JP2979877B2 - 見当精度に優れた画像転写装置 - Google Patents
見当精度に優れた画像転写装置Info
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- JP2979877B2 JP2979877B2 JP5018249A JP1824993A JP2979877B2 JP 2979877 B2 JP2979877 B2 JP 2979877B2 JP 5018249 A JP5018249 A JP 5018249A JP 1824993 A JP1824993 A JP 1824993A JP 2979877 B2 JP2979877 B2 JP 2979877B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、画像転写装置に関す
る。さらに詳しくは、見当精度に優れた美麗な多色プリ
プレスプルーフ、多色印刷物が得られる圧胴と転写胴と
を具備する画像転写装置に関する。
る。さらに詳しくは、見当精度に優れた美麗な多色プリ
プレスプルーフ、多色印刷物が得られる圧胴と転写胴と
を具備する画像転写装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】近来、支持体の一方の面に感光性層を塗
布した画像形成材料を画像露光し、ついで感光性層に形
成された画像を、加温下、一般には１００℃前後で、紙
等の画像受容体に転写する校正印刷等に適した単色また
は多色のプリプレスプルーフが作成されるようになって
きた。画像形成材料としては、支持体と、該支持体の一
方の面に形成された感光性層、および保護膜とからな
る。支持体および保護膜はセルロースアセテート、ポリ
スチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレー
ト等の材料からなる薄いフィルムまたはシートが使用さ
れる。画像受容体としては、紙、フィルム等適宜選択さ
れた被印刷物が採用される。
布した画像形成材料を画像露光し、ついで感光性層に形
成された画像を、加温下、一般には１００℃前後で、紙
等の画像受容体に転写する校正印刷等に適した単色また
は多色のプリプレスプルーフが作成されるようになって
きた。画像形成材料としては、支持体と、該支持体の一
方の面に形成された感光性層、および保護膜とからな
る。支持体および保護膜はセルロースアセテート、ポリ
スチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレー
ト等の材料からなる薄いフィルムまたはシートが使用さ
れる。画像受容体としては、紙、フィルム等適宜選択さ
れた被印刷物が採用される。
【０００３】上記プリプレスプルーフ等の作成用装置と
して、画像形成材料を添着した圧胴と画像受容体を添着
した転写胴とを、画像形成材料の感光性層と画像受容体
とを相対するようにして両胴を接触加圧させ、両胴間の
ニップにおいて感光性層に形成された画像を画像受容体
に転写する装置が一般に提案されている。多色の印刷物
あるいはプリプレスプルーフを製造するためには、カラ
ー原稿を色分解し、それぞれの色例えばイエロー、マゼ
ンタ、シアンおよびブラックの画像露光された画像形成
材料を作成し、ついで順次これらの画像形成材料の感光
性層に形成された画像を画像受容体に転写することとな
る。
して、画像形成材料を添着した圧胴と画像受容体を添着
した転写胴とを、画像形成材料の感光性層と画像受容体
とを相対するようにして両胴を接触加圧させ、両胴間の
ニップにおいて感光性層に形成された画像を画像受容体
に転写する装置が一般に提案されている。多色の印刷物
あるいはプリプレスプルーフを製造するためには、カラ
ー原稿を色分解し、それぞれの色例えばイエロー、マゼ
ンタ、シアンおよびブラックの画像露光された画像形成
材料を作成し、ついで順次これらの画像形成材料の感光
性層に形成された画像を画像受容体に転写することとな
る。
【０００４】圧胴における画像形成材料の添着装置とし
ては、各色の見当合わせを容易にするためピンバーを使
用するのが通常であった。ピンバーは圧胴の軸長方向に
伸びた板上に複数個のピンを設置したものである。しか
しピンバーを設置しても見当精度が十分満足できるもの
ではなかった。
ては、各色の見当合わせを容易にするためピンバーを使
用するのが通常であった。ピンバーは圧胴の軸長方向に
伸びた板上に複数個のピンを設置したものである。しか
