
農薬除去装置に関する。
上のために重要な役割を果すものとして多用されてきて
いる一方において、ある種の農薬は、発ガン性や変異原
性が近時注目されている。
は、胆石症などになり易い体質の人で更に他の条件が重
複すると胆嚢ガンの発症率が高くなるという、疫学上か
ら報告もある(日本疫学会(衛生学):新潟大教授報
告)。
農薬であっても、その役割が終わった後にこれが排水中
に含まれた場合の二次的弊害を排除することが望まれ
る。例えば水田等においては初期に除草剤が多用される
が、これが河川に流入することに伴う周辺水系の汚染、
湖沼等の魚介類への蓄積濃縮、河川水を水道水として利
用する場合の問題などの環境汚染問題が近時指摘されて
いる。
ら生ずる排水は、一般的に小規模で少量の排水箇所が広
く分布するという性質があり、また野外環境で用いられ
るのが普通であるため排水中から農薬の除去装置がしば
しば目詰まりしてしまうために、農産物生産を主活動と
する農業従事者に大きな労力負担を与えてしまうという
問題を容易に解決できないなどの理由から、農業排水中
から農薬を除去する有効な技術提案は殆どされていない
のが現状である。
しては、特開平4−267985号公報では、繊維状活
性炭の濾床がポーラスな(空隙部が多い)性質であるこ
とを利用し、この濾床を上下複数段に設置して排水を自
然流下式で流す農薬除去装置を提案している。
は、装置の保守点検に要する労力の負担が大きいため、
例えば水田の排水路等に実際に設置するには問題が多
い。
炭を用いる装置に比べれば、濾床がポーラスである分目
詰まりの問題は緩和されて比較的長期の使用が可能にな
る利点がある。しかし、目詰まりを完全に解消できるわ
けではないから、多段濾床の上部が目詰まりする結果、
下部の濾床を有効に利用できないとか、活性炭の吸着能
力を十分に利用できないという問題がある。また濾床の
目詰まり除去のためには、濾床の取出しや交換という面
倒な作業を要し、管理が重要な活動の一つであるゴルフ
場等とは異なり、農産物生産が主活動である農業従事者
にとっての負担が大きく、この装置が広く普及するには
問題がある本発明者は、かかる問題点を解決するために
鋭意検討を重ね、目詰まりの問題が大幅に改善でき、し
かも排水中の農薬を吸着除去する吸着材の能力を効果的
に発揮させることができる排水中からの農薬除去装置を
提案することを目的として本発明をなすに至ったもので
ある。
並べた縦型姿勢の吸着材スクリーンを用い、初段のスク
リーンが目詰まりしても、装置全体としては後段のスク
リーンが有効に機能することで長期に渡って安定した農
薬除去作用を発揮できる農薬除去装置を提供するところ
にある。
りしても、その目詰まり物の除去が容易であって、また
そのスクリーンの交換も容易に行なうことができる構造
をもった農薬除去装置を提供するところにある。
めに本発明者は、上記特許請求の範囲の各請求項に記載
した本発明を完成した。
への水平一方向に排水が流れるように設けた槽内と、そ
の一方向に対して略直角な堰を形成する縦型の姿勢で農
薬吸着能を有する透水性のスクリーンを該一方向に沿っ
て多数並設し、このスクリーンのうちの最後段のスクリ
ーンを除く各スクリーンはその上部又は下部に通水路を
形成するように設けられているという構成をなすところ
にある。上記の槽は、コンクリート等で構築したもので
あってもよいし、金属容器あるいはプラスチック容器と
して構成したものであってもよい。
能を有する透水性のスクリーンは、排水中に含まれる農
薬以外の粒状物などは透過させてもよいものであるが、
排水に含まれる農薬物質を十分に吸着除去するできるよ
うに排水との接触面積をできるだけ大きくもつ構造であ
ることが望ましい。このような性質を有するものとして
は、例えば繊維状活性炭の繊維を束ねて構成したスクリ
ーン、粉状又は粒状吸着材は通過させないが透水性は有
する薄い厚みの網籠の内部に粉状又は粒状吸着材を充填
したスクリーン、などを挙げることができる。吸着材と
しては一般的に活性炭を用いることができる。上記の繊
維状活性炭を用いたスクリーンは、繊維の配向をランダ
ムにしたもの、引き揃えたもの、紐状として引き揃えた
もの、織布、編布など適宜のものを用いることができ
る。
又は下部に通水路を形成するようにしているのは、農薬
物質の吸着除去を効果的に行なわせるために排水との接
触面積を大きくもつことができる上記のような構造のス
クリーンは、反面において、排水中に混入することがあ
る種々の固形物等によって目詰まりを生じ易いという問
題があるから、特に初段側(排水の流入側)のスクリー
ンにこのような目詰まりが生じても、後段スクリーン側
に排水が流れて接触が十分に行なわれるようにするため
である。またこの通水路は、スクリーンに対して排水が
十分長く接触するようにするため、隣接するスクリーン
毎に上部と下部に交互に設けることが好ましい。
る排水が必ず吸着材と接触するように、槽の全断面を渡
るように設けることがよい。
た縦型姿勢のスクリーンに対し排水が接触してこれに含
まれる農薬物質を吸着除去することができ、しかも、ス
クリーンが目詰まりした場合には排水はそのスクリーン
の上部又は下部の通水路に迂回して流れるので、流れが
止まることがなく、装置全体においては後段のスクリー
ンによって農薬物質の除去が行なわれる。
組み付ける蓋又はフレームに、各スクリーン、あるいは
全スクリーンを一括して吊持させる構成を採用すること
も出来る。このようにすれば、目詰まりしたスクリーン
を吊り上げて揺さぶることなどにより目詰まりを除去さ
せることが容易にできるし、新品のスクリーンとの交換
も容易に行なえる。
炭を束ねて形成したスクリーンの形状を保持させるため
の骨組みフレームを組み付けてもよいし、スクリーンの
下端にその全幅に渡る棒状のレール部材(ボトムレー
ル)を組み付けることでスクリーンの形状を安定させて
もよい。また上記のフレームやボトムレールに脚を設け
