JP5865061B2 - 浸透水の浄化装置 - Google Patents
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Description
枡に流入した水は、一部又は全部が浄化装置付きの通水孔から砕石の透水層を経て地中に浸透する。浄化装置は、漉す機能を有し、通水孔を通過する水からゴミ、砂利、砂や泥などの固形物を分離して除去する。
これらの粒状の固形物は、砕石の透水層に流入すると、透水層が目詰まりすることになる。透水層は、地表に埋設したコンクリートブロックの下側に埋まっている。このような透水層は、目詰まりすると、その解消が極めて困難である。
浄化装置は、通水孔を通過する水から除去した固形物で目詰まりすると、枡から取り外して洗浄する。目詰まりを解消した浄化装置は、再び、枡に取り付ける。
水路を流れる水は、一部又は全部が浄化装置付きの通水孔から透水層を経て地中に浸透する。浄化装置は、通水孔を通過する水から固形物を除去する。浄化装置は、目詰まりすると、水路から取り外して掃除し、再び、水路に取り付ける。
上記のような浸透水の浄化装置では、通水孔に着脱する作業や、目詰まりを解消する作業が容易であることが望まれる。
枡や水路に流入する水が含む固形物は、落ち葉や木の実などのゴミや砂利などの大粒のものと、砂や泥などの小粒のものがある。水を漉す水処理材は、大粒用の粗目透水材と小粒用の細目透水材の2種類にする。浄化装置は、枡や水路の底板の通水孔に嵌め込む。浄化装置の高さは、枡や水路のコンクリートブロックの底板の厚さと同程度であることが望まれる。粗目透水材と細目透水材は、平板状ないしマット状にし、上下に配置することにする。粗目透水マットは、通水孔に流入する水から、落ち葉や木の実や砂利のような大粒の固形物を分離して除去する。細目透水マットは、粗目透水マットを通過した水から、砂や泥のような小粒の固形物を分離して除去する。
通水孔を通過する水を漉す粗目透水マットと細目透水マット、及び、粗目透水マットと細目透水マットを格納する筐体を備え、
筐体は、通水孔に抜き取り可能に嵌め込む形状にし、筐体内部の上段と下段に、粗目透水マットと細目透水マットを筐体側面の開口から抜き出し可能に差し込み、筐体の上面、下面と中面を、それぞれ、水が通過する通水性にし、
通水孔を通過する水が、筐体の通水性の上面、粗目透水マット、筐体の通水性の中面、細目透水マットと筐体の通水性の下面を順次通過する構成にし、
目詰まりを解消するときには、筐体を通水孔から抜き取り、粗目透水マットと細目透水マットを筐体側面の開口から抜き出し、粗目透水マット、細目透水マットと筐体を洗浄し、目詰まりを解消した粗目透水マットと細目透水マットを筐体内部の上段と下段に筐体側面の開口から差し込み、粗目透水マットと細目透水マットを格納した筐体を通水孔に嵌め込む構成にしたことを特徴とする浸透水の浄化装置。
2.上記1の浸透水の浄化装置において、
筐体の通水性の上面は、水の通る部分を人の手又は指が入る形状寸法にし、筐体を通水孔に着脱する際に掴む部分にしたことを特徴とする。
3.上記1又は2の浸透水の浄化装置において、
筐体側面の粗目透水マット用開口と細目透水マット用開口は、それぞれ、筐体側面の前面と後面又は左面と右面に設けたことを特徴とする。
4.上記1、2又は3の浸透水の浄化装置において、
粗目透水マットは、通水孔に流入する水から、落ち葉や木の実や砂利のような大粒の固形物を分離して除去する水処理材にし、
細目透水マットは、粗目透水マットを通過した水から、砂や泥のような小粒の固形物を分離して除去する水処理材にしたことを特徴とする。
5.上記1〜4のいずれかの浸透水の浄化装置において、
筐体は、通水孔の開口縁に当るフランジを設けたことを特徴とする。
〈構 成(図1〜図4参照)〉
本例の浸透水の浄化装置は、図1に示すように、粗目透水マット1、細目透水マット2と、両マット1、2を格納する筐体11を備えている。
本例の浸透水の浄化装置を枡に取り付けた状態は、図5と図6に示す。枡は、コンクリートブロックの枡形体31の底板32に通水孔33を上下方向に貫通して形成している。通水孔33は、平面形状ないし断面形状を方形状にしている。実施例での断面形状は、正方形にしている。通水孔33には、浄化装置1〜25を嵌め込んで取り付けている。筐体11は、通水孔33に嵌合し、側面の粗目透水マット用開口16と細目透水マット用開口25を通水孔33の周面で閉鎖している。筐体11の通水性の上面13、14は、底板32の上面とほぼ同一の高さにしている。枡形体31の上面の開口には、格子構造の蓋板を被せている。枡形体31は、地表に埋設し、その下側位置に透水層34を設けている。透水層34は、砕石を敷き並べて積層している。