しピンバーを設置しても見当精度が十分満足できるもの
ではなかった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、多色プリプ
レスプルーフ、多色印刷物において、見当精度が十分満
足できる画像転写装置の提供を目的とする。
レスプルーフ、多色印刷物において、見当精度が十分満
足できる画像転写装置の提供を目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、画像形成材料
を添着した、表面に切り欠け部を設けた圧胴、画像受容
体を添着した、表面に切り欠け部を設けた転写胴とを具
備し、圧胴および転写胴とをそれぞれ駆動する駆動手段
と、圧胴および転写胴の回転により画像形成材料および
画像受容体を圧胴と転写胴との間のニップに導入して画
像形成材料の感光性層に形成された画像を画像受容体に
転写する画像転写装置であって、 該画像転写装置が、
圧胴または転写胴のいずれかを転写胴または圧胴の回転
軸の中心方向に移動する圧胴と転写胴間の印圧調整手段
と、画像転写時に圧胴または転写胴の駆動手段により圧
胴および転写胴を回転する歯車と、該歯車が圧胴および
転写胴の回転軸中心とそれぞれ同中心に設置されてお
り、かつ該歯車が、画像形成材料の感光性層に形成され
た画像を画像受容体に転写を開始するとき、歯車の相互
に接触すべき面の隙間が７０μｍ以下であることを特徴
とする画像転写装置を提供する。
を添着した、表面に切り欠け部を設けた圧胴、画像受容
体を添着した、表面に切り欠け部を設けた転写胴とを具
備し、圧胴および転写胴とをそれぞれ駆動する駆動手段
と、圧胴および転写胴の回転により画像形成材料および
画像受容体を圧胴と転写胴との間のニップに導入して画
像形成材料の感光性層に形成された画像を画像受容体に
転写する画像転写装置であって、 該画像転写装置が、
圧胴または転写胴のいずれかを転写胴または圧胴の回転
軸の中心方向に移動する圧胴と転写胴間の印圧調整手段
と、画像転写時に圧胴または転写胴の駆動手段により圧
胴および転写胴を回転する歯車と、該歯車が圧胴および
転写胴の回転軸中心とそれぞれ同中心に設置されてお
り、かつ該歯車が、画像形成材料の感光性層に形成され
た画像を画像受容体に転写を開始するとき、歯車の相互
に接触すべき面の隙間が７０μｍ以下であることを特徴
とする画像転写装置を提供する。
【０００７】本発明はさらに、画像形成材料を添着し
た、表面に切り欠け部を設けた圧胴、画像受容体を添着
した、表面に切り欠け部を設けた転写胴とを具備し、圧
胴および転写胴とをそれぞれ駆動する駆動手段と、圧胴
および転写胴の回転により画像形成材料および画像受容
体を圧胴と転写胴との間のニップに導入して画像形成材
料の感光性層に形成された画像を画像受容体に転写する
画像転写装置であって、該画像転写装置が、圧胴または
転写胴のいずれかを転写胴または圧胴の回転軸の中心方
向に移動する圧胴と転写胴間の印圧調整手段と、画像転
写時に圧胴または転写胴の駆動手段により圧胴および転
写胴を回転する歯車と、該歯車が圧胴および転写胴の回
転軸中心とそれぞれ同中心に設置されており、かつ該歯
車が、圧胴および転写胴の回転軸中心と同中心に設置さ
れた歯車の間に、さらに少なくとも２個の歯車を具備
し、移動する圧胴または転写胴の回転軸中心に設置され
た歯車と歯合する歯車が圧胴または転写胴の移動方向と
平行に設置されている画像転写装置を提供する。本発明
はさらに、上記歯車が、画像形成材料の感光性層に形成
された画像を画像受容体に転写を開始するとき、圧胴ま
たは転写胴の回転軸中心に設置された歯車と該歯車と歯
合する圧胴または転写胴の移動方向と平行に設置された
歯車との相互に接触すべき歯面の隙間が７０μｍ以下で
ある画像転写装置を提供する。
た、表面に切り欠け部を設けた圧胴、画像受容体を添着
した、表面に切り欠け部を設けた転写胴とを具備し、圧
胴および転写胴とをそれぞれ駆動する駆動手段と、圧胴
および転写胴の回転により画像形成材料および画像受容
体を圧胴と転写胴との間のニップに導入して画像形成材
料の感光性層に形成された画像を画像受容体に転写する
画像転写装置であって、該画像転写装置が、圧胴または
転写胴のいずれかを転写胴または圧胴の回転軸の中心方
向に移動する圧胴と転写胴間の印圧調整手段と、画像転
写時に圧胴または転写胴の駆動手段により圧胴および転
写胴を回転する歯車と、該歯車が圧胴および転写胴の回
転軸中心とそれぞれ同中心に設置されており、かつ該歯
車が、圧胴および転写胴の回転軸中心と同中心に設置さ
