JP2979867B2 - ディスク装置 - Google Patents

ディスク装置

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JP2979867B2
JP2979867B2 JP4295712A JP29571292A JP2979867B2 JP 2979867 B2 JP2979867 B2 JP 2979867B2 JP 4295712 A JP4295712 A JP 4295712A JP 29571292 A JP29571292 A JP 29571292A JP 2979867 B2 JP2979867 B2 JP 2979867B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディスク状情報媒体
記録・再生する装置に関する。特に光学式ディスクを複
数枚搭載することが出来る回転テーブルを備えたトレイ
がディスク装置内に搬入されて、そこで任意のディスク
を選択するようになしたディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光学式ディスクを複数枚搭載することが
出来る回転テーブルを備えたトレイが水平移動によりデ
ィスク装置内に搬入されて、そこで任意のディスクを選
択して記録・再生するようになしたディスク装置は従来
より、よく知られている。この種のディスク装置におい
ては、トレイがディスク装置内に搬入された後、ディス
クを記録・再生する前に、回転テーブルにディスクが配
置されているか否かを検知するようになっている。この
為に、トレイの搬入が完了すると、回転テーブルが回転
され、複数個あるディスク搭載面がそれぞれ検査位置に
もたらされるようになっている。
【0003】図21に示すように、回転テーブル3は複
数のディスク搭載面6を有し、図19に示すように回転
テーブル3はスリットが形成されたスカート36,49
を有する。スカート49はトレイに設けられた発光・受
光装置21と協働して回転テーブル3の初期位置を検出
し、別のスカート36はトレイに設けられた別の発光・
受光装置21と協働して各ディスク搭載面6の位置を検
出するようになっている。図18に示すように、各位置
でディスクの有無が検査される。光ヘッド23に隣接し
て設けられている発光素子52が図示の状態で発光し、
ディスク搭載面6にディスク39が有ると、ディスク保
持部材15に隣接して設けられている光センサ16に発
光素子52からの光が達せず、これによりディスク39
の“有”を知り、ディスク39が無いと、光センサ16
に光が達してディスク39の“無”を知るようになって
いる。あるいは、図22に示すように、光ヘッド23を
フォーカスサーチさせ、図23に示すようにフォーカス
エラー信号によりディスクの有無を判断している。図2
2において、60はディスク有無検出回路、61はマイ
コン、62はフォーカスエラー検出回路、63はフォー
カス制御回路、64は光ヘッド駆動アンプ、65は切り
替えスイッチである。光ヘッド23でフォーカスサーチ
する為にはディスク搭載面6が所定位置に来ると回転テ
ーブル3を一々停止させ、光ヘッド移動機構保持部材を
移動機構66、駆動源67により光ヘッド23が再生出
来得る位置まで移動させ、ランプ入力を光ヘッド23に
入力しそれにより発生するフォーカスエラー信号により
ディスクの有無をディスク有無検出回路60が判定して
いる。フォーカスエラー信号が図23の(a) に示すよう
であればディスクの“有”を、図23の(b) に示すよう
であれば“無”と判定する。かかる動作をディスク搭載
面6の数(例えば5)だけくり返す。各ディスク搭載面
6を所定の位置に停止させるために、図19に示す位置
検出態様に代えて、図20に示す態様もある。これは回
転テーブル3にスリット形状の穴50,51を形成し、
それに対応して発光素子52,52と光センサ16,1
6を設けたものである。
【0004】別に、図21に示すように、回転テーブル
3の外周に凹部53を形成しておき、これにロックレバ
ー54が係合するようにしたものを前述の図19又は図
20の位置検出回路手段に応答するモータ停止に併用さ
せたものもある。ロックレバー54は回転テーブルの動
作を簡易的に所定位置に確実に停止させる。ロックレバ
ー54は支点56で揺動可能に装着されており、ばね5
5で後端が引っ張られて先端57が丸みのある凹部53
に係合するようになっている。
【0005】回転テーブル3を備えたトレイを搬入位置