本例の浸透水の浄化装置を水路に取り付けた状態は、図7と図8に示す。水路は、コンクリートブロックの溝形体41の底板42に、使用例1におけるのと同様に、通水孔43を貫通して形成している。通水孔43には、浄化装置1〜25を嵌め込んで取り付けている。溝形体41は地表に埋設し、通水孔43の下側位置に砕石の透水層44を設けている。
本例の浸透水の浄化装置を広幅の水路に取り付けた状態は、図9に示す。広幅の水路は、コンクリートブロックの大型ボックスカルバート51の底板52に、使用例1におけるのと同様に、通水孔53を形成している。通水孔53は、左右の2個所にそれぞれ設けている。2個の通水孔53には、それぞれ、浄化装置1〜25を嵌め込んで取り付けている。ボックスカルバート51は、地表に埋設し、左右の通水孔53の下側位置に砕石の透水層54を設けている。
本例の浸透水の浄化装置は、図10に示すように、筐体11の左右の側板12の上側縁にそれぞれフランジ61を外側に突出して固定している。
その他の点は、第1例におけるのと同様である。
1.上記の実施形態において、通水孔33、43、53、67と浄化装置1〜25、浄化装置1〜25、61は、平面形状を方形状にしているが、円形状や多角形状にする。
2.上記の実施形態の第1例において、使用例1は、底板32の1個所に通水孔33を形成してそこに浄化装置1〜25を取り付けているが、浸透水の流量を増やすときには、底板の複数個所にそれぞれ通水孔を形成して各通水孔に浄化装置1〜25を取り付ける。
3.上記の実施形態の第2例において、フランジ61は、筐体11の左右に設けているが、筐体11の前後に設ける。又は、筐体11の左右と前後に設ける。
1 粗目透水マット
2 細目透水マット
11 筐体
12 左右の側板
13 左右方向の棒
14 前後方向の棒
13、14 筐体の通水性の上面
15 左右方向の棒
16 粗目透水マット用の開口
21 前後の側板
22 前後方向の棒
15、22 筐体の通水性の中面
23 前後方向の棒
24 左右方向の棒
23、24 筐体の通水性の下面
25 細目透水マット用の開口
31 コンクリートブロックの枡形体
32 底板
33 通水孔
34 透水層
41 コンクリートブロックの溝形体
42 底板
43 通水孔
44 透水層
51 コンクリートブロックのボックスカルバート
52 底板
53 通水孔
54 透水層
1〜25、61 浄化装置
61 フランジ
66 コンクリートブロックの底板
67 通水孔
68 透水層
Claims (5)
- 枡や水路の通水孔を経て地中に浸透する水の浄化装置において、
通水孔を通過する水を漉す粗目透水マットと細目透水マット、及び、粗目透水マットと細目透水マットを格納する筐体を備え、
筐体は、通水孔に抜き取り可能に嵌め込む形状にし、筐体内部の上段と下段に、粗目透水マットと細目透水マットを筐体側面の開口から抜き出し可能に差し込み、筐体の上面、下面と中面を、それぞれ、水が通過する通水性にし、
通水孔を通過する水が、筐体の通水性の上面、粗目透水マット、筐体の通水性の中面、細目透水マットと筐体の通水性の下面を順次通過する構成にし、
目詰まりを解消するときには、筐体を通水孔から抜き取り、粗目透水マットと細目透水マットを筐体側面の開口から抜き出し、粗目透水マット、細目透水マットと筐体を洗浄し、目詰まりを解消した粗目透水マットと細目透水マットを筐体内部の上段と下段に筐体側面の開口から差し込み、粗目透水マットと細目透水マットを格納した筐体を通水孔に嵌め込む構成にしたことを特徴とする浸透水の浄化装置。 - 筐体の通水性の上面は、水の通る部分を人の手又は指が入る形状寸法にし、筐体を通水孔に着脱する際に掴む部分にしたことを特徴とする請求項1に記載の浸透水の浄化装置。
- 筐体側面の粗目透水マット用開口と細目透水マット用開口は、それぞれ、筐体側面の前面と後面又は左面と右面に設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の浸透水の浄化装置。
- 粗目透水マットは、通水孔に流入する水から、落ち葉や木の実や砂利のような大粒の固形物を分離して除去する水処理材にし、
細目透水マットは、粗目透水マットを通過した水から、砂や泥のような小粒の固形物を分離して除去する水処理材にしたことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の浸透水の浄化装置。 - 筐体は、通水孔の開口縁に当るフランジを設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の浸透水の浄化装置。
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