れた歯車の間に、さらに少なくとも２個の歯車を具備
し、移動する圧胴または転写胴の回転軸中心に設置され
た歯車と歯合する歯車が圧胴または転写胴の移動方向と
平行に設置されている画像転写装置を提供する。本発明
はさらに、上記歯車が、画像形成材料の感光性層に形成
された画像を画像受容体に転写を開始するとき、圧胴ま
たは転写胴の回転軸中心に設置された歯車と該歯車と歯
合する圧胴または転写胴の移動方向と平行に設置された
歯車との相互に接触すべき歯面の隙間が７０μｍ以下で
ある画像転写装置を提供する。
【０００８】以下本発明を添付図面に基づいて詳細に説
明する。図１は、本発明での使用に適した画像転写装置
の概略断面図を示す。転写胴１の表面に一部切り欠け部
２を設け、この一部切り欠け部内に画像受容体の上辺側
（くわえ側）添着手段である爪３および爪座４からなる
クランプ、および下辺側（くわえ尻側）添着手段である
爪５および爪座６からなるクランプを設置する。紙等の
画像受容体（図示せず）は、くわえ側クランプにより把
持した後、画像受容体を引張りながら矢印方向に転写胴
を回転し、ついでくわえ尻側クランプで画像受容体を把
持することにより転写胴に添着される。
明する。図１は、本発明での使用に適した画像転写装置
の概略断面図を示す。転写胴１の表面に一部切り欠け部
２を設け、この一部切り欠け部内に画像受容体の上辺側
（くわえ側）添着手段である爪３および爪座４からなる
クランプ、および下辺側（くわえ尻側）添着手段である
爪５および爪座６からなるクランプを設置する。紙等の
画像受容体（図示せず）は、くわえ側クランプにより把
持した後、画像受容体を引張りながら矢印方向に転写胴
を回転し、ついでくわえ尻側クランプで画像受容体を把
持することにより転写胴に添着される。
【０００９】圧胴８の構成について図１により説明す
る。圧胴８には一部切り欠け部９を設け、該切り欠け部
内で圧胴８の表面に巻いたブランケット１０をブランケ
ット固定手段１１により固定する。一部切り欠け部９と
圧胴表面（円周面）との間に傾斜部１２を設け、該傾斜
部にピンバー１３を設置する。ピンバー１３の設置は、
ピンバーのピンに対応した位置に孔を開けたブランケッ
トでピンバーを圧胴表面に押し付けることで実施され
る。ピンバー１３はその先端が圧胴８の円周面よりも外
側に出ない高さとする。圧胴８および転写胴１が回転し
た時にピンバー１３あるいは転写胴１の表面を傷付けな
いためである。一部切り欠け部９内にマグネットシート
１４を回動自在に取付ける。圧胴表面のピンバー１３を
設置した傾斜部１２近傍および一部切り欠け部９の他の
傾斜部近傍の圧胴表面に粘着テープ１５を設ける。マグ
ネットシート１４は、ピンバー１３側に倒した時に、粘
着テープ１５に届かないがピンバー１３を覆うに十分な
幅とする。画像形成材料の上辺側にピンバー１３に対応
した孔を設け、これらの孔をピンバー１３に挿入した後
マグネットシート１４で画像形成材料を抑え、ついで圧
胴８を回転して、画像形成材料の上辺および下辺を粘着
テープ１５で圧胴表面に固定する。
る。圧胴８には一部切り欠け部９を設け、該切り欠け部
内で圧胴８の表面に巻いたブランケット１０をブランケ
ット固定手段１１により固定する。一部切り欠け部９と
圧胴表面（円周面）との間に傾斜部１２を設け、該傾斜
部にピンバー１３を設置する。ピンバー１３の設置は、
ピンバーのピンに対応した位置に孔を開けたブランケッ
トでピンバーを圧胴表面に押し付けることで実施され
る。ピンバー１３はその先端が圧胴８の円周面よりも外
側に出ない高さとする。圧胴８および転写胴１が回転し
た時にピンバー１３あるいは転写胴１の表面を傷付けな
いためである。一部切り欠け部９内にマグネットシート
１４を回動自在に取付ける。圧胴表面のピンバー１３を
設置した傾斜部１２近傍および一部切り欠け部９の他の
傾斜部近傍の圧胴表面に粘着テープ１５を設ける。マグ
ネットシート１４は、ピンバー１３側に倒した時に、粘
着テープ１５に届かないがピンバー１３を覆うに十分な
幅とする。画像形成材料の上辺側にピンバー１３に対応
した孔を設け、これらの孔をピンバー１３に挿入した後
マグネットシート１４で画像形成材料を抑え、ついで圧
胴８を回転して、画像形成材料の上辺および下辺を粘着
テープ１５で圧胴表面に固定する。
【００１０】転写胴１および圧胴８は、画像受容体の取
付、取り外し時、あるいは画像形成材料の取付、取り外
し時には、それぞれ個別に設置された駆動手段により、
転写胴１のみあるいは圧胴８のみが駆動回転される。画