や搬出位置で停止させるには、それらの動作が完了した
ことを検出するリミットスイッチが設けられている。更
にはこれに、トレイがその動作の完了に近づくと機械的
なブレーキ機構が作動するようにしたものを組み合せた
ものもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のこの種のディス
ク装置においては、回転テーブルの初期位置を検出する
手段と、回転テーブルの各ディスク搭載面の位置を検出
する手段とが独立して別個に設けられていてコスト的に
不利であった。そして回転テーブルの停止の際、機械的
に停止させるための機構を備えている場合、機械的な停
止音が発生したり、構造上複雑になっていた。また、デ
ィスクの有無を判断するのに光ヘッドとは別の発光素子
を備えていたのでコスト的に不利であったし、光ヘッド
を用いてフォーカスサーチすることによるディスクの有
無の判断ではフォーカス動作等に時間を要して複数のデ
ィスク搭載面においてディスクが有るか否かを迅速に判
定することが出来なかった。また、トレイ搬入・搬出時
にリミットスイッチに当る音が高かったり、音を低くす
るために設けたブレーキ機構はコスト的に不利となって
いた。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、ディスク状
情報媒体を複数枚搭載することが出来る回転テーブルを
備えたトレイが搬入位置と搬出位置との間を移動せしめ
られ、前記トレイの搬入位置で前記回転テーブルが適宜
選択された回転位置へもたらされて、ディスク状情報媒
体を選択するディスク装置において、前記回転テーブル
の各ディスク搭載面停止位置並びに初期位置及び回転テ
ーブルの回転速度を検出するために、回転テーブルの下
面に同心円上の複数のスカートを設け、各スカートに
望の幅の複数のスリット又は反射面区分を設け、かかる
複数のスカートに協働する発光・受光装置を一組のみ有
することを特徴とするディスク装置である。また、前記
トレイが搬入位置に来たときに前記回転テーブルの各デ
ィスク搭載面におけるディスクの有無を検知するため
に、休止位置にある光ヘッドを発光させ、前記回転テー
ブルを回転させ、ディスクが無いときに通過して来る前
記光ヘッドからの光を受ける位置に光センサを設けたこ
とを特徴とするディスク装置である。また、前記トレイ
の搬入速度および搬出速度を検出するために、休止位置
にある光ヘッドを発光させ、この光を受ける位置に光セ
ンサを設け、これらの間にトレイが入って前記光を遮る
時間からトレイの速度を検出し、このトレイ速度からト
レイの停止時にブレーキの必要性の有無を判断すること
を特徴とするディスク装置である。
【0008】
【作用】この発明によれば、回転テーブルの軸を中心と
した同一円周上に所望の幅の複数のスリット又は反射面
区分を有したスカートを配置して一つの発光・受光装置
で初期位置と各停止位置と回転速度とを検出しているの
で従来のディスク装置よりも構成が簡素化されており、
かつ回転速度に応じてブレーキ動作をモータ自体により
生ぜしめることにより静音かつ高精度に停止させること
が出来る。また、回転テーブル上にディスクがあるか否
かを検出するのに休止位置にある光ヘッドを発光させて
いるので、従来のディスク装置よりも構成が簡素化され
ており、かつ迅速にディスクの有無を検査出来る。ま
た、トレイの移動速度を休止位置にある光ヘッドの発光
により検出して停止時にブレーキの必要性の判断をして
いるので、簡単な構成にもかかわらず迅速にトレイを移
動させ、しかも静かに停止させることが出来る。
【0009】
【実施例】この発明の実施例を図1乃至図17を参照し
て以下詳細に説明する。図1はディスク装置全体を示
す。ディスク装置1はその開口部5を通してトレイ2を
搬入・搬出できる。トレイ2は回転テーブル3を有す
る。この回転テーブル3にはディスク39を搭載するた
めにディスク搭載面6が複数個設けられている。従って
回転テーブル3には複数枚のディスクを搭載出来る。な
お各ディスク搭載面6にはディスク39の下面へ光ヘッ
ドが接近できる開口7が開けられている。
【0010】図2はディスク装置1の内部斜視図であ
る。トレイ2の側面に溝20が形成され、シャーシ4に
取り付けられたガイド4a,4bが前記溝20に係合し
ており、これによりトレイ2はシャーシ4に対して搬出
位置と搬入位置との間を移動できる。回転テーブル3は
軸8を中心に回転可能であり、トレイ2がどの位置にあ
っても、回転テーブル駆動モータ9が作動して伝達機構
10,11,12,13により回転テーブル3を所定位