ることで下部の通水路を形成させることもできる。
泥などを除去する前処理槽を設けることも好ましい。
に説明する。 実施例1 図1において、1は金属製の容器として設けられた農薬
除去装置の槽であり、図の左方から右方に排水が流れる
ように設けられている。そしてその前半部分には、排水
中に含まれる浮遊性のゴミや泥などを除去するための前
処理槽部2が設けられ、後半部分には、多数の縦型スク
リーンを設置した農薬除去槽部3が設けられる。なお本
例の容器は平面で略矩形をなしている。
隔壁21,22,23,24によるラビリンス型の上下
蛇行流路が形成されていて、浮遊性のゴミは浮遊させ、
泥等は沈降させて農薬除去槽側3に入らないようにし
て、この前処理槽部2を通った排水を槽の略上下方向中
間の位置から農薬除去槽部3に流入させるようになって
いる。なお25は取水口であり、下向きに形成されてい
ることで浮遊性のゴミが入りにくいようにしている。
らゴミなどが入らないように設けられていると共に、こ
の蓋31に、多数(本例では5枚)のスクリーン4,
5,6がフック32によって吊持されるように設けら
れ、スクリーンを透過した排水は後部の排水口33から
溢流式で排出されるようなっている。なお34は蓋31
の上面に設けられた把手である。
は、下端は容器の底から若干の間隔を保ちかつ上端は水
面上に突き出ている下部通水路型スクリーン4と、下端
は容器の底に接触しかつ上端は水面から若干下側に位置
している上部通水路型スクリーン5と、下端は容器の底
に接触しかつ上端は水面上に突き出ている最後段スクリ
ーン6の組合せからなっていて、初段は下部通水路型ス
クリーン4、次いで上部通水路型スクリーン5と下部通
水路型スクリーン4が交互に設けられている。
及び図3に示すように、金属製あるいはプラスチック製
の格子状構造を有する板状フレーム41,51,61
に、繊維状活性炭42,52,62の多数が所定の密度
となるように束ねて組み付けられて形成されている。ま
た各スクリーンにはその下端にボトムレール43,5
3,63が重錘として組み付けられている。54は上部
通水路型スクリーン5をフック32で吊持するためのチ
ェーンである。
器1は、例えば水田側にその取水口25が水面下に位置
するように配置して使用される。
れば、水田から容器内に入った排水は、これに含まれる
浮遊性のゴミや泥が前処理槽部2で除去された後、農薬
除去槽部3に入る。そして水平多段に並列されたスクリ
ーンを透過しながら、該排水中に含まれている農薬が、
活性炭により吸着除去され、実質的に農薬を含まない排
水が容器から排出されることになる。
槽部2で完全には除去しきれないゴミ等によってスクリ
ーンが目詰まりすることは避けられないのが普通である
が、本例の装置によれば、先ず目詰まりが最初に起こる
可能性の高い初段のスクリーン4において生じ、これに
よって該スクリーンの透水性が大幅に低下しても、下部
に通水路45が形成されているため槽内の通水性は十分
に確保される。
詰まりしても、これには上部通水路55が形成されてい
るため同様に槽内の通水性は十分に確保される。
れる最後段のスクリーン6は全透過水をスクリーンの面
を通して流通させるように設けられているので、農薬の
除去はこのスクリーンにおいて確実に担保され、この最
後段スクリーン6が目詰まりするまでは、装置を支障な
く利用することができるという利点がある。
るようにすれば、目詰まり物はスクリーンから落下して
スクリーンの透水性を回復させることを容易にできる
し、また交換も極めて容易に行なえ、更に、蓋及びスク
リーンを取外せば容器内には隔壁以外に格別の構造物が
ないので、内部の清掃も簡単に行なえるという利点もあ
る。
リーンが個々に目詰まりしてもそれが他のスクリーンに
影響せずに、したがって各スクリーンの吸着能力を十分
に発揮させることができるという効果がある。
ばその初段のスクリーンが目詰まりしても、装置全体と
しては後段のスクリーンが有効に機能するので、長期に
渡って安定した農薬除去作用を発揮できるという効果が
ある。
ムで吊持する構造を採用した場合には、スクリーンが目
詰まりしても、そのフレームを持ち上げて上下に揺さぶ
るだけでその目詰まり物を容易に除去でき、また個々の
スクリーンの交換や全体の交換も容易に行なえるという
効果がある。
要を示した縦断面図、
槽部、4・・・下部通水路型スクリーン、5・・・上部
通水路型スクリーン、6・・・最後段スクリーン、21
〜24・・・隔壁、25・・・取水口、31・・・蓋、
32・・・フック、33・・・排出口、34・・・把
手、41、51、61・・・フレーム、42,52,6
2・・・繊維状活性炭。
Claims (5)
- 【請求項1】 一端側から他端側への水平一方向に排水
が流れるように設けた槽内と、その一方向に対して略直
角な堰を形成する縦型の姿勢で農薬吸着能を有する透水
性のスクリーンを該一方向に沿って多数並設し、このス
クリーンのうちの最後段のスクリーンを除く各スクリー
ンはその上部又は下部に通水路を形成するように設けら
れていることを特徴とする吸着材を用いた農薬除去装
置。 - 【請求項2】 請求項1において、各スクリーンの上部
又は下部に形成される通水路は、隣接するスクリーン毎
に上部と下部に交互に設けられることを特徴とする吸着
材を用いた農薬除去装置。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、透水性のスク
リーンは、繊維状活性炭の繊維を束ねて構成されている
ことを特徴とする吸着材を用いた農薬除去装置。 - 【請求項4】 請求項1又は2において、透水性のスク
リーンは、粉状又は粒状吸着材は通過させないが透水性
は有する薄い厚みの網籠の内部に粉状又は粒状吸着材を
充填して形成されていることを特徴とする吸着材を用い
た農薬除去装置。 - 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかにおいて、槽