像形成材料の感光性層に形成された画像を画像受容体に
転写するときは、画像形成材料を添着した圧胴８と画像
受容体を添着した転写胴１とを回転し、感光性層に形成
された画像は、画像受容体に調整された印圧のもとに圧
着転写される。
付、取り外し時、あるいは画像形成材料の取付、取り外
し時には、それぞれ個別に設置された駆動手段により、
転写胴１のみあるいは圧胴８のみが駆動回転される。画
像形成材料の感光性層に形成された画像を画像受容体に
転写するときは、画像形成材料を添着した圧胴８と画像
受容体を添着した転写胴１とを回転し、感光性層に形成
された画像は、画像受容体に調整された印圧のもとに圧
着転写される。
【００１１】図２は、転写胴１と圧胴８の印圧調整手段
の一例を示す。圧胴８および転写胴１は、回転軸２０、
２０’によりサイドフレーム２１に支持されている。印
圧調整手段２２は、本実施態様の場合には転写胴１の両
端面に設けられている。印圧の大きさを調整するスライ
ドブロック２３は、軸長方向における印圧を均一にする
ため圧胴または転写胴の両端面側にあるサイドフレーム
に設けられる。スライドブロック２３には、該スライド
ブロックを転写胴方向に移動して、圧胴と転写胴とによ
り生じる印圧を一定にするための移動手段が設けられて
いる。この移動手段は、スライドブロック２３に設置さ
れたばね受け２４と、該ばね受けをスライドブロック側
に押し付けるコイルばね（弾性部材）２５と、該コイル
ばねの弾性力を適宜調整する調整ボルト２６と、該移動
手段の一端の位置をサイドフレームに固定する調整ボル
ト受け２７とからなっている。上記説明では移動手段に
よる印圧調整用にコイルばねを使用したが、コイルばね
に限定されるものではなく、他の弾性部材例えば板ば
ね、重ね板ばね等を使用してもよい。また弾性部材に限
定されるものでもなく、油圧、空気圧等を使用してもよ
い。上記印刷調整手段により、圧胴または転写胴は、常
時転写胴側または圧胴側に押し付けられた状態となって
いる。
の一例を示す。圧胴８および転写胴１は、回転軸２０、
２０’によりサイドフレーム２１に支持されている。印
圧調整手段２２は、本実施態様の場合には転写胴１の両
端面に設けられている。印圧の大きさを調整するスライ
ドブロック２３は、軸長方向における印圧を均一にする
ため圧胴または転写胴の両端面側にあるサイドフレーム
に設けられる。スライドブロック２３には、該スライド
ブロックを転写胴方向に移動して、圧胴と転写胴とによ
り生じる印圧を一定にするための移動手段が設けられて
いる。この移動手段は、スライドブロック２３に設置さ
れたばね受け２４と、該ばね受けをスライドブロック側
に押し付けるコイルばね（弾性部材）２５と、該コイル
ばねの弾性力を適宜調整する調整ボルト２６と、該移動
手段の一端の位置をサイドフレームに固定する調整ボル
ト受け２７とからなっている。上記説明では移動手段に
よる印圧調整用にコイルばねを使用したが、コイルばね
に限定されるものではなく、他の弾性部材例えば板ば
ね、重ね板ばね等を使用してもよい。また弾性部材に限
定されるものでもなく、油圧、空気圧等を使用してもよ
い。上記印刷調整手段により、圧胴または転写胴は、常
時転写胴側または圧胴側に押し付けられた状態となって
いる。
【００１２】本発明者らは、多色印刷時における見当精
度不良の原因について検討した結果、その原因の一つ
は、転写工程時に、圧胴または転写胴の一方のみを駆動
回転し、他の一方を接触摩擦により回転するときは、転
写される画像、すなわち未硬化部がスリップし、これに
より、見当精度が不十分となることを見いだした。他の
原因として、圧胴および転写胴に設置された歯車が偶数
個の他の歯車を介して駆動されるときには、圧胴および
転写胴に設置された歯車と直接歯合する歯車の内少なく
とも一方は、圧胴および転写胴の回転軸中心を結ぶ線に
平行に設置する必要があることを見いだした。介在する
歯車が回転軸中心を結ぶ線と平行な線から外れて設置さ
れているときは、印圧調整手段により圧胴または転写胴
が移動するときに、圧胴または転写胴に設置された歯車
に回転力が働き、見当精度を不十分とするからである。
さらに他の原因として、本発明者らは、転写工程開始時
に圧胴または転写胴の移動により生じる、駆動により相
互に接触すべき歯面間の隙間が所定値以内、好ましくは
７０μｍ以内であるとき、さらに優れた見当精度が発揮
されることを見いだした。
度不良の原因について検討した結果、その原因の一つ
は、転写工程時に、圧胴または転写胴の一方のみを駆動