置へ回転させる。モータ9はDCモータである。シャー
シ4にはL型部材14を介してディスク保持部材15が
設けられている。このディスク保持部材15は、前記開
口7を通って上昇して来るディスクターンテーブル24
(図3参照)によりディスク搭載面6より持ち上げられ
たディスクをディスクの上側面で回転可能に保持するも
のである。このディスク保持部材15に隣接して光セン
サ16が配置されている。この光センサは光ヘッド23
(図3参照)からの光を開口7を通って、ディスク搭載
面6にディスクが搭載されていないときに受け(図9参
照)、ディスクが搭載されているときには到達しない
(図8参照)ようになされている。このように光ヘッド
23を発光させることにより、従来の発光素子52(図
18)をなくしているのである。なお参考までに述べる
と図10および図11に示すようにディスクが有すると
きに反射により光ヘッド23からの光を受け、ディスク
が無いときには到達しないようにしてもよい。
【0011】図3はディスク装置1の内部の構成要素を
分解して示す斜視図である。回転テーブル3の外周部に
はギア17が形成されている。このギア17に回転テー
ブル駆動モータ9からの伝達機構10,11,12,1
3が係合している。トレイ2には回転テーブル3の下側
に位置するように発光・受光装置21が設けられてい
る。この発光・受光装置21は回転テーブル3の回転速
度と停止位置とを検出するために設けられている。これ
については後程、詳しく説明するが、本発明では一個の
発光・受光装置21しか設けられていないのである。ト
レイ2には図示するような開口19が開けられており、
シャーシ4に上下に可動に設けられた台22上のディス
クターンテーブル24が回転テーブル3の開口7を通っ
てディスクの下側面に接近するのを可能にしている。ト
レイ2の下面にはラック18が溝20に平行に取り付け
られている。このラック18に、シャーシ4に設けられ
たトレイ駆動モータ27からの伝達機構28,29,3
0,31,32,33が係合している。トレイ駆動モー
タ27はトレイ2を搬入位置と搬出位置との間で移動さ
せるのである。なお、モータ27はディスクターンテー
ブル24と光ヘッド23とを保持した台22を上下させ
るための駆動源でもある。台22は一端が回動取付け支
点42に枢支されていて、他端が前記モータ27により
上下せしめられる。
【0012】トレイ2が搬入位置に達すると、これを検
知するために、シャーシ4にリミットスイッチ26が設
けられ、トレイ2の下面に押部41が設けられている。
トレイ2の搬入位置で押部41はスイッチ26に接して
搬入動作完了信号を出すようになっている。なお、ガイ
ド4a,4bは爪形をして溝20に係合するが、凸状の
ガイド4c,4dが更に設けられていてトレイ2の下面
の溝に係合している。34はトレイ2の後端部を表す。
【0013】図4はディスク装置の内部の平面図であ
る。トレイ2が搬入位置(二点鎖線で示す)にあると
き、五つあるディスク搭載面6a,6b,6c,6d,
6eのうち、ディスク搭載面6d,6aの二つにディス
クが搭載されたとする。次いで、搬入命令によりトレイ
駆動モータ27が作動すると伝達機構28,29,3
0,31,32,33がラック18に係合して、トレイ
2を搬入位置(実線で示す)にもたらす。搬入動作xは
押部41がスイッチ26に当接してこれをONすると完
了する。本発明では押部41がスイッチ26に当接する
直前にトレイ2の動きを減速すべくマイコンからの命令
により駆動モータ27(DCモータである)に印加する
電力を減少させる。これによりトレイ2を高速に移動さ
せしかも搬入位置で停止するときに衝突音を発生させず
あるいは振動を発生させないように減速せしめられる。
ただし、トレイ2の移動速度を検出して、この移動速度
がしきい値よりも小さい場合はモータによるブレーキ動
作を生ぜしめないのである。このトレイ2の移動速度の
しきい値を検出するために前述の光ヘッド23と光セン
サ16とを利用する。図12を参照して、搬入スイッチ
(d) がONになされて、搬入命令(a) が出ると同時に光
ヘッド23が発光(e) し、光センサ16はその光を受け
て出力(f) を出す。この出力(f) はトレイ2の端部34
から開口7の端部40までの間、途切れる(時間t
c )。この時間tc はトレイ2の移動速度によって変動
する。この時間tc がしきい値より小さい場合、トレイ
駆動モータ27を時間t1 の間、積極的に減速させる
(b) 。これによりトレイ2にブレーキをかける。前記時