の上部に組み付けられる蓋又はフレームに、各スクリー
ンを吊持させる構成としたことを特徴とする吸着材を用
いた農薬除去装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5072157A JP2980478B2 (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | 吸着材を用いた農薬除去装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5072157A JP2980478B2 (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | 吸着材を用いた農薬除去装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06277656A JPH06277656A (ja) | 1994-10-04 |
JP2980478B2 true JP2980478B2 (ja) | 1999-11-22 |
Family
ID=13481145
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5072157A Expired - Lifetime JP2980478B2 (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | 吸着材を用いた農薬除去装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2980478B2 (ja) |
-
1993
- 1993-03-30 JP JP5072157A patent/JP2980478B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06277656A (ja) | 1994-10-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN107176698B (zh) | 一种去除农田退水农药的活性炭与微生物耦合装置 | |
RU2488422C2 (ru) | Сеть фильтров | |
US7404892B2 (en) | Storm water catch basin filter comprising an anti-microbial agent | |
US5429752A (en) | Means for precipitating out suspended solids in septic tank liquids | |
JP2980478B2 (ja) | 吸着材を用いた農薬除去装置 | |
JPH09155372A (ja) | 散水濾床装置及びその洗浄方法 | |
JPH01107884A (ja) | 河川の浄化方法 | |
JP3191971B2 (ja) | 河川用簡易水質浄化装置 | |
JP2736301B2 (ja) | 汚濁防止装置 | |
JPH09141280A (ja) | 河川等の水域の水質浄化装置 | |
JP2600966Y2 (ja) | 濾過浄化装置を有する人工河川 | |
KR100534553B1 (ko) | 소하천 수질 정화시설물 | |
JP5865061B2 (ja) | 浸透水の浄化装置 | |
JP2005087161A (ja) | 底面濾過装置及び水槽水浄化装置 | |
JPH039794B2 (ja) | ||
JP3957572B2 (ja) | 水質浄化装置 | |
JP2533459B2 (ja) | グリ―ストラップ | |
CN215249870U (zh) | 一种防堵型人工湿地 | |
JPS5827000B2 (ja) | 用水路など小河川の簡易水質浄化装置 | |
JP3045552U (ja) | 非常用簡易濾過装置 | |
JP2542793B2 (ja) | 水槽用フィルタ装置 | |
JP2001140240A (ja) | 水質浄化型木工沈床 | |
KR200283486Y1 (ko) | 수문과 수질개선소재를 결합시켜 오염된 수질이정화되도록 유도하는 자동보 수문 | |
KR200331323Y1 (ko) | 폐쇄성 담수의 수질정화장치 | |
JPH0712473B2 (ja) | 汚水浄化方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070917 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080917 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080917 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090917 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090917 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100917 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100917 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110917 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110917 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120917 Year of fee payment: 13 |