回転し、他の一方を接触摩擦により回転するときは、転
写される画像、すなわち未硬化部がスリップし、これに
より、見当精度が不十分となることを見いだした。他の
原因として、圧胴および転写胴に設置された歯車が偶数
個の他の歯車を介して駆動されるときには、圧胴および
転写胴に設置された歯車と直接歯合する歯車の内少なく
とも一方は、圧胴および転写胴の回転軸中心を結ぶ線に
平行に設置する必要があることを見いだした。介在する
歯車が回転軸中心を結ぶ線と平行な線から外れて設置さ
れているときは、印圧調整手段により圧胴または転写胴
が移動するときに、圧胴または転写胴に設置された歯車
に回転力が働き、見当精度を不十分とするからである。
さらに他の原因として、本発明者らは、転写工程開始時
に圧胴または転写胴の移動により生じる、駆動により相
互に接触すべき歯面間の隙間が所定値以内、好ましくは
７０μｍ以内であるとき、さらに優れた見当精度が発揮
されることを見いだした。
【００１３】以下本発明の作用について述べる。図３
は、圧胴８および転写胴１のそれぞれの回転軸中心と中
心が同じであり、かつピッチ円直径が圧胴および転写胴
と同じである歯車３０、３１、およびモーター３２、３
３を備えた画像転写装置の説明図である。歯車３０、３
１と圧胴１および転写胴８の間、およびモーター３２、
３３との間にはそれぞれクラッチを設け（図示せず）、
その間の連結を遮断できるようになっている。歯車３０
と３１は常に歯合する。転写胴１に画像受容体を添着す
るときは、モーター３３により歯車３１を駆動回転させ
る。このとき歯車３０とモーター３２および圧胴８との
間は、クラッチにより連結を遮断する。圧胴８に画像形
成材料を添着するときは、圧胴８をモーター３２により
駆動回転する。このとき歯車３１とモーター３３および
転写胴１との間の連結はクラッチにより遮断されてい
る。画像形成材料から画像受容体に画像を転写するとき
は、例えば転写胴１をモーター３３により駆動回転する
とき、モーター３２と歯車３０との間の連結のみを遮断
しておいて、転写胴１と圧胴８が同期回転するようにす
る。これにより、画像形成材料と画像受容体間のスリッ
プがなくなり、見当精度不良の発生が防止される。また
印圧調整手段を転写胴側に設け、転写胴１を移動できる
ようにしているときは、印圧発生のための加圧により、
歯車３１と歯車３０の歯合状態は薄いものとなる。歯合
状態が薄くなることにより、相互に接触すべき歯面相互
間に隙間が生ずる。この隙間は、駆動初期に転写胴１と
圧胴８との間に位置ずれを生じさせ、得られた画像に見
当不良を生ぜしめる原因となる。そこで本発明は、ここ
で生ずる歯面間の隙間を所定値以内に収まるようにし
た。隙間の管理は、歯車の歯元から歯先にいたる角度、
歯面の曲線形状、歯車３１と歯車３０との間の距離の大
小を管理することにより達成される。歯車３１と歯車３
０との間の距離は、図２で説明した印圧調整手段のコイ
ルばね１３の弾性力の選択、図１で説明したブランケッ
トの弾性力の選択等適宜の手段を採用して実施できる。
は、圧胴８および転写胴１のそれぞれの回転軸中心と中
心が同じであり、かつピッチ円直径が圧胴および転写胴
と同じである歯車３０、３１、およびモーター３２、３
３を備えた画像転写装置の説明図である。歯車３０、３
１と圧胴１および転写胴８の間、およびモーター３２、
３３との間にはそれぞれクラッチを設け（図示せず）、
その間の連結を遮断できるようになっている。歯車３０
と３１は常に歯合する。転写胴１に画像受容体を添着す
るときは、モーター３３により歯車３１を駆動回転させ
る。このとき歯車３０とモーター３２および圧胴８との
間は、クラッチにより連結を遮断する。圧胴８に画像形
成材料を添着するときは、圧胴８をモーター３２により
駆動回転する。このとき歯車３１とモーター３３および
転写胴１との間の連結はクラッチにより遮断されてい
る。画像形成材料から画像受容体に画像を転写するとき
は、例えば転写胴１をモーター３３により駆動回転する
とき、モーター３２と歯車３０との間の連結のみを遮断
しておいて、転写胴１と圧胴８が同期回転するようにす
る。これにより、画像形成材料と画像受容体間のスリッ
プがなくなり、見当精度不良の発生が防止される。また
印圧調整手段を転写胴側に設け、転写胴１を移動できる
ようにしているときは、印圧発生のための加圧により、
歯車３１と歯車３０の歯合状態は薄いものとなる。歯合
状態が薄くなることにより、相互に接触すべき歯面相互
間に隙間が生ずる。この隙間は、駆動初期に転写胴１と