間tc がしきい値より大きい場合(すなわちトレイ2の
移動速度が低い場合)にはブレーキをかけない。このよ
うな判断はマイコンにより行う。なお、通常は、時間t
c はしきい値より大きくて一定の時間である。光センサ
16はトレイ2の位置を検出し、マイコンはトレイ2が
搬入位置に達する時点を予測出来る。かくして、トレイ
2は搬入位置に達する直前t1 にブレーキを付与される
のである。同様にしてトレイ2の搬出動作x′のときそ
の終了まぎわでブレーキがかけられる。
【0014】図5は図12の時間tc を詳細に説明する
ための図である。トレイ2の後端部34が光ヘッド23
の真上に来ると、光ヘッド23から発光される光が受光
センサ16に届かなくなり、図12の(f) においてtc
部が発生し、回転テーブル3の開口7の端部40が光ヘ
ッド23の真上を通過するまで続く。トレイ2は想像線
の位置まで来て搬入が完了する。なお、回転テーブル3
の任意の開口7の端部40がトレイ2の後端部34と平
行になるように、前もって回転テーブル3は位置決めさ
れている。
【0015】トレイ2の搬入が完了すると、ディスク搭
載面6a〜6eのいずれにディスクが搭載されているか
を知るために回転テーブル3は一回転せしめられる。そ
の間、光ヘッド23からの光を光センサ16に通過させ
るディスク搭載面6はディスクを搭載しておらず、光を
通過させないディスク搭載面6はディスクを搭載してい
るということが判る。詳しく説明すると図6に示すよう
に回転テーブル3の下側面に円筒状スカート35(3
6)を設け、これをトレイ2に設けた発光・受光装置2
1(図3参照)の間に挿入してディスク搭載面6の位置
を検出する。スカート35(36)はスリットを備えて
いて、発光・受光装置21の発光部から出た光を受光部
で受けてディスク搭載面6a〜6eの位置を判別する。
なお、図6に示すものの態様に代えて図7に示すように
反射タイプのもの(反射面区分を有する)であってもよ
い。図15はスカートのスリットの形状(a) と受光部の
出力(b) とを示す。最初のt1 と次のt1 の間にある二
つのスリットは基準となるディスク搭載面6aに対して
設けられて初期位置となり、続くt3 ,t3 の間にある
二つのスリットは他のディスク搭載面(6b〜6e)に
設けられているがそのスリットの幅は狭く、かつ互いに
等しい。従って、スリットの幅で基準のディスク搭載面
6aを検出でき、初期化できる。なお、従来では初期化
するための初期位置と、各停止位置とを別々の発光・受
光装置21で検出していたが、本発明ではスリットの形
状の一つを他のものと変えることにより一つの発光・受
光装置で検出できるようになしたのである。
【0016】回転テーブル3の前記一回転は初期化され
た後に行われる。初期化とは基準のディスク搭載面6a
が図4に示す位置にあるようにすることである。トレイ
2が搬入位置に達したときに、偶然、ディスク搭載面6
aが図4の位置にあるときは初期化動作は省略されて、
すぐさまディスクの有無を判別するための一回転が行わ
れるようにすることも出来る。
【0017】ディスク搭載面の位置を初期化した後、回
転テーブル3は同じ方向に一回転せしめられてディスク
の有無の検出動作に入る。図13はそれを概略的に説明
するためのタイミング図である。(a) は光ヘッド23
が、一回転中、発光していることを示す。(b) は回転テ
ーブル駆動モータ9への右回転A又はその逆の左回転
A′の命令を示し、一回転の終り近くでモータを減速さ
せるべくパルス状になされる。その後反対方向の命令が
一時的に出される(c) ことを理解されたい。(d) は回転
テーブル駆動モータ9への印加電圧を示し、一回転で終
るがその後、ピーク的に逆電圧を加えてモータ9を確実
に停止させている。(e) は発光・受光装置21の出力を
示し、これは前述のスリットの形状に対応していて、t
1 とt1 とt2 とが示されているが、そのt1 ,t1
ディスク搭載面6d,6eに対応し、t2 はディスク搭
載面6aに対応している。(f) は光センサ16の出力を
示し、前記t1 ,t1 ,t2 に対応して、このレベルが
“低”になっているときディスク39が有る(図8参
照)ことを示し、“高”になっているときディスク39
が無い(図9参照)ことを示し、図の場合、ディスク搭
載面6dにはディスクが有り、面6eには無く、面6a
にはディスクが有る。これらの情報はマイコン70によ
り判断され、記憶される(図14参照)。なお、参考ま
でに述べるが、ディスクの有無を検出するのに、図8,
図9に示す態様に代えて、図10および図11に示すも