圧胴８との間に位置ずれを生じさせ、得られた画像に見
当不良を生ぜしめる原因となる。そこで本発明は、ここ
で生ずる歯面間の隙間を所定値以内に収まるようにし
た。隙間の管理は、歯車の歯元から歯先にいたる角度、
歯面の曲線形状、歯車３１と歯車３０との間の距離の大
小を管理することにより達成される。歯車３１と歯車３
０との間の距離は、図２で説明した印圧調整手段のコイ
ルばね１３の弾性力の選択、図１で説明したブランケッ
トの弾性力の選択等適宜の手段を採用して実施できる。
【００１４】図４は本発明の歯車配列の一例を示す。印
圧調整手段により移動する圧胴または転写胴の回転軸中
心と同軸中心に設置した歯車３４と歯合する歯車３５
は、圧胴および転写胴の回転軸中心と平行の線上に設置
する。転写胴または圧胴の印圧調整手段による移動は、
歯車３４、３５および３７を結ぶ線に平行に移動され
る。これにより、歯車３５が平行線上から外れたときに
生ずる歯車３５から歯車３４への回転力の発生がなくな
り、見当精度の不良発生を防止できる。図４の歯車配列
において、歯車３４と歯車３５との間の相互に接触すべ
き歯面間の隙間は、転写工程開始時に７０μｍ以下とす
ることにより、転写胴と圧胴との間の位置ずれが、所定
範囲に収まり、満足できる見当精度を有する転写画像が
提供される。
圧調整手段により移動する圧胴または転写胴の回転軸中
心と同軸中心に設置した歯車３４と歯合する歯車３５
は、圧胴および転写胴の回転軸中心と平行の線上に設置
する。転写胴または圧胴の印圧調整手段による移動は、
歯車３４、３５および３７を結ぶ線に平行に移動され
る。これにより、歯車３５が平行線上から外れたときに
生ずる歯車３５から歯車３４への回転力の発生がなくな
り、見当精度の不良発生を防止できる。図４の歯車配列
において、歯車３４と歯車３５との間の相互に接触すべ
き歯面間の隙間は、転写工程開始時に７０μｍ以下とす
ることにより、転写胴と圧胴との間の位置ずれが、所定
範囲に収まり、満足できる見当精度を有する転写画像が
提供される。
【００１５】
【発明の効果】本発明によれば、見当精度の不良発生を
防止でき、かつ美麗な多色プリプレスプルーフ、多色印
刷物が得られる画像転写装置が提供される。
防止でき、かつ美麗な多色プリプレスプルーフ、多色印
刷物が得られる画像転写装置が提供される。
【図１】画像転写装置の概略断面図である。
【図２】印圧調整手段の概略説明図である。
【図３】画像転写装置の概略説明図である。
【図４】歯車配列の概略説明図である。
１ 転写胴 ８ 圧胴 ２２ 印圧調整手段 ３０ 歯車 ３１ 歯車 ３２ モーター ３３ モーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平４−320845（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−174154（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−345184（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−15259（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−96158（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) G03D 13/00 B41F 7/02 B41F 13/24
Claims (3)
- 【請求項１】 画像形成材料を添着した、表面に切り欠
け部を設けた圧胴、画像受容体を添着した、表面に切り
欠け部を設けた転写胴とを具備し、圧胴および転写胴と
をそれぞれ駆動する駆動手段と、圧胴および転写胴の回
転により画像形成材料および画像受容体を圧胴と転写胴
との間のニップに導入して画像形成材料の感光性層に形
成された画像を画像受容体に転写する画像転写装置であ
って、該画像転写装置が、圧胴または転写胴のいずれか
を転写胴または圧胴の回転軸の中心方向に移動する圧胴
と転写胴間の印圧調整手段と、画像転写時に圧胴または
転写胴の駆動手段により圧胴および転写胴を回転する歯
車と、該歯車が圧胴および転写胴の回転軸中心とそれぞ
れ同中心に設置されており、かつ該歯車が、画像形成材
料の感光性層に形成された画像を画像受容体に転写を開
始するとき、歯車の相互に接触すべき面の隙間が７０μ
ｍ以下であることを特徴とする画像転写装置。 - 【請求項２】 画像形成材料を添着した、表面に切り欠