の(光センサ16が光ヘッド23に隣接して設けられて
いる)でもよい。この場合、“高”のとき“有”で、
“低”のとき“無”と判断される。ディスクの有無検出
動作完了後、回転テーブル3が停止して基準のディスク
搭載面6aが初期位置に来る。
【0018】その後、回転テーブル3は選択的に回転せ
しめられて所望のディスク搭載面がディスク保持部材1
5の下に来るようになされる。この時、ディスク搭載面
6aが選択される場合と、ディスク搭載面6b〜6eの
一つが選択される場合とで、回転テーブル3のブレーキ
の付与の仕方が異っている。その理由はスカート35
(図4)のスリットとスカート36(図4)のスリット
の幅が異っていて基準のディスク搭載面6aに対するス
リットの幅が他のものより広くなっているからである
(図15参照)。以下、ブレーキの付与について図1
6,図17を参照して詳しく説明するが、その前に、回
転テーブル3は右回転あるいは左回転出来るので、図1
5に示すように各ディスク搭載面に対してスリットは二
つ対称となるように設けられていることを指摘する。図
16は基本となるディスク搭載面6aを位置決めすると
きのブレーキ付与を示し、図17は他のディスク搭載面
6b〜6eの一つを位置決めするときのブレーキ付与を
示す。また図16の左側は右回転時に対応し、右側は左
回転時のものである。同じく図17の左側は右回転時に
対応し、右側は左回転時のものである。
【0019】図16と図17の相異点はスリット付きス
カートに協働した発光・受光装置21がそれぞれのディ
スク搭載面の位置を検出してただちにブレーキを作動さ
せるか、少し時間(W)を置いてからブレーキを作動さ
せるかの差だけであるが、その理由は前述した通りスリ
ットの幅がディスク搭載面6aとディスク搭載面6b〜
6eとで異っているからであるのである。なお、スカー
ト35(36)の形状について説明すると(図15参
照)、二つの対称なスリットの間にある突起の幅はどの
ディスク搭載面6a〜6eについても等しいのである。
かかる突起の位置が各ディスク搭載面の所定の停止位置
に対応するのである。この突起の幅は、左右のいずれの
回転時でも時間t3 の直後にブレーキB1 を発揮させ、
停止直前に瞬間的な逆回転B2 を指示して丁度になるよ
うになっているので(図17参照)、時間t1 (図16
参照)の直後に同様に行うことは出来ずにスリットの幅
が広い分だけ待機WしてからブレーキB1 を作動させ、
その後に逆回転B2 を行わせるのである。なお、マイコ
ン70は時間t1 ,t3 に対してそれぞれしきい値が設
定されていて、t1 ,t3 がしきい値より大きいと回転
テーブルは低速であるとしてブレーキB1 の必要性を認
めず、逆回転B2 のみを命令するようになっている。さ
て、ディスク39を有したディスク搭載面6が位置決め
されると、台22が上昇せしめられてディスクターンテ
ーブル24がディスク39を搭載面6より持ち上げてデ
ィスク保持部材15に係合させる。そこでモータ38が
回転してディスク39を回転させ、他方で光ヘッド23
がスライダ37に沿って適宜移動し、ディスク39に対
して記録・再生する。
【0020】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、回転
テーブルの軸を中心とした同一円周上に所望の幅の複数
のスリット又は反射面区分を有したスカートを配置して
一つの発光・受光装置で初期位置と各停止位置と回転速
度とを検出しているので従来のディスク装置よりも構成
が簡素化されており、かつ回転速度に応じてブレーキ動
作をモータ自体により生ぜしめることにより静音かつ高
精度に停止させることが出来る。また、回転テーブル上
にディスクがあるか否かを検出するのに休止位置にある
光ヘッドを発光させているので、従来のディスク装置よ
りも構成が簡素化されており、かつ迅速にディスクの有
無を検査出来る。また、トレイの移動速度を休止位置に
ある光ヘッドの発光により検出して停止時にブレーキの
必要性の判断をしているので、簡単な構成にもかかわら
ず迅速にトレイを移動させ、しかも静かに停止させるこ
とが出来るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のディスク装置の外観斜視図である。
【図2】 図1のディスク装置の内側斜視図である。
【図3】 図2のディスク装置の分解斜視図である。
【図4】 図2のディスク装置の平面図である。
【図5】 トレイの移動速度を検出する態様を示す断面
図である。
【図6】 回転テーブルの速度、初期位置および各停止