け部を設けた圧胴、画像受容体を添着した、表面に切り
欠け部を設けた転写胴とを具備し、圧胴および転写胴と
をそれぞれ駆動する駆動手段と、圧胴および転写胴の回
転により画像形成材料および画像受容体を圧胴と転写胴
との間のニップに導入して画像形成材料の感光性層に形
成された画像を画像受容体に転写する画像転写装置であ
って、該画像転写装置が、圧胴または転写胴のいずれか
を転写胴または圧胴の回転軸の中心方向に移動する圧胴
と転写胴間の印圧調整手段と、画像転写時に圧胴または
転写胴の駆動手段により圧胴および転写胴を回転する歯
車と、該歯車が圧胴および転写胴の回転軸中心とそれぞ
れ同中心に設置されており、かつ該歯車が、圧胴および
転写胴の回転軸中心と同中心に設置された歯車の間に、
さらに少なくとも２個の歯車を具備し、移動する圧胴ま
たは転写胴の回転軸中心に設置された歯車と歯合する歯
車が圧胴または転写胴の移動方向と平行に設置されてい
る画像転写装置。 - 【請求項３】 請求項２記載の歯車が、画像形成材料の
感光性層に形成された画像を画像受容体に転写を開始す
るとき、圧胴または転写胴の回転軸中心に設置された歯
車と該歯車と歯合する圧胴または転写胴の移動方向と平
行に設置された歯車との相互に接触すべき歯面の隙間が
７０μｍ以下である画像転写装置。
Priority Applications (6)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5018249A JP2979877B2 (ja) | 1993-01-08 | 1993-01-08 | 見当精度に優れた画像転写装置 |
| US08/155,287 US5423254A (en) | 1993-01-08 | 1993-11-22 | Image-transfer apparatus with highly accurate registering performance |
| AU51949/93A AU667139B2 (en) | 1993-01-08 | 1993-11-25 | Image-transfer apparatus with highly accurate registering performance |
| DE69320614T DE69320614T2 (de) | 1993-01-08 | 1993-11-29 | Bildübertragungsvorrichtung |
| EP93309514A EP0607665B1 (en) | 1993-01-08 | 1993-11-29 | Image-transfer apparatus |
| CA002110305A CA2110305C (en) | 1993-01-08 | 1993-11-30 | Image-transfer apparatus with highly accurate registering performance |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5018249A JP2979877B2 (ja) | 1993-01-08 | 1993-01-08 | 見当精度に優れた画像転写装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06206302A JPH06206302A (ja) | 1994-07-26 |
| JP2979877B2 true JP2979877B2 (ja) | 1999-11-15 |
Family
ID=11966411
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5018249A Expired - Lifetime JP2979877B2 (ja) | 1993-01-08 | 1993-01-08 | 見当精度に優れた画像転写装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2979877B2 (ja) |
-
1993
- 1993-01-08 JP JP5018249A patent/JP2979877B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06206302A (ja) | 1994-07-26 |
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