位置を検出する態様を示す断面斜視図である。
【図7】 図6に代る態様を示す断面斜視図である。
【図8】 回転テーブル上のディスクの有を検出する態
様を示す断面図である。
【図9】 回転テーブル上のディスクの無を検出する態
様を示す断面図である。
【図10】 回転テーブル上のディスクの有を検出する
別の態様を参考までに示す断面図である。
【図11】 回転テーブル上のディスクの無を検出する
別の態様を参考までに示す断面図である。
【図12】 トレイの搬入動作を表すタイミング図であ
る。
【図13】 ディスクの有無検出動作を表すタイミング
図である。
【図14】 ディスク装置の制御系統のブロック図であ
る。
【図15】 スカートの形状および発光・受光装置21
の出力波形を示す図である。
【図16】 回転テーブルの特に初期位置での停止動作
を表すタイミング図である。
【図17】 回転テーブルの初期位置以外での停止動作
を表すタイミング図である。
【図18】 従来のディスク有無検出機構を示す断面図
である。
【図19】 従来の回転テーブル初期位置並びに各停止
位置検出機構を示す断面斜視図である。
【図20】 別の従来の回転テーブル初期位置並びに各
停止位置検出機構を示す断面斜視図である。
【図21】 従来の回転テーブルの停止機構を示す斜視
図である。
【図22】 別の従来のディスク有無検出方式を示すブ
ロック図である。
【図23】 図22の出力波形でディスクの有るとき
と、無いときの各々を示す図である。
【符号の説明】
2 トレイ 3 回転テーブル 6 ディスク搭載面 7 開口 8 軸 16 光センサ 21 発光・受光装置 23 光ヘッド 35 スカート 36 スカート

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク状情報媒体を複数枚搭載するこ
    とが出来る回転テーブルを備えたトレイが搬入位置と搬
    出位置との間を移動せしめられ、前記トレイの搬入位置
    で前記回転テーブルが適宜選択された回転位置へもたら
    されて、ディスク状情報媒体を選択するディスク装置に
    おいて、 前記回転テーブルの各ディスク搭載面停止位置並びに初
    期位置及び回転テーブルの回転速度を検出するために、
    回転テーブルの下面に同心円上の複数のスカートを設
    け、各スカートに所望の幅の複数のスリット又は反射面
    区分を設け、かかる複数のスカートに協働する発光・受
    光装置を一組のみ有することを特徴とするディスク装
    置。
  2. 【請求項2】 ディスク状情報媒体を複数枚搭載するこ
    とが出来る回転テーブルを備えたトレイが搬入位置と搬
    出位置との間を移動せしめられ、前記トレイの搬入位置
    で前記回転テーブルが適宜選択された回転位置へもたら
    されて、ディスク状情報媒体を選択するディスク装置に
    おいて、前記回転テーブルの各ディスク搭載面停止位置並びに初
    期位置及び回転テーブルの回転速度を検出するために、
    回転テーブルの下面に同心円上の複数のスカートを設
    け、各スカートに所望の幅の複数のスリット又は反射面
    区分を設け、かかる複数のスカートに協働する発光・受
    光装置を一組のみ有し、 前記トレイが搬入位置に来たときに前記回転テーブルの
    各ディスク搭載面におけるディスクの有無を検知するた
    めに、休止位置にある光ヘッドを発光させ、前記回転テ
    ーブルを回転させ、ディスクが無いときに通過して来る
    前記光ヘッドからの光を受ける位置に光センサを設けた
    ことを特徴とするディスク装置。
  3. 【請求項3】 ディスク状情報媒体を複数枚搭載するこ
    とが出来る回転テーブルを備えたトレイが搬入位置と搬
    出位置との間を移動せしめられ、前記トレイの搬入位置
    で前記回転テーブルが適宜選択された回転位置へもたら
    されて、ディスク状情報媒体を選択するディスク装置に
    おいて、 前記トレイの搬入速度および搬出速度を検出するため
    に、休止位置にある光ヘッドを発光させ、この光を受け
    る位置に光センサを設け、これらの間にトレイが入って
    前記光を遮る時間からトレイの速度を検出し、このトレ
    イ速度からトレイの停止時にブレーキの必要性の有無を
    判断することを特徴とするディスク装置